JP3256557B2 - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JP3256557B2
JP3256557B2 JP10983691A JP10983691A JP3256557B2 JP 3256557 B2 JP3256557 B2 JP 3256557B2 JP 10983691 A JP10983691 A JP 10983691A JP 10983691 A JP10983691 A JP 10983691A JP 3256557 B2 JP3256557 B2 JP 3256557B2
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満喜 寺田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は系統に連系して運転さ
れるインバータ装置に関するもので、特に1パルスPW
M制御される複数台のインバータを多重化してなるイン
バータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は例えば特開昭57−122634
号公報に示された系統連系されるインバータ装置の構成
図である。図において、単一の平滑コンデンサ3より直
流電圧が供給される複数のインバータ1は系統連系用多
重変圧器2によって電力系統9に連系されている。尚、
上記6台の各インバータ1はそれぞれ位相を10°づつ
ずらして運転される。
【0003】次に、上記構成に従って、従来装置の動作
を説明する。出力側巻線が直列接続された系統連系用多
重変圧器2に各インバータ1の出力電圧が印加される
と、出力側巻線からは各インバータ出力を加算した電圧
が電力系統9に出力される。この際、インバータの発生
高調波をキャンセルする様に系統連系用多重変圧器2の
巻数比が選択されている。また、系統9に事故が発生
し、交流電圧に異常が発生した場合、インバータ1をゲ
ント・ブロックし待機状態に入る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のインバータ装置
は以上のように構成されているので、インバータを待機
させて、高速再起動をすると系統と連系している変圧器
が直流偏磁をおこすため、インバータに直流過電圧が発
生し、高速な起動をさまたげるという課題があった。
【0005】この発明は上記のような課題を解消するた
めになされたもので、系統連系用変圧器の直流偏磁を軽
減することで、インバータの直流過電圧を抑制し、高速
な再起動を行うことができるインバータ装置を得ること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明におけるインバ
ータ装置は、平滑コンデンサより出力される直流電圧を
交流変換する複数のインバータと、これらインバータ出
力を系統に連系する多重トランスとを備えたインバータ
装置において、上記平滑コンデンサ端子間に接続された
GTOスイッチと、上記系統の電圧低下検出時に、上記
インバータをオフ制御するとともに、上記GTOスイッ
をオン制御するPT、電圧測定器、コンパレータ、及
びオフタイマとを設けたものである。
【0007】
【作用】この発明によれば、PT、電圧測定器、及びコ
ンパレータによって系統電圧低下検出時に、インバータ
をオフ制御し待機状態にするとともに、平滑コンデンサ
の端子間に接続したGTOスイッチをオン制御すること
で、多重トランスに流れていた電流はGTOスイッチ
介して流れ多重トランスの直流偏磁が抑制される。
【0008】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は本実施例におけるインバータ装置の回路構
成図である。図において、1は1パルスPWMインバー
タ、2は系統連系用多重変圧器、3は平滑コンデンサ、
4は系統電圧測定用のPT、5はPT出力側に設置され
た電圧測定器、6は電圧測定器5の出力により動作する
コンパレータ、7はオフタイマ、8はオフタイマ7の信
号でゲートブロックするGTOスイッチである。
【0009】この発明の動作について説明する。インバ
ータをゲートブロックした場合、図1における系統連系
用多重変圧器2は通常、正か負の電圧に直流偏磁されて
いる。この状態で再びインバータ1をデ・ブロックし再
起動を行っても直流側に過電圧が発生し即座に起動はで
きない。そこで平滑コンデンサ3と並列にGTOスイッ
チ8を設置し、電圧測定器5による系統電圧低下検出と
ともにコンパレータ6を稼働し、インバータ1をゲート
ブロックし同時にGTOスイッチ8をオフタイマ出力信
号でデ・ブロックする。
【0010】この結果、系統連系用多重変圧器2に流れ
ていた電流は平滑コンデンサ3と並列に接続されたGT
Oスイッチ8に流れ、インバータ待機中も系統連系用多
重変圧器2に励磁電流を流し続けることで、系統連系用
多重変圧器2の直流偏磁は軽減され、より短時間で再起
動を行うことができる。なお、上記実施例では、GTO
スイッチ8を設置したがこれをスイッチ機能を持つもの
で置換えることは可能である。ところで、上記説明では
特に1パルスPWMインバータを採用した例を示した
が、変圧器待機中の直流偏磁が問題となる場合には応用
が可能であることは言うまでもない。
【0011】
【発明の効果】以上、説明したようにこの発明によれ
ば、インバータの平滑コンデンサと並列にGTOスイッ
を設け、インバータ待機中もGTOスイッチを介して
多重トランスに励磁電流を供給し続けることによってイ
ンバータの高速再起動が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による系統に連系されるイ
ンバータ装置を示す回路図である。
【図2】従来のインバータ装置を示す回路図である。
【符号の説明】
1 1パルスPWMインバータ 2 系統連系用多重トランス 4 PT 5 電圧測定器 6 コンパレータ 7 オフタイマ 8 GTOスイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平滑コンデンサより出力される直流電圧
    を交流変換する1パルスPWM制御される複数のインバ
    ータと、これらインバータ出力を系統に連系する多重ト
    ランスとを備えたインバータ装置において、 上記平滑コンデンサ端子間に接続されたGTOスイッチ
    と、上記多重トランス及び上記系統の間に接続された系統電
    圧測定用のPTと、 上記PT出力側に設置され、系統電圧を測定する電圧測
    定器と、 上記電圧測定器の出力により上記系統の電圧低下検出時
    に、上記インバータをゲートブロックし同時に上記GT
    Oスイッチをオフタイマ出力信号でデ・ブロックするコ
    ンパレータ とを備えたことを特徴とするインバータ装
    置。
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