JP3248511B2 - 液晶配向剤および液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向剤および液晶表示素子

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JP3248511B2 JP10471299A JP10471299A JP3248511B2 JP 3248511 B2 JP3248511 B2 JP 3248511B2 JP 10471299 A JP10471299 A JP 10471299A JP 10471299 A JP10471299 A JP 10471299A JP 3248511 B2 JP3248511 B2 JP 3248511B2
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶配向剤および液
晶表示素子に関する。さらに詳しくは、例えばTN型配
列セルを有する液晶表示素子(以下TN型表示素子とい
う)の液晶配向膜を与えるために好適に使用しうる液晶
配向剤およびそれを用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、正の誘電異方性を有するネマチッ
ク型液晶がポリイミドなどからなる液晶配向膜を有する
透明電極付き基板でサンドイッチにされて、液晶分子の
長軸が基板間で90度連続的にねじれるようにしてなる
TN型配向セルを有する液晶表示素子(TN型表示素
子)が知られている。このTN型表示素子における液晶
の配向は、ラビング処理が施された液晶配向膜により形
成されている。
【0003】しかしながら、従来のポリイミドを用いた
液晶配向膜は、ポリイミドが有機溶媒不溶性であるた
め、ポリイミドの前駆体である、有機溶媒可溶性のポリ
アミック酸を透明電極付き基板に塗布し、その後250
〜350℃に加熱して該基板上でポリイミドに変換する
方法により調製されてきた。
【0004】しかしながら、ポリアミック酸は有機溶媒
溶液として保存する際に、不溶性成分を析出したりある
いは粘度の低下を起こすなど保存安定性が悪く、またポ
リイミドへ転換する際上記の如く比較的高温に加熱する
ため、他の素子や部品の耐熱性にも配慮する必要を生じ
たりする欠点がある。後者の欠点を回避すべく、ポリア
ミック酸からポリイミドへの転換および焼成を150〜
250℃の温度で実施することもできるが、その際には
ポリイミド化が不十分でカルボキシル基を残留し、この
カルボキシル基が液晶分子の配向性を乱すという新たな
問題を生じるようになる。特開昭61−205924号
公報には、下記式
【0005】
【化2】 ここで、R4は2価の有機酸である、
【0006】で表されるモノマーユニットを有するポリ
イミドからなる液晶配向膜を備えた液晶表示素子が開示
されている。このポリイミドは有機溶媒に可溶性であ
り、有機溶媒溶液として塗工することができる利点があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は有機溶
媒に可溶なポリイミドを含有する新規な液晶配向剤を提
供することにある。本発明の他の目的は、液晶の良好な
配向を生じる液晶配向膜を与える新規な液晶配向剤を提
供することにある。
【0008】本発明のさらに他の目的は、200℃以下
の温度で焼成して上記の如き優れた液晶配向膜を与える
新規な液晶配向剤を提供することにある。本発明のさら
に他の目的は、本発明の液晶配向剤を用いた液晶表示素
子を提供することにある。本発明のさらに他の目的およ
び利点は、以下の説明から明らかとなろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、第1に、下記式(1)
【0010】
【化3】 ここでR1は2価の有機基であり、R2はフッ素原子また
は1価の有機基でありそしてaは0〜2の整数である、
【0011】で表される構造単位からなる可溶性ポリイ
ミド(以下、「重合体(I)」という)を含有すること
を特徴とする液晶配向剤によって達成される。また、本
発明の上記目的および利点は、第2に、本発明の液晶配
向剤からなる液晶配向膜を有することを特徴とする液晶
表示素子によって達成される。上記式(1)で表される
構造単位は、下記式(1)−aの
【0012】
【化4】 ここで、R2およびaの定義は上記式(1)に同じであ
る、
【0013】で表されるテトラカルボン酸二無水物と下
記式(1)−b H2N−R1−NH2 …(1)−b ここで、R1の定義は上記式(1)と同じである、で表
されるジアミン化合物を出発原料とし、両者を反応させ
ることにより製造することができる。
【0014】上記式(1)−bのジアミン化合物に関
し、式(1)−b中R1は2価の有機酸であり、好まし
くは2価の芳香族基、ヘテロ原子を有する芳香族基、脂
肪族基、脂環族基およびオルガノシロキシ基を有する脂
肪族基を挙げることができる。
【0015】かかるジアミン化合物としては、例えばパ
ラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ
ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスル
フィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノ
ナフタレン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビ
フェニル、3,4’−ジアミノベンズアニリド、3,4’
−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベ
ンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,
4’−ジアミノベンゾフェニン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフル
オロプロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)
ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒ
ドロ−アントラセン、9,9−ビス(4−アミノフェニ
ル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロ
ロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,
4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,
4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,
3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,
2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、4,4’−ジアミノベンザニリドなどの芳香族ジア
ミン;ジアミノテトラフェニルチオフェンなどのヘテロ
原子を有する芳香族ジアミン;1,1−メタキシリレン
ジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレン
ジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジア
ミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタ
メチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、
イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエ
ニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダ
ニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,0
2.7]−ウンデシレンジメチルジアミンなどの脂肪族ま
たは脂環族ジアミン;および
【0016】
【化5】
【0017】(式中、R3はメチル基、エチル基、プロ
ピル基などの炭素数1〜12のアルキル基、シクロヘキ
シル基などのシクロアルキル基、またはフェニル基など
のアリール基、pは1〜3の整数そしてqは1〜20の
整数を示す)等で表されるジアミノオルガノシロキサン
を挙げることができる。
【0018】これらの中で、パラフェニレンジアミン、
メタフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,
2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プ
ロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン、4,4’−ジアミノベンザニリド、ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフ
ルオロプロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)
フルオレンが好ましい。
【0019】上記式(1)−aのテトラカルボン酸二無
水物と上記式(1)−bのジアミン化合物との反応は、
先ず両化合物を有機溶媒中で接触せしめてポリアミック
酸を生成し、次いで生成したポリアミック酸を有機溶媒
中でそのまま加熱するかまたは脱水剤および塩基性触媒
の存在下で処理してイミド化せしめることにより実施す
ることができる。
【0020】テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合
物とは、ジアミン化合物1モル当りテトラカルボン酸二
無水物を通常0.4〜4モルの割合で使用するが、0.6
〜2.4モルの割合で使用するのが好ましい。ポリアミ
ック酸を生成する反応は通常0〜150℃、好ましくは
0〜100℃の温度で実施される。また反応溶媒はテト
ラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の総量が0.1
〜30重量%の濃度となるように用いられる。
【0021】また上記反応により得られたポリアミック
酸を有機溶媒中でイミド化せしめる際の反応温度は、通
常60〜200℃、好ましくは100〜170℃であ
る。60℃未満ではイミド化反応の進行が遅れ、また2
00℃を超えるとポリイミド化合物の分子量が低下する
ことがある。また脱水剤と塩基性触媒の存在下でイミド
化を行う際の反応温度は、通常0〜180℃、好ましく
は60〜150℃である。脱水剤としては例えば無水酢
酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸
無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリ
アミック酸の繰返し単位1モル当り1.6〜20モルが
好ましい。
【0022】また塩基性触媒としては特に限定されない
が、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチル
アミンなどの3級アミンを用いることができる。塩基性
触媒の使用量は、使用する脱水剤1モル当り0.5〜1
0モルが好ましい。
【0023】イミド化反応に用いている有機溶媒として
は、イミド化生成物を溶解させるものであれば特に制限
はなく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−
ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テト
ラメチル尿素、ヘキサメチルホスホリルトリアミドなど
の非プロトン系極性溶媒、m−クレゾール、キシレノー
ル、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノー
ル系溶媒を挙げることができる。
【0024】かくして得られる、本発明で用いられる重
合体(I)は固有粘度 〔ηinh= ln(ηrel/C)、 N−メチル−2−ピロリドン中、 C=0.5/dl、30℃〕 が0.05〜10dl/gであるものが好ましく、0.0
5〜5dl/gであるものがより好ましい。
【0025】本発明の液晶配向剤は、重合体(I)の、
好ましくは有機溶媒溶液からなる。該有機溶媒溶液は、
固形分濃度が好ましくは0.1〜30重量%、より好ま
しくは0.5〜20重量%のものである。
【0026】使用される有機溶媒としては、上記イミド
化反応に使用しうる有機溶媒およびそれを下記の如き一
般的有機溶媒との混合溶媒を挙げることができる。すな
わち一般的有機溶媒であるアルコール類、ケトン類、エ
ステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水
素類、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、トリエチレングリコール、エチレングリコール
モノメチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロ
ン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコール
メチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、
エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレン
グリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコー
ル−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチル
エーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタ
ン、1,4−ジクロルブタン、トリクロルエタン、クロ
ルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを用
いることができる。これらの一般的有機溶媒は重合体
(I)を析出させない割合で使用されることは当然であ
る。本発明の液晶配向剤は、重合体(I)の他に基盤と
の接着性を改善する目的で、官能性シラン含有化合物ま
たはチタネートを含有することができる。
【0027】官能性シラン含有化合物としては例えば3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメト
キシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−(2−アミノエチル)−3−アミノ−プロピルトリ
メトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミ
ノ−プロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイド−
プロピルトリメトキシシラン、3−ウレイド−プロピル
トリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−ア
ミノ−プロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカル
ボニル−3−アミノ−プロピルトリエトキシシラン、N
−トリメトキシシリルプロピル−トリエチレントリアミ
ン、N−トリエトキシシリルプロピル−トリエチレント
リアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリ
アザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−ト
リアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジア
ザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6
−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミ
ノ−プロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−
アミノ−プロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−
3−アミノ−プロピルトリエトキシシラン、N−ビス
(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノ−プ
ロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらは単
独でまたは2種以上併用することができる。
【0028】また、チタネート化合物としては、例えば
イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプ
ロピルトリミリスチルチタネート、ビス(トリエタノー
ルアミン)ジイソプロピルチタネート、ビス(トリエタ
ノールアミン)ジブチルチタネートなどを挙げることが
できる。これらのチタネートは単独でまたは2種以上併
用することができる。本発明では、本発明の液晶配向剤
を用いた液晶表示素子が同様に提供される。
【0029】本発明の液晶配向剤を用いて得られる液晶
表示素子は、例えば次の方法によって製造することがで
きる。まず透明導電膜が設けられた基板の透明導電膜側
に、本発明の液晶配向剤をロールコーター法、スピンナ
ー法、印刷法などで塗布し、好ましくは80〜200
℃、より好ましくは120〜200℃の温度で加熱して
塗膜を形成させる。この塗膜の膜厚は、通常、0.00
1〜1μm、好ましくは0.005〜0.5μmである。
【0030】形成された塗膜は、重合体(I)からな
り、ナイロンなどの合成繊維からなる布を巻きつけたロ
ールでラビング処理を行うことにより、液晶配向膜とさ
れる。上記基板としては、例えばフロートガラス、ソー
ダガラスなどのガラス、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、
ポリカーボネートなどのプラスチックフィルムなどから
なる透明基板を用いることができる。
【0031】上記透明導電膜としては、SnO2からな
るNESA膜、In23−SnO2からなるITO膜な
どを用いることができる。これらの透明導電膜のパター
ニングには、フォト・エッチング法、予めマスクを用い
る方法などが用いられる。液晶配向剤の塗布に際して
は、基板および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良
好にするために、基板および透明導電膜上に、あらかじ
め官能性シラン含有化合物、チタネートなどを塗布する
こともできる。
【0032】液晶配向膜が形成された基板は、その2枚
を液晶配向膜面をラビング方向が直交または逆平行とな
るように対向させ、基板の間の周辺部をシール剤でシー
ルし、液晶を充填し、充填口を封止して液晶セルとし、
その両面に偏光方向がそれぞれ基板の液晶配向膜のラビ
ング方向と一致または直交するように偏光板を張り合わ
せることにより液晶表示素子とされる。
【0033】上記シール剤としては、例えば硬化剤およ
びスペーサとしての酸化アルミニウム球を含有したエポ
キシ樹脂などを用いることができる。上記液晶として
は、ネマチック型液晶を形成させるものが好ましく用い
られる。例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、
ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エ
ステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロ
ヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液
晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などが用
いられる。
【0034】またこれらの液晶に、例えばコレスチルク
ロリド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボ
ネートなどのコレステリック液晶や商品名C−15、C
B−15(ブリティッシュドラックハウス社製)として
販売されているようなカイラル剤などを添加して使用す
ることもできる。さらにp−デシロキシベンジリデン−
p’−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強
誘電性液晶も使用することができる。
【0035】液晶セルの外側に使用される偏光板として
は、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ
素を吸収させたH膜と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース
保護膜で挟んだ偏光板、またはH膜そのものからなる偏
光板などを挙げることができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるもの
ではない。また液晶セルの配向性評価は、電圧をオン・
オフさせた時の液晶セル中の異常ドメイン(リバースツ
イスト・リバースチルト)の有無を、偏光顕微鏡で観察
し、異常ドメインのないものを配向性良好と判定した。
【0037】合成例1 4,4’−ジアミノジフェニルメタン19.7gをγ−ブ
チロラクトン366gに溶解し、25℃で十分に撹拌し
た後、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エンテトラカ
ルボン酸二無水物24.8gを加え、60℃で5時間反
応させた。次いで39.5gのピリジンと30.6gの無
水酢酸を添加し、120℃で3時間反応させた。次いで
反応液を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈
殿させた後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15
時間乾燥させて、固有粘度1.15dl/gの重合体
(Ia)31.1gを得た。得られた重合体(Ia)の
赤外吸収スペクトル(KBrペレット法)を測定したと
ころ、1720cm-1および1780cm-1にイミド基
特性吸収が認められ、ポリイミドであることを確認し
た。
【0038】合成例2 合成例1において、テトラカルボン酸二無水物をピロメ
リット酸二無水物21.8gに変え、0℃で3時間反応
させた。次いで反応液を大過剰のメタノールで洗浄し、
減圧下40℃で15時間乾燥させて固有粘度1.51d
l/gのポリアミック酸31.1gを得た。
【0039】実施例1 合成例1で得られた重合体(1a)6.12gを、N−
メチル−2−ピロリドン146.9gに溶解させ、固形
分濃度4重量%の溶液を調製した。この溶液を孔径1μ
mのフィルタで濾過し、液晶配向剤溶液を調整した。こ
の溶液を、ITO膜からなる透明電極付きガラス基板上
の透明電極面に、スピナーを用いて塗布し、180℃で
1時間乾燥し、乾燥膜厚0.05μmの塗膜を形成し
た。形成した塗膜にナイロン型の布を巻きつけたロール
を有するラビングマシーンにより、ロール回転数500
rpm、ステージ移動速度1cm/秒でラビング処理を
行った。
【0040】次に、一対のラビング処理された基板の液
晶配向膜を有する側のそれぞれの外縁に、直径17μm
の酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリ
ーン印刷塗布したのち、一対の基板を上下にラビング方
向が互いに直交するように重ね合わせて圧着し、接着剤
を硬化させた。次に、液晶注入口より一対の基板間に、
ネマチック型液晶(メルク社製、ZLI−1132)を
充填したのち、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止
し、得られた素子の外側の両面に偏光板を、偏光板の偏
光方向がそれぞれの基板の液晶配向膜のラビング方向と
一致するように貼り合わせ、液晶表示素子を作製した。
得られた液晶表示素子に電圧を印加したところ、異常ド
メインの発生のない良好な表示が得られた。
【0041】比較例1 合成例2で得られたポリアミック酸を用いて実施例1と
同様にして液晶表示素子を作製した。得られた液晶表示
素子に電圧を印加したところ、ラビング方向に沿って異
常ドメインが観察された。
【0042】
【発明の効果】本発明の液晶配向剤によれば、200℃
以下の温度での焼成が可能である。この液晶配向剤は液
晶配向性が良好なため、特にTN型表示素子用として好
適に用いることができる。また本発明の液晶配向剤を用
いて形成されたポリイミドからなる配向膜を有する液晶
表示素子は、使用する液晶を選択することにより、強誘
電表示素子にも好適に使用することができる。さらに、
本発明の液晶配向剤を用いて形成した液晶配向膜を有す
る液晶表示素子は、液晶の配向性および信頼性に優れて
いるため、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、係数表
示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、
液晶テレビなどの表示装置に特に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 泰明 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェ イエスアール株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−242631(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 79/00 - 79/08 C08G 73/00 - 73/26 G02F 1/1337

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 ここでR1は2価の有機基であり、R2はフッ素原子また
    は1価の有機基でありそしてaは0〜2の整数である、 で表される構造単位からなる可溶性ポリイミドを含有す
    ることを特徴とする液晶配向剤。
  2. 【請求項2】 請求項1の液晶配向剤からなる液晶配向
    膜を有することを特徴とする液晶表示素子。
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