JP3250123B2 - 田植機 - Google Patents

田植機

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JP3250123B2
JP3250123B2 JP12846393A JP12846393A JP3250123B2 JP 3250123 B2 JP3250123 B2 JP 3250123B2 JP 12846393 A JP12846393 A JP 12846393A JP 12846393 A JP12846393 A JP 12846393A JP 3250123 B2 JP3250123 B2 JP 3250123B2
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神谷  寿
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、8条植等の多条植田植
機における伝動系の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】田植機には、植込杆が石を噛んだりして
メカロックした際にギヤ等が破損するのを防止するた
め、一定以上の負荷がかかると伝動が自動的に切れるよ
うに構成した安全クラッチが伝動系の適所に設けられて
いる。ところで、植付条数が多い田植機、例えば8条植
田植機等の場合は、植付部を駆動するためのトルクその
ものが大きいため、前記安全クラッチの伝動が切れる臨
界負荷を大きく設定しなければならなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、安全ク
ラッチの切れる臨界負荷値を大きくするのは安全クラッ
チの目的からして好ましいものではなく、各条の植込杆
へ伝動する伝動系で生じたトラブルに対処できずに部品
を破損させることがあった。そこで、複数条植、特に8
条植等の多条植田植機の伝動系における安全機構を改良
する必要が迫られていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成とした。すなわち、本発明
にかかる田植機は、エンジンの回転動力を変速装置を介
して植付部に伝動し、さらに植付部に入力された動力を
複数の植付装置に分散して伝動するように構成した田植
機において、前記変速装置から植付部への伝動系の間に
一定以上の負荷がかかると伝動が切れる主安全クラッチ
を設けるとともに、植付部の伝動系における各植付装置
へ個別に伝動する部分に一定以上の負荷がかかると伝動
が切れる植付安全クラッチを設け、主安全クラッチの伝
動が切れる臨界負荷の値を植付安全クラッチの伝動が切
れる臨界負荷の値よりも大きく設定したことを特徴とし
ている。
【0005】
【作用】例えば苗載台の苗送り関係等でトラブルがあ
り、各植付装置へ個別に伝動する伝動系以前の伝動系に
異常な負荷がかかった場合は、主安全クラッチが切れ
る。また、植込杆等にトラブルがあり、各植付装置へ個
別に伝動する伝動系に異常な負荷がかかった場合は、植
付安全クラッチが切れる。主安全クラッチが切れる臨界
負荷は植付安全クラッチが切れる臨界負荷よりも大きい
ので、植付部を駆動するためのトルクを伝動するのには
問題がなく、しかも植込杆等の末端のトラブルにも十分
対応できる。さらに、植付部が停止中に植付装置に外力
がかかった場合に、植付安全クラッチが伝動を解除する
ので、該植付安全クラッチ以前の伝動系に影響が出るの
を防止できる。
【0006】
【実施例】以下、図面にあらわされた実施例について説
明する。この乗用田植機1は、走行車体2の後部に設け
た昇降リンク装置3に植付部である苗植付作業機4を装
着してなる。さらに、必要に応じて施肥装置5が装着さ
れる。
【0007】走行車体2は、左右各一対の前輪10,1
0および後輪11,11を備えた四輪車両である。機体
の前部にミッションケース12を配し、該ミッションケ
ースの左右側面部から前輪アクスルフレーム13,13
が左右側方に延び、その端部に前輪ファイナルケース1
4,14が設けられている。この前輪ファイナルケース
14,14の下側に前輪支持ケース15,15が変向可
能に設けられ、その外側部から横向きに突出する前輪車
軸10a,10aに前輪10,10が取り付けられてい
る。また、ミッションケース12の背面部には左右一対
の縦フレーム17,17の前端部が固着され、さらに縦
フレーム17,17の後端部には横フレーム18が固着
されている。そして、横フレーム18の左右中央部に軸
心が前後水平に向いた後輪ローリング軸19が固定状態
で嵌合し、該後輪ローリング軸の突出部に後輪フレーム
20がローリング自在に支持されている。この後輪フレ
ーム20の左右端部に後輪ギヤケース21,21が設け
られ、その外側部から横向きに突出する後輪車軸11
a,11aに後輪11,11が取り付けられている。ミ
ッションケース12内の後輪駆動用動力は、伸縮自在な
後輪駆動軸23,23を介して後輪ギヤケース21,2
1に伝動される。
【0008】エンジン30は縦フレーム17,17の上
に設けられている。エンジン出力軸30aの回転動力
は、第1ベルト伝動装置31によって油圧ポンプ32に
一旦伝動され、さらにそこから無段変速式の第2ベルト
伝動装置33によってミッションケース12内に伝えら
れる。また、エンジン30の上に取り付けられたオルタ
ネータ35へは、第2エンジン出力軸30bから第3ベ
ルト伝動装置36によって伝動される。
【0009】機体上部には、前寄りの位置に前輪10,
10を操向するハンドル40が設けられているととも
に、エンジン10の上側を覆うエンジンカバー41の上
に座席42が設置されている。ハンドル40の下部はス
テアリングポストカバー44で覆われ、その上部に各種
作動状態を表示する表示パネル43が設けられている。
エンジンカバー41およびステアリングポストカバー4
4の周囲は、操縦者が歩行等をすることができるステッ
プ45となっている。また、機体の前部左右両側には、
植付作業機4に補給する苗を載せておく予備苗載台4
6,46が設けられている。ステップ45と予備苗載台
46については後で詳述する。
【0010】昇降リンク装置3は、縦フレーム17,1
7の後端部に固定して設けたリンクベース50に回動自
在に取り付けられている上リンク51および下リンク5
2,52を備え、これら上下リンクの後端部に縦リンク
53が連結されている。そして、縦リンク53の下端部
から後方に突出する軸受部に苗植付作業機側に固着した
連結軸54が回転自在に挿入連結され、苗植付作業機4
が進行方向に対して左右に回動自在に装着される。昇降
リンク装置駆動用の油圧シリンダ56は、その基部側が
縦フレーム17,17に固着した支持部材(図示せず)
に枢支され、そのピストンロッド側が上リンク51の基
部に一体に設けたスイングアーム57の下端部に連結さ
れている。油圧シリンダ56を伸縮させると昇降リンク
装置3が昇降作動し、苗植付作業機4が一定姿勢のまま
昇降するようになっている。この油圧シリンダ56は苗
植付作業機4に設けた油圧バルブ58によって切替制御
される。
【0011】苗植付作業機4は、フレームを兼ねる伝動
ケース60、苗を載せておく苗載台80、該苗載台上の
苗を圃場面に植え付けてゆく計8個の植付装置70,…
等を備えている。
【0012】伝動ケース60は、左右中央部に位置する
苗載台駆動ケース61と、4本の植付伝動ケース62,
…と、左右2本の連結パイプ63,63とを組み合わせ
てなる。4本の植付伝動ケース62,…は前後位置を揃
えて等間隔に配置されており、中央2本の植付伝動ケー
ス62−2,62−3はその前端部で苗載台駆動ケース
61の下部左右両側面部に連結され、また中央2本の植
付伝動ケース62−2,62−3の前端部と両端の植付
伝動ケース62−1,62−4の前端部とが連結パイプ
63,63でそれぞれ連結されている。そして、植付伝
動ケース62,…の後端部から左右両側に突出する植付
装置取付軸180,…の各突出部に植付装置70,…が
それぞれ取り付けられている。なお、前記連結軸54は
苗載台駆動ケース61の前面中央部に突設されている。
【0013】苗載台80は、前側が上位となるよう傾斜
して設けられており、左右に長い支持レール81と苗載
台支持フレーム82の上端部に取り付けたローラ83,
83によって支持され、左右に滑動自在となっている。
苗載台80の植付条数分の部分80−1〜80−8に仕
切られ、各部分ごとに苗を下方へ送る苗送りベルト85
が設けられている。また、苗載台80の下端部に隣接し
て、植付装置70に対応する苗取口86,…が形成され
た苗受板87が支持レール81と一体に設けられてい
る。なお、この苗載台80は、中央6条の部分80−2
〜7は一体に設けられているが、最外端条部分80−
1,80−8はこれとは別体に設けられ、該最外端条部
分が図2において鎖線で示すように内側に折りたたみ可
能に構成されている。その折りたたみ部の構造について
は説明を省略する。
【0014】植付装置70は、後記植付装置取付軸18
0に連結された回転ケース71と、該回転ケースの両端
側部に取り付けられた一対の植込杆72,72とからな
る。回転ケース71内の伝動機構により植込杆72,7
2が回転ケース71の回転方向と逆方向に回転し、植込
杆に固定したフォーク状の苗分離爪72aの先端が上下
に変形楕円状の閉軌跡を描くよう作動する。これによ
り、苗分離爪72aが苗載台80の苗分割口86,…に
供給された苗を分離して保持し、それを圃場面に植え付
ける。
【0015】苗植付作業機4の下部には、センターフロ
ート90と左右一対のサイドフロート91,91が設け
られている。各フロートが泥面に接地した状態では、機
体重量の一部がこの接地部で受けられる。また、各フロ
ートを接地させた状態で機体を進行させると、フロート
が泥面を整地しつつ滑走する。センターフロート90は
中央2条の植付位置を整地する形状に設けられ、左右の
サイドフロート91,91は左右3条づつの植付位置を
整地する形状に設けられている。
【0016】センターフロート90は圃場面の凹凸を検
出するセンサでもあり、このセンタフロート90の上下
動に応じて前記油圧バルブ58が作動するようになって
いる。すなわち、センターフロート90が上動すると油
圧シリンダ56を伸ばす方向に油圧バルブ58が作動さ
れ、逆にセンターフロート90が下動すると油圧シリン
ダ56を縮める方向に油圧バルブ58が作動されるので
ある。
【0017】施肥装置5は、肥料を入れる肥料ホッパ1
00,…と、繰出ロール(図示せず)の回転により前記
肥料ホッパ100内の肥料を順次下方に繰り出す繰出器
101,…と、圃場の苗植付用溝に臨んで設けられた施
肥ホッパ102,…と、前記繰出器101,…と前記施
肥ホッパ102,…とを結ぶフレキシブルな施肥ホース
103,…とからなる。これらのうち、肥料ホッパ10
0,…と繰出器101,…は、走行車体2の後部に横設
した施肥フレーム105に取り付けられている。
【0018】走行車体2のミッションケース10から苗
植付作業機の伝動ケース60へは、第1植付伝動軸6
6、植付クラッチケース67、第2植付伝動軸68を介
して伝動される。植付クラッチケース67の内部構造は
図6のようになっている。
【0019】すなわち、第1植付伝動軸66に接続した
入力軸110の凹部110aに施肥出力軸111の端部
111aが回転自在に嵌合させられ、両軸110,11
1が同一軸心上に支承されている。入力軸110の端面
には爪112が設けられ、この爪112が、キー113
によって施肥出力軸111に回転不能に嵌合させられて
いる植付クラッチ体114の爪115と噛み合うように
なっている。植付クラッチ体114はスプリング116
によって入力軸110側に押し付けられており、常時は
両者の爪112,115が噛合状態にあり、入力軸11
0から施肥出力軸111に回転が伝えられる。植付クラ
ッチ体114の外周面にクラッチピン117を押し付け
ると、スプリング116の力に抗して植付クラッチ体1
14が入力軸110から離れる方向に押し戻され、両爪
112,115が外れ、入力軸110から施肥出力軸1
11に回転が伝えられなくなる。その際、施肥出力軸1
11は所定の位相で回転を停止する。このように、入力
軸110から施肥出力軸111への伝動部は、外部操作
によって植付部3を所定位置で停止させる植付クラッチ
Gとして構成されている。
【0020】また、施肥出力軸111には安全クラッチ
体120がスプライン嵌合しており、該安全クラッチ体
の爪121が施肥出力軸111の周囲に回転自在に嵌合
しているギヤ122の爪123と噛み合うようになって
いる。このギヤ122は施肥出力軸120と平行に支承
されている植付出力軸125に固定して取り付けたギヤ
126に噛合している。安全クラッチ体120はスプリ
ング127によってギヤ122側に押し付けられてお
り、常時は両者の爪121,123が噛合状態にあり、
安全クラッチ体120、ギヤ122,126を介して施
肥出力軸111から植付出力軸125へ回転が伝えられ
る。この伝動回転の負荷が一定以上になると、スプリン
グ127の力に抗して安全クラッチ体120が押し戻さ
れて、施肥出力軸111から植付出力軸125へ回転が
伝えられなくなる。このように、施肥出力軸111から
植付出力軸125への伝動部は、負荷が一定以上になる
と自動的に伝動が切れる主安全クラッチHとして構成さ
れている。
【0021】施肥出力軸111のケース外への突出部に
はクランク130が取り付けられ、該クランクの先端部
に施肥装置駆動ロッド131が連結されている。一方、
植付出力軸125のケース外への突出部にはユニバーサ
ルジョイト132を介して第2植付伝動軸68が連結さ
れている。
【0022】また、伝動ケース60の内部構造は以下の
ようになっている。
【0023】図7は苗載台駆動ケース61の展開断面図
であり、ケース内には、入力軸140,主軸141、カ
ウンタ軸142およびリードカム軸143が回転自在に
支承されているとともに、苗送り駆動棒144が横移動
自在に設けられている。
【0024】入力軸140によって入力される回転動力
は、ベベルギヤ147,148を介して主軸141に伝
えられる。主軸141は苗載台駆動ケース61を貫通
し、その両端部が左右の植付伝動ケース62−1,62
−4内に至っており、各植付伝動ケース62−1〜4の
位置に対応させて植付装置伝動用のスプロケットホイー
ル150,…と定位置クラッチJ,…が取り付けられて
いる。定位置クラッチJはクラッチピン152(図11
参照)で操作され、クラッチを切ったとき植付装置70
が定位置で動作を停止するようになっている。
【0025】主軸141からカウンタ軸142へは一対
の非等径な不等速伝動ギヤ155,156で伝動され
る。不等速伝動ギヤ155,156は外形が例えばいび
つな楕円形をしており、主軸141とカウンタ軸142
の角速比が連続的に変化する。植込杆72による苗取り
時に苗載台80の横送り速度が小さくなるよう、不等速
伝動ギヤ155,156の取付位相が設定されている。
【0026】カウンタ軸142からリードカム軸143
への伝動部は苗載台の横送り変速装置Iとして構成され
ており、図8に示すように、カウンタ軸142に横送り
変速ギヤ158(1〜4)がそれぞれ個別に遊転するよ
う嵌合され、該横送り変速ギヤ158(1〜4)に噛合
する中継ギヤ159(1〜4)が主軸141に回転自在
に嵌合する筒体160に固着され、リードカム軸143
には前記1速用の横送り変速ギヤ158(1)に噛合す
る従動ギヤ161が取り付けられている。この横送り変
速装置の切替はシフタ162で行い、1速ギヤ158
(1)をカウンタ軸142に伝動結合すると、1速ギヤ
158から従動ギヤ161に直接伝動され、2〜4速ギ
ヤ158(2〜4)のいずれかをカウンタ軸142に結
合すると、前記ギヤ158(2〜4のいずれか)からこ
れに対応する中継ギヤ159(2〜4のいずれか)に一
旦伝動したのち、中継ギヤ159(1)から1速ギヤ1
58(1)を経由して従動ギヤ161に伝動する。
【0027】シフタ162は、カウンタ軸142の外周
部に軸方向に摺動自在に嵌合するシフタ体163と該シ
フタ体に取り付けたシフタキー164とからなる。シフ
タキー164は、取付基部164aから突出する板ばね
部164bの先端にキー部164cが形成されており、
全体がカウンタ軸142に形成したキー溝165内に収
納され、キー部164cが横送り変速ギヤ158(1〜
4)のいずれかのキー溝166に係合するようになって
いる(図9参照)。そして、シフトロッド167でシフ
タ体163を軸方向に摺動させ、キー部164cの係合
位置を切り替える(図10参照)。カウンタ軸142の
回転がシフタキー164を介して横送り変速ギヤ158
に伝えられる。このように、このシフタ162は2個の
部材で構成された極めて簡単な構造となっている。な
お、シフタキー164の組付けの関係上、キー溝165
はカウンタ軸142の一方の軸端から他方の軸端まで連
続的に形成されている。
【0028】リードカム軸143は外周部に螺旋状の溝
170が形成された軸で、苗送り駆動棒144に固定し
て取り付けたリードメタル171のリード爪172が前
記溝170に係合している。苗送り駆動棒144の両端
がケース外に突出しており、その左右両端部が苗載台8
0に固着されている。リードカム軸143が回転する
と、溝170に沿ってリードメタル171が軸方向に移
動し、これによって苗載台80が左右に往復動させら
れ、該苗載台上の苗が苗取口86,…に順次供給され
る。前記横送り変速装置を任意のシフト位置にシフト
し、苗載台80の移動速度を適当に設定することによ
り、苗載台1行程あたりの苗取り数が4段階に切り替わ
る。
【0029】また、リードカム軸143の延長軸17
4,174がケース外に突設され、その端部に苗送りア
ーム175,175(図5参照)が取り付けられてい
る。苗送りアーム175,175はリードカム軸143
と共に常時回転しており、苗載台80が左右行程の端部
に到達すると左右いずれかの苗送りアーム175が苗送
りベルト85側の受動アーム(図示を省略)に係合し、
苗送りベルト85を所定方向に所定量だけ移動させるよ
うになっている。
【0030】図11は植付伝動ケースの断面図である。
両端に植付装置70が取り付けられる植付装置取付軸1
80が植付伝動ケース62の後端部に支承されており、
該植付装置取付軸に設けたスプロケットホイール181
と前記スプロケットホイール150の間に伝動チエン1
82が張架されている。スプロケットホイール181と
植付装置取付軸180は植付安全クラッチKを介して伝
動結合されている。
【0031】植付安全クラッチKの構成は、スプロケッ
トホイール181を一体形成した駆動側クラッチ体18
4を植付装置取付軸180に回転自在に嵌合させるとと
もに、該駆動側クラッチ体に対向して従動側クラッチ体
185を植付装置取付軸180にキー186で取り付
け、スプリング187によって駆動側クラッチ体184
を従動側クラッチ体185に押し付けている。伝動トル
クが一定以下の場合は、両クラッチ体の爪184a,1
85aが噛み合ってスプロケットホイール181から植
付装置取付軸180へ伝動されるが、動側クラッチ体1
85はそれぞれの傾斜面で動力を授受するようになって
おり、伝動トルクが一定以上になると、スプリング18
7の力に抗して従動側クラッチ体185が戻され、スプ
ロケットホイール181から植付装置取付軸180へ伝
動されなくなる。この植付安全クラッチKの伝動が切れ
る臨界負荷値TKは、前記主安全クラッチHの伝動が切
れる臨界負荷値THよりも小さく設定されている(TH
>TK)。
【0032】この田植機1は以上のように構成され、そ
の伝動系を線図で示すと図1のようになる。一部繰り返
しになるが、図1に基づいて本機の伝動系について説明
する。
【0033】エンジン30の回転動力は、第1ベルト伝
動装置31によって油圧ポンプ32に伝動され、さらに
第2ベルト伝動装置33によってミッションケース12
に伝えられる。ミッションケース12の入力部には主ク
ラッチAが設けられている。ミッションケース12に入
力された回転動力は、主変速装置Bによって変速され
る。変速された動力は走行用動力と作業機用動力に分離
され、走行用動力は、リヤデフ装置Cを経由して後輪1
1,11に伝えられるとともに、フロントデフ装置Dを
経由して前輪10,10に伝えられる。リヤデフ装置C
から後輪11,11への伝動系の途中にはサイドクラッ
チE,Eが設けられている。また、作業機用動力は、株
間副変速装置Fを経由して植付クラッチケース67に伝
えられ、ここで苗植付作業機用動力と施肥装置用動力に
分離して取り出される。この植付クラッチケース67に
は、植付クラッチGと主安全クラッチHが設けられてい
る。
【0034】植付部である苗植付作業機2に入力された
回転動力は、株間主変速装置Iを介して苗載台61を左
右往復動させる機構および苗送りベルト85を駆動させ
る機構に伝えられるとともに、各条の植付装置70,…
に伝えられる。植付装置70,…へ伝動する伝動系の途
中には定位置クラッチJ,…が設けられており、各植付
装置70,…は2条単位で任意に入切できるようになっ
ている。また、植付装置70,…への伝動系の末端部分
には植付安全クラッチK,…が設けられている。
【0035】例えば苗送りアーム175が異物に引っ掛
かった場合等のように、各植付装置70,…へ個別に伝
動する以前の伝動系に異常負荷がかかったときには、主
安全クラッチHが切れ、ミッションケース12内のギヤ
等が破損するのを防止する。また、例えば植込杆72が
石を噛んだ場合等のように、各植付装置70,…へ個別
に伝動する伝動系に異常負荷がかかったときには、その
条の植付安全クラッチKが切れ、当該植込杆72が破損
するのを防止する。さらに、走行時に植込杆72を障害
物に接触させ該植込杆に外力が付与された場合には、植
付安全クラッチKが自動的に切れるので、それより以前
の伝動系に被害が及ぶことが防止される。
【0036】次に、ステップ45について補足的に説明
する。
【0037】ステップ45は、ほぼ車輪間隔の幅で設け
られているメインステップ190と、該メインステップ
の左右両側に設けられている拡張ステップ191,19
1とからなる。前端から座席42の真横までの部分19
0a,191a,191aは前輪10,10の上端より
も高く座席42よりも低い水平状に形成され、その後方
部分は側面視で後輪11,11と干渉しないように高く
なり、後端部に水平状のリヤステップ部190b,19
1b,191bが形成されている。メインステップ19
0のリヤステップ部190bは左右の端から端まで同一
面に形成されている。これらステップの上面には、ゴム
等で作られた滑止めマット192,…が敷かれている。
なお、拡張フロア191,191の下側には、機体左右
側からフロア上に乗り降りするときに使用する昇降ステ
ップ193,193が設けられている。なお、機体左右
側からフロア上に乗り降りする他に、機体前側から直接
メインフロア190上に乗り降りすることも可能であ
る。
【0038】さらに、エンジンカバー41の後部がリヤ
ステップ部190bとほぼ同じ高さの水平面状に形成さ
れ、この部分がボンネットステップ195となってい
る。したがって、リヤステップ部190b,191b,
191bとボンネットステップ195によって、座席4
2の後方部に平面視凸字状のステップが構成されてい
る。ボンネットステップ195はリンクベース50に固
定したステー196によって裏面側から支持されてい
る。このボンンネットステップ195の上面にも滑止め
マット192が敷かれている。なお、ボンネットステッ
プ195は必ずしもリヤステップ部190bと同じ高さ
である必要はなく、場合によってはリヤステップ部19
0bよりも若干高くしておいてもよい。
【0039】このようにステップ45を構成しておく
と、苗補給や肥料補給を行う上で好都合である。すなわ
ち、本機のような8条植機種は苗載台80の幅が広く、
最外端条部分80−1,80−8は車輪幅よりも大きく
左右に張り出しているが、拡張ステップ191,191
を設けることにより、これら最外端条部分80−1,8
0−8への苗補給が容易に行える。また、図12に示す
ように、座席42を前に倒せばボンネットステップ19
5の上に足を掛けて乗ることができ、苗載台80や肥料
ホッパ100の中央部への苗または肥料の補給を容易に
行える。
【0040】次に、予備苗載台46について補足説明を
行う。
【0041】予備苗載台46は、機体の前部外側部の垂
直に設けた支持フレーム200に苗枠フレーム201を
垂直軸回りに回動自在に設け、該苗枠フレームに複数段
の苗枠202,…が所定間隔で取り付けられている。支
持フレーム200の下部にはペダル204が上下に回動
自在に枢着され、そのペダル204に取り付けたロッド
205の上端部が苗枠フレーム201に固定したロック
プレート206の孔に嵌合するようになっている。ロッ
ド205はスプリング207によって上向きに付勢され
ているため、常時は、ロッド205の上端部がロックプ
レート206の孔に嵌合しており、予備苗載台46が図
2に示す作業位置もしくは座席42の側方部に回動させ
た格納位置に固定されているが、ペダル204を踏む
と、ロッド205の上端部がロックプレート206の孔
から抜けるので、予備苗載台46を垂直軸回りに回動さ
せることができるようになる。なお、図13における2
08は苗取り板収納枠で、苗箱から苗をすくい取る苗取
り板209を収納しておくための枠である。
【0042】ところで、苗枠202,…の周囲は苗枠フ
レーム201がある方向を除いて三方に開放しているた
め、苗枠202上の苗箱、特に空の苗箱が風等によって
吹き飛ばされたり、旋回時に振り落とされることがあっ
た。これを防止するためには、以下に示すような構成を
採用するとよい。
【0043】図14に示す予備苗載台46(A)は、線
材を屈曲させて作った苗箱飛散防止具211,211を
苗枠フレーム201の上端部に取り付け、その端部を最
下段の苗枠202の下面に係止させるようにしている。
この苗箱飛散防止具211,211を設けることによ
り、最上段の苗枠の上方部と各段の苗枠の外方部(作業
位置の場合)へ苗箱212が飛ばされるのを防止でき
る。なお、苗の成育度合いの差異を考慮して、苗箱飛散
防止具211の高さhを高めに作っておくことが好まし
い。苗箱飛散防止具211を取付基部を中心として回動
可能としておくと、苗箱の出し入れが容易である。苗箱
飛散防止具211は線材でできているために弾力性を有
し、特別な細工を施すことなく容易に苗枠202の下面
に係止させることができる。
【0044】図15に示す予備苗載台46(B)は、プ
ラスチック等で作られたカバー213で最上段の苗枠の
上方部と各段の苗枠の外方部を覆うようにしたもので、
苗枠フレーム201の上部に支持枠214を設け、この
支持枠214でカバー213を支持している。カバー2
13は一体物しておいてもよく、また簾状にして折りた
ためるようにしておいてもよい。このカバー213を設
ければ、横風を完全に遮ることができるとともに、雨天
時に未植苗が濡れることも防止できる。
【0045】図16に示す予備苗載台46(C)は、最
上段の苗枠の上方にフード216を付けただけのもので
ある。実際上、空の苗箱が飛ばされるのは、ほとんど最
上段の苗枠に載せられている苗箱のみであるので、最上
段の苗枠に載せられている苗箱212が飛散するのを防
止できれは十分であるという考え方である。コストが安
いという利点がある。
【0046】図17に示す予備苗載台46(D)は、ば
ね力を利用したクランパ218で苗箱212を直接苗枠
202に固定するようにしたものである。クランパ21
8は苗枠フレーム201に取り付けられている。
【0047】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明にかかる田
植機は、伝動系の安全機構が2段階に設けられているの
で、苗送り関係等でのトラブルにも植込杆のトラブルに
も適切に対処することができ、特に多条植の機種に適し
たものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例である乗用田植機の伝動系統
図である。
【図2】乗用田植機の側面図である。
【図3】乗用田植機の平面図である。
【図4】走行車体のシャシの平面図である。
【図5】苗植付作業機の一部を省略した平面図である。
【図6】植付クラッチケースの断面図である。
【図7】苗載台駆動ケースの断面図である。
【図8】苗載台駆動ケース内の要部の断面図である。
【図9】カウンタ軸の断面図である。
【図10】図8とは異なる断面で表した苗載台駆動ケー
スの内部の断面図である。
【図11】植付駆動ケースの断面図である。
【図12】ステップの使用方法の説明図である。
【図13】予備苗載台の正面図である。
【図14】予備苗載台の1例の斜視図である。
【図15】予備苗載台の1例の斜視図である。
【図16】予備苗載台の1例の斜視図である。
【図17】予備苗載台の1例の斜視図である。
【符号の説明】
安全クラッチ K 植付安全クラッチ 1 田植機 2 走行車体 3 昇降リンク装置 4 苗植付作業機 12 ミッションケース(変速装置) 45 ステップ 46 予備苗載台 60 伝動ケース 70 植付装置 80 苗載台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新山 裕之 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 山崎 仁史 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 清家 理伯 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 野村 勝 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 神谷 寿 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 草本 英之 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 大内 建之 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (56)参考文献 実開 昭54−152025(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの回転動力を変速装置を介して
    植付部に伝動し、さらに植付部に入力された動力を複数
    の植付装置に分散して伝動するように構成した田植機に
    おいて、前記変速装置から植付部への伝動系の間に一定
    以上の負荷がかかると伝動が切れる主安全クラッチを設
    けるとともに、植付部の伝動系における各植付装置へ個
    別に伝動する部分に一定以上の負荷がかかると伝動が切
    れる植付安全クラッチを設け、主安全クラッチの伝動が
    切れる臨界負荷の値を植付安全クラッチの伝動が切れる
    臨界負荷の値よりも大きく設定したことを特徴とする田
    植機。
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