JP3239747B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

エンジン制御装置

Info

Publication number
JP3239747B2
JP3239747B2 JP10421596A JP10421596A JP3239747B2 JP 3239747 B2 JP3239747 B2 JP 3239747B2 JP 10421596 A JP10421596 A JP 10421596A JP 10421596 A JP10421596 A JP 10421596A JP 3239747 B2 JP3239747 B2 JP 3239747B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
clutch
control
eco
run
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10421596A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09267664A (ja
Inventor
佳宣 山下
達治 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Co Ltd filed Critical Suzuki Motor Co Ltd
Priority to JP10421596A priority Critical patent/JP3239747B2/ja
Publication of JPH09267664A publication Critical patent/JPH09267664A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3239747B2 publication Critical patent/JP3239747B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジン制御装
置に係り、特にエンジンブレーキ制御条件の成立時に、
燃料消費量を低減させる運転(エコラン運転)の機会を
多くし、省燃費化を図るとともに、良好な運転性能を確
保し得るエンジン制御装置に関する。
【0002】
【発明の属する技術分野】車両においては、エンジンの
特性がそのままの状態では不向きなので、エンジンと駆
動輪間の伝動経路に変速機を設けている。また、エンジ
ンから車両の駆動輪までの伝動経路には、エンジンから
の駆動力を断続するように電子的に接続・解放するクラ
ッチが備えられているものがある。
【0003】車両のエンジン制御装置には、省燃費化を
図るために、燃料消費量を低減させる運転システム、い
わゆるエコランシステムを設けているものがある。
【0004】このエコランシステムには、以下のように
種々異なるものがある。
【0005】例えば、第1のエコランシステムとして、
車両の走行中に、先ず、運転操作状態及び車両走行状態
に応じてエンジン停止条件が成立すると、エンジンへの
燃料供給を停止し、また、クラッチを解放し、更に、エ
ンジンを停止し、その後、エンジン始動条件が成立した
場合に、エンジンを再始動し、車両を通常運転に戻すも
のがある。
【0006】また、第2のエコランシステムとして、車
両のエンジンには運転操作に対応させないでエンジンへ
の吸気流量を電子的に調整可能な吸気流量調整装置を設
け、車両の走行中に、運転操作状態及び車両走行状態に
応じてアイドル運転条件が成立すると、エンジンに吸気
を導く吸気管を略全閉状態にするように吸気流量調整装
置を作動し、また、クラッチを解放し、エンジンをアイ
ドル運転状態にするものがある。
【0007】更に、第3のエコランシステムとして、運
転操作状態及び車両走行状態に応じてエンジンブレーキ
制御条件を設定し、このエンジンブレーキ制御条件が成
立した場合に、エンジンへの燃料供給を停止し、クラッ
チのクラッチトルク容量を調整し、エンジンブレーキ状
態を、燃料消費をすることなく、再現するものがある。
【0008】また、このようなエンジン制御装置として
は、例えば、特公平7−84849号公報に開示されて
いる。この公報に記載のものは、複数の気筒を備えた多
気筒エンジンにおいて、この複数の気筒を燃料供給停止
手段と給気停止手段とを備えた第1群と、燃料供給停止
手段を備えた第2群とに分割し、また、エンジンの減速
時に第2群の燃料供給停止手段を作動させる一方、エン
ジンの低負荷時に第1群の燃料供給および給気停止手段
を作動させる制御手段を備え、これにより、エンジンの
減速時に燃料を停止される気筒と、低負荷時に燃料と給
気を停止される気筒とが、第1および第2群に分割され
て異なっているため、各状態に応じて気筒を休止して
も、特定の気筒の温度低下が防止されるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来、エン
ジン制御装置における上述の第1〜第3エコランシステ
ムにあっては、以下のような不都合がある。
【0010】即ち、第1のエコランシステムにあって
は、エンジン始動条件が成立した時にエンジンを再始動
するための装置が別途に必要となり、システムの複雑化
を招く不具合がある。この場合、エンジンを再始動する
装置としてスタータを流用することが考えられるが、ス
タータに高い耐久性や信頼性が要求されることとなり、
このようなスタータのために、コストアップになるとい
う不都合があった。
【0011】また、第1、第2エコランシステムにあっ
ては、クラッチを解放するので、車両の応答性が悪化し
て運転性能が低下するという不具合がある。そして、こ
の運転性能を確保するために、エコラン運転を自粛する
場合が多くなるので、省燃費効果が低下するという不都
合がある。
【0012】更に、第2のエコランシステムにあって
は、エコラン運転中に、エンジンをアイドル運転状態に
するだけなので、省燃費効果が低下するという不都合が
ある。
【0013】更にまた、第3のエコランシステムにあっ
ては、エンジンへの燃料供給を停止し、クラッチトルク
容量を調整する場合に、図8の破線で示す如く、エンジ
ントルク(τ)の変化幅が少ないので、実際に、エンジ
ンブレーキ制御中に、エコラン運転をする機会が少な
く、充分な省燃費効果が得られないという不都合があ
る。
【0014】従って、従来にあっては、省燃費化を図る
ことと、良好な運転性能を確保するという両者を満足で
きるエコランシステムがなかった。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去するために、車両に搭載されたエンジ
ンに変速機を連結して設け、この変速機には電子的にク
ラッチトルク容量が調整可能なクラッチを設け、運転操
作に対応させないで前記エンジンへの吸気流量を電子的
に調整可能な吸気流量調整装置を設け、アクセルペダル
操作量とエンジン回転速度とに応じてエンジントルクを
推定してエンジンブレーキ制御条件を判定し、このエン
ジンブレーキ制御条件の成立時には前記エンジンに吸気
を導く吸気管を略全閉状態にするように前記吸気流量調
整装置を作動制御するとともに前記推定されたエンジン
トルクを得るように前記クラッチのクラッチトルク容量
を調整制御してエンジンブレーキ制御を行う制御手段を
設けたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明は、アクセルペダル操作
量とエンジン回転速度とに応じてエンジントルクを推定
してエンジンブレーキ制御条件を判定し、このエンジン
ブレーキ制御条件の成立時にはエンジンに吸気を導く吸
気管を略全閉状態にするように吸気流量調整装置を作動
制御するとともに推定されたエンジントルクを得るよう
にクラッチのクラッチトルク容量を調整制御してエンジ
ンブレーキ制御を行う。これにより、エンジンブレーキ
制御条件の成立時に、燃料消費量を低減させる運転(エ
コラン運転)の機会を多くし、省燃費化を図るととも
に、良好な運転性能を確保させることができる。
【0017】
【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
且つ具体的に説明する。図1〜13は、この発明の実施
例を示すものである。図13において、2は車両、4は
エンジン、6はクランク軸、8は変速機(無段変速機:
CVT)、10は差動機、12は駆動輪たる車輪であ
る。変速機8は、駆動プーリ14と、被動プーリ16
と、この駆動プーリ14と被動プーリ16とに巻掛けら
れたベルト18とを有している。
【0018】駆動プーリ14は、駆動軸20と、この駆
動軸20に一体的に設けられた駆動側固定プーリ部片2
2と、該駆動軸20に軸方向移動可能で且つ回転不可能
に設けられた駆動側可動プーリ部片24とを有してい
る。この駆動側可動プーリ部片24の背面側には、駆動
側ハウジング26により駆動側油圧室28が形成されて
いる。
【0019】被動プーリ16は、前記駆動軸20と平行
に配設された被動軸30と、この被動軸30に一体的に
設けられた被動側固定プーリ部片32と、該被動軸30
に軸方向移動可能で且つ回転不可能に設けられた被動側
可動プーリ部片34とを有している。この被動側可動プ
ーリ部片34の背面側には、被動側ハウジング36によ
って被動側油圧室38が形成されている。この被動側油
圧室38には、被動側可動プーリ部片34をベルト18
側に押圧する被動側スプリング40が内蔵されている。
【0020】この変速機8は、各種ソレノイドやバルブ
類が設けられた油圧制御回路42からの各種油圧によっ
て作動制御される。即ち、変速機8は、駆動側プーリ1
4の駆動側油圧室28に油圧制御回路42からプライマ
リ圧油路44を経てプライマリ圧を作用させるととも
に、被動側プーリ16の被動側油圧室38に油圧制御回
路42からライン圧油路46を経てライン圧を作用させ
ることにより、駆動プーリ14の駆動側可動プーリ部片
24を軸方向移動させるとともに被動プーリ16の被動
側可動プーリ部片34を軸方向移動させ、ベルト18の
回転半径を増減させて変速比を無段階に変化させるもの
である。
【0021】変速機8の被動軸30は、終減速ギヤ機構
48を介して差動機10が連結されている。この差動機
10には、車輪12・12が取付けられた車輪軸50・
50が連結されている。
【0022】エンジン4から車輪12までの伝動経路、
例えば、エンジン4と変速機8間には、電子的にクラッ
チトルク容量が調整可能なクラッチ52が設けられる。
【0023】このクラッチ52は、電磁的に作動される
ものであり、クランク軸6に連結した駆動側クラッチ板
54と、クラッチ軸56に連結した被動側クラッチ板5
8と、この被動側クラッチ板58内に設けられたクラッ
チ制御操作手段であるクラッチソレノイド60とからな
り、エンジン2の駆動力を断続するように接続・解放作
動するものであり、また、エンジン回転速度を調整する
ものである。
【0024】クラッチ軸56と変速機8の駆動軸20間
には、前後進切換機構62が設けられる。この前後進切
換機構62は、前進用ギヤ部64と後進用ギヤ部66と
切換部68とからなる。この切換部68は、セレクタレ
バー70に連絡し、このセレクタレバー70の動作によ
って作動されて前進用ギヤ部64と後進用ギヤ部66と
を選択的に切換えるものである。
【0025】また、図9に示す如く、エンジン4には、
吸気が導かれる吸気通路72を形成する吸気管74の一
端側が連設されている。この吸気管74の他端側には、
エアクリーナ76が設けられている。
【0026】この吸気系路には、図9に示す如く、エン
ジン4への吸気流量を調整する吸気流量調整装置78が
設けられる。この吸気流量調整装置78は、第1の例と
して、吸気通路72を開閉するように動作されるスロッ
トル弁80と、このスロットル弁80を迂回するアイド
ル用バイパス通路82と、スロットル弁80を動作させ
るモータ等からなるスロットルアクチュエータ84とか
らなる。
【0027】この図9における吸気流量調整装置78
は、図10に示す如く、操作量を目標スロットル開度
(θsp)にする。エンジンブレーキ制御条件が成立す
ると、スロットルアクチュエータ84をθsp=0と
し、スロットル弁80を略全閉にさせる一方、エンジン
ブレーキ制御条件が不成立の場合には、スロットルアク
チュエータ84を、θsp=アクセルペダル操作量(A
C)で作動し、スロットル弁80をアクセルペダル操作
量によって作動させるものである。
【0028】また、この実施例においては、吸気流量調
整装置78としては、第2の例として、図11に示すも
のがある。
【0029】即ち、図11に示す如く、吸気流量調整装
置78は、スロットル弁80と、上流側の吸気通路72
に設けられた全閉弁86と、この全閉弁86を迂回する
アイドル用バイパス通路88と全閉弁86を作動する全
閉弁用ソレノイド90とからなる。
【0030】図11における吸気流量調整装置78は、
図12に示す如く、エンジンブレーキ制御条件が成立す
ると、全閉弁86を全閉に作動させる一方、エンジンブ
レーキ制御条件が不成立の場合には、全閉弁86を全開
に作動させることにより、エンジンブレーキ制御条件が
成立した場合は、エンジン吸気流量を略全閉状態とし、
エンジンブレーキ制御条件が不成立の場合は、アクセル
ペダル操作量(AC)に応じたエンジン吸気流量にす
る。
【0031】また、吸気管74には、燃料噴射弁92が
設けられている。
【0032】油圧制御回路42と、クラッチソレノイド
60と、スロットルアクチュエータ84又は全閉弁ソレ
ノイド90と、燃料噴射弁92とは、制御手段94に連
絡している。
【0033】この制御手段94は、図9に示す如く、エ
ンジンブレーキ制御部96と、スロットルアクチュエー
タ84が連絡するスロットル開度制御部98と、油圧制
御回路42及びクラッチソレノイド60が連絡する変速
機制御部100とからなる。
【0034】エンジンブレーキ制御部96には、アクセ
ルペダル102の踏み込み量に応じたアクセルペダル操
作量(AC)を検出するアクセルセンサ100と、クラ
ンク軸6の回転をエンジン回転速度(NE)として検出
するエンジン回転速度センサ106と、変速機8の駆動
軸20の回転をクラッチ出力回転速度と同じ変速部入力
回転速度(NI)として検出する変速部入力回転速度セ
ンサ108と、その他の各種センサが連絡している。
【0035】また、図13に示す如く、制御手段94に
は、変速機8の被動軸30の回転である変速部出力回転
速度を車速(NV)として検出する車速センサ110
と、スロットル弁80の開度状態をスロットル開度
(θ)として検出するスロットルセンサ112と、エン
ジン4がアイドル運転になるとその時のスロットル弁8
0の開度を検出してオンになるアイドルスイッチ114
と、セレクタレバー70の位置を検出するシフトスイッ
チ116と、空調装置(図示せず)の作動状態を検出す
るエアコンスイッチ118とが連絡している。
【0036】制御手段94は、各種センサ類からの各種
信号を入力し、アクセルペダル操作量(AC)とエンジ
ン回転数(NE)とに応じてエンジントルク(τ)を推
定してエンジンブレーキ制御条件(エコラン制御条件)
を判定し、このエンジンブレーキ制御条件の成立時に
は、エンジン4に吸気を導く吸気管74を略全閉状態に
するように吸気流量調整装置78を作動制御するととも
に、前記推定されたエンジントルク(τ)を得るように
クラッチ52のクラッチトルク容量を調整制御してエン
ジンブレーキ制御を行い、また、前記推定されたエンジ
ントルク(τ)に応じて目標エンジン回転速度(NES
P)を設定し、実際のエンジン回転速度(NE)が目標
エンジン回転速度(NESP)に一致するようにクラッ
チ52のクラッチトルク容量を調整制御するものであ
る。
【0037】また、制御手段64は、運転者の運転操作
やエンジン2の運転状態や車両の走行状態によって各種
制御モードを選択して、選択した各種制御モードによっ
て変速機8及びクラッチ52を制御するものである。
【0038】この各種制御モードとしては、例えば、ニ
ュートラルモード(NEU)とホールドモード(HL
D)とノーマルスタートモード(NST)とドライブモ
ード(DRV)とスペシャルスタートモード(SST)
とがある。図1において、ドライブモード(DRV)
は、クラッチ接続制御であり、クラッチ52を接続状態
に保持して車両を走行させるモードである。また、ドラ
イブモード(DRV)以外の制御であるスペシャルスタ
ートモード(SST)は、車両2の走行中の発進制御の
モード、つまり、走行中の発進制御であり、クラッチ5
2が解放状態から接続状態にするモードである。
【0039】このため、制御手段94には、エンジント
ルク(τ)を推定するマップ(図5参照)と、クラッチ
操作量を推定するマップ(図6参照)と、目標エンジン
回転数(NESP)を設定するマップ(図7参照)とが
組み込まれている。
【0040】つまり、この実施例にあっては、エンジン
4の単位時間当りの燃料消費量は、エンジン4への吸気
空気量に略比例するものである。この吸気空気量は、エ
ンジン回転速度(NE)が低いほど少なく、また、スロ
ットル開度(θ)が小さいほど吸気管負圧が高くなって
少ない。このため、同じエンジントルク(τ)が得られ
るならば、エンジン回転速度(NE)が低く、スロット
ル開度(θ)が小さいほど、燃料消費量が少なくなり、
省燃費効果が得られるものである。
【0041】一方、エンジントルク(τ)がエンジンブ
レーキ状態(吸収トルク状態)の場合であれば、そのエ
ンジントルク(τ)は、エンジン回転速度(NE)を低
くし、スロットル開度(θ)を小さくすることで再現可
能である(図8のA点、B点の運転状態を参照)。
【0042】この図8にあっては、エンジンブレーキ制
御の骨子を示すものであり、スロットル開度(θA)、
エンジン回転速度(NEA)で運転している場合に(A
点)、エンジントルク(τ)は、τAの値にある。一
方、吸気流量制御装置78が吸気管74を略全閉にして
いる状態で、エンジン回転速度(NEB)のエンジトル
ク(τ)も、τAの値である(B点)。よって、エンジ
ン回転速度(NEA)をエンジン回転速度(NESB)
に下げることで、A点のエンジントルク(τA)は、吸
気流量制御装置78が吸気管74を略全閉にしている状
態でも、実現可能なものである。
【0043】また、図9、11に示す吸気流量制御装置
78において、吸気管74を略全閉にし、アイドル用空
気流量のみとした場合に、エンジン回転速度(NE)を
調整することで、あらゆるエンジンブレーキ状態のエン
ジントルク(τ)が実現可能となるものである。
【0044】次に、この実施例の作用を、図2のフロー
チャートに基づいて説明する。
【0045】図2において、制御手段94のエコラン制
御のプログラムがスタート開始されると(ステップ20
2)、先ず、エコラン制御条件が成立したか否かを判定
する(ステップ204)。
【0046】このステップ204のエコラン制御の判定
は、図3のフローチャートに基づいて判断される。
【0047】即ち、エコラン制御条件のプログラムが開
始されると(ステップ302)、先ず、変速部入力回転
速度(クラッチ出力回転速度と同じ)(NI)と変速部
入力回転速度トリガ(NITR)とを比較する(ステッ
プ304)。
【0048】このステップ304で、NI≧NITRの
場合には、ドライブモード(DRV)(クラッチ接続制
御)か否かを判断する(ステップ306)。
【0049】このステップ306でYESの場合には、
図5からエンジントルク(τ)を推定する(ステップ3
08)。
【0050】そして、エンジン4が吸収トルク状態(エ
ンジンブレーキ状態)か否かを判断する(ステップ31
0)。
【0051】このステップ310でYESの場合には、
エコラン制御条件が成立したとする(ステップ31
2)。
【0052】前記ステップ304で、NI<NITRの
場合、前記ステップ306でNOの場合、前記ステップ
310でNOの場合には、エコラン制御条件が成立中か
否かを判断する(ステップ314)。
【0053】このステップ314でYESの場合には、
ドライブモード(DRV)以外の制御モードに設定し
(ステップ316)、例えば、スペシャルスタートモー
ド(SST)に設定し、そして、エコラン制御条件が不
成立とする(ステップ318)。
【0054】前記ステップ314でNOの場合には、直
ちにステップ318に移行させる。
【0055】そして、ステップ312の実行後又はステ
ップ318の判定後に、このプログラムを終了する(ス
テップ320)。
【0056】このようにエコラン制御条件の判定後にお
いては、図2において、エコラン制御条件が成立して、
ステップ204がYESの場合には、吸気流量調整装置
78を作動して吸気管74を略全閉状態にする(ステッ
プ206)。
【0057】そして、図5からエンジントルク(τ)を
推定し(ステップ208)、また、図7から目標エンジ
ン回転速度(NESP)を設定し(ステップ210)、
更に、クラッチ52を閉制御、つまり、実際のエンジン
回転速度(NE)が目標エンジン回転速度(NESP)
になるように制御する(ステップ212)。
【0058】一方、前記ステップ204でNOの場合に
は、通常の吸気流量の制御を行い(ステップ214)、
そして、通常にクラッチ52の制御を行う(ステップ2
16)。
【0059】前記ステップ212又は前記ステップ21
6の処理後は、このプログラムを終了する(ステップ2
18)。
【0060】また、エンジンブレーキ制御中のエコラン
運転時のクラッチ52の制御は、図4に示すように行な
われる。
【0061】即ち、アクセルペダル操作量(AC)と変
速部入力回転速度(NI)とを入力し、図5によってエ
ンジントルク(τ)を推定する(ステップ402)。
【0062】そして、エンジントルク(τ)の絶対値処
理を行い(ステップ404)、次いで、図6からクラッ
チ操作量を推定するとともに(ステップ406)、図7
から目標エンジン回転速度(NESP)を推定する(ス
テップ408)。
【0063】この推定されたクラッチ操作量には、フィ
ルタ処理を施す(ステップ410)。
【0064】また、目標エンジン回転速度(NESP)
にもフィルタ処理を施し(ステップ412)、フィルタ
処理後の目標エンジン回転速度(NESPF)を設定す
る。
【0065】このフィルタ処理後の目標エンジン回転速
度(NESPF)と実際のエンジン回転速度(NE)と
は、比較され、その回転速度差が算出される(ステップ
414)。
【0066】この回転速度差は、比例積分制御され、ま
た、積分部において上限(c)と下限(d)とでリミッ
タ処理が行なわれる(ステップ416)。
【0067】このステップ416で得られたフィルタ処
理後のクラッチ操作量と前記ステップ410で得られた
フィルタ後の回転速度差とが計算され(ステップ41
8)、そして、この計算されて得られた値に上限(a)
と下限(b)とのリミッタ処理が行われ(ステップ42
0)、最終的なクラッチ操作量が決定される。
【0068】この結果、図1に示す如く、エンジンブレ
ーキ制御中に、エコラン制御条件が成立すると、吸気管
74を略全閉状態にし、エンジン回転速度(NE)を調
整してエコラン運転にする。このエンジン回転速度(N
E)の調整方法は、エンジンブレーキ状態において、吸
気流量制御装置78が吸気管74を略全閉状態とし、エ
ンジン回転速度(NE)を目標エンジン回転速度(NE
SP、NESPF)とし、エンジン回転速度(NE)が
フィルタ後の目標エンジン回転速度(NESPF)とな
るように、クラッチ52を作動してクラッチトルク容量
を調整する。
【0069】これにより、エンジンブレーキ状態にあっ
ては、吸気流量制御装置78が吸気管74を略全閉状態
とし、且つ、エンジン回転速度(NE)を低くしている
ので、図1に示す如く、燃料消費量を低減することがで
きる。
【0070】また、エコラン運転時のエンジントルク
(τ)が通常時と同じであるので、運転性能の低下を極
力防止することができる。
【0071】これにより、従来のように、運転性能を確
保するために、エコラン運転を自粛する必要がなく、フ
ルにエコラン運転をし、大幅に省燃費化を図るととも
に、良好な運転性能を確保することができる。
【0072】つまり、従来、省燃費効果を高めるために
エコラン運転を多くすると、運転性能が低下し、また、
エンジンブレーキ制御は、他のエコランシステムに比べ
て運転性能の低下が少ないが、エコラン条件の成立する
機会が少なく、充分なエコラン効果が得られなかった。
【0073】しかし、この実施例では、エンジンブレー
キ制御時の走行中に、吸気管74を略全閉とし、クラッ
チ52のクラッチトルク容量を調整し、エコラン運転す
る機会を多くし、省燃費化を図りつつ、良好な運転性能
を確保させることができる。
【0074】また、この実施例にあっては、エコランシ
ステムの小さな変更とプログラムの変更とで、エコラン
運転の実施をすることができ、廉価とすることができ
る。
【0075】更に、このエンジンブレーキ制御を、電子
的にクラッチトルク容量を調整可能なあらゆる変速機に
採用することができる。
【0076】
【発明の効果】以上詳細な説明から明らかなようにこの
発明によれば、アクセルペダル操作量とエンジン回転速
度とに応じてエンジントルクを推定してエンジンブレー
キ制御条件を判定し、このエンジンブレーキ制御条件の
成立時にはエンジンに吸気を導く吸気管を略全閉状態に
するように吸気流量調整装置を作動制御するとともに推
定されたエンジントルクを得るようにクラッチのクラッ
チトルク容量を調整制御してエンジンブレーキ制御を行
う制御手段を設けたことにより、エンジンブレーキ制御
条件の成立時に、燃料消費量を低減させる運転(エコラ
ン運転)の機会を多くし、省燃費化を図るとともに、良
好な運転性能を確保させ得る。
【0077】また、制御手段のプログラムを少し変更す
るだけでよく、構成を簡単にし、しかも、廉価とし得
る。
【0078】更に、この発明に係るエンジンブレーキ制
御を、電子式にクラッチトルク容量を調整可能なあらゆ
る変速機に採用することができ、実用上有利とし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジン制御のタイムチャートである。
【図2】エンジン制御のフローチャートである。
【図3】エンジン制御条件の判定方法のフローチャート
である。
【図4】エコラン時のクラッチ制御のブロック図であ
る。
【図5】エンジントルク推定のマップである。
【図6】クラッチ操作量の推定のマップである。
【図7】目標エンジン回転速度の設定のマップである。
【図8】スロットル開度とエンジントルクとのマップで
ある。
【図9】第1の例の吸気流量調整装置のシステム構成図
である。
【図10】図9の吸気流量調整装置の動作を示す図であ
る。
【図11】第2の例の吸気流量調整装置のシステム構成
図である。
【図12】図11の吸気流量調整装置の動作を示す図で
ある。
【図13】車両に設けられたエンジン制御装置の構成図
である。
【符号の説明】
2 車両 4 エンジン 8 変速機 52 クラッチ 78 吸気流量調整装置 80 スロットル弁 94 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 29/00 F02D 29/00 H 29/02 341 29/02 341 41/12 310 41/12 310 F16D 48/02 F16D 25/14 640H (56)参考文献 特開 平8−67174(JP,A) 特開 平3−61726(JP,A) 特開 平1−115738(JP,A) 特開 平6−87356(JP,A) 特表 平2−500043(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 41/00 - 41/18 F02D 9/02 315 F02D 17/02 F02D 29/00 - 29/02 F02D 41/12 F16D 48/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載されたエンジンに変速機を連
    結して設け、この変速機には電子的にクラッチトルク容
    量が調整可能なクラッチを設け、運転操作に対応させな
    いで前記エンジンへの吸気流量を電子的に調整可能な吸
    気流量調整装置を設け、アクセルペダル操作量とエンジ
    ン回転速度とに応じてエンジントルクを推定してエンジ
    ンブレーキ制御条件を判定し、このエンジンブレーキ制
    御条件の成立時には前記エンジンに吸気を導く吸気管を
    略全閉状態にするように前記吸気流量調整装置を作動制
    御するとともに前記推定されたエンジントルクを得るよ
    うに前記クラッチのクラッチトルク容量を調整制御して
    エンジンブレーキ制御を行う制御手段を設けたことを特
    徴とするエンジン制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記推定されたエンジ
    ントルクに応じて目標エンジン回転速度を設定し、実際
    のエンジン回転速度前記目標エンジン回転速度に一致
    するように前記クラッチのクラッチトルク容量を調整
    することを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御
    装置。
JP10421596A 1996-03-29 1996-03-29 エンジン制御装置 Expired - Fee Related JP3239747B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10421596A JP3239747B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 エンジン制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10421596A JP3239747B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 エンジン制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09267664A JPH09267664A (ja) 1997-10-14
JP3239747B2 true JP3239747B2 (ja) 2001-12-17

Family

ID=14374744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10421596A Expired - Fee Related JP3239747B2 (ja) 1996-03-29 1996-03-29 エンジン制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3239747B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3577966B2 (ja) * 1998-09-07 2004-10-20 日産自動車株式会社 車両の駆動力制御装置
JP3906604B2 (ja) * 1999-05-12 2007-04-18 トヨタ自動車株式会社 車両の駆動制御装置
JP3666391B2 (ja) 2000-12-26 2005-06-29 日産自動車株式会社 駆動力制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09267664A (ja) 1997-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6926639B2 (en) Vehicle control method
JP3331772B2 (ja) エンジンの制御装置
US6860833B2 (en) Driving control apparatus for vehicle and control method of same
JP2843115B2 (ja) エンジン出力制御を含めた流体継手の締結力制御装置
JP3196490B2 (ja) エンジンの自動始動停止装置
JPH0730837B2 (ja) トルクコンバータのスリップ制御装置
JPH08189395A (ja) エンジンの自動始動停止装置
JP3239747B2 (ja) エンジン制御装置
JP3239748B2 (ja) エンジン制御装置
JP3331771B2 (ja) エンジンの制御装置
JP3454046B2 (ja) エンジン制御装置
JPH10339187A (ja) エンジンの燃料カット制御装置
JP3239690B2 (ja) 自動変速機の制御方法
JP4672252B2 (ja) 車両用の制御装置
JP3453885B2 (ja) エンジン制御装置
JP3323819B2 (ja) エアコン制御方法
JP3196486B2 (ja) エンジンの制御装置
JPH08183368A (ja) エンジンの自動始動停止装置
JP3353536B2 (ja) エンジンの制御装置
JP3234658B2 (ja) 流体継手の締結力制御装置
JPH10103108A (ja) アイドル運転制御装置
JP2527323Y2 (ja) 車両の駆動力制御装置
JPH08268121A (ja) エンジンの制御装置
JPH07239024A (ja) 流体継手用クラッチの制御装置
JP3196471B2 (ja) 燃料供給制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees