JP2722657B2 - 液晶配向剤 - Google Patents

液晶配向剤

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JP2722657B2 JP1111488A JP11148889A JP2722657B2 JP 2722657 B2 JP2722657 B2 JP 2722657B2 JP 1111488 A JP1111488 A JP 1111488A JP 11148889 A JP11148889 A JP 11148889A JP 2722657 B2 JP2722657 B2 JP 2722657B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液晶配向剤に関し、特にプレチルト角が大
きい液晶配向膜を形成し得る液晶配向剤に関する。
〔従来の技術〕
従来、正の誘電異方性を有するネマチック型液晶を液
晶配向剤を塗布した透明電極でサンドイッチし、液晶分
子の長軸が基板間で90度連続的に捩じれるようにしてな
るTN型配列セルを有する液晶表示素子(TN型表示素子)
が知られている。この液晶表示素子における液晶の配向
は、電極上に塗布されたポリイミド等からなる液晶配向
膜をラビング処理して形成されている。
このTN型表示素子は、コントラストおよび視覚依存性
に劣るため、最近、コントラストおよび視覚依存性に優
れた液晶表示素子としてSBE(Super twisted Birefring
ency Effect)表示素子が知られるようになった。このS
BE表示素子は、液晶としてネマチック型液晶に光学活性
物質であるカイラル剤をブレンドしたものを用い、液晶
分子の長軸を基板間で180度以上連続的に捩じることに
より生じる複屈折効果を利用するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記SBE表示素子は、従来、液晶を配向させ
るために、二酸化ケイ素を斜方蒸着した基板を用いてい
るため、表示の再現性が悪く、製造工程が煩雑である等
の問題がある。
また、前記従来のTN型表示素子のポリイミド等からな
る液晶配向膜を用いてSBE表示素子を作製した場合に
は、配向した液晶分子の長軸と液晶配向膜とのプレチル
ト角が小さいため、液晶を基板間で180度以上捩じるこ
とができず、所要の表示機能を得ることが困難であると
いう問題がある。
そこで本発明の目的は、液晶の配向性が良好でプレチ
ルト角が大きい液晶配向膜の得られる液晶配向剤を提供
することにある。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち本発明は、次の成分(A)及び(B)を含有
する液晶配向剤を提供するものである。
(A)下記一般式(I)で示される構造(以下、「単位
(I)」という) (式中、R1は四価の有機基、R2は二価の有機基を示
す。) 及び/または下記一般式(II)で示される構造(以下、
「単位(II)」という) (式中、R1及びR2は上記と同様である。) を繰り返し単位とするポリマー (B)次のポリマー(a)及び(c)から選ばれる少な
くとも1種類のポリマー (a)下記一般式(III)で示される構造(以下、「単
位(III)という)を繰り返し単位中に有するポリマー 〔式中、R1及びR2は前記と同様であり、R3、R4、R5、R6
及びR7は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン
原子、ヒドロキシル基またはハロゲン原子もしくはヒド
ロキシル基で置換されていてもよいアルキル基、アルケ
ニル基もしくはフェニル基を示し、Aはハロゲン原子で
置換されていてもよい二価の脂環式基または芳香族基を
示し、nは0または1を示し、R8は水素原子または基: (式中、R3、R4、R5、R6、R7、A及びnは上記と同様で
ある。) を示す。] (c)下記一般式(V)で示される構造(以下、「単位
(V)」という)を繰り返し単位中に有するポリマー (式中、R1及びR2は前記と同様であり、R11及びR12は同
一でも異なってもよく、一価の有機基を示す。) まず、本発明の配向剤に用いる(A)成分について説
明する。
(A)成分のポリマーの繰り返し単位を表わす一般式
(I)および一般式(II)において、R1は四価の有機基
であり、シクロブタン、メチルシクロペンタン、シクロ
ペンタン、シクロヘキサン、ビシクロオクタン等の炭素
数4以上の飽和脂環式炭化水素から水素原子を4個除い
て誘導される基;フラン誘導体等のヘテロ原子を有する
脂環式環状化合物から水素原子を4個除いて誘導される
基またはジフェニルスルホン酸、ビフェニルエーテル、
ジフェニルメタン、ナフタレン等の芳香族化合物から水
素原子を4個除いて誘導される基であり、R2は二価の有
機基であり、例えば 〔ここで、X1、X2、X3およびX4は、同一でも異なっても
よく、−H、−CH3または−OCH3、Y0は−CH2−、−C2H4
−、−O−、−S−、 −SO2−または−CONH−を示し、nは0または1を示
す〕で示される二価の芳香族基;−(CH2)n′−(ここ
で、n′は2〜20の整数を示す。) で示される炭素数2〜20の脂肪族基または脂環式基、お
よび 〔ここで、R′は −(CH2)l−(lは1〜50の整数)、 等の二価の脂肪族基、脂環式基または芳香族基を示し、
R″は (ここで、n″は1〜20の整数を示す)等の一価の脂肪
族基、脂環式基または芳香族基を示し、mは1〜100の
整数である〕 で示されるオルガノシロキサン基を挙げることができ
る。
単位(I)を繰返し単位とするポリマーは、例えばジ
アミン化合物とテトラカルボン酸二無水物とを、有機溶
媒中で反応させることにより製造することができる。
ここで、ジアミン化合物としては、パラフェニレンジ
アミン、メタフェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジ
フェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルエタン、
ベンジジン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、
4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノ
ジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3′
−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、3,4′−ジア
ミノベンズアニリド、3,4′−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、3,4′−ジアミ
ノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、
2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
プロパン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9
−ビス(4−アミノフェノキシ)−10−ヒドロ−アント
ラセン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレ
ン、4,4′−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、
2,2′,5,5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノビフェニ
ル、2,2′−ジクロロ−4,4′−ジアミノ−5,5′−ジメ
トキシビフェニル、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミ
ノビフェニル、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン、2,2′−ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン等の芳
香族ジアミン;1,1′−メタキシリレンジアミン、1,3−
プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチ
レンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレン
ジアミン、4,4′−ジメチルヘプタメチレンジアミン、
1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、
テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキ
サヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミ
ン、トリシクロ〔6.2.1.02,7〕−ウンデシレンジメチル
ジアミン等の脂肪族または脂環式ジアミン;下記式: 〔ここで、R′、R″およびmは前記と同様である。〕 で表わされるジアミノオルガノシロキサン等を挙げるこ
とができる。
また、テトラカルボン酸二無水物としては、1,2,3,4
−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−
シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−ト
リカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−ト
リカルボキシ−ノルボルナン−2−酢酸二無水物、5−
(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−
シクロヘキセンジカルボン酸二無水物、ビシクロ〔2.2.
2〕−オクト−7−エン−テトラカルボン酸二無水物、
1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物等の脂環式
テトラカルボン酸二無水物;4,4′−ビス(3,4−ジカル
ボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,
4′−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニル
スルホン酸二無水物、4,4′−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3′,4,
4′−パーフルオロイソプロピリデンテテトラカルボン
酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラ
カルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフ
ィンオキシド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフ
ェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(ト
リフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフ
タル酸)−4,4′−ジフェニルエーテル二無水物、ビス
(トリフェニルフタル酸)−4,4′−ジフェニルメタン
二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′
−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,
5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−
ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−
ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、
3,3′,4,4′−テトラフェニルシランテトラカルボン酸
二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物;ブタン
テトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−パーフルオ
ロイソプロピリデンテトラカルボン酸二無水物等の脂肪
族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。こ
れらは単独でも2種以上を組み合わせても用いることが
できる。
反応の際に用いる有機溶媒は、生成するポリマーを溶
解するものであればよく、例えばN−メチル−2−ピロ
リドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクト
ン、テトラメチル尿素、ビス(メトキシエチル)エーテ
ル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、1,4−ジオキ
サン等の有機溶媒を挙げることができる。なお、この有
機溶媒には、そのほかの一般的な有機溶媒であるアセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレ
ングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレング
リコールジメチルエーテル、ジクロルメタン、1,2−ジ
クロルエタン、1,4−ジクロルブタン、トリクロルエタ
ン、クロルゼンベン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、t−ブチルベンゼ
ン、トルエン、キシレン等もポリマーを析出させない程
度に混合して使用することができる。
単位(I)を繰返し単位とするポリマーを製造する際
の反応温度は、通常0〜150℃、好ましくは0〜80℃で
ある。
単位(II)を繰返し単位とするポリマー及び単位
(I)と単位(II)とを繰返し単位とするポリマーは、
例えば、単位(I)を繰返し単位とするポリマーを溶解
した有機溶媒中に、単位(I)を繰返し単位とするポリ
マー中のイミド化されるアミド結合と当量の脱水剤と、
該脱水剤の50〜300当量、好ましくは100〜200当量の塩
基性触媒を混合し、80〜180℃、好ましくはは100〜150
℃で1〜10時間反応させて行う方法により製造すること
ができる。
ここで有機溶媒としては、前記と同様のものを、脱水
剤としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフ
ルオロ酢酸等の酸無水物を、塩基性触媒としては、ピリ
ジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミン等の三級
アミンを挙げることができる。
上記のようにして得られた(A)成分のポリマーの回
収は、例えばこれを含む反応混合物を多量のメタノール
中に注いでポリマーを析出させることにより行い、さら
に精製はポリマーの溶けない溶剤、例えばメタノール等
で洗浄して行う。
単位(I)および/または単位(II)を繰返し単位と
するポリマーの固有粘度は、通常、0.05〜10dl/g(30
℃、N,N−ジメチルアセトアミド中)、好ましくは、0.0
5〜5dl/gである。
次に、本発明の配向剤Iに用いる(B)成分について
説明する。
ポリマー(a)の繰り返し単位中の構造を表わす一般
式(III)において、R3、R4、R5、R6及びR7としては、
例えば水素原子:塩素原子、フッ素原子、臭素原子など
のハロゲン原子;ヒドロキシル基;メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデ
シル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル
基、オクタデシル基、エイコシル基等の炭素数1〜20の
アルキル基;ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘ
キセニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、
ウンデセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、ヘ
キサデセニル基、オクタデセニル基、エイコセニル基等
の炭素数1〜20のアルケニル基;フェニル基等が挙げら
れ、アルキル基、アルケニル基およびフェニル基は、ハ
ロゲン原子またはヒドロキシル基で置換されていてもよ
い。これらのうちで、ドデシル基、テトラデシル基、ヘ
キサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基等の炭素
数14〜22のハロゲン原子で置換されていてもよい長鎖ア
ルキル基が好ましい。また、Aとしては、例えばシクロ
ブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、フェニレン
基、メチルフェニレン基、ジメチルフェニレン基、テト
ラメチルフェニレン基、ジクロロフェニレン基、ジフル
オロフェニレン基等を挙げることができる。
ポリマー(a)は、例えば以下の方法により製造する
ことができる。
第1の方法としては、下記一般式(VII) (式中、R1、R3、R4、R5、R6、R7、R8、A及びnは前記
と同様である。) で表わされるジカルボン酸及び/または下記一般式(VI
II) (式中、R1、R3、R4、R5、R6、R7、R8、A及びnは前記
と同様であり、Xはフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原
子を示す) で表わされるジカルボン酸ジハロゲン化物とジアミン化
合物とを反応させる方法が挙げられる。
本反応に用いられるジアミン化合物としては、例えば
前記(A)成分の製造に用いられるものと同様のものが
挙げられる。
上記第1の方法におけるジカルボン酸(VII)とジア
ミン化合物との反応は、酸性または塩基性触媒の存在
下、100〜250℃の高温で脱水させながら行われる。この
反応に用いられる反応触媒としては、例えばp−トルエ
ンスルホン酸、硫酸、塩酸等の酸性化合物、ピリジン、
ルチジン、コリジン等の有機アミン類が挙げられる。ま
た、反応溶媒としては、(A)成分の製造に関して例示
したものが挙げられる。
また、ジカルボン酸ジハロゲン化物(VIII)とジアミ
ン化合物との反応は、塩基性触媒の存在下、−30〜150
℃、好ましくは0〜80℃の温度で行われる。該塩基性触
媒としては、例えばトリエチルアミン、ピリジン、ルチ
ジン、コリジン等の有機アミン類が挙げられる。また、
反応溶媒としては、(A)成分の製造に関して例示した
ものが挙げられる。
なお、ジカルボン酸またはジカルボン酸ジハロゲン化
物とジアミン化合物との使用割合は、通常、ジカルボン
酸またはジカルボン酸ジハロゲン化物1モルに対して、
ジアミン化合物0.5〜2モル、好ましくは0.8〜1.2モル
である。ジアミン化合物の使用量が前範囲外では高分子
量のポリマーを得ることができない。
また、ジカルボン酸(VII)とジカルボン酸ジハロゲ
ン化物(VIII)とを併用してジアミン化合物と反応させ
る場合、ジアミン化合物の使用割合は、ジカルボン酸ジ
ハロゲン化物とジカルボン酸の総量1モルに対してジア
ミン化合物0.8〜1.5モルでよい。用いられる反応溶媒
は、(A)成分の製造に関して例示したものが挙げられ
る。また、反応温度は、通常、−30〜150℃、好ましく
は0〜80℃である。
また、ポリマー(a)を製造する第2の方法として、
前記単位(I)を繰り返し単位とするポリマーと、下記
一般式(IX) (式中、R3、R4、R5及びR6は前記と同様である) で表わされるエポキシ化合物とを反応させる方法が挙げ
られる。
上記第2の方法において用いられるエポキシ化合物
(IX)としては、例えばプロピレンオキシド、1,2−エ
ポキシブタン、1,2−エポキシペンタン、1,2−エポキシ
ヘキサン、1,2−エポキシヘプタン、1,2−エポキシオク
タン、1,2−エポキシノナン、1,2−エポキシデカン、1,
2−エポキシウンデカン、1,2−エポキシドデカン、1,2
−エポキシトリデカン、1,2−エポキシテトラデカン、
1,2−エポキシペンタデカン、1,2−エポキシヘキサデカ
ン、1,2−エポキシヘプタデカン、1,2−エポキシオクタ
デカン、1,2−エポキシノナデカン等の脂肪族エポキシ
化合物;3,4−エポキシ−1−ブテン、1,2−エポキシ−
5−ヘキセン、1,2−エポキシ−7−オクテン等の二重
結合を有する脂肪族エポキシ化合物;スチレンオキシ
ド、グリシジルフェニルエーテル、グリシジル−4−メ
トキシフェニルエーテル、N−(2,3−エポキシプロピ
ル)フタルイミド、グリシジルビフェニルエーテル等の
芳香族エポキシ化合物;エピフルオロヒドリン、エピク
ロロヒドリン、エピブロモヒドリン等のハロゲン化エポ
キシ化合物等が挙げられる。これらのうちで好ましいも
のは、1,2−エポキシテトラデカン、1,2−エポキシペン
タデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキシ
ヘプタデカン、1,2−エポキシオクタデカン、1,2−エポ
シキノナデカン等の炭素原子数12〜20の長鎖アルキル基
を有する脂肪族エポキシ化合物およびエピフルオロヒド
リン等のハロゲン化エポキシ化合物である。
本反応は、溶媒中、通常、0〜250℃、好ましくは20
〜250℃で行なわれる。また、エポキシ化合物(IX)の
使用量は、ポリアミド酸またはその誘導体中のポリアミ
ド酸構造単位1モルに対して、通常、0.005〜1モル、
好ましくは0.01〜0.5モルの割合である。反応に用いら
れる溶媒としては、(A)成分の製造に関して例示した
溶媒を使用することができる。
この反応においては、触媒を特に必要とせずに行うこ
とができるが、反応を促進させるために必要に応じて、
例えばトリエチルアミン、ピリジン、ルチジン、コリジ
ン等の第三級アミン、塩酸、硫酸、三フッ化ホウ素等の
無機酸をエポキシ化合物(IX)に対して、0.01〜150モ
ル%、好ましくは0.5〜100モル%用いることができる。
以上の第1または第2の方法で得られたポリマー
(a)の回収は、反応混合物を多量のメタノール中に注
いでポリマーを析出させることにより行い、さらに精製
はポリマーの溶けない溶剤、例えばメタノール等で洗浄
して行う。
ポリマー(a)の固有粘度は、通常、0.05〜10dl/g
(30℃、N,N−ジメチルアセトアミド中)、好ましくは
0.05〜5dl/g程度である。また、ポリマー(a)中の単
位(III)の含有量は、通常、0.1〜90モル%程度、好ま
しくは0.5〜50モル%程度である。
ポリマー(c)の繰り返し単位中の構造を表わす一般
式(V)において、R11及びR12としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラ
デシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデ
シル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基
等の脂肪族基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シ
クロヘキシル基等の脂環式基;フェニル基、ビフェニル
基、ナフチル基、ベンジル基等の芳香族基が挙げられ
る。
これらの有機基は、ヒドロキシル基、シアノ基、アル
コキシル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボ
ニル基等の官能基またはフッ素原子等のハロゲン原子で
置換されていてもよい。
ポリマー(c)は、例えば下記一般式(XI) (ここで、R2、R11及びR12は前記と同様である。) で表わされる二級ジアミンと、必要に応じてこれ以外の
二級ジアミンとからなるジアミン成分とテトラカルボン
酸二無水物とを有機溶媒中で反応させることにより得ら
れる。
ここで、一般式(XI)で表わされる二級ジアミンとし
ては、ビス(4−ヘキサデシルアミノフェニル)メタ
ン、2,2−ビス(4−ヘキサデシルアミノフェニル)プ
ロパン、ビス(4−ヘキサデシルアミノフェニル)エー
テル、ビス(4−オクタデシルアミノフェニル)メタ
ン、2,2−ビス(4−オクタデシルアミノフェニル)プ
ロパン、ビス(4−オクタデシルアミノフェニル)エー
テル、ビス[4−(2−ヒドロキシオクタデシルアミ
ノ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(2−ヒドロキシヘ
キサデシルアミノ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4
−(2−ヒドロキシオクタデシルアミノ)フェニル〕メ
タン、ビス〔4−(2−ヒドロキシオクタデシルアミ
ノ)フェニル〕エーテルなどを挙げることができる。
ここで、一般式(XI)で表わされる二級ジアミン以外
のジアミン化合物としては、(A)成分の製造に使用し
たジアミン化合物を挙げることができる。なお、ジアミ
ン成分中の、一般式(XI)で表わされる二級ジアミンの
含有量は、好ましくは2〜30モル%である。
また、テトラカルボン酸二無水物としては(A)成分
の製造に使用したテトラカルボン酸二無水物を挙げるこ
とができる。
一般式(XI)で表わされる二級ジアミンを含むジアミ
ン成分とテトラカルボン酸二無水物との反応温度は、通
常、0〜100℃であり、反応に際して用いる有機溶媒と
しては、(A)成分の製造に用いたものと同様のものを
挙げることができる。
ポリマー(c)は、一部がイミド化されていてもよ
く、このイミド化は上記単位(V)は繰り返し単位中に
有するポリアミド酸を溶解した有機溶媒中に、通常、イ
ミド化されるアミド結合と当量の脱水剤と、該脱水剤の
50〜300当量、好ましくは100〜200当量の塩基正触媒を
混合し、80〜180℃、好ましくは100〜150℃で1〜10時
間反応させることにより行なわれる。ここで使用される
有機溶媒、脱水剤および塩基性触媒は、(A)成分のう
ち単位(II)を繰り返し単位とするポリマーの製造に用
いたものと同様のものを挙げることができる。
ポリマー(c)の固有粘度は、通常、0.05〜10dl/g
(30℃、N,N−ジメチルアセトアミド)、好ましくは、
0.05〜5dl/gである。
以上のようにして得られた(A)成分及び(B)成分
は、(B)成分が(A)成分に対して、通常0.005〜90
重量%、好ましくは0.01〜50重量%となる割合で溶媒に
溶解し、固形分濃度0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20
重量%の溶液に調製することにより、配向剤を得ること
ができる。
ここで使用される溶媒としては、例えば(A)成分の
製造に関して例示したものと同様の溶媒を挙げることが
できる。
本発明の液晶配向剤を用いた液晶表示素子は、例えば
次の方法によって製造することができる。
まず、透明電極を有する基板に、前記配向剤をロール
コーター法、スピンナー法、印刷法等によって塗布して
塗膜を形成し、この塗膜を、例えば80〜200℃、好まし
くは120〜200℃程度で乾燥する。乾燥後の塗膜の厚さ
は、通常、0.001〜1μm、好ましくは0.005〜0.5μm
である。
基板上に液晶配向膜を形成する際には、必要に応じて
基板と液晶配向膜との接着性をさらに良好にするため
に、基板上にあらかじめシランカップリング剤、チタン
カップリング剤等を塗布することもできる。
本発明においては、前記配向剤を基板に塗布して得ら
れる塗膜を配向処理することにより液晶配向膜とする。
この配向処理の方法は特に限定されず、例えばナイロ
ン、ポリエステル、コットンなどの合成繊維からなる布
を巻きつけたロールで塗膜表面をこするラビング法等が
用いられる。
次に、上述のようにして形成された液晶配向膜を有す
る一対の基板を、液晶配向膜が内側になるように間隙を
開けて対向させ、液晶充填口を残して周辺部をシール材
に封止し、充填口より2枚の基板間の間隙に液晶を充填
する。次に充填口の封止剤で封止して液晶セルとし、2
枚の基板の外側にそれぞれ例えば直交した偏光板を圧着
することにより液晶表示素子を得ることができる。
本発明の液晶配向剤を用いた液晶表示素子の製造に用
いられる基板としては、例えばフロートガラス、ソーダ
ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネー
ト、その他のプラスチック等からなる透明基板を挙げる
ことができる。
透明導電膜としては、SnO2からなるNESA膜In2O3−SnO
2からなるITO膜を用いることができる。これらの透明導
電膜のパターン形成は、フォトエッチング法、あらかじ
めマスクを用いて行う方法などによって行うことができ
る。
前記シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサ
ーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂
等を用いることができる。
液晶としては、正の誘電異方性を有する液晶であれば
特に限定されず、ネマチック型液晶を形成させるもの、
例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニ
ル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系
液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン
系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシク
ロオクタン系液晶、キュバン系液晶等が好ましい。これ
らの液晶は、通常、混合物として使用されるが、単独で
使用してもよい。
さらに、これらの液晶に対して、コレスチルクロリ
ド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネー
ト等のコレステリック液晶や商品名C−15、CB−15(ブ
リティッシュラックハウス社製)として販売されている
ようなカイラル剤などを添加して使用することもでき
る。
液晶の充填口の封止剤としては、特に有機系封止剤が
低温で使用できるので好ましい。
基板の外側(液晶セルの外側)に使用される偏光板と
しては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨ
ウ素を吸収させたH膜と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロー
ス保護膜で挟んでなる偏光板またはH膜そのものからな
る偏光板を挙げることができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中におけるプレチルト角の測定は、〔T.
J.Scheffer,et al.,J.Appl.Phys.,48,1783(1977),F.N
akano,et al.,JPN,J.Appl.Phys.,19,2013(1980)〕に
記載の方法に準拠し、He−Neレーザー光を用いる結晶回
転法により行った。
合成例1 単位(I)を繰返し単位とするポリマーの製
造 2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物2
2.4gおよび4,4′−ジアミノジフェニルメタン19.8gを、
N−メチル−2−ピロリドン380.2gに溶解し、60℃で攪
拌しながら6時間反応させ、下記式および式で示さ
れる構造を繰り返し単位とするポリアミド酸を製造し
た。得られたポリアミド酸の固有粘度を、30℃、N,N−
ジメチルアセトアミド中で測定したところ、1.58dl/gで
あった。
合成例2 単位(I)を繰り返し単位とするポリマーの
製造 ピロメリット酸二無水物21.8gおよび4,4′−ジアミノ
ジフェニルメタン19.8gを、N−メチル−2−ピロリド
ン374.4gに溶解し、5℃以下で攪拌しながら6時間反応
させ、下記式で示される構造を繰り返し単位とするポ
リアミド酸を製造した。得られたポリアミド酸の固有粘
度を、30℃、N,N−ジメチルアミド中で測定したとこ
ろ、1.63dl/gであった。
合成例3 単位(I)及び単位(II)を繰り返し単位と
するポリマーの製造 合成例(I)で得られたポリアミド酸を、N−メチル
−2−ピロリドン422.3gに5重量%の濃度に溶解し、ピ
リジン7.91gおよび無水酢酸10.2gを添加して、120℃で
3時間反応させた。得られた反応混合物を多量のメタノ
ール中に注ぎ、生成したポリマーを析出させた。得られ
たポリマーを濾別した後、さらにメタノールで洗浄後、
減圧下で乾燥したところ前記式、式および下記式
で示される構造を繰り返し単位とするポリマーが得られ
た。
得られたポリマーの固有粘度を測定したところ、1.63
dl/g(30℃、N,N−ジメチルアセトアミド中)であり、
またポリマーを重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し
1H−NMRスペクトルを測定した結果、このポリマーに
おいては反応前のポリアミド酸中に存在したアミド結合
の55%がイミド結合になっていることがわかった。
合成例4 単位(II)を繰り返し単位とするポリマーの
製造 合成例(I)で得られたポリアミド酸を、N−メチル
−2−ピロリドン422.3gに5重量%の濃度に溶解し、ピ
リジン39.6gおよび無水酢酸30.6gを添加して、120℃で
3時間反応させた。得られた反応混合物を多量のメタノ
ール中に注ぎ、生成したポリマーを析出させた。得られ
たポリマーを濾別した後、さらにメタノールで洗浄後、
減圧下で乾燥したところ式で示される構造を繰り返し
単位とするポリマーが得られた。
得られたポリマーの固有粘度を測定したところ1.47dl
/g(30℃、N,N−ジメチルアセトアミド中)であり、ま
たポリマーを重水素化ジメチルスルホキシドに溶解して
1H−NMRスペクトルを測定した結果、このポリマーにお
いては反応前のポリアミド酸中に存在したアミド結合の
100%がイミド結合になっていることがわかった。
合成例5 単位(III)を繰り返し単位中に有するポリ
アミド酸の製造 2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物2
2.4g、および1−ヘキサデカノール48.5gを、N,N−ジメ
チルアセトアミド1347gに溶解し、80℃で5時間反応さ
せた。得られた反応生成液を氷浴中で冷却し0〜5℃温
度を保持して攪拌しながら、塩化チオニル23.8gを1時
間かけて滴下した。滴下終了後、温度を室温に戻して1
昼夜放置した。次に、室温で38.0gのトリエチルアミン
を加え、攪拌しながら4,4′−ジアミノジフェニルメタ
ン99.1gをゆっくりと30分かけて添加するとともに、2,
3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物89.7g
を添加した。室温で20時間反応させた後、約10lのメタ
ノール中に反応混合物を滴下して、生成したポリマーを
沈澱させた。沈澱したポリマーをガラスフィルターで濾
別し、さらに約2lのメタノールで洗浄した後、減圧下で
乾燥したところ、下記式および式で示される構造を
繰り返し単位中に有するポリマーが得られた。
以上のようにして得られたポリマーの固有粘度を、30
℃、N,N−ジメチルアセトアミド中で測定したところ、
0.97dl/gであった。また、得られたポリマー中の単位
(III)の含有量は20モル%であった。
(式中、Rは水素原子またはヘキサデシル基を示す) 合成例6 単位(III)を繰り返し単位中に有するポリ
アミド酸の製造 合成例1で得られたポリアミド酸を、N−メチル−ピ
ロリドン422.3gに5重量%の濃度に溶解し、ピリジン0.
158gおよび1,2−エポキシヘキサデカン9.62gを添加し
て、攪拌しながら80℃で6時間反応させた。得られた反
応混合物を多量のメタノール中に注ぎ、冷却しながら生
成したポリマーを析出させた。得られたポリマーを濾別
した後、さらに少量のメタノールで洗浄した後、減圧下
で乾燥したところ、前記式および式で示される構造
を繰返し単位中に有するポリマーが得られた。
ポリマーを重水素化ジメチルスルホキシドに溶解して
1H−NMRスペクトルを測定したところ、ポリアミド酸中
に存在したカルボキシル基の12%が上記1,2−エポキシ
ヘキサデカンと反応した構造になっていることがわかっ
た。
合成例7 単位(V)を繰り返し単位中に有するポリマ
ーの製造 4,4′−ジアミノジフェニルメタン19.8gおよび1,2−
エポキシオクタデカン7.40gをN−メチル−2−ピロリ
ドン464.4gに溶解し、120℃で8時間反応させた。得ら
れた反応溶液を室温まで冷却し、攪拌しながら22.4gの
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物を
添加した後、60℃で4時間反応させた。得られた反応溶
液を3lの1重量%塩酸水溶液に滴下しポリマーを析出さ
せた。ポリマーを濾別しさらに多量のメタノールで十分
に洗浄して精製した後、減圧乾燥したところ下記式お
よび式で示される構造を繰り返し単位中に有するポリ
マーを得た。
以上のようにして得られたポリマーの固有粘度を30
℃、N,N−ジメチルアセトアミド中で測定したところ、
0.86dl/gであった。また、得られたポリマー中の前記一
般式(V)で示されるジアミンユニットの含有量は、23
モル%であった。
(ここで、R13及びR14の少なくとも一方は−OC18H37
表わされる基である) 合成例8 単位(V)を繰り返し単位中に有するポリマ
ーの製造 合成例7と同様にポリアミド酸を合成し、ポリアミド
酸を精製、乾燥した後、N−メチル−2−ピロリドンに
溶解し5重量%の溶液を調製した。ポリアミド酸溶液を
60℃に加熱し、攪拌しながら39.6gのピリジンおよび30.
6gの無水酢酸をこの順に添加した後、120℃で5時間反
応させた。得られた反応溶液を多量のメタノール中に注
ぎ、ポリマーを沈殿させ、濾別し、さらにメタノールで
洗浄した後、減圧下で乾燥したところ、前記式、及
びで示される構造を繰り返し単位中に有するポリマー
を得た。
以上のようにして得られたポリマーの固有粘度を30
℃、N,N−ジメチルアセトアミド中で測定したところ、
0.75dl/gであった。また、得られたポリマーのNMRスペ
クトルは、ポリマー中の前記式およびで示される構
造単位の含有量は22モル%であることを示した。
実施例1 合成例1で製造したポリマー85gと合成例5で製造し
たポリマー15gをN−メチル−2−ピロリドン/エチル
セロソルブ(60/40,重量比)の混合溶媒に溶解し、固形
分濃度が5重量%の溶液を調製し、この溶液を孔径1μ
mのフィルターで濾過し、不溶分を除去して均質な配向
剤を得た。
この配向剤を、ITOからなる透明電極付ガラス基板上
の透明電極面に、塗布した後、180℃で1時間乾燥さ
せ、乾燥膜厚0.1μmの液晶配向膜を得た。
得られた液晶配向膜に、ナイロン製の布を巻きつけた
ロールを備えたラビングマシーンを用いてロール回転数
500r.p.m.、ステージ移動速度1cm/秒でラビング処理を
施した。
次に、一対の基板のラビング処理された液晶配向膜を
有する側のそれぞれの外縁に、直径17μmの酸化アルミ
ニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷塗布
した後、一対の基板を上下にラビング方向が逆並行にな
るように重ね合わせて圧着し接着剤を硬化させ、内部に
は液晶を充填する室を残した。
次に、接着剤層に形成されている液晶充填口からネマ
チック型液晶(メルク社製、ZLI−1565)を注入した
後、エポキシ系接着剤(三井東圧化学(株)製、ストラ
クトボンドXN−5A)で液晶充填口を封じて液晶セルを作
製した。
得られた液晶セルの配向性は良好であり、プレチルト
角を測定したところ、12°であった。
実施例2〜10 合成例1〜4で製造したポリマーと合成例5〜8で製
造したポリマーとの種々の組み合わせで配向剤を調製
し、実施例1と同様に評価したところ、表1の結果が得
られた。
比較例1 合成例1で製造したポリマーを用い、実施例1と同様
に配向膜を作製し評価したところ、配向性は良好であっ
たが、プレチルト角は1.2°であった。
比較例2 合成例2で製造したポリマーを用い、実施例1と同様
に配向膜を作製し、評価したところ、配向みだれが観察
され、プレチルト角は3°であった。
〔発明の効果〕
本発明の液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜
は、配向性が良好でプレチルト角が大きく、特にSBE表
示素子用として好適な液晶配向膜である。
また、本発明の液晶配向剤を用いた液晶表示素子は、
使用する液晶を選択することにより、SBE表示素子、TN
型表示素子、あるいは強誘電液晶表示素子等のいずれの
液晶表示素子にも好適に使用することができる。
さらに本発明の液晶配向剤を用いた液晶表示素子は、
液晶の配向性および信頼性に優れ、直線偏光板、円偏光
板等の偏光板を組合わせることにより、種々の装置に有
効に使用でき、例えば計算機、腕時計、置時計、係数表
示板、ワードプロセッサー、パーソナルコンピュータ
ー、液晶テレビ等の表示装置に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保坂 幸宏 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−262829(JP,A) 特開 昭62−297819(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の成分(A)及び(B)を含有する液晶
    配向剤。 (A)下記一般式(I)で示される構造 (式中、R1は四価の有機基、R2は二価の有機基を示
    す。) 及び/または下記一般式(II)で示される構造 (式中、R1及びR2は上記と同様である。) を繰り返し単位とするポリマー (B)次のポリマー(a)及び(c)から選ばれる少な
    くとも1種類のポリマー (a)下記一般式(III)で示される構造を繰り返し単
    位中に有するポリマー [式中、R1及びR2は前記と同様であり、R3、R4、R5、R6
    及びR7は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン
    原子、ヒドロキシル基またはハロゲン原子もしくはヒド
    ロキシル基で置換されていてもよいアルキル基、アルケ
    ニル基もしくはフェニル基を示し、Aはハロゲン原子で
    置換されていてもよい二価の脂環式基または芳香族基を
    示し、nは0または1を示し、R8は水素原子または基: (式中、R3、R4、R5、R6、R7、A及びnは上記と同様で
    ある。) を示す。] (c)下記一般式(V)で示される構造を繰り返し単位
    中に有するポリマー (式中、R1及びR2は前記と同様であり、R11及びR12は同
    一でも異なってもよく、一価の有機基を示す。)
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