JP3255170B2 - 5−(4−クロロフェニル)−ペンタン−2−オンの製造法 - Google Patents
5−(4−クロロフェニル)−ペンタン−2−オンの製造法Info
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C45/00—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
- C07C45/51—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by pyrolysis, rearrangement or decomposition
- C07C45/511—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by pyrolysis, rearrangement or decomposition involving transformation of singly bound oxygen functional groups to >C = O groups
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農薬,医薬等の合
成中間体として有用な5−(4−クロロフェニル)−ペ
ンタン−2−オンの新規な製造法に関するものである。
例えば、5−(4−クロロフェニル)−ペンタン−2−
オンは、特開平3−68573号公報に記載されたアゾ
ール系の農園芸用殺菌剤の原料となるものである。
成中間体として有用な5−(4−クロロフェニル)−ペ
ンタン−2−オンの新規な製造法に関するものである。
例えば、5−(4−クロロフェニル)−ペンタン−2−
オンは、特開平3−68573号公報に記載されたアゾ
ール系の農園芸用殺菌剤の原料となるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、5−(4−クロロフェニル)−ペ
ンタン−2−オンの製造法としては、例えば、次のよう
な方法が知られている。 (1)Bull.Soc.Chim.Fr.,5,16
76(1973)に記載の方法 この製法は、原料の1−(4−クロロフェニル)−3−
ペンテン−1,2−ジオールの入手が困難なので、工業
的製法としては不利である。 (2)特開平5−345740公報に記載の方法 この製法は、原料の4−クロロフェニルグリニヤール試
剤の使用による副生物ハロ置換ビフェニル誘導体を生成
するので、工業的製法としては問題がある。 (3)J.Org.Chem.,53,5789(19
88)に記載の方法 これには、本発明の類縁体の反応として、ベンジル亜鉛
ブロマイドとエノン類との反応が示されている。しか
し、この反応では、量論量のシアン化銅を使用してお
り、しかも、−70〜−20℃の低温を必要としている
ので、工業的製法としては問題がある。
ンタン−2−オンの製造法としては、例えば、次のよう
な方法が知られている。 (1)Bull.Soc.Chim.Fr.,5,16
76(1973)に記載の方法 この製法は、原料の1−(4−クロロフェニル)−3−
ペンテン−1,2−ジオールの入手が困難なので、工業
的製法としては不利である。 (2)特開平5−345740公報に記載の方法 この製法は、原料の4−クロロフェニルグリニヤール試
剤の使用による副生物ハロ置換ビフェニル誘導体を生成
するので、工業的製法としては問題がある。 (3)J.Org.Chem.,53,5789(19
88)に記載の方法 これには、本発明の類縁体の反応として、ベンジル亜鉛
ブロマイドとエノン類との反応が示されている。しか
し、この反応では、量論量のシアン化銅を使用してお
り、しかも、−70〜−20℃の低温を必要としている
ので、工業的製法としては問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、農
薬,医薬等の合成中間体として有用な5−(4−クロロ
フェニル)−ペンタン−2−オンを、工業的に有利な条
件で合成する新規な製造法を提供することである。
薬,医薬等の合成中間体として有用な5−(4−クロロ
フェニル)−ペンタン−2−オンを、工業的に有利な条
件で合成する新規な製造法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この製法
に関して鋭意検討した結果、ビニルケトンとトリメリル
シリルハライドから得られるシリルエノールエーテルと
有機亜鉛化合物を、銅触媒、リチウム塩存在下、反応さ
せることにより高収率で目的物を得ることを見出した。
即ち、本発明は、 次式(1):
に関して鋭意検討した結果、ビニルケトンとトリメリル
シリルハライドから得られるシリルエノールエーテルと
有機亜鉛化合物を、銅触媒、リチウム塩存在下、反応さ
せることにより高収率で目的物を得ることを見出した。
即ち、本発明は、 次式(1):
【0005】
【化4】
【0006】(式中、Xは、塩素原子又は臭素原子を表
わす。)で示される4−クロロベンジルハライドと活性
化された金属亜鉛とを、溶媒中で反応させて得られる 次式(2):
わす。)で示される4−クロロベンジルハライドと活性
化された金属亜鉛とを、溶媒中で反応させて得られる 次式(2):
【0007】
【化5】
【0008】(式中、Xは、塩素原子又は臭素原子を表
わす。)で示される有機亜鉛化合物と 次式(3):
わす。)で示される有機亜鉛化合物と 次式(3):
【0009】
【化6】
【0010】(式中、Yは、塩素原子,臭素原子,よう
素原子を表わす。)で示されるトリメチルシリルハライ
ドとメチルビニルケトンから得られるシリルエノールエ
ーテルを、銅触媒及びリチウム塩の存在下の溶媒中で反
応させることを特徴とする、5−(4−クロロフェニ
ル)−ペンタン−2−オンの製造法に関するものであ
る。
素原子を表わす。)で示されるトリメチルシリルハライ
ドとメチルビニルケトンから得られるシリルエノールエ
ーテルを、銅触媒及びリチウム塩の存在下の溶媒中で反
応させることを特徴とする、5−(4−クロロフェニ
ル)−ペンタン−2−オンの製造法に関するものであ
る。
【0011】本発明の5−(4−クロロフェニル)−ペ
ンタン−2−オン〔化合物(5)〕の合成法を、さらに
詳細に述べる。本発明の反応は、次に示すような反応式
に従って行われる。
ンタン−2−オン〔化合物(5)〕の合成法を、さらに
詳細に述べる。本発明の反応は、次に示すような反応式
に従って行われる。
【0012】
【化7】
【0013】(式中、X,Yは、前記と同義である。) 即ち、不活性ガス雰囲気下の溶媒中で、4−クロロベン
ジルハライド〔化合物(1)〕と活性化した亜鉛を反応
させて、有機亜鉛化合物〔化合物(2)〕を得る。次い
で、メチルビニルケトンとトリメチルシリルハライド
〔化合物(3)〕から得られるシリルエノールエーテル
〔化合物(4)〕、化合物(2)、銅触媒及び適当なリ
チウム塩を、溶媒中で反応させることによって目的化合
物である5−(4−クロロフェニル)−ペンタン−2−
オン〔化合物(5)〕を高収率で合成する反応である。
化合物(1)は、市販品を使用することができる。活性
亜鉛粉末は、市販品の亜鉛粉末を使用して、“Reag
ent fororganic synthesi
s”,Vol.1,John Wlley& Son
s,New York,1967,p1276に記載さ
れた方法に準じて、希塩酸で洗浄した後、水,エタノー
ル,エーテルで乾燥させ、さらに、これをJ.Org.
Chem.,52,4796(1987)に記載された
方法に準じて、触媒量のトリメチルシリルクロライドで
活性化することによって得られたものを使用することが
できる。化合物(3)としては、例えば、(CH3)3S
iCl,(CH3)3SiBr,(CH3)3SiIを挙げ
ることができるが;好ましくは、(CH3)3SiClで
ある。
ジルハライド〔化合物(1)〕と活性化した亜鉛を反応
させて、有機亜鉛化合物〔化合物(2)〕を得る。次い
で、メチルビニルケトンとトリメチルシリルハライド
〔化合物(3)〕から得られるシリルエノールエーテル
〔化合物(4)〕、化合物(2)、銅触媒及び適当なリ
チウム塩を、溶媒中で反応させることによって目的化合
物である5−(4−クロロフェニル)−ペンタン−2−
オン〔化合物(5)〕を高収率で合成する反応である。
化合物(1)は、市販品を使用することができる。活性
亜鉛粉末は、市販品の亜鉛粉末を使用して、“Reag
ent fororganic synthesi
s”,Vol.1,John Wlley& Son
s,New York,1967,p1276に記載さ
れた方法に準じて、希塩酸で洗浄した後、水,エタノー
ル,エーテルで乾燥させ、さらに、これをJ.Org.
Chem.,52,4796(1987)に記載された
方法に準じて、触媒量のトリメチルシリルクロライドで
活性化することによって得られたものを使用することが
できる。化合物(3)としては、例えば、(CH3)3S
iCl,(CH3)3SiBr,(CH3)3SiIを挙げ
ることができるが;好ましくは、(CH3)3SiClで
ある。
【0014】化合物(4)は、市販品のメチルビニルケ
トンとトリメチルシリルハライドからTetrahed
ron Letter,2305(1979)に記載さ
れた方法に準じて調製することができる。銅触媒は、市
販品を使用することができる。銅触媒としては、例え
ば、CuCN,CuI,CuBr,CuClを挙げるこ
とができるが;好ましくは、CuClである。リチウム
塩は、市販品を使用することができる。例えば、LiC
l,LiBr,LiIを挙げることができるが;好まし
くは、LiClである。
トンとトリメチルシリルハライドからTetrahed
ron Letter,2305(1979)に記載さ
れた方法に準じて調製することができる。銅触媒は、市
販品を使用することができる。銅触媒としては、例え
ば、CuCN,CuI,CuBr,CuClを挙げるこ
とができるが;好ましくは、CuClである。リチウム
塩は、市販品を使用することができる。例えば、LiC
l,LiBr,LiIを挙げることができるが;好まし
くは、LiClである。
【0015】本発明で使用する溶媒の種類としては、本
反応に直接関与しないものであれば特に限定されず、例
えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタリ
ン、石油エーテル、リグロイン、ヘキサン、クロルベン
ゼン、ジクロルベンゼン、クロロホルム、ジクロルエタ
ン、トリクロルエチレンのような塩素化された又はされ
ていない芳香族,脂肪族,脂環式の炭化水素類;テトラ
ヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジエチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールジエチルエーテルなどのようなエーテル類;ア
セトン、メチルエチルケトンなどのようなケトン類;
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシ
ド、スルフォラン、N,N−ジメチルイミダゾリジノ
ン、N−メチルピロリドンなどのような非プロトン性極
性溶媒;及び前記溶媒の混合物などを挙げることができ
る。不活性ガス雰囲気下の溶媒中で、4−クロロベンジ
ルハライド〔化合物(1)〕と活性化した亜鉛を反応さ
せて、有機亜鉛化合物〔化合物(2)〕を得る工程で使
用する溶媒としては、好ましくはエーテル類、塩素化さ
れた又はされていない芳香族,脂肪族,脂環式の炭化水
素類を挙げることができるが;さらに好ましくはTH
F、エチレングリコールジメチルエーテル、トルエンな
どを挙げることができる。そして溶媒は、エーテル類、
あるいはエーテル類と炭化水素類の混合物が好ましい。
反応に直接関与しないものであれば特に限定されず、例
えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタリ
ン、石油エーテル、リグロイン、ヘキサン、クロルベン
ゼン、ジクロルベンゼン、クロロホルム、ジクロルエタ
ン、トリクロルエチレンのような塩素化された又はされ
ていない芳香族,脂肪族,脂環式の炭化水素類;テトラ
ヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ジエチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールジエチルエーテルなどのようなエーテル類;ア
セトン、メチルエチルケトンなどのようなケトン類;
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキシ
ド、スルフォラン、N,N−ジメチルイミダゾリジノ
ン、N−メチルピロリドンなどのような非プロトン性極
性溶媒;及び前記溶媒の混合物などを挙げることができ
る。不活性ガス雰囲気下の溶媒中で、4−クロロベンジ
ルハライド〔化合物(1)〕と活性化した亜鉛を反応さ
せて、有機亜鉛化合物〔化合物(2)〕を得る工程で使
用する溶媒としては、好ましくはエーテル類、塩素化さ
れた又はされていない芳香族,脂肪族,脂環式の炭化水
素類を挙げることができるが;さらに好ましくはTH
F、エチレングリコールジメチルエーテル、トルエンな
どを挙げることができる。そして溶媒は、エーテル類、
あるいはエーテル類と炭化水素類の混合物が好ましい。
【0016】メチルビニルケトンとトリメチルシリルハ
ライド〔化合物(3)〕から得られるシリルエノールエ
ーテル〔化合物(4)〕、化合物(2)、銅触媒及び適
当なリチウム塩を、溶媒中で反応させることによって目
的化合物である5−(4−クロロフェニル)−ペンタン
−2−オン〔化合物(5)〕を得る工程で使用する溶媒
としては、好ましくはエーテル類、塩素化された又はさ
れていない芳香族,脂肪族,脂環式の炭化水素類、ケト
ン類を挙げることができるが;さらに好ましくはTH
F、エチレングリコールジメチルエーテル、トルエン、
アセトンなどを挙げることができる。そして溶媒は、エ
ーテル類、塩素化された又はされていない芳香族、ケト
ン類の混合物が好ましい。
ライド〔化合物(3)〕から得られるシリルエノールエ
ーテル〔化合物(4)〕、化合物(2)、銅触媒及び適
当なリチウム塩を、溶媒中で反応させることによって目
的化合物である5−(4−クロロフェニル)−ペンタン
−2−オン〔化合物(5)〕を得る工程で使用する溶媒
としては、好ましくはエーテル類、塩素化された又はさ
れていない芳香族,脂肪族,脂環式の炭化水素類、ケト
ン類を挙げることができるが;さらに好ましくはTH
F、エチレングリコールジメチルエーテル、トルエン、
アセトンなどを挙げることができる。そして溶媒は、エ
ーテル類、塩素化された又はされていない芳香族、ケト
ン類の混合物が好ましい。
【0017】溶媒の使用量は、化合物(2)が5〜80
重量%になるようにして使用することができるが;10
〜60重量%が好ましい。特に、エチレングリコールジ
アルキルエーテル類と前記の炭化水素類又はケトン類な
どとの混合溶媒を使用する場合、エチレングリコールジ
アルキルエーテル類の使用量は、化合物(1)に対し
て、1.0〜2.0倍モルであるが;1.0〜1.6倍
モルが好ましい。反応温度は、特に限定されないが、−
20℃から使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であ
り;−10〜60℃が好ましい。反応時間は、前記の濃
度、温度によって変化するが;通常0.5〜5時間であ
る。原料化合物の使用量は、化合物(2)に対して化合
物(4)が、0.7〜1.5倍モルであるが;0.8〜
1.0倍モルが好ましい。このようにして得られた5−
(4−クロロフェニル)−ペンタン−2−オンは、例え
ば、次に示すように、特開平3−68573号公報に記
載されたアゾール系の農園芸用殺菌剤の原料となる。
重量%になるようにして使用することができるが;10
〜60重量%が好ましい。特に、エチレングリコールジ
アルキルエーテル類と前記の炭化水素類又はケトン類な
どとの混合溶媒を使用する場合、エチレングリコールジ
アルキルエーテル類の使用量は、化合物(1)に対し
て、1.0〜2.0倍モルであるが;1.0〜1.6倍
モルが好ましい。反応温度は、特に限定されないが、−
20℃から使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であ
り;−10〜60℃が好ましい。反応時間は、前記の濃
度、温度によって変化するが;通常0.5〜5時間であ
る。原料化合物の使用量は、化合物(2)に対して化合
物(4)が、0.7〜1.5倍モルであるが;0.8〜
1.0倍モルが好ましい。このようにして得られた5−
(4−クロロフェニル)−ペンタン−2−オンは、例え
ば、次に示すように、特開平3−68573号公報に記
載されたアゾール系の農園芸用殺菌剤の原料となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を参考例及び実施例によって具
体的に説明する。なお、これらは、本発明の範囲を限定
するものではない。 実施例1〔化合物(2)の合成〕 亜鉛粉末(Aldrich製)30gを0.2N−塩酸
水溶液で室温攪拌し、上澄みを除き、水、エタノール、
エーテルで順次洗浄したのち減圧乾燥した。この亜鉛粉
末20gのTHF(50ml)溶液に、アルゴン雰囲気
下、クロロトリメチルシラン0.6gを室温で攪拌しな
がら加えた。この溶液を40℃に加熱して、これにクロ
ロベンジルクロライド32.2gのTHF(50ml)
溶液を滴下し、40〜60℃で3時間攪拌した。反応終
了後、反応液から上澄み液を集め、4−クロロベンジル
亜鉛クロライドのTHF溶液を得た。この溶液は、1H
−NMR、13C−NMR、ガスクロマトグラフィーか
ら、1.54mol/l(収率95%)であった。
体的に説明する。なお、これらは、本発明の範囲を限定
するものではない。 実施例1〔化合物(2)の合成〕 亜鉛粉末(Aldrich製)30gを0.2N−塩酸
水溶液で室温攪拌し、上澄みを除き、水、エタノール、
エーテルで順次洗浄したのち減圧乾燥した。この亜鉛粉
末20gのTHF(50ml)溶液に、アルゴン雰囲気
下、クロロトリメチルシラン0.6gを室温で攪拌しな
がら加えた。この溶液を40℃に加熱して、これにクロ
ロベンジルクロライド32.2gのTHF(50ml)
溶液を滴下し、40〜60℃で3時間攪拌した。反応終
了後、反応液から上澄み液を集め、4−クロロベンジル
亜鉛クロライドのTHF溶液を得た。この溶液は、1H
−NMR、13C−NMR、ガスクロマトグラフィーか
ら、1.54mol/l(収率95%)であった。
【0019】実施例2〔化合物(2)の合成〕 亜鉛粉末4.88gに0.12N−HCl水溶液を加
え、数分室温攪拌した後、水、アセトンで順次洗浄し、
減圧乾燥した。窒素雰囲気下、この亜鉛粉末にジメトキ
シエタン8.3ml、トリメチルシリルクロライド0.
06gを加え、15分室温攪拌した。反応液を50℃に
昇温し、これに4−クロロベンジルクロライド8.05
gとトルエン15mlの溶液を滴下し、約3時間攪拌し
た。反応溶液を窒素雰囲気下、セライトろ過し、ろ液と
して4−クロロベンジル亜鉛クロライドを得た。
え、数分室温攪拌した後、水、アセトンで順次洗浄し、
減圧乾燥した。窒素雰囲気下、この亜鉛粉末にジメトキ
シエタン8.3ml、トリメチルシリルクロライド0.
06gを加え、15分室温攪拌した。反応液を50℃に
昇温し、これに4−クロロベンジルクロライド8.05
gとトルエン15mlの溶液を滴下し、約3時間攪拌し
た。反応溶液を窒素雰囲気下、セライトろ過し、ろ液と
して4−クロロベンジル亜鉛クロライドを得た。
【0020】実施例3〔化合物(5)の合成〕 アセトン10mlに塩化銅(I)0.10g、塩化リチ
ウム2.10g、メチルビニルケトン3.6mlを加
え、氷冷した後、トチメチルシリルクロライド5.4m
lとアセトン5mlの溶液を滴下、約20分間攪拌し
た。反応容器を室温に戻し、窒素雰囲気にした後、これ
に実施例2で調製した4−クロロベンジル亜鉛クロライ
ドを約2時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに2時間
攪拌した。反応終了後、反応溶液を希塩酸、2N-苛性ソ
ーダ、水で順次洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾
燥後、ガスクロマトグラフィーによって、5−(4−ク
ロロフェニル)−ペンタン−2−オンを定量した。 収率 90%
ウム2.10g、メチルビニルケトン3.6mlを加
え、氷冷した後、トチメチルシリルクロライド5.4m
lとアセトン5mlの溶液を滴下、約20分間攪拌し
た。反応容器を室温に戻し、窒素雰囲気にした後、これ
に実施例2で調製した4−クロロベンジル亜鉛クロライ
ドを約2時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに2時間
攪拌した。反応終了後、反応溶液を希塩酸、2N-苛性ソ
ーダ、水で順次洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾
燥後、ガスクロマトグラフィーによって、5−(4−ク
ロロフェニル)−ペンタン−2−オンを定量した。 収率 90%
【0021】実施例4〔化合物(4)の合成〕 窒素雰囲気、氷冷下、トリメチルシリルクロライド0.
81gのTHF3ml溶液に、メチルビニルケトン0.
52gのTHF3ml、溶液を滴下した。溶液の一部を
とり、水と酢酸エチルを加え、有機層をガスクロマトグ
ラフィーにかけ、反応の終了を確認した。
81gのTHF3ml溶液に、メチルビニルケトン0.
52gのTHF3ml、溶液を滴下した。溶液の一部を
とり、水と酢酸エチルを加え、有機層をガスクロマトグ
ラフィーにかけ、反応の終了を確認した。
【0022】実施例5〔目的化合物(5)の合成〕 窒素雰囲気、氷冷下、実施例4の反応溶液に、塩化銅2
1mg、塩化リチウム0.35gを加えた。さらに、実
施例1で得られた4−クロロベンジル亜鉛クロライドT
HF溶液5.4mlを滴下した後、そのまま室温まで、
1時間攪拌した。反応終了後、反応液の一部をとり、1
N塩酸、酢酸エチルを適量加え、有機層を硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、ガスクロマトグラフィーによって、5−
(4−クロロフェニル)−ペンタン−2−オンを定量し
た。 収率 85%
1mg、塩化リチウム0.35gを加えた。さらに、実
施例1で得られた4−クロロベンジル亜鉛クロライドT
HF溶液5.4mlを滴下した後、そのまま室温まで、
1時間攪拌した。反応終了後、反応液の一部をとり、1
N塩酸、酢酸エチルを適量加え、有機層を硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、ガスクロマトグラフィーによって、5−
(4−クロロフェニル)−ペンタン−2−オンを定量し
た。 収率 85%
【0023】1H−NMR(CDCl3、δppm) 1.87(2H,m),2.14(3H,s),2,4
2(2H,t),2.58(2H,5),7.10(2
H,d),7.23(2H,d) IR(液膜法、cm−1) 1715,1490
2(2H,t),2.58(2H,5),7.10(2
H,d),7.23(2H,d) IR(液膜法、cm−1) 1715,1490
【0024】実施例6〔目的化合物(5)の合成〕 亜鉛粉末4.9gに0.12N−HCl水溶液を加え、
数分室温攪拌した後、水、アセトンで順次洗浄し、減圧
乾燥した。窒素雰囲気下、この亜鉛粉末に、テトラヒド
ロフラン11.8ml、トリメチルシリルクロライド
0.2mlを加え、15分室温攪拌した。反応溶液を5
0℃に昇温し、これに4−クロロベンジルクロライド
8.1gとトルエン15mlの溶液を滴下、約3時間攪
拌した。反応溶液を窒素雰囲気下、セライトろ過し、ろ
液として4−クロロベンジル亜鉛クロライドを得た。ア
セトン10mlに塩化銅(I)0.10g、塩化リチウ
ム2.10g、メチルビニルケトン3.6mlを加え、
氷冷した後、トチメチルシリルクロライド5.4mlと
アセトン5mlの溶液を滴下、約20分間攪拌した。反
応容器を室温に戻し、窒素雰囲気にした後、これに先に
調製した4−クロロベンジル亜鉛クロライドを約2時間
かけて滴下し、滴下終了後、さらに2時間攪拌した。反
応終了後、反応溶液を希塩酸、2N−苛性ソーダ、水で
順次洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、ガス
クロマトグラフィーによって、5−(4−クロロフェニ
ル)−ペンタン−2−オンを定量した。 収率 95%
数分室温攪拌した後、水、アセトンで順次洗浄し、減圧
乾燥した。窒素雰囲気下、この亜鉛粉末に、テトラヒド
ロフラン11.8ml、トリメチルシリルクロライド
0.2mlを加え、15分室温攪拌した。反応溶液を5
0℃に昇温し、これに4−クロロベンジルクロライド
8.1gとトルエン15mlの溶液を滴下、約3時間攪
拌した。反応溶液を窒素雰囲気下、セライトろ過し、ろ
液として4−クロロベンジル亜鉛クロライドを得た。ア
セトン10mlに塩化銅(I)0.10g、塩化リチウ
ム2.10g、メチルビニルケトン3.6mlを加え、
氷冷した後、トチメチルシリルクロライド5.4mlと
アセトン5mlの溶液を滴下、約20分間攪拌した。反
応容器を室温に戻し、窒素雰囲気にした後、これに先に
調製した4−クロロベンジル亜鉛クロライドを約2時間
かけて滴下し、滴下終了後、さらに2時間攪拌した。反
応終了後、反応溶液を希塩酸、2N−苛性ソーダ、水で
順次洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、ガス
クロマトグラフィーによって、5−(4−クロロフェニ
ル)−ペンタン−2−オンを定量した。 収率 95%
【0025】
【発明の効果】本発明の新規な製法によれば、農薬,医
薬等の合成中間体として有用な5−(4−クロロフェニ
ル)−ペンタン−2−オンを、高収率で合成することが
できる。
薬等の合成中間体として有用な5−(4−クロロフェニ
ル)−ペンタン−2−オンを、高収率で合成することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 昭62−198639(JP,A) 特開 平5−345740(JP,A) 社団法人日本化学会,第4版実験化学 講座21有機化学III,丸善株式会社, 1991年 2月 5日,P240−242 社団法人日本化学会,第4版実験化学 講座25有機化学VII,丸善株式会社, 1991年 2月 5日,P77−78 J.Org.Chem.,1988,Vo l.53,No.23,P5789−5791 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 45/45 B01J 27/08 B01J 27/12 B01J 27/26 C07C 49/233 C07B 61/00 300
Claims (2)
- 【請求項1】次式(1): 【化1】 (式中、Xは、塩素原子又は臭素原子を表わす。)で示
される4−クロロベンジルハライドと活性化された金属
亜鉛とを、溶媒中で反応させて得られる 次式(2): 【化2】 (式中、Xは、塩素原子又は臭素原子を表わす。)で示
される有機亜鉛化合物と 次式(3): 【化3】 (式中、Yは、塩素原子,臭素原子,よう素原子を表わ
す。)で示されるトリメチルシリルハライドとメチルビ
ニルケトンから得られるシリルエノールエーテルを、銅
触媒、及びリチウム塩の存在下の溶媒中で反応させるこ
とを特徴とする、5−(4−クロロフェニル)−ペンタ
ン−2−オンの製造法。 - 【請求項2】請求項1の式(2)で示される有機亜鉛化
合物を得る反応工程で使用する溶媒がエーテル類、塩素
化された又はされていない芳香族、脂肪族、脂環式の炭
化水素類の混合溶媒、あるいはそれらの群から選ばれた
溶媒であり;次の5−(4−クロロフェニル)−ペンタ
ン−2−オンを得る反応工程で使用する溶媒がエーテル
類、塩素化された又はされていない芳香族、脂肪族、脂
環式の炭化水素類、ケトン類からなる混合溶媒、あるい
はそれらの群から選ばれた溶媒であることを特徴とする
請求項1の5−(4−クロロフェニル)−ペンタン−2
−オンの製造法。
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JP2000167115A JP3255170B2 (ja) | 1999-12-09 | 2000-06-05 | 5−(4−クロロフェニル)−ペンタン−2−オンの製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11-350071 | 1999-12-09 | ||
JP35007199 | 1999-12-09 | ||
JP2000167115A JP3255170B2 (ja) | 1999-12-09 | 2000-06-05 | 5−(4−クロロフェニル)−ペンタン−2−オンの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001226310A JP2001226310A (ja) | 2001-08-21 |
JP3255170B2 true JP3255170B2 (ja) | 2002-02-12 |
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---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3255170B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023120647A1 (ja) * | 2021-12-23 | 2023-06-29 | シンクレスト株式会社 | 有機銅化合物、及び有機銅化合物の製造方法 |
-
2000
- 2000-06-05 JP JP2000167115A patent/JP3255170B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
J.Org.Chem.,1988,Vol.53,No.23,P5789−5791 |
社団法人日本化学会,第4版実験化学講座21有機化学III,丸善株式会社,1991年 2月 5日,P240−242 |
社団法人日本化学会,第4版実験化学講座25有機化学VII,丸善株式会社,1991年 2月 5日,P77−78 |
Also Published As
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---|---|
JP2001226310A (ja) | 2001-08-21 |
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