JP3240818U - ナイロンコード式刈払機用カッターヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】ナイロンコード式刈払機用カッターヘッドにおいて、ナイロンコードの保持状態を良好に維持できるようにして、作業効率を向上させる。【解決手段】ナイロンコード式刈払機用カッターヘッドは、カッターヘッド2に上面開放した凹部23を形成し、凹部23の外側の壁部にはナイロンコードを保持する保持部25を設け、凹部23の内側の壁部にはストッパー30を設けている。保持部25は、凹部23からナイロンコードの先端を挿通孔29に挿通させることにより、ナイロンコードの先端をカッターヘッド2の外方に突出させると共に、ナイロンコードの基部に設けられた抜け止め部材を挿通孔29の周囲に係合させた状態に保持する。ストッパー30は、ナイロンコードの軸方向に配置され、保持部25との間に抜け止め部材を収容し、抜け止め部材の軸方向への移動を規制する。【選択図】図3
Description
本考案は、エンジンやモーターなどの動力によって回転駆動されるカッターヘッドに、外方に向けて突出するナイロンコードを装着し、ナイロンコードの回転によって雑草などの切断作業を行うナイロンコード式刈払機用カッターヘッドに関する考案である。
従来、カッターヘッドの下面側に凹部を設け、その凹部の外側の壁部にナイロンコードを挿通する孔を形成したものが知られている(例えば特許文献1)。このカッターヘッドは、下面側凹部の外周壁部に形成された孔にナイロンコードの先端を挿通し、ナイロンコードの基部に設けられた抜け止め部材を孔の周縁部に係合させた状態でナイロンコードを保持している。
カッターヘッドを刈払機の先端部分に装着して雑草などの刈り込み作業を行うと、ナイロンコードが装着されているカッターヘッドの下面側凹部に切断された刈草や小石などが侵入し、カッターヘッドを刈払機に固定する部材や抜け止め部材に複雑に絡み合った状態となって引っ掛かり、凹部の内側に蓄積されていく。
一方、刈り込み作業中にナイロンコードが石などの硬い物に当たると、その衝撃でナイロンコードが凹部の内側に向けて移動することがある。このとき、凹部の内側に大量の刈草などが蓄積されていれば、ナイロンコードの移動が阻止されるので刈り込み作業を継続することができる。
しかしながら、従来のカッターヘッドは、カッターヘッドの下面側にナイロンコードを装着するため、ナイロンコードを交換する際には刈払機の姿勢を上下反転させてカッターヘッドの凹部を上面側に向ける必要があり、煩わしい。また、刈り込み作業中に下面側凹部に刈草や小石などが侵入して複雑に絡み合った状態で蓄積されてしまうと、カッターヘッドに対するナイロンコードの着脱操作が難しくなり、ナイロンコードの交換を効率的に行うことができないという問題がある。
また、上記従来のカッターヘッドは、ナイロンコードの抜け止め部材が下面側凹部において露出しているため、刈り込み作業中に石などが抜け止め部材に当たる可能性があり、抜け止め部材を破損させてしまう可能性がある。抜け止め部材が破損すると、カッターヘッドはナイロンコードを適切に保持することができず、遠心力でナイロンコードが抜け落ちる。ナイロンコードが抜け落ちてしまうと、カッターヘッドのバランスが悪くなり、刈払機に異常振動が発生し、作業者が白蝋病を発症しやすくなるという問題がある。また、ナイロンコードが抜け落ちてしまうと、その後の刈り込み作業の効率が著しく低下するという問題もある。
そこで本考案は、ナイロンコード交換時の作業効率を向上させると共に、ナイロンコードの保持状態を良好に維持できるようにして刈り込み作業の効率低下を抑制できるようにしたナイロンコード式刈払機用カッターヘッドを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1に、本考案は、ナイロンコード式刈払機用カッターヘッドであって、円盤状のカッターヘッドの上面中央部に、刈払機に取り付けるための取付部を有し、前記取付部の周囲に上面開放した凹部を形成し、前記凹部の外側の壁部にはナイロンコードを保持する保持部を設け、前記凹部の内側の壁部にはストッパーを設け、前記保持部は、ナイロンコードの断面形状に対応した形状の挿通孔を有し、前記凹部から前記ナイロンコードの先端を前記挿通孔に挿通させることにより、前記ナイロンコードの先端を前記カッターヘッドの外方に向けて突出させると共に、前記ナイロンコードの基部に設けられた抜け止め部材を前記挿通孔の周囲に係合させた状態に保持し、前記ストッパーは、前記保持部によって保持される前記ナイロンコードの軸方向に配置され、前記保持部との間に前記抜け止め部材を収容可能であり、前記抜け止め部材の前記軸方向への移動を規制することを特徴とする構成である。
第2に、本考案は、第1の構成を有するナイロンコード式刈払機用カッターヘッドにおいて、前記保持部は、前記ナイロンコードの軸方向を前記カッターヘッドの半径方向から傾斜させた状態に保持することを特徴とする構成である。
第3に、本考案は、第1又は第2の構成を有するナイロンコード式刈払機用カッターヘッドにおいて、前記保持部は、前記ナイロンコードの先端を前記カッターヘッドの回転方向の後方側に向けた状態で前記ナイロンコードを保持することを特徴とする構成である。
第4に、本考案は、第1乃至第3のいずれかの構成を有するナイロンコード式刈払機用カッターヘッドにおいて、前記ストッパーは、前記凹部の外側の壁部との間に、前記抜け止め部材を挿通可能な隙間を形成していることを特徴とする構成である。
第5に、本考案は、第1乃至第4のいずれかの構成を有するナイロンコード式刈払機用カッターヘッドにおいて、前記カッターヘッドは、下面中央部に凹部を有し、該凹部の周壁にはナイロンコードを挿通可能な挿通孔が形成されており、前記下面中央部の前記凹部から前記ナイロンコードの先端を前記周壁に形成された前記挿通孔に挿通させることにより、前記ナイロンコードの先端を前記カッターヘッドの外方に向けて突出させることを特徴とする構成である。
本考案によれば、ナイロンコードはカッターヘッドの上面に形成された凹部からカッターヘッドに装着可能であり、カッターヘッドに装着されると、ナイロンコードの先端をカッターヘッドの外方に向けて突出させると共に、ナイロンコードの基部に設けられた抜け止め部材が挿通孔の周囲に係合した状態に保持される。また、ストッパーが保持部によって保持されるナイロンコードの軸方向に配置されているため、ストッパーと保持部との間に抜け止め部材を収容しておくことが可能であり、抜け止め部材がナイロンコードの軸方向に沿って移動することを規制する。
したがって、本考案に係るナイロンコード式刈払機用カッターヘッドは、ナイロンコードを交換する際に刈払機の姿勢を上下反転させる必要がなく、そのままの姿勢で交換作業を行うことができる。また、カッターヘッドの上面に形成された凹部は、刈草や小石などが侵入して複雑に絡み合った状態となってしまうことを抑制できるため、カッターヘッドに対するナイロンコードの着脱操作も簡単に行うことができる。また、刈り込み作業中に石などがナイロンコードの抜け止め部材に当たることを抑制でき、抜け止め部材が破損することを良好に防ぐことができる。更には、刈り込み作業中にナイロンコードの先端に石などの硬い物が当たったとしも、その衝撃でナイロンコードが凹部の内側に向けて移動することを良好に防ぐことが可能である。
以下、本考案の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下において参照する各図面では互いに共通する部材に同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
図1は、本考案の一実施形態であるナイロンコード式刈払機用カッターヘッド1及びその使用例を示す図である。このナイロンコード式刈払機用カッターヘッド1は、円盤状のカッターヘッド2に複数のナイロンコード3を装着し、それら複数のナイロンコード3をカッターヘッド2の外方に向けて突出させた状態に保持する構成である。カッターヘッド2は、刈払機4の先端部分4aに装着され、刈払機4に搭載されているエンジンやモーターなどの動力源によって図1に示すR方向(例えば反時計回り方向)に回転駆動されるヘッド本体である。複数のナイロンコード3は、カッターヘッド2がR方向に高速回転することに伴い、遠心力によってカッターヘッド2の外方向に延びた状態となり、雑草などを切断する。本実施形態では、図1に示すように、カッターヘッド2に4本のナイロンコード3a,3b,3c,3dが装着された構成を例示して説明する。
カッターヘッド2は、その上面中央部に、刈払機4に取り付けるための取付部20を有し、その取付部20の中心に取付孔21が設けられている。この取付孔21は、カッターヘッド2の中央部を上下に貫通している。このカッターヘッド2は、取付部20の上面側に受刃金具5が取り付けられ、下面側に取付金具6aとワッシャー6bとを配置した状態で締付ボルト7が締め付けられることにより、刈払機4の先端部分4aに対して回転可能に取り付けられる。ただし、カッターヘッド2の下面側には、取付金具6a及びワッシャー6bのうちのいずれか一方だけが配置される構成であっても構わない。
また、図1において参考図Aに示すように、刈払機4の先端部分4aに下向きのボルト4bが設けられていることもある。この場合、カッターヘッド2は、刈払機4のボルト4bを取付部20の取付孔21に挿通し、カッターヘッド2の下面側に突出するボルト4bの先端にナット9を装着して締め付けることにより、回転可能に取り付けられる。
図2は、ナイロンコード3の構成例を示す図である。図2(a)に示すように、ナイロンコード3は、樹脂製で所定長さを有するコード本体10と、コード本体10の基部に設けられた抜け止め部材12とを備えている。コード本体10は、図2(b)に示すように、断面形状が方形として形成される。また、コード本体10は、方形断面において対頂点(辺を共有しない二頂点)を形成する部分を、コード本体10の長手方向に沿って一定間隔で凹弧状に切り欠いた状態とすることにより、鋸歯状の切断刃11,11を形成している。コード本体10の対角線長Dは、例えば3~4mm程度である。例えば本実施形態では、カッターヘッド2に装着される4本のナイロンコード3のうち、2本のナイロンコード3a,3bは対角線長Dが3mmであるのに対し、他の2本のナイロンコード3c,3bは対角線長Dがそれよりも太径の4mmのものを採用している。コード本体10を太径にすることにより、コード本体10の剛性が増すため、切断力(強度)が増す。そのため、太径のナイロンコード3c,3dは、ススキやセイタカアワダチソウ、キリンソウといった比較的コシの強い草の刈り込みに適している。これに対し、細径のナイロンコード3a,3bは、クローバーや芝生などの比較的コシの弱い草(柔らかい草)の刈り込みに適している。つまり、本実施形態のカッターヘッド2は、太径と細径の複数のナイロンコード3a,3b,3c,3dが装着されることにより、多様な雑草の刈り込みに適した構成となっている。コード本体10は、樹脂製であるため、可撓性を有している。そのため、図2(a)に示すように、コード本体10は、二点鎖線で示す状態から矢印F1で示すように、撓む特性を有している。
抜け止め部材12は、コード本体10よりも太径であり、コード本体10の基部を包囲するように固着されている。この抜け止め部材12は、カッターヘッド2が高速回転するとき、ナイロンコード3が遠心力によってカッターヘッド2から抜け出さないようにするための部材である。
図3は、カッターヘッド2の斜視図である。図4は、カッターヘッド2の平面図及び底面図である。図5は、カッターヘッド2の断面図である。図3(a)に示すように、カッターヘッド2は、その上面側において取付部20の周囲に凹部23を有している。この凹部23は、上面が開放された凹部であり、図4(a)に示すように、カッターヘッド2の半径方向外側(外縁)に位置する壁部23aと、半径方向内側(内縁)に位置する壁部23bとによって挟まれた領域の内側に形成されている。尚、内側の壁部23bは、取付部20の外周壁を兼ねている。
カッターヘッド2は、その凹部23に、細径のナイロンコード3a,3bを保持する保持部24,24を有している。図4(a)に示すように、これら保持部24,24は、カッターヘッド2の取付部20を中心に、互いに180度の角度位置に形成されている。
また、カッターヘッド2は、凹部23の外側の壁部23aに太径のナイロンコード3c,3dを保持する保持部25,25を設けており、更に凹部23の内側の壁部23bにはストッパー30,30を設けている。保持部25,25は、カッターヘッド2の取付部20を中心に、保持部24,24が形成されている位置から90度回転させた角度位置に形成されている。また、保持部25,25は、凹部23の外側の壁部23aを内側の壁部23bに向けて膨出させた状態に形成される保持壁28,28を有している。これら保持壁28,28は、凹部23の外側の壁部23aに対して傾斜した壁面として形成される。更に、保持壁28,28には、太径のナイロンコード3c,3dのコード本体10を挿通可能な挿通孔29,29が形成される(図5参照)。挿通孔29,29は、コード本体10の断面形状に対応した形状を有しており、コード本体10に形成された切断刃11をカッターヘッド2の回転方向Rの前方側に向けた状態でコード本体10を挿通することができる。
太径のナイロンコード3c,3dは、凹部23からコード本体10の先端を挿通孔29,29に挿通することにより、コード本体10の先端をカッターヘッド2の外方に向けて突出させた状態に装着される。これにより、保持部25,25は、ナイロンコード3c,3dの先端をカッターヘッド2の外方に向けて突出させると共に、ナイロンコード3c,3dの基部に設けられた抜け止め部材12,12を挿通孔29,29の周囲に係合させた状態に保持する。
ストッパー30,30は、保持部25,25の傾斜した保持壁28,28に対して対向する位置に形成される。そのため、ストッパー30,30は、カッターヘッド2の周方向において保持部25,25とは同じ角度位置には設けられておらず、保持部25,25の位置から若干ずれた角度位置に形成されている。ストッパー30,30は、凹部23の内側の壁部23bを外側の壁部23aに向けて膨出させた状態に形成される規制壁31,31を有している。例えば、規制壁31,31の壁面は、保持部25,25に形成される保持壁28,28の壁面と略平行な状態に形成されることが好ましい。ストッパー30,30は、保持部25,25との間にナイロンコード3c,3dの抜け止め部材12,12を収容可能な空間を形成している。そのため、保持部25,25がナイロンコード3c,3dを保持した状態になると、ナイロンコード3c,3dの抜け止め部材12,12は、保持部25,25とストッパー30,30の間の空間に収容された状態となる。その結果、ストッパー30,30は、ナイロンコード3c,3dの軸方向に配置されるため、抜け止め部材12,12が軸方向に移動することを規制する。
カッターヘッド2の下面側には、図3(b)に示すように、中央部に凹部26が設けられている。この凹部26の上面側は、上述した取付部20である。そのため、凹部26の中央には、取付孔21が形成されている。また、凹部26の周壁には、細径のナイロンコード3a,3bを保持する保持部24,24に対応する位置に保持壁27,27が形成される(図4(b)参照)。この保持壁27,27には、細径のナイロンコード3a,3bのコード本体10を挿通可能な挿通孔27a,27aが形成される(図5参照)。挿通孔27a,27aは、コード本体10の断面形状に対応した形状を有しており、コード本体10に形成された切断刃11をカッターヘッド2の回転方向Rの前方側に向けた状態でコード本体10を挿通することができる。
細径のナイロンコード3a,3bは、凹部26からコード本体10の先端を挿通孔27a,27aに挿通することにより、コード本体10の先端をカッターヘッド2の外方に向けて突出させた状態に装着される。これにより、保持部24,24は、ナイロンコード3a,3bの先端をカッターヘッド2の外方に向けて突出させると共に、ナイロンコード3a,3bの基部に設けられた抜け止め部材12,12を挿通孔27a,27aの周囲に係合させた状態に保持する。
このようにナイロンコード式刈払機用カッターヘッド1は、カッターヘッド2にナイロンコード3を装着するとき、細径のナイロンコード3a,3bをカッターヘッド2の下面側に設けられた凹部26から装着し、太径のナイロンコード3c,3dをカッターヘッド2の上面側に設けられた凹部23から装着するように構成される。太径のナイロンコード3c,3dは、カッターヘッド2の上面から装着できるため、細径のナイロンコード3a,3bを装着する場合よりもカッターヘッド2に装着しやすいという利点がある。特に、ナイロンコード式刈払機用カッターヘッド1が刈払機4の先端部分4aに装着された状態で太径のナイロンコード3c,3dを交換するときには、刈払機4の姿勢を上下反転させなくても交換作業を行うことができるので、作業効率に優れている。
図6及び図7は、カッターヘッド2に4本のナイロンコード3を装着した状態を示す図であり、図6はカッターヘッド2を上面側から視た図を、図7はカッターヘッド2を下面側から視た図を示している。
図6に示すように、保持部25,25に保持されるナイロンコード3c,3dは、保持壁28が傾斜しているため、ナイロンコード3c,3dの軸方向をカッターヘッド2の半径方向から傾斜させた状態となる。具体的には、ナイロンコード3c,3dは、コード本体10の先端をカッターヘッド2の回転方向の後方側に向けた状態でカッターヘッド2に装着される。
一方、図7に示すように、保持部24,24に保持されるナイロンコード3a,3bは、保持壁27,27が傾斜していないため、ナイロンコード3c,3dの軸方向をカッターヘッド2の半径方向に一致させた状態となる。
上記のようなナイロンコード式刈払機用カッターヘッド1は、カッターヘッド2が刈払機4に装着され、刈り込み作業が行われるときにナイロンコード3に石などの硬い物が当たると、その衝撃でナイロンコード3が凹部23又は26の内側に向けて移動しようとすることがある。例えば、太径のナイロンコード3c,3dに石などが当たると、ナイロンコード3c,3dには図6に示すように矢印F2方向に移動させる力が作用する。これに伴い、ナイロンコード3c,3dの抜け止め部材12,12は、凹部23の内側でナイロンコード3c,3dの軸方向に沿って移動しようとする。このとき、保持壁28に対向する位置に配置されたストッパー30,30が抜け止め部材12,12の移動を規制するため、ナイロンコード3c,3dの移動を阻止することができる。したがって、ストッパー30,30は、刈り込み作業中に太径のナイロンコード3c,3dに石などが当たった場合でもナイロンコード3c,3dが抜けてしまうことを良好に防止する。それ故、作業者は刈り込み作業を継続させることができる。
また例えば、細径のナイロンコード3a,3bに石などが当たると、ナイロンコード3a,3bには図7に示すように矢印F3方向に移動させる力が作用する。これに伴い、ナイロンコード3a,3bの抜け止め部材12,12は、凹部26の内側でナイロンコード3a,3bの軸方向に沿って移動しようとする。このとき、カッターヘッド2の下面側の凹部26に刈り取った草などが貯まっていれば、ナイロンコード3a,3bの移動が阻止されるので刈り込み作業を継続することができる。
ところで、本実施形態のカッターヘッド2は、4本のナイロンコード3のうちの2本のナイロンコード3a,3bをカッターヘッド2の下面側の凹部26から装着しているため、刈り込み作業中に石などが抜け止め部材12に直接当たってしまうと、抜け止め部材12を破損させてしまう可能性があり、ナイロンコード3a,3bが抜け落ちてしまう可能性がある。しかし、仮に細径のナイロンコード3a,3bが全て抜け落ちてしまった場合であっても、本実施形態のカッターヘッド2は、2本の太径のナイロンコード3c,3dを良好に保持し続ける。太径のナイロンコード3c,3dは、カッターヘッド2の上面側の凹部23から装着されているため、刈り込み作業中に石などが抜け止め部材12に当たることがなく、破損することもない。そのため、2本の太径のナイロンコード3c,3dによって良好に刈り込み作業を継続させることができるのである。すなわち、本実施形態のナイロンコード式刈払機用カッターヘッド1は、太径のナイロンコード3c,3dの保持状態を良好に維持し、作業効率の著しい低下を抑制することができるのである。更に、細径のナイロンコード3a,3bのいずれか1本が抜け落ちてしまった場合でも、対称な位置に取り付けられている太径のナイロンコード3c,3dがカッターヘッド2のバランスを保つため、刈払機4に異常振動が発生することを抑制することが可能であり、作業者が白蝋病を発症しやすくなるという問題を解決することもできる。
加えて、本実施形態のカッターヘッド2は、カッターヘッド2の上面側の凹部23に取り付けられる2本のナイロンコード3c,3dと、下面側の凹部26に取り付けられる2本のナイロンコード3a,3bとの4本のナイロンコード3a,3b,3c,3dによって刈り込み作業を行うことができるため、刈り残しを少なくでき、効率的に作業を行うことが可能である。また、上述したように、カッターヘッド2に、太径のナイロンコード3c,3dと、細径のナイロンコード3a,3bとを装着することで、多様な雑草が混在している荒れ地などでの刈り込み作業に適した構成となる。
次に図8は、太径のナイロンコード3cを交換する際の操作手順を例示する図である。上述のように凹部23の内側にはナイロンコード3cの軸方向にストッパー30が設けられている。そのため、ナイロンコード3cを交換する際に、抜け止め部材12をナイロンコード3cの軸方向に引っ張ることはできない。そこで、カッターヘッド2の凹部23の内側の壁部23bに設けられたストッパー30は、凹部23の外側の壁部23aとの間に、抜け止め部材12を挿通可能な隙間Pを形成している。ナイロンコード3cは可撓性を有するため、ナイロンコード3cを交換するときにはナイロンコード3を撓ませながら抜け止め部材12を隙間Pに案内することにより、ナイロンコード3cを矢印F4で示す方向に引き抜くことができる。またこれとは逆に、ナイロンコード3cを装着するときにも、抜け止め部材12を隙間Pから保持部25とストッパー30との間に案内すれば良い。したがって、カッターヘッド2は、刈り込み作業中にナイロンコード3c,3dが抜け落ちてしまうことを防止しつつ、ナイロンコード3c,3dを交換する際には簡単にナイロンコード3c,3dを引き抜いたり、装着したりできる構造となっている。
尚、細径のナイロンコード3a,3bを交換する際の操作手順は従来と同様である。すなわち、細径のナイロンコード3a,3bを交換する際には、刈払機4の姿勢を上下反転させてカッターヘッド2の凹部26を上面側に向ける必要がある。また、刈り込み作業中にカッターヘッド2の下面側の凹部26に刈草や小石などが侵入して複雑に絡み合った状態になっていると、カッターヘッド2に対するナイロンコード3a,3bの着脱操作を効率的に行うことが難しくなる。そのため、カッターヘッド2の下面側の凹部26にはナイロンコード3a,3bを装着せず、上面側の凹部23にのみ上述したナイロンコード3c,3dを装着した状態で刈り込み作業を行うようにしても構わない。
以上、本考案の一実施形態について説明したが、本考案は、上記実施形態で説明したものに限られるものではない。すなわち、本考案には、上記実施形態で説明したもの以外にも種々の変形例が適用可能である。
例えば、上記実施形態では、カッターヘッド2に装着される4本のナイロンコード3のうち、2本のナイロンコード3a,3bをカッターヘッド2の下面側の凹部26から装着し、別の2本のナイロンコード3c,3dをカッターヘッド2の上面側の凹部23から装着する例を説明した。しかし、本考案は、これに限られるものではなく、例えば、4本のナイロンコード3a,3b,3c,3dの全てをカッターヘッド2の上面側の凹部23から装着する構成を採用しても構わない。
また、上記実施形態では、カッターヘッド2に装着される4本のナイロンコード3のうち、2本のナイロンコード3a,3bを細径とし、別の2本のナイロンコード3c,3dを太径とする例を説明した。しかし、本考案は、これに限られるものではなく、例えば、4本のナイロンコード3a,3b,3c,3dを同じ太さとしても良いし、また、4本のナイロンコード3a,3b,3c,3dを全て異径の太さとしても良い。
例えば、刈り込み対象がクローバーや芝生などの比較的コシの弱い草である場合、カッターヘッド2に装着する4本のナイロンコード3a,3b,3c,3dを全て細径にしても良い。また、刈り込み対象がススキやセイタカアワダチソウ、キリンソウといった比較的コシの強い草である場合、カッターヘッド2に装着する4本のナイロンコード3a,3b,3c,3dを全て太径にしても良い。ただし、太径のナイロンコードは切断力が強いため、雑草の切断時に細かな切断片を周囲に飛散させる傾向がある。カッターヘッド2に装着する4本のナイロンコード3a,3b,3c,3dを全て太径にした場合には切断片の飛散量が多くなるため、作業者の着衣を汚してしまうことになる。そこで、切断片の飛散量を抑えるためには、上記実施形態で説明したように、2本のナイロンコード3a,3bを細径とし、別の2本のナイロンコード3c,3dを太径とすることが好ましい。
また、上記実施形態では、カッターヘッド2に4本のナイロンコード3を装着する例を説明した。しかし、カッターヘッド2に装着されるナイロンコード3は4本に限られない。例えば、カッターヘッド2には、上述した2本のナイロンコード3c,3dだけを装着可能な構成としても構わない。
1…ナイロンコード式刈払機用カッターヘッド、2…カッターヘッド、3(3a,3b,3c,3d)…ナイロンコード、10…コード本体、11…切断刃、12…抜け止め部材、20…取付部、23…凹部、23a…壁部、23b…壁部、24…保持部、25…保持部、26…凹部、27…保持壁、27a…挿通孔、28…保持壁、29…挿通孔、30…ストッパー、31…規制壁、P…隙間。
Claims (5)
- 円盤状のカッターヘッドの上面中央部に、刈払機に取り付けるための取付部を有し、前記取付部の周囲に上面開放した凹部を形成し、前記凹部の外側の壁部にはナイロンコードを保持する保持部を設け、前記凹部の内側の壁部にはストッパーを設け、
前記保持部は、ナイロンコードの断面形状に対応した形状の挿通孔を有し、前記凹部から前記ナイロンコードの先端を前記挿通孔に挿通させることにより、前記ナイロンコードの先端を前記カッターヘッドの外方に向けて突出させると共に、前記ナイロンコードの基部に設けられた抜け止め部材を前記挿通孔の周囲に係合させた状態に保持し、
前記ストッパーは、前記保持部によって保持される前記ナイロンコードの軸方向に配置され、前記保持部との間に前記抜け止め部材を収容可能であり、前記抜け止め部材の前記軸方向への移動を規制することを特徴とするナイロンコード式刈払機用カッターヘッド。 - 前記保持部は、前記ナイロンコードの軸方向を前記カッターヘッドの半径方向から傾斜させた状態に保持することを特徴とする請求項1に記載のナイロンコード式刈払機用カッターヘッド。
- 前記保持部は、前記ナイロンコードの先端を前記カッターヘッドの回転方向の後方側に向けた状態で前記ナイロンコードを保持することを特徴とする請求項1に記載のナイロンコード式刈払機用カッターヘッド。
- 前記ストッパーは、前記凹部の外側の壁部との間に、前記抜け止め部材を挿通可能な隙間を形成していることを特徴とする請求項1に記載のナイロンコード式刈払機用カッターヘッド。
- 前記カッターヘッドは、下面中央部に凹部を有し、該凹部の周壁にはナイロンコードを挿通可能な挿通孔が形成されており、前記下面中央部の前記凹部から前記ナイロンコードの先端を前記周壁に形成された前記挿通孔に挿通させることにより、前記ナイロンコードの先端を前記カッターヘッドの外方に向けて突出させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のナイロンコード式刈払機用カッターヘッド。
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JP2022004063U JP3240818U (ja) | 2022-12-09 | 2022-12-09 | ナイロンコード式刈払機用カッターヘッド |
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JP2022004063U JP3240818U (ja) | 2022-12-09 | 2022-12-09 | ナイロンコード式刈払機用カッターヘッド |
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Family
ID=85151206
Family Applications (1)
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JP2022004063U Active JP3240818U (ja) | 2022-12-09 | 2022-12-09 | ナイロンコード式刈払機用カッターヘッド |
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JP (1) | JP3240818U (ja) |
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2022
- 2022-12-09 JP JP2022004063U patent/JP3240818U/ja active Active
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