JP3241878B2 - 隅木受け構造 - Google Patents

隅木受け構造

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JP3241878B2
JP3241878B2 JP18162793A JP18162793A JP3241878B2 JP 3241878 B2 JP3241878 B2 JP 3241878B2 JP 18162793 A JP18162793 A JP 18162793A JP 18162793 A JP18162793 A JP 18162793A JP 3241878 B2 JP3241878 B2 JP 3241878B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、寄棟屋根構造において
隅木を受ける隅木受け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】寄棟屋根の構造としては、屋根全体の形
状が複雑であり工業化が遅れていることから、在来工法
である軸組みを主体とした工法によって得られたものが
一般的である。このような軸組みによる寄棟屋根構造と
しては、例えば図6に示すものが知られている。図6に
おいて符号1a、1bは外壁であり、該外壁1a、1b
は出隅部Aを形成するものとなっている。これら外壁1
a、1bには、それぞれの上に敷桁2a、2bが載置固
定されている。また、外壁1aと対向する側には間仕切
壁3が配設され、該間仕切壁3には梁受材4が固定され
ている。前記敷桁2aと梁受材4との間には複数の陸梁
5が架設され、これら陸梁5…上にはそれぞれに小屋束
6が立てた状態に固定されている。さらに、これら小屋
束6…、6a上、および2階の床7に貼設された添束9
aと小屋束6a間にはそれぞれ母屋8a、8bが架設さ
れている。また、二階部分の壁部外面側には添束9b、
9bが取り付けられ、これら添束9b、9bの上には下
屋受木10が固定されている。そして、前記敷桁2a、
2bのなす出隅部、および母屋8a、8bが直交する直
交部には、外壁1a、1bが形成する出隅部Aより突出
して隅木11が、下屋受木10から母屋8a、8b間を
通って敷桁2a、2b間にかけて上から下に傾斜するよ
うに配置され、固定されている。
【0003】ところで、敷桁2a、2b、母屋8a、8
bには、図示しない垂木との間で十分な接合強度が得ら
れるように垂木欠ぎ12が形成されている。また、敷桁
2a、2b間、母屋8a、8b間には、隅木11を受け
てこれの位置決めをするとともに、隅木11との間で十
分な接合強度が得られるようにそれぞれ欠ぎ加工が施さ
れている。このような欠ぎ加工として、敷桁2a、2b
間の欠ぎ加工としては図7(a)に示す加工形状が知ら
れている。すなわち、敷桁2aには図7(b)に示すよ
うにその上面側に上木側隅木当り欠ぎ13が、下面側に
敷桁上木アゴ欠ぎ14が形成され、敷桁2bには図7
(c)に示すように上面側に下木側隅木当り欠ぎ15と
敷桁下木アゴ欠ぎ16とが形成されている。
【0004】敷桁2aの上木側隅木当り欠ぎ13は、図
7(b)に示すように敷桁2aの長さ方向に対し略45
゜の線に沿って形成された溝からなるもので、この溝の
出隅側が、敷桁2aの角部に開口するように形成された
ものである。また、この溝は、隅木11の幅にほぼ一致
して形成されたもので、その底面13aが、内側から出
隅側にかけて寄棟の勾配に対応した角度で下方に傾斜し
て形成されたものである。敷桁2bの下木側隅木当り欠
ぎ15は、図7(c)に示すように敷桁2bの長さ方向
に対し略45゜の線に沿って形成された切欠からなるも
ので、その底面15aが、図7(a)に示すように敷桁
2bが敷桁2aと組まれた際、敷桁2aの上木側隅木当
り欠ぎ13(溝)の底面13aと同一平面となるよう傾
斜して形成されたものである。また、敷桁上木アゴ欠ぎ
14、敷桁下木アゴ欠ぎ16は、敷桁2aと敷桁2bと
が直角に組まれた際、互いに係合するよう形成されたも
のである。
【0005】また、母屋8a、8b間の欠ぎ加工として
は図8(a)に示す加工形状が知られている。すなわ
ち、母屋8aには図8(b)に示すようにその上面側に
上木側隅木当り欠ぎ40が、下面側に上木相欠ぎ41が
形成され、母屋8bには図8(c)に示すように上面側
に一対の下木側隅木当り欠ぎ42、42が、下面側に下
木相欠ぎ43が形成されている。母屋8aの上木側隅木
当り欠ぎ40は、図8(b)に示すように母屋8aの長
さ方向に対し略45゜の線に沿って形成された溝からな
るものである。また、この溝は、隅木11の幅にほぼ一
致して形成されたもので、その底面40aが、内側から
外側にかけて寄棟の勾配に対応した角度で下方に傾斜し
たものである。
【0006】母屋8bの下木側隅木当り欠ぎ42、42
は、図8(c)に示すように母屋8bの長さ方向に対し
略45゜の線に沿って形成された一対の切欠からなるも
ので、それぞれの底面42aが、図8(a)に示すよう
に母屋8bが母屋8aと組まれた際、母屋8aの上木側
隅木当り欠ぎ40(溝)の底面40aと同一平面となる
よう傾斜して形成されたものである。また、上木相欠ぎ
41、下木相欠ぎ43は、母屋8aと母屋8bとが直交
して組まれた際、互いに係合するよう形成されたもので
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような隅木11を受ける構造にあっては、特に母屋8
a、8b間の受け構造を構成する上木側隅木当り欠ぎ4
0、下木側隅木当り欠ぎ42といった加工、敷桁2a、
2b間の受け構造を構成する上木側隅木当り欠ぎ13、
下木側隅木当り欠ぎ15といった加工が、各母屋、ある
いは各敷桁の長さ方向に角度をもち、かつその底面も寄
棟屋根の勾配に対応した傾斜面となることから複雑であ
り、また熟練を必要とするため加工がほとんど現場での
大工仕事となってしまい、施工の困難性を増すとともに
施工コストを引き上げ、工期の短縮化を損なう要因とな
っている。
【0008】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、複雑な加工を必要とせ
ず、したがって現場での大工仕事に頼らない簡略な構造
からなる隅木受け構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
記載の隅木受け構造では、寄棟屋根構造における、出隅
部を形成する壁体のそれぞれの上に、該出隅側端面が互
いに向き合うよう略45゜に傾斜して形成された一対の
敷桁が載置され、これら敷桁間に、前面側が前記壁体の
なす出隅平面視形状に略一致する平面視角形状を有し、
両側面が互いに略平行に形成され、その上面が後面側か
ら前面側にかけて下方に傾斜するとともに該上面の少な
くとも一部が前記敷桁の上面より低くなるように薄厚に
形成された将棋駒状の駒形材が挾持され、かつ前記出隅
部を形成する壁体のコーナー部の上に、その前面部をコ
ーナー部の出隅部形状に略一致させて該駒形材が載置さ
れ、該駒形材の上に隅木が載せられ、該隅木が、これを
支持しかつ前記出隅部を形成する壁体の内面あるいは外
面に当接固定される支持部材によって支持固定されてな
ることを前記課題の解決手段とした。請求項2記載の隅
木受け構造では、複数の小屋束の上に架設される母屋
と、前記小屋束の少なくとも一つと添束との間に架設さ
れる母屋とが、その端面間に駒形材を介して略直交する
ようにして連結され、前記母屋の駒形材に当接する端面
が、互いに向き合うように略45゜に傾斜して形成さ
れ、前記駒形材はその前面側が、前記母屋と駒形材とが
略直交する直交部を支持する直交部小屋束の外側の両面
がなす平面視形状に略一致する平面視角形状に形成さ
れ、両側面が互いに略平行に形成され、上面が後面側か
ら前面側にかけて下方に傾斜するとともに該上面の少な
くとも一部が前記母屋の上面より低くなるように薄厚に
形成された将棋駒状のものであり、該駒形材が前記直交
部小屋束の上に、その前面部を該直交部小屋束の外側の
両面がなす平面視形状に略一致させて載置され、該駒形
材の上に隅木が載せられ、該隅木が、これを支持しかつ
前記直交部小屋束に当接固定される支持部材によって支
持固定されてなることを前記課題の解決手段とした。
【0010】
【作用】請求項1記載の隅木受け構造によれば、両敷桁
とこれら敷桁間に挾持された駒形材とが、図7(a)に
示した上木側隅木当り欠ぎ、下木側隅木当り欠ぎのなす
従来の隅木受け部分とほぼ同様の形状を形成することか
ら、該隅木受け部分と同様に機能するものとなる。ま
た、支持部材によって隅木を壁体に当接固定するように
したので、隅木の吹き上げに対する強度が高まる。同様
に請求項2記載の隅木受け構造によれば、両母屋とこれ
ら母屋間に挾持された駒形材とが、図8(a)に示した
上木側隅木当り欠ぎ、下木側隅木当り欠ぎのなす従来の
隅木受け部分とほぼ同様の形状を形成することから、該
隅木受け部分と同様に機能するものとなる。また、支持
部材によって隅木を小屋束に当接固定するようにしたの
で、隅木の吹き上げに対する強度が高まる。
【0011】
【実施例】図1は本発明における請求項1記載の隅木受
け構造を、図6中の敷桁2a、2bで隅木11を受ける
部分の構造に適用した場合の一実施例を示す図であり、
図1において符号20a、20bは壁パネルからなる外
壁である。これら外壁20a、20bは、一方の側で直
角部を形成するよう突き合わされたもので、その直角部
を出隅部Bとしたものである。なお、図1の例では、外
壁20aの出隅部B側の端面に半割材21が貼設されて
おり、この半割材21の側面と外壁材20aの半割材2
1側の側面とに外壁20bの端面が突き当たった状態で
当接固定され、これによって出隅部Bが形成されたもの
となっている。
【0012】これら外壁20a、20bの上には敷桁2
2a、22bが載置され、これら敷桁22a、22b間
には駒形材23が配設され、さらに駒形材23の上には
隅木11が載せられている。敷桁22a、22bは、そ
の出隅部B側の端面が図2に示すように互いに向き合う
ようそれぞれ45゜に傾斜して形成されたものであり、
それぞれの傾斜した端面24a、24bの近傍にはそれ
ぞれ敷桁22a(22b)を上下に貫通してボルト穴2
5が形成され、さらにその端面24a(24b)と反対
の側には垂木欠ぎ26が形成されている。なお、外壁2
0a、20bには、前記敷桁22a、22bのボルト穴
25の位置と対応する位置に予め敷桁緊結ボルト穴27
が形成されている。
【0013】駒形材23は、外壁20a、20bのコー
ナー部上に載置固定され、かつ敷桁22a、22b間に
挾持された状態に配置されたものである。この駒形材2
3は、その前面側(出隅部B側)が前記外壁20aおよ
び半割材21と外壁20bとのなす出隅部の平面視形
状、すなわち直角形状を有し、両側面が互いに平行に形
成され、さらにその上面が後面側から前面側にかけて下
方に傾斜した将棋駒状のものである。なお、この駒形材
23は、その前面側である直角部23aが、外壁20
a、半割材21、20bのなすコーナー部の出隅部形状
に一致してこれら外壁20a、半割材21、外壁20b
上に載置されたものとなっている。
【0014】また、この駒形材23は、その上面の傾斜
角度が隅木11の勾配、すなわち隅木11に沿って形成
される寄棟屋根の勾配に対応するよう予め所定の角度に
形成されたものであり、図3に示すようにその側面の長
さ(後端面から直角部23aまでの長さ)が敷桁20a
(b)の端面24a(24b)の横幅に一致し、その上
面の高さが一番高い後端面の位置で敷桁22a、22b
より低くなるよう形成されたものである。なお、この駒
形材23には予め固定釘穴28、28が形成されてお
り、これら固定釘穴28、28を利用して外壁22a、
22bに釘打ちされることにより、駒形材23は外壁2
2a、22b上に固定されたものとなっている。隅木1
1は、駒形材23の幅(両側面間の長さ)とほぼ同一の
幅を有するもので、上端部が図6に示すように下屋受木
10に固定され、さらに後述する母屋45a、45b間
を通ってこれに固定されるとともに、下部が駒形材23
上に載置されるとともに敷桁22a、22b間に挾持さ
れた状態で釘打ち等により固定されたものとなってい
る。
【0015】また、この隅木11には、図1に示すよう
に駒形材23の内側(後端面側)に該隅木11を支持す
る支持金物(支持部材)30が取り付けられている。こ
の支持金物30は、図4に示すように隅木11の両側面
および底部を支持固定するコ字状の受け部材31と、受
け部材31に一体に固定された支持棒32と、支持棒3
2に一体に固定された羽根部材33とからなるものであ
る。受け部材31には、隅木11の両側面を挾持する側
板部31a、31aに釘打ち用穴31b…が予め形成さ
れており、これらを利用して釘打ちがなされることによ
り、受け部材31は隅木11を支持するものとなってい
る。羽根部材33は、支持棒32に一体に固定された主
板部33aと、主板部33aの両側に一体に設けられた
側板部33b、33bとからなるもので、側板部33
b、33bが外壁20a、20bに当接し、予め形成さ
れた釘打ち用孔33c…を利用して釘打ちされることに
より、外壁20a、20bに固定されたものとなってい
る。そして、このような構成のもとに、隅木11は支持
金物30を介して外壁20a、20bに固定されたもの
となっているのである。
【0016】また、隅木11の、母屋45a、45b間
における受け構造は図5に示す通りである。図5に示し
た隅木受け構造が図1に示した隅木受け構造と異なると
ころは、主に支持金物35の構造とその取付位置とが異
なる点である。図5において母屋45a、45bは、敷
桁22a、22bと同様に互いに向き合うようにその端
面が略45゜に傾斜して形成されており、これら端面間
に駒形材23が挾持され釘打ち等により固定されてい
る。これら母屋45a、45bは、駒形材23を直交部
として直交状態に配置されたものであり、また母屋45
aは図6に示すように小屋束6…上に架けられ、母屋4
5bはその一方が添板9a上に架けられたものである。
また、これら母屋45a、45bは、図5に示すように
挾持する駒形材23が直交部小屋束6aの上に載置固定
されることにより、小屋束6…および直交部小屋束6
a、添束9aおよび直交部小屋束6aにそれぞれ架設さ
れたものとなっている。
【0017】なお、駒形材23はその前面側の直角部2
3aが、直交部小屋束6aの外側の両面がなす直角形状
に一致して載置されており、またその上面の高さが、一
番高い後端面の位置で母屋45a、45bより低くなる
よう形成されている。また、このような母屋45a、4
5b間においても、隅木11は駒形材23上に載置固定
されているが、それと同時に、隅木11の該箇所におい
ては駒形材23の前面側にて支持金物36により支持固
定されている。支持金物36が図4に示した支持金物3
0と異なるところは、羽根部材36が板体36a、36
aからなり、これら板体36a、36aが横断面L字状
に形成されている点である。すなわちこの支持金物36
は、受け部材31が前記支持金物30と同様に隅木11
を受け、かつ羽根部材36がその板部36a、36aを
それぞれ直交部小屋束6aの外側両面に当接させるとと
もに、予め形成された釘打ち用穴36b…を利用して釘
打ちされることにより、隅木11を直交部小屋束6aに
固定するものとなっている。
【0018】このような構成の隅木受け構造を形成する
には、外壁20aの端面に接着、釘打ち等によって半割
材21を貼着し、さらにその側面の半割材21側に外壁
20bの端面を突き合わせて貼着する。次に、これら外
壁20a、20bおよび半割材21のなすコーナー部の
上に、駒形材23を載置してこれを釘打ち固定する。こ
の場合に、駒形材23の位置は図3に示すようにその前
面の直角部23aをコーナー部の角部に一致させる。次
いで、敷桁22a、22bをそれぞれ外壁20a、20
b上に載せるとともに、その端面24a、24bをそれ
ぞれ駒形材23の側面に当接させ、その状態でボルト2
9を用いて外壁20a、20b上に固定する。
【0019】次いで、図6に示すようにこれら敷桁22
a、22bのうち一方と間仕切壁3に設けた梁受材4と
の間に複数の陸梁5…を架設し、さらに陸梁5…の上に
小屋束6…、6aを設けるとともに床7に添束9aを設
け、かつ添束9b…、下屋受木10をそれぞれ取り付け
る。続いて、小屋束6…、6a、添束9aの上に予め釘
打ち等により一体化した母屋45a、駒形材23、母屋
45bを、駒形材23が直交部小屋束6a上の所定位置
となるようにして架設し、釘打ち等により固定する。
【0020】その後、下屋受木10から母屋45a、4
5b間の駒形材23上を通り、さらに敷桁22a、22
b間の駒形材23上を通るようにして隅木11を取り付
け、かつ釘打ち等によりそれぞれの箇所に固定する。ま
た、直交部小屋束6aの近傍においては、隅木11の両
側面に支持金物36の受け部材31を取り付け、かつ羽
根部材36を直交部小屋束6aの外側両面に固定するこ
とにより、隅木11を直交部小屋束6aに固定する。同
様に外壁20a、20bの近傍においても、支持金物3
0を用いて隅木11の両側面に受け部材31を取り付
け、かつ羽根部材33を外壁内面に固定することによっ
て隅木11を外壁20a、20bの内面に固定し、これ
により本発明の隅木受け構造を得る。そして、このよう
に固定された隅木11と、敷桁22a、22bおよび母
屋45a、45bの垂木欠ぎ26…との間に垂木(図示
略)を取り付け、さらにこれらの上に屋根材を設けるこ
とによって寄棟屋根を形成する。
【0021】このような隅木受け構造にあっては、駒形
材23を用いてこれの上に隅木11を載置固定するよう
にしたので、従来のごとく敷桁22a、22b、母屋4
5a、45bに複雑な欠ぎ加工を施す必要がなくなり、
施工の簡略化を図ることができる。また、駒形材23が
比較的簡略な形状であり、しかも小さいものであること
から、これを予め工場で作製しておき、現場ではこれや
敷桁22a、22b、母屋45a、45bを単に位置決
めして固定するといった簡単な作業で施工することがで
きる。
【0022】なお、前記実施例では、隅木11を支持固
定する支持金物として、外壁20a、20bのコーナー
部においては支持金物30を用い、外壁20a、20b
の内面にこれを固定するようにしたが、これに代えて、
図5に示した支持金物36を用いて外壁20a、20b
の外面に固定するようにしてもよい。また、支持金物と
しては、図4、図5に示した支持金物30、36のごと
く受け部材31と支持棒32とを一体化したものでな
く、受け部材と支持棒とを別体とし、例えば支持棒の上
端部に予め雄ネジを切っておくとともに受け部材に貫通
孔を形成しておき、これらをナットによって固定すると
いった構造のものでもよい。このような構造の支持金物
を用いて隅木を固定するには、受け部材を予め隅木11
に取り付けておき、該隅木11を駒形材23、23上に
載置固定した後、支持棒を受け部材に固定するとともに
羽根部材33を外壁あるいは小屋束に固定するといった
方法を採ることができる。したがって、受け部材を予め
隅木11の所定位置に取り付けておけば、該受け部材は
傾斜した状態でセットされる隅木11の仮固定部材とし
て機能するものとなる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明の隅木受け構
造は、両敷桁あるいは両母屋と、これら敷桁間あるいは
母屋間に挾持された駒形材とを、従来の上木側隅木当り
欠ぎ、下木側隅木当り欠ぎのなす隅木受け部分とほぼ同
様の形状に形成し、これにより該隅木受け部分と同様に
機能するようにしたものであるから、従来のごとく敷桁
に複雑な欠ぎ加工を施す必要がなくなり、施工の簡略化
を図ることができる。また、駒形材が比較的簡略な形状
であり、しかも小さいものであることから、これを予め
工場で作製しておくことが容易であり、したがって大工
仕事に頼ることなく現場ではこれや敷桁あるいは母屋を
単に位置決めして固定するといった簡単な作業で施工す
ることができ、寄棟屋根構造の工業化を図ることができ
る。また、支持部材によって隅木を壁体あるいは小屋束
に当接固定するようにしたので、隅木の吹き上げに対す
る強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における請求項1記載の隅木受け構造の
一実施例を示す要部斜視図。
【図2】図1に示した隅木受け構造の展開斜視図。
【図3】図1に示した隅木受け構造を説明するための要
部斜視図。
【図4】支持金物(支持部材)の概略構成を示す斜視
図。
【図5】本発明における請求項2記載の隅木受け構造の
一実施例を示す要部斜視図。
【図6】従来の寄棟屋根構造における軸組みを示す斜視
図。
【図7】(a)は従来の敷桁間における隅木受け部分の
形状を示す要部斜視図、(b)は一方の敷桁の欠ぎ加工
の形状を示す要部斜視図、(c)は他方の敷桁の欠ぎ加
工の形状を示す要部斜視図。
【図8】(a)は従来の母屋間における隅木受け部分の
形状を示す要部斜視図、(b)は一方の母屋の欠ぎ加工
の形状を示す要部斜視図、(c)は他方の母屋の欠ぎ加
工の形状を示す要部斜視図。
【符号の説明】
6 小屋束 6a 直交部小屋束 9a 添束 11 隅木 20a、20b 外壁 22a、22b 敷桁 23 駒形材 23a 直角部 24a、24b 端面 30、36 支持金物(支持部材) 45a、45b 母屋 B 出隅部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−167946(JP,A) 特開 昭56−442(JP,A) 実開 昭58−99404(JP,U) 実開 平4−62709(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 7/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 寄棟屋根構造における出隅部において隅
    木を受ける構造であって、 出隅部を形成する壁体のそれぞれの上に、該出隅側端面
    が互いに向き合うよう略45゜に傾斜して形成された一
    対の敷桁が載置され、これら敷桁間に、前面側が前記壁
    体のなす出隅平面視形状に略一致する平面視角形状を有
    し、両側面が互いに略平行に形成され、その上面が後面
    側から前面側にかけて下方に傾斜するとともに該上面の
    少なくとも一部が前記敷桁の上面より低くなるように薄
    厚に形成された将棋駒状の駒形材が挾持され、かつ前記
    出隅部を形成する壁体のコーナー部の上に、その前面部
    をコーナー部の出隅部形状に略一致させて該駒形材が載
    置され、該駒形材の上に隅木が載せられ、該隅木が、こ
    れを支持しかつ前記出隅部を形成する壁体の内面あるい
    は外面に当接固定される支持部材によって支持固定され
    てなることを特徴とする隅木受け構造。
  2. 【請求項2】 寄棟屋根構造において隅木を受ける構造
    であって、 複数の小屋束の上に架設される母屋と、前記小屋束の少
    なくとも一つと添束との間に架設される母屋とが、その
    端面間に駒形材を介して略直交するようにして連結さ
    れ、前記母屋の駒形材に当接する端面が、互いに向き合
    うように略45゜に傾斜して形成され、 前記駒形材は、その前面側が、前記母屋と駒形材とが略
    直交する直交部を支持する直交部小屋束の外側の両面が
    なす平面視形状に略一致する平面視角形状に形成され、
    両側面が互いに略平行に形成され、上面が後面側から前
    面側にかけて下方に傾斜するとともに該上面の少なくと
    も一部が前記母屋の上面より低くなるように薄厚に形成
    された将棋駒状のものであり、 該駒形材が前記直交部小屋束の上に、その前面部を該直
    交部小屋束の外側の両面がなす平面視形状に略一致させ
    て載置され、該駒形材の上に隅木が載せられ、該隅木
    が、これを支持しかつ前記直交部小屋束に当接固定され
    る支持部材によって支持固定されてなることを特徴とす
    る隅木受け構造。
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