JP3241815B2 - ビニル系単量体の懸濁重合方法 - Google Patents

ビニル系単量体の懸濁重合方法

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JP3241815B2 JP24790192A JP24790192A JP3241815B2 JP 3241815 B2 JP3241815 B2 JP 3241815B2 JP 24790192 A JP24790192 A JP 24790192A JP 24790192 A JP24790192 A JP 24790192A JP 3241815 B2 JP3241815 B2 JP 3241815B2
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    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビニル系単量体の懸濁重
合方法に関し、詳しくは塩化ビニル等のビニル系単量体
の懸濁重合にあたって、反応の初期ないし中期の段階で
特定のブロック共重合体を添加することによって、熱安
定性のすぐれたビニル系樹脂、特に塩化ビニル系樹脂を
効率よく製造するに適した懸濁重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、塩化ビニル樹脂等のビニル系樹
脂は、機械的強度,耐候性,耐薬品性および自己消炎性
等の物性がすぐれており、パイプ,板,フィルム,シー
トあるいは容器等に広く使用されているが、軟化温度が
低く、そのため耐熱変形性に劣るという欠点がある。例
えば、硬質塩化ビニル樹脂は、一般に70〜80℃で熱
変形を起こすため、それ以上の温度では使用できないと
いう問題がある。
【0003】従来から、耐熱変形性を向上させるために
種々の方法が提案されており、例えば、塩化ビニル−N
−アリルマレイミド共重合体等が提案されている。この
共重合体は耐熱性が改善され、流動性もすぐれている
が、熱安定性が悪く、加熱成形時に脱塩酸しやすいとい
う欠点があった。また懸濁重合後の塩化ビニル樹脂に、
いわゆる熱安定剤をブレンドする方法として、例えば、
有機錫系安定剤,鉛系安定剤あるいはビオライト系化合
物を添加することが提案されているが、熱安定性は依然
として不足しており、実用的でない。
【0004】また、特開平2−276847号公報に
は、塩化ビニル系樹脂に、メタクリル酸メチル成分,N
−置換マレイミド成分および芳香族ビニル成分からなる
共重合体あるいは共役ジエン成分を含むエラストマーの
存在下にアクリル酸アルキルエステル,メタクリル酸ア
ルキルエステル,芳香族ビニル化合物およびシアン化ビ
ニル化合物よりなる群から選ばれた一種以上の単量体を
グラフト重合して得られる共重合体をブレンドする方法
が提案されている。この方法によれば、得られる樹脂
は、耐衝撃性の点では改善されるものの、熱安定性が依
然として不足しており、実用上不適当なものである。
【0005】一方、塩化ビニル単量体の懸濁重合に際し
て、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のポリメタ
クリル酸エステルやポリアクリル酸エステル,ポリ酢酸
ビニル(PVAc)等のポリビニルエステル,ポリスチ
レン、さらにはポリ芳香族ビニル等の重合体を、塩化ビ
ニル単量体に対し1重量%以下の割合で添加する懸濁重
合方法は、従来から知られているが、これらの方法は、
得られる塩化ビニル樹脂の加工特性を改善する上では効
果的であるものの、熱安定性を改善する効果は全くなか
った。またこれらの重合体を、懸濁重合の際、塩化ビニ
ル単量体に対して5重量%以上添加すると、重合安定性
に悪影響を及ぼすという致命的欠点があった。また、熱
安定性改善効果を有する懸濁重合用分散助剤あるいは分
散安定剤として、例えば特開平3−290402号公
報,同3−290403号公報,同3−290404号
公報および同4−93301号公報に示されるものがあ
るが、いずれも充分満足できるものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の欠点に鑑み、機械的強度,耐候性,耐薬品
性,加工性および自己消炎性等の各種物性を保持しつ
つ、熱安定性のすぐれた塩化ビニル系樹脂等のビニル系
樹脂を製造するのに適した懸濁重合方法を開発すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討を重ねた。その結果、塩化
ビニル等のビニル系単量体の懸濁重合を行う際に、転化
率が比較的低い時点で特定のA−B型ブロック共重合体
を反応系に添加することにより、懸濁重合安定性を維持
すると共に、得られる樹脂の加工特性や各種物性を損な
うことなく、熱安定性を著しく改善できることを見出し
た。本発明は、かかる知見に基いて完成したものであ
る。
【0008】すなわち、本発明はビニル系単量体の懸濁
重合を行うにあたり、転化率が60%以下の時点で、ビ
ニル系単量体100重量部に対し、 式 A−B ・・・ (I) (式中、Aはアクリル酸エステル類,メタクリル酸エス
テル類およびビニルエステル類から選ばれた少なくとも
一種に由来する構成単位からなるブロック成分であり、
BはAとは異なるラジカル重合可能な単量体の少なくと
も一種に由来する構成単位からなるブロック成分であ
る。)で表されるブロック共重合体5〜100重量部を
重合系内に添加することを特徴とするビニル系単量体の
懸濁重合方法を提供するものである。
【0009】本発明において用いるブロック共重合体
は、上記式(I)で表されるものであり、通常はA成分
とB成分が直線状に結合し、両者ともに主鎖を形成する
ようなものを意味しているが、A成分とB成分の両方、
あるいはいずれか一方が主鎖にグラフトし、グラフト共
重合体となっているものをも包含するものである。ま
た、このブロック共重合体は、上記式(I)で表される
ようにA成分とB成分が直接結合したもののみならず、
硫黄原子を介して結合した形態、例えば 式 A−S−
B (Sは硫黄を示す)で表されるものをも包含する。
【0010】ここで、上記A成分は、アクリル酸エステ
ル類,メタクリル酸エステル類およびビニルエステル類
から選ばれた少なくとも一種に由来する構成単位からな
るブロック成分である。このアクリル酸エステル類やメ
タクリル酸エステル類(以下、アクリル酸とメタクリル
酸を併せて(メタ)アクリル酸と言うことがある。)と
しては、通常は炭素数1〜22のアルキル基やシクロア
ルキル基、さらにはアリールアルキル基を有するエステ
ル類が好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸メチ
ル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸ブ
チル,(メタ)アクリル酸tert−ブチルシクロヘキ
シル,(メタ)アクリル酸アミル,(メタ)アクリル酸
オクチル,(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル,
(メタ)アクリル酸デシル,(メタ)アクリル酸ラウリ
ル,(メタ)アクリル酸ステアリル,(メタ)アクリル
酸シクロヘキシルおよび(メタ)アクリル酸ベンジルな
どが挙げられる。また、ビニルエステル類としては、例
えば、ギ酸ビニル,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,
酪酸ビニル,イソ酪酸ビニル,バーサチック酸ビニル,
カプロン酸ビニル,カプリル酸ビニル,カプリン酸ビニ
ル,ラウリル酸ビニル,パルミチン酸ビニル,ステアリ
ン酸ビニル,オレイン酸ビニルおよびピバリン酸ビニル
等があげられる。なお、このビニルエステル類をけん化
して用いる場合は、けん化度を50モル%以下に調整す
ることが望ましい。
【0011】一方、B成分は、上記A成分とは異なるラ
ジカル重合可能な単量体の少なくとも一種に由来する構
成単位からなるブロック成分である。このような単量体
としては、上記A成分とは異なることを条件として、上
述した(メタ)アクリル酸エステル類やビニルエステル
類を挙げることができるが、さらに芳香族ビニル,マレ
イミド化合物をはじめ各種の単量体を挙げることができ
る。ここで芳香族ビニルとしては、スチレン,α−メチ
ルスチレン,o−クロロスチレン,p−クロロスチレン
およびビニルトルエンなどが挙げられる。また、マレイ
ミド化合物としては、N−メチルマレイミド,N−エチ
ルマレイミド,N−プロピルマレイミド,N−イソプロ
ピルマレイミド,N−ブチルマレイミド,N−tert
−ブチルマレイミド,N−シクロヘキシルマレイミド,
N−フェニルマレイミド,N−ヒドロキシフェニルマレ
イミドおよびN−ラウロイルマレイミドなどが挙げられ
る。さらにB成分を構成する上記以外の単量体として
は、(メタ)アクリル酸,(メタ)アクリル酸アミド,
ビニルエーテル(例えばメチルビニルエーテル,エチル
ビニルエーテル,ブチルビニルエーテルなど),不飽和
ジカルボン酸(無水物)(例えばマレイン酸,無水マレ
イン酸,クロロマレイン酸無水物,ジクロロマレイン酸
無水物,シトラコン酸無水物,フェニルマレイン酸無水
物,アコニット酸無水物など),シアン化ビニル(例え
ばアクリルニトリル,メタクリロニトリル,α−クロロ
アクリロニトリルなど),ビニルピロリドン,α−オレ
フィン(例えばエチレン,プロピレンなど),ジエン類
(例えばブタジエン,イソプレンなど)、さらにはそれ
らの誘導体等種々のものが充当される。
【0012】本発明において用いる上記式(I)で表さ
れるブロック共重合体のA成分およびB成分の重合度は
特に制限はないが、両成分共、その平均重合度(Pn)
が5000以下であることが好ましい。また、このブロ
ック共重合体は、上記性状を有するものである限り、そ
の製造法は特に制限はなく、各種の方法で製造したもの
を充当することができる。しかし、そのうちA成分また
はB成分を構成する一方の単量体(例えばA成分の単量
体)をラジカル重合する際に、チオールカルボン酸、あ
るいは2−アセチルチオエチルチオール,10−アセチ
ルチオデカンチオール等の分子内にチオエステルとチオ
ール基とを含有する化合物の共存下に重合し、得られた
重合体を水酸化ナトリウムやアンモニア等のアルカリで
処理して、片末端にチオール基を有する重合体とし、こ
の重合体の存在下に、他方の成分を構成する単量体(例
えばB成分の単量体)をラジカル重合して得る方法が、
簡便かつ効率よくブロック共重合体を得る方法として最
も好ましい。この場合、A成分とB成分は硫黄原子を介
して結合したブロック共重合体(式 A−S−Bで表さ
れるもの)が得られる。なお、この製造方法は特開昭5
9−189111号公報にて詳述されている。
【0013】本発明の懸濁重合方法は、ビニル系単量体
の懸濁重合を行う反応系に、上記ブロック共重合体を添
加することによって進行するが、このブロック共重合体
の添加時期は、該ビニル系単量体の転化率が60%以下
の時点、好ましくは30%以下の時点、さらに好ましく
は10%以下の時点、特に好ましくは重合開始時または
開始以前である。ビニル系単量体の転化率が60%を越
えた後に添加した場合、このブロック共重合体とビニル
系単量体との混合が不充分となり、所期の効果が発現し
ない。また、ブロック共重合体の添加量は、重合原料で
あるビニル系単量体100重量部に対して、5〜100
重量部であり、好ましくは20〜80重量部であり、さ
らに好ましくは40〜70重量部である。
【0014】本発明の懸濁重合方法では、必要に応じて
分散安定剤を使用することができるが、この分散安定剤
としては、塩化ビニル等のビニル系単量体を水媒体中で
懸濁重合する際に通常使用されるものでよく、これには
メチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ヒド
ロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチル
セルロース等の水溶性セルロースエーテル、部分けん化
ポリビニルアルコール(けん化度60〜95モル%,平
均重合度500以上)およびこのイオン基またはノニオ
ン基変性物、低けん化度ポリビニルアルコール(けん化
度60モル%未満,平均重合度3000以下)およびこ
のイオン基またはノニオン基変性物、ゼラチン等の水溶
性ポリマー、ソルビタンモノラウレート,ソルビタント
リオレート,グリセリントリステアレート,エチレンオ
キシドプロピレンオキシドブロックコポリマー等の油溶
性乳化剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト,ポリオキシエチレングリセリンオレート,ラウリン
酸ナトリウム等の水溶性乳化剤等が例示され、これらは
一種または二種以上の組合せで添加される。その添加量
は、特に制限はないが、塩化ビニル等のビニル系単量体
100重量部当たり0.03〜0.15重量部が好ましい。
【0015】その他各種添加剤も必要に応じて加えるこ
とができる。使用できる各種添加剤としては、アセトア
ルデヒド,ブチルアルデヒド,トリクロロエチレン,パ
ークロロエチレンあるいはメルカプタン類等の重合度調
節剤、フェノール化合物,イオウ化合物,N−オキシド
化合物等の重合禁止剤などがある。また、pH調整剤,
スケール防止剤,架橋剤等を加えることも任意であり、
上記の添加剤を複数併用しても差し支えない。また重合
装置にコンデンサー等の凝縮器を取り付けることも有効
である。
【0016】一方、重合開始剤も、従来塩化ビニル等の
ビニル系単量体の重合に使用されているものでよく、こ
れにはジイソプロピルパーオキシジカーボネート,ジ−
2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート,ジエト
キシエチルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネ
ート化合物、t−ブチルパーオキシネオデカネート,α
−クミルパーオキシネオデカネート,t−ブチルパーオ
キシネオデカネート等のパーエステル化合物、アセチル
シクロヘキシルスルホニルパーオキサイドや2,4,4
−トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセ
テート等の過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル,アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル,
アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニト
リル)等のアゾ化合物などが挙げられ、さらにはこれら
に過硫酸カリウム,過硫酸アンモニウム,過酸化水素等
を組み合わせて使用することもできる。この添加量は、
塩化ビニル等のビニル系単量体100重量部当たり0.0
2〜0.3重量部の範囲が好適である。
【0017】また上記式(I)で表されるA−B型ブロ
ック共重合体を、ビニル系単量体の転化率60%以下の
時点で、該ビニル系単量体100重量部に対し5〜10
0重量部添加するのであれば、各成分の仕込割合,仕込
順序,重合温度等については、従来塩化ビニル等のビニ
ル系単量体の懸濁重合で採用されている条件に準じて定
めればよく、特に限定すべきものはない。また重合に用
いる水の仕込み温度についても特に制限はなく、40℃
〜95℃の温水を仕込む、いわゆるホットチャージ法も
使用できる。
【0018】本発明の懸濁重合方法で用いる原料単量体
としてのビニル系単量体は、各種のものがあるが、具体
的には塩化ビニル単独のほか、塩化ビニルを主体とする
単量体混合物(塩化ビニル50重量%以上)が包含さ
れ、この塩化ビニルと共重合されるコモノマーとして
は、酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル等のビニルエステ
ル、(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エ
チル等の(メタ)アクリル酸エステル、エチレン,プロ
ピレン等のオレフィン、無水マレイン酸,アクリロニト
リル,イタコン酸,スチレン,塩化ビニリデン,ビニル
エーテル、その他塩化ビニルと共重合可能な単量体が例
示される。さらには、塩化ビニルを含まない上記ビニル
系単量体の単独重合や共重合にあたっても、本発明の懸
濁重合方法を採用することができる。
【0019】なお、本発明の懸濁重合方法によって得ら
れる塩化ビニル系樹脂等のビニル系樹脂には、必要に応
じて種々のゴム成分を添加することもできる。ここで添
加することのできるゴム成分としては、例えばポリブタ
ジエン,スチレン−ブタジエンブロックポリマー,ニト
リルゴム,マレイン化ゴム,ポリイソプレンゴム,ブタ
ジエン−アクリロニトリルゴム,エチレン−プロピレン
−ジエンターポリマー,ブタジエン−スチレン−ブタジ
エンターポリマー,ブタジエン−イソプレン−ブタジエ
ンターポリマーなどが挙げられる。同様に従来から塩化
ビニル系樹脂用の安定剤として使用されているステアリ
ン酸カルシウム,ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸バリ
ウム,ステアリン酸カドミウム,ステアリン酸鉛等の金
属石けん、二塩基性硫酸塩,二塩基性ステアリン酸鉛,
水酸化カルシウム,ケイ酸カルシウム等の無機安定剤、
さらには滑剤,顔料,充填剤,耐衝撃改良剤,加工助
剤,紫外線吸収剤などを後添加してもよい。
【0020】
【実施例】以下実施例をあげて本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定される
ものではない。なお、以下の実施例において「%」およ
び「部」はとくに断りのない限り、「重量%」および
「重量部」を意味する。尚、以下の実施例において用い
たブロック共重合体は、特開昭59−189111号公
報に記載された方法により合成されたスルフィド結合に
よりA成分とB成分が連結されたA−S−B型ブロック
共重合体である。以下の実施例および比較例における分
散剤使用量およびプロック共重合体使用量は塩化ビニル
100部に対する量である。
【0021】実施例1 けん化度70モル%および平均重合度700のポリビニ
ルアルコール(PVA)からなる分散剤(分散安定剤)
および第1表に示したブロック共重合体を使用して塩化
ビニルの懸濁重合を下記の方法で行った。即ち、グラス
ライニングオートクレーブに脱イオン水50部,上記分
散剤0.06部(塩化ビニル100部に対して),上記ブ
ロック共重合体5部(塩化ビニル100部に対して)
よびジイソプロピルパーオキシジカーボネートの50重
量%トルエン溶液0.009部を仕込み、オートクレーブ
内を50mmHgとなるまで脱気して酸素を除いた後、
塩化ビニルを30部仕込み、攪拌下に57℃に昇温して
重合を行った。重合開始時、オートクレーブ内の圧力は
8.0kg/cm2 Gであったが、重合開始6時間後に5.
0kg/cm2 Gとなったのでこの時点で重合を停止
し、未反応塩化ビニル単量体をパージし、内容物を取り
出し脱水乾燥した。懸濁重合に用いた分散剤(分散安定
剤)およびA−B型ブロック共重合体の種類と使用量を
第1表に、また得られた塩化ビニル樹脂の性能を第2表
に示す。
【0022】実施例2〜10および比較例1〜7 分散剤(分散安定剤)およびA−B型ブロック共重合体
の種類と使用量を第1表に示すように変えたこと以外は
実施例1と同様にして塩化ビニルの懸濁重合を行った。
得られた塩化ビニル樹脂の性能を第2表に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】MMA:メタクリル酸メチル BA:アクリル酸n−ブチル MA:メタクリル酸 2EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル VAc:酢酸ビニル PVi:ピバリン酸ビニル NPM:N−フェニルマレイミド EVA:エチレン−酢酸ビニル MAA:無水マレイン酸 NCHM:N−シクロヘキシルマレイミド St:スチレン
【0026】
【表3】
【0027】なお、第2表において、得られた塩化ビニ
ル樹脂の平均粒子径および熱安定性は、下記の方法によ
り測定した。 〔平均粒子径〕タイラーメッシュ基準の金網を使用して
乾式ふるい分析により測定した。 〔熱安定性〕懸濁重合により得られた塩化ビニル樹脂を
65℃で8時間乾燥させたのち、粒子を170℃のホッ
トブロックバス中で加熱して、着色の度合いを目視にて
判定した。 ◎ 着色なし ○ わずかに着色あり △ ピンク色に着色 × 赤〜褐色に着色
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の懸濁重合方法によって製造される塩化ビニル系樹脂等
のビニル系樹脂は、粒子径が大きいためその取扱い時の
飛散が少なく、また熱安定性にすぐれているため、加工
時に着色するおそれが少なく、その取扱いが容易であ
る。したがって、本発明の懸濁重合方法は、優れた物性
および加工特性を有するビニル系樹脂の製造方法とし
て、実用上その利用価値は極めて高い。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニル系単量体の懸濁重合を行うにあ
    たり、転化率が60%以下の時点で、ビニル系単量体1
    00重量部に対し、 式 A−B (式中、Aはアクリル酸エステル類,メタクリル酸エス
    テル類およびビニルエステル類から選ばれた少なくとも
    一種に由来する構成単位からなるブロック成分であり、
    BはAとは異なるラジカル重合可能な単量体の少なくと
    も一種に由来する構成単位からなるブロック成分であ
    る。)で表されるブロック共重合体5〜100重量部を
    重合系内に添加することを特徴とするビニル系単量体の
    懸濁重合方法。
  2. 【請求項2】 前記ビニル系単量体100重量部に対
    し、前記ブロック共重合体20〜80重量部を重合系内
    に添加することを特徴とする請求項1に記載のビニル系
    単量体の懸濁重合方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021101099A1 (ko) 2019-11-21 2021-05-27 주식회사 엘지화학 공중합체 제조방법, 이로부터 제조된 공중합체 및 이를 포함하는 열가소성 수지 조성물
WO2021101101A1 (ko) 2019-11-21 2021-05-27 주식회사 엘지화학 공중합체 제조방법, 이로부터 제조된 공중합체 및 이를 포함하는 열가소성 수지 조성물
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WO2022108358A1 (ko) 2020-11-20 2022-05-27 주식회사 엘지화학 공중합체 제조방법, 이로부터 제조된 공중합체 및 이를 포함하는 열가소성 수지 조성물

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