JP3246229B2 - チップ状電子部品およびその製造方法 - Google Patents

チップ状電子部品およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高密度配線回路に用いら
れるチップ状電子部品およびその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の軽薄短小化に対する要
求がますます増大していく中、回路基板の配線密度を高
めるため、電子部品には非常に小型なチップ状電子部品
が多く用いられるようになってきた。
【0003】従来のチップ状電子部品の内、最も出荷数
量の多い角形チップ抵抗器に関して説明する。
【0004】従来の厚膜タイプの角形チップ抵抗器の構
造の一例を図4、図5に示す。図4は斜視図、図5は断
面図である。
【0005】従来の角形チップ抵抗器は96アルミナ基
板10上に形成された一対の銀系厚膜電極による一対の
上面電極層11と、前記上面電極層11と接続するよう
に形成されたルテニウム系厚膜抵抗による抵抗層12
と、前記抵抗層12を完全に覆うガラスによる保護層1
4と、前記上面電極層11の一部と重なる銀系厚膜の側
面電極層13とからなっている。なお、上面電極層11
と側面電極層13の露出部分にははんだ付け性を確保す
るためにNiメッキ層15とはんだメッキ層16を形成
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この角形チッ
プ抵抗器の側面電極は銀系厚膜ペーストを約600℃程
度の温度で焼成し形成するため、側面電極形成以前に調
整された側面電極間の抵抗値が抵抗層12の熱影響によ
り変化する。この抵抗値の変化は近年市場が大きくなっ
ている精密(±1%,±0.5%)級の角形チップ抵抗
器の製造歩留を悪化する主要因となっている。
【0007】一般に側面電極形成時の温度を下げるため
には、銀系厚膜材料の低温化、樹脂系電極の採用、スパ
ッタ電極の採用が考えられてきた。しかし、(1)銀系
厚膜材料の低温化には銀系厚膜材料中のガラス材料のガ
ラス転移点を下げる必要があり、ガラス転移点を下げる
ことによりガラス材料の耐酸性が低下し、Niメッキ中
にメッキ液の酸により強度が大幅に劣化してしまう。
(2)樹脂系電極は耐熱性に乏しく、角形チップ抵抗器
が実装される保証温度(270℃ 10秒)で強度が劣
化してしまう。(3)スパッタ工程は生産性に乏しいと
ともに設備費用が膨大となり、製造原価が増加するとい
った欠点を有しているため、一部の高価格の薄膜チップ
抵抗器以外ほとんど導入されていない。
【0008】同様にチップコンデンサ等のチップ状電子
部品においても、低温プロセス化による電気特性値の工
程変化の低減は強く望まれているが同様の問題で実用化
が進んでいない。
【0009】本発明はこのような課題を解決するもの
で、側面電極間の抵抗値が変化しない低温度(200℃
〜400℃)で耐酸性、耐熱性に優れた側面電極層を形
成し、製造歩留を向上することにより、高性能なチップ
状電子部品を安価に提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、電子部品の本体の一面あるいは複数面に
外部電極を被着形成し、この外部電極を銀と鉛の混合し
微粒子を溶剤中に分散させた溶液を塗布・熱処理する
ことにより形成した0.1μm〜2μmの厚みの側面電
極層と、この側面電極層の上に第2層としてNiメッキ
層、第3層としてはんだメッキ層を施して構成され、側
面電極層は粒径0.005μm〜0.03μmの銀と鉛
の混合した微粒子を溶剤中に分散させた溶液を塗布し、
200〜400℃の温度で熱処理することにより製造さ
れる。
【0011】
【作用】以上のように側面電極層は粒径0.005μm
〜0.03μmの銀と鉛の混合した微粒子を溶剤中に分
散させた溶液を塗布し、200〜400℃の温度で熱処
理することにより、溶剤が飛散するとともに微粒子が絶
縁基板上に均一に広がり、加熱により安定した膜を形成
する(モデルとしては薄膜スパッタに近い膜形成状態と
なり、絶縁基板と側面電極層は共有結合により接合して
いると考える)。これにより側面電極間の抵抗値が変化
しない低温度で耐酸性、耐熱性に優れた側面電極層を形
成し、製造歩留を向上することにより、高性能な(例え
ば精密抵抗値の(±1%、±0.5%)角形チップ抵抗
器)チップ状電子部品を安価で提供することができる。
【0012】
【実施例】以下、チップ状電子部品の内、最も出荷数量
の多い角形チップ抵抗器を例にして実施例を説明する。
【0013】図1は本発明の実施例を示す斜視図であ
り、図2は断面図である。図1において、本発明の角形
チップ抵抗器は、96アルミナ基板1と、前記96アル
ミナ基板1の一方の面上の銀系厚膜の一対の上面電極層
2と、他方の面上の裏面電極層5と、前記上面電極層2
の一部に重なるルテニウム系厚膜の抵抗層4と、前記抵
抗層4を完全に覆う樹脂による保護層6と、前記上面電
極層2の一部および裏面電極層5の一部に重なる厚さ
0.1μm〜2μmの銀系の一対の側面電極層3と、上
面電極層2と側面電極層3の露出部分に形成されたNi
メッキ層7とはんだメッキ層8より構成されている。
【0014】次に、図1に示した本発明の実施例の製造
方法について説明する。まず、耐熱性および絶縁性に優
れた96アルミナ基板1を受け入れる。このアルミナ基
板1には短冊状および個片状に分割するために、分割溝
(グリーンシート時に金型成形)が形成されている。次
に、前記96アルミナ基板1の表面に厚膜銀ペーストを
スクリーン印刷・乾燥し、裏面にも厚膜銀ペーストをス
クリーン印刷・乾燥し、ベルト式連続焼成炉によって8
50℃の温度で、ピーク時間6分、IN−OUT 45
分のプロファイルによって焼成し上面電極層2および裏
面電極層5を形成した。次に、上面電極層2の一部に重
なるようにRuO2を主成分とする厚膜抵抗ペーストを
スクリーン印刷し、ベルト式連続焼成炉により850℃
の温度でピーク時間6分、IN−OUT 45分のプロ
ファイルによって焼成して抵抗層4を形成した。
【0015】次に、前記上面電極層2間の前記抵抗層4
の抵抗値を揃えるために、レーザー光によって前記抵抗
層4の一部を破壊し抵抗値修正(Lカット、30mm/
秒、12kHz、5W)を行った。続いて、前記抵抗層4
を完全に覆うようにエポキシ系樹脂ペーストをスクリー
ン印刷し、ベルト式連続硬化炉によって200℃の温度
で、ピーク時間30分、IN−OUT 50分の焼成プ
ロファイルによって硬化し保護層6を形成した。
【0016】次に、側面電極を形成するための準備工程
として、側面電極を露出させるためにアルミナ基板1を
短冊状に分割し、短冊状アルミナ基板を得た。前記短冊
状アルミナ基板の側面に、前記上面電極層2の一部およ
び前記裏面電極層5の一部に回り込むように、粒径0.
005μm〜0.03μmの銀と鉛の混合した金属微粒
子(鉛含有率は7〜9%)をαテルピネオール溶剤中に
分散させた溶液をローラーにより塗布し、ベルト式連続
硬化炉によって300℃の温度で、ピーク時間15分、
IN−OUT 60分の温度プロファイルによって熱処
理を行い厚み約1μmの側面電極層3を形成した(20
0℃未満の温度では安定した膜が形成されず、400℃
以上では銀が粒成長してしまい均一な膜が得られな
い)。
【0017】次に、電極メッキの準備工程として、前記
端面電極層3を形成済みの短冊状アルミナ基板を個片状
に分割する二次基板分割を行い、個片状アルミナ基板を
得た。そして最後に、露出している上面電極層2と側面
電極層3上に電解メッキによってNiメッキ層7とはん
だメッキ層8を形成した。
【0018】以上の工程により、本発明の実施例による
角形チップ抵抗器を試作した。この本発明の実施例によ
る角形チップ抵抗器と従来の角形チップ抵抗器のたわみ
強度試験(JIS−C5202の試験法による)を実施
した。その結果を図3に示す。また、それぞれの角形チ
ップ抵抗器の抵抗値分布(出荷抵抗値選別前)を測定し
た結果を(表1)に示す。
【0019】
【表1】
【0020】図3により本発明品は、従来よりも低温度
で側面電極層を形成しているにも関わらず、従来品とほ
ぼ同等のたわみ強度を有していることが分かる。上面電
極層2および裏面電極層5に回り込んだ金属微粒子は、
上面電極層2および裏面電極層5の銀と合金層を形成す
る。これにより強い強度が得られたと推測する。また、
(表1)より、本発明品は従来品に比べ優れた抵抗値分
布を有することがわかる。
【0021】なお、この実施例において微粒子はαテル
ピネオール中に分散させたが、これは溶剤が均一に分散
すればよく溶剤を限定するものではない。また、保護層
6としてエポキシ系樹脂を用いたが、ガラスを保護層と
して用いた場合でも
【0022】
【外1】
【0023】は0.5%程度になり効果を確認している
(この場合にはレーザートリミング前にプリコートガラ
スの印刷・焼成が必要となる)。
【0024】また、実施例では銀系厚膜の裏面電極層5
を用いたが、さほど強度的に必要としない部品(例えば
チップコンデンサ)では用いなくても良い。
【0025】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
のチップ状電子部品は、電子部品本体の上面電極層の一
部に銀と鉛の混合した微粒子を溶剤中に分散させた溶液
を塗布・熱処理することにより形成した厚さ0.1μm
〜2μmの銀系の一対の側面電極層と、前記上面電極層
と前記抵抗層と前記側面電極層の前記保護層に覆われな
い部分に形成されたNiめっき層と、前記Niめっき層
を完全に覆うはんだメッキ層より構成され、側面電極層
は粒径0.005μm〜0.03μmの銀と鉛の混合し
微粒子を溶剤中に分散させた溶液を塗布し、200〜
400℃の温度で熱処理することにより形成するので、
高性能な(例えば精密抵抗値の(±1%、±0.5%)
角形チップ抵抗器)チップ状電子部品を安価で提供する
ことができるといった優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のチップ状電子部品としての
角形チップ抵抗器の構造を示す斜視図
【図2】本発明の一実施例の角形チップ抵抗器の構造を
示す断面図
【図3】本発明の実施例と従来品のたわみ強度比較図
【図4】従来の角形チップ抵抗器の構造を示す斜視図
【図5】従来の角形チップ抵抗器の構造を示す断面図
【符号の説明】
1 96アルミナ基板 2 上面電極層 3 側面電極層 4 抵抗層 5 裏面電極層 6 保護層 7 Niメッキ層 8 はんだメッキ層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−294007(JP,A) 特開 平3−145109(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01C 1/00 - 17/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品本体の一面あるいは複数面に外
    部電極を被着形成し、この外部電極を、銀と鉛の混合し
    た微粒子を溶剤中に分散させた溶液を塗布・熱処理する
    ことにより形成した0.1μm〜2μmの厚みの側面電
    極層と、この側面電極層の上に第2層としてNiメッキ
    層、第三層としてはんだメッキ層を施して構成したチッ
    プ状電子部品。
  2. 【請求項2】 銀と鉛の混合した微粒子が、Agに対し
    てPbが7〜9wt%含んだAgとPbの混合系の微粒
    子である請求項1に記載の電子部品。
  3. 【請求項3】 側面電極は0.005μm〜0.03μ
    mの銀と鉛の混合した微粒子を溶剤中に分散させた溶液
    を塗布し、200℃〜400℃の温度で熱処理すること
    により形成する請求項1記載のチップ状電子部品の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 絶縁性のセラミック基板と、前記セラミ
    ック基板上の一方の面の長手方向に形成された銀系の一
    対の上面電極層と、他方の面上に形成された銀系の一対
    の裏面電極層と、前記一対の上面電極層の一部に重なる
    抵抗層と、前記抵抗層を完全に覆う保護層と、前記上面
    電極層および前記裏面電極層の一部に銀と鉛の混合した
    微粒子を溶剤中に分散させた溶液を塗布・熱処理するこ
    とにより形成した厚さ0.1μm〜2μmの一対の側面
    電極層と、前記上面電極と前記裏面電極層と前記側面電
    極層の少なくとも前記保護膜に覆われない部分に形成さ
    れたNiメッキ層と前記Niメッキ層を完全に覆うはん
    だメッキ層より構成されたチップ状電子部品。
  5. 【請求項5】 側面電極層は粒径0.005μm〜0.
    03μmの銀と鉛の混合した微粒子を溶剤中に分散させ
    た溶液を上面電極層の一部および裏面電極層の一部に回
    り込むように塗布し、200℃〜400℃の温度で熱処
    理することにより形成する請求項4記載のチップ状電子
    部品の製造方法。
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