JP3250187B2 - 高放熱性セラミックパッケージ - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコン半導体チップ
等を実装した高放熱性セラミックパッケージに関する。
更に詳しくはパッケージ内で発生する熱を大気に放散さ
せてパッケージの昇温を抑制するセラミックパッケージ
に関するものである。
等を実装した高放熱性セラミックパッケージに関する。
更に詳しくはパッケージ内で発生する熱を大気に放散さ
せてパッケージの昇温を抑制するセラミックパッケージ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の高放熱性セラミックパッ
ケージとして、図6〜図8に示すパッケージ1、6及び
10が知られている。図6に示すように、セラミックパ
ッケージ1ではアルミナ(Al2O3)多層配線基板2の
片面に熱伝導率の大きい放熱用の銅・タングステン(C
u−W)合金板3がAgろう材により接着される。多層
配線基板2は層表面にタングステン導体2bにより回路
が形成されたアルミナ層2aを多数積層した後、160
0℃前後の高温で焼成して作られる。この基板2の別の
片面の中央にはキャビティ2cが形成され、このキャビ
ティ2cの天井にはシリコン半導体チップ4がAu−S
iはんだ材を用いて接着される。このセラミックパッケ
ージ1では、シリコン半導体チップ4にて発生した熱を
基板2を介してCu−W合金板3から大気に放散させ
る。
ケージとして、図6〜図8に示すパッケージ1、6及び
10が知られている。図6に示すように、セラミックパ
ッケージ1ではアルミナ(Al2O3)多層配線基板2の
片面に熱伝導率の大きい放熱用の銅・タングステン(C
u−W)合金板3がAgろう材により接着される。多層
配線基板2は層表面にタングステン導体2bにより回路
が形成されたアルミナ層2aを多数積層した後、160
0℃前後の高温で焼成して作られる。この基板2の別の
片面の中央にはキャビティ2cが形成され、このキャビ
ティ2cの天井にはシリコン半導体チップ4がAu−S
iはんだ材を用いて接着される。このセラミックパッケ
ージ1では、シリコン半導体チップ4にて発生した熱を
基板2を介してCu−W合金板3から大気に放散させ
る。
【0003】また図7に示すように、セラミックパッケ
ージ6ではアルミナ多層配線基板7の中央に基板を貫通
するキャビティ7cが形成され、このキャビティ7cの
上端に放熱用のCu−W合金ブロック8が挿着される。
多層配線基板7は図6に示される多層配線基板2と同様
に作られ、シリコン半導体チップ4はブロック8の下面
にAu−Siはんだ材を介して接着される。また図8に
示すように、セラミックパッケージ10ではセラミック
パッケージ6のブロック8の上面にビス9aをブロック
8のねじ孔9bに螺合することによりアルミニウム製フ
ィン9が取付けられる。このセラミックパッケージ6又
は10では、シリコン半導体チップ4にて発生した熱を
ブロック8から又はブロック8を介してフィン9から大
気に放散させる。
ージ6ではアルミナ多層配線基板7の中央に基板を貫通
するキャビティ7cが形成され、このキャビティ7cの
上端に放熱用のCu−W合金ブロック8が挿着される。
多層配線基板7は図6に示される多層配線基板2と同様
に作られ、シリコン半導体チップ4はブロック8の下面
にAu−Siはんだ材を介して接着される。また図8に
示すように、セラミックパッケージ10ではセラミック
パッケージ6のブロック8の上面にビス9aをブロック
8のねじ孔9bに螺合することによりアルミニウム製フ
ィン9が取付けられる。このセラミックパッケージ6又
は10では、シリコン半導体チップ4にて発生した熱を
ブロック8から又はブロック8を介してフィン9から大
気に放散させる。
【0004】更に特開平6−69367号公報には、複
数のセラミック層の間に放熱用の金属層を介在させ、こ
れらを積層した後、焼成することにより一体化した高放
熱性セラミックパッケージが開示されている。このパッ
ケージの下部には上記複数のセラミック層の一部を切り
欠くことによりシリコン半導体チップを接着するための
キャビティが形成される。また金属層はセラミック層表
面の導体回路に導通しないように配置される。金属層の
金属には焼成により溶融せずかつ熱伝導率の大きいタン
グステン、モリブデン等が選ばれる。このセラミックパ
ッケージでは、キャビティに接着されたシリコン半導体
チップの発熱による熱を、金属層を通じてパッケージ側
面方向へ有効に拡散させることができる。また金属層を
セラミック層と同時に焼成して一体化するので、セラミ
ック層における熱が金属層にスムーズに誘導され、パッ
ケージの熱拡散性を向上させることができる。
数のセラミック層の間に放熱用の金属層を介在させ、こ
れらを積層した後、焼成することにより一体化した高放
熱性セラミックパッケージが開示されている。このパッ
ケージの下部には上記複数のセラミック層の一部を切り
欠くことによりシリコン半導体チップを接着するための
キャビティが形成される。また金属層はセラミック層表
面の導体回路に導通しないように配置される。金属層の
金属には焼成により溶融せずかつ熱伝導率の大きいタン
グステン、モリブデン等が選ばれる。このセラミックパ
ッケージでは、キャビティに接着されたシリコン半導体
チップの発熱による熱を、金属層を通じてパッケージ側
面方向へ有効に拡散させることができる。また金属層を
セラミック層と同時に焼成して一体化するので、セラミ
ック層における熱が金属層にスムーズに誘導され、パッ
ケージの熱拡散性を向上させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のラ
ミックパッケージはいずれも、放熱用の板材、ブロック
及び金属層が比較的比重が大きくしかも高価なCu−W
合金、タングステン、モリブデン等を使用しているた
め、パッケージ全体の重量が増大し、製造コストを押上
げる不具合があった。また、図8に示されるフィン付き
セラミックパッケージ10では、Cu−W合金ブロック
8とアルミニウム製フィン9との間にシリコーングリー
スが塗布されるが、このシリコーングリース層は熱抵抗
が大きいため、ブロック8からフィン9に効率良く熱が
伝わらず、またブロック8にねじ孔9bを形成するのに
多くの時間を要する問題点があった。更に、近年低誘電
率を有し高周波特性が良好なガラスセラミックスを基板
材料とし、配線材料にAg,Auなどを用いた多層配線
基板が注目されている。この多層配線基板はAgやAu
の融点の関係上、850〜900℃程度の比較的低温で
大気中で焼結するガラスセラミックスを使用している。
しかし、この多層配線基板に上記Cu−W合金をAgろ
う材により還元雰囲気中で820℃程度の温度で接着し
ようとすると、多層配線基板のAgやAuの導体回路の
密着強度が低下するため、実質的にこの多層配線基板に
は放熱用のCu−W合金ブロックを接着できない問題点
があった。
ミックパッケージはいずれも、放熱用の板材、ブロック
及び金属層が比較的比重が大きくしかも高価なCu−W
合金、タングステン、モリブデン等を使用しているた
め、パッケージ全体の重量が増大し、製造コストを押上
げる不具合があった。また、図8に示されるフィン付き
セラミックパッケージ10では、Cu−W合金ブロック
8とアルミニウム製フィン9との間にシリコーングリー
スが塗布されるが、このシリコーングリース層は熱抵抗
が大きいため、ブロック8からフィン9に効率良く熱が
伝わらず、またブロック8にねじ孔9bを形成するのに
多くの時間を要する問題点があった。更に、近年低誘電
率を有し高周波特性が良好なガラスセラミックスを基板
材料とし、配線材料にAg,Auなどを用いた多層配線
基板が注目されている。この多層配線基板はAgやAu
の融点の関係上、850〜900℃程度の比較的低温で
大気中で焼結するガラスセラミックスを使用している。
しかし、この多層配線基板に上記Cu−W合金をAgろ
う材により還元雰囲気中で820℃程度の温度で接着し
ようとすると、多層配線基板のAgやAuの導体回路の
密着強度が低下するため、実質的にこの多層配線基板に
は放熱用のCu−W合金ブロックを接着できない問題点
があった。
【0006】本発明の目的は、反りや割れが発生せず、
放熱性を向上でき、重量及び製造コストを低減できる高
放熱性セラミックパッケージを提供することにある。本
発明の別の目的は、低温焼結した多層配線基板に対して
もアルミニウム板をより低温で放熱用セラミック基板に
接着して放熱性を向上し得る高放熱性セラミックパッケ
ージを提供することにある。
放熱性を向上でき、重量及び製造コストを低減できる高
放熱性セラミックパッケージを提供することにある。本
発明の別の目的は、低温焼結した多層配線基板に対して
もアルミニウム板をより低温で放熱用セラミック基板に
接着して放熱性を向上し得る高放熱性セラミックパッケ
ージを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1又は図2に示すよう
に、請求項1に係る発明は基板両面に第1アルミニウム
板31及び第2アルミニウム板32又は72をそれぞれ
接着した放熱用セラミック基板13が第1アルミニウム
板31を介してセラミック多層配線基板11の片面にA
l−Si系ろう材により接着され、セラミック基板13
とセラミック多層配線基板11とが同種又は互いに異種
のセラミックスにより構成され、このセラミックスがア
ルミナ、ガラスセラミックス、窒化アルミニウム、ムラ
イト又は炭化珪素のいずれかである高放熱性セラミック
パッケージ50又は90であって、放熱用セラミック基
板13に熱伝導用スルーホール51が設けられ、スルー
ホール51にアルミニウム材52が充填されたことを特
徴とする。
に、請求項1に係る発明は基板両面に第1アルミニウム
板31及び第2アルミニウム板32又は72をそれぞれ
接着した放熱用セラミック基板13が第1アルミニウム
板31を介してセラミック多層配線基板11の片面にA
l−Si系ろう材により接着され、セラミック基板13
とセラミック多層配線基板11とが同種又は互いに異種
のセラミックスにより構成され、このセラミックスがア
ルミナ、ガラスセラミックス、窒化アルミニウム、ムラ
イト又は炭化珪素のいずれかである高放熱性セラミック
パッケージ50又は90であって、放熱用セラミック基
板13に熱伝導用スルーホール51が設けられ、スルー
ホール51にアルミニウム材52が充填されたことを特
徴とする。
【0008】ここで両アルミニウム板31,32(又は
72)はセラミック基板13にAl−Si系ろう材によ
り接着される。またセラミック基板13を構成するセラ
ミックスは、アルミナ、ガラスセラミックス、窒化アル
ミニウム、ムライト又は炭化珪素のいずれかであり、セ
ラミック多層配線基板11を構成するセラミックスもア
ルミナ、ガラスセラミックス、窒化アルミニウム、ムラ
イト又は炭化珪素のいずれかである。放熱用セラミック
基板13とセラミック多層配線基板11をそれぞれ構成
するセラミックスは、上述したセラミックス群の中であ
れば、同種のものでも異種のものでもよい。例えばセラ
ミック多層配線基板11を構成するセラミックスがアル
ミナであれば、セラミック基板13はアルミナ、ガラス
セラミックス、窒化アルミニウム、ムライト又は炭化珪
素のいずれかのセラミックスにより構成される。ガラス
セラミックスはコーディライトセラミックス(cordieri
teceramics, 2MgO・2Al2O3・5SiO2)にP2
O5,Li2O,B2O3,ZrO2,ZnO,TiO2,S
nO2の1〜3種の添加物を添加した組成や、βスポー
ジュメン(spodumene, Li2O・Al2O3・4Si
O2)にP2O5,BaO,ZnO,K2Oなどを添加した
組成を有する。これらのガラスセラミックスはいずれも
850〜1050℃の低い温度で焼結可能であり、低誘
電率で小さい熱膨張係数を示す。一方、多層配線基板1
1の下面にキャビティ11cが設けられ、キャビティ1
1cの天井にシリコン半導体チップ14が接着される場
合には、このキャビティ11cに対向する位置に複数の
熱伝導用スルーホール51が設けられる。スルーホール
51に充填されたアルミニウム材52はアルミニウム板
31,32(又は72)に接触する。
72)はセラミック基板13にAl−Si系ろう材によ
り接着される。またセラミック基板13を構成するセラ
ミックスは、アルミナ、ガラスセラミックス、窒化アル
ミニウム、ムライト又は炭化珪素のいずれかであり、セ
ラミック多層配線基板11を構成するセラミックスもア
ルミナ、ガラスセラミックス、窒化アルミニウム、ムラ
イト又は炭化珪素のいずれかである。放熱用セラミック
基板13とセラミック多層配線基板11をそれぞれ構成
するセラミックスは、上述したセラミックス群の中であ
れば、同種のものでも異種のものでもよい。例えばセラ
ミック多層配線基板11を構成するセラミックスがアル
ミナであれば、セラミック基板13はアルミナ、ガラス
セラミックス、窒化アルミニウム、ムライト又は炭化珪
素のいずれかのセラミックスにより構成される。ガラス
セラミックスはコーディライトセラミックス(cordieri
teceramics, 2MgO・2Al2O3・5SiO2)にP2
O5,Li2O,B2O3,ZrO2,ZnO,TiO2,S
nO2の1〜3種の添加物を添加した組成や、βスポー
ジュメン(spodumene, Li2O・Al2O3・4Si
O2)にP2O5,BaO,ZnO,K2Oなどを添加した
組成を有する。これらのガラスセラミックスはいずれも
850〜1050℃の低い温度で焼結可能であり、低誘
電率で小さい熱膨張係数を示す。一方、多層配線基板1
1の下面にキャビティ11cが設けられ、キャビティ1
1cの天井にシリコン半導体チップ14が接着される場
合には、このキャビティ11cに対向する位置に複数の
熱伝導用スルーホール51が設けられる。スルーホール
51に充填されたアルミニウム材52はアルミニウム板
31,32(又は72)に接触する。
【0009】図1に示すように、請求項2に係る発明
は、請求項1に係る発明であって、第1アルミニウム板
31の厚さと第2アルミニウム板32の厚さの合計が放
熱用セラミック基板13の厚さの10〜200%である
高放熱性セラミックパッケージ50である。例えば放熱
用セラミック基板13の厚さが1.0mmであれば、ア
ルミニウム板31及び32の厚さの合計は0.1〜2.
0mmの範囲内にある。これらの厚さの合計が放熱用セ
ラミック基板の厚さの10%未満であるとアルミニウム
板によるパッケージの放熱性が劣化し、200%を超え
ると接着後の応力緩和時に放熱用セラミック基板にクラ
ックや割れを生じ易くなる。放熱用セラミック基板13
の厚さは0.1〜1.0mmの範囲のものが好ましい。
この厚さが0.1mm未満であると基板の絶縁特性が劣
化し、かつ機械的強度が低下し易い。この厚さが1.0
mmを超えるとそれに応じてアルミニウム板の厚さを増
大したときにパッケージ全体が重くなり易い。
は、請求項1に係る発明であって、第1アルミニウム板
31の厚さと第2アルミニウム板32の厚さの合計が放
熱用セラミック基板13の厚さの10〜200%である
高放熱性セラミックパッケージ50である。例えば放熱
用セラミック基板13の厚さが1.0mmであれば、ア
ルミニウム板31及び32の厚さの合計は0.1〜2.
0mmの範囲内にある。これらの厚さの合計が放熱用セ
ラミック基板の厚さの10%未満であるとアルミニウム
板によるパッケージの放熱性が劣化し、200%を超え
ると接着後の応力緩和時に放熱用セラミック基板にクラ
ックや割れを生じ易くなる。放熱用セラミック基板13
の厚さは0.1〜1.0mmの範囲のものが好ましい。
この厚さが0.1mm未満であると基板の絶縁特性が劣
化し、かつ機械的強度が低下し易い。この厚さが1.0
mmを超えるとそれに応じてアルミニウム板の厚さを増
大したときにパッケージ全体が重くなり易い。
【0010】図2に示すように、請求項3に係る発明
は、請求項1又は2に係る発明であって、セラミック基
板13の放熱面に第2アルミニウム板72を介してアル
ミニウム材からなる放熱フィン71がAl−Si系ろう
材を介して接着された高放熱性セラミックパッケージ9
0である。この放熱フィン71の代表例としてはフィン
本体71bの途中に窓がなくフィン本体71bの両端が
開口するアルミニウム製のコルゲートフィンが挙げられ
る。その他の放熱フィンの例としては、図3に示すよう
なフィン本体101bの断面が略蜂の巣状のアルミニウ
ム製のコルゲートハニカムフィン101や、また図4及
び図5に示すようにフィン本体121bの途中に多数の
窓121cが形成されかつフィン本体121bの両端が
開口するアルミニウム製のコルゲートルーバフィン12
1でもよく、更に図示しないが多数のアルミニウム製の
ピンを立設したピンフィンでもよい。第2アルミニウム
板72に放熱フィン71,101,121を接着する場
合には、第2アルミニウム板72を第1アルミニウム板
31より薄くすることができる。具体的には第2アルミ
ニウム板72の厚さを第1アルミニウム板31の厚さの
70%以下にすることができる。
は、請求項1又は2に係る発明であって、セラミック基
板13の放熱面に第2アルミニウム板72を介してアル
ミニウム材からなる放熱フィン71がAl−Si系ろう
材を介して接着された高放熱性セラミックパッケージ9
0である。この放熱フィン71の代表例としてはフィン
本体71bの途中に窓がなくフィン本体71bの両端が
開口するアルミニウム製のコルゲートフィンが挙げられ
る。その他の放熱フィンの例としては、図3に示すよう
なフィン本体101bの断面が略蜂の巣状のアルミニウ
ム製のコルゲートハニカムフィン101や、また図4及
び図5に示すようにフィン本体121bの途中に多数の
窓121cが形成されかつフィン本体121bの両端が
開口するアルミニウム製のコルゲートルーバフィン12
1でもよく、更に図示しないが多数のアルミニウム製の
ピンを立設したピンフィンでもよい。第2アルミニウム
板72に放熱フィン71,101,121を接着する場
合には、第2アルミニウム板72を第1アルミニウム板
31より薄くすることができる。具体的には第2アルミ
ニウム板72の厚さを第1アルミニウム板31の厚さの
70%以下にすることができる。
【0011】図1又は図2に示すように、請求項6に係
る発明は、請求項1ないし5いずれかに係る発明であっ
て、セラミック多層配線基板11の別の片面に複数のI
/Oピン18がAl−Si系ろう材により接着された高
放熱性セラミックパッケージ50又は90である。これ
らのI/Oピン18はアルミニウム板付きセラミック基
板13を多層配線基板11に接着するときに、同時に接
着される。
る発明は、請求項1ないし5いずれかに係る発明であっ
て、セラミック多層配線基板11の別の片面に複数のI
/Oピン18がAl−Si系ろう材により接着された高
放熱性セラミックパッケージ50又は90である。これ
らのI/Oピン18はアルミニウム板付きセラミック基
板13を多層配線基板11に接着するときに、同時に接
着される。
【0012】
【作用】図1に示される請求項1に係る高放熱性セラミ
ックパッケージ50では、放熱用セラミック基板13を
構成するセラミックスと多層配線基板11を構成するセ
ラミックスが互いに異種であってそれぞれの熱膨張係数
が異なっても、セラミック基板13の両面に接着したア
ルミニウム板31及び32が、接着後の基板13の反り
や割れを抑制するとともに、熱応力が作用したときの応
力緩和層として機能する。この結果、接着後の温度変化
によってパッケージ50に反りや割れを生じない。また
2枚のアルミニウム板31及び32でセラミック基板1
3を挟持することにより基板13がバランス良く補強さ
れ、強度の高いパッケージ50となる。またパッケージ
50内より発生した熱は熱伝導率の大きい第1アルミニ
ウム板31内で全面に広がるとともに、熱伝導用スルー
ホール51に充填されたアルミニウム材52及びAl−
Si系ろう材を介して第2アルミニウム板32に伝わ
り、更に第2アルミニウム板32内で全面に広がり、ア
ルミニウム板32の上面及び側面、セラミック基板1
3、アルミニウム板31及びセラミック多層配線基板1
1の側面から大気に放散される。
ックパッケージ50では、放熱用セラミック基板13を
構成するセラミックスと多層配線基板11を構成するセ
ラミックスが互いに異種であってそれぞれの熱膨張係数
が異なっても、セラミック基板13の両面に接着したア
ルミニウム板31及び32が、接着後の基板13の反り
や割れを抑制するとともに、熱応力が作用したときの応
力緩和層として機能する。この結果、接着後の温度変化
によってパッケージ50に反りや割れを生じない。また
2枚のアルミニウム板31及び32でセラミック基板1
3を挟持することにより基板13がバランス良く補強さ
れ、強度の高いパッケージ50となる。またパッケージ
50内より発生した熱は熱伝導率の大きい第1アルミニ
ウム板31内で全面に広がるとともに、熱伝導用スルー
ホール51に充填されたアルミニウム材52及びAl−
Si系ろう材を介して第2アルミニウム板32に伝わ
り、更に第2アルミニウム板32内で全面に広がり、ア
ルミニウム板32の上面及び側面、セラミック基板1
3、アルミニウム板31及びセラミック多層配線基板1
1の側面から大気に放散される。
【0013】図2に示される高放熱性セラミックパッケ
ージ90では、上記アルミニウム板72内で全面に広が
った熱がAl−Si系ろう材を介して表面積が増大した
放熱フィン71から大気に放散される。
ージ90では、上記アルミニウム板72内で全面に広が
った熱がAl−Si系ろう材を介して表面積が増大した
放熱フィン71から大気に放散される。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに図面に
基づいて詳しく説明する。 <実施例1> 図1に示すように、セラミックパッケージ50は基板両
面にアルミニウム板31及び32を接着した放熱用セラ
ミック基板13と、セラミック多層配線基板11と、複
数のI/Oピン18とを同時に接着して作られる。具体
的には、表1に示すアルミナ製の放熱用セラミック基板
13と表1に示すアルミナ製のセラミック多層配線基板
11とを用いてセラミックパッケージ30が作られる。
なお、放熱用アルミナ基板13のキャビティ11cに対
向する位置に複数の熱伝導用スルーホール51が設けら
れ、これらの熱伝導用スルーホール51にそれぞれアル
ミニウム材52が充填される。このアルミニウム材はサ
ーマルビア(thermal via hole)と呼ばれる。スルーホ
ール51はレーザ加工などにより、縦方向に3個及び横
方向に3個、合計9個設けられ、これらの孔径は0.6
mmにそれぞれ形成される。またこれらのスルーホール
51にはサーマルビア52がそれぞれ挿入され、この状
態でアルミニウム板31、アルミナ基板13及びアルミ
ニウム板32を接着することによりサーマルビア52が
アルミニウム板31,32に接続される。
基づいて詳しく説明する。 <実施例1> 図1に示すように、セラミックパッケージ50は基板両
面にアルミニウム板31及び32を接着した放熱用セラ
ミック基板13と、セラミック多層配線基板11と、複
数のI/Oピン18とを同時に接着して作られる。具体
的には、表1に示すアルミナ製の放熱用セラミック基板
13と表1に示すアルミナ製のセラミック多層配線基板
11とを用いてセラミックパッケージ30が作られる。
なお、放熱用アルミナ基板13のキャビティ11cに対
向する位置に複数の熱伝導用スルーホール51が設けら
れ、これらの熱伝導用スルーホール51にそれぞれアル
ミニウム材52が充填される。このアルミニウム材はサ
ーマルビア(thermal via hole)と呼ばれる。スルーホ
ール51はレーザ加工などにより、縦方向に3個及び横
方向に3個、合計9個設けられ、これらの孔径は0.6
mmにそれぞれ形成される。またこれらのスルーホール
51にはサーマルビア52がそれぞれ挿入され、この状
態でアルミニウム板31、アルミナ基板13及びアルミ
ニウム板32を接着することによりサーマルビア52が
アルミニウム板31,32に接続される。
【0015】セラミック多層配線基板11は、導体ペー
ストをスクリーン印刷したセラミックグリーンシートを
多数積層して850〜1600℃前後の温度で焼成して
作られる。符号11bは導体、11aはセラミック層で
ある。このときの導体及び焼成温度は基板11を構成す
るセラミックスにより異なる。例えば多層配線基板11
がガラスセラミックスにより構成される場合には、導体
としてAg系ペーストが使用され、かつ875℃で焼成
される。基板11がアルミナで構成される場合には、タ
ングステンペーストが使用され、かつ1600℃で焼成
される。セラミック多層配線基板11は縦40mm、横
40mm、厚さ2.0mmであって、基板中央にはキャ
ビティ11cを有する。アルミニウム板31及び32は
それぞれ97%以上のアルミニウムを含むアルミニウム
合金により形成される。アルミニウム板31,32及び
セラミック基板13はそれぞれ多層配線基板11と同じ
縦40mm、横40mmの外形を有する。アルミニウム
板31,32の厚さはそれぞれ0.4mm及び0.4m
mであり、セラミック基板13の厚さは0.635mm
(アルミニウム板31,32の厚さの合計はセラミック
基板13の厚さの約126%)である。
ストをスクリーン印刷したセラミックグリーンシートを
多数積層して850〜1600℃前後の温度で焼成して
作られる。符号11bは導体、11aはセラミック層で
ある。このときの導体及び焼成温度は基板11を構成す
るセラミックスにより異なる。例えば多層配線基板11
がガラスセラミックスにより構成される場合には、導体
としてAg系ペーストが使用され、かつ875℃で焼成
される。基板11がアルミナで構成される場合には、タ
ングステンペーストが使用され、かつ1600℃で焼成
される。セラミック多層配線基板11は縦40mm、横
40mm、厚さ2.0mmであって、基板中央にはキャ
ビティ11cを有する。アルミニウム板31及び32は
それぞれ97%以上のアルミニウムを含むアルミニウム
合金により形成される。アルミニウム板31,32及び
セラミック基板13はそれぞれ多層配線基板11と同じ
縦40mm、横40mmの外形を有する。アルミニウム
板31,32の厚さはそれぞれ0.4mm及び0.4m
mであり、セラミック基板13の厚さは0.635mm
(アルミニウム板31,32の厚さの合計はセラミック
基板13の厚さの約126%)である。
【0016】アルミニウム板31及び32はこれらのア
ルミニウム板と同形同大の厚さ30μmのAl−7.5
%Si箔を介してセラミック基板13の両面に配置して
重ね合わせた後、これらに2kgf/cm2の荷重を加
えて真空炉中で630℃、30分間加熱することにより
接着される。このアルミニウム板31,32を接着した
セラミック基板13はこの基板と同形同大の厚さ30μ
mのAl−7.5%Si箔を介して多層配線基板11の
片面に重ね合わせた後、これらに2kgf/cm2の荷
重を加えて真空炉中で630℃、30分間加熱すること
により接着される。この接着と同時に多層配線基板11
の別の片面にAl−Si系ろう材を介してコバール(Ko
var)からなる複数のI/Oピン18が接着される。キ
ャビティ11cに臨むアルミニウム板31にはシリコン
半導体チップ14がAl−Siはんだを用いて420℃
でダイボンディングされた後、300℃でAuワイヤ1
6がワイヤボンディングされる。またキャビティ11c
内には空気を排出した後、チップ14及びワイヤ16の
酸化防止のため窒素ガスが封入され、キャビティ11c
はコバールにより形成された閉止板17により密閉され
る。
ルミニウム板と同形同大の厚さ30μmのAl−7.5
%Si箔を介してセラミック基板13の両面に配置して
重ね合わせた後、これらに2kgf/cm2の荷重を加
えて真空炉中で630℃、30分間加熱することにより
接着される。このアルミニウム板31,32を接着した
セラミック基板13はこの基板と同形同大の厚さ30μ
mのAl−7.5%Si箔を介して多層配線基板11の
片面に重ね合わせた後、これらに2kgf/cm2の荷
重を加えて真空炉中で630℃、30分間加熱すること
により接着される。この接着と同時に多層配線基板11
の別の片面にAl−Si系ろう材を介してコバール(Ko
var)からなる複数のI/Oピン18が接着される。キ
ャビティ11cに臨むアルミニウム板31にはシリコン
半導体チップ14がAl−Siはんだを用いて420℃
でダイボンディングされた後、300℃でAuワイヤ1
6がワイヤボンディングされる。またキャビティ11c
内には空気を排出した後、チップ14及びワイヤ16の
酸化防止のため窒素ガスが封入され、キャビティ11c
はコバールにより形成された閉止板17により密閉され
る。
【0017】<実施例2> 図2に示されるセラミックパッケージ90には、図1に
示されるアルミニウム板32より薄い厚さ0.2mmの
アルミニウム板72が放熱用アルミナ基板13の上面に
接着され、この上面に厚さ60μmのAl−7.5%S
i箔を挟んだ状態で、20g/cm 2 の荷重を加えて真
空炉中で630℃、30分間加熱することによりコルゲ
ートフィン71が接着される。アルミニウム板31,7
2の厚さの合計はセラミック基板13の厚さの約94%
である。これ以外の構成は実施例1と同一である。な
お、上記コルゲートフィン71は87%以上のアルミニ
ウムを含むアルミニウム合金により形成される。コルゲ
ートフィン71はアルミニウム板32の上面に接着され
る接着部71aと、この接着部71aと一体的に形成さ
れ上方に突出しかつ横方向に所定の間隔をあけて縦方向
に延びる複数のフィン本体71bとを有する。フィン本
体71bの横断面は略逆U字状に形成され、フィン本体
71bの両端は開口する。
示されるアルミニウム板32より薄い厚さ0.2mmの
アルミニウム板72が放熱用アルミナ基板13の上面に
接着され、この上面に厚さ60μmのAl−7.5%S
i箔を挟んだ状態で、20g/cm 2 の荷重を加えて真
空炉中で630℃、30分間加熱することによりコルゲ
ートフィン71が接着される。アルミニウム板31,7
2の厚さの合計はセラミック基板13の厚さの約94%
である。これ以外の構成は実施例1と同一である。な
お、上記コルゲートフィン71は87%以上のアルミニ
ウムを含むアルミニウム合金により形成される。コルゲ
ートフィン71はアルミニウム板32の上面に接着され
る接着部71aと、この接着部71aと一体的に形成さ
れ上方に突出しかつ横方向に所定の間隔をあけて縦方向
に延びる複数のフィン本体71bとを有する。フィン本
体71bの横断面は略逆U字状に形成され、フィン本体
71bの両端は開口する。
【0018】<比較例1> 図6に示すように、セラミックパッケージ1は、タング
ステン導体2bにより層表面に回路が形成されたアルミ
ナ層2aを多数積層して焼成されたアルミナ多層配線基
板2と、この基板2の上面にAgろう材を介して接着さ
れたCu−W合金板3とを備える。多層配線基板2の下
面中央にはキャビティ2cが形成され、このキャビティ
2cの天井には実施例1と同一のシリコン半導体チップ
4がAu−Siはんだ材を介して接着される。多層配線
基板2のサイズは縦40mm、横40mm、厚さ2.5
mmであり、Cu−W合金板3のサイズは縦27mm、
横27mm、厚さ0.5mmである。ワイヤ5a及び閉
止板5bは実施例1と同一部品であり、複数のI/Oピ
ン5cは多層配線基板2の下面にAg−Cuろう材を介
して接着される。
ステン導体2bにより層表面に回路が形成されたアルミ
ナ層2aを多数積層して焼成されたアルミナ多層配線基
板2と、この基板2の上面にAgろう材を介して接着さ
れたCu−W合金板3とを備える。多層配線基板2の下
面中央にはキャビティ2cが形成され、このキャビティ
2cの天井には実施例1と同一のシリコン半導体チップ
4がAu−Siはんだ材を介して接着される。多層配線
基板2のサイズは縦40mm、横40mm、厚さ2.5
mmであり、Cu−W合金板3のサイズは縦27mm、
横27mm、厚さ0.5mmである。ワイヤ5a及び閉
止板5bは実施例1と同一部品であり、複数のI/Oピ
ン5cは多層配線基板2の下面にAg−Cuろう材を介
して接着される。
【0019】<比較例2> 図7に示すように、セラミックパッケージ6は、タング
ステン導体7bにより層表面に回路が形成されたアルミ
ナ層7aを多数積層して焼成されたアルミナ多層配線基
板7を備える。この基板7の中央には上下方向に貫通す
るキャビティ7cが形成され、このキャビティ7cの上
端にはCu−W合金ブロック8が挿入される。このブロ
ック8はキャビティ7cに挿入される挿入部8aと、多
層配線基板7の上面に当接するフランジ部8bとを有す
る。このブロック8は挿入部8aをキャビティ7cに挿
入した状態でAg−Cuろう材を介して多層配線基板7
に接着され、キャビティ7cに挿入された挿入部8aの
下面には比較例1と同一のシリコン半導体チップ4がA
u−Siはんだ材を介して接着される。多層配線基板7
のサイズは縦40mm、横40mm、厚さ2.5mmで
あり、ブロック8のフランジ部8bのサイズは縦16m
m、横16mm、厚さ0.5mmであり、その挿入部8
aの厚さは1.0mmである。ワイヤ5a、閉止板5b
及び複数のI/Oピン5cは比較例1と同一部品であ
り、比較例1と同様に多層配線基板7に取付けられる。
ステン導体7bにより層表面に回路が形成されたアルミ
ナ層7aを多数積層して焼成されたアルミナ多層配線基
板7を備える。この基板7の中央には上下方向に貫通す
るキャビティ7cが形成され、このキャビティ7cの上
端にはCu−W合金ブロック8が挿入される。このブロ
ック8はキャビティ7cに挿入される挿入部8aと、多
層配線基板7の上面に当接するフランジ部8bとを有す
る。このブロック8は挿入部8aをキャビティ7cに挿
入した状態でAg−Cuろう材を介して多層配線基板7
に接着され、キャビティ7cに挿入された挿入部8aの
下面には比較例1と同一のシリコン半導体チップ4がA
u−Siはんだ材を介して接着される。多層配線基板7
のサイズは縦40mm、横40mm、厚さ2.5mmで
あり、ブロック8のフランジ部8bのサイズは縦16m
m、横16mm、厚さ0.5mmであり、その挿入部8
aの厚さは1.0mmである。ワイヤ5a、閉止板5b
及び複数のI/Oピン5cは比較例1と同一部品であ
り、比較例1と同様に多層配線基板7に取付けられる。
【0020】<比較例3> 図8に示されるセラミックパッケージ10では、比較例
2のパッケージ6のブロック8の上面にアルミニウム製
フィン9がビス9aにより取付けられ、ブロック8とフ
ィン9との間にはシリコーングリースが塗布される。
2のパッケージ6のブロック8の上面にアルミニウム製
フィン9がビス9aにより取付けられ、ブロック8とフ
ィン9との間にはシリコーングリースが塗布される。
【0021】<比較試験と評価> 実施例1、実施例2及び比較例1〜3のセラミックパッ
ケージのシリコン半導体チップに3Wの電力を与えてこ
れを発熱させ、赤外線カメラ「TVS−2000(日本
アビオニクス製)」にてシリコン半導体チップの表面温
度をそれぞれ測定した。また実施例1、実施例2及び比
較例1〜3のセラミックパッケージの総重量を測定し
た。その結果を表1に示す。
ケージのシリコン半導体チップに3Wの電力を与えてこ
れを発熱させ、赤外線カメラ「TVS−2000(日本
アビオニクス製)」にてシリコン半導体チップの表面温
度をそれぞれ測定した。また実施例1、実施例2及び比
較例1〜3のセラミックパッケージの総重量を測定し
た。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、実施例1及び2
のセラミックパッケージは比較例1〜3のセラミックパ
ッケージと同等若しくはより軽量であり、より高い放熱
性を示した。
のセラミックパッケージは比較例1〜3のセラミックパ
ッケージと同等若しくはより軽量であり、より高い放熱
性を示した。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、セ
ラミック多層配線基板にAl−Si系ろう材によりアル
ミニウム板を介して放熱用セラミック基板に接着したの
で、アルミニウム板が多層配線基板で発生する熱を効率
良く放散する。放熱用セラミック基板を2枚のアルミニ
ウム板で接着することにより、放熱性がより向上すると
ともにセラミック多層配線基板を構成するセラミックス
と、放熱用セラミック基板を構成するセラミックスが異
種であって熱膨張係数がそれぞれ異なっても、放熱用セ
ラミック基板の反りや割れを抑制し、結果としてセラミ
ックパッケージに反りや割れが発生しない。
ラミック多層配線基板にAl−Si系ろう材によりアル
ミニウム板を介して放熱用セラミック基板に接着したの
で、アルミニウム板が多層配線基板で発生する熱を効率
良く放散する。放熱用セラミック基板を2枚のアルミニ
ウム板で接着することにより、放熱性がより向上すると
ともにセラミック多層配線基板を構成するセラミックス
と、放熱用セラミック基板を構成するセラミックスが異
種であって熱膨張係数がそれぞれ異なっても、放熱用セ
ラミック基板の反りや割れを抑制し、結果としてセラミ
ックパッケージに反りや割れが発生しない。
【0025】また放熱用金属として従来のCu−W合
金、タングステン、モリブデン等の材料に代えて、これ
らより軽量のアルミニウム材を用いたので、重量及び製
造コストを低減できる。また放熱用セラミック基板に複
数の熱伝導用スルーホールを設け、更にこれらのスルー
ホールにアルミニウム材をそれぞれ充填してサーマルビ
アを形成すれば、放熱特性を更に向上できる。また第2
アルミニウム板の放熱面にアルミニウム材からなる放熱
フィンをAl−Si系ろう材を介して接着すれば、放熱
特性を格段に向上できる。更にAl−Si系ろう材は6
00〜650℃の温度で接着機能を発揮するため、85
0℃前後で焼結したガラスセラミックスからなる多層配
線基板にアルミニウム板を介して放熱用セラミック基板
を接着するときに、この多層配線基板の導体回路を熱損
傷することなくAl−Si系ろう材により接着すること
ができる。
金、タングステン、モリブデン等の材料に代えて、これ
らより軽量のアルミニウム材を用いたので、重量及び製
造コストを低減できる。また放熱用セラミック基板に複
数の熱伝導用スルーホールを設け、更にこれらのスルー
ホールにアルミニウム材をそれぞれ充填してサーマルビ
アを形成すれば、放熱特性を更に向上できる。また第2
アルミニウム板の放熱面にアルミニウム材からなる放熱
フィンをAl−Si系ろう材を介して接着すれば、放熱
特性を格段に向上できる。更にAl−Si系ろう材は6
00〜650℃の温度で接着機能を発揮するため、85
0℃前後で焼結したガラスセラミックスからなる多層配
線基板にアルミニウム板を介して放熱用セラミック基板
を接着するときに、この多層配線基板の導体回路を熱損
傷することなくAl−Si系ろう材により接着すること
ができる。
【図1】本発明の実施例1の高放熱性セラミックパッケ
ージの要部断面図。
ージの要部断面図。
【図2】本発明の実施例2の高放熱性セラミックパッケ
ージの要部断面図。
ージの要部断面図。
【図3】本発明のコルゲートフィンの要部断面図。
【図4】本発明の別のコルゲートフィンの要部断面図。
【図5】図4のA矢視図。
【図6】比較例1のセラミックパッケージの要部断面
図。
図。
【図7】比較例2のセラミックパッケージの要部断面
図。
図。
【図8】比較例3のセラミックパッケージの要部断面
図。
図。
【符号の説明】5 0,90 高放熱性セラミックパッケージ 11 セラミック多層配線基板 13 放熱用セラミック基板 18 I/Oピン 31 第1アルミニウム板 32,72 第2アルミニウム板 51 熱伝導用スルーホール 52 サーマルビア(アルミニウム材) 71 コルゲートフィン(放熱フィン) 101 コルゲートハニカムフィン(放熱フィン) 121 コルゲートルーバフィン(放熱フィン)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 初鹿 昌文 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱マテリアル株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 平6−69367(JP,A) 特開 平4−363052(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/12
Claims (6)
- 【請求項1】 基板両面に第1アルミニウム板(31)及び
第2アルミニウム板(32,72)をそれぞれAl−Si系ろ
う材により接着した放熱用セラミック基板(13)が前記第
1アルミニウム板(31)を介してセラミック多層配線基板
(11)の片面にAl−Si系ろう材により接着され、前記
セラミック基板(13)と前記セラミック多層配線基板(11)
とが同種又は互いに異種のセラミックスにより構成さ
れ、前記セラミックスがアルミナ、ガラスセラミック
ス、窒化アルミニウム、ムライト又は炭化珪素のいずれ
かである高放熱性セラミックパッケージであって、 前記放熱用セラミック基板(13)に熱伝導用スルーホール
(51)が設けられ、前記スルーホール(51)にアルミニウム
材(52)が充填されたことを特徴とする高放熱性セラミッ
クパッケージ 。 - 【請求項2】 第1アルミニウム板(31)の厚さと第2ア
ルミニウム板(32,72)の厚さの合計が放熱用セラミック
基板(13)の厚さの10〜200%である請求項1記載の
高放熱性セラミックパッケージ。 - 【請求項3】 放熱用セラミック基板(13)の放熱面に第
2アルミニウム板(72)を介してアルミニウム材からなる
放熱フィン(71,101,121)がAl−Si系ろう材を介して
接着された請求項1又は2記載の高放熱性セラミックパ
ッケージ。 - 【請求項4】 放熱フィン(101)は断面が蜂の巣状に形
成されたフィン本体(101b)を有する請求項3記載の高放
熱性セラミックパッケージ。 - 【請求項5】 放熱フィン(121)は途中に多数の窓(121
c)が形成されかつ両端が開口するフィン本体(121b)を有
する請求項3記載の高放熱性セラミックパッケージ。 - 【請求項6】 セラミック多層配線基板(11)の別の片面
に複数のI/Oピン(18)がAl−Si系ろう材により接
着された請求項1ないし5いずれか記載の高放熱性セラ
ミックパッケージ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12990995A JP3250187B2 (ja) | 1994-07-15 | 1995-05-29 | 高放熱性セラミックパッケージ |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-163724 | 1994-07-15 | ||
JP16372494 | 1994-07-15 | ||
JP12990995A JP3250187B2 (ja) | 1994-07-15 | 1995-05-29 | 高放熱性セラミックパッケージ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0883867A JPH0883867A (ja) | 1996-03-26 |
JP3250187B2 true JP3250187B2 (ja) | 2002-01-28 |
Family
ID=26465167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12990995A Expired - Fee Related JP3250187B2 (ja) | 1994-07-15 | 1995-05-29 | 高放熱性セラミックパッケージ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3250187B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100656300B1 (ko) | 2005-12-29 | 2006-12-11 | (주)웨이브닉스이에스피 | 3차원 알루미늄 패키지 모듈, 그의 제조방법 및 3차원알루미늄 패키지 모듈에 적용되는 수동소자 제작방법 |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2000299523A (ja) * | 1999-04-13 | 2000-10-24 | Hitachi Ltd | 放熱フィン一体型表面実装光素子モジュール及びこれを用いた光伝送モジュール |
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