JP4314677B2 - 油圧ウィンチ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は油圧モータによってウィンチドラムを駆動する油圧ウィンチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、クレーン作業やバケット作業等に使用される油圧ウィンチは、一般に、油圧モータによって負荷(たとえばクレーン作業の場合の吊りフックまたは吊荷)を巻上・巻下駆動する動力運転モードとは別にフリーフォールモードを備え、このフリーフォールモードで、負荷によってウィンチドラムを巻下方向に自由回転させて負荷を自由降下させるように構成されている(たとえば特開平9−216793号公報参照)。
【0003】
このフリーフォールモードを備えた従来の油圧ウィンチの構成を図11によって説明する。
【0004】
図11において、1はウィンチドラム、2はこのウィンチドラム1の回転駆動源としての油圧モータ(以下、単にモータという)で、このモータ2の出力軸2aとウィンチドラム1との間に動力伝達を行う遊星歯車機構3が設けられている。
【0005】
4はこの遊星歯車機構3のサンギヤ、5はプラネタリギヤ、6はウィンチドラム1の内周に設けられたリングギヤ、7はプラネタリギヤ5を支持するキャリア、8はキャリア軸で、このキャリア軸8に多板ディスク9が設けられ、この多板ディスク9と、同ディスク9を作動・作動解除するプレッシャープレート10と、このプレッシャープレート10を駆動する制動シリンダ11と、加圧バネ12とにより、ウィンチドラム1をモータ出力軸2aに対して連結・分離し、かつ、同ドラム1のフリーフォール回転を制動するクラッチ兼用の制動装置13が構成されている。
【0006】
多板ディスク9は、キャリア軸8に対して一体回転可能で軸方向に移動可能に取付けられた回転摩擦板としての複数枚のインナプレート14…と、この各インナプレート14…に対して接離しうるように軸方向移動可能でかつ回転不能な状態でブレーキケース15に取付けられた固定摩擦板としての複数枚のアウタプレート16…とから成り、このインナ、アウタ両プレート14,16がブレーキケース15の一方の側壁15aとプレッシャープレート10との間で圧接してブレーキ(クラッチ)オン、離間してブレーキ(クラッチ)オフとなる。
【0007】
加圧バネ12は、ブレーキケース15の他方の側壁15bとプレッシャープレート10との間に設けられ、プレッシャープレート10にブレーキオン方向のバネ力を付与する。
【0008】
制動シリンダ11は、両ロッド型のピストン11Pと、プレッシャープレート10をブレーキオン方向(図の右方向)に加圧するポジティブ側油室11aと、同プレート10をブレーキオフ方向(図の左方向)に加圧するネガティブ側油室11bとを有し、ネガティブ側油室11bに接続されたネガティブライン17が直接、ブレーキ油圧源18に接続されている。
【0009】
一方、ポジティブ側油室11aに接続されたポジティブライン19は、高圧選択弁(シャトル弁)20を介して二つに分岐され、一方の分岐ラインが電磁式のモード切換弁21を介して油圧源18またはタンクTに、他方の分岐ラインがブレーキ弁(減圧弁)22を介して油圧源18またはタンクTにそれぞれ接続される。
【0010】
モード切換弁21は、図示しないモード切換スイッチの操作によって動力伝達位置(ブレーキ位置)aとフリーフォール位置(ブレーキ解除位置)bとの間で切換わり作動し、ポジティブ側油室11aが、ブレーキ位置aで油圧源18に、フリーフォール位置bでタンクTにそれぞれ接続される。
【0011】
ブレーキ弁22は、ペダル23によって操作され、その操作量に応じた二次圧が高圧選択弁20を介して制動シリンダ11のポジティブ側油室11aに供給される。
【0012】
この構成により、次のような作用が得られる。
【0013】
▲1▼ モード切換弁21がブレーキ位置aにセットされた状態では、制動シリンダ11の両側油室11a,11bが同圧となるため、同シリンダ11そのものには推力は発生せず、加圧バネ12のバネ力により制動シリンダ11とともにプレッシャープレート10が多板ディスク9側(ブレーキ作用方向)に押されてブレーキオンとなる。
【0014】
この状態では、キャリア軸8が回転不能に固定されるため、ウィンチモータ2の回転力が遊星歯車機構3を介してウィンチドラム1に伝達され、図示しないリモコン弁の操作に応じてウィンチドラム1が巻上または巻下回転する(動力伝達モード)。
【0015】
▲2▼ モード切換弁21がフリーフォール位置bに切換えられると、制動シリンダ11のポジティブ側油室11aがタンクTに連通してネガティブ側油室11bとの間に圧力差が生じ、この差圧による制動シリンダ11の推力が加圧バネ12のバネ力を超えることにより、同シリンダ11が多板ディスク9と反対側(ブレーキ解除方向)に押されてブレーキオフとなる。
【0016】
この状態では、キャリア軸8がフリーとなるため、ウィンチドラム1が負荷にによって巻下方向に自由回転しうる状態、すなわちフリーフォールが可能な状態となる(フリーフォールモード)。
【0017】
そして、このときブレーキ弁22が操作されることにより、その操作量に応じた二次圧によって多板ディスク9がオンとなり、ウィンチドラム1にブレーキ力が作用する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来の油圧ウィンチによると、バケット作業のフリーフォール時に、バケットが掘削面に到達(着床)した後もウィンチドラム1が慣性回転を続けるため、その間、同ドラム1に巻かれたワイヤロープが余分に繰り出される過繰り出し現象が生じ、これによってドラム1での乱巻が発生するという問題があった。
【0019】
なお、この過繰り出しは、オペレータがフリーフォール終期にブレーキ弁22をペダル操作してブレーキ力を調整しながら加えることによって防止することは可能であるが、この微妙なペダル操作が面倒で、かつ不正確となっていた。
【0020】
そこで、この点の対策として、特開平9−86887号公報に示されているように、多板ディスク9のプレート間隔を調整し得る半制動機構を設け、このプレート間隔調整作用によりブレーキ力を調整し得るようにしたものが提案された。
【0021】
しかし、このような半制動機構を制動装置13に追加すると、装置構造が複雑化、大形化し、とくに制動装置13をドラム1に内蔵させるタイプのウィンチには不適となる。
【0022】
一方、制動装置13において、多板ディスク9の摩擦熱によるブレーキ力低下(所謂フェード現象)を防止するために多板ディスク9に冷却油(潤滑油)を導入・循環させる湿式のブレーキ方式を採用したものが公知となっている。
【0023】
この湿式ブレーキ方式によると、フリーフォール時に、多板ディスク9におけるインナ、アウタ両プレート14,16の圧接を解除した(あるいはさらに進んで両プレート間にクリアランスを確保した)場合でも、両プレート間に介在する冷却油の粘性抵抗によって両プレート14,16間に流体摩擦(ドラグトルク)が発生するため、これがブレーキ力として作用してロープ過繰り出しの防止に役立つと考えられる。
【0024】
ここで、上記ドラグトルクは、流体中の両プレートの相対速度が大きいほど大きくなることが知られているが、従来装置では、このプレート間の相対速度が小さいためにドラグトルクの絶対値が小さく、しかも、多板ディスク9の回転速度が低下するとそれに伴ってドラグトルクも小さくなることから、ウィンチドラム1の慣性回転を有効に制動し、ロープの過繰り出しを防止するには不十分であり、オペレータのペダル操作による調整が必要であった。
【0025】
そこで本発明は、湿式ディスクブレーキ方式を前提として、面倒なペダル操作を行う必要も、半制動機構のような余分な機構を付加する必要もなく、制動装置でのドラグトルクを有効利用してロープの過繰り出しを防止することができる油圧ウィンチを提供するものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ウィンチドラムと、このウィンチドラムの回転駆動源としての油圧モータと、この油圧モータを駆動するモータ駆動回路と、このモータ駆動回路に上記油圧モータの回転方向と速度の指令を出す指令手段と、上記ウィンチドラムに設けられた制動装置とを具備し、この制動装置は、制動解除時に上記油圧モータと連動して回転する回転摩擦板と回転不能な固定摩擦板が冷却油内で圧接・離間することにより、上記油圧モータの回転力をウィンチドラムに伝える動力運転モードと、ウィンチドラムの自由回転を許容するフリーフォールモードとに切換え可能な湿式ディスクブレーキとして構成され、かつ、この制動装置がフリーフォールモードであって上記各摩擦板が圧接解除・離間状態であることを検出してフリーフォールモード信号を出力するフリーフォールモード検出手段が設けられるとともに、上記モータ駆動回路が、上記フリーフォールモード信号に基づいて上記油圧モータを巻上方向に回転させるように構成されたものである。
【0027】
請求項2の発明は、請求項1の構成において、モータ駆動回路は、指令手段からのモータ回転指令信号に基づいて油圧モータを巻上側または巻下側に回転させる通常駆動部と、フリーフォールモード検出手段からのフリーフォールモード信号に基づいて油圧モータを巻上側に回転させる強制駆動部とから成るものである。
【0028】
請求項3の発明は、請求項2の構成において、油圧モータを駆動する駆動部を通常駆動部と強制駆動部のうちから選択する選択弁が設けられ、フリーフォールモード検出手段からのフリーフォールモード信号によってこの選択弁が強制駆動部を選択するように構成されたものである。
【0029】
請求項4の発明は、請求項2または3の構成において、通常駆動部と強制駆動部が別々の油圧源によって油圧モータを駆動するように構成されたものである。
【0030】
請求項5の発明は、請求項2または3の構成において、通常駆動部と強制駆動部が共通の油圧源によって油圧モータを駆動するように構成されたものである。
【0031】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかの構成において、油圧モータの回転を止めるパーキングブレーキと、このパーキングブレーキの作動を制御するパーキングブレーキ制御装置とを備え、このパーキングブレーキ制御装置は、指令手段からモータ回転指令信号が出されたとき、及びフリーフォールモード検出手段からフリーフォールモード信号が出されたときにパーキングブレーキを解除するように構成されたものである。
【0032】
請求項7の発明は、請求項6の構成において、パーキングブレーキは、油圧シリンダの伸縮作動によってブレーキオン状態とブレーキオフ状態との間で切換わるように構成され、パーキングブレーキ制御装置は、指令手段からのモータ回転指令信号を受けてブレーキオフ方向に切換わる第1パーキングブレーキ制御弁と、フリーフォールモード検出手段からのフリーフォールモード信号を受けてブレーキオフ方向に切換わる第2パーキングブレーキ制御弁と、この両パーキングブレーキ制御弁の出力圧のうち高圧側を選択して上記油圧シリンダにブレーキオフ方向の油圧として導く高圧選択弁とを具備するものである。
【0033】
請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれかの構成において、フリーフォールモード検出手段は、制動装置がフリーフォールモードであって各摩擦板が圧接解除・離間状態であることをセンサで検出し、コントローラによりこのセンサの信号をモータ駆動回路へのモータ巻上回転の指令信号に変換するように構成されたものである。
【0034】
請求項9の発明は、請求項1乃至7のいずれかの構成において、フリーフォールモード検出手段として、制動装置がフリーフォールモードであって各摩擦板が圧接解除・離間状態であることを検出して作動するスイッチが用いられ、このスイッチの作動信号をモータ駆動回路にモータ巻上回転の指令信号として直接入力させるように構成されたものである。
【0035】
請求項10の発明は、請求項1乃至7のいずれかの構成において、制動装置は、制動シリンダのストローク作動によって動力伝達モードとフリーフォールモードとに切換わるように構成され、上記制動シリンダの圧力を圧力検出管路によりフリーフォールモード信号として直接モータ駆動回路に入力するように構成されたものである。
【0036】
上記構成によると、フリーフォール時(フリーフォールモード検出手段が、フリーフォールモードあって各摩擦板が圧接解除・離間状態であることを検出したとき)に、油圧モータが巻上回転し、これと連動して制動装置の回転摩擦板が回転する。これにより、回転、固定両摩擦板間の相対速度が増加し、これに対応してドラムの回転に対抗するドラグトルクが増加する。
【0037】
また、ウィンチドラムの減速に関係なく回転摩擦板は油圧モータとともに回転し続け、ドラグトルクが残るため、ウィンチドラム停止後も所謂タグラインと同様のロープ巻取力が働く。
【0038】
この二点の作用により、面倒なペダル操作を行う必要も、また半制動機構のような余分な機構を付加する必要もなく、制動装置でのドラグトルクを有効利用してロープの過繰り出しを防止することができる。
【0039】
ここで、請求項2〜5の構成によると、動力伝達モードでの通常運転時は、指令手段からのモータ回転指令信号に基づく通常駆動部の作用によって油圧モータが巻上または巻下方向に回転し、フリーフォール時にはフリーフォールモード検出手段からのフリーフォール信号に基づく強制駆動部の作用によって油圧モータが巻上回転する。
【0040】
この場合、請求項3の構成によると、油圧モータを駆動する駆動部が通常・強制両駆動部のうちから選択され、フリーフォール時には選択弁によって強制駆動部が選択されるため、両駆動部が油圧モータに対して逆方向に同時に作動してしまうおそれがない。
【0041】
また、請求項5の構成によると、通常・強制両駆動部が一つの油圧源を共用するため、システム構成が簡単で設備コストが安くてすむ。
【0042】
請求項6,7の構成によると、パーキングブレーキを備えたウィンチにおいてフリーフォール時に、パーキングブレーキブレーキが自動的に解除されて上記のようにモータが巻上回転する。
【0043】
一方、請求項9の構成によると、フリーフォールモード検出手段としてのスイッチの作動によって直接モータが巻上回転するため、コントローラが不要となる。
【0044】
また、請求項10の構成によると、制動シリンダの圧力が圧力検出管路によりそのままフリーフォールモード信号としてモータ駆動回路に入力されるため、この圧力ラインがフリーフォールモード検出手段となり、センサもコントローラも不要となる。このため、構成が簡単でコストが安くてすむ。
【0045】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図1〜図10によって説明する。
【0046】
第1実施形態(図1〜図4参照)
以下の各実施形態における油圧ウィンチの基本構成は図11に示す従来のウィンチ構成と同じである。
【0047】
すなわち、図1において、31はウィンチドラム、32は同ドラム31を駆動する油圧モータ(以下、単にモータという)、33はモータ32の出力軸32aとウィンチドラム31との間で動力伝達を行う遊星歯車機構、34はこの遊星歯車機構33のサンギヤ、35はプラネタリギヤ、36はリングギヤ、37はキャリア、38はキャリア軸、39はこのキャリア軸38に設けられた多板ディスクで、この多板ディスク39と、同ディスク39に対して圧接・離間するプレッシャープレート40と、このプレッシャープレート40を駆動する制動シリンダ41と、加圧バネ42とにより、ウィンチドラム31をモータ出力軸32aに対して連結・分離し、かつ、同ドラム31のフリーフォール回転を制動するクラッチ兼用の制動装置43が構成されている。
【0048】
44…は多板ディスク39を構成する複数のインナプレート(回転摩擦板)、45はブレーキケース、46はこのブレーキケース45に固定された複数のアウタプレート(固定摩擦板)である。
【0049】
また、この制動装置43は、多板ディスク39のフェード現象を防止するために、図示しない冷却油ポンプからの冷却油を多板ディスク39内に供給し循環させる湿式ブレーキ方式が採用されている。
【0050】
制動シリンダ41は、両ロッド型のピストン41Pと、プレッシャープレート40をブレーキオン方向に加圧するポジティブ側油室41aと、同プレート40をブレーキオフ方向に加圧するネガティブ側油室41bとを有し、ネガティブ側油室41bに接続されたネガティブライン47が、従来ウィンチ同様、直接、ブレーキ油圧源48に接続されている。
【0051】
一方、ポジティブ側油室41aに接続されたポジティブライン49は、電磁切換弁であるモード切換弁50およびブレーキ弁(減圧弁)51を介して、ネガティブ側油室41bと共通のブレーキ油圧源48およびタンクTに接続されている。
【0052】
モード切換弁50は、ブレーキ位置aとフリーフォール位置bとの間で切換わり作動し、このモード切換弁50のブレーキ位置aで制動シリンダ41のポジティブ側油室41aが油圧源48に接続される。
【0053】
一方、モード切換弁50がフリーフォール位置bに切換わると、ポジティブ側油室41aが同切換弁50を介してブレーキ弁51の二次側に接続され、ブレーキ弁51の操作量に応じた二次圧がポジティブ側油室41aに供給される。52はブレーキ弁51の操作ペダルである。
【0054】
53はレバー操作されてモータ32の巻上・巻下回転を制御する指令手段としてのリモコン弁、54はこのリモコン弁53の二次圧(リモコン圧)によって中立、巻上、巻下の三位置イ,ロ,ハ間で切換わり制御されるウィンチ用コントロールバルブ、55はモータ32の油圧源である油圧ポンプである。
【0055】
また、56は油圧シリンダ式のパーキングブレーキで、バネ56aの力によってモータ出力軸32aに制動力を付与し、油室56bへの油圧導入時に制動力を解除するネガティブブレーキとして構成されている。
【0056】
このパーキングブレーキ56の油室56bは、高圧選択弁57、油圧パイロット式の第1及び第2パーキングブレーキ制御弁58,59を介してブレーキ油圧源48及びタンクTに接続されている。
【0057】
第1パーキングブレーキ制御弁58は、リモコン弁53の非操作時(中立時)には図示のブレーキ位置aに、操作時にはリモコン圧を供給されて図右側のブレーキ解除位置bにそれぞれセットされる。
【0058】
すなわち、巻上・巻下操作されたときにパーキングブレーキ56が解除されてウィンチドラム31が巻上・巻下回転し、非操作時に同ブレーキ56が作用してウィンチドラム31が制動停止する。
【0059】
60はリモコン圧を取出して第1パーキングブレーキ制御弁58に供給するための高圧選択弁である。
【0060】
一方、モータ32を回転駆動するためのモータ駆動回路とその制御系は次のように構成されている。
【0061】
モータ32の巻上側及び巻下側両管路61,62は、ウィンチ用コントロールバルブ54を介して油圧ポンプ55に接続され、通常運転時にはこのコントロールバルブ54と油圧ポンプ(以下、メインポンプという)55を備えた通常駆動部Aによってモータ32が巻上・巻下方向に回転駆動される。63は巻上側管路61に設けられたカウンタバランス弁、64は通常駆動部Aのリリーフ弁である。
【0062】
また、巻上側管路61は、油圧パイロット式の抵抗弁65、電磁切換式の選択弁66、油圧ポンプ(以下、サブポンプという)67を備えた強制駆動部Bに接続されている。68はこの強制駆動部Bのリリーフ弁である。
【0063】
選択弁66は、電気パイロット信号が入力されないときは非作用位置イにあってサブポンプ67からの圧油をタンクTに戻し、電気パイロット信号が入力されたときに作用位置ロに切換わって圧油を抵抗弁65に導く。
【0064】
抵抗弁65は、このサブポンプの吐出圧によって図左のブロック位置イから右側の開通位置ロに切換わって巻上側管路61にサブポンプ吐出油を供給し、これによってモータ32が巻上方向に回転する。
【0065】
また、選択弁66の出口側は第2パーキングブレーキ制御弁59のパイロットポートに接続され、選択弁66が作用位置ロに切換わったときに第2パーキングブレーキ制御弁59が図左側のブレーキ位置aから右側のブレーキ解除位置bに切換わる。
【0066】
選択弁66に電気パイロット信号を送る電気パイロットライン69は、フリーフォール検出装置72に接続されている。
【0067】
このフリーフォール検出装置72は、制動シリンダ41のポジティブ側油室41aの圧力を電気信号に変換する圧力変換器70と、この電気信号に基づいて選択弁66に電気パイロット信号であるフリーフォール信号を送るコントローラ71とによって構成されている。
【0068】
このフリーフォール検出装置72、強制駆動部Bの作用を含めたこの油圧ウィンチの作用を次に説明する。
【0069】
(I)通常巻上・巻下作用
このウィンチの通常巻上・巻下作用は図11に示す従来のウィンチの場合と同じである。
【0070】
すなわち、モード切換弁50がブレーキ位置aにセットされた状態では、制動シリンダ41の両側油室41a,41bがともに油圧源48に接続されて同圧となるため、同シリンダ41そのものには推力は発生せず、加圧バネ42のバネ力によりプレッシャープレート40が多板ディスク39側に押されてブレーキ(クラッチ)オンとなる。
【0071】
これにより、モータ32の回転力が遊星歯車機構33を介してウィンチドラム31に伝達され、リモコン弁53の操作に応じてウィンチドラム31が巻上または巻下回転する。
【0072】
(II)フリーフォール作用
モード切換弁50がフリーフォール位置bにセットされると、制動シリンダ41のポジティブ側油室41aがブレーキ弁51を介してタンクTに連通してネガティブ側油室41bとの間に圧力差が生じ、その差圧が加圧バネ42のバネ力を超えることにより、同シリンダ41が多板ディスク39と反対側に押されてブレーキ(クラッチ)オフとなる。
【0073】
これにより、フリーフォール状態、すなわち、ウィンチドラム31が負荷によって巻下方向に自由回転し得る状態となる。
【0074】
そして、このときブレーキ弁51がペダル操作されることにより、そのペダル操作ストロークに応じた圧力によって多板ディスク39がオンとなり、ウィンチドラム31にブレーキ力が作用する。
【0075】
このブレーキ弁51のペダル操作ストロークとその二次圧の関係を図2に、また、制動シリンダ41のポジティブ側油室41aの圧力(以下、ポジティブ圧力という)と多板ディスク39の圧接力(制動シリンダストローク)の関係を図3にそれぞれ示している。
【0076】
両図に示すように、ペダル操作ストロークを少なくしていくに従ってブレーキ弁二次圧及び多板ディスク圧接力が低下し、多板ディスク39の保持力が負荷よりも小さくなった時点からインナプレート44及びキャリア軸38が回転し始めてフリーフォールが開始される。
【0077】
さらに、ブレーキ弁51のペダル操作ストロークを減らしていき、このペダル操作ストロークが所定の値S3(二次圧P1)以下になると、ポジティブ圧力もP1以下となって、制動シリンダ41がブレーキオフ側にストロークし始め、多板ディスク39のプレート間にクリアランスが生じる。
【0078】
このときから、多板ディスク39の回転抵抗はプレート同士の圧接による固体摩擦力から冷却油による流体摩擦力に変わり、回転抵抗が小さくなるため、フリーフォール降下速度が増していく。
【0079】
そして、ペダル操作量が0となると、制動シリンダ41のストロークは最小値S1となって多板ディスク39のプレート間クリアランスが最大(フリーフォール抵抗が最小)となる。
【0080】
フリーフォール検出装置72のコントローラ71は、上記ポジティブ圧力を圧力変換器70で検出し、ポジティブ圧力が、上記制動シリンダ41のブレーキオフ側へのストローク開始圧力P1以下のある値P2を下回ると、ブレーキ解放とみなしてフリーフォール信号を強制駆動部Bの選択弁66に送る。
【0081】
これにより、
▲1▼ 選択弁66が非作用位置イから作用位置ロに切換わり、
▲2▼ 抵抗弁65が入力側圧力をパイロット圧としてブロック位置イから開通位置ロに切換わり、
▲3▼ 第2パーキングブレーキ制御弁59がパイロット圧を供給されてブレーキ解除位置bに切換わるため、パーキングブレーキ56がブレーキ解除されるとともに巻上側管路61にサブポンプ67の吐出油が供給されてモータ32が巻上回転する。
【0082】
こうしてフリーフォール時にモータ32が巻上回転すると、遊星歯車機構33のサンギヤ34も巻上方向に回転し始める。
【0083】
このとき、リングギヤ36はウィンチドラム31とともに巻下方向に回転しており、プラネタリギヤ35はリングギヤ36と噛み合って回転(自転しながら公転)していたが、サンギヤ34が巻上方向に回転することにより、プラネタリギヤ35の自転速度が増加する。
【0084】
ここで、キャリア37を増速回転させてプラネタリギヤ35の公転速度を増加させるのに必要なトルクと、リングギヤ36の回転を減速させてウィンチドラム31の巻下回転を増速させるのに必要なトルクを比較すると、ウィンチドラム31にバケット等の負荷がある場合は、多板ディスク39のドラグトルクに相当する前者より、ウィンチドラム31の負荷の制動トルクに相当する後者のトルクの方が圧倒的に大きい。
【0085】
このため、プラネタリギヤ35の自転増速に伴って、増速トルクの小さいキャリア37が増速し、プラネタリギヤ35の公転速度が増加する。
【0086】
これにより、このプラネタリギヤ35にキャリア37及びキャリア軸38を介して連結されたインナプレート44も増速し、このインナプレート44とアウタプレート46の相対速度が大きくなる。
【0087】
こうなると、前記したように、多板ディスク39のプレート間の流体摩擦(ドラグトルク)が増加してウィンチドラム31の制動力も増加する。
【0088】
このウィンチドラム回転速度と流体摩擦による制動力の関係を図4に示している。
【0089】
フリーフォール時にモータ32を巻上回転させない従来ウィンチの場合、同図の実線で示すように、ウィンチドラム回転速度cで負荷が着床したとすると、ウィンチドラムの回転に対して制動力C′で制動する。
【0090】
この制動力C′によってウィンチドラム回転速度は減少するが、それに伴って制動力も低下し(図においてb:B、a:A)、ドラム回転速度が0付近になると制動力も殆どなくなる。このため、ウィンチドラムの慣性回転がなかなか止まらず、負荷(バケット等)の着床後、ドラムの余剰回転によってロープの過繰り出しが生じる。
【0091】
これに対し、この油圧ウィンチによると、
(i)ドラグトルクの絶対値が増加する。
【0092】
(ii)ウィンチドラム31が減速していっても、多板ディスク39にはモータ回転によるインナプレート44の回転分が残るため、一定の制動力が保持される。
【0093】
このため、図4の一点鎖線で示すようにウィンチドラム回転速度cで着床したとすると、まずウィンチドラム31の慣性回転に対し制動力C(>C′)にて制動し、ドラム回転速度aで制動力はB(>A)が確保され、ドラム回転速度0でも制動力はAだけ確保される。
【0094】
従って、ウィンチドラム31の慣性回転を速やかに停止させ、かつ、ドラム停止後もドラム31にタグライン作用が働いてロープの過繰り出しによる乱巻を確実に防止することができる。
【0095】
なお、この後は、ブレーキ弁51をペダル操作するか、モード切換弁50を動力伝達位置aに切換えれば、ポジティブ圧力が上昇して強制駆動部Bの作動が停止し、モータ32の回転が停止すると同時にパーキングブレーキ56が作用する。
【0096】
また、リモコン弁53を操作すれば自動的に動力伝達モードに切換わるように構成しておけば、着床後、リモコン弁53の操作によってそのまま再巻上動作に移ることができる。
【0097】
第2実施形態(図5参照)
以下の実施形態において、第1実施形態と同じ部分には同一符号を付して示し、その重複説明を省略する。
【0098】
第1実施形態では、モータ駆動回路の通常駆動部Aと強制駆動部Bの油圧源として別々の油圧ポンプ55,67を用いたが、第2実施形態では、図5中、二点鎖線で囲んだ通常駆動部Aと、一点鎖線で囲んだ強制駆動部Bに共通の油圧ポンプ73を用いている。
【0099】
この場合、ポンプ73に接続する駆動部を両駆動部A,Bのうちから選択する必要があり、フリーフォール時に作用させる選択弁74を駆動部選択手段として兼用する構成をとっている。
【0100】
すなわち、選択弁74は、フリーフォール信号の入力時に図の通常運転位置イからフリーフォール位置ロに切換わり、これによってポンプ吐出油がコントロールバルブ54を経由して巻上側管路61に向かう経路(通常駆動部A)から、抵抗弁65を経由して巻上側管路61に向かう経路(強制駆動部B)に切換わる。
【0101】
この構成によると、ポンプ73を共用することにより、システム構成が簡略化され設備コストが安くてすむ。
【0102】
第3実施形態(図6参照)
第3実施形態では、第1実施形態の第2パーキングブレーキ制御弁59を省略し、フリーフォール時にサブポンプ67の吐出圧を高圧選択弁57経由でパーキングブレーキ56の油室56bに導入して同ブレーキ56を解除する構成をとっている。
【0103】
この場合、抵抗弁65の設定圧力はパーキングブレーキ解除圧力以上の値に設定される。
【0104】
この構成によると、第1実施形態と比較して第2パーキングブレーキ制御弁59を省略できる分、回路構成が簡略化される。
【0105】
なお、この第2パーキングブレーキ制御弁59を省略する第3実施形態の構成は、図5に示すポンプ共用式の第2実施形態においても採用することができる。
【0106】
第4実施形態(図7参照)
第4実施形態では、
(i)パーキングブレーキ制御弁として、第1実施形態と同じ油圧パイロット式の第1パーキングブレーキ制御弁58と、電磁パイロット式の第2パーキングブレーキ制御弁75を用い、
(ii)第2パーキングブレーキ制御弁75がフリーフォール信号の入力によってブレーキ位置aからブレーキ解除位置bに切換わってパーキングブレーキ56がブレーキ解除され、
(iii)同時に同制御弁75の出力圧が高圧選択弁76を介してコントロールバルブ54のパイロットポートに送られて同バルブ54が巻上位置ロに切換わり、モータ32が巻上回転する
ように構成されている。
【0107】
この構成によると、コントロールバルブ54及び油圧ポンプ55を含む通常駆動部Aが強制駆動部を兼ねるため、駆動回路の構成が大幅に簡略化される。
【0108】
第5、第6実施形態
第1実施形態では、制動シリンダ41のポジティブ圧力がブレーキ解放圧力となったときにコントローラ71から強制駆動部Bの選択弁66にフリーフォール信号を送るようにしたが、第5実施形態では、図8に示すようにフリーフォール検出手段として所定(たとえば図3のP2)のポジティブ圧力で作動する圧力スイッチ77を設け、この圧力スイッチ77の非作動時に選択弁66の電磁パイロット部に通電してこれを切換わり作動させるようにしている。
【0109】
こうすれば、第1実施形態のコントローラ71を省略できるため、構成を簡略化することができる。
【0110】
一方、第6実施形態では、図9に示すように制動シリンダ41のピストン41Pのストロークを検出するストロークセンサ78とコントローラ79とによってフリーフォール検出装置80を構成し、シリンダストロークによってブレーキ解放を検出して選択弁66を作動させるようにしている。
【0111】
第7実施形態(図10参照)
第7実施形態においては、強制駆動部Bに油圧パイロット式の選択弁81を用いるとともに、ポジティブ圧力を圧力検出管路82により直接この選択弁81に導き、ポジティブ圧力がブレーキ解放圧力以下になると選択弁81が非作用位置イから作用位置ロに切換わるように構成している。
【0112】
この構成によると、回路を油圧のみで構成できるため信頼性が向上する
ところで、上記各実施形態では、遊星歯車機構33のキャリア軸38を固定・解放することによってクラッチ作用とフリーフォール時のブレーキ作用とを得る構成をとったが、本発明は、ウィンチドラムと遊星歯車機構のキャリア軸を一体化し、リングギヤの回転を固定・解放することによってクラッチ作用とフリーフォール時のブレーキ作用とを得る構成の油圧ウィンチにも、またクラッチとブレーキが互いに独立して設けられ、別々に制御される構成をとる油圧ウィンチにも適用することができる。
【0113】
【発明の効果】
上記のように本発明によるときは、フリーフォール時に、油圧モータを巻上回転させることにより、これに連動して回転する制動装置の回転摩擦板と固定摩擦板の相対速度を増加させて、ウィンチドラムの回転に対抗するドラグトルクを増加させるようにしたから、
▲1▼ ウィンチドラムの慣性回転を抑制できること、
▲2▼ ウィンチドラムの減速に関係なく回転摩擦板が油圧ータとともに回転し続けてドラグトルクを保持し、所謂タグラインと同様のロープ巻取力が働くこと
により、面倒なペダル操作を行う必要も、また半制動機構のような余分な機構を付加する必要もなく、制動装置でのドラグトルクを有効利用してロープの過繰り出しによる乱巻を防止することができる。
【0114】
この場合、請求項3の発明によると、油圧モータを駆動する駆動部が通常・強制両駆動部のうちから選択され、フリーフォール時には選択弁によって強制駆動部が選択されるため、両駆動部が油圧モータに対して逆方向に同時に作動してしまうおそれがない。
【0115】
また、請求項5の発明によると、通常・強制両駆動部が一つの油圧源を共用するため、システム構成が簡単で設備コストが安くてすむ。
【0116】
一方、請求項9の発明によると、フリーフォールモード検出手段としてのスイッチの作動によって直接モータが巻上回転するため、コントローラが不要となる。
【0117】
また、請求項10の発明によると、制動シリンダの圧力が圧力検出管路によりそのままフリーフォールモード信号としてモータ駆動回路に入力されるため、この圧力ラインがフリーフォールモード検出手段となり、センサもコントローラも不要となる。このため、構成が簡単でコストが安くてすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる油圧ウィンチの全体構成を示す図である。
【図2】同ウィンチに使用されるブレーキ弁のペダルストロークとこれによって発生する二次圧の関係を示す図である。
【図3】同ウィンチに使用される制動装置における制動シリンダのポジティブ圧力と多板ディスクの圧接力の関係を示す図である。
【図4】同ウィンチにおけるウィンチドラムの回転速度と、制動装置の流体摩擦による制動力の関係を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態にかかる油圧ウィンチの一部構成を示す図である。
【図6】本発明の第3実施形態にかかる油圧ウィンチの一部構成を示す図である。
【図7】本発明の第4実施形態にかかる油圧ウィンチの一部構成を示す図である。
【図8】本発明の第5実施形態にかかる油圧ウィンチの一部構成を示す図である。
【図9】本発明の第6実施形態にかかる油圧ウィンチの一部構成を示す図である。
【図10】本発明の第7実施形態にかかる油圧ウィンチの全体構成を示す図である。
【図11】従来の油圧ウィンチの構成を示す図である。
【符号の説明】
31 ウィンチドラム
32 油圧モータ
33 遊星歯車機構
34 遊星歯車機構のサンギヤ
35 同プラネタリギヤ
36 同リングギヤ
37 同キャリア
38 同キャリア軸
43 制動装置
39 制動装置を構成する多板ディスク
41 制動シリンダ
44 多板ディスクを構成するインナプレート(回転摩擦板)
46 同アウタプレート(固定摩擦板)
48 ブレーキ油圧源
50 動力伝達モードとフリーフォールモードを切換えるモード切換弁
51 ブレーキ弁
53 指令手段としてのリモコン弁
A 通常駆動部
54 通常駆動部を構成するコントロールバルブ
55 通常駆動部の油圧源としての油圧ポンプ
B 強制駆動部
65 強制駆動部を構成する抵抗弁
66 同選択弁
67 強制駆動部の油圧源としての油圧ポンプ
72 フリーフォールモード検出装置(フリーフォールモード検出手段)
70 同装置を構成する圧力変換器
71 同コントローラ
56 パーキングブレーキ
58 第1パーキングブレーキ制御弁
59 第2パーキングブレーキ制御弁
57 高圧選択弁
73 通常駆動部と強制駆動部の共用油圧源としての油圧ポンプ
77 フリーフォールモード検出手段としての圧力スイッチ
80 フリーフォールモード検出装置(フリーフォールモード検出手段)
78 同装置を構成するストロークセンサ
79 同コントローラ
82 圧力検出管路(フリーフォールモード検出手段)

Claims (10)

  1. ウィンチドラムと、このウィンチドラムの回転駆動源としての油圧モータと、この油圧モータを駆動するモータ駆動回路と、このモータ駆動回路に上記油圧モータの回転方向と速度の指令を出す指令手段と、上記ウィンチドラムに設けられた制動装置とを具備し、この制動装置は、制動解除時に上記油圧モータと連動して回転する回転摩擦板と回転不能な固定摩擦板が冷却油内で圧接・離間することにより、上記油圧モータの回転力をウィンチドラムに伝える動力運転モードと、ウィンチドラムの自由回転を許容するフリーフォールモードとに切換え可能な湿式ディスクブレーキとして構成され、かつ、この制動装置がフリーフォールモードであって上記各摩擦板が圧接解除・離間状態であることを検出してフリーフォールモード信号を出力するフリーフォールモード検出手段が設けられるとともに、上記モータ駆動回路が、上記フリーフォールモード信号に基づいて上記油圧モータを巻上方向に回転させるように構成されたことを特徴とする油圧ウィンチ。
  2. 請求項1記載の油圧ウィンチにおいて、モータ駆動回路は、、指令手段からのモータ回転指令信号に基づいて油圧モータを巻上側または巻下側に回転させる通常駆動部と、フリーフォールモード検出手段からのフリーフォールモード信号に基づいて油圧モータを巻上側に回転させる強制駆動部とから成ることを特徴とする油圧ウィンチ。
  3. 請求項2記載の油圧ウィンチにおいて、油圧モータを駆動する駆動部を通常駆動部と強制駆動部のうちから選択する選択弁が設けられ、フリーフォールモード検出手段からのフリーフォールモード信号によってこの選択弁が強制駆動部を選択するように構成されたことを特徴とする油圧ウィンチ。
  4. 通常駆動部と強制駆動部が別々の油圧源によって油圧モータを駆動するように構成されたことを特徴とする請求項2または3記載の油圧ウィンチ。
  5. 通常駆動部と強制駆動部が共通の油圧源によって油圧モータを駆動するように構成されたことを特徴とする請求項2または3記載の油圧ウィンチ。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の油圧ウィンチにおいて、油圧モータの回転を止めるパーキングブレーキと、このパーキングブレーキの作動を制御するパーキングブレーキ制御装置とを備え、このパーキングブレーキ制御装置は、指令手段からモータ回転指令信号が出されたとき、及びフリーフォールモード検出手段からフリーフォールモード信号が出されたときにパーキングブレーキを解除するように構成されたことを特徴とする油圧ウィンチ。
  7. 請求項6記載の油圧ウィンチにおいて、パーキングブレーキは、油圧シリンダの伸縮作動によってブレーキオン状態とブレーキオフ状態との間で切換わるように構成され、パーキングブレーキ制御装置は、指令手段からのモータ回転指令信号を受けてブレーキオフ方向に切換わる第1パーキングブレーキ制御弁と、フリーフォールモード検出手段からのフリーフォールモード信号を受けてブレーキオフ方向に切換わる第2パーキングブレーキ制御弁と、この両パーキングブレーキ制御弁の出力圧のうち高圧側を選択して上記油圧シリンダにブレーキオフ方向の油圧として導く高圧選択弁とを具備することを特徴とする油圧ウィンチ。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の油圧ウィンチにおいて、フリーフォールモード検出手段は、制動装置がフリーフォールモードであって各摩擦板が圧接解除・離間状態であることをセンサで検出し、コントローラによりこのセンサの信号をモータ駆動回路へのモータ巻上回転の指令信号に変換するように構成されたことを特徴とする油圧ウィンチ。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載の油圧ウィンチにおいて、フリーフォールモード検出手段として、制動装置がフリーフォールモードであって各摩擦板が圧接解除・離間状態であることを検出して作動するスイッチが用いられ、このスイッチの作動信号をモータ駆動回路にモータ巻上回転の指令信号として直接入力させるように構成されたことを特徴とする油圧ウィンチ。
  10. 請求項1乃至7のいずれかに記載の油圧ウィンチにおいて、制動装置は、制動シリンダのストローク作動によって動力伝達モードとフリーフォールモードとに切換わるように構成され、上記制動シリンダの圧力を圧力検出管路によりフリーフォールモード信号として直接モータ駆動回路に入力するように構成されたことを特徴とする油圧ウィンチ。
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