JP2006199584A - セラミックス回路基板の製造方法 - Google Patents

セラミックス回路基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い耐電圧特性および優れた耐熱サイクル特性に加えて、高い曲げ強度(抗折強度)を有し、大きな曲げ荷重が作用した場合においても割れや絶縁破壊を招くことが少なく信頼性が高いセラミックス回路基板の製造方法を提供する。
【解決手段】純度99.5〜99.9%の高純度アルミナ粉末に0.5重量%未満の焼結助剤と有機結合剤とを添加した原料混合体を成形し、得られた成形体を温度1200〜1700℃で10〜48時間常圧焼結することによりアルミナ(Al)純度が99.5%以上であり、ボイド率が5体積%以下のアルミナ基板2を調製し、得られたアルミナ基板2上に所定形状の金属回路板3,4を接合することを特徴とするセラミックス回路基板1の製造方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明はセラミックス回路基板の製造方法に係り、特に耐電圧特性を改善し、さらに取付時および使用時における割れの発生を効果的に防止でき、信頼性を向上させたセラミックス回路基板の製造方法に関する。
近年、パワートランジスタモジュール用基板やスイッチング電源モジュール用基板等の回路基板として、セラミックス基板上に銅板、アルミニウム板、各種クラッド板等の金属板を接合したセラミックス回路基板が広く使用されている。また、上記セラミックス基板としては、安価で汎用性が高いアルミナ(Al)基板、または電気絶縁性を有すると共に熱伝導性に優れた窒化アルミニウム(AlN)基板や窒化けい素(Si)基板等が一般的に使用されている。
上述したような銅板等で回路を構成したセラミックス回路基板1は、例えば図1〜図3に示すように、セラミックス基板2の一方の表面に金属回路板3としての銅板を接合する一方、他方の表面に裏金属板4としての銅板を接合して形成される。
上記セラミックス基板2表面に各種金属板または金属層を一体に形成する手法としては、下記のような直接接合法,高融点金属メタライズ法,活性金属法などが使用されている。直接接合法は、例えばセラミックス基板2上に、所定形状に打ち抜いた銅回路板等を接触配置して加熱し、接合界面にCu−CuO,Cu−O等の共晶液相を生成させて、この液相によりセラミックス基板との濡れ性を高め、次いで、この液相を冷却固化させることにより、セラミックス基板と銅回路板等とを直接接合する、いわゆる銅直接接合法(DBC法:Direct Bonding Copper法)である。また、高融点金属メタライズ法は、MoやWなどの高融点金属をセラミックス基板表面に焼き付けて金属回路層を一体に形成する方法である。また、活性金属法は、Ti,Zr,Hfなどの4A族元素のような活性を有する金属を含むAg−Cuろう材層を介してセラミックス基板2上に金属板を一体に接合する方法である。この活性金属法によれば、ろう材層はCuおよびAg成分により銅回路板との接合強度を高められる一方、Ti,Zr,Hf成分によりろう材層はセラミックス基板との接合強度が高められる。
また、具体的な回路の形成方法としては、予めプレス加工やエッチング加工によりパターニングした銅板を用いたり、接合後にエッチング等の手法によりパターニングしたりする等の方法が知られている。これら直接接合法や活性金属ろう付け法により得られるセラミックス回路基板は、いずれもセラミックス基板と金属回路板との接合強度が高く、単純な構造を有するため、小型高実装化が可能であり、また製造工程も短縮できる等の効果が得られ、大電流型や高集積型の半導体チップに対応できる等の利点を有している。
近年、セラミックス回路基板を使用した半導体装置の高出力化,半導体素子の高集積化が急速に進行し、セラミックス回路基板に繰り返して作用する熱応力や熱負荷も増加する傾向にあり、セラミックス回路基板に対しても上記熱応力や熱サイクルに対して十分な接合強度と耐久性が要求されている。
上記熱負荷の増大に対処し、さらに回路基板の耐久性を向上させるために、回路基板を構成するセラミックス基板の厚さを0.25〜0.38mm程度に薄肉化して熱抵抗を低減したり、たわみ性を改良して破れの発生を防止したりする試みがなされている。一方、セラミックス基板として純度が96%程度と比較的に高いアルミナ基板に、前記直接接合法または活性金属法により金属回路板(回路層)を一体に接合してセラミックス回路基板とする試みもなされている。
特開平4−293290号公報
しかしながら、従来のセラミックス回路基板においては、セラミックス基板の種類や金属板の接合方法を改良することにより高い接合強度は得られていたが、耐絶縁破壊特性,耐熱サイクル性および曲げ強度が十分に得られず、耐圧リーク等が発生し易くセラミックス回路基板を用いた半導体装置の信頼性や製品歩留りが低くなるという問題点があった。
すなわち、セラミックス回路基板に搭載する半導体素子の高集積化および高出力化に対応して熱サイクル負荷も大幅に上昇し、熱応力によって基板に割れが発生して回路基板の機能が喪失されてしまう問題点があった。また、セラミックス基板自体の曲げ強度が小さく、たわみ量も少ないため、組立時にセラミックス回路基板を実装ボードにねじで締着固定しようとすると、ねじの僅かな締着力によってセラミックス基板が破壊してしまう場合があり、回路基板を使用した半導体装置の製品歩留りが低下してしまう問題点もあった。また、セラミックス基板の強度が小さく、また薄いために強度が不足し、回路基板を組み込んだパワートランジスタモジュールを放熱フィンに取り付ける際の締付け力によって割れ易い難点があった。さらに、使用時に発生する熱応力によって割れが発生する場合も多く半導体装置の信頼性が低下する難点もあった。
特に、セラミックス基板を前記のように0.25〜0.38mmと薄肉化した場合には、セラミックス基板の表面に形成された微小なピンホールやボイド(気孔)によって回路基板全体の耐絶縁破壊特性が大きく低下し、耐圧リーク等が発生し易くなる問題点もあった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、高い耐電圧特性および優れた耐熱サイクル特性に加えて、高い曲げ強度(抗折強度)を有し、大きな曲げ荷重が作用した場合においても割れや絶縁破壊を招くことが少なく信頼性が高いセラミックス回路基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本願発明者らは、特にセラミックス回路基板の耐電圧特性を改善し、取付時および使用時に発生する割れを防止するための構造を種々検討した。その結果、特にセラミックス基板として純度が99.5重量%以上の高純度アルミナ基板を使用し、そのアルミナ基板内部に発生するボイド(気孔)を所定値以下にしたときに、従来のアルミナ基板と比較してビッカース硬度,熱伝導率,抗折強度および靭性値が向上し、このアルミナ基板に銅板,アルミニウム板,またはクラッド板などの回路板を直接接合法または活性金属法によって一体に接合して回路基板としたときに、セラミックス回路基板全体の耐絶縁性,曲げ強度およびたわみ量を大きくすることができ、割れの発生が少ないセラミックス回路基板が得られるという知見を得た。
本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。すなわち、本発明に係るセラミックス回路基板の製造方法は、純度99.5〜99.9%の高純度アルミナ粉末に0.5重量%未満の焼結助剤と有機結合剤とを添加した原料混合体を成形し、得られた成形体を温度1200〜1700℃で10〜48時間常圧焼結することによりアルミナ(Al)純度が99.5%以上であり、ボイド率が5体積%以下のアルミナ基板を調製し、得られたアルミナ基板上に所定形状の金属回路板を接合することを特徴とする。
また、アルミナ基板のボイド率は3体積%以下とすることが、より好ましい。さらに、アルミナ基板の絶縁耐圧は25KV/mm以上,靭性値は3.24MPa・m1/2以上,熱伝導率は28W/m・K以上,ビッカース硬度は1500以上,抗折強度は400MPa以上とすることが好ましい。
また、金属回路板を直接接合法によりアルミナ基板に接合することが好ましい。さらに、金属回路板が銅回路板であり、この銅回路板がCu−O共晶化合物によりアルミナ基板に接合されるように構成してもよい。また、金属回路板が、Ti,Zr,Hfから選択される少なくとも1種を含有する活性金属層を介してアルミナ基板と接合されるように構成してもよい。
本発明に係るセラミックス回路基板の製造方法において使用されるセラミックス基板としては、特にアルミナ純度が99.5重量%以上であり、ボイド率(気孔率)が5体積%以下の高純度で欠陥が少ないアルミナ(Al)基板が使用される。上記アルミナ基板は、例えば以下のような製造方法によって調製される。すなわち、α−アルミナ結晶から成り、粒径が1〜3μmと従来より微細であり、純度が99.5〜99.99%である高純度アルミナ粉末に焼結助剤としてのSiO,MgO,CaO等の金属酸化物を0.5重量%未満、好ましくは0.3重量%以下添加し、さらに必要に応じて有機結合剤を添加した原料混合体をドクターブレード法等により成形し、得られたシート状成形体を600℃前後で完全に脱脂した後、温度1200〜1700℃で10〜48時間と長時間焼結して製造される。例えば、このとき適切な温度調整により脱脂と焼結とを同時に行う方法を適用してもよい。
上記のように高純度のアルミナ原料粉末を使用し、長時間焼結して得られた高純度アルミナ基板は、焼結助剤量が少なくても緻密化が十分に進行し、ボイド率(気孔率)が5vol.%以下となり、また厚さが0.25〜0.38mm程度となるように薄肉化した場合においても、絶縁耐圧が25KV/mm以上となり、優れた絶縁耐性を有する。さらに上記アルミナ基板の靭性値は3.42MPa・m1/2以上となり、熱伝導率は28W/m・K以上,その平均値が31W/m・K以上、ビッカース硬度は1500以上,抗折強度は400MPa以上、その平均値が500MPa以上となり、熱伝導性(放熱性)および機械的強度も、従来の純度96%級のアルミナ基板と比較して優れた特性を有する。特に、熱伝導率が従来のアルミナ基板と比較して高くなる効果と、アルミナ基板自体の厚さを薄くして熱抵抗を低減できる効果とが相乗して、より放熱性が優れた回路基板を形成することができる。
また上記金属回路板を構成する金属としては、銅,アルミニウム,鉄,ニッケル,クロム,銀,モリブデン,コバルトの単体またはその合金またはそれらのクラッド材など、基板成分との共晶化合物を生成し、直接接合法や活性金属法を適用できる金属であれば特に限定されないが、特に導電性および価格の観点から銅,アルミニウムまたはその合金またはクラッド材が好ましい。
金属回路板の厚さは、通電容量等を勘案して決定されるが、セラミックス基板としてのアルミナ基板の厚さを0.25〜1.2mmの範囲とする一方、金属回路板の厚さを0.1〜0.5mmの範囲に設定して両者を組み合せると熱膨張差による変形などの影響を受けにくくなる。特にアルミナ基板の厚さを0.25〜0.38mm程度に薄くすることにより、熱抵抗が低減され、回路基板の放熱性を相乗的に改善できる。
金属回路板として銅回路板を使用し直接接合法によって接合する場合には、酸素を100〜1000ppm含有するタフピッチ電解銅から成る銅回路板を使用し、さらに後述するように銅回路板表面に所定厚さの酸化銅層を予め形成することにより、直接接合時に、発生するCu−O共晶の量を増加させ、基板と銅回路板との接合強度を、より向上させることができるので好ましい。
上記酸化銅層などの酸化物層は、例えば金属回路板を大気中において温度150〜360℃の範囲にて20〜120秒間加熱する表面酸化処理を実施することによって形成される。ここで、酸化銅層の厚さが1μm未満の場合は、Cu−O共晶の発生量が少なくなるため、基板と銅回路板との未接合部分が多く、接合強度を向上させる効果は少ない。一方、酸化銅層の厚さが10μmを超えるように過大にしても、接合強度の改善効果が少なく、却って銅回路板の導電特性を阻害することになる。したがって、銅回路板表面に形成する酸化銅層の厚さは1〜10μmの範囲が好ましい。そして同様の理由により2〜5μmの範囲がより望ましい。
本発明に係るセラミックス回路基板の製造方法において、活性金属法によって金属回路板をアルミナ基板に接合する際に形成される活性金属層は、Ti,Zr,Hfから選択される少なくとも1種の活性金属を含有し適切な組成比を有するAg−Cu系ろう材等で構成され、このろう材組成物を有機溶媒中に分散して調製した接合用組成物ペーストをセラミックス基板(アルミナ基板)表面にスクリーン印刷する等の方法で形成される。
上記接合用組成物ペーストの具体例としては、下記のようなものがある。すなわち重量%でCuを15〜35%、Ti、Zr、Hfから選択される少なくとも1種の活性金属を1〜10%、残部が実質的にAgから成る組成物を有機溶媒中に分散して調製した接合用組成物ペーストを使用するとよい。
上記活性金属はセラミックス基板に対するろう材の濡れ性および反応性を改善するための成分である。上記の活性金属の配合量は、接合用組成物全体に対して1〜10重量%が適量である。
上記構成に係るセラミックス回路基板の製造方法によれば、アルミナ純度が99.5%以上であり、かつボイド率が5体積%以下である高純度アルミナ基板を使用しており、従来の純度96%のアルミナ基板と比較して緻密で強度が高いため、応力歪みに対して優れた耐性が得られ、クラックの発生を効果的に抑止することが可能になる。
また、アルミナ基板が緻密であり、ボイドに由来する表面欠陥も少ないため、基板厚さを薄くした場合においても、耐電圧特性の低下が少なく、絶縁破壊(耐圧リーク)が発生することも少ない。
さらに、従来のアルミナ基板と比較して、熱伝導率も高くなるため、回路基板で形成したモジュールの過渡熱抵抗も小さくでき、優れた放熱性を発揮させることができる。また、従来のアルミナ基板と比較して強度が高くなり、より薄くして使用できる点と上記熱伝導率が向上する点とが相乗して回路基板の放熱性をより高めることが可能になる。
以上説明の通り、本発明に係るセラミックス回路基板の製造方法によれば、アルミナ純度が99.5%以上であり、かつボイド率が5体積%以下である高純度アルミナ基板を使用しており、従来の純度96%のアルミナ基板と比較して緻密で強度が高いため、応力歪みに対して優れた耐性が得られ、クラックの発生を効果的に抑止することが可能になる。
また、アルミナ基板が緻密であり、ボイドに由来する表面欠陥も少ないため、基板厚さを薄くした場合においても、耐電圧特性の低下が少なく、絶縁破壊(耐圧リーク)が発生することも少ない。
さらに、従来のアルミナ基板と比較して、熱伝導率も高くなるため、回路基板で形成したモジュールの過渡熱抵抗も小さくでき、優れた放熱性を発揮させることができる。また、従来のアルミナ基板と比較して強度が高くなり、より薄くして使用できる点と上記熱伝導率が向上する点とが相乗して回路基板の放熱性をより高めることが可能になる。
次に本発明の実施形態について添付図面を参照して以下の実施例に基づいて、より具体的に説明する。
[実施例1〜2]
平均粒径1.5μmのα−アルミナ結晶から成り、純度が99.9%の高純度アルミナ粉末に対して焼結助剤としてのSiOを0.2重量%(実施例1),0.5重量%(実施例2)添加し、さらに有機結合剤を添加して原料混合体をそれぞれ調製した。各原料混合体をドクターブレード法によりシート成形して板状の成形体を調製し、この成形体を10−4Torrの真空中において温度800℃で8時間加熱して完全に脱脂した。この脱脂体を温度1600℃で20時間焼結することにより、図1〜3に示すように縦29mm×横69mm×厚さ0.30mmの実施例1〜2用のアルミナ基板2をそれぞれ調製した。
[比較例1〜3]
一方、比較例1〜3用のアルミナ基板として表1に示す純度(91〜96%)を有し、縦29mm×横63mm×厚さ0.30mmのアルミナ基板2を用意した。
上記のように調製し、または用意した各アルミナ基板のAl純度,ボイド率,絶縁耐圧,抗折強度,靭性値,熱伝導率およびビッカース硬度をそれぞれ測定して表1に示す結果を得た。
一方、図1〜3に示すように厚さ0.25mmのタフピッチ電解銅から成る金属回路板3としての銅回路板を各アルミナ基板2の表面側に接触配置する一方、背面側に厚さ0.20mmのタフピッチ電解銅から成る裏金属板4としての裏銅板を接触配置して積層体とした。
次に、内部を窒素ガス雰囲気に調整し、温度を1075℃に設定した加熱炉内に、上記各積層体を挿入して1分間加熱することにより、各アルミナ基板2の両面に金属回路板3または裏銅板4を直接接合法(DBC法)によって接合した実施例1〜2および比較例1〜3に係るセラミックス回路基板1をそれぞれ調製した。
こうして調製した各セラミックス回路基板1は、図1〜3に模式的に示すように、アルミナ基板2の表面側に、所定の回路パターン形状をなす金属板路板3が一体に接合される一方、背面側に一枚板状の裏銅板4が一体に接合した構造を有する。
上記のように調製した実施例1〜2および比較例1に係る各セラミックス回路基板1について、表面側の回路パターン面の両端部を50mmの支持スパンで支持する一方、背面側の裏銅板4の中央部の1点に荷重を付加して3点曲げ強度を測定するとともに、アルミナ基板2の両縁部を含む平面に対する最大たわみ量を測定した。なお、各セラミックス回路基板1の抗折強度値はアルミナ基板破断時の荷重値をアルミナ基板単体に対する応力値として示している。また、最大たわみ量は、アルミナ基板が破断した時点でのたわみ量として測定した。各測定結果を表2に示す。
Figure 2006199584
Figure 2006199584
上記表1および表2に示す結果から明らかなように、実施例1〜2に係るセラミックス回路基板1によれば、アルミナ純度が99.5%以上であり、かつボイド率が2体積%以下である高純度アルミナ基板2を使用しており、比較例1で示す従来の純度96%のアルミナ基板と比較して緻密で抗折強度が高いため、応力歪みに対して優れた耐性が得られ、クラックの発生を効果的に抑止できることが判明した。特に、表2に示すように実施例1〜2に係る回路基板によれば、DBC回路基板で評価した場合においても、従来の比較例1の回路基板と比較して、抗折強度と破壊に至るまでの最大たわみ量とが共に大幅に増加するため、割れに対する優れた耐性が発揮されることが判明した。
また、各実施例用のアルミナ基板2が緻密であり、ボイドに由来する表面欠陥も少ないため、基板厚さを0.30mmと薄くした場合においても、絶縁耐圧が25KV/mm以上と高く、絶縁破壊(耐圧リーク)が発生する危険性も大幅に減少することが確認できた。
さらに、各比較例で示す従来のアルミナ基板(熱伝導率17〜24W/m・K)と比較して、各実施例のアルミナ基板の熱伝導率も31W/m・Kと高くなるため、回路基板で形成したモジュールの過渡熱抵抗も小さくでき、優れた放熱性を発揮させることが可能となった。また、各比較例で示す従来のアルミナ基板と比較して、各実施例では抗折強度が高くなり、より薄くして使用できる点と上記熱伝導率が向上する点とが相乗して回路基板の放熱性をより高めることが可能になることが判明した。
なお、以上の実施例および比較例においては、銅直接接合法(DBC法)を使用して銅回路板等をアルミナ基板に一体に接合した回路基板を形成した例で説明しているが、活性金属法を使用して、Ti,Zr,Hf等の活性金属を含有するAg−Cuろう材層を介して銅回路板等をアルミナ基板に一体に接合した場合についても、上記実施例1〜2とほぼ同様な効果が得られた。
セラミックス回路基板のパターン面側の構成を示す平面図。 図1に示すセラミックス回路基板の断面図。 図1に示すセラミックス回路基板の裏面側の構成を示す背面図。
符号の説明
1 セラミックス回路基板(アルミナ回路基板)
2 セラミックス基板(Al基板)
3 金属回路板(銅回路板)
4 裏金属板(銅板)

Claims (13)

  1. 純度99.5〜99.9%の高純度アルミナ粉末に0.5重量%未満の焼結助剤と有機結合剤とを添加した原料混合体を成形し、得られた成形体を温度1200〜1700℃で10〜48時間常圧焼結することによりアルミナ(Al)純度が99.5%以上であり、ボイド率が5体積%以下のアルミナ基板を調製し、得られたアルミナ基板上に所定形状の金属回路板を接合することを特徴とするセラミックス回路基板の製造方法。
  2. 前記アルミナ基板として常圧焼結アルミナ基板を使用することを特徴とする請求項1記載のセラミックス回路基板の製造方法。
  3. 前記アルミナ基板のボイド率を3体積%以下とすることを特徴とする請求項1記載のセラミックス回路基板の製造方法。
  4. 前記アルミナ基板の絶縁耐圧を25KV/mm以上とすることを特徴とする請求項1記載のセラミックス回路基板の製造方法。
  5. 前記アルミナ基板の靭性値を3.2MPa・m1/2以上とすることを特徴とする請求項1記載のセラミックス回路基板の製造方法。
  6. 前記アルミナ基板の熱伝導率を28W/m・K以上とすることを特徴とする請求項1記載のセラミックス回路基板の製造方法。
  7. 前記アルミナ基板のビッカース硬度を1500以上とすることを特徴とする請求項1記載のセラミックス回路基板の製造方法。
  8. 前記アルミナ基板の抗折強度を400MPa以上とすることを特徴とする請求項1記載のセラミックス回路基板の製造方法。
  9. 前記金属回路板を直接接合法によりセラミックス基板に接合することを特徴とする請求項1記載のセラミックス回路基板の製造方法。
  10. 前記金属回路板が銅回路板であり、この銅回路板をCu−O共晶化合物によりアルミナ基板に接合とすることを特徴とする請求項1記載のセラミックス回路基板の製造方法。
  11. 前記金属回路板を、Ti,Zr,Hfから選択される少なくとも1種を含有する活性金属層を介してアルミナ基板と接合することを特徴とする請求項1記載のセラミックス回路基板の製造方法。
  12. 前記アルミナ基板の厚さを0.25〜1.2mmとすることを特徴とする請求項1記載のセラミックス回路基板の製造方法。
  13. 前記金属回路板の厚さを0.1〜0.5mmとすることを特徴とする請求項1記載のセラミックス回路基板の製造方法。
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CN103503130A (zh) * 2011-07-14 2014-01-08 株式会社东芝 陶瓷电路基板

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