JPH0769750A - セラミック接合構造体 - Google Patents

セラミック接合構造体

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JPH0769750A
JPH0769750A JP5281384A JP28138493A JPH0769750A JP H0769750 A JPH0769750 A JP H0769750A JP 5281384 A JP5281384 A JP 5281384A JP 28138493 A JP28138493 A JP 28138493A JP H0769750 A JPH0769750 A JP H0769750A
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JP
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ceramic sintered
sintered body
thickness
ceramic
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JP5281384A
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Kenichiro Miyahara
健一郎 宮原
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱応力に対して極めて高度な耐性を有する熱膨
張率が異なるセラミック焼結体の接合構造体であり、特
に、セラミック焼結体よりなる半導体素子搭載用パッケ
ージ、基板に該セラミック焼結体と熱膨張率が異なる、
高熱伝導性のセラミック焼結体よりなる放熱体の取り付
けに適した接合構造体を提供する。 【構成】熱膨張率が異なるセラミック焼結体が、少なく
とも金属箔よりなる層を含み、厚みが20〜3000μ
m、ビッカース硬度100以下の金属層を介して接合さ
れて成るセラミック接合構造体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱膨張率が異なるセラ
ミック焼結体の新規な接合構造体に関する。詳しくは、
熱応力に対して極めて高度な耐性を有する接合構造体で
あり、特に、セラミック焼結体よりなる半導体素子搭載
用パッケージ、基板に該セラミック焼結体と熱膨張率が
異なる、高熱伝導性のセラミック焼結体よりなる放熱体
の取り付けに適した接合構造体である。
【0002】
【従来の技術】従来、高速、高消費電力で作動する半導
体素子用のパッケージ、基板の材質として、熱伝導性の
低いセラミック焼結体を使用する場合、搭載する半導体
素子からの発熱を効率よく放散するため、上記半導体素
子用パッケージ、基板にアルミニウム、タングステン−
銅合金等の熱伝導性材料よりなる、板状、フィン状の構
造を持った放熱体を接合したものが提案されている。ま
た、半導体素子用パッケージにあっては、素子取付のた
めの台座部分をセラミック焼結体で構成し、これを他の
部分を構成する熱伝導性材料よりなる放熱体と接合した
構造のものも提案されている。
【0003】このような放熱体を具備したパッケージ、
基板の構造は、半導体素子の高性能化、高集積化に伴っ
て、益々要求されるようになっている。
【0004】また、一方では上記放熱体として、上記金
属よりなる熱伝導性材料より比較的軽量で且つ電気的絶
縁性にも優れた絶縁性材料として、近年、窒化アルミニ
ウムよりなるセラミック焼結体が開発され、使用され始
めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ナ等のセラミック焼結体よりなる半導体素子用パッケー
ジ、基板等の基材に窒化アルミニウム焼結体を放熱体と
して接合した場合、これら2種のセラミック焼結体間の
物性、特に熱膨張率の相違による不具合が生じる。即
ち、これらのセラミック焼結体の接合においては、熱膨
張差による熱応力が原因と考えられるクラックが発生す
るという問題がある。
【0006】かかる問題に対して、展性を有する金属よ
りなる緩衝層をセラミック焼結体間に存在させる手段が
考えられる。ところが、上記の手段において、セラミッ
ク焼結体への緩衝層の形成は、接着性を有する金属ペー
ストを使用して行うのが一般的である。ところが、この
場合、一度の塗布で形成される緩衝層の厚みは高々30
〜40μmであり、十分な応力緩和効果が得られないと
いう問題があった。
【0007】また、緩衝層の厚みを増加させるために
は、ペーストを多重に塗布する必要があり、工業的な実
施において、作業性に問題を有する上に、十分な緩衝効
果も期待できない。
【0008】更に、金属ペーストを使用して緩衝層を形
成する場合には、金属ペーストの焼成条件、反応性、不
純物の量等によって形成される緩衝層の性質に著しい差
が生じる場合もあった。
【0009】一方、メッキにより上記金属層を形成する
方法も提案されているが、メッキによって形成された金
属層は形成時の条件にもよるが一般に強度的に問題があ
り、緩衝層として問題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の問題
を解決するために鋭意研究した結果、アルミナ焼結体と
窒化アルミニウム焼結体のように熱膨張率が異なるセラ
ミック焼結体の接合において、特定の金属層を中間層と
して有する接合構造とすることにより、接着強度の向上
接合時或いは接合後の繰り返し加熱冷却の熱サイクルに
おける熱応力によるクラックの発生を信頼性よく防止し
得ることを見い出し本発明を完成させるに至った。
【0011】即ち、本発明は、熱膨張率が異なるセラミ
ック焼結体が、少なくとも金属箔よりなる層を含み、厚
みが20〜3000μm、ビッカース硬度(Hv)10
0以下の金属層を介して接合されて成るセラミック接合
構造体である。
【0012】本発明において、接合の対象とされるセラ
ミックは、熱膨張率が異なるセラミック焼結体である。
かかる接合されるセラミック焼結体は脆性を有するた
め、一方がセラミック焼結体で他方が金属体であるもの
を接合する場合に対して、熱膨張率の差による熱応力に
よって相互にクラックやソリが入り易く、高度な応力緩
和手段を必要とする。
【0013】従って、本発明の接合構造が特に効果を発
揮するのは、熱膨張率の差が0.5×10-6-1以上の
セラミック焼結体を接合する場合である。
【0014】具体的な組合せを例示すれば、アルミナ焼
結体と窒化アルミニウム焼結体、アルミナ焼結体と炭化
珪素焼結体、窒化アルミニウム焼結体とムライト焼結体
等の組み合わせが挙げられる。
【0015】上記組合せのうち、特に、窒化アルミニウ
ム等の高熱伝導性のセラミック焼結体を接合される一方
のセラミック焼結体として使用する場合は、これを放熱
体として利用することができパッケージの構造として最
適である。
【0016】上記のセラミック焼結体は、公知の方法に
より得られたものが特に制限なく使用される。
【0017】例えば、代表的なセラミック焼結体とし
て、アルミナ焼結体、窒化アルミ焼結体を例にとって説
明すれば、アルミナ焼結体としては、アルミナを主成分
とし、焼結助剤として、マグネシア、カルシア、シリ
カ、チタニア等を含む焼結体、更に焼結助剤以外にクロ
ム、モリブデン、タングステン、コバルト、マンガン、
鉄、ニッケル、等の金属、酸化物等を含む黒色焼結体な
どが挙げられる。
【0018】また、窒化アルミニウム焼結体としては、
窒化アルミニウムを主成分とし、焼結助剤としてカルシ
ア、ストロンチア等のIIa族元素化合物、イットリア、
ジスプロシア、ホルミア、エルビア、イッテルビア等の
IIIa族元素化合物を含む白色乃至灰色の焼結体、更に
焼結助剤以外にタングステン、モリブデン、バナジウ
ム、ニオブ、コバルト、ニッケル、チタン、クロム、等
の金属、酸化物、窒化物、炭化物、ほう化物等を含む黒
色の焼結体が挙げられる。
【0019】それぞれの焼結体を構成するアルミナ、窒
化アルミニウム等のセラミックは、80重量%以上の割
合で存在させることが所期の特性を有する焼結体を得る
ために推奨される。
【0020】本発明の特徴は、上記熱膨張率が異なるセ
ラミック焼結体の接合を少なくとも金属箔よりなる層を
含み、厚みが20〜3000μm、ビッカース硬度10
0以下の金属層を介して行うことにある。
【0021】即ち、セラミック焼結体間に金属箔よりな
る層を含む金属層を緩衝層として存在させることによ
り、従来、金属ペーストの一度の塗布、焼成によって得
られるメタライズ層では達成できない厚い金属層をも形
成することが可能となり、後記するようにかかる厚みに
よる優れた熱応力緩和効果を発揮することができる。
【0022】また、製造工程においても、金属箔の厚み
を調節するだけで容易に所望の金属層の厚みを調節する
ことができるというメリットをも有する。更に、金属層
に金属箔を含むことにより、金属ペーストのみを使用し
て金属層を形成する場合に比較して、金属層の形成条件
に左右されず、常に安定した熱応力緩和効果及び強度を
発揮する金属層を形成することができるため、得られる
接合構造体間での品質の差が極めて少ないという特徴を
有する。
【0023】上記金属層の厚みは20〜3000μm、
好ましくは、50〜2000μmである。金属層の厚み
が、20μmより薄い場合、接合体にクラックが発生し
易くなると共に、かかる部分の接合強度も低下する。ま
た、該金属層の厚みが3000μmより厚い場合、接合
体の500℃←→室温の繰り返し熱サイクルでクラック
が生じ易くなることが確かめられた。即ち、金属層の厚
みを20〜3000μmの範囲とすることにより、接合
直後においてクラックがなく、接合強度1kg/mm2
以上、加熱冷却の熱サイクル5回以上に耐えるセラミッ
ク接合構造体が得られる。
【0024】更に、金属層のビッカース硬度が100を
超えた場合は、かかる金属層でのセラミック焼結体間の
熱応力の吸収が困難となり、たとえ金属層の厚みを満足
していても目的とする効果を発揮することができない。
かかるビッカース硬度は特に10〜90の範囲が好まし
い。
【0025】上記金属層を構成する金属は、一般に熱伝
導性が良好であり、後記する態様のように、一方のセラ
ミック焼結体を放熱体として使用する態様において、か
かる放熱体への熱伝導性に優れ、該放熱体による放熱効
果を十分発揮することができる。
【0026】本発明において、ビッカース硬度が100
以下の金属の代表的なものを例示すれば、アルミニウム
(20)、銀(25)、銀合金、銅(35)、銅合金、
銀−銅合金、マグネシウム(40)、イットリウム(4
0)、セリウム(35)等のIIIa属金属またはその合
金、ヨウ化法によるチタン(60)、ジルコニウム(6
5)等の金属またはその合金、バナジウム(55)、ニ
オブ(80)、タンタル(70)等の金属またはその合
金の内から選ばれた1種または2種以上の金属が挙げら
れる。(尚、()内の数値は焼きなまし状態のビッカー
ス硬度を示す。)これらの金属は、一般に軟状態(焼き
なまし状態)における引張強度が13kg/mm2以上
と強く、得られるセラミック接合構造体の強度を向上す
ることができ好ましい。
【0027】上記銀合金を具体的に例示すれば、銀−金
系、銀−銅系、銀−インジウム系、銀−錫系、銀−チタ
ン系、銀−ゲルマニウム系、銀−白金系、銀−パラジウ
ム系、銀−亜鉛系、銀−ガリウム系、銀−シリコン系、
銀−鉛系、銀−アンチモン系等が挙げられる。また、銅
合金としては、銅−金系、銅−錫系、銅−亜鉛系、銅−
マグネシウム系、銅−チタン系、銅−アルミニウム系、
銅−鉄系、銅−ジルコニウム系、銅−ニッケル系、銅−
鉛系等が挙げられる。
【0028】これらの金属の内、特に合金にあっては、
その組成によってビッカース硬度が多少異なるため、上
記合金の中からビッカース硬度が100以下のものを選
択して使用すればよい。
【0029】上記金属層を形成する態様は、少なくとも
上記特定の金属よりなる金属箔を含むものであることが
重要である。即ち、ビッカース硬度が100以下の金属
層を金属ペーストを熱処理して得られる金属層のみで形
成した場合は、本発明の目的とする効果を達成すること
ができない。
【0030】本発明において、金属層を金属箔を含んで
形成する態様は特に制限されない。代表的な態様を例示
すれば、金属層を単一の金属箔のみで形成する態様、C
u−インバーCu、Cu−Mo−Cu等のクラッド材よ
りなる金属箔によって形成する態様、金属箔と後述する
金属ペースト(メタライズペースト、ロウ材等)の焼成
によって形成される層であって、ビッカース硬度が本発
明の範囲を満足するものよりなる層を積層して形成する
態様などが挙げられる。
【0031】上記何れの態様においても、金属層中の金
属箔の厚みは、少なくとも5μm以上、好ましくは30
μm以上あることが、信頼性の高い金属層を形成するた
めに好ましい。
【0032】本発明において、熱膨張率が異なるセラミ
ック焼結体を前記特定の金属よりなる金属層を介して接
合する方法は、特に制限されない。代表的な方法を例示
すれば、セラミック焼結体の表面に、セラミック焼結体
の膨張、収縮を大きく制限しない程度の厚み、即ち、1
〜50μm程度の厚みでそれぞれのセラミック焼結体と
密着性の良い公知の組成のメタライズ層を形成し、該メ
タライズ層に金属箔をロウ材、はんだ等の接着材料によ
ってセラミック焼結体間にサンドイッチして接合する態
様、金属箔をセラミック焼結体間に設け、金属ペースト
を介在させて焼成することにより直接接合する態様等が
挙げられる。
【0033】上記態様のうち接着材料による接合にあっ
ては、該接着材料は、接合面の全体にわたって連続的に
行うことが好ましいが、場合によっては、点在、線在さ
せるように非連続的に設けても良い。また、かかる接着
剤料よりなる層の厚みは、一般に1〜30μmの厚みで
形成することが好ましい。
【0034】上記接合態様において、セラミック焼結体
表面に形成されるメタライズ層は、高融点金属法によ
る、1)タングステンを主成分とする同時焼成によるも
の、2)モリブデン−マンガンを主成分とするもの、
3)活性金属法による、銀−銅−チタンを主成分とする
もの、4)Ti(下地)−TiW−Cu、Ti(下地)
−TiMo−Cuのような耐熱性薄膜等、セラミック焼
結体との間に強固な結合が形成されているものであれば
これ等に限定されない。
【0035】この銀−銅−チタンを主成分とする活性金
属メタライズの場合、表面のメッキを省いて直接金属層
に接合することができる。この場合を除き、通常、メタ
ライズ層の表面には、ろう付け性を良くするために、ニ
ッケル、ニッケル−コバルト合金、或いはニッケル下地
−金メッキ等のメッキ層を形成することが好ましい。
【0036】メタライズ層と銀、銀合金、銅、銅合金、
銀−銅合金との接合に預かるロウ材は、鉛−錫を主成分
とするハンダ、金−錫系ハンダ、金−ゲルマニウム系ハ
ンダ、金−シリコン系ハンダ、銀−ゲルマニウム系ハン
ダ、金−銅系ろう、銀−銅系ろう、等が好適に使用でき
る。また、金属層としてアルミニウム箔を使用する場合
該金属層に対して特に接着効果の良好なロウ材として、
Ag−Al−(Ti、Zr)系、Al−Si−(Ti、
Zr)系等が挙げられ、その組成は、Ag−Al−(T
i、Zr)系において、Agが8〜87.9重量%、A
lが12〜91.9重量%、Ti、Zrの一種または二
種が0.1〜40重量%よりなる組成であり、また、A
l−Si−(Ti、Zr)系において、Alが80〜9
8.9重量%、Siが1〜10重量%、Ti、Zrの一
種または二種が0.1〜10重量%の組成であることが
好適である。
【0037】上記ロウ材は、金属アルミニウム、アルミ
ニウム合金の溶融温度下でセラミック焼結体と強固に接
合するので、特にセラミック焼結体表面にはメタライズ
層を形成する必要がないというメリットを有する。
【0038】これ等のハンダ、ロウ材は、前記の金属箔
より融点の低い物が一般に使用される。その理由は、ハ
ンダ付け、ろう付け中銀、銀合金、銅、銅合金、銀−銅
合金が溶融し、その中にろう成分が拡散浸入して変質す
ることを防ぐためである。
【0039】従って、セラミック焼結体間に存在させる
金属箔として、銀、銀合金を使用するときは、使用する
ロウ材の融点は900℃以下が好ましく、銅、銅合金の
場合は1000℃以下、銀−銅合金の場合は850℃以
下が、また、アルミニウムの場合は、650℃以下が好
ましい。
【0040】本発明において、上記のメタライズ層、ハ
ンダ、ロウ材により形成される層のうち、ビッカース硬
度が本発明の範囲内にあるものは前記金属箔と共に金属
層を形成する。
【0041】また、金属層は、連続して形成されること
が最も好ましいが、場合によっては、ビッカース硬度が
高い層を介して分割して設けられてもよい。この場合、
金属層の厚みはセラミック焼結体間に存在する金属層の
合計された厚みをいう。
【0042】本発明のセラミック接合構造体は、その特
性を利用して、セラミック焼結体よりなるパッケージ基
体と該パッケージ基体を構成するセラミック焼結体と熱
膨張率が異なる高熱伝導性セラミック焼結体よりなる放
熱体よりなる半導体素子用パッケージの接合構造に適用
することにより、前記と共に、該セラミック焼結体間の
熱移動も良好であり、放熱体として使用されるセラミッ
ク焼結体の特性を効率よく活用することが可能である。
【0043】即ち、本発明は、セラミック焼結体よりな
るパッケージ基体と該パッケージ基体を構成するセラミ
ック焼結体と熱膨張率が異なる高熱伝導性セラミック焼
結体よりなる放熱体とが、少なくとも金属箔よりなる層
を含み、厚みが20〜3000μm、ビッカース硬度1
00以下の金属層を介して接合されて成る半導体素子用
パッケージをも提供するものである。
【0044】以下、添付の図面に従って本発明の半導体
素子用パッケージを具体的に説明するが、本発明はこれ
らの添付図面に限定されるものではない。
【0045】図1〜図4、図7及び図8は、本発明の半
導体素子用パッケージの代表的な態様を示す断面図であ
る。
【0046】本発明の半導体素子用パッケージにおい
て、パッケージ基体1を構成するセラミック焼結体は、
公知の製法で得られる公知の構造が特に制限なく採用さ
れる。
【0047】一般的な製造方法としては、セラミックの
グリーンシートを多層積層した積層体、或いは、一体に
成形されたグリーン体を脱脂・焼結して得ることができ
る。また、その構造は、図1及び図2に示すように、半
導体素子3を搭載するための台座部分を含むパッケージ
全体を構成するようにしたもの、図3及び図4に示すよ
うにパッケージの周辺部のみを構成するようにしたもの
などが一般的である。更に、図1及び図2に示すよう
に、パッケージ基体1に電源層を構成する内部メタライ
ズ層5を設けることも必要に応じて実施することができ
る。
【0048】また、本発明の半導体素子用パッケージに
おいて、上記パッケージ基体1を構成するセラミック焼
結体と熱膨張率が異なるセラミック焼結体より構成され
る高熱伝導性セラミックよりなる放熱体2も公知の焼結
方法によって得られる公知の構造を有するものが特に制
限なく使用される。例えば、パッケージ基体1が、セラ
ミック焼結体によって半導体素子3を搭載するための台
座部分を含むパッケージ全体を構成するようにした態様
にあっては、図1に示すように単に板状体とした態様、
図2に示すようにフィン状体とした態様等が一般的であ
る。かかるフィン状体の構造を有する放熱体の代表的な
態様について、斜視図を図5及び図6に示す。
【0049】また、パッケージ基体1が、セラミック焼
結体によってパッケージの周辺部のみを構成するように
した態様において、放熱体2は半導体素子3の台座と前
記放熱体の構造とが一体化した態様が採用される。この
場合、放熱体2の放熱部の構造は、板状体(図3)、フ
ィン状体(図4、図5)等が特に制限なく採用される。
【0050】本発明の半導体素子用パッケージは、上記
パッケージ基体1と放熱体2とが、少なくとも金属箔よ
りなる層を含み、厚みが20〜3000μm、ビッカー
ス硬度100以下の金属層4を介して接合されたことを
特徴とする。
【0051】かかる金属層4は、前記した構造、材質、
形成手段より、得られる半導体素子用パッケージに応じ
た態様を適宜選択して形成すればよい。
【0052】本発明の半導体素子用パッケージは、上記
態様の他、パッケージ基体1と放熱体2を前記した特定
の金属層で接合した構造を有するものが全て含まれる。
【0053】即ち、図7及び図8は、かかる接合構造を
有する他の半導体素子用パッケージを示す断面図であ
る。
【0054】図7、図8に示す半導体素子用パッケージ
は、セラミック焼結体により周辺部のみが形成されてな
るパッケージ基体1に、半導体素子の台座を兼ねる、高
熱伝導性セラミック焼結体よりなる放熱体2によって底
面が構成された態様を示す。この場合、パッケージ基体
1と放熱体2との接合を行う金属層4は、単にこれらの
接合層としての機能を発揮するのみでなく、導電層、例
えば電源系の電源層または接地層として使用する態様を
示すものである。具体的には、かかる金属層4は接合部
において、電源系の配線部として存在し、更に非接合部
にまで延長して形成された内部リード部102と外部リ
ード部101を有する。
【0055】尚、図8のように、金属層4が連続した内
部リード部を形成する場合は、半導体素子3は、セラミ
ック焼結体よりなる絶縁体110を介して搭載するのが
一般的である。
【0056】また、上記の半導体素子用パッケージにあ
っては、パッケージ基体1の上面に内部リード部10
3、外部リード部104を有する導電層105を形成
し、その上面に、更に樹脂、ガラス等の封止材層107
を介してキャップ109を接合したものである。この場
合、上記導電層105は、通常前記金属層4に対応して
電源系の接地層または電源層として使用される。また、
上記封止材層間には、信号用リード106を形成する導
電層が設けられる。
【0057】上記の図7、図8に示される半導体素子用
パッケージは、前記の図1〜図4に示した半導体素子用
パッケージと同様、その放熱特性がアルミナ焼結体等の
熱伝導性の低いセラミック焼結体のみよりなる半導体素
子用パッケージより優れている上に、電源系がベタ金属
板であるために、電源系のインダクタンスが従来の単一
層リードのみのガラス封止パッケージに比較して大幅に
低下するので、同時切り換え時のスイッチングノイズを
なくすことができる。更に、上記インダクタンスが、同
時焼成多層パッケージに比較しても同等以下に低下する
ので、マイクロプロセッサー、ECLゲートアレイの様
な高速半導体素子用のパッケージとして、従来の電気特
性の優れた同時焼成多層パッケージに代わり得る高性能
を有する。
【0058】また、金属層を電源系の配線部とする場
合、該金属層として図9に示すような四角形、円形等の
形状の穴111をあけた金属箔を使用することにより、
穴のないベタ金属を使用する場合に比べて信号ラインの
特性インピーダンスを高めることができるので、例え
ば、設計上、信号ライン巾、厚み等の変更できる範囲が
狭い場合などにおいては、50Ωにおけるマッチングを
図ることができるので好ましい。
【0059】上記穴の径、密度は、特に制限されない
が、一般に50〜5000μmの穴径を1〜10000
個/cm2の密度で有するものが好適である。112
は、キャビティー用空隙である。
【0060】以上のように、本発明の接合構造を適用
し、一方のセラミック焼結体として熱伝導性の優れたセ
ラミックス焼結体を使用することで、優れた放熱特性、
及び電気特性の両者を備えたパッケージを作成すること
もできる。
【0061】
【発明の効果】以上の説明より理解されるように、本発
明の接合構造体は、熱膨張率の異なるセラミック焼結体
を接合する際に問題となる、熱履歴による相互のセラミ
ック焼結体におけるクラックの発生を極めて再現性良く
防止することができると共に、優れた接着強度をも実現
することができる。
【0062】従って、上記一方のセラミック焼結体を放
熱体として使用し、他方のセラミック焼結体と接合して
半導体素子用パッケージを構成した場合、その接合部の
高い信頼性を発揮することが可能となり、その工業的価
値は極めて高い。
【0063】
【実施例】以下に本発明を具体的に説明するために実施
例を示すが、本発明は実施例に何ら限定されない。
【0064】実施例1 アルミナグリーン体の端面に、厚さ20μmのタングス
テンメタライズを形成するようにタングステンペースト
を塗布し、1580℃、N2+12%H2雰囲気中で同時
焼成して、断面寸法5×5mm、長さ25mmのアルミ
ナ焼結体よりなる角棒を作製した。形成されたタングス
テンメタライズ層のビッカース硬度は380であった。
このメタライズ表面には3μmの無電解ニッケルメッキ
(ビッカース硬度160)を施した。
【0065】次に、窒化アルミニウム焼結体の端面に、
Ag35重量%、Cu60重量%、Ti5重量%の組成
を有する合金ペーストを塗布し、900℃、真空中で熱
処理することで厚み10μmのメタライズ層を形成し
て、断面寸法5×5mm、長さ25mmの窒化アルミニ
ウム焼結体よりなる角棒を作製した。形成されたメタラ
イズ層のビッカース硬度は79であった。
【0066】この2種類のセラミック焼結体の角棒をメ
タライズ面を対向させ、5×5mm、厚さ300μmの
表1に示すビッカース硬度を有する各種金属(合金)箔
を介在させて厚み20μmの銀−銅共晶ろう(ビッカー
ス硬度86)を接着層として積層し、800℃、N2
12%H2雰囲気中で加熱し、セラミック接合構造体を
得た。
【0067】上記方法により、10個のセラミック接合
構造体を制作し、得られたセラミック接合構造体の外観
を個々に双眼実体顕微鏡で観察して、セラミック焼結体
におけるクラックの発生個数を調べた。
【0068】また、上記セラミック接合構造体の外周面
を研磨して3×4mmに成形し、30mmのスパンで3
点曲げ強度を測定し、その平均値を求めた。
【0069】その結果を表1に示した。
【0070】
【表1】
【0071】実施例2 実施例1において、メタライズを有するアルミナ焼結体
と窒化アルミニウム焼結体との間に介在させる金属箔と
して表2に示す厚さ300μmの各種の銀、銅合金より
なる金属箔を使用し、JIS規格BAg−18の銀−銅
−スズを含むロウ材(ビッカース硬度110)を用いて
730℃、N2+H2雰囲気中で加熱し、セラミック接合
構造体を得た。
【0072】次に、これら接合構造体について、実施例
1と同様にしてセラミック焼結体におけるクラックの発
生個数、3点曲げ強度を測定した。
【0073】その結果を表2に示した。
【0074】
【表2】
【0075】この結果は銀合金、銅合金を中間に有する
場合でも良好なセラミック接合構造体が得られることを
示している。
【0076】実施例3 実施例1のNo.2及びNo.3において、金属箔の厚
みを表3に示すようにそれぞれ変えてセラミック接合構
造体を得た。また、金属箔を使用せず、セラミック焼結
体の間に市販の銀厚膜ペーストのみを直接塗布し、85
0℃で焼成し、厚み300μmのメタライズ層を有する
セラミック接合構造体を得た(No.11)。
【0077】次に、これら接合構造体について、実施例
1と同様にしてセラミック焼結体におけるクラックの発
生個数、3点曲げ強度を測定した。また、全てのセラミ
ック焼結体にクラックが入るまでの、500℃←→室温
の加熱冷却の熱サイクル回数を調べた。
【0078】その結果を表3に示した。
【0079】
【表3】
【0080】この結果から、アルミナと、窒化アルミニ
ウムとの間にいれる銀、銅の板厚は5〜3000μmの
範囲で、接合体の強度1kg/mm2以上で、500℃
←→室温の熱サイクルに5回以上に耐えることが示され
た。10μm以上では接合体強度2kg/mm2を越
え、また板厚30〜2000μmの範囲では10回以上
の熱サイクルに耐える。 実施例4 アルミナの表面メタライズと窒化アルミニウム表面のメ
タライズを以下のように形成した。各セラミック焼結体
の形状は5×5mm角、長さ25mmである。メタライ
ズは5×5mmの面に形成した。メタライズ層の厚さは
すべて20μmである。
【0081】(アルミナ焼結体) Ag35重量%、Cu60重量%、Ti5重量%の組
成を有する合金ペーストをアルミナ焼結体端面に塗布
し、900℃、N2雰囲気中で熱処理し、ビッカース硬
度79のメタライズを形成した。
【0082】Mo80重量%、Mn10重量%、Ti
2重量%、SiO28重量%の組成を有するペーストを
アルミナ焼結体端面に塗布し、1300℃、N2+12
%H2雰囲気中で熱処理し、ビッカース硬度150のメ
タライズを形成した。
【0083】次いで、上記メタライズ層表面に、更に無
電解ニッケルメッキを3μm施した。
【0084】(窒化アルミニウム焼結体) W95重量%、AlN5重量%の組成を有するペース
トを6×6mm角、長さ30mmの焼成前窒化アルミニ
ウム粉末成形体の6×6mmの面に塗布し、1800
℃、N2雰囲気中で熱処理し、ビッカース硬度380の
メタライズ層を有する、前記寸法の窒化アルミニウム焼
結体を作製した。また、メタライズ表面には、無電解ニ
ッケルメッキを3μm施した。
【0085】Mo80重量%、Mn10重量%、Ti
2重量%、SiO28重量%の組成を有するペーストを
6×6mm角、長さ30mmの焼成前窒化アルミニウム
粉末成形体の6×6mmの面に塗布し、1300℃、N
2+12%H2雰囲気中で熱処理してビッカース硬度15
0のメタライズ層を有する窒化アルミニウム焼結体を作
製した。また、メタライズ表面には無電解ニッケルメッ
キを3μm施した。
【0086】これら各々2種類のメタライズ層が形成さ
れたセラミック焼結体と、実施例1で作成した各1種類
のメタライズ層が形成されたセラミックとの計6種類を
用いて、アルミナ焼結体と窒化アルミニウム焼結体との
間に厚さ300μmの銀及び銅板を介在させ、Ag−C
u共晶ろう(ビッカース硬度86)を用いて800℃、
2+12%H2雰囲気中で熱処理して、各金属箔につい
て9種類ずつ、合計18種類の組み合わせのアルミナ焼
結体と窒化アルミニウム焼結体とのセラミック接合体を
作成した。かかるロウ材層の厚みは14μmである。
【0087】得られたこれらの接合構造体は、いずれも
接合直後及び500℃←→室温の加熱冷却熱サイクル1
0回後、いずれもクラックの生成は認められなかった。
【0088】実施例5 断面寸法5×5mm、長さ25mmのアルミナ焼結体及
び窒化アルミニウム焼結体端面に、銀:65重量%、ア
ルミニウム:30%、チタン:5重量%の金属組成を有
する合金ペーストを厚み30μmで塗布し、この合金ペ
ーストが塗布された面とセラミック焼結体の面との間に
純度99.99%(JIS:IN99)の各種厚みの金
属アルミニウム箔をはさみ、アルゴン中600℃で1時
間、20g/cm2の圧力をかけながらセラミック焼結
体同士を接合した。尚、上記合金ペーストを加熱処理し
て得られるメタライズ層のビッカース硬度は75であっ
た。
【0089】上記接合構造体を10個作製し、セラミッ
ク接合構造体のクラックの発生個数と、その後外周を3
×4mmに研磨したものの3点曲げ強度を30mmスパ
ンにて測定した平均値及び標準偏差値を求めた。
【0090】その結果を表4示した。
【0091】
【表4】
【0092】同様にアルミニウム:87.5%、シリコ
ン:9重量%、チタン:3.5重量%の組成を有するロ
ウ材(ビッカース硬度63)を使用した以外は同様にし
て接合構造体を作製した。
【0093】その結果を表5に示した。
【0094】
【表5】
【0095】実施例6 窒化アルミニウム焼結体により、以下に示す4種類の形
状、寸法を持つ放熱体を作成した。
【0096】外形30mm角、厚さ1mmの板 外形30mm角、高さ10mm、フィン部高さ8m
m、フィンの厚み1.5mm、フィン枚数10枚の櫛歯
形フィン(形状を図5に示す) で示した外形30mm角、厚さ1mmの板の中央
に、更に半導体素子取付用の15mm角、高さ1mmの
台座を有する物 で示した櫛歯形フィンの中央に、更に半導体素子取
付用の15mm角、高さ1mmの台座を有する物 これら放熱体のアルミナパッケージ基体への取付面側に
は、Ag35重量%、Cu60重量%、Ti5重量%の
メタライズ組成物を塗布し、900℃、N2中の加熱に
よりにより、外形30mm角、厚み300μmの銀及び
銅箔が接合されている。尚、メタライズ組成物によって
形成されるメタライズ層のビッカース硬度は79であっ
た。
【0097】上記の銀、銅箔の形状として、中央に1
5.5mm角の孔の開いたものと、孔無しの2種類を使
用した。孔の無い板は非貫通タイプのパッケージ基体へ
の取り付け用で、孔開き板は、貫通タイプの基体取り付
け用である。
【0098】一方、タングステンメタライズ同時焼成の
アルミナ製パッケージ基体を作成した。この基体の外形
寸法は40mm角で、厚みは3mmである。その内の1
種類は基体の中央に15.5mm角の穴があいた貫通タ
イプの物で、他の1種は電源系のベタメタライズ層が確
保されるように、穴の無い通常のタイプである。これら
の基体のキャビティー反対面側には、30mm角、厚さ
20μmのタングステンメタライズ層(ビッカース硬度
380)が形成され、更に電解ニッケルメッキが3μm
施されている。
【0099】次にアルミナパッケージ基体と、銀、銅板
が接合された窒化アルミニウム放熱体とを、Ag−Cu
共晶ロウ材(ビッカース硬度86)を用いて、800
℃、N2+12%H2雰囲気中で加熱することで接合し、
図5で示す窒化アルミニウム放熱体が取り付けられた、
図7に示すアルミナパッケージを作成した。
【0100】これら放熱体が取り付けられたアルミナパ
ッケージにつき、500℃←→室温の加熱冷却サイクル
を10回行ったが行ったが、接合部分のクラックの発
生、及びグロスリーク、ファインリーク(ヘリウム:1
×10-8cc/秒以下のリーク量であった)とも認めら
れなかった。
【0101】このパッケージの熱抵抗は無風下、自然冷
却状態で窒化アルミニウム放熱体を取り付けない非貫通
タイプアルミナパッケージの32℃/Wに比べ、この非
貫通タイプのアルミナパッケージ基体に、板状の放熱体
が取り付けられた物で25℃/W、フィン状の放熱体が
取り付けられた物で19℃/Wであった。貫通タイプの
パッケージ基体に板状の放熱体が取り付けられたものは
20℃/Wであり、フィン状の放熱体が取り付けられた
ものは14℃/Wであった。
【0102】また、風速2m/秒の強制冷却下で、非貫
通タイプで放熱体無しの物の熱抵抗が20℃/Wである
のに対し、非貫通タイプのアルミナパッケージ基体に、
板状の放熱体を取り付けたもので14℃/W、フィン状
の放熱体で9℃/W、貫通タイプのアルミナパッケージ
の場合、板状の放熱体が取り付けられたもので12℃/
W、フィン状の放熱体で6℃/Wと、いずれも窒化アル
ミニウム製の放熱体を取り付けないアルミナパッケージ
に比べ優れた放熱特性を示した。
【0103】その結果、本発明の接合構造体を適用し
て、窒化アルミニウム製放熱体を取り付けたアルミナパ
ッケージは、従来、比重が大きく、電気絶縁性の無いタ
ングステン−銅製放熱体、あるいは貫通タイプのパッケ
ージ基体に取り付けることができず(直接半導体素子を
取り付けられない)、そのため放熱体を取り付けたパッ
ケージの熱抵抗が比較的大きかったアルミニウム製放熱
体を取り付けたものに比べ、放熱性は勿論、軽量、コン
パクトなものとなりコンピューターの小型化、軽量化に
大きな貢献を与えることが確認された。
【0104】実施例7 外形40mm角、厚み1mmで、中央に20mm角の孔
の開いたアルミナ基板を用意した。このアルミナ基板の
両面にはAg35重量%、Cu60重量%、Ti5重量
%の組成のメタライズペーストが塗布されている。な
お、メタライズペーストによって形成されるメタライズ
層のビッカース硬度は79であった。
【0105】一方、外形40mm角、厚み1mmで孔の
無い窒化アルミニウム基板を用意した。この窒化アルミ
ニウム製基板には片面にだけ上記組成のメタライズペー
ストが塗布されている(中央の16mm角−14mm角
の部分:巾1mm、はペーストが塗布されていない。内
側の14mm角のメタライズ部分は、半導体素子取り付
け用領域である)。
【0106】更に、外形40mm角、厚み100μm
で、中央に16mm角と20mm角の孔の開いた2種の
銅板を用意した。これら銅板の外側には幅0.3mmの
リードが各48本出ている。2種の銅板を重ねたとき上
下銅板のリードは互いに重ならないように取り付けられ
ている。次に16mm角の穴開き銅箔をアルミナ基板と
窒化アルミニウム(メタライズペーストのある面)基板
との間にいれ、更に20mm角の穴開き銅箔を残りのア
ルミナ基板側に乗せ、互いに外形を合わせて、900
℃、N2雰囲気中で加熱し、図8に示すような(外部リ
ードを持つ)銅箔が配置されたアルミナ焼結体と窒化ア
ルミニウム焼結体からなるパッケージ基体を作成した。
【0107】この基体には図8に示されるように、更に
厚み0.15mmの42合金製で外部リード巾0.3m
m、ピッチ0.65mm、232ピンのリードフレーム
がほう珪酸鉛ガラスにより固着されている。このパッケ
ージは銅板が電源系(電源及び接地層)のベタパターン
として機能するので、従来の単一層のリードのみが取り
付けられたパッケージの15〜20nHに比較して、電
源層のインダクタンスが1nH前後と大幅に低下し、従
って同時切り替えスイッチングノイズが発生しないとい
う大きな特徴がある。
【0108】また、穴開き銅板間もアルミナが誘電体と
して配置された構造体なので、静電容量が100〜50
0pF程度であり、電源系で生じる同時切り替えスイッ
チングノイズ以外のノイズに対する、バイパスコンデン
サーとして機能する副次的効果もある。
【0109】更に、従来のガラス封止アルミナパッケー
ジに比較して、熱抵抗も大幅に低下する。
【0110】上記中央に16mm角の孔の開いた銅箔の
代わりに、穴無しのベタ銅板を用意し、窒化アルミニウ
ム上のメタライズペーストも片面40mm角全域にわた
り塗布し、上記実施例7と同じようにして図8に示すよ
うなパッケージを作成した。このパッケージは孔無し銅
板を電源用に、孔開き銅箔を接地用として使用すること
で1nH未満と、より低インダクタンス化が達成でき、
更に信号用リードの下が接地層であるため、クロストー
クノイズもより低減化できる。
【0111】尚、図8に示すパッケージでは、半導体素
子は窒化アルミニウム等の絶縁層を介して取り付けられ
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる半導体素子用パッケージの一態
様を示す断面図
【図2】本発明にかかる半導体素子用パッケージの一態
様を示す断面図
【図3】本発明にかかる半導体素子用パッケージの一態
様を示す断面図
【図4】本発明にかかる半導体素子用パッケージの一態
様を示す断面図
【図5】本発明に使用するフィン状体の放熱体の一態様
を示す斜視図
【図6】本発明に使用するフィン状体の放熱体の一態様
を示す斜視図
【図7】本発明にかかる半導体素子用パッケージの一態
様を示す断面図
【図8】本発明にかかる半導体素子用パッケージの一態
様を示す断面図
【図9】本発明の金属層の一態様を示す平面図
【符号の説明】
1 パッケージ基体 2 放熱体 3 半導体素子 4 金属層 5 内部メタライズ層 101 外部リード部 102 内部リード部 103 内部リード部 104 外部リード部 105 導電層 106 信号用リード 107 封止材層 108 ワイヤ 109 キャップ 110 絶縁体 111 穴 112 キャビティー部用空隙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱膨張率が異なるセラミック焼結体が、少
    なくとも金属箔よりなる層を含み、厚みが20〜300
    0μm、ビッカース硬度100以下の金属層を介して接
    合されて成るセラミック接合構造体。
  2. 【請求項2】セラミック焼結体よりなるパッケージ基体
    と該パッケージ基体を構成するセラミック焼結体と熱膨
    張率が異なる高熱伝導性セラミック焼結体よりなる放熱
    体とが、少なくとも金属箔よりなる層を含み、厚みが2
    0〜3000μm、ビッカース硬度100以下の金属層
    を介して接合されて成る請求項第1項記載の接合構造を
    有する半導体素子用パッケージ。
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