JP3239749B2 - 多導体送電線の風音防止方法 - Google Patents
多導体送電線の風音防止方法Info
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- JP3239749B2 JP3239749B2 JP10457896A JP10457896A JP3239749B2 JP 3239749 B2 JP3239749 B2 JP 3239749B2 JP 10457896 A JP10457896 A JP 10457896A JP 10457896 A JP10457896 A JP 10457896A JP 3239749 B2 JP3239749 B2 JP 3239749B2
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- Non-Insulated Conductors (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架空送電線、特に
多導体送電線の電線風音を低減する風音防止方法に関す
るものである。
多導体送電線の電線風音を低減する風音防止方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】複数の送電線を並列配置した多導体送電
線の風音防止方法として、電線にスパイラル状の素線を
巻つける方法が行われている。図3は、その具体例を示
したものである。並列配置された電線1、1はスぺーサ
2、2により間隔を保持されており、各電線は長手方向
に、電線のより方向と同じ巻回方向のスパイラル素線3
と、電線のより方向と逆の巻回方向のスパイラル素線4
とが、スペーサ間隔毎に交互に巻回されている。一方、
隣り合って配列された電線同士では、スペーサ間隔毎
に、互いに逆方向にスパイラル素線が巻回されている。
線の風音防止方法として、電線にスパイラル状の素線を
巻つける方法が行われている。図3は、その具体例を示
したものである。並列配置された電線1、1はスぺーサ
2、2により間隔を保持されており、各電線は長手方向
に、電線のより方向と同じ巻回方向のスパイラル素線3
と、電線のより方向と逆の巻回方向のスパイラル素線4
とが、スペーサ間隔毎に交互に巻回されている。一方、
隣り合って配列された電線同士では、スペーサ間隔毎
に、互いに逆方向にスパイラル素線が巻回されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】多導体送電線では、短
絡事故等が発生すると電磁力により隣り合う電線同士が
吸引する現象が発生する。このような事故による現象が
発生すると、電線引き留め点とスペーサ取り付け点、又
は2つのスペーサ取り付け点を固定点として、その間に
はさまれた電線部分(サブスパンという)が、中央部よ
り固定点に向かって長手方向に吸着され、電線同士が衝
突して、この部分に巻回されているスパイラル素線によ
る電線への損傷が発生する。特に電線と同一より方向の
スパイラル素線巻付け部と電線が衝突すると電線のより
目にスパイラル素線が食い込むなど著しい損傷が発生す
る恐れがある。本発明は、短絡事故等により電線相互が
衝突する時に発生するスパイラル素線による損傷を改善
することを目的とするものである。
絡事故等が発生すると電磁力により隣り合う電線同士が
吸引する現象が発生する。このような事故による現象が
発生すると、電線引き留め点とスペーサ取り付け点、又
は2つのスペーサ取り付け点を固定点として、その間に
はさまれた電線部分(サブスパンという)が、中央部よ
り固定点に向かって長手方向に吸着され、電線同士が衝
突して、この部分に巻回されているスパイラル素線によ
る電線への損傷が発生する。特に電線と同一より方向の
スパイラル素線巻付け部と電線が衝突すると電線のより
目にスパイラル素線が食い込むなど著しい損傷が発生す
る恐れがある。本発明は、短絡事故等により電線相互が
衝突する時に発生するスパイラル素線による損傷を改善
することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】電線の衝突現象は、電線
引き留め部やスペーサ取り付け部近傍では電線の相互間
隔が固定されているため発生せず、中間部分に限られ
る。本発明はこの点に着目し、衝突現象が発生する中間
部分には電線のより方向と逆巻きのスパイラル素線を巻
回し、電線同士が衝突してもスパイラル素線が電線のよ
り目に食い込むことのないようにしたものである。また
電線の、引き留め部やスペーサ取り付け部に隣接する部
分では、電線のより方向と同方向にスパイラル素線を巻
回することにより、電線の長手方向では、電線に発生す
る上下方向の揚力をバランスする効果(空力的安定性)
を挙げることができ、風音を防止することもできる。
引き留め部やスペーサ取り付け部近傍では電線の相互間
隔が固定されているため発生せず、中間部分に限られ
る。本発明はこの点に着目し、衝突現象が発生する中間
部分には電線のより方向と逆巻きのスパイラル素線を巻
回し、電線同士が衝突してもスパイラル素線が電線のよ
り目に食い込むことのないようにしたものである。また
電線の、引き留め部やスペーサ取り付け部に隣接する部
分では、電線のより方向と同方向にスパイラル素線を巻
回することにより、電線の長手方向では、電線に発生す
る上下方向の揚力をバランスする効果(空力的安定性)
を挙げることができ、風音を防止することもできる。
【0005】
【発明の実施の形態】図1により本発明について説明す
る。多導体送電線を構成する電線1、1は、スペーサ2
で間隔を保持されており、各電線の外周にはスパイラル
素線3、4が巻回されている。一般に、電線のより方向
はsより(右より)であるので、電線同士が衝突する可
能性のあるサブスパンの中間部分には、電線のより方向
と逆のzより(左より)のスパイラル素線4を巻回す
る。また、電線の引き留め部やスペーサ取り付け部に隣
接するサブスパンの両端部には、電線のより方向と同一
のsよりのスパイラル素線3を巻回する。スパイラル素
線のこのような巻回方法は、各サブスパンにおいて、ま
た並行する各電線において同じように施工される。
る。多導体送電線を構成する電線1、1は、スペーサ2
で間隔を保持されており、各電線の外周にはスパイラル
素線3、4が巻回されている。一般に、電線のより方向
はsより(右より)であるので、電線同士が衝突する可
能性のあるサブスパンの中間部分には、電線のより方向
と逆のzより(左より)のスパイラル素線4を巻回す
る。また、電線の引き留め部やスペーサ取り付け部に隣
接するサブスパンの両端部には、電線のより方向と同一
のsよりのスパイラル素線3を巻回する。スパイラル素
線のこのような巻回方法は、各サブスパンにおいて、ま
た並行する各電線において同じように施工される。
【0006】電線引き留め部又はスペーサ取り付け部に
隣接した部分に巻回するスパイラル素線の巻回長さl
(エル)は、多導体送電線を構成する電線サイズ、電線
間隔、電線張力、短絡電流などの線路条件により最適値
は多少異なるが、サブスパン長は30〜50m程度であ
るため空力的安定性を考慮すれば巻回長さl(エル)は
5m程度が適当である。図2は短絡電流により電線の吸
着現象が発生した状態を示したものである。
隣接した部分に巻回するスパイラル素線の巻回長さl
(エル)は、多導体送電線を構成する電線サイズ、電線
間隔、電線張力、短絡電流などの線路条件により最適値
は多少異なるが、サブスパン長は30〜50m程度であ
るため空力的安定性を考慮すれば巻回長さl(エル)は
5m程度が適当である。図2は短絡電流により電線の吸
着現象が発生した状態を示したものである。
【0007】スパイラル素線は通常2.5m程度の定尺
品を継ぎ足して巻回するが、サブスパンの両端部に巻回
するスパイラル素線は、この部分が電線の吸引現象時に
大きな曲率となるので、継ぎ足しのない長尺品で巻回し
た方が継ぎ部の外れ防止対策として効果的である。サブ
スパン長30〜50mに対して最適な巻回長さl(エ
ル)を5mとして、定尺品の2倍以上の長さの長尺品が
適当である。
品を継ぎ足して巻回するが、サブスパンの両端部に巻回
するスパイラル素線は、この部分が電線の吸引現象時に
大きな曲率となるので、継ぎ足しのない長尺品で巻回し
た方が継ぎ部の外れ防止対策として効果的である。サブ
スパン長30〜50mに対して最適な巻回長さl(エ
ル)を5mとして、定尺品の2倍以上の長さの長尺品が
適当である。
【0008】
【発明の効果】近年の送電容量の増大に伴って短絡事故
時の電線の衝突力も増大し、電線の損傷が懸念される
が、本発明によれば、短絡事故時に電線同士が衝突して
もスパイラル素線による電線への損傷程度を軽減するこ
とができ、また電線の空力的安定性を確保して振動を抑
え、風音を防止することができる。
時の電線の衝突力も増大し、電線の損傷が懸念される
が、本発明によれば、短絡事故時に電線同士が衝突して
もスパイラル素線による電線への損傷程度を軽減するこ
とができ、また電線の空力的安定性を確保して振動を抑
え、風音を防止することができる。
【図1】本発明の風音防止方法の概要を示す平面図。
【図2】短絡電流により電線の吸着現象が発生した状態
を示す平面図。
を示す平面図。
【図3】従来の風音防止方法の概要を示す平面図。
1 電線 2 スペーサ 3 電線のより方向と同じ巻回方向のスパイラル素線 4 電線のより方向と逆の巻回方向のスパイラル素線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−167207(JP,A) 特開 平4−133611(JP,A) 実開 昭56−74913(JP,U) 実開 昭64−16123(JP,U) 実開 昭57−197720(JP,U) 実開 昭64−21918(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 7/14 H01B 5/08
Claims (2)
- 【請求項1】多導体送電線を構成する各電線の外周にス
パイラル素線を巻回して電線の風音を防止する方法にお
いて、各電線の電線引き留め部又はスぺーサ取り付け部
に隣接するサブスパンの両端部には、サブスタン長30
〜50mに対して5mの巻回長さで、電線のより方向と
同方向にスパイラル素線を巻回し、サブスタン長の残余
の部分には電線のより方向と逆方向にスパイラル素線を
巻回することを特徴とする多導体送電線の風音防止方
法。 - 【請求項2】請求項1記載の、電線のより方向と同方向
に巻回するスパイラル素線を、電線のより方向と逆方向
に巻回するスパイラル素線に使用する定尺品よりも長い
長尺品で構成することにより、短絡時の電線同士の吸着
でスパイラル素線が継ぎ部から外れるのを防止すること
を特徴とする多導体送電線の風音防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10457896A JP3239749B2 (ja) | 1996-04-02 | 1996-04-02 | 多導体送電線の風音防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10457896A JP3239749B2 (ja) | 1996-04-02 | 1996-04-02 | 多導体送電線の風音防止方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09275619A JPH09275619A (ja) | 1997-10-21 |
JP3239749B2 true JP3239749B2 (ja) | 2001-12-17 |
Family
ID=14384325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10457896A Expired - Fee Related JP3239749B2 (ja) | 1996-04-02 | 1996-04-02 | 多導体送電線の風音防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3239749B2 (ja) |
-
1996
- 1996-04-02 JP JP10457896A patent/JP3239749B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09275619A (ja) | 1997-10-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |