JP3253431B2 - 医療用貼付材 - Google Patents

医療用貼付材

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JP3253431B2 JP24274393A JP24274393A JP3253431B2 JP 3253431 B2 JP3253431 B2 JP 3253431B2 JP 24274393 A JP24274393 A JP 24274393A JP 24274393 A JP24274393 A JP 24274393A JP 3253431 B2 JP3253431 B2 JP 3253431B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火傷、褥瘡、皮膚損傷
部位等の創傷面に適用する医療用貼付材に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、火傷、褥瘡、皮膚損傷部位等
の創傷面に適用する医療用貼付材として、フィルム状の
支持体に非水溶性粘着剤を塗布して形成したシートに、
水溶性粘着剤を積層した三層構造よりなるものが知られ
ている(特公平4−36131号公報)。
【0003】この技術においては、支持体として用いる
基剤としては、コラーゲン、紙、不織布、布、ポリエチ
レンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニ
ルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム、ナイロンフィルム、ウレタ
ンフィルム、これらのフィルムの積層物及び発泡体等が
挙げられている。
【0004】また、非水溶性粘着剤としては、薬剤含有
又は非含有のゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコ
ーン系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤等が挙げられ、
水溶性粘着剤としては、薬剤含有又は非含有の、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、カゼイン、
アラビアゴム、カラヤゴム、アルギン酸ソーダ、アルギ
ン酸アルキルエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリ
アクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリビニル
アルコール等が挙げられている。
【0005】上記の支持体の基剤のうち、コラーゲン、
紙、不織布、布を用いると、水が浸透しやすいために創
傷部が水に濡れしまう欠点がある。上記の他の基剤を厚
さ25μmのフィルム状の支持体とした場合、水蒸気透
過性を表す透湿度(単位はmg/cm2 ・24時間)
は、ポリエチレンフィルムが20、ポリプロピレンフィ
ルムが7、ポリ塩化ビニルフィルムが60、ポリ塩化ビ
ニリデンフィルムが25、ポリエチレンテレフタレート
フィルムが23、ナイロンフィルムが10であって、ウ
レタンフィルムの1000に比較してその透湿度が格段
に劣っており、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレン
フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデ
ンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナ
イロンフィルム等を支持体に用いると、透湿性が十分で
ないために創傷部位が蒸れる欠点がある。
【0006】また、上記の非水溶性粘着剤のうち、ゴム
系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビ
ニルエーテル系粘着剤は、透湿性が十分でないために創
傷部位が蒸れる欠点がある。シリコーン系粘着剤は、高
価で初期粘着力が弱い欠点がある。ビニルエーテル系粘
着剤は、耐水性がないために水仕事等により皮膚から剥
がれやすい欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記に鑑み、本発明
は、水蒸気透過性を有し、水や細菌を通さず、また、創
傷部位から取り除く時に創傷部位を傷つけることなく容
易に取り除くことのできる医療用貼付材を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、透湿度
が300mg/cm 2 /24時間以上のウレタン系フィ
ルムからなる支持体の片面に、(メタ)アクリル酸アル
キルエステル系重合体からなる粘着剤層と、水溶性又は
水膨潤性の高分子100重量部と水200〜1000重
量部とからなる含水系粘着剤層とを順に積層して医療用
貼付材(但し、粘膜貼付用途は除く)を構成するところ
にある。以下、上記医療用貼付材(但し、粘膜貼付用途
は除く)を、単に「医療用貼付材」と略称する。
【0009】本発明に用いられるウレタン系フィルム
は、水は透過しないが、空気、水蒸気は透過させる。ウ
レタン系フィルムの透湿度が、300mg/cm2 /2
4時間より低いと透湿性が十分でないために貼付した創
傷部位が蒸れる。従って、透湿度が300mg/cm2
/24時間以上のウレタン系フィルムを支持体として
いる。
【0010】本発明においては、支持体が薄くて貼付し
づらい場合には、支持体の粘着剤層とは反対側に、支持
体を支える目的でフィルムを積層し、貼付後取り除いて
もよい。
【0011】本発明に用いられる粘着剤層は、(メタ)
アクリル酸アルキルエステル系重合体からなる。上記
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体を形成し
得るモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル及びこれと共重合可能な重合性単量体が
好適に用いられる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
ドデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0012】また、上記重合性単量体としては、(メ
タ)アクリル酸、ビニルピロリドン、ダイアセトンアク
リルアミド、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アク
リレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、酢
酸ビニル、スチレン等が挙げられる。
【0013】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
系重合体は、溶液重合、塊状重合等の方法により合成さ
れる。
【0014】本発明に用いられる含水系粘着剤層は、水
溶性又は水膨潤性の高分子及び水からなる。上記高分子
は、ポリアクリル酸及びその金属塩、架橋型ポリアクリ
ル酸及びその塩、アルギン酸金属塩、カゼイン、ゼラチ
ン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロー
ス及びその塩からなる群から選択される少なくとも1以
上である。
【0015】上記水の添加量は、上記高分子100重量
部に対して200〜1000重量部である。水の添加量
が200重量部より少ないと水溶性又は水膨潤性高分子
が均一に水分を含まない。また、1000重量部より多
いと水分が多すぎて保型性がなく、滲出した体液を十分
に吸収できない。
【0016】上記高分子は架橋剤により架橋されること
が好ましい。上記架橋剤としては、マグネシウム化合
物、カルシウム化合物、亜鉛化合物、アルミニウム化合
物、ナトリウム化合物等が用いられる。マグネシウム化
合物としては、例えば、塩化マグネシウム化、炭酸マグ
ネシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。カルシ
ウム化合物としては、例えば、塩化カルシウム、炭酸カ
ルシウム、水酸化カルシウム、硫酸カルシウム等が挙げ
られる。亜鉛化合物としては、例えば、水酸化亜鉛、酸
化亜鉛等が挙げられる。アルミニウム化合物としては、
例えば、ミョウバン、硫酸アルミニウム、水酸化アルミ
ニウム、塩化アルミニウム等が挙げられる。ナトリウム
化合物としては、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナト
リウム等が挙げられる。その他には、ケイ酸アルミン酸
マグネシウム、水酸化アルミナマグネシウム、塩化アル
ミナマグネシウム、塩化アルミニウム、メタケイ酸アル
ミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイド、ジヒドロ
キシアルミニウムアセテート等が用いられる。
【0017】上記含水系粘着剤層には、更に水分の吸水
性を高めるために高吸水性樹脂(自重の数百倍の水分を
吸水し、一度吸水した水分は逃がさない性質を持つもの
でおむつ等に使用されているの)を適宜添加してもよ
い。また、上記に示した高分子の他にコラーゲン、キチ
ン、キトサン、フィブリン等の高分子を添加してもよ
い。
【0018】上述のようにして調製された含水系粘着剤
層は、粘着剤層を積層した支持体に、50〜1000μ
m、好ましくは100〜700μmの厚さで積層する。
含水系粘着剤層層が50μmより薄いと塗工しずらくな
る。また、粘着剤層が1000μmより厚いと経済的に
コストが高くなる。また、含水系粘着剤層を塗工した
後、必要であれば30〜90℃、好ましくは、35〜7
0℃で乾燥を行ってもよい。
【0019】上記塗工面には、含水系粘着剤層を保護す
るために剥離紙を用いるのが好ましい。上記剥離紙とし
ては、ポリエステル、ポリエチレンコート上質紙、ポリ
オレフィンコートグラシン紙、ポリプロピレンフィルム
等の片面にシリコーン離型処理を行ったフィルムが用い
られる。
【0020】上記含水系粘着剤層には、必要に応じて、
治癒促進剤、熱傷用薬物、殺菌消毒剤、抗生物質等の薬
物を添加してもよい。医療用貼付剤を用いる用途により
これらの薬物を1種又は2種以上併用して用いてもよ
い。また、薬物は、含水系粘着剤層に完全に溶解する必
要はなく、含水系粘着剤層に分散した状態でもよい。
【0021】治癒促進剤として、例えば、ブクラデシン
ナトリウム、オボマクログロブリン、トコレチナート、
幼牛血液抽出物等が挙げられる。熱傷用薬物として、例
えば、チンク油、キチン、キトサン等が挙げられる。殺
菌消毒剤として、例えば、アクリノール等が挙げられ
る。抗生物質としては、例えば、一硫酸カナマイシン、
硫酸ストレプトマイシン、塩酸オキシテトラサイクリン
等が挙げられる。
【0022】上記含水系粘着剤層には、必要に応じて、
保湿剤、pH調節剤、酸化防止剤、充填剤等を添加して
もよい。上記保湿剤として、グリセリン、プロピレング
リコール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、乳
酸ソーダ等が挙げられる。更に、pH調節剤として、乳
酸、酢酸、クエン酸等が挙げられる。
【0023】また、酸化防止剤としては、例えば、BH
A(ブチルヒドロキシアニソール)、BHT(ブチルヒ
ドロキシトルエン)没食子酸エステル類(没食子酸プロ
ピル)、チオジプロピオン酸等が挙げられる。充填剤と
しては、カオリン、酸化チタン、タルク、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、挂酸、アルミニウム水和物、硫
酸バリウム、硫酸カルシウム等が挙げられる。
【0024】支持体と粘着剤層との接着性が悪い場合
は、支持体に粘着剤を塗布する前に下塗りを塗布しても
よい。また、水不透過性のフィルム、不織布、織布、又
は、それらの積層体を用いてもよい。
【0025】本発明の支持体と粘着剤層とを積層して構
成される積層体に上記含水系粘着剤層を塗工する場合に
おいては、積層体の面積より小さい面積に塗工すること
が好ましい。本発明の医療用貼付材を皮膚に適用する際
に、含水系粘着剤層が皮膚に接する面の周囲にこれを囲
むように積層体が皮膚に接する面を形成させることがで
きる。このことにより、創傷部位には含水系粘着剤層が
粘着し、創傷部位の周囲には積層体が粘着する状態とな
り、本発明の効果をより効率的に発現することができ
る。
【0026】
【作用】本発明の医療用貼付材は、支持体としてウレタ
ン系フィルムを用い、これに粘着剤層及び水溶性高分子
又は水膨潤性高分子からなる含水系粘着剤層を順に積層
して構成されている。支持体であるウレタン系フィルム
は、水、細菌は通さず、水蒸気を良く通すために創傷部
位を水、細菌から保護するだけでなく、透湿性がよいた
めに創傷部位の蒸れを防止する。創傷部位には粘着力の
小さい含水系粘着剤層だけが接触し、創傷部位から滲出
する余分な体液を吸収したり、創傷部位を適度な湿潤状
態に保つことができるために創傷部位の治癒を促進する
だけでなく、本発明の医療用貼付材を取り除く際、創傷
部位を傷つけることがない。
【0027】含水系粘着剤層を支持体と粘着剤層との積
層体より小さい面積に形成することにより、粘着剤層
は、本発明の医療用貼付材の周辺部に露出することとな
り、創傷部位周囲の健全な皮膚に接触するように貼付さ
れる。この場合、強い粘着力のため剥がれにくく、ま
た、透湿性が高く、皮膚刺激性も極めて小さいため長時
間皮膚に貼付しても皮膚刺激が起こりにくい。更に、経
時により滲出液等により含水系粘着剤層が流れ落ちるこ
とがあっても、強い貼付性を維持することができる。
【0028】
【実施例】以下に本発明の実施例を示して、本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0029】実施例1 2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)65mol
%(302.0g)とビニルピロリドン(VP)35m
ol%(98.0g)をセパラブルフラスコに仕込み、
重合初期のモノマー濃度が85重量%となるように酢酸
エチル70.6gを加えた。この溶液を窒素雰囲気下、
60℃に加熱し、32時間重合した。重合物を取り出し
た後、ポリマー濃度が25重量%となるようにさらに酢
酸エチルを加え、ディゾルバーにて均一に混合し粘着剤
層溶液を調製した。この溶液を厚さ40μmのポリエチ
レンテレフタレート(PET)をシリコン処理した剥離
材上に乾燥後の厚みが40μmとなるように塗布し、6
0℃で30分乾燥した。剥離材上の粘着剤層を、厚さ4
0μmのポリウレタンフィルム(シルクロン、大倉工業
社製)に転写しフィルムを作製した。更に、架橋型ポリ
アクリル酸(ハイビスワコー(商品名)、和光純薬社
製)60重量部、カルボキシビニルセルロースナトリウ
ム(セロゲン(商品名)、第一工業製薬社製)40重量
部あわせて100重量部に対して、水500重量部から
なる含水系粘着剤層を上記フィルムの粘着剤層面に20
0μmの厚さに積層してなる医療用貼付材を製造した。
【0030】実施例2 含水系粘着剤層が、架橋型ポリアクリル酸(ハイビスワ
コー(商品名)、和光純薬社製)70重量部、アルギン
酸ナトリウム(キミツアルギン(商品名)、君津化学社
製)30重量部及び水500重量部からなる以外は実施
例1と同様にして医療用貼付材を製造した。
【0031】実施例3 含水系粘着剤層を積層する前の段階の、粘着剤層を積層
したポリウレタンフィルムは、実施例1と同様にして調
製した。次に、架橋型ポリアクリル酸(ハイビスワコー
(商品名)、和光純薬社製)70重量部、アルギン酸ナ
トリウム(キミツアルギン(商品名)、君津化学社製)
30重量部あわせて100重量部に対して水500重量
部及びグリセリン100重量部からなる含水系粘着剤層
をポリエステルの不織布に100μmの厚さで塗工し
た。その積層体の不織布側が上記フィルムの粘着剤層面
に接するように積層して医療用貼付材を製造した。
【0032】実施例4 含水系粘着剤層が、ゼラチン30重量部、ポリビニルア
ルコール(ゴーセファイマー(商品名)、日本合成化学
社製)50重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(アロン
ビス(商品名)、日本純薬社製)20重量部あわせて1
00重量部に対して、水400重量部、グリセリン20
0重量部、消毒剤であるアクリノール(アクリノール液
(商品名)、エビス社製)1重量部、治癒促進剤である
アルジオキサ(カルマイサ顆粒(商品名)、大正薬品社
製)10重量部からなること以外は、実施例3と同様に
して医療用貼付材を製造した。
【0033】実施例5 含水系粘着剤層が、アルギン酸ナトリウム(キミツアル
ギン(商品名)、君津化学社製)40重量部、架橋型ポ
リアクリル酸(ハイビスワコー(商品名)、和光純薬社
製)40重量部、ヒドロキシプロピルセルロース(信越
HPC(商品名)、信越化学)20重量部あわせて10
0重量部に対して、水400重量部、グリセリン200
重量部、消毒剤であるアクリノール(アクリノール液
(商品名)、エビス社製)1重量部、治癒促進剤である
アルジオキサ(カルマイサ顆粒(商品名)、大正薬品社
製)10重量部からなること以外は、実施例3と同様に
して医療用貼付材を製造した。
【0034】実施例6 含水系粘着剤層が、架橋型ポリアクリル酸(ハイビスワ
コー(商品名)、和光純薬社製)70重量部、ポリビニ
ルアルコール(ゴーセファイマー(商品名)、日本合成
化学社製)30重量部あわせて100重量部に対して、
水500重量部、グリセリン100重量部、架橋剤とし
て塩化アルミニウム5重量部からなること以外は、実施
例3と同様にして含水系粘着剤層を塗工したポリウレタ
ンの不織布を作成した。その積層体の不織布側が、実施
例3の粘着剤層を積層したポリウレタンフィルムの粘着
剤層面に接するように積層して医療用貼付材を製造し
た。
【0035】実施例7 含水系粘着剤層が、ゼラチン30重量部、ポリビニルア
ルコール(ゴーセファイマー(商品名)、日本合成化学
社製)50重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(アロン
ビス(商品名)、日本純薬社製)20重量部あわせて1
00重量部に対して、水400重量部、グリセリン20
0重量部、架橋剤としてミョウバン3重量部、消毒剤で
あるアクリノール(アクリノール液(商品名)、エビス
社製)1重量部、治癒促進剤であるアルジオキサ(カル
マイサ顆粒(商品名)、大正薬品社製)10重量部から
なること以外は、実施例6と同様にして医療用貼付材を
製造した。
【0036】実施例8 含水系粘着剤層が、アルギン酸ナトリウム(キミツアル
ギン(商品名)、君津化学社製)40重量部、架橋型ポ
リアクリル酸(ハイビスワコー(商品名)、和光純薬社
製)40重量部、ヒドロキシプロピルセルロース(信越
HPC(商品名)、信越化学)20重量部あわせて10
0重量部に対して、水400重量部、グリセリン200
重量部、架橋剤としてミョウバン3重量部、消毒剤であ
るアクリノール(アクリノール液(商品名)、エビス社
製)1重量部、治癒促進剤であるアルジオキサ(カルマ
イサ顆粒(商品名)、大正薬品社製)10重量部からな
ること以外は、実施例3と同様にして医療用貼付材を製
造した。
【0037】実施例9 含水系粘着剤層が、アルギン酸ナトリウム(キミツアル
ギン(商品名)、君津化学社製)40重量部、架橋型ポ
リアクリル酸(ハイビスワコー(商品名)、和光純薬社
製)40重量部、ヒドロキシプロピルセルロース(信越
HPC(商品名)、信越化学)20重量部あわせて10
0重量部に対して、水400重量部、グリセリン200
重量部、消毒剤であるアクリノール(アクリノール液
(商品名)、エビス社製)1重量部、治癒促進剤である
アルジオキサ(カルマイサ顆粒(商品名)、大正薬品社
製)10重量部からなること以外は、実施例3と同様に
して医療用貼付材を製造した。
【0038】比較例1 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(ス
チレン含量14重量%、平均分子量125000)10
0重量部、脂環族系炭化水素樹脂(平均分子量700、
軟化点100℃)170重量部、流動パラフィン117
重量部、ポリブテン(平均分子量1350)14.5重
量部、ジブチルヒドロキシトルエン2.5重量部を11
0〜130℃で約5時間、混合溶融して粘着剤溶液を調
製した。これを粘着剤層の代わりに使用したこと以外
は、実施例1と同様にして医療用貼付材を作成した。
【0039】比較例2 シリコーンゴム100重量部、シリコーンレジン80重
量部及び過酸化ベンゾイル5重量部からなるシリコーン
系粘着剤をポリウレタンフィルム(シルクロン、大倉工
業社製、厚さ40μm)に40μmの厚さに積層した。
実施例1と同様にして調製した含水系粘着剤層を上記フ
ィルムの粘着剤層面に200μmの厚さに積層して医療
用貼付材を作成した。
【0040】比較例3 比較例2のシリコーン系粘着剤の代わりに、ポリビニル
メチルエーテル100重量部、アクリル酸/アクリル酸
ブチル共重合体0.5重量部及びトリオール150重量
部からなるビニルエーテル系粘着剤を用いた以外は、比
較例2と同様にして医療用貼付材を作成した。
【0041】評価方法 擦り傷をしたヒト5人づつに、実施例1〜9及び比較例
1〜3で製造した12種類の医療用貼付材を1品目12
時間使用してもらい、取り替えの際の痛み、貼付性(水
仕事後の貼付状態)、創傷部の治癒、傷口の蒸れ、傷口
からの余分な滲出液の吸収、保型性(糊のこり、だれ
等)について比較してもらった。各項目ごとに基準を設
けて各項目について良好であったら1人1点として点数
化し、その結果を得た。
【0042】評価基準は以下に示す通りである。 取り替えの際の痛み:医療用貼付材を傷口から取り除
く時、痛みを与えたり、傷口をいためたりしないか。
貼付性:水仕事を10分間行ってもらい、その後の貼付
状態はどうか(剥がれないか?)。創傷部の治癒:創
傷部が化膿せず、治癒しつつあるか。傷口の蒸れ:医
療用貼付材に透湿性があり、傷口が蒸れないか。傷口
からの余分な滲出液の吸収:傷口を適度な湿潤環境に保
ち、治癒が速やかにできるような状態にあるか。
【0043】
【表1】
【0044】実施例1〜9の本発明の医療用貼付材につ
いては、創傷治癒効果等について良好な結果が得られ
た。比較例1及び2では、ウレタンフィルム上の粘着剤
がゴム系、シリコーン系粘着剤であるために透湿性が悪
く、創傷部が蒸れ悪化した。また、比較例3において
は、ウレタンフィルム上の粘着剤であるビニルエーテル
系粘着剤が耐水性でないために水仕事等により剥がれて
きた。
【0045】
【発明の効果】本発明は、水及び細菌を通さず、水蒸
気は通す支持体であるポリウレタンフィルム、長時間
貼付しても皮膚刺激の小さい粘着剤層及び創傷部位か
らの余分な滲出液を吸収でき、創傷部位を適度な湿潤状
態に維持し、しかも、粘着力が弱いために取り除く際、
傷口を傷つけることがない含水系粘着剤層より構成され
ているために、創傷部位を細菌等の感染及び水濡れから
保護すると共に、傷口の蒸れを防ぐことができ、創傷部
位の治癒を促進することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透湿度が300mg/cm 2 /24時間
    以上のウレタン系フィルムからなる支持体の片面に、
    (メタ)アクリル酸アルキルエステル系重合体からなる
    粘着剤層、並びに、ポリアクリル酸(金属塩)、架橋型
    ポリアクリル酸(塩)、アルギン酸ソーダ、ヒドロキシ
    プロピルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニル
    アルコール、及び、カルボキシメチルセルロース(塩)
    から構成される群から選択される少なくとも1種以上の
    水溶性又は水膨潤性の高分子100重量部と、水200
    〜1000重量部とからなる含水系粘着剤層、を順に積
    層して医療用貼付材(但し、粘膜貼付用途は除く)
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