JP3239951U - クランプ装置 - Google Patents
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Abstract
ハウジング(1)のプラグ部(2)の周壁に貫通孔(30)が形成される。貫通孔(30)に係合部材(31a)およびロック部材(31b)が挿入される。出力ロッド(3)の外周壁に支持部(36)が形成される。クランプ状態のクランプ装置において、ハウジング(1)とワークパレット(WP)とを離間させる方向に外力が作用するときに、ロック部材(31b)が支持部(36)に受け止められることで、プラグ部(2)の外周面よりも外方へロック部材(31b)の一部が貫通孔(30)から突出した状態が維持される。
Description
この発明は、ワークパレット、ワーク、金型、ツール等の被固定物を、強力に基台としてのクランプパレット、テーブル、ロボットアームの先端部などに固定すると共にその固定状態を保持するのに好適なクランプ装置に関する。
この種のクランプ装置には、従来では、特許文献1(国際公開第2013/122039号公報)に記載されたものがある。その従来技術は、次のように構成されている。
ハウジングから筒状のプラグ部が上方へ突設される。プラグ部の筒孔内に出力ロッドが当該筒孔の軸方向に移動可能となるように挿入される。プラグ部の周壁に係合ボールが挿入され、その係合ボールが出力ロッドを介して駆動機構によって前記筒孔の径方向へ移動される。上記プラグ部が挿入可能となるように、装着孔がワークパレットに設けられる。その装着孔に設けられる係止部が、係合ボールと当接可能となっている。前記駆動機構は、圧縮エアが給排されるクランプ室を有している。そのクランプ室に保持バネが装着される。
上記クランプ装置がワークパレットをクランプした状態で、何らかの原因によりクランプ室内の圧縮エアが消失した場合には、保持バネの付勢力によってクランプ装置のクランプ状態が維持される。
上記の従来技術は次の改良の余地がある。
上記のように、クランプ室内の圧縮エアが消失し、保持バネの付勢力によってクランプ装置がクランプ状態に維持されているときに、その保持バネの付勢力(クランプ状態を維持しようとする力)を超える外力が、ハウジングとワークパレットとを離間させる方向に作用することがある。このような場合であっても、クランプ装置からワークパレットが外力によって取り外されないようにする点で改良の余地がある。
本発明の目的は、上記の点を改善するためのクランプ装置を提案することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、例えば、図1から図14に示すように、クランプ装置を次のように構成した。
ハウジング1から筒状のプラグ部2が突設される。前記プラグ部2の筒孔2a内に出力ロッド3が当該筒孔2aの軸方向に移動可能となるように挿入される。前記プラグ部2の周壁に形成された貫通孔30に係合部材31aおよびロック部材31bが挿入される。前記出力ロッド3が駆動機構Dによって前記軸方向へ移動されることにより、係合部材31aとロック部材31bとが貫通孔30内で移動される。前記ロック部材31bに当接可能となるように支持部36,36Aが前記出力ロッド3の外周壁に形成される。前記プラグ部2が挿入可能となるように装着孔42がクランプ対象物WP,Wに設けられる。その装着孔42が有する係止部44が、前記係合部材31aおよび前記ロック部材31bと当接可能となっている。前記係合部材31aが前記係止部44に係合したクランプ状態で、前記ハウジング1とクランプ対象物WP,Wとを離間させる方向に外力が作用するときに、前記ロック部材31bを前記支持部36,36Aが受け止めることで、前記プラグ部2の外周面よりも外方へ前記ロック部材31bの一部が前記貫通孔30から突出した状態が維持される。
上記の本発明は次の作用効果を奏する。
プラグ部の外周面よりも外方へロック部材の一部が貫通孔から突出した状態が維持されることで、当該ロック部材によりプラグ部(クランプ装置)からクランプ対象物が意図しないで取り外されるのを防止できる。
本発明は、下記(1)から(8)の構成を備えることが好ましい。
(1)例えば、図9に示すように、前記ロック部材31bは前記係合部材31aよりも大きくされる。
この場合、支持部によるロック部材の受け止めが安定し、プラグ部からクランプ対象物が意図しないで取り外されるのをより防止できる。
(2)例えば、図4に示すように、前記支持部36,36Aは、前記軸方向に対して平行に形成される。
この場合、支持部の形成を容易に行うことができる。
(3)例えば、図4、図5に示すように、前記出力ロッド3の外周壁に前記軸方向に沿って延在する溝38が形成される。前記支持部36は、前記軸方向に垂直な断面が円弧状の前記溝38の底壁であって、前記軸方向に対して平行に延在する底壁によって構成される。
この場合、支持部によるロック部材の受け止めが安定する。
(4)例えば、図7に示すように、前記支持部36,36Aは、前記出力ロッド3のクランプ駆動方向に向かうにつれて前記出力ロッド3の径方向の外方へ広がるように前記軸方向に対して傾斜している。
この場合、ハウジングとクランプ対象物とを離間させる方向に外力が作用すると、クランプ対象物に設けられた係止部がロック部材を介して出力ロッドをクランプ駆動する方向へ押す。そのため、当該押す力と、上記の外力が係止部および係合部材を介して出力ロッドをアンクランプ駆動させる方向へ押す力とが釣り合うようになる。言い換えれば、外力が出力ロッドをアンクランプ駆動させる方向へ押す力が弱まる。これにより、プラグ部の外周面よりも外方へロック部材の一部が貫通孔から突出した状態がより維持されやすくなる。
(5)例えば、図7に示すように、前記出力ロッド3の外周壁に前記軸方向に沿って延在する溝38が形成される。前記支持部36は、前記軸方向に垂直な断面が円弧状の前記溝38の底壁であって、前記クランプ駆動方向に向かうにつれて前記径方向の外方へ広がるように前記軸方向に対して傾斜する底壁によって構成される。
この場合、支持部によるロック部材の受け止めが安定する。
(6)例えば、図6に示すように、前記支持部36は、前記ロック部材31bが嵌り込む凹部とされる。
この場合、支持部によるロック部材の受け止めが安定する。
(7)例えば、図6に示すように、前記出力ロッド3の前記軸方向に平行な断面視において、前記凹部は、前記凹部の中心から前記出力ロッド3の径方向に延びる仮想の直線(L)に対して対称の形状とされる。
この場合、ロック部材が凹部の中心に一致するように、ロック部材が出力ロッドを筒孔の軸方向に移動させ、移動後は、ロック部材と出力ロッドとの相対移動が制限されて、支持部によるロック部材の受け止めがより安定する。
(8)例えば、図6に示すように、前記ロック部材31bは、球体であり、前記凹部は、球面状に形成される。
この場合、ロック部材と支持部との接触点が多くなる、またはロック部材と支持部との接触範囲が広くなるので、支持部によるロック部材の受け止めがより安定する。
前記の目的を達成するため、本発明は、例えば、図15に示すように、クランプ装置を次のように構成した。
ハウジング1はガイド筒部78を有する。前記ガイド筒部78の周壁に形成された貫通孔30に係合部材31aおよびロック部材31bが挿入される。係合部材31aおよびロック部材31bは駆動機構Dによって前記貫通孔30内で移動される。筒状のピストン5は前記駆動機構Dを構成する。ピストン5は前記ガイド筒部78の外側に配置される。前記ロック部材31bに当接可能となるように前記ピストン5の内周壁に支持部36,36Aが形成される。前記ガイド筒部78に挿入可能となるようにクランプ対象物WP,Wに突起82が設けられる。突起82は、前記係合部材31aおよび前記ロック部材31bに当接可能となっている係止部44を有する。前記係合部材31aが前記係止部44に係合したクランプ状態で、前記ハウジング1と前記クランプ対象物WP,Wとを離間させる方向に外力が作用するときに、前記ロック部材31bを前記支持部36,36Aが受け止めることで、前記ガイド筒部78の内周面よりも内方へ前記ロック部材31bの一部が前記貫通孔3から突出した状態が維持される。
上記の本発明は次の作用効果を奏する。
ガイド筒部の内周面よりも内方へロック部材の一部が貫通孔から突出した状態が維持されることで、当該ロック部材によりガイド筒部(クランプ装置)からクランプ対象物が意図しないで取り外されるのを防止できる。
本発明は、下記(1)から(3)の構成を備えることが好ましい。
(1)例えば、図9に示すように、前記ロック部材31bは前記係合部材31aよりも大きくされる。
この場合、支持部によるロック部材の受け止めが安定し、ガイド筒部からクランプ対象物が意図しないで取り外されるのをより防止できる。
(2)例えば、図15に示すように、前記支持部36,36Aは、前記ガイド筒部78の筒孔78aの軸方向に対して平行に形成される。
この場合、支持部の形成を容易に行うことができる。
(3)例えば、図15に示すように、前記ピストン5の内周壁に前記軸方向に沿って延在する溝38が形成される。前記支持部36は、前記軸方向に垂直な断面が円弧状の前記溝38の底壁であって、前記軸方向に対して平行に延在する底壁によって構成される。
この場合、支持部によるロック部材の受け止めが安定する。
本発明によると、クランプ装置からクランプ対象物が外力によって意図しないで取り外されるのを防止することができる。
以下、本発明の第1実施形態を図1から図5によって説明する。
この実施形態では、基準ブロックとしてのクランプパレットCPに、可動ブロックとしてのワークパレット(クランプ対象物)WPを固定するクランプ装置を例示してある。
上記クランプパレットCPにクランプ装置のハウジング1が複数のボルト(図示せず)によって固定される。そのハウジング1から筒状のプラグ部2が上方へ一体に突設される。そのプラグ部2の筒孔2aに出力ロッド3の上ロッド部分3aが上下方向(筒孔2aの軸方向)へ移動可能に挿入される。ハウジング1内にシリンダ孔4が設けられ、そのシリンダ孔4内に駆動機構Dが設けられる。その駆動機構Dによって出力ロッド3が上下方向へ移動される。その駆動機構Dは次のように構成される。
上記の出力ロッド3の下部に固定される第1ピストン5が、シリンダ孔4の大径孔4a内に上下方向へ移動可能に挿入される。そのシリンダ孔4の大径孔4aの上方に形成されるシリンダ孔4の小径孔4bと出力ロッド3の下ロッド部分3bの外周面との間に環状の第2ピストン6が上下方向(シリンダ孔4の軸方向)に移動可能に挿入される。その第2ピストン6は、外封止部材7を介して小径孔4bに保密状に挿入されると共に、内封止部材8を介して出力ロッド3の下ロッド部分3bに保密状に外嵌される。
上記第1ピストン5と上記第2ピストン6との間にクランプ室10が形成される。第1ピストン5と、ハウジング1の下壁9としてのクランプパレットCPの装着孔の底壁との間に第1アンクランプ室11が形成されると共に、第2ピストン6とハウジング1の上壁1aとの間に第2アンクランプ室12が形成される。その第2アンクランプ室12と第1アンクランプ室11とが、出力ロッド3の下ロッド部分3bの内部に形成される連通路13によって連通される。また、クランプ室10は、ハウジング1に形成される給排路14を介して圧縮エアの給排ポート15へ連通される。第2アンクランプ室12は、ハウジング1に形成される給排路16を介して圧縮エアの給排ポート(図示せず)に連通される。
上記クランプ室10内であって、第1ピストン5と第2ピストン6との間に保持バネ17が装着される。その保持バネ17は、圧縮コイルバネからなり、第1ピストン5と第2ピストン6とを離間する方向へ付勢する。
この第1実施形態では、保持バネ17について、バネ下端を第1ピストン5に受け止めると共にバネ上端を第2ピストン6に受け止めるように構成した。これに代えて、シリンダ孔4に設けた第2ピストン6のストッパ51を径方向の内方へ突出させて、バネ下端をストッパ51に受け止めると共にバネ上端を第2ピストン6に受け止めるように構成してもよい。また、上記保持バネ17は、例示した圧縮コイルバネに代えて、皿バネ等の他の種類のバネを利用可能である。
上記第1アンクランプ室11と第2アンクランプ室12とを接続する構造は、前記出力ロッド3に設けた連通路13に代えて、ハウジング1の胴部に設けた連通孔であってもよく、さらには、ハウジング1の外側に設けた配管であってもよい。
上記第2アンクランプ室12内に倍力機構20が配置される。その倍力機構20は、クランプ室10に供給された圧縮エアが第2ピストン6を上方へ押す力を下向きの力に反転させると共に倍力変換して出力ロッド3へ伝達するように構成される。
上記の倍力機構20は、次のように構成されている。即ち、第2アンクランプ室12内に向かって上壁1aから受け筒21が下方へ突出される。その受け筒21の下部に横溝が周方向へ所定の間隔をあけて4つ形成される。各横溝の底壁によって受部22が形成される。また、出力ロッド3の下ロッド部分3bの外周壁に凹部が周方向へ所定の間隔をあけて4つ形成される。各凹部の底壁によって伝達部23が構成される。その伝達部23は、上方へ向かうにつれて出力ロッド3の軸心へ近づく(凹部の深さが深くなる)ように傾斜されている。上記の受部22と伝達部23との間に、楔空間24がシリンダ孔4の径方向の内方へ向かうにつれて狭くなるように形成される(図2を参照)。その楔空間24に係合ボール25が挿入される。その係合ボール25を径方向の内方へ押すように、第2ピストン6の内周壁に倍力部26が下方に向かうにつれて狭まるようにテーパ状に形成される。その倍力部26の上側には、押部27がテーパ状に設けられる。
上記プラグ部2の周壁の上寄り部に貫通孔30が周方向へ所定間隔をあけて6つ形成される。各貫通孔30によってボール31が径方向の内方の図1に示す位置と径方向の外方の図3に示す位置(外側位置)との間で移動可能に支持される。その6つのボール31のうちの3つのボールは、係合用のボール31aであり、残りの3つのボールは、ロック用のボール31bである。上記の貫通孔30に係合用のボール31aとロック用のボール31bとが交互に挿入されている。この実施形態では、6つの貫通孔30がプラグ部2の周壁に軸方向の同じ高さ位置となるように配置されている。これにより、プラグ部2の周壁であって、軸方向の異なる高さ位置にボール31a、31bが配置される場合に比べて、プラグ部2の高さ方向の寸法を小さくすることができる。その結果、クランプ装置をコンパクトに作ることができる。
上記の出力ロッド3の上ロッド部分3aの外周壁には、係合用のボール31aに対応させて、押圧面32と退避溝33とが上下に連ねて形成される。その押圧面32は、上方へ向かうにつれて広がるように形成される。その押圧面32が係合用のボール(係合部材)31aに対面する位置に移動することにより、係合用のボール31aがプラグ部2の外周面よりも径方向の外方へ突出するように外側位置へ移動される。前記の退避溝33が係合用のボール31aに対面する位置であって、そのボール31aが挿入可能となる退避位置に移動することにより、係合用のボール31aがプラグ部2の外周面よりも径方向の内方へ移動可能となる。
前記の出力ロッド3の上ロッド部分3aの外周壁には、図4に拡大して示すように、ロック用のボール(ロック部材)31bに対応させて、上下方向にストレートに形成される支持面(支持部)36と退避溝37とが上下に連ねて形成される。
本実施形態では、支持面36は、筒孔2aの軸方向に対して平行に形成されている。出力ロッド3の軸方向と筒孔2aの軸方向とは同じ方向である。支持面36が貫通孔30の軸方向に対して垂直となるように上ロッド部分3aの外周壁に形成されている。
出力ロッド3のロッド部分3aの外周壁に出力ロッド3(筒孔2a)の軸方向に沿って延在する溝38が形成されており、支持面36は、この溝38の底壁によって構成されている。溝38の底壁は、出力ロッド3(筒孔2a)の軸方向に垂直な断面が円弧状である。溝38の底壁は、出力ロッド3(筒孔2a)の軸方向に対して平行に延在する。
支持面36がロック用のボール31bに対面する位置に移動することにより、ロック用のボール31bがプラグ部2の外周面よりも径方向の外方へ突出した外側位置へ移動された状態が維持される。プラグ部2の外周面よりも外方へボール31bの一部が貫通孔30から突出した状態が維持される。なお、前記の退避溝37がロック用のボール31bに対面して挿入可能となる退避位置に移動することにより、ロック用のボール31bがプラグ部2の外周面よりも径方向の内方へ移動可能となる。
上記の本実施形態のように支持面36が上下方向にストレートに形成されることに代えて、図6に示す本実施形態の第1変形例のように、ロック用のボール31bが嵌り込み可能な球面によって支持面36が構成されるようにしてもよい。すなわち、支持面36は球面状に形成されてもよい。これにより、外力によってロック用のボール31bがプラグ部材2の径方向の内方に押動されるときに、そのロック用のボール31bが球面の支持面36内に嵌り込む。その結果、ロック用のボール31bが外側位置(突出位置)に突出した状態が維持される。また、ボール31bと支持面36との接触点が多くなる、または接触範囲が広くなるので、支持面36によるボール31bの受け止めが安定する。
なお、支持面36は球面に限られることはない。支持面36は底が平面とされた凹部であってもよい。すなわち、支持面36は、より広い概念として、ロック用のボール31bが嵌り込む凹部とされてもよい。
なお、図6に示すように、当該凹部(支持面36)は、本実施形態のように、出力ロッド3の軸方向に平行な断面視において、凹部の中心から出力ロッド3の径方向に延びる仮想の直線Lに対して対称の形状とされることが好ましい。これにより、ボール31bが凹部の中心に一致するように、ボール31bが出力ロッド3を軸方向に移動させ、移動後は、ボール31bと出力ロッド3との相対移動が制限されて、凹部(支持面36)によるボール31bの受け止めがより安定する。
さらに、図7に示す本実施形態の第2変形例のように、支持面36は、出力ロッド3のクランプ駆動方向に向かうにつれて出力ロッド3の径方向の外方へ広がるように出力ロッド3(筒孔2a)の軸方向に対して傾斜していてもよい。なお、出力ロッド3のクランプ駆動方向とは、図7において下方向のことである。具体的な構成は、例えば次のとおりである。
プラグ部2の筒孔2aの軸方向に対してθ(°)だけ傾斜しており、かつ、下方(出力ロッド3のクランプ駆動する方向)へ向かうにつれて広がる(軸心から遠ざかる)ように支持面36が形成される。これにより、外力によってロック用のボール31bがプラグ部材2の径方向の内方に押動されるときに、そのロック用のボール31bが傾斜面である支持面36を介して出力ロッド3を下方(クランプ駆動方向)に押す。すると、出力ロッド3を下方に押す力と、外力によって係合用のボール31aが押圧面32を介して出力ロッド3を上方(アンクランプ駆動方向)へ押す力とが、釣り合うようになる。その結果、出力ロッド3の上下方向への移動が制限されて、ロック部材31bが外側位置に突出した状態がより維持されやすくなる。
なお、図4の場合と同じく、出力ロッド3のロッド部分3aの外周壁に出力ロッド3(筒孔2a)の軸方向に沿って延在する溝38が形成されており、支持面36は、この溝38の底壁によって構成されている。溝38の底壁は、出力ロッド3(筒孔2a)の軸方向に垂直な断面が円弧状である。本変形例においては、溝38の底壁は、出力ロッド3のクランプ駆動方向に向かうにつれて出力ロッド3の径方向の外方へ広がるように出力ロッド3(筒孔2a)の軸方向に対して傾斜している。
この第2変形例を後述する第3実施形態に適用するために、第3実施形態のようなクランプ装置では、支持面36は、プラグ部2の筒孔2aの軸方向に対してθ(°)だけ傾斜しており、かつ、上方(出力ロッド3のクランプ駆動する方向、図11において上方向)へ向かうにつれて広がる(軸心から遠ざかる)ように形成される。
図8は、支持面36の第3変形例を示す。第1実施形態、および第2変形例では、出力ロッド3(筒孔2a)の軸方向に垂直な断面が円弧状の溝38の底壁によって支持面36が構成されている。一方、第3変形例では、支持面36Aは平面とされている。支持面36Aは、出力ロッド3(筒孔2a)の軸方向に対して平行に形成されている。ボール31bを支持面36Aが受け止めることで、プラグ部2の外周面よりも外方へボール31bの一部が貫通孔30から突出した状態が維持される。
なお、平面で構成される支持面36Aは、図7に示す第2変形例のように、出力ロッド3のクランプ駆動方向に向かうにつれて出力ロッド3の径方向の外方へ広がるように出力ロッド3(筒孔2a)の軸方向に対して傾斜していてもよい。
また、図8では、第1実施形態等における押圧面32に対応する押圧面32Aも平面とされている。
上記ワークパレットWPの下面に凹部40が開口される。その凹部40にリング部材41が装着され、リング部材41が複数のボルトによってワークパレットWPに固定される。そのリング部材41の内周孔によって装着孔42が構成され、その装着孔42に上記のプラグ部2が挿入可能になっている(図2を参照)。なお、この実施形態では、装着孔42をリング部材41に形成するようにしたが、後述する図10から図14に示す第3実施形態のように、ワークパレットWPの凹部40の内周孔によって装着孔42を構成するようにしてもよい。
上記リング部材41の装着孔42に係止部44が上方へ向かうにつれて広がるようにテーパ状に形成される。そのリング部材41の下面によって被着座面45が構成されている。その被着座面45が、ハウジング1の上壁1aに形成される着座面46に当接可能となっている(図2を参照)。その着座面46に着座検出用の噴出孔47が開口され、その噴出孔47に圧縮エアが供給される。
上記のクランプ装置は、次のように作動する。
図1のアンクランプ状態では、クランプ室10から圧縮エアが排出されると共に、第1アンクランプ室11と第2アンクランプ室12に圧縮エアが供給されている。これにより、第1アンクランプ室11の圧縮エアが第1ピストン5を上方へ押して、当該第1ピストン5をシリンダ孔4の段部50に当接させている。また、第2アンクランプ室12の圧縮エアが第2ピストン6を下方へ押して、当該第2ピストン6をシリンダ孔4に設けたストッパ51に当接させている。ストッパ51は例えば止め輪51である。このため、その第2ピストン6の押部27と係合ボール25との間、又は受部22と係合ボール25との間に、僅かな隙間が上下方向に形成可能になっている(図示せず)。
また、上記第1ピストン5が出力ロッド3を上昇させているので、係合用のボール31aが退避溝33内の退避位置に移動可能になっていると共に、ロック用のボール31bが退避溝37内の退避位置に移動可能になっている。その図1に示すアンクランプ状態のクランプ装置の上方にワークパレットWPが搬入される。
上記ワークパレットWPをクランプパレットCPにクランプするときには、まず、ワークパレットWPを下降させる。すると、図2に示すように、そのワークパレットWPに装着されたリング部材41の被着座面45が、ハウジング1の着座面46に受け止められる。
上記クランプ装置をクランプ駆動するときには、図1のアンクランプ状態において、第1アンクランプ室11及び第2アンクランプ室12の圧縮エアを排出すると共に、クランプ室10に圧縮エアを供給する。すると、まず、クランプ室10の圧縮エアが、第1ピストン5を下方へ押すと共に第2ピストン6を上方へ押す。クランプ駆動行程の初期には、第2ピストン6の押部27が係合ボール25を介して受け筒21の受部22および下ロッド部分3bの外周面に受け止められるので、第2ピストン6の上方への移動が制限されている。そのため、クランプ駆動行程の初期は、第1ピストン5によって出力ロッド3は下降する。
上記係合ボール25が伝達部23に対面する高さ位置まで出力ロッド3が下降すると、まず、図2に示すように、その出力ロッド3に設けた伝達部23と受け筒21に設けた受部22との間に楔空間24が形成され、その楔空間24に押部27が係合ボール25を押し出す。これにより、倍力駆動が開始される。
そして、第2ピストン6の倍力部26が係合ボール25を径方向の内方へ強力に押し出す。これにより、その第2ピストン6に作用する上向き推力は、倍力部26と係合ボール25と受部22及び伝達部23を介して、下向きに倍力変換されて、出力ロッド3が下向きに駆動されていく。このため、その倍力機構20による押下げ力と第1ピストン5による押下げ力との合力により、上記出力ロッド3が下方へ強力に駆動される。
上記クランプ装置がアンクランプ状態からクランプ状態にクランプ駆動することにより、出力ロッド3の退避溝33の一部を構成する押出し部33aが係合用のボール31aを径方向の外方の突出位置へ押し出すと共に、出力ロッド3の退避溝37の一部を構成する押出し部37aがロック用のボール31bを径方向の外方の突出位置へ押し出す。すると、出力ロッド3の各押圧面32が係合用のボール31aを介してワークパレットWPの係止部44を下向きに押圧していく。これにより、上記ワークパレットWPの被着座面45がハウジング1の着座面46に受け止められる。その結果、上記クランプ装置が図1のアンクランプ状態から図3のクランプ状態へ切換えられる。このとき、ロック用のボール31bは、上下方向にストレートに形成される出力ロッド3の支持面36に対面しており、そのボール31bと支持面36との間、もしくは、ボール31bと係止部44との間に0.05から0.1mm程度の摺動隙間が形成されている。そのため、ボール31bは、ボール31aとは異なり、係止部44を下向きに押圧しない。
上記クランプ装置を図3のクランプ状態から図1のアンクランプ状態へ切換えるときには、上記クランプ状態において、クランプ室10の圧縮エアを排出すると共に第1アンクランプ室11及び第2アンクランプ室12に圧縮エアを供給する。すると、まず、第2アンクランプ室12の圧縮エアが第2ピストン6を下降させる。このとき、出力ロッド3の上方への移動開始直後は、伝達部23と係合ボール25と受け部22とピストン6の倍力部26とによって出力ロッド3の上昇は制限されている。その第2ピストン6が下降することにより、係合ボール25と倍力部26との間、もしくは、係合ボール25と伝達部23との間に隙間が形成されていくので、第1アンクランプ室11の圧縮エアが第1ピストン5および出力ロッド3を上昇させていく。
次いで、出力ロッド3の退避溝33および退避溝37が、ボール31aおよびボール31bに対面する高さ位置まで上昇すると、それらのボール31aおよびボール31bが退避溝33および退避溝37内(出力ロッド3の径方向の内方)へ移動可能となる。その結果、図1に示すように、ワークパレットWPをクランプパレット1から円滑に取り外すことが可能となる。
上記クランプ状態のクランプ装置において、何らかの原因、例えば、そのクランプ装置を含むシステムが非常停止されたことにより、当該クランプ装置への圧縮エアの供給が停止されることがある。このような場合であっても、上記の保持バネ17の付勢力によってクランプ装置のクランプ状態が維持される。また、そのクランプ状態において、保持バネ17の付勢力を上回る外力が、クランプパレットCPから離間される方向へワークパレットWPに作用することがある。この場合、その外力は、係止部44と係合用のボール31aと押圧面32とを介して出力ロッド3を上向き(アンクランプ方向)に押動させようとする。しかし、係止部44によって押されるロック用のボール31bが支持面36に受け止められる。これにより、ロック用のボール31bおよび係合用のボール31aは、プラグ部2の外周面よりも外方へそれぞれの一部が貫通孔30から突出した状態が維持される。その結果、ワークパレットWPがクランプパレットCPから意図しないで取り外されることが防止される。
図9は、本発明の第2実施形態を示している。この第2実施形態においては、上記の第1実施形態の構成部材と同じ部材(または類似する部材)には原則として同一の参照数字を付けている。この実施形態では、ロック用のボール31bは、係合用のボール31aよりも大きくされている。これによると、支持面36によるボール31bの受け止めが安定し、プラグ部2からワークパレットWPが意図しないで取り外されるのをより防止することができる。また、支持面36とボール31bとの接触面積が大きくなる。これにより、大きな負荷がその接触部分に作用しても、接触部分が摩耗したり破損したりするのが防止され、その結果、接触部分の耐久性が向上する。
ボール31bがボール31aよりも大きくされることに対応して、この実施形態では、ボール31bが挿入される貫通孔30は、ボール31aが挿入される貫通孔30よりも大きくされている。ボール31bの大きさとボール31aの大きさとに大差がない場合などは、ボール31bが挿入される貫通孔30とボール31aが挿入される貫通孔30とは同じ大きさとされてもよい。
図10から図14は、本発明の第3実施形態を示している。この第3実施形態においては、上記の第1実施形態の構成部材と同じ部材(または類似する部材)には原則として同一の参照数字を付けて説明する。この実施形態では、基準ブロックとしてのテーブルTに可動ブロックとしてのワーク(クランプ対象物)Wを固定するクランプ装置を例示してある。この第3実施形態が上記の第1実施形態と異なる点は次の通りである。
この図10および図11では、図1の第1実施形態におけるリング部材41、第2ピストン6、第2アンクランプ室12、保持バネ17、および倍力機構20等が省略されている。
上記の第1実施形態のクランプ装置では、駆動機構Dによって出力ロッド3を軸方向の下方(退入側)へ移動させることにより、出力ロッド3の上ロッド部分3aがボール31aおよびボール31bを出力ロッド3の径方向の外方へ押し出してクランプ駆動する。これに対して、第2実施形態のクランプ装置では、駆動機構Dによって出力ロッド3を軸方向の上方(進出側)へ移動させることにより、出力ロッド3の上ロッド部分3aがボール31aおよびボール31bを出力ロッド3の径方向の外方へ押し出してクランプ駆動する。
上記テーブルTにクランプ装置のハウジング1が、複数のボルト(図示せず)によって固定される。そのハウジング1のプラグ部2の筒孔2aに挿入される出力ロッド3が、駆動機構Dによって上下方向へ移動される。ハウジング1に形成されるシリンダ孔4内に駆動機構Dが設けられる。その駆動機構Dは次のように構成される。
上記の出力ロッド3に連結されるピストン5が、シリンダ孔4内に上下方向へ移動可能に挿入される。そのピストン5の下側にクランプ室10が形成されると共に、ピストン5の上側にアンクランプ室52が形成される。また、クランプ室10は、ハウジング1に形成される給排路14を介して圧縮エアの給排ポート15に連通される。アンクランプ室52は、ハウジング1に形成される給排路16を介して圧縮エアの給排ポート53に連通される。
上記の給排路14の途中部に保持弁60が設けられ、その保持弁60によって当該給排路14が遮断および開放される。その保持弁60は、図12から図14(図10および図11)に示すように、次のように構成される。
上記ハウジング1の上壁1aに装着孔61が左右方向に形成される。その装着孔61の雌ネジ部に保持弁60のケーシング62が螺合される。そのケーシング62の内部に弁孔63が左右方向に形成される。その弁孔63は、左側から順に中径孔63aと小径孔63bと大径孔63cとを有する。中径孔63aと小径孔63bとの間に形成される段差部に弁座64が形成される。その弁座64は、右方へ向かうにつれて先細りするようにテーパ状に形成されている。中径孔63a内に弁部材65が左右方向に移動可能に挿入される。弁部材65の外周壁に溝が周方向に形成され、その溝に封止部材としてのOリングが装着される。そのOリングの外周部によって弁面66が構成され、その弁面66が弁座64に当接可能となっている。弁部材65の左壁に形成された凹部67の底面と弁孔63(装着孔61)の底面との間に閉弁バネ68が装着され、その閉弁バネ68が弁部材65を弁座64に向けて付勢している。その弁部材65の外周壁に連通溝65aが左右方向に形成されると共に、その連通溝65aと凹部67とを連通させるように貫通孔65bが弁部材65に形成される。その弁部材65の右端面に開口される圧抜き孔65cが、前述の弁部材65に周方向に形成される溝の周壁に開口される。その圧抜き孔65cの溝側開口部は、封止部材としてのOリングに封止されている。
上記の大径孔(弁座64を挟んで弁部材65と反対側の弁孔63)63c内に操作部材69が左右方向へ移動可能で保密状に挿入される。その操作部材69の本体69aから突起部69bが弁部材65に向けて突設される。その突起部69bの左端面が弁部材65の右端面に当接可能となっている。上記の大径孔63c内であって操作部材69の左側に弁室70が形成され、操作部材69の右側(弁部材65に対面する操作部材69の端面とは反対の端面側)に受圧室71が形成される。その受圧室71が、連通路74と、ケーシング62の周壁に形成される貫通孔76とによってアンクランプ室52に連通される。また、ケーシング62の周壁に貫通孔75が形成される。その貫通孔75によって、操作部材69の左側の弁室70と給排路14の圧縮エア源側流路14aとが連通される。また、給排路14のクランプ室側流路14bが、弁孔63の中径孔63aに連通されている。なお、本実施形態において、貫通孔75、弁孔63、連通溝65a、貫通孔65b、圧抜き孔65cまたは開弁隙間、および凹部67等は、給排路14の一部を構成している。
上記プラグ部2の貫通孔30にボール31が移動可能に支持される。出力ロッド3の上ロッド部分3aの外周壁には、係合用のボール(係合部材)31aに対応させて、退避溝33と押圧面32とが上下に連ねて形成される。ここで、図1から図3に示す第1実施形態において、出力ロッド3の外周壁に退避溝33と押圧面32とが下側から順に形成されていたが、本実施形態では、退避溝33と押圧面32が上側から順に形成されている。また、その押圧面32は、下方へ向かうにつれて広がるように形成される。また、出力ロッド3の上ロッド部分3aの外周壁には、ロック用のボール(ロック部材)31bに対応させて、退避溝37と上下方向にストレートに形成される支持面(支持部)36とが上下に連ねて形成される。押圧面32と同様に、本実施形態では、退避溝37の下側に支持面36が形成されている。
上記ワークWの下壁に装着孔42が形成され、その装着孔42に上記のプラグ部2が挿入可能になっている(図11を参照)。その装着孔42に係止部44が上方へ向かうにつれて広がるようにテーパ状に形成される。そのワークWの下面によって被着座面45が構成されている。その被着座面45が、ハウジング1の上壁1aに形成される着座面46に当接可能となっている(図11を参照)。
上記のクランプ装置は、次のように作動する。
図10および図12のアンクランプ状態では、クランプ室10から圧縮エアが排出されると共に、アンクランプ室52に圧縮エアが供給されている。これにより、アンクランプ室52の圧縮エアがピストン5を下方へ押して、出力ロッド3の上ロッド3aの下面が筒孔2aの底面に当接されている。このため、係合用のボール31aが退避溝33内の退避位置に移動可能になっていると共に、ロック用のボール31bが退避溝37内の退避位置に移動可能になっている。アンクランプ状態のクランプ装置の上方にワークWが搬入される。
上記の図10に示すアンクランプ状態では、アンクランプ室52に供給される圧縮エアが、ハウジング内に形成される連通路74と貫通路76とを介して保持弁60の受圧室71に供給されている。その受圧室71の圧縮エアが操作部材69を介して弁部材65を左方へ移動させることにより、保持弁60が開弁される。
上記ワークWをテーブルTに固定するときには、まず、ワークWを下降させる。すると、図11に示すように、プラグ部2にワークWの装着孔42が外嵌めされ、ワークWの被着座面45がハウジング1の着座面46に受け止められる。
上記クランプ装置が図10(および図12)のアンクランプ状態から図11(および図13)のクランプ状態にクランプ駆動するときには、アンクランプ状態において、アンクランプ室52の圧縮エアを排出すると共に、圧縮エア源からの圧縮エアが給排路14の圧縮エア源側流路14aと貫通孔75を通って保持弁60の弁室70に供給される。すると、弁室70の圧縮エアが操作部材69を右方へ移動させると共に、弁部材65を左側限界位置へ移動させた状態(保持弁の開弁状態)を維持する。このため、弁室70の圧縮エアが保持弁60の開弁隙間と連通溝65aと貫通孔65bと凹部67と給排路14のクランプ室側流路14bを順に通ってクランプ室10に供給される。すると、クランプ室10の圧縮エアが、第1ピストン5を上方へ押す。次いで、出力ロッド3の退避溝33の一部を構成する押出し部33aが係合用のボール31aを径方向の外方の位置へ押し出すと共に、出力ロッド3の退避溝37の一部を構成する押出し部37aがロック用のボール31bを径方向の外方の位置へ押し出す。すると、係合用のボール31aがワークWの係止部44を下向きに押圧していく。これにより、上記ワークPの被着座面45がハウジング1の着座面46に受け止められる。その結果、上記クランプ装置が図10のアンクランプ状態から図11のクランプ状態へ切換えられる。このとき、ロック用のボール31bは、上下方向にストレートに形成される出力ロッド3の支持面36に対面する。そのボール31bと支持面36との間、もしくは、ボール31bと係止部44との間に0.05から0.1mm程度の摺動隙間が形成されているので、ロック用のボール31bはワークWの係止部44を下向きに押圧しない。
上記クランプ装置を図11のクランプ状態から図10のアンクランプ状態へ切換えるときには、クランプ状態において、まず、クランプ室10への圧縮エアの供給を停止すると共に、アンクランプ室52に圧縮エアを供給する。すると、アンクランプ室52の圧縮エアが連通路74を通って受圧室71に供給される。次いで、受圧室71の圧縮エアが操作部材69を介して弁部材65を左方へ移動させて、保持弁を開弁状態にする。すると、クランプ室10の圧縮エアが給排路14と保持弁60内とを通って外部へ排出される。引き続いて、アンクランプ室52の圧縮エアがピストン5を下降させる。すると、出力ロッド3の退避溝33および退避溝37が、ボール31aおよびボール31bに対面する高さ位置まで下降する。これにより、それらのボール31aおよびボール31bが退避溝33および退避溝37内であって、出力ロッド3の径方向の内方に移動可能となる。その結果、図10に示すように、ワークWをプラグ部2から円滑に取り外すことが可能となる。
上記クランプ状態のクランプ装置において、何らかの原因、例えば、そのクランプ装置を含むシステムが非常停止されたことにより、当該クランプ装置への圧縮エアの供給が停止されることがある。このような場合には、まず、クランプ装置のクランプ室10の圧縮エアが給排路14のクランプ室側流路14bを通って外部へ排出されようとするが、クランプ室10から弁孔63の中径孔63a(弁部材65の左壁に形成された凹部67)に作用する圧縮エアが、弁部材65を右方へ移動させることにより、図14に示すように、保持弁60が閉弁される。これにより、保持弁60によってクランプ装置のクランプ室10の圧力が保持されて、クランプ装置のクランプ状態が維持される。また、そのクランプ状態において、保持弁60によって保持されるクランプ室10内の圧縮エアの圧力を上回る外力が、テーブルTから離間される方向へワークWに作用することがある。この場合、外力がワークWの係止部44と係合用のボール31aと押圧面32とを介して出力ロッド3を下向き(アンクランプ方向)に押動させようとする。しかし、係止部44によって押されるロック用のボール31bが支持面36に受け止められる。これにより、ボール31bおよびボール31aは、プラグ部2の外周面よりも外方へそれぞれの一部が貫通孔30から突出した状態が維持される。その結果、ワークWがプラグ部2から意図しないで取り外されることが防止される。
上記の第1実施形態の保持バネ17、および、第2実施形態の保持弁60を備えないクランプ装置において、上記実施形態と同様に、圧縮エアの供給が停止された場合であっても、出力ロッド3やピストン5、6に装着される封止部材とシリンダ孔等との間に生じる摩擦力などによって当該出力ロッド3やピストン5、6がクランプ状態に維持されることがある。この場合にも、上記の摩擦力を上回る外力が、クランプパレットCPなどから離間させる方向へワークパレットWPなどに作用するときに、そのワークパレットWPが係止部44と係合用のボール31aと押圧面32を介して出力ロッド3をアンクランプ方向に押動させようとする。しかし、係止部44が出力ロッドの径方向の内方へ押すロック用のボール31bは、支持面36に受け止められる。このため、上記第1、第2実施形態と同様に、ボール31bおよびボール31aは、プラグ部2の外周面よりも外方へそれぞれの一部が貫通孔30から突出した状態が維持されるので、ワークパレットWPがクランプパレットCPから、意図しないで、取り外されることを防止できる。
図15は、本発明の第4実施形態を示している。この第4実施形態においては、上記の第1実施形態および第3実施形態の構成部材と同じ部材(または類似する部材)には原則として同一の参照数字を付けて説明する。
クランプパレットCPにクランプ装置のハウジング1が複数のボルト77によって固定される。ハウジング1は、着座面46が軸方向の端面に形成された鍔部を有するガイド筒部78と、給排路14、16などが内部に形成された筒状のブロック部79と、ガイド筒部78とブロック部79との間の空間を封止するリング部材80とで構成される。
ガイド筒部78の周壁の軸方向中途部に貫通孔30が周方向へ所定間隔をあけて6つ形成される。各貫通孔30によってボール31が当該周壁の径方向の内方の位置と径方向の外方の位置との間で移動可能に支持される。その6つのボール31のうちの3つのボールは、係合用のボール31aであり、残りの3つのボールは、ロック用のボール31bである。上記の貫通孔30に係合用のボール31aとロック用のボール31bとがガイド筒部78の周方向において交互に挿入されている。
上記ハウジング1内にシリンダ孔4が設けられ、そのシリンダ孔4内に駆動機構Dが設けられる。その駆動機構Dによってボール31が貫通孔30内で移動される。その駆動機構Dは次のように構成される。
筒状のピストン5が、ガイド筒部78の外側(シリンダ孔4内)に上下方向へ移動可能に挿入される。そのピストン5の下側にアンクランプ室52が形成されると共に、ピストン5の上側にクランプ室10が形成される。クランプ室10は、ブロック部79に形成される給排路14を介して圧縮エアの給排ポート15に連通される。アンクランプ室52は、ブロック部79に形成される給排路16を介して圧縮エアの給排ポート53に連通される。
ピストン5は筒状の操作部81を有し、操作部81の内周壁には、係合用のボール31aに対応させて、押圧面32と退避溝33とが上下に連ねて形成される。その押圧面32は、上方へ向かうにつれて狭まるように形成される。その押圧面32が係合用のボール(係合部材)31aに対面する位置に移動することにより、係合用のボール31aがガイド筒部78の内周面よりも径方向の内方へ突出するように内側位置へ移動される。前記の退避溝33が係合用のボール31aに対面する位置であって、そのボール31aが挿入可能となる退避位置に移動することにより、係合用のボール31aがガイド筒部78の内周面よりも径方向の外方へ移動可能となる。
ピストン5の操作部81の内周壁には、第1実施形態のクランプ装置と同様に、ロック用のボール(ロック部材)31bに対応させて、上下方向にストレートに形成される支持面(支持部)36と退避溝37とが上下に連ねて形成される。
第1実施形態と同様に、本実施形態では、支持面36は、ガイド筒部78の筒孔78aの軸方向に対して平行に形成されている。後述するプルスタッド82の軸方向と筒孔78aの軸方向とは同じ方向である。支持面36が貫通孔30の軸方向に対して垂直となるように操作部81の内周壁に形成されている。
また、第1実施形態と同様に、本実施形態では、ピストン5の操作部81の内周壁にピストン5(筒孔78a)の軸方向に沿って延在する溝38が形成されており、支持面36は、この溝38の底壁によって構成されている。溝38の底壁は、ピストン5(筒孔78a)の軸方向に垂直な断面が円弧状である。溝38の底壁は、ピストン5(筒孔78a)の軸方向に対して平行に延在する。
支持面36がロック用のボール31bに対面する位置に移動することにより、ロック用のボール31bがガイド筒部78の内周面よりも径方向の内方へ突出した内側位置へ移動された状態が維持される。ガイド筒部78の内周面よりも内方へボール31bの一部が貫通孔30から突出した状態が維持される。なお、前記の退避溝37がロック用のボール31bに対面して挿入可能となる退避位置に移動することにより、ロック用のボール31bがガイド筒部78の内周面よりも径方向の外方へ移動可能となる。
ワークパレットWPの下面に凹部40が開口される。その凹部40にプルスタッド(突起)82が装着され、プルスタッド82がボルトによってワークパレットWPに固定される。プルスタッド82はハウジング1を構成するガイド筒部78に挿入可能になっている。
上記プルスタッド82の外周面に係止部44が上方へ向かうにつれて狭まるようにテーパ状に形成される。
上記のクランプ装置は、次のように作動する。
アンクランプ状態では、クランプ室10から圧縮エアが排出されると共に、アンクランプ室52に圧縮エアが供給されている。これにより、アンクランプ室52の圧縮エアがピストン5を上方へ押して、ピストン5が上方へ移動されている。このため、係合用のボール31aが退避溝33内の退避位置に移動可能になっていると共に、ロック用のボール31bが退避溝37内の退避位置に移動可能になっている。アンクランプ状態のクランプ装置の上方にワークパレットWPが搬入される。
上記ワークパレットWPをクランプパレットCPにクランプするときには、まず、ワークパレットWPを下降させる。すると、図15に示すように、ワークパレットWPの下面の被着座面45が、ハウジング1を構成するガイド筒部78の着座面46に受け止められる。
クランプ装置をクランプ駆動するときには、アンクランプ状態において、アンクランプ室52の圧縮エアを排出すると共に、クランプ室10に圧縮エアを供給する。すると、クランプ室10の圧縮エアが、ピストン5を下方へ押す。これにより、ピストン5を構成する操作部81の退避溝33の一部を構成する押出し部33aが係合用のボール31aを径方向の内方の位置へ押し出すと共に、操作部81の退避溝37の一部を構成する押出し部37aがロック用のボール31bを径方向の内方の位置へ押し出す。すると、係合用のボール31aがプルスタッド82の係止部44を下向きに押圧していく。その結果、上記クランプ装置がアンクランプ状態から図15のクランプ状態へ切換えられる。このとき、ロック用のボール31bは、上下方向にストレートに形成される操作部81の支持面36に対面する。そのボール31bと支持面36との間、もしくは、ボール31bと係止部44との間に0.05から0.1mm程度の摺動隙間が形成されているので、ロック用のボール31bはワークパレットWPの係止部44を下向きに押圧しない。
上記クランプ装置を図15のクランプ状態からアンクランプ状態へ切換えるときには、上記クランプ状態において、クランプ室10の圧縮エアを排出すると共にアンクランプ室52に圧縮エアを供給する。すると、アンクランプ室52の圧縮エアがピストン5を上昇させる。
操作部81の退避溝33および退避溝37が、ボール31aおよびボール31bに対面する高さ位置まで上昇すると、それらのボール31aおよびボール31bが退避溝33および退避溝37内(ピストン5の径方向の内方)へ移動可能となる。その結果、ワークパレットWPをクランプパレット1から円滑に取り外すことが可能となる。
図15に示すクランプ状態のクランプ装置において、何らかの原因、例えば、そのクランプ装置を含むシステムが非常停止されたことにより、当該クランプ装置への圧縮エアの供給が停止されることがある。クランプ状態において、クランプパレットCPから離間される方向へワークパレットWPに外力が作用することがある。この場合、その外力は、プルスタッド82の係止部44と係合用のボール31aと押圧面32とを介してピストン5を上向き(アンクランプ方向)に押動させようとする。しかし、係止部44によって押されるロック用のボール31bが支持面36に受け止められる。これにより、ロック用のボール31bおよび係合用のボール31aは、ガイド筒部78の内周面よりも内方へそれぞれの一部が貫通孔30から突出した状態が維持される。その結果、ワークパレットWPがクランプパレットCPから意図しないで取り外されることが防止される。
図15に示す第4実施形態において、図6に示す第1実施形態の支持部の第1変形例のように、支持面36は、ロック用のボール31bが嵌り込む凹部とされてもよい。また、当該凹部(支持面36)は、図6の場合と同じように、ピストン5の軸方向に平行な断面視において、凹部の中心からピストン5の径方向に延びる仮想の直線に対して対称の形状とされてもよい。また、凹部は球面状に形成されてもよい。
図15に示す第4実施形態において、支持面36は、ピストン5のクランプ駆動方向に向かうにつれてピストン5の径方向の内方へ狭まるようにピストン5(筒孔78a)の軸方向に対して傾斜していてもよい。なお、ピストン5のクランプ駆動方向とは、図15において下方向のことである。第4実施形態のこの変形例は、図7に示す第1実施形態の支持部の第2変形例に対応する。第1実施形態の支持部の第2変形例では、支持面36は、出力ロッド3のクランプ駆動方向に向かうにつれて出力ロッド3の径方向の外方へ広がるように形成される。これに対して、第4実施形態の上記変形例では、支持面36は、ピストン5のクランプ駆動方向に向かうにつれてピストン5の径方向の内方へ狭まるように形成される。
これによると、ハウジング1とワークパレットWPとを離間させる方向に外力が作用すると、ワークパレットWPに設けられた係止部44がボール31bを介してピストン5をクランプ駆動する方向へ押す。そのため、当該押す力と、上記の外力が係止部44およびボール31aを介してピストン5をアンクランプ駆動させる方向へ押す力とが釣り合うようになる。言い換えれば、外力がピストン5をアンクランプ駆動させる方向へ押す力が弱まる。これにより、ガイド筒部78の内周面よりも内方へボール31bの一部が貫通孔30から突出した状態がより維持されやすくなる。
ピストン5のクランプ駆動方向に向かうにつれてピストン5の径方向の内方へ狭まるように支持面36が形成される場合、支持面36は、図15に示す実施形態と同じく、断面が円弧状の溝38の底壁によって構成されてもよい。溝38の底壁は、ピストン5のクランプ駆動方向に向かうにつれてピストン5の径方向の内方へ狭まるようにピストン5(筒孔78a)の軸方向に対して傾斜される。
図15に示す第4実施形態において、図9に示す第2実施形態のように、ロック用のボール31bが、係合用のボール31aよりも大きくされてもよい。
上記の各実施形態は次のように変更可能である。
基準ブロックは、前記のクランプパレットCP、マシニングセンタ、または各種機械のテーブルTに代えて、ロボットアームの先端部に取り付けられる取付ブロックであってもよい。また、可動ブロックは、ワークパレットWP、またはワークWに代えて、ロボットアームの取付ブロックに着脱可能に装着されるツール用ブロックであってもよい。
上記の基準ブロックと可動ブロックとは、上下逆に配置したものであってもよく、例示した上下方向へ連結することに代えて、水平方向または斜め方向へ連結するものであってもよい。
前記アンクランプ室11、12、52は、アンクランプ用圧力流体を供給および排出可能に構成することに加えて、戻しバネを装着するようにしてもよい。
前記の伝達部23と受部22は、周方向へ3つ又は4つ設けることが好ましいが、2つ以下又は5つ以上であってもよい。
前記の押圧面32と退避溝33、または、支持面36と退避溝37は、周方向へ3つ又4つ設けることが好ましいが、2つ以下又は5つ以上であってもよい。また、押圧面32と支持面36との配置数が、同数でなくてもよく、配置位置も等間隔に設けられなくてもよい。
上記実施形態では、押圧面32と支持面36とは、出力ロッド3の軸方向、またはピストン5の軸方向において、同じ位置に配置されている。押圧面32と支持面36とは、出力ロッド3の軸方向、またはピストン5の軸方向において、ずれた位置に配置されてもよい。
前記ボール31(ボール31aおよびボール31b)は、例示したボール(球体)に限られず、他の形状、例えば、円柱状や矩形の部材であってもよい。また、上記実施形態の係合用のボール31aとロック用のボール31bとは、同じ形状の同じ寸法のボール31であるが、これに限られず、異なる形状または異なる寸法の部材であってもよい。
クランプ及びアンクランプ用の圧力流体は、圧縮エアに代えて、窒素ガス等であってもよく、圧油等の液体であってもよい。
また、本発明のクランプ装置は、ワークパレットやワークのクランピングの用途に限定されるものではなく、金型やアタッチメント等の固定装置、支持装置、およびツールチェンジャにも利用可能である。
前記外力は、クランプ装置のハウジングからクランプ対象物を離間させるようにハウジング側またはクランプ対象物側に作用する。すなわち、テーブル等に固定されたハウジングに対して外力がクランプ対象物に作用する場合と、何らかの部材に固定された状態でハウジング側に作用する場合とがある。
本発明は、当業者が想定できる範囲でその他の変更を行えることは勿論である。
1:ハウジング、2:プラグ部、2a:筒孔、3:出力ロッド、5:ピストン、30:貫通孔、31a:ボール(係合部材)、31b:ボール(ロック部材)、36:支持面(支持部)、36A:支持面(支持部)、38:溝、42:装着孔、44:係止部、78:ガイド筒部、78a:筒孔、82:プルスタッド(突起)、D:駆動機構、L:仮想の直線、WP:ワークパレット(クランプ対象物)、W:ワーク(クランプ対象物).
Claims (13)
- ハウジング(1)と、
前記ハウジング(1)から突設される筒状のプラグ部(2)と、
前記プラグ部(2)の筒孔(2a)内に当該筒孔(2a)の軸方向に移動可能となるように挿入される出力ロッド(3)と、
前記プラグ部(2)の周壁に形成された貫通孔(30)に挿入される係合部材(31a)およびロック部材(31b)であって、前記出力ロッド(3)が駆動機構(D)によって前記軸方向へ移動されることにより前記貫通孔(30)内で移動される係合部材(31a)およびロック部材(31b)と、
前記ロック部材(31b)に当接可能となるように前記出力ロッド(3)の外周壁に形成される支持部(36,36A)と、
前記プラグ部(2)が挿入可能となるようにクランプ対象物(WP,W)に設けられる装着孔(42)であって、前記係合部材(31a)および前記ロック部材(31b)に当接可能となっている係止部(44)を有する装着孔(42)と、を備え、
前記係合部材(31a)が前記係止部(44)に係合したクランプ状態で、前記ハウジング(1)と前記クランプ対象物(WP,W)とを離間させる方向に外力が作用するときに、前記ロック部材(31b)を前記支持部(36,36A)が受け止めることで、前記プラグ部(2)の外周面よりも外方へ前記ロック部材(31b)の一部が前記貫通孔(30)から突出した状態が維持される、ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項1のクランプ装置において、
前記ロック部材(31b)は前記係合部材(31a)よりも大きい、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項1または2のクランプ装置において、
前記支持部(36,36A)は、前記軸方向に対して平行に形成されている、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項3のクランプ装置において、
前記出力ロッド(3)の外周壁に前記軸方向に沿って延在する溝(38)が形成されており、
前記支持部(36)は、前記軸方向に垂直な断面が円弧状の前記溝(38)の底壁であって、前記軸方向に対して平行に延在する底壁によって構成される、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項1または2のクランプ装置において、
前記支持部(36,36A)は、前記出力ロッド(3)のクランプ駆動方向に向かうにつれて前記出力ロッド(3)の径方向の外方へ広がるように前記軸方向に対して傾斜している、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項5のクランプ装置において、
前記出力ロッド(3)の外周壁に前記軸方向に沿って延在する溝(38)が形成されており、
前記支持部(36)は、前記軸方向に垂直な断面が円弧状の前記溝(38)の底壁であって、前記クランプ駆動方向に向かうにつれて前記径方向の外方へ広がるように前記軸方向に対して傾斜する底壁によって構成される、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項1または2のクランプ装置において、
前記支持部(36)は、前記ロック部材(31b)が嵌り込む凹部とされる、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項7のクランプ装置において、
前記出力ロッド(3)の前記軸方向に平行な断面視において、前記凹部は、前記凹部の中心から前記出力ロッド(3)の径方向に延びる仮想の直線(L)に対して対称の形状とされている、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項8のクランプ装置において、
前記ロック部材(31b)は、球体であり、
前記凹部は、球面状に形成される、
ことを特徴とするクランプ装置。 - ガイド筒部(78)を有するハウジング(1)と、
前記ガイド筒部(78)の周壁に形成された貫通孔(30)に挿入される係合部材(31a)およびロック部材(31b)であって、駆動機構(D)によって前記貫通孔(30)内で移動される係合部材(31a)およびロック部材(31b)と、
前記駆動機構(D)を構成する筒状のピストン(5)であって、前記ガイド筒部(78)の外側に配置されるピストン(5)と、
前記ロック部材(31b)に当接可能となるように前記ピストン(5)の内周壁に形成される支持部(36,36A)と、
前記ガイド筒部(78)に挿入可能となるようにクランプ対象物(WP,W)に設けられる突起(82)であって、前記係合部材(31a)および前記ロック部材(31b)に当接可能となっている係止部(44)を有する突起(82)と、を備え、
前記係合部材(31a)が前記係止部(44)に係合したクランプ状態で、前記ハウジング(1)と前記クランプ対象物(WP,W)とを離間させる方向に外力が作用するときに、前記ロック部材(31b)を前記支持部(36,36A)が受け止めることで、前記ガイド筒部(78)の内周面よりも内方へ前記ロック部材(31b)の一部が前記貫通孔(30)から突出した状態が維持される、ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項10のクランプ装置において、
前記ロック部材(31b)は前記係合部材(31a)よりも大きい、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項10または11のクランプ装置において、
前記支持部(36,36A)は、前記ガイド筒部(78)の筒孔(78a)の軸方向に対して平行に形成されている、
ことを特徴とするクランプ装置。 - 請求項12のクランプ装置において、
前記ピストン(5)の内周壁に前記軸方向に沿って延在する溝(38)が形成されており、
前記支持部(36)は、前記軸方向に垂直な断面が円弧状の前記溝(38)の底壁であって、前記軸方向に対して平行に延在する底壁によって構成される、
ことを特徴とするクランプ装置。
Applications Claiming Priority (3)
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2021
- 2021-03-04 JP JP2022600091U patent/JP3239951U/ja active Active
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