JP3252755B2 - フィルムキャリア - Google Patents

フィルムキャリア

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JP3252755B2
JP3252755B2 JP13592097A JP13592097A JP3252755B2 JP 3252755 B2 JP3252755 B2 JP 3252755B2 JP 13592097 A JP13592097 A JP 13592097A JP 13592097 A JP13592097 A JP 13592097A JP 3252755 B2 JP3252755 B2 JP 3252755B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロフィルム
リーダー、同リーダープリンター等のフィルム投影装置
に搭載され、ロール状フィルムとシート状フィルムの両
者が使えるフィルムキャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロフィルムに記録された情報を拡
大投影し閲覧するリーダー、さらにはその情報を必要に
応じてプリントアウトもするリーダープリンターがマイ
クロフィルム機器として広く用いられている。
【0003】一方、マイクロフィルムはロール状フィル
ムとシート状フィルムの2種類に大別される。
【0004】ロール状フィルムは長尺のフィルムに長手
に沿って多数の情報駒(コマ)を記録したロール巻きの
フィルムであり、供給リールに巻回したオープンリール
式と、供給リールとともにカートリッジに格納したカー
トリッジ式がある。
【0005】シート状フィルムには、シート状フィルム
面に縦横マトリックスに多数の情報駒を記録したマイク
ロフィッシュフィルムをはじめ、アパーチュアカード、
ジャケット等が含まれる。
【0006】フィルムキャリアは、マイクロフィルムリ
ーダー、同リーダープリンター等のフィルム投影装置に
搭載され、ロール状フィルムについて供給リールと巻取
りリール間で送給・巻戻し走行させてフィルムに記録さ
れた任意の情報駒を検索して投影光路部に位置させるロ
ール状フィルムキャリア(以下、ロールキャリアと記
す)と、シート状フィルムについて縦横に二次元位置移
動させてフィルムに記録された任意の情報駒を検索して
投影光路部に位置させるシート状フィルムキャリア(以
下、フィッシュキャリアと記す)がある。
【0007】従来、特開平4−125622号公報にお
いてオープンリール式ロール状フィルムとシート状フィ
ルムの両方が使えるフィルムキャリアが開示されてい
る。このフィルムキャリアは、ロール状フィルムを使用
するときはフィッシュキャリアが待避することによって
ロールキャリアのフィルム搬送路が投影ガラスの両側に
位置するように移動しロール状フィルムが使用可能にな
る。また、ロール状フィルムがキャリアの搬送部分に存
在しないときにフィッシュキャリアを投影位置に移動す
るのに連動して上述した搬送路が待避しシート状フィル
ムが使えるようになる。
【0008】また、特開平4−124621号公報には
ロールキャリアとその前端部にフィッシュキャリアが左
右方向に移動自在に設けられ、ロールキャリア部とシー
ト状フィルムが前後方向に一体的に移動するフィルムキ
ャリアが開示され、これもまたロール状フィルムとシー
ト状フィルムの両者が使用できるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
a.ロール状フィルムとシート状フィルムの両者が使え
るようにした上記従来例のフィルムキャリアにおいて
は、例えばロール状フィルムを使用しながらフィッシュ
フィルムも使用することができない。したがって、フィ
ッシュなどのシート状フィルムにてインデックスを検索
し、ロール状フィルムでその駒を検索するというような
使い方ができなかった。
【0010】b.また、ロール状フィルムとシート状フ
ィルムを切り換えるときフィルムの搬送路の切換が必要
となり、ロールキャリア部分の機構が複雑となってしま
う。
【0011】c.また従来例のフィルムキャリアにおい
ては、ロール状フィルムとして例えばクローズドタイプ
のカートリッジは使用できなかった。その理由は、ロー
ル状フィルムの形態によって必要とされるフィルム供給
軸の形状が異なることや、オープンリール式のロール状
フィルムを巻き回すリールに比べてカートリッジは外形
が大きくなり、ロール状フィルムとシート状フィルムの
両者を使えるようにしたときにリーダーやリーダープリ
ンターなどのかぎられたスペースにフィルムキャリアを
収納することを難しくさせていた。とくに後者は、カー
トリッジをキャリアにセットしたり取り外したりするこ
との妨げにもなり、実用化は難しいとされていた。
【0012】d.また、ロールキャリアとフィッシュキ
ャリアが前後方向に連なって移動するフィルムキャリア
においてはロールキャリア部がフィッシュキャリアの奥
側に位置することとなり、操作する部分が操作者から遠
くに位置することになる。そして、操作者とロールキャ
リアの間にフィッシュキャリアが存在しその操作性に問
題が生じてしまう。また、シート状フィルムの検索時に
ロールキャリアまで動かすことになり、操作質量が大き
くなってしまう。
【0013】本発明は同じくロール状フィルムとシート
状フィルムの両者が使えるようにしたフィルムキャリア
であるが、上記従来キャリアの問題点を解消したもの、
即ちロール状フィルムを装填したままでシート状フィル
ムを使え、また逆にシート状フィルムを装填したままで
ロール状フィルムを使用でき、ロール状フィルムとして
オープンリール式もカートリッジ式も選択的に装着使用
することができ、カートリッジ式ロール状フィルムのロ
ールキャリアのフィルム供給部に対する着脱操作も簡単
な構成で容易に正しく行なえ、ロールキャリアとフィッ
シュキャリアのキャリア切換の操作を簡略単純化し操作
性の向上も実現したものを提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とするフィルムキャリアである。
【0015】(1)フィルム投影装置に搭載され、ロー
ル状フィルムとシート状フィルムを使用可能なフィルム
キャリアであり、フィルム供給部にオープンリールもし
くはカートリッジに収納されたロール状フィルムを保持
し、巻取りリールとの間で送給・巻戻し走行させてフィ
ルムに記録された任意の駒を検索できるロールキャリア
と、投影ガラス部の上下のガラス板間にシート状フィル
ムを保持しフィルムに記録された任意の駒を検索できる
フィッシュキャリアと、上記のロールキャリアとフィッ
シュキャリアを夫々所定の待避位置と使用位置との間を
同一平面上で任意に移動させるためのガイド部を設けた
台座部とからなり、上記ロールキャリアのフィルム供給
部は保持するロール状フィルムの形態にあわせてフィル
ム供給軸を交換可能であり、ロールキャリアのフィルム
供給部に対してカートリッジに収納されたロール状フィ
ルムを着脱するときにフィッシュキャリアの投影ガラス
部の上面がカートリッジの下面を受けてロールキャリア
のフィルム供給部に対するカートリッジ着脱誘導ガイド
面となる関係構成にしたことを特徴とするフィルムキャ
リア。
【0016】(2)フィルム投影装置に搭載され、ロー
ル状フィルムとシート状フィルムを使用可能なフィルム
キャリアであり、フィルム供給部にオープンリールもし
くはカートリッジに収納されたロール状フィルムを保持
し、巻取りリールとの間で送給・巻戻し走行させてフィ
ルムに記録された任意の駒を検索できるロールキャリア
と、投影ガラス部の上下のガラス板間にシート状フィル
ムを保持しフィルムに記録された任意の駒を検索できる
フィッシュキャリアと、上記のロールキャリアとフィッ
シュキャリアを夫々所定の待避位置と使用位置との間を
同一平面上で任意に移動させるためのガイド部を設けた
台座部とからなり、上記ロールキャリアのフィルム供給
部は保持するロール状フィルムの形態にあわせてフィル
ム供給軸を交換可能であり、ロールキャリアのフィルム
供給部に対してカートリッジに収納されたロール状フィ
ルムを着脱するときにフィッシュキャリアの投影ガラス
部の上面、もしくは該投影ガラス部の上面と略同じ高さ
に形成したフィッシュキャリアの一部がカートリッジの
下面を受けてロールキャリアのフィルム供給部に対する
カートリッジ着脱誘導ガイド面となる関係構成にしたこ
とを特徴とするフィルムキャリア。
【0017】(3)ロール状フィルムを収納したカート
リッジのフィルム取り出し口の上下に設けられた凹部に
引っかける2個所の引掛け爪と、カートリッジのフィル
ム取り出し口の反対側の面を引掛け爪方向に押圧しつつ
フィルム搬送方向と直角方向に押圧するカートリッジ固
定部材によってカートリッジをロールキャリアのフィル
ム供給部に装着固定することを特徴とする(1)または
(2)に記載のフィルムキャリア。
【0018】(4)ロールキャリアとフィッシュキャリ
アのいずれか一方のキャリアをその所定の待避位置から
使用位置に移動しようとするとき、他方のキャリアが所
定の待避位置にいないときには該他方のキャリアを構成
する部材の一部によって上記一方のキャリアの使用位置
への移動が禁止されることを特徴とする(1)ないし
(3)の何れか1つに記載のフィルムキャリア。
【0019】(5)ロールキャリアの重心をロールキャ
リア移動用ガイド部の近傍に位置させたことを特徴とす
る(1)ないし(4)の何れか1つに記載のフィルムキ
ャリア。
【0020】〈作 用〉 .本発明は、ロールキャリアとフィッシュキャリアを
夫々独立して同一平面を移動するように構成したことに
より、夫々のキャリア切換の操作を簡略単純化し、誤操
作を未然に防ぐことができるようになった。
【0021】.ロール状フィルムを装填したままでシ
ート状フィルムを使用でき、またはシート状フィルムを
装填したままでロール状フィルムを使用でき、ロール状
とシート状の両方のフィルムを切換可能に同時に保持す
ることが可能になったので、シート状フィルムとロール
状フィルムを適宜切り換えて効率よく検索作業が行える
ようになった。
【0022】.ロールキャリアとフィッシュキャリア
のどちらか一方のキャリアを使用位置に移動しようとし
たとき、他方のキャリアが所定の待避位置にない場合に
は他方のキャリアを構成する部材の一部によって使用位
置への移動が妨げられるようにしたことにより、特別な
ロック機構などを設けること無しに、誤操作等によるト
ラブルを回避することができる。
【0023】.ロールキャリアのフィルム巻取り部に
ロールキャリアを構成するのに必要な部品を集中的に配
置することにより、ロールキャリアの重心をロールキャ
リア移動用に設けた台座部のガイド部の近傍に位置さ
せ、ロールキャリア移動用に設けた取っ手によるキャリ
ア移動にモーメントの発生をおさえ、ロールキャリアの
スムーズな移動を実現した。
【0024】.フィッシュキャリアの投影ガラス部の
上面、もしくは該投影ガラス部の上面と略同じ高さに形
成したフィッシュキャリアの一部を、ロールキャリアの
フィルム供給部に対するカートリッジ着脱誘導ガイド面
としたことで、カートリッジのセットや取り外しを行な
うときに必要なガイド面を特別に設けなくとも確実なカ
ートリッジのセットや取り外しを容易に操作性よく行な
うことができる。
【0025】カートリッジ着脱誘導ガイド面としての、
投影ガラス部の上面と略同じ高さに形成したフィッシュ
キャリアの一部を投影ガラス部よりも手前側に具備させ
ることで、投影ガラス部の上面をカートリッジ着脱誘導
ガイド面とした場合よりもロールキャリアを更に装置の
手前側に引き出した状態にしてカートリッジのセットや
取り外し作業ができて、操作性がより向上する。
【0026】.ロール状フィルムを収納したカートリ
ッジのフィルム取り出し口の上下に設けられた凹部に引
っかける2個所の引掛け爪と、カートリッジのフィルム
取り出し口の反対側の面を引掛け爪方向に押圧しつつフ
ィルム搬送方向と直角方向に押圧するカートリッジ固定
部材によってカートリッジをロールキャリアのフィルム
供給部に装着固定することで、簡単な機構によってカー
トリッジをガタなくしっかりと保持させることが可能と
なった。
【0027】
【発明の実施の形態】
〈実施例1〉(図1〜図6) 図1において、フィルムキャリアAは、台座部100
と、該台座部100に搭載させたロールキャリア200
およびフィッシュキャリア300とからなる。
【0028】a)台座部100 台座部100は矩形の台板であり、その上面(テーブル
面)101にロールキャリア200とフィッシュキャリ
ア300をそれぞれ可動に搭載・保持させてある。
【0029】102は該台座部100のテーブル面10
1の所定の位置に設けたアパーチュア部(フィルム照明
部)である。
【0030】フィルムキャリアAは、マイクロフィルム
リーダー、同リーダープリンター等の不図示のフィルム
投影装置本体のフィルムキャリア装着部に所定に位置決
めして台座部100を装置本体側に対して固定手段でし
っかりと定着することで装置本体に組付けて搭載され
る。
【0031】フィルムキャリアAがフィルム投影装置本
体に所定に組み付けられた状態において、台座部100
のテーブル面101のアパーチュア部102に装置本体
側の上下方向のフィルム投影光路Oが対応し、アパーチ
ュア部102の下側に装置本体側の不図示のフィルム照
明手段が位置し、アパーチュア部102の上側に装置本
体側の投影レンズ鏡筒Lが位置する。
【0032】装置本体側の投影レンズ鏡筒Lは不図示の
ホルダに上下動自由に保持され、自重或は比較的弱いば
ね部材で常時下降付勢させてある。
【0033】ロールキャリア200は台座部100のテ
ーブル面101上を台座部100の右辺103をガイド
部として前後方向Y−Yに不図示の手前側と奥側のスト
ッパー部で規定される所定の前後方向距離範囲内におい
てスライド移動操作自由に搭載させてある。
【0034】フィッシュキャリア300は台座部100
のテーブル面101上を台座部100の前辺104をガ
イド部として左右方向X−Xに不図示の左側と右側のス
トッパー部で規定される所定の左右方向距離範囲内にお
いてスライド移動操作自由に搭載させてある。
【0035】b)ロールキャリア200 ロールキャリア200において、201はフィルム供給
部であり、カートリッジ式ロール状フィルム(以下、カ
ートリッジと記す)もしくはオープンリール式ロール状
フィルム(以下、オープンリールと記す)を装着保持さ
せる。
【0036】202Aと202Bはフィルム供給部20
1のケーシング前面板部に着脱交換可能なカートリッジ
用供給軸とオープンリール用供給軸であり、カートリッ
ジを使用するときはカートリッジ用供給軸202Aを、
オープンリールを使用するときはオープンリール用供給
軸202Bをフィルム供給部201のケーシング前面板
部に付け替えて使用する。
【0037】フィルム供給部201のケーシング(ハウ
ジング)内には供給軸202Aまたは202Bをフィル
ム巻戻し方向に回転駆動するためのフィルム巻戻しモー
ターなどが収められている。
【0038】203はフィルム供給部201のケーシン
グ前面板部に具備させたカートリッジ押圧部材(カート
リッジ固定部材)である。
【0039】201a・201bはフィルム供給部20
1のケーシング前面板部の先端側上下部に具備させた切
り起こし爪部であり、カートリッジの装着時にカートリ
ッジ前面側のフィルム取り出し口の上下部に設けられて
いる2個所の凹部を該爪部に引っ掛ける。
【0040】204は第1のフィルムガイドローラーで
あり、フィルム速度を検出する不図示のエンコーダーが
取り付けられている。
【0041】205はフィルムを初期ロードするための
つまみである。
【0042】206はフィルムをガイドするガイド部材
であり、投影レンズ鏡筒Lを投影ガラス部207の上に
すくい上げて載せるためのガイド部も兼ねている。
【0043】投影ガラス部207は上下2枚のガラス板
で構成されており、上記のフィルムガイド部材206は
その2枚のガラス板も保持する。その上下2枚のガラス
板の下側のガラス板は上側のガラス板に対してフィルム
の搬送速度によって上下動制御され、フィルムを閲覧す
るフィルム停止時もしくは流し読みするフィルム低速域
では上側のガラス板との間にフィルムを挟み込むように
持ち上げられる。
【0044】208は投影ガラス部207を中にして第
1のフィルムガイドローラー204とは反対側に配設し
た第2のフィルムガイドローラーである。
【0045】210はフィルム巻取り部、211はこの
フィルム巻取り部に具備させたフィルム巻取りリールで
ある。211aは使用するロール状フィルムの種類によ
ってフィルム巻取りリール211の幅を切り換える切換
レバーである。
【0046】フィルム巻取り部210のケーシング内に
はフィルム巻取りリール211をフィルム巻取り方向に
回転駆動するフィルム巻取りモーター、前記投影ガラス
部207の下側のガラス板を上下作動させるソレノイ
ド、そしてフィルムキャリアの動作をコントロールする
コントロールPCBなどが収められている。
【0047】209は第2のフィルムガイドローラー2
08から巻取りリール211にフィルムを導くフィルム
ガイドである。
【0048】212はフィルム巻取り部210の下面側
に一体に設けたスライダーであり、台座部右辺103に
係合させてあり、この台座部右辺103に沿って滑走す
る。ロールキャリア200はこの台座部右辺103をガ
イド部として、このガイド部103に係合の上記スライ
ダー212により台座部100のテーブル面101上を
前後方向Y−Yに不図示の手前側と奥側のストッパー部
で規定される所定の前後方向距離範囲内においてスライ
ド移動操作自由に搭載させてある。
【0049】213はフィルム巻取り部210のケーシ
ングの前面板部に設けた、ロールキャリア200を前後
方向Y−Yに移動操作するための取っ手部である。
【0050】214はフィッシュキャリア300との突
き当て部である。
【0051】c)フィッシュキャリア300 フィッシュキャリア300において、301は第1の枠
体、302はこの第1の枠体の前辺側に該枠体と一体に
設けたスライダーであり、台座部前辺104に係合させ
てあり、この台座部前辺104に沿って滑走する。フィ
ッシュキャリア300はこの台座部前辺104をガイド
部として、このガイド部104に係合の上記スライダー
302により台座部100のテーブル面101上を左右
方向X−Xに不図示の左側と右側のストッパー部で規定
される所定の左右方向距離範囲内においてスライド移動
操作自由に搭載させてある。
【0052】303は上記第1の枠体301上に配設し
た第2の枠体である。その左右辺側を第1の枠体301
側の前後方向ガイド部304・304に係合させてあ
り、第1の枠体301上を前後方向Y−Yに不図示の手
前側と奥側のストッパー部で規定される所定の前後方向
距離範囲内においてスライド移動操作自由である。
【0053】305は第2の枠体303に具備させた投
影ガラス部である。上下2枚のガラス板で構成され、そ
の上下2枚のガラス板間にシート状フィルムが挟み込み
保持される。
【0054】306は第2の枠体303に具備させた取
っ手部である。この取っ手部306により、第1の枠体
301即ちフィッシュキャリア300の全体を台座部前
辺104をガイド部として、このガイド部104に係合
のスライダー302を滑走させて台座部100のテーブ
ル面101上を左右方向X−Xにスライド移動操作する
ことができる。また、この取っ手部306により、第2
の枠体303を第1の枠体301上において前後方向Y
−Yにスライド移動操作することができる。
【0055】図には機構構成を省略したけれども、図1
において、第2の枠体303を2点鎖線示のように第1
の枠体301上を前後方向Y−Yの手前側に手前側スト
ッパー部で受け止められるまで十分に引き出し移動する
ことで、投影ガラス部305を構成する上下2枚のガラ
ス板の上側ガラス板が下側ガラス板上からワニ口のよう
に開き回動する機構構成になっている。そして、この上
側ガラス板開き回動状態において、下側ガラス板上にシ
ート状フィルムを載置し、第2の枠体303を第1の枠
体301上を前後方向Y−Yの奥側にスライド移動操作
すると上側ガラス板が下側ガラス板に対して閉じ回動し
てシート状フィルムがこの上下2枚のガラス板間に挟み
込まれて保持される。
【0056】307は第1の枠体301の右辺側の略中
央部に設けた、投影レンズ鏡筒Lを投影ガラス部305
の上にすくい上げて載せるためのガイド部である。
【0057】308・309は第1の枠体301に設け
られた、ロールキャリア200との突き当て部である。
【0058】d)キャリア切換 .図1は、ロールキャリア200と、フィッシュキャ
リア300の何れもが夫々、投影ガラス部207または
305が装置本体のフィルム投影光路Oに対して所定に
対応位置する「使用位置」からは離なされた所定の「待
避位置」にある状態を示している。
【0059】本例において、ロールキャリア200の所
定の待避位置は台座部100のテーブル面101上の前
後方向Y−Yにおける図示の奥側位置である。この待避
位置においてロールキャリア200は不図示の奥側スト
ッパー部に受け止められてそれ以上の奥側への移動は阻
止されている。
【0060】またフィッシュキャリア300の待避位置
は台座部100のテーブル面101上の左右方向X−X
における図示の左側位置である。この待避位置において
フィッシュキャリア300は不図示の左側ストッパー部
材に受け止められてそれ以上の左側への移動は阻止され
ている。
【0061】.図2はロールキャリア200を図1の
所定の待避位置から使用位置に移動させ、またフィルム
供給部201の前面板部にカートリッジ400(カセッ
ト式ロール状フィルム)を装着保持させた状態を示して
いる。
【0062】即ち、図1のように、ロールキャリア20
0と、フィッシュキャリア300の何れもが所定の待避
位置にある状態において、ロールキャリア200をその
フィルム巻取り部210の前面板部に設けた取っ手部2
13を握って台座部100のテーブル面101上を手前
側に、不図示の手前側ストッパー部に受け止められるま
で引き移動操作する。これによりロールキャリア200
はその投影ガラス部207が装置本体のフィルム投影光
路Oに所定に対応した状態の使用位置に移動される。
【0063】この場合において、ロールキャリア200
のフィルム供給部201はその底部を台座部100のテ
ーブル面101から浮かせて配設して台座部100のテ
ーブル面101との間にはフィッシュキャリア300が
くぐれるすき間部aを具備させてあり、ロールキャリア
200を前後方向Y−Yにおける手前側に引き移動した
とき、フィッシュキャリア300が所定の待避位置に位
置している限りにおいては、ロールキャリア200のフ
ィルム供給部201はフィッシュキャリア300の上を
干渉することなく移動通過する。
【0064】また、ロールキャリア200の待避位置か
ら使用位置への移動過程において、投影レンズ鏡筒Lの
下端がフィルムガイド部206によりすくわれて投影ガ
ラス部207の上側ガラス板の上に乗り上がり、ロール
キャリア200が所定の使用位置へ移動し終わった状態
においては、投影レンズ鏡筒Lは図2の2点鎖線示のよ
うに投影ガラス部207の上側ガラス板上の所定位置に
下端が上側ガラス板上面に密着した状態で乗った状態に
なる。
【0065】ロールキャリア200のフィルム供給部2
01に対するカートリッジ400の装着は次の要領にて
なされる。
【0066】即ち、ロールキャリア200を待避位置か
ら使用位置に移動させる(図1→図2)。この移動によ
り該ロールキャリア200のフィルム供給部201はフ
ィッシュキャリア300の投影ガラス部305に上に対
応位置する。フィルム供給部201にはカートリッジ用
供給軸202Aを装着する。フィルム供給部201の手
前側においてフィッシュキャリア300の投影ガラス部
305のガラス上面にカートリッシ400を下面を受け
させて載せる。その載置カートリッジ400を投影ガラ
ス部305のガラス上面をガイド面にしてロールキャリ
ア200のフィルム供給部201に対して押し動かし
て、フィルム供給部201のカートリッジ用供給軸20
2Aにカートリッジ400側の対応軸受け部を合致係合
させると共に、カートリッジ400のフィルム取り出し
口の上下部に設けられている2個所の凹部400a・4
00bをフィルム供給部201のケーシング前面板部の
先端側上下部に具備させた切り起こし爪部201a・2
01bに引っ掛け、次いでカートリッジ押圧部材203
を回動操作してカートリッジ400を固定化してロール
キャリア200のフィルム供給部201に対するカート
リッジ400の装着を完了する。
【0067】図3の(a)・(b)はカートリッジ押圧
部材203の構造を示している。押圧部材203はカム
面部203aと鍔座部203bを具備させてある。そし
てこの押圧部材203は、フィルム供給部201のケー
シング前面板部に前方に突出させて植設した軸215に
支持させてあり、該軸215を中心に所定の範囲で回動
自由であり、かつ該軸215に沿って所定の範囲でスラ
スト移動自由である。
【0068】該押圧部材203の軸215を中心とする
回動範囲はフィルム供給部201のケーシング前面板部
に設けた円弧スリット216とこれに嵌入係合させた押
圧部材側ピン217とにより、(b)における実線示の
起立状態の第1回動角姿勢と、2点鎖線示の右横倒し状
態の第2回動角姿勢との間の略90°範囲に規制させて
ある。
【0069】フィルム供給部201のケーシング前面板
部の裏側において、ケーシング前面板部裏側に植設した
固定ピン218と上記押圧部材側ピン217との間にコ
イルバネ219を張設してある。軸215と固定ピン2
18を結ぶ直線dを境(死点)にして押圧部材側ピン2
17の位置がe側ときは押圧部材203はコイルバネ
219の引張力で軸215を中心に反時計方向へ回動付
勢されて起立状態の第1回動角姿勢に保持される。逆
に、押圧部材側ピン217の位置がf側ときは押圧部
材203はコイルバネ219の引張力で軸215を中心
に時計方向へ回動付勢されて右横倒し状態の第2回動角
姿勢に保持される。
【0070】また押圧部材203は軸215に沿って所
定の範囲でスラスト移動自由であり、押しバネ220に
よりフィルム供給部201のケーシング前面板部に常時
押し付ける方向に移動付勢させてある。221・222
は押しバネ220の両端に設けたワッシャー、223は
ワッシャー222を介して押しバネ220を押圧するビ
スである。
【0071】而して、押圧部材203はカートリッジ装
着前には起立状態の第1回動角姿勢にしてあり、前述の
ように、フィルム供給部201のカートリッジ用供給軸
202Aにカートリッジ400側の対応軸受け部を合致
係合させると共に、カートリッジ400のフィルム取り
出し口の上下部に設けられている2個所の凹部400a
・400bをフィルム供給部201のケーシング前面板
部の先端側上下部に具備させた切り起こし爪部201a
・201bに引っ掛けた後に、押圧部材203を右横倒
し状態の第2回動角姿勢に切換える。
【0072】そうすると、カートリッジ400の後面壁
が押圧部材203のカム面203aで押圧され、カート
リッジ400は爪部201a・201bと押圧部材20
3のカム面203a間にしっかりと挟み込まれる。また
カートリッジ400の後端側の外面に対する押圧部材2
03の鍔座部203bの係合により押圧部材203の押
しバネ220による上記スラスト移動力でカートリッジ
400はフィルム供給部201のケーシング前面板部に
押圧される。
【0073】これによりカートリッジ400がフィルム
供給部201に対してしっかりと装着・固定される。即
ちカートリッジ400はフィルム取り出し口の上下にあ
る2か所の凹部400a・400bをフィルム供給部2
01に設けた引掛け爪部201a・201bに引掛け、
フィルム取り出し口と反対側のカートリッジ面(カート
リッジ後面壁)を引掛け爪方向に押圧しつつフィルム搬
送方向と直角方向に押圧するカートリッジ押圧部材20
3によってフィルム供給部201に保持するようにした
ことにより、簡単な機構によってカートリッジをガタな
く保持することが可能となった。
【0074】押圧部材203の鍔座部203bの内面と
フィルム供給部201のケーシング前面板部の外面との
間の距離g(図3の(a))をカートリッジ400の幅
(厚み)より小さく設定することにより、カートリッジ
400をセットしたときには押しバネ220によってカ
ートリッジ400はフィルム供給部201のケーシング
前面板部に押圧される。
【0075】上記のようにフィッシュキャリア300の
投影ガラス部305のガラス上面をロールキャリア20
0のフィルム供給部201に対するカートリッジ400
の装着時のガイド面としたことで、カートリッジのセッ
トを行なうときに必要なガイド面を特別に設けなくとも
確実なカートリッジのセットができるようになった。
【0076】上記のようにロールキャリア200のフィ
ルム供給部201にカートリッジ400を装着した後、
フィルム先端部を第1のフィルムガイドローラー204
に係合させ、初期ロードつまみ205を押す。そうする
と、第1のフィルムガイドローラー204がフィルム給
送方向に回転駆動され、投影ガラス部207の下側ガラ
ス板が下降動して上側ガラス板との間が所定に大きく開
き、フィルム巻取り部210のフィルム巻取りリール2
11がフィルム巻取り方向に回転駆動され、カートリッ
ジ400内の供給リールのフィルムが第1のフィルムガ
イドローラー204により引き出されて、投影ガラス部
207を構成している上下2枚のガラス板のすき間、第
2のフィルムガイドローラー208、フィルムガイド2
09を通って巻取りリール211側に給送され、フィル
ム先端側のリードフィルム部分が巻取りリール211の
コアに巻き付き状態になって、フィルム供給部201側
のカートリッジ400内の供給リールからフィルム巻取
り部210側のフィルム巻取りリール211へのフィル
ムの掛け渡しが自動的になされる(フィルムの初期ロー
ド)。
【0077】上記のフィルム初期ロード以後は不図示の
操作ノブを操作して、操作ノブをフィルム送給方向に操
作すると、フィルム巻取り部210側のフィルム巻取り
モーターが駆動されてフィルム巻取りリール211がフ
ィルム巻取り方向に回転駆動され、フィルムはカートリ
ッジ400内の供給リール側からフィルム巻取りリール
211側に送給走行(正走行)する。また操作ノブをフ
ィルム巻戻し方向に操作すると、フィルム供給部201
側のフィルム巻戻しモーターが駆動されてカートリッジ
400内の供給リールがフィルム巻戻し方向に回転駆動
され、フィルムはフィルム巻取りリール211側からカ
ートリッジ400内の供給リール側に巻戻し走行(逆走
行)する。フィルムの正逆の走行速度は操作ノブで高速
・低速の任意に制御できる。
【0078】投影ガラス部207の上下2枚のガラス板
は、フィルムの上記の正逆走行時は下側のガラス板が下
降動されて上側ガラス板との間が所定に大きく開いた状
態に保たれ、走行するフィルムとガラス板との摺擦が防
止される。またフィルムの走行が停止された時や流し読
みするフィルム走行低速域では下側のガラス板は上側の
ガラス板との間にフィルムを挟み込むように持ち上げ移
動される。
【0079】そして、操作ノブを操作してフィルムを巻
取りリール211とカートリッジ400内の供給リール
との間で正走行操作または逆走行操作して所望のフィル
ム駒部分を投影ガラス部207に対応している投影光路
Oの位置に検索位置させて、フィルムを停止させること
で、そのフィルム駒の画像情報が装置本体の不図示のリ
ーダースクリーンに静止拡大像として投影されて閲読す
ることができる。またプリンター部を作動させてその画
像情報のハードコピーを出力させることができる。
【0080】使用位置にある上記のロールキャリア20
0は取っ手部213を握って奥側に押し移動すること
で、再び所定の待避位置に戻すことができる。投影レン
ズ鏡筒Lはこのロールキャリア200の戻し移動過程で
投影ガラス部207の上からフィルムガイド部206を
滑り下って台座部テーブル面101のアパーチュア部1
02の上側に位置した状態に復帰する。
【0081】本例のロールキャリア200は、その重心
を該ロールキャリア移動用ガイド部103の近傍に位置
させて、取っ手部213によるロールキャリア移動にモ
ーメントの発生をおさえ、ロールキャリア200のスム
ーズな前後方向移動操作を実現している。
【0082】即ち、ロールキャリア200は、その移動
用ガイド部103側とは反対側であるフィルム供給部2
01にはフィルム巻戻しモーターなどのほかは内蔵され
ておらず、移動用ガイド部103側であるフィルム巻取
り部210に、フィルム巻取りモーター、投影ガラス部
207の下側ガラス板を作動させるソレノイド、キャリ
アの動作をコントロールするコントロールPCBなどを
内蔵させることで、該フィルム巻取り部210にロール
キャリア200の質量を集中的に集めた構成にして、ロ
ールキャリア200の重心をロールキャリア移動用に設
けた台座部のガイド部103の近傍に位置させ、ロール
キャリア移動用にフィルム巻取り部210に設けた取っ
手部213によるロールキャリア移動にモーメントの発
生をおさえ、ロールキャリア200のスムーズな前後方
向移動操作を実現した。
【0083】ロールキャリア200にセットされたカー
トリッジ400の取り外しは、押圧部材を起立状態の第
1回動角姿勢に切換えることでカートリッジ400の固
定化を解除し、カートリッジ用供給軸202A、及び切
り起こし爪部201a・201bとの係合を外すことで
なされる。このカートリッジ400の取り外しもロール
キャリア200を使用位置に位置させた状態において行
なうことで、外されたカートリッジ400の下面がフィ
ッシュキャアリア300の投影ガラス部305のガラス
上面に受けられ、投影ガラス部305のガラス上面がカ
ートリッジの取り出しガイド面となるので操作性がよ
い。
【0084】.図4はフィッシュキャリア300をそ
の所定の待避位置から使用位置に移動させた状態を示し
ている。
【0085】即ち、図1のように、ロールキャリア20
0と、フィッシュキャリア300の何れもが所定の待避
位置にある状態において、フィッシュキャリア300を
第2の枠体303に設けた取っ手部306を握って台座
部100のテーブル面101上を右側に移動操作する。
【0086】これによりフィッシュキャリア300はそ
の投影ガラス部305が装置本体のフィルム投影光路O
に所定に対応した状態の使用位置に移動される。
【0087】また、フィッシュキャリア300の待避位
置から使用位置への移動過程において、投影レンズ鏡筒
Lの下端が第1の枠体301の右辺側の略中央部に設け
たガイド部307によりすくい上げられて、投影レンズ
鏡筒Lは図3の2点鎖線示のように投影ガラス部305
の上側ガラス板上面に密着した状態で乗った状態にな
る。
【0088】そして、取っ手部306により、第1の枠
体301即ちフィッシュキャリア300の全体を台座部
前辺104をガイド部としてこのガイド部104に係合
のスライダー302を滑走させて台座部100のテーブ
ル面101上を左右方向X−Xにスライド移動操作し、
また第2の枠体303を第1の枠体301上において前
後方向Y−Yにスライド移動操作することで、投影ガラ
ス部305を投影光路Oに対して二次元移動操作して投
影ガラス部305を構成している上下2枚のガラス板間
に挟み込ませてセットしてあるシート状フィルムの所望
のフィルム駒部分を投影光路Oの位置に検索位置させる
ことで、そのフィルム駒の画像情報が装置本体の不図示
のリーダースクリーンに静止拡大像として投影されて閲
読することができる。またプリンター部を作動させてそ
の画像情報のハードコピーを出力させることができる。
【0089】投影レンズ鏡筒Lは上記二次元移動操作さ
れる投影ガラス部305の上側ガラス板の上面に乗って
下端が常に上側ガラス板上面に密着した状態に保たれ
る。
【0090】使用位置にある上記のフィッシュキャリア
300は取っ手部306を握って左側にスライド移動す
ることで、再び所定の待避位置に戻すことができる。投
影レンズ鏡筒Lはこのフィッシュキャリア300の戻し
移動過程で投影ガラス部305の上からフィルムガイド
部307を滑り下って台座部テーブル面101のアパー
チュア部102の上側に位置した状態に復帰する。
【0091】上記とのように、ロールキャリア20
0とフィッシュキャリア300はそれぞれ個別に所定の
待避位置と使用位置間を移動操作できる。
【0092】即ち、ロールキャリア200とフィッシュ
キャリア300を夫々独立して台座部100の同一平面
を移動するように構成したことにより、夫々のキャリア
切換の操作を簡略単純化し、誤操作を未然に防ぐことが
できるようになった。
【0093】そして、ロールキャリア200にロール状
フィルム(カートリッジあるいはオープンリール)を装
填したままで、フィッシュキャリア300に装填したシ
ート状フィルムを使用でき、またはフィッシュキャリア
300にシート状フィルムを装填したままで、ロールキ
ャリア200に装填したロール状フィルムを使用でき、
ロール状とシート状の両方のフィルムを切換可能に同時
に保持することが可能になったので、シート状フィルム
とロール状フィルムを適宜切り換えて効率よく検索作業
が行えるようになった。
【0094】.本実施例のフィルムキャリアAにおい
て、ロールキャリア200はフィッシュキャリア300
が所定の待避位置にある状態において所定の待避位置か
ら使用位置に移動することができるけれども(図1→図
2)、フィッシュキャリア300が使用位置にあった
り、所定の待避位置から許容外にずれている状態にある
ときは、ロールキャリア200はフィッシュキャリア3
00の突き当て部308・309に干渉して使用位置に
移動してくることができない。
【0095】また、フィッシュキャリア300はロール
キャリア200が所定の待避位置にある状態において所
定の待避位置から使用位置に移動することができるけれ
ども(図1→図4)、ロールキャリア200が使用位置
にあったり、所定の待避位置から許容外にずれている状
態にあるときは、フィッシュキャリア300はロールキ
ャリア200の突き当て部214に干渉して使用位置に
移動してくることができない。
【0096】図5はフィルムキャリアAの部分正面図で
あり、ロールキャリア200の突き当て部214と、フ
ィッシュキャリア300の突き当て部308・309と
の詳細な位置関係を示している。これは図1に示したよ
うにロールキャリア200とフィッシュキャリア300
の両者ともに待避位置にある時の関係を示している。
【0097】また、図6はフィルムキャリアAの部分上
面図であり、フィッシュキャリア300の突き当て部3
08・309とロールキャリア200の突き当て部21
4の移動したときの軌跡が夫々308′・309′、2
14′で示されている。すなわち、ロールキャリア20
0の位置がフィッシュキャリア300の突き当て部30
8の延長線308′を越えていればロールキャリア20
0が使用位置にいなくてもフィッシュキャリア300は
使用位置に移動できない。また、フィッシュキャリア3
00がロールキャリア200の突き当て部214の延長
線214′を少しでも越えていればロールキャリア20
0は使用位置に移動できない。
【0098】即ち、ロールキャリア200とフィッシュ
キャリア300のどちらか一方のキャリアを使用位置に
移動しようとしたとき、他方のキャリアが所定の待避位
置にない場合には該他方のキャリアを構成する部材の一
部によって使用位置への移動が妨げられるようにしたこ
とにより、特別なロック機構などを設けること無しに、
誤操作等によるトラブルを回避することができる。
【0099】〈実施例2〉(図7〜図9) 本実施例はフィッシュキャリア300の第2の枠体30
3に、投影ガラス部305よりも手前側においてカート
リッジ400の下面を受けさせるガイド部310を具備
させたものである。このガイド部310は投影ガラス部
305のガラス上面と略同じ高さに形成してある。その
他のキャリア構成は実施例1と同じであるから再度の説
明は省略する。
【0100】本実施例の場合は、ロールキャリア200
のフィルム供給部201に対するカセット400の装着
は次の要領にてなされる。
【0101】即ち、図7のように、ロールキャリア20
0と、フィッシュキャリア300の何れもが夫々、投影
ガラス部207または305が装置本体のフィルム投影
光路Oに対して所定に対応位置する「使用位置」からは
離なされた所定の「待避位置」にある状態において、ロ
ールキャリア200を待避位置から図8のように使用位
置を越えてさらに手前側の所定の「準備位置」まで引き
出し移動させる。
【0102】このロールキャリア200の準備位置への
引き出し移動により該ロールキャリア200のフィルム
供給部201はフィッシュキャリア300の投影ガラス
部305を通り過ぎて投影ガラス部305よりも手前側
の上記ガイド部310に対応位置した状態になる。
【0103】そこで上記ガイド部310上にカートリッ
シ400を下面を受けさせて載せる。その載置カートリ
ッジ400をガイド部310上をロールキャリア200
のフィルム供給部201に対して押し動かして、以下は
実施例1の場合と同様に、フィルム供給部201のカー
トリッジ用供給軸202Aにカートリッジ400側の対
応軸受け部を合致係合させると共に、カートリッジ40
0のフィルム取り出し口の上下部に設けられている2個
所の凹部400a・400bをフィルム供給部201の
ケーシング前面板部の先端側上下部に具備させた切り起
こし爪部201a・201bに引っ掛け、次いでカート
リッジ押圧部材203を回動操作してカートリッジ40
0を固定化してロールキャリア200のフィルム供給部
201に対するカセット400の装着を完了する。
【0104】次いでロールキャリア200を図8の準備
位置から図9の使用位置に後退移動させて用いる。
【0105】本実施例の場合は、ロールキャリア200
を実施例1の場合よりも更に装置の手前側に引き出した
状態にしてカートリッジのセット作業ができて、操作性
がより向上する。
【0106】ロールキャリア200のフィルム供給部2
01にセットしたカートリッジ400の初期ロードはロ
ールキャリア200の準備位置状態時で行なうこともで
きるし、ロールキャリア200を使用位置へ後退移動さ
せてから行なうこともできる。
【0107】ロールキャリア200にセットされたカー
トリッジ400の取り外しもロールキャリア200を図
8の準備位置に引き出し移動させて行なうことでカート
リッジセットの場合と同様に作業性がよい。
【0108】本実施例2のフィルムキャリアAは前述の
実施例1のフィルムキャリアと同様にフィッシュキャリ
アの投影ガラス部305の上面もカートリッジ着脱誘導
ガイド面として用いることもできる。
【0109】なお、実施例1または実施例2のフィルム
キャリアAにおいて、またロール状フィルムの所望駒の
検索は自動検索方式にすることもできる。またロールキ
ャリア200のフィルム供給部201にオープンリール
用供給軸202Bを装着することでオープンリール式ロ
ール状フィルムを装着使用することができる。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ロールキ
ャリアとフィッシュキャリアとによりロール状フィルム
とシート状フィルムの両者が使えるようにしたフィルム
キャリアについて、ロール状フィルムを装填したままで
シート状フィルムを使え、また逆にシート状フィルムを
装填したままでロール状フィルムを使用でき、ロール状
フィルムとしてオープンリール式もカートリッジ式も選
択的に装着使用することができ、カートリッジ式ロール
状フィルムのロールキャリアのフィルム供給部に対する
着脱操作も簡単な構成で容易に正しく行なえ、ロールキ
ャリアとフィッシュキャリアのキャリア切換の操作を簡
略単純化し操作性の向上も実現した。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロールキャリアとフィッシュキャリアが共に所
定の待避位置にある状態時の一実施例のフィルムキャリ
アの斜視図
【図2】ロールキャリアが使用位置にある状態時のフィ
ルムキャリアの斜視図
【図3】(a)と(b)はカートリッジ押圧部材の構造
説明図
【図4】フィッシュキャリアが使用位置にある状態時の
フィルムキャリアの斜視図
【図5】フィルムキャリアの部分正面図
【図6】フィルムキャリアの部分上面図
【図7】ロールキャリアとフィッシュキャリアが共に所
定の待避位置にある状態時の他の実施例のフィルムキャ
リアの斜視図
【図8】ロールキャリアが準備位置にある状態時のフィ
ルムキャリアの斜視図
【図9】ロールキャリアが使用位置にある状態時のフィ
ルムキャリアの斜視図
【符号の説明】
A フィルムキャリアの全体符号 O フィルム投影光路 L 投影レンズ鏡筒 100 台座部 101 テーブル面 102 アパーチュア部(フィルム照明部) 103 ロールキャリアガイド部 104 フィッシュキャリアガイド部 200 ロールキャリア 201 フィルム供給部 202A・202B カートリッジ用とオープンリー
ル用の供給軸 203 カートリッジ押圧部材 204 第1のフィルムガイドローラー 205 初期ロードつまみ 206 フィルムガイド 207 投影ガラス部 208 第2のフィルムガイドローラー 209 フィルムガイド 210 フィルム巻取り部 211 フィルム巻取りリール 212 スライダー 213 ロールキャリア移動用取っ手部 214 突き当て部 300 フィッシュキャリア 301 第1の枠体 302 スライダー 303 第2の枠体 304 前後方向ガイド部 305 投影ガラス部 306 フィッシュキャリア操作用取っ手部 307 投影レンズ鏡筒ガイド部材 308・309 突き当て部 310 ガイド部 400 カートリッジ(カートリッジ式ロール状フィ
ルム)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム投影装置に搭載され、ロール状
    フィルムとシート状フィルムを使用可能なフィルムキャ
    リアであり、 フィルム供給部にオープンリールもしくはカートリッジ
    に収納されたロール状フィルムを保持し、巻取りリール
    との間で送給・巻戻し走行させてフィルムに記録された
    任意の駒を検索できるロールキャリアと、 投影ガラス部の上下のガラス板間にシート状フィルムを
    保持しフィルムに記録された任意の駒を検索できるフィ
    ッシュキャリアと、 上記のロールキャリアとフィッシュキャリアを夫々所定
    の待避位置と使用位置との間を同一平面上で任意に移動
    させるためのガイド部を設けた台座部とからなり、上記
    ロールキャリアのフィルム供給部は保持するロール状フ
    ィルムの形態にあわせてフィルム供給軸を交換可能であ
    り、ロールキャリアのフィルム供給部に対してカートリ
    ッジに収納されたロール状フィルムを着脱するときにフ
    ィッシュキャリアの投影ガラス部の上面がカートリッジ
    の下面を受けてロールキャリアのフィルム供給部に対す
    るカートリッジ着脱誘導ガイド面となる関係構成にした
    ことを特徴とするフィルムキャリア。
  2. 【請求項2】 フィルム投影装置に搭載され、ロール状
    フィルムとシート状フィルムを使用可能なフィルムキャ
    リアであり、 フィルム供給部にオープンリールもしくはカートリッジ
    に収納されたロール状フィルムを保持し、巻取りリール
    との間で送給・巻戻し走行させてフィルムに記録された
    任意の駒を検索できるロールキャリアと、 投影ガラス部の上下のガラス板間にシート状フィルムを
    保持しフィルムに記録された任意の駒を検索できるフィ
    ッシュキャリアと、 上記のロールキャリアとフィッシュキャリアを夫々所定
    の待避位置と使用位置との間を同一平面上で任意に移動
    させるためのガイド部を設けた台座部とからなり、上記
    ロールキャリアのフィルム供給部は保持するロール状フ
    ィルムの形態にあわせてフィルム供給軸を交換可能であ
    り、ロールキャリアのフィルム供給部に対してカートリ
    ッジに収納されたロール状フィルムを着脱するときにフ
    ィッシュキャリアの投影ガラス部の上面、もしくは該投
    影ガラス部の上面と略同じ高さに形成したフィッシュキ
    ャリアの一部がカートリッジの下面を受けてロールキャ
    リアのフィルム供給部に対するカートリッジ着脱誘導ガ
    イド面となる関係構成にしたことを特徴とするフィルム
    キャリア。
  3. 【請求項3】 ロール状フィルムを収納したカートリッ
    ジのフィルム取り出し口の上下に設けられた凹部に引っ
    かける2個所の引掛け爪と、カートリッジのフィルム取
    り出し口の反対側の面を引掛け爪方向に押圧しつつフィ
    ルム搬送方向と直角方向に押圧するカートリッジ固定部
    材によってカートリッジをロールキャリアのフィルム供
    給部に装着固定することを特徴とする請求項1または2
    に記載のフィルムキャリア。
  4. 【請求項4】 ロールキャリアとフィッシュキャリアの
    いずれか一方のキャリアをその所定の待避位置から使用
    位置に移動しようとするとき、他方のキャリアが所定の
    待避位置にいないときには該他方のキャリアを構成する
    部材の一部によって上記一方のキャリアの使用位置への
    移動が禁止されることを特徴とする請求項1ないし3の
    何れか1つに記載のフィルムキャリア。
  5. 【請求項5】 ロールキャリアの重心をロールキャリア
    移動用ガイド部の近傍に位置させたことを特徴とする請
    求項1ないし4の何れか1つに記載のフィルムキャリ
    ア。
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