JP3251651B2 - ウインチの制御装置 - Google Patents

ウインチの制御装置

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JP3251651B2
JP3251651B2 JP21704092A JP21704092A JP3251651B2 JP 3251651 B2 JP3251651 B2 JP 3251651B2 JP 21704092 A JP21704092 A JP 21704092A JP 21704092 A JP21704092 A JP 21704092A JP 3251651 B2 JP3251651 B2 JP 3251651B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クレーン作業やクラム
シェル作業に使用される油圧クローラクレーンなどに搭
載して好適なウインチの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来のウインチの制御装置とし
て、例えば特公平2−41509号公報に開示されてい
るものが知られている。この装置は、図3に示すよう
に、油圧モータ51と、この油圧モータ51の出力軸5
1aに接続された遊星減速機構52と、この遊星減速機
構52のリングギア52aと一体のウインチドラム53
と、遊星減速機構52のキャリア軸54と一体のクラッ
チドラム55とを備えている。60はブレーキ装置であ
り、ブレーキシリンダ61の伸長により油圧モータ51
の出力軸51aを制動する。70はクラッチ装置であ
り、内周面にライニングが取付けられたクラッチバンド
71を有し、クラッチペダルCPの操作に応じてクラッ
チバンド71をクラッチドラム55に締め付け、クラッ
チドラム55の回転を阻止する。
【0003】今、クラッチペダルCPを踏み込んでクラ
ッチ装置70によりクラッチドラム55の回転を阻止
し、次いで操作レバー81により切換弁83を操作する
と、原動機によって駆動される油圧ポンプ82からの吐
出油が切換弁83を介して上記油圧モータ51に導かれ
るとともに、シャトル弁84により選択された管路91
または92の圧力によりブレーキシリンダ61が収縮
し、ブレーキ装置60が解放される。これにより、油圧
モータ51の回転がその出力軸51aを介して遊星減速
機構52に伝達される。このとき、クラッチ装置70に
よりクラッチドラム55、すなわちキャリア軸54の回
転が阻止されているので、遊星減速機構52の性質上、
出力軸51aの回転はリングギア52aを介してウイン
チドラム53に伝達され、ウインチドラム53が回転
し、巻上げあるいは巻下げが行われる。
【0004】この状態で操作レバー81により切換弁8
3を中立位置に戻すと、油圧ポンプ82の吐出油が油圧
モータ51に導かれなくなるので、油圧モータ51が停
止するとともに、管路91または92の圧力が低下する
のでブレーキシリンダ61がばね61aにより伸長し、
ブレーキ装置60が制動状態となる。その結果、巻上
げ,巻下げが停止する。
【0005】また、切換弁83が中立の状態でクラッチ
ペダルCPの操作を緩めると、クラッチ装置70が解放
状態となってクラッチドラム55、すなわちキャリア軸
54の回転が許容されるから、吊り荷の自重によってウ
インチドラム53およびクラッチドラム55が一体に巻
下げ方向に回転し、いわゆるフリーフォールが行われ
る。フリーフォールの最中にクラッチペダルCPを所定
量以上踏み込むと、クラッチ装置70が制動状態となっ
てクラッチバンド71がクラッチドラム55に巻締めら
れ、クラッチドラム55に制動がかけられる。その結
果、キャリア軸54および遊星減速機構52を介してウ
インチドラム53にも制動がかけられ、ウインチドラム
53が停止する。なお、このようにフリーフォール時は
クラッチ装置70がブレーキとして機能するから、この
装置70をクラッチアンドブレーキ装置と呼んだり、単
にブレーキ装置と呼ぶこともある。
【0006】また、上記巻上げあるいは巻下げ途中に原
動機が何らかの原因で停止すると、油圧ポンプ82が圧
油を吐出しなくなるから、シャトル弁84の選択圧力が
低下してブレーキ装置60が制動状態となる。またこの
とき、クラッチペダルCPは踏み込まれたままであるか
らクラッチ装置70は制動状態を保持する。したがっ
て、原動機停止時にはウインチドラム53に自動的に制
動がかけられ、荷の不所望な落下が防止できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クラッ
チ装置70は、上述したようにフリーフォール停止の際
のブレーキ装置として使用されるから、特にクラムシェ
ル作業のように重量のあるバケットをフリーフォールさ
せ、クラッチペダルの踏み込みにより制動をかける作業
にあっては、クラッチドラム55がかなり高温になり、
ドラムの熱容量を確保する必要がある。
【0008】本発明の目的は、ウインチ制動時の放熱性
を向上させたウインチの制御装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1およ
び図2に対応付けて説明すると、本発明は、操作レバー
32の操作により回転する油圧モータ2と、この油圧モ
ータ2の出力軸2aに接続されて出力軸2aの回転を減
速する遊星減速機構3と、この遊星減速機構3のリング
ギア3aおよびキャリア軸4のいずれか一方と一体のウ
インチドラム1と、ブレーキペダルPDの操作に連動し
てウインチドラム1を制動する第1のブレーキ装置10
と、リングギア3aおよびキャリア軸4のうちウインチ
ドラム1とは別体の一方と一体にされたクラッチアンド
ブレーキドラム5と、このクラッチアンドブレーキドラ
ム5を制動する第2のブレーキ装置20と、油圧源31
から圧油が供給されているときには第2のブレーキ装置
20を解放状態に保持し、圧油の供給が断たれると第2
のブレーキ装置20を制動状態にする第2のブレーキ用
シリンダ44とを備え、第1のブレーキ装置10が解
放、かつ第2のブレーキ装置20が制動の状態では油圧
モータ2による巻上げ,巻下げが行われるとともに、第
1のブレーキ装置10および第2のブレーキ装置20が
共に解放の状態ではフリーフォールが行われるウインチ
の制御装置に適用される。そして、油圧源31から圧油
が供給されているときには、ブレーキペダルPDの操作
に応じて第1のブレーキ装置10を動作せしめ、圧油の
供給が断たれるとブレーキペダルPDの操作の有無に拘
らず第1のブレーキ装置10を制動状態とする第1のブ
レーキ用シリンダ41と、ポジ選択位置iとネガ選択位
置iiに切換可能なポジ/ネガ選択弁102と、このポジ
/ネガ選択弁102がポジ選択位置iにある場合には、
操作レバー32の操作の有無に拘らず第1のブレーキ用
シリンダ41へ圧油を供給するとともに、ポジ/ネガ選
択弁102がネガ選択位置iiにある場合には、操作レバ
ー32が操作されているときに第1のブレーキ用シリン
ダ41へ圧油を供給し、操作レバー32が中立位置にあ
るときに第1のブレーキ用シリンダ41への圧油を遮断
する第1の切換弁と37と、ポジ/ネガ選択弁102が
ポジ選択位置iにある場合には、操作レバー32が中立
のときに第2のブレーキ用シリンダ44へ圧油を供給
し、操作レバー32が操作されているときに第2のブレ
ーキ用シリンダ44への圧油を遮断するとともに、ポジ
/ネガ選択弁102がネガ選択位置iiにある場合には、
操作レバー32の操作の有無に拘らず第2のブレーキ用
シリンダ44への圧油を遮断する第2の切換弁36とを
具備し、これにより上記問題点を解決する。
【0010】
【作用】例えばクラムシェル作業を行うときには、ポジ
/ネガ選択弁102をポジ選択位置iに切換える。この
とき操作レバー32を中立位置にすると、第1の切換弁
37により第1,第2のブレーキ用シリンダ41,44
に共に圧油が供給されるから、第1,第2のブレーキ装
置10,20が共に解放状態となり、これによりフリー
フォールが行える。フリーフォールの最中にブレーキペ
ダルPDを操作すれば、第1のブレーキ装置10が作動
してウインチドラム1が制動され、フリーフォールを停
止させることができる。また、操作レバー32を操作す
ると、第1の切換弁37により第1のブレーキ用シリン
ダ41には依然として圧油が供給されるが、第2の切換
弁37により第2のブレーキ用シリンダ44への圧油は
遮断されるから、第1のブレーキ装置10が解放、第2
のブレーキ装置20が制動の状態となる。したがって油
圧モータ2による動力巻上げ,巻下げが行われる。一
方、クレーン作業を行うときには、ポジ/ネガ選択弁1
02をネガ選択位置iiに切換える。このとき操作レバー
32を操作すれば、上述と同様に第1のブレーキ装置1
0が解放、第2のブレーキ装置20が制動の状態となっ
て油圧モータ2による動力巻上げ,巻下げが行われる。
巻上げ,巻下げ中に操作レバー32を中立位置に戻す
と、第1の切換弁37,36により第1,第2のブレー
キ用シリンダ41,44への圧油が共に遮断されるか
ら、第1,第2のブレーキ装置10,20が共に制動状
態となり、ウインチドラム1が制動される。
【0011】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0012】
【実施例】図1および図2により本発明の一実施例を説
明する。図1はブレーキ装置の構成と油圧回路を示す
図、図2は本発明に係るウインチの制御装置の一部分を
示す断面図である。図2において、1は回転可能に支持
され制動部1aを有するウインチドラム、2はウインチ
ドラム駆動用の油圧モータ、3はウインチドラム1の内
部に設けられ、油圧モータ2の出力軸2aの回転を減速
する遊星減速機構である。遊星減速機構3は、ウインチ
ドラム1の内周面に一体に設けられたリングギア3a
と、油圧モータ2の出力軸2aに接続されたサンギア3
bと、サンギア3bおよびリングギア3aと噛合する遊
星ギア3cと、遊星ギア3cのキャリア軸3dに接続さ
れたサンギア3eと、サンギア3eおよびリングギア3
aと噛合する遊星ギア3fとを有し、遊星ギア3fがキ
ャリア軸4に接続されている。
【0013】5は、キャリア軸4に連結されたクラッチ
アンドブレーキドラムであり、このドラム5の外周面の
クラッチアンドブレーキバンド21でドラム5を制動し
てキャリア軸4の回転を阻止すれば、ウインチドラム1
を動力巻上げ,巻下げできる。一方、ドラム5の制動を
解放してキャリア軸4の回転を自由にすれば、ウインチ
ドラム1をフリーフォールさせることができる。なお、
BE1,BE2,BE3はベアリングであり、ウインチ
ドラム1に制動部1aを設けた以外は図3のウインチと
基本構造は同じである。
【0014】図1の符号10はネガティブ型の第1のブ
レーキ装置を示し、この第1のブレーキ装置10は、ウ
インチドラム1の制動部1aの外周面に巻回されたブレ
ーキバンド11を備え、このブレーキバンド11の内周
面にはライニング12が取付けられている。ブレーキバ
ンド11は、一端がレバー13,ブラケット14を介し
て固定され、他端はレバー15の一端に取付けられる。
レバー15は、ブラケット14の先端に回動可能に支持
され、ばね16により時計回り方向、すなわちブレーキ
バンド11を緩める方向に付勢されている。
【0015】レバー15の他端にはロッド17の一端が
連結され、ロッド17の他端にはブレーキレバー19が
回動可能に連結され、ブレーキレバー19の先端にブレ
ーキペダルPDが取付けられている。ブレーキペダルP
Dを踏み込み操作すると、レバー19,ロッド17を介
してレバー15が反時計回り方向に回動し、ブレーキバ
ンド11が制動部1aに締付けられてウインチドラム1
が制動される。ペダルPDの操作をやめると、ばね16
の付勢力によりブレーキバンド11が巻緩んで制動が解
除される。
【0016】レバー15の他端はまた、ブレーキシリン
ダ(第1のブレーキ用シリンダ)41のピストンロッド
41Aに接続されている。すなわちピストンロッド41
Aの先端には、長孔42aを有するブラケット42が取
付けられ、この長孔42aにレバー15のピン15aが
係合している。第1のブレーキシリンダ41のロッド室
に圧油が供給されているときには、ピストンロッド41
Aが収縮状態にあり、このときレバー15は、時計回り
方向に回動した状態にある。したがって、第1のブレー
キ装置10の制動・解放は上記ブレーキペダルPDの操
作に委ねられる。一方、シリンダ41のロッド室がタン
クに連通されると、ばね43によりピストンロッド41
Aが伸長し、これに伴ってレバー15がばね16の付勢
力により反時計回り方向に回動し、ブレーキペダルPD
の操作に有無に拘らずブレーキバンド11が制動部1a
に巻締まった状態となる(ブレーキが制動状態とな
る)。
【0017】また、20はネガティブ型の第2のブレー
キ装置であり、この第2のブレーキ装置20は、上記ク
ラッチアンドブレーキドラム5の外周面に巻回されたク
ラッチアンドブレーキバンド21を有し、このバンド2
1の内周面には上述と同様にライニング22が取付けら
れている。バンド21の一端はレバー23,ブラケット
24を介して固定され、他端はレバー25の一端に取付
けられる。レバー25は、ブラケット24の先端に回動
可能に支持され、ばね26により時計回り方向に付勢さ
れている。
【0018】レバー25の他端は、クラッチアンドブレ
ーキシリンダ(第2のブレーキ用シリンダ)44のピス
トンロッド44Aに接続される。クラッチアンドブレー
キシリンダ44のロッド室に圧油が供給されているとき
には、ピストンロッド44Aが収縮状態にあり、レバー
25を介してバンド21がクラッチアンドブレーキドラ
ム5に対して緩んだ状態となっている(ブレーキが解放
状態、すなわちクラッチオフ状態となっている)。一
方、ロッド室がタンクに連通されると、ばね45により
ピストンロッド44Aが伸長し、これに伴ってレバー2
5がばね26の付勢力に抗して反時計回り方向に回動
し、バンド21がクラッチアンドブレーキドラム5に巻
締まった状態となる(ブレーキが制動状態、すなわちク
ラッチオン状態となる)。
【0019】次に、ウインチドラム1および第1,第2
のブレーキ装置10,20を駆動するための油圧回路に
ついて説明する。図1において、31は操作用の油圧ポ
ンプであり、その吐出油は、操作レバー32により操作
される減圧弁33およびパイロット管路38a,38b
を介して油圧パイロット式制御弁34のパイロットポー
ト34a,34bに導かれ、これにより制御弁34が切
換わる。制御弁34がA位置またはB位置に切換わる
と、油圧ポンプ35からの吐出油が制御弁34およびカ
ウンタバランス弁39を介して油圧モータ2に導かれ、
油圧モータ2が回転する。一方、操作用油圧ポンプ31
の吐出油は、切換弁37を介して上記ブレーキシリンダ
41に導かれるとともに、後述するポジ/ネガ選択弁1
02と切換弁36を介してクラッチアンドブレーキシリ
ンダ44にも導かれる。
【0020】101は、パイロット管路38a,38b
のうち高圧側の圧力を選択するシャトル弁であり、その
選択圧力は切換弁36,37のパイロットポート36
a,37aに導かれ、その圧力に応じて切換弁36,3
7がa位置およびb位置の間で切換わる。切換弁36の
他方のパイロットポート36bは、ポジ/ネガ選択弁1
02を介してタンクあるいは操作用油圧ポンプ31と連
通される。また、切換弁36のパイロットポート36a
側のばね36cは、パイロットポート36b側のばね3
6dよりもばね力が小さくされる。ポジ/ネガ選択弁1
02は、切換スイッチ103の操作に応じてi位置(ポ
ジ選択位置)およびii位置(ネガ選択位置)の間で切換
可能とされ、ポジ/ネガ選択弁102がi位置にあると
きにはレバー中立時にフリーフォールが行え、ii位置に
あるときには中立時に自動的にブレーキ装置が作動す
る。すなわち、ii位置時はクラッチアンドブレーキ状態
となる。
【0021】なお、図2の6は、図3に示したブレーキ
装置60と同様に油圧モータ2の出力軸2aを制動する
ネガティブ型の第3のブレーキ装置であり、この第3の
ブレーキ装置6は、図1に示す第3のブレーキシリンダ
110により駆動される。ブレーキシリンダ110には
シャトル弁101の選択圧力が導かれ、この圧力が高圧
のときにはブレーキシリンダ110が収縮して第3のブ
レーキ装置6は解放状態を保持し、上記選択圧力が低圧
のときにはばね110aによりシリンダ110が伸長し
て第3のブレーキ装置6は制動状態となる。
【0022】次に、実施例の動作を説明する。 (1)ポジ/ネガ選択弁102がi位置にあるとき:操
作レバー32が中立位置にあるときには、制御弁34は
中立位置Nを保持し、油圧モータ2は停止している。ま
た、このときパイロット管路38a,38bの圧力がい
ずれも低いので切換弁37はa位置を保持している。さ
らに切換弁36のパイロットポート36bがポジ/ネガ
選択弁102を介してタンクと連通されているが、ばね
36dのばね力がばね36cよりも大きいから、切換弁
36はa位置を保持している。したがって、操作用油圧
ポンプ31の吐出油が切換弁102,36,37を介し
てクラッチアンドブレーキシリンダ(第2のブレーキ用
シリンダ)44およびブレーキシリンダ(第1のブレー
キ用シリンダ)41にそれぞれ導かれ、第2のブレーキ
装置20は解放状態を保持し、また第1のブレーキ装置
10は、ブレーキペダルPDの操作の有無に応じて制動
あるいは解放となっている。また第3のブレーキシリン
ダ110は、ばね110aのばね力により伸長し、第3
のブレーキ装置6は制動状態となっている。
【0023】(1−1)巻上げ時の動作:ブレーキペダ
ルPDを解放した状態で操作レバー32を例えば巻上側
に操作すると、操作用油圧ポンプ31の吐出圧が減圧弁
33で減圧されて制御弁34のパイロットポート34a
に作用し、制御弁34がA位置に切換わる。またパイロ
ット管路38aの圧力が上昇し、この圧力がシャトル弁
101で選択されて切換弁36のパイロットポート36
aに作用し、切換弁36がb位置に切換わる。これによ
りクラッチアンドブレーキシリンダ44のロッド室がタ
ンクと連通するので、ばね45によりピストンロッド4
4Aが伸長してクラッチがオン、すなわち第2のブレー
キ装置20が制動状態となる。一方、シャトル弁101
の選択圧力により切換弁37もb位置に切換わるが、b
位置においても油圧ポンプ31の吐出油がブレーキシリ
ンダ18に導かれるので、第1のブレーキ装置10は依
然として解放状態を保持する。さらに第3のブレーキシ
リンダ110が収縮して第3のブレーキ装置6は解放状
態となる。
【0024】制御弁34がA位置に切換わったことによ
り、油圧ポンプ35からの吐出油が制御弁34およびカ
ウンタバランス弁39を介して油圧モータ2に導かれ、
油圧モータ2が巻上方向に回転する。油圧モータ2の回
転は、その出力軸2aを介して遊星減速機構3に伝達さ
れるが、遊星減速機構3の遊星ギア3fに接続されたキ
ャリア軸4が第2のブレーキ装置20により回転阻止さ
れているので、出力軸2aの回転によりサンギア3b,
遊星ギア3cおよびリングギア3aを介してウインチド
ラム1が巻上方向に回転し、吊り荷が巻上げられる。
【0025】この状態でブレーキペダルPDを踏み込
み、第1のブレーキ装置10を制動状態としてから操作
レバー32を中立位置に戻すと、操作用油圧ポンプ31
の吐出油が制御弁34に導かれなくなるので、制御弁3
4が中立位置に戻り、油圧モータ2が停止して巻上げが
停止する。またこのとき、パイロット管路38aの圧力
が低下するので、切換弁36,37は共にa位置に戻
り、操作用油圧ポンプ31の圧油がブレーキシリンダ4
1およびクラッチアンドブレーキシリンダ44に導かれ
る。これにより第2のブレーキ装置20は解放状態とな
るが、ブレーキペダルPDが踏まれたままであるので、
第1のブレーキ装置10は制動状態を保持する。また第
3のブレーキ6は制動状態となる。
【0026】(1−2)フリーフォール時の動作:次
に、操作レバー32を中立位置に保持したままブレーキ
ペダルPDの操作を徐々に解除すると、第1のブレーキ
装置10を構成するブレーキバンド11が徐々に緩み始
め、第1,第2のブレーキ装置10,20が共に解放、
第3のブレーキ装置6が制動の状態となる。これにより
ウインチドラム1およびキャリア軸4の制動が共に解除
されるとともに、油圧モータ2の出力軸2aが制動され
るので、遊星減速機構3の性質上、ウインチドラム1が
吊り荷の自重により巻下げ方向に回転し、いわゆるフリ
ーフォールが行われる。その速度は、ブレーキペダルP
Dの解除量に依存する。このようにポジ/ネガ選択弁1
02をi位置があるときにはフリーフォールが行えるか
ら、クラムシェル作業に適している。
【0027】フリーフォール中にブレーキペダルPDを
再び踏み込むと、第1のブレーキ装置10が制動状態に
なり、フリーフォールが停止する。この第1のブレーキ
装置10は、クラッチアンドブレーキドラム5よりも放
熱容量が大きいウインチドラム1にブレーキバンド11
を巻き付けて制動する構成となっているから、図3のよ
うにクラッチドラム55にバンドを巻き付けるものと比
べて制動時の放熱性がよく、ドラム1,5が高熱化を抑
制できる。また、フリーフォール中にポジ/ネガ選択弁
102をii位置に切換えれば、後述する動作により第
1,第2のブレーキ装置10,20が共に制動状態とな
るので、これによってもウインチドラム1を停止させる
ことができる。
【0028】(1−3)巻上げ,巻下げ中に原動機が停
止した場合の動作:操作レバー32の操作による巻上
げ,巻下げ中に原動機が何らかの原因で停止すると、油
圧ポンプ31が圧油を吐出しなくなるので、パイロット
管路38a,38bの圧力、すなわちシャトル弁101
の選択圧力が低下し、切換弁36,37が共にa位置に
戻る。これにより、クラッチアンドブレーキシリンダ4
4およびブレーキシリンダ41のロッド室が油圧ポンプ
31の吐出管路に連通されるが、その吐出圧力は略ゼロ
であるから、ピストンロッド44A,41Aが伸長して
第2のブレーキ装置20が制動状態となるとともに、ブ
レーキペダルPDの操作の有無に拘らず第1のブレーキ
装置10も制動状態となる。さらに第3のブレーキ装置
30も制動状態となる。このとき、第2のブレーキ装置
20を構成するブレーキバンド21のライニング22が
摩耗していても、第1のブレーキ装置10のブレーキバ
ンド11がウインチドラム1の制動部1aに巻締まって
いるから、ウインチドラム1を確実に停止させることが
できる。
【0029】(2)ポジ/ネガ選択弁102がii位置に
あるとき:操作レバー32が中立位置にあるときに切換
スイッチ103の操作により切換弁102をii位置に切
換えると、切換弁36,37の上流側の管路がタンクと
連通されるとともに、切換弁36のパイロットポート3
6bに油圧ポンプ31の吐出圧が作用する。これにより
切換弁36,37は共にa位置を保持するとともに、こ
のときブレーキシリンダ41およびクラッチアンドブレ
ーキシリンダ44が切換弁36,37,102を介して
タンクと連通される。このため、第2のブレーキ装置2
0が制動状態になるとともに、ブレーキペダルPDの操
作の有無に拘らず第1のブレーキ装置10も制動状態と
なる。なお、第3のブレーキ装置6も上述したと同様に
制動状態となっている。
【0030】この状態で操作レバー32を操作すると、
油圧ポンプ31の吐出油がb位置に切換わった切換弁3
7を介してブレーキシリンダ41に導かれるから、第1
のブレーキ装置10は解放状態となるとともに、シャト
ル弁101の選択圧力により第3のブレーキ装置6も解
放状態となる。また、シャトル弁101の選択圧力は切
換弁36のパイロットポート36aにも作用するが、他
方のパイロットポート36bには油圧ポンプ31の吐出
圧が作用しているから、切換弁36はa位置を保持し、
第2のブレーキ装置20は制動状態を保持する。したが
って、上述と同様に動力巻上げ,動力巻下げが行われ
る。巻上げ,巻下げの途中で操作レバー32を中立位置
に戻すと、上述したように第1〜第3のブレーキ装置1
0,20,6が共に制動状態となるので、ブレーキペダ
ルPDを操作しなくても巻上げ,巻下げを停止すること
ができる。したがって、クレーン作業に適している。な
お、この場合フリーフォールは行えない。
【0031】また、巻上げ,巻下げ中に原動機が停止し
て油圧ポンプ31が圧油を吐出しなくなると、シャトル
弁101の選択圧力が低下して切換弁37がa位置に戻
る。また切換弁36の両パイロットポート36a,36
bが共に低圧となるから、ばね36dのばね力により切
換弁36もa位置を保持する。したがって、クラッチア
ンドブレーキシリンダ44およびブレーキシリンダ41
がポジ/ネガ選択弁102を介してタンクと連通され、
上述と同様に第1,第2のブレーキ装置10が共に制動
状態となってウインチドラム1が停止する。
【0032】なお以上では、ウインチドラム1とリング
ギア2aとを一体とし、ブレーキドラム5とキャリア軸
4とを一体とした例を示したが、これとは逆にウインチ
ドラム1とキャリア軸4とを一体とし、ブレーキドラム
5とリングギア2aとを一体としてもよい。また、第
1,第2のブレーキ装置を油圧ブースタを使用した倍力
式にしたり、ばねなどによる機械的アシストを利用した
ばねアシスト式にしてもよく、さらには、動油圧式ある
いは静油圧式としてもよい。
【0033】さらに、ブレーキペダルPDが踏み込まれ
ると、第1のブレーキ装置10と共に第2のブレーキ装
置20も制動状態とすれば、制動力のアップが図れる。
これを実現するには、例えば符号102で示したと同様
のポジ/ネガ選択弁(電磁弁)を第1のブレーキ装置側
と第2のブレーキ装置側とで独立に設けるとともに、ブ
レーキペダルPDの踏み込みでオンするスイッチを設
け、このスイッチのオンに伴って第2のブレーキ装置側
のポジ/ネガ選択弁をii位置に切換えるようにすればよ
い。あるいは機械的なリンク機構を用いても実現でき
る。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、フリーフォール中にブ
レーキペダルを踏み込んだとき、クラッチアンドブレー
キドラムよりも放熱容量が大きいウインチドラム自身が
制動されるので、従来のようにクラッチドラムを制動す
る場合と比べて制動時の放熱性がよく、クラムシェル作
業でフリーフォールを停止させる場合でもドラムの高熱
化を最小限に抑制できる。また、ポジ/ネガ選択弁の操
作により、フリーフォールが可能な状態と、レバー中立
時に自動的にブレーキ装置が作動する状態とを切換可能
としたので、簡単な操作でクラムシェル作業およびクレ
ーン作業に最適なブレーキシステムを選択することがで
きる。特に後者の状態のときには、レバー中立時に第
1、第2のブレーキの双方が作動するので、ウインチド
ラムをより確実に停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るウインチの制御装置の構成を示す
図である。
【図2】ウインチドラムおよびブレーキドラムの構成を
示す断面図である。
【図3】従来のウインチの制御装置を示す図である。
【符号の説明】
1 ウインチドラム 1a 制動部 2 油圧モータ 3 遊星減速機構 3a リングギア 4 キャリア軸 6 第3のブレーキ装置 5 クラッチアンドブレーキドラム 10 第1のブレーキ装置 11 ブレーキバンド 12,22 ライニング 20 第2のブレーキ装置 21 クラッチアンドブレーキバンド 31 操作用油圧ポンプ 32 操作レバー 33 減圧弁 34 油圧パイロット式制御弁 36,37 切換弁 41 ブレーキシリンダ(第1のブレーキ用シリンダ) 44 クラッチアンドブレーキシリンダ(第2のブレー
キ用シリンダ) 101 シャトル弁 102 ポジ/ネガ選択弁 103 切換スイッチ 110 第3のブレーキシリンダ PDブレーキペダル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作レバーの操作により回転する油圧モ
    ータと、 この油圧モータの出力軸に接続されて出力軸の回転を減
    速する遊星減速機構と、 この遊星減速機構のリングギアおよびキャリア軸のいず
    れか一方と一体のウインチドラムと、 ブレーキペダルの操作に連動して前記ウインチドラムを
    制動する第1のブレーキ装置と、 前記リングギアおよびキャリア軸のうち前記ウインチド
    ラムとは別体の一方と一体にされたクラッチアンドブレ
    ーキドラムと、 このクラッチアンドブレーキドラムを制動する第2のブ
    レーキ装置と、 油圧源から圧油が供給されているときには前記第2のブ
    レーキ装置を解放状態に保持し、圧油の供給が断たれる
    と前記第2のブレーキ装置を制動状態にする第2のブレ
    ーキ用シリンダとを備え、 前記第1のブレーキ装置が解放、かつ第2のブレーキ装
    置が制動の状態では前記油圧モータによる巻上げ,巻下
    げが行われるとともに、前記第1のブレーキ装置および
    第2のブレーキ装置が共に解放の状態ではフリーフォー
    ルが行われるウインチの制御装置において、 油圧源から圧油が供給されているときには、前記ブレー
    キペダルの操作に応じて前記第1のブレーキ装置を動作
    せしめ、圧油の供給が断たれると前記ブレーキペダルの
    操作の有無に拘らず前記第1のブレーキ装置を制動状態
    とする第1のブレーキ用シリンダと、 ポジ選択位置とネガ選択位置に切換可能なポジ/ネガ選
    択弁と、 このポジ/ネガ選択弁がポジ選択位置にある場合には、
    前記操作レバーの操作の有無に拘らず第1のブレーキ用
    シリンダへ圧油を供給するとともに、ポジ/ネガ選択弁
    がネガ選択位置にある場合には、前記操作レバーが操作
    されているときに前記第1のブレーキ用シリンダへ圧油
    を供給し、操作レバーが中立位置にあるときに前記第1
    のブレーキ用シリンダへの圧油を遮断する第1の切換弁
    と、 前記ポジ/ネガ選択弁がポジ選択位置にある場合には、
    前記操作レバーが中立のときに前記第2のブレーキ用シ
    リンダへ圧油を供給し、前記操作レバーが操作されてい
    るときに前記第2のブレーキ用シリンダへの圧油を遮断
    するとともに、前記ポジ/ネガ選択弁がネガ選択位置に
    ある場合には、前記操作レバーの操作の有無に拘らず前
    記第2のブレーキ用シリンダへの圧油を遮断する第2の
    切換弁とを具備することを特徴とするウインチの制御装
    置。
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