JP3239471B2 - テープカセット - Google Patents

テープカセット

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JP3239471B2
JP3239471B2 JP26226392A JP26226392A JP3239471B2 JP 3239471 B2 JP3239471 B2 JP 3239471B2 JP 26226392 A JP26226392 A JP 26226392A JP 26226392 A JP26226392 A JP 26226392A JP 3239471 B2 JP3239471 B2 JP 3239471B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテープカセットに関し、
特に一対のカセットハーフを超音波溶着によって結合さ
せるようにしたテープカセットに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にテープカセットは、樹脂によりな
る一対のカセットハーフ即ち下ハーフ(ベースハーフ)
と上ハーフ(カバーハーフ)とを合体結合し、その内部
に磁気テープを巻装した左右一対のハブを回転可能に収
納して構成される。
【0003】このテープカセットにおける両ハーフの結
合手段の一例としては、超音波溶着によるものがある。
即ちこの場合、下ハーフと上ハーフの何れか一方側、例
えば下ハーフの四隅部にL字形または平板状のリブを立
設し、カセット組立時には両ハーフを組み合わせて上記
リブを対向する上ハーフの内面に当接させた状態でその
部分に外部から超音波振動を加えることにより、このリ
ブの当接部分において樹脂材同士が溶融接着され、両ハ
ーフが結合される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このテープ
カセットの組立製造工程においては、超音波溶着前に上
ハーフと下ハーフとを仮組み状態とし、これを磁気ヘッ
ド挿入口部側または背面部側を下にして垂直に立てた状
態で製造ライン上に流す場合がある(例えば上ハーフと
下ハーフに両側から同時に印刷を施す工程など)。
【0005】この場合、従来のように一方のカセットハ
ーフに立設されたL字形または平板状のリブを他方のカ
セットハーフの内面に単純に突き当てるだけの構造だ
と、ライン上において搬送中の両ハーフが上方から開く
ように互いに分離して倒れてしまい、仮組み状態が崩れ
てしまうことが多々ある。
【0006】これは、カセットハーフの外周面の金型抜
き勾配と、カセットハーフの重量バランスの悪さが主要
因である。ここでカセットハーフの重量バランスとは、
カセットハーフ単体での重心が磁気ヘッド挿入口部側に
寄っていることと、上ハーフと下ハーフとの重量差の両
方を意味するものである。
【0007】そしてこのように上ハーフと下ハーフが仮
組み状態から分離して倒れてしまうことにより、組立工
程、印刷工程、物流上など、様々な場面で不具合が生じ
ることになる。特に、上述したカセットハーフの重心位
置の関係により、背面部側を下にして(即ち磁気ヘッド
挿入口部側を上にして)立てた状態でのカセットハーフ
の倒れが非常に顕著に発生する。
【0008】本発明はこのような問題点を解消すること
を目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、一対のカセットハーフの何れか一方の四
隅部にリブを立設し、このリブの部分において両カセッ
トハーフを超音波溶着により結合させるようにしたテー
プカセットにおいて、リブは内側側面が段差のない直立
形状を有し、リブが設けられたカセットハーフと対向す
るカセットハーフに、リブの側面が当接して両カセット
ハーフの倒れを防止する段部を設け、段部の先端がこれ
と対向するカセットハーフの平面部の内面に対向する構
造としたものである。
【0010】
【作用】上記の如く構成される本発明のテープカセット
においては、両カセットハーフを仮組みして立てた状態
で、両カセットハーフが離れて倒れようとした場合、リ
ブの側面が段部に当接して係止状態となることにより両
カセットハーフは倒れが防止され、仮組み状態が維持さ
れる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて説明する。
【0012】図1にテープカセットを構成する下ハーフ
(ベースハーフ)1を示し、一方図4に上ハーフ(カバ
ーハーフ)2を示す。これら下ハーフ1と上ハーフ2は
夫々周側部を側壁で囲まれた筐状に略対称に形成されて
なり、この下ハーフ1と上ハーフ2を向い合わせた状態
で合体結合させることによりカセット匣体が形成され、
このカセット匣体内に磁気テープを巻装した左右一対の
ハブ(図示せず)が回転可能に収納される。
【0013】これら図1に示す下ハーフ1と図4に示す
上ハーフ2において夫々3a,3bと4a,4bはハブ
駆動軸挿入孔、5と6は前面側に形成された磁気ヘッド
挿入口部(テープ露出部)、7a,7bと8a,8bは
キャプスタン挿入孔、9a,9bと10a,10bはカ
セット位置決め基準孔、11a,11bと12a,12
bは背面部に形成された誤消去防止検出孔である。
【0014】このように構成される下ハーフ1と上ハー
フ2の何れか一方側、即ち本例においては図1に示す下
ハーフ1の四隅部に下ハーフ1の側壁と連続した略L字
形のリブ13が立設されており、リブ13は内側側面が
段差のない直立形状を有し、カセット組立時には下ハー
フ1と上ハーフ2を組み合わせた状態でこのリブ13の
先端部が上ハーフ2の内面に当接し、この部分に外部か
ら超音波振動を加えることによってこのリブ13の当接
部において樹脂材同士が溶融接着され、両ハーフ1と2
が結合固定されるようになっている。
【0015】尚、この下ハーフ1に立設されるリブ13
は図1に示した如き略L字形に限ることなく、図3に示
すような平板状などの形状としても確実な溶着が可能で
ある。
【0016】そしてこの下ハーフ1のリブ13に夫々対
応して上ハーフ2の四隅部には、両ハーフ1と2を仮組
みして立てた状態での倒れを防止するための段部が形成
されている。即ち本例においては上ハーフ2にリブ(以
下倒れ防止リブという)14を立設することによってこ
の段部を形成してあり、この段部を形成する倒れ防止リ
ブ14の位置は、対向する下ハーフ1のリブ13の内側
に対応し、かつ倒れ防止リブ14の先端がこれと対向す
る下ハーフ1の平面部の内面に対向する位置に設定され
ている。
【0017】この倒れ防止リブ14の高さは、後述する
ように両ハーフ1と2を仮組みして立てた状態でこれが
分離して倒れようとしたときにリブ13の先端部の側面
が当接して係止されるに充分な高さであればよく、また
この倒れ防止リブ14の厚みは、充分な強度を有し、か
つカセット内に収納される磁気テープの走行に影響のな
い(磁気テープに接触することのない)厚みであればよ
い。
【0018】また倒れ防止リブ14の形状は、図4に示
した如き平板状に限ることなく、他にも例えば図6に示
すような略L字形などとしてリブ13の形状に対応さ
せ、さらには図7に示すように上ハーフの側壁と連続し
た形状に形成してもよい。この場合、倒れ防止リブ14
の強度がより充分に確保され、破損しにくい構造であ
る。
【0019】そして上記の如く構成される両ハーフ1と
2をカセット組立製造工程において仮組みして垂直に立
てた状態でラインに流すと、前述したように重量バラン
スの関係から両ハーフ1と2は上方から開くように互い
に分離して倒れようとするが、このとき図8に示すよう
にリブ13の先端部の側面が倒れ防止リブ14に当接し
て係止状態となることにより両ハーフ1と2は倒れが防
止され、仮組み状態が維持されることになる。
【0020】このように両ハーフ1と2を仮組みして立
てた状態での両ハーフ1と2の倒れが防止されることに
より、組立工程、印刷工程、物流上など様々な場面での
不具合が生じることはなく、作業性が向上される。
【0021】尚、本例においてはカセットハーフにリブ
を立設することによって倒れ防止用の段部を形成した構
成を示したが、この倒れ防止のための段部はカセットハ
ーフの内面側に凹部を設けることによって形成するよう
にしてもよい。
【0022】また本例においては下ハーフ1側に溶着用
のリブ13を設け、上ハーフ2側に倒れ防止用のリブ1
4を設けた構成を示したが、これを逆の関係、即ち上ハ
ーフ2側に溶着用のリブ13を設け、下ハーフ1側に倒
れ防止用のリブ14を設けた構成としてもよいことは言
うまでもない。
【0023】
【発明の効果】以上に説明した如く本発明によれば、一
対のカセットハーフを仮組みして立てた状態で両ハーフ
の倒れが防止されるので、従来カセット組立製造工程の
一部で生じていた不具合が解消され、作業性が向上する
利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】下ハーフの内面側から見た平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】リブの他の形状例である。
【図4】上ハーフの内面側から見た平面図である。
【図5】図4のB−B線断面図である。
【図6】倒れ防止リブの他の形状例である。
【図7】倒れ防止リブの他の形状例である。
【図8】カセットハーフの倒れ防止の説明図である。
【符号の説明】
1 下ハーフ 2 上ハーフ 13 リブ 14 倒れ防止リブ(段部)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のカセットハーフの何れか一方の四
    隅部にリブを立設し、このリブの部分において両カセッ
    トハーフを超音波溶着により結合させるようにしたテー
    プカセットにおいて、 前記リブは内側側面が段差のない直立形状を有し、前記
    リブが設けられたカセットハーフと対向するカセットハ
    ーフに、前記リブの側面が当接して両カセットハーフの
    倒れを防止する段部を設け、前記段部の先端がこれと対
    向するカセットハーフの平面部の内面に対向することを
    特徴とするテープカセット。
  2. 【請求項2】 前記四隅部に立設したリブは、カセット
    ハーフの側壁と連続した略L字形状または平板状に形成
    し、前記段部は前記リブの形状に対応させたことを特徴
    とする請求項1に記載のテープカセット。
  3. 【請求項3】 前記段部は、カセットハーフの側壁と連
    続した形状に形成したことを特徴とする請求項2に記載
    のテープカセット。
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