JP3237112B2 - 半導体集積回路及びそのスルーレート制御方法 - Google Patents

半導体集積回路及びそのスルーレート制御方法

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JP3237112B2
JP3237112B2 JP02657899A JP2657899A JP3237112B2 JP 3237112 B2 JP3237112 B2 JP 3237112B2 JP 02657899 A JP02657899 A JP 02657899A JP 2657899 A JP2657899 A JP 2657899A JP 3237112 B2 JP3237112 B2 JP 3237112B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、出力バッファ回路
に好適な半導体集積回路及びそのスルーレート制御方法
に関し、特に半導体集積回路で生成される信号のスルー
レートを自動的に適正範囲に補正する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路で構成された出力
バッファ回路として、例えば図13に示すような、CM
OSトランジスタで構成された反転タイプの出力バッフ
ァ回路が知られている。この出力バッファ回路では、p
チャンネルMOSトランジスタのソースは電源に接続さ
れ、nチャンネルMOSトランジスタのソースは接地さ
れている。また、pチャンネルMOSトランジスタのド
レイン及びnチャンネルMOSトランジスタのドレイン
は共に出力端子Outに接続され、更にpチャンネルM
OSトランジスタのゲート及びnチャンネルMOSトラ
ンジスタのゲートは共に入力端子Inに接続されてい
る。
【0003】この出力バッファ回路は、その入力端子I
nに、図14(A)に示すような入力信号が供給される
と、図14(B)及び図14(C)に示すような信号、
即ち入力信号から出力バッファ回路の伝播遅延時間だけ
遅れ、且つ位相が反転された信号を出力する。
【0004】ところで、半導体集積回路では、例えば製
造バラツキ、使用温度、使用電圧、経年変化等によって
該半導体集積回路で生成される信号のスルーレートが変
化することが知られている。以下では、このスルーレー
トが最大、つまり生成される信号の変化が急峻な場合を
「ファスト条件」と言い、スルーレートが最小、つまり
生成される信号の変化が緩慢な場合を「スロー条件」と
言う。
【0005】図14(B)は、上記出力バッファ回路が
ファスト条件にある場合の出力信号の波形を示す。この
場合、出力信号の基準時刻からのディレイ時間は最も短
くなる。なお、基準時刻とは、図14(A)に示すよう
に、入力信号がスレッショルド電圧Vthより小さくな
った時刻をいう。このファスト条件では、出力信号の立
ち上がり変化の部分で発生するオーバーシュート、及び
出力信号の立ち下がり変化の部分で発生するアンダーシ
ュートがそれぞれ大きくなり、この出力信号を受け取る
回路に悪影響を及ぼす。
【0006】図14(C)は、上記出力バッファ回路が
スロー条件にある場合の出力信号の波形を示す。この場
合、オーバーシュートやアンダーシュートは小さいが、
波形の立ち上がり変化が緩慢であるので、出力信号の基
準時刻からの遅延時間は最も長くなる。その結果、この
出力信号を受け取る回路が正常に動作しない場合が発生
する。
【0007】以上のように、図13に示す従来の出力バ
ッファ回路では、製造バラツキ、使用温度、使用電圧、
経年変化等によって該半導体集積回路で生成される信号
のスルーレートが変化するので、この出力バッファ回路
からの出力信号を受け取る回路に過度のストレスがかか
ったり誤動作するという問題が生じている。そこで、こ
のような問題を解消するために、従来、幾つかの技術が
開発されている。
【0008】例えば、実開平5-57931号公報(発
明の名称は「半導体集積回路」)には、外部から入力信
号が供給された場合にスルーレートが補正された信号を
出力する出力バッファ回路が開示されている。この「出
力バッファ回路」は、図13に示すような「バッファ回
路」が並列に複数接続されることにより構成されてい
る。各バッファ回路は、pチャンネルMOSトランジス
タとnチャンネルMOSトランジスタとが直列接続され
て構成されている。この出力バッファ回路では、外部か
らの制御信号に応じてアクティブにするバッファ回路の
数を制御することによりスルーレートが制御される。
【0009】また、特開昭63−9220号公報には、
信号の遅延時間やクロックのデューティを外部から制御
できる出力バッファ回路が開示されている。この出力バ
ッファ回路は、pチャンネルMOSトランジスタを制御
する信号とnチャンネルMOSトランジスタを制御する
信号とが外部から別々に供給される点を除けば、上記実
開平5-57931号公報に記載の半導体集積回路とほ
ぼ同様である。
【0010】また、特開平4−117712号公報に
は、外部からの制御により内部機能ブロックの駆動能力
を制御できる半導体集積回路が開示されている。この半
導体集積回路に含まれる可変駆動回路は、上記実開平5
-57931号公報に記載の半導体集積回路とほぼ同様
の構成を有し、外部からの制御信号に応じて駆動能力を
変化させることにより信号の遅延時間を変化させる。
【0011】更に、特開昭64−20720号公報に
は、負荷によらずに一定の遅延時間に自動的に調整でき
る出力バッファ回路が開示されている。この出力バッフ
ァ回路は、上記実開平5−57931号公報に記載の半
導体集積回路と同様に、並列に接続された複数のバッフ
ァ回路(インバータ)を備えている。そして、当該出力
バッファ回路からの出力信号をモニタし、このモニタ結
果に応じてアクティブにするバッファ回路の数を調整す
ることにより駆動能力を制御し、以て遅延時間を一定に
する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記実開平5−579
31号公報、特開昭63−9220号公報及び特開平4
−117712号公報に開示された回路は何れも、アク
ティブにするバッファ回路の数を外部からの制御信号に
応じて制御することによりスルーレートを変化させ、以
て該回路に入力された信号の遅延時間を制御する。従っ
て、製造ばらつきや周囲環境に基づいて変化した出力特
性を本来の出力特性に補正するためには、先ず完成した
回路の出力特性を測定し、該測定結果に基づき制御信号
を生成する必要がある。また、例えば周囲温度の変化に
伴って回路の出力特性がダイナミックに変化するような
場合は、上記制御信号をダイナミックに変化させる必要
があり、制御信号の生成が困難である。
【0013】また、特開昭64−20720号公報に開
示された出力バッファ回路は、出力信号をフィードバッ
クすることによって駆動能力を変化させる。従って、バ
ッファ回路がアクティブ又はインアクティブにされるま
でに時間がかかり、遅延時間を調整するという所期の目
的を達成できない可能性がある。また、この出力バッフ
ァ回路は、負荷容量の変動に対する補償はできるが、経
時変化や電圧変化に基づく特性の変化は補償できない。
【0014】本発明は、上述した諸問題を解消するため
になされたものであり、製造バラツキ、使用温度、使用
電圧、経年変化等に起因するスルーレートの変化を補正
できる半導体集積回路及びそのスルーレート制御方法を
提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に係
る半導体集積回路は、上記目的を達成するために、関数
1で表される遅延特性を有するように集積回路チップ
上に形成された制御対象回路と、前記関数f1に比例す
る関数f2で表される遅延特性を有するように前記集積
回路チップ上に形成されたモニタ回路と、該モニタ回路
を通過する信号の遅延時間に基づき制御信号を生成する
制御信号生成手段と、該制御信号生成手段からの制御信
号に応じて前記制御対象回路の遅延特性を補正し、以て
前記制御対象回路から出力される信号のスルーレートを
補正する補正手段、を備えている。
【0016】この第1の態様に係る半導体集積回路にお
いては、前記制御信号生成手段は、前記遅延時間に対応
するパルス幅を有するパルス信号を生成するパルス生成
回路と、該パルス生成回路で生成されたパルス信号のパ
ルス幅を検出するパルス検出回路、とを有し、該パルス
検出回路で検出されたパルス幅に基づき前記制御信号を
生成するように構成できる。
【0017】この場合、前記パルス生成回路は、外部か
ら入力された信号に応答して前記遅延時間に対応するパ
ルス幅を有するパルス信号を生成し、前記パルス検出回
路は、外部から入力されたクロック信号に同期して前記
パルス生成回路で生成されたパルス信号のパルス幅を検
出するように構成できる。或いは、前記パルス生成回路
は、外部から入力されたクロック信号に応答して前記遅
延時間に対応するパルス幅を有するパルス信号を生成
し、前記パルス検出回路は、前記システムクロック信号
に同期して前記パルス生成回路で生成されたパルス信号
のパルス幅を検出するように構成できる。
【0018】また、前記制御対象回路は、出力端同士が
接続された複数のバッファ回路を有し、前記補正手段
は、前記制御信号生成手段からの制御信号に応じてアク
ティブにするバッファ回路の数を変えることにより前記
制御対象回路の遅延特性を補正するように構成できる。
この場合、前記補正手段は、前記複数のバッファ回路の
少なくとも1つを常時アクティブにし、残余のバッファ
回路のそれぞれを前記制御信号生成手段からの制御信号
に応じてアクティブ又はインアクティブにすることによ
り前記制御対象回路の遅延特性を補正するように構成で
きる。また、前記残余のバッファ回路がn個(nは正の
整数)である場合に、前記モニタ回路の遅延特性を表す
関数f2は、前記制御信号生成手段で生成される制御信
号が前記残余のバッファ回路中のn/2個、(n+1)
/2又は(n−1)/2個をアクティブにする遅延特性
となるように、即ち、前記制御信号生成手段で生成され
る制御信号が前記残余のバッファ回路の半分程度をアク
ティブにする遅延特性となるように決定できる。
【0019】また、この第1の態様に係る半導体集積回
路においては、前記モニタ回路は、インバータ回路又は
トランスファーゲート回路で構成できる。また、前記制
御対象回路を構成する複数のバッファ回路の一部は、関
数f1で表される遅延特性を有するように形成し、他の
一部は前記関数f1に比例する関数f3で表される遅延特
性を有するように形成することができる。また、前記制
御対象回路は、前記集積回路チップ内で生成された信号
又は外部から入力された信号を外部に出力するための出
力バッファ回路とすることができる。
【0020】更に、前記制御対象回路は、pチャンネル
MOSトランジスタとnチャンネルMOSトランジスタ
とを含み、前記モニタ回路は、pチャンネルMOSトラ
ンジスタ及びnチャンネルMOSトランジスタを含み、
該モニタ回路に含まれるpチャンネルMOSトランジス
タ及びnチャンネルMOSトランジスタのゲート幅と前
記制御対象回路に含まれるpチャンネルMOSトランジ
スタ及びnチャンネルMOSトランジスタのゲート幅と
を異ならしめることにより前記関数f1に比例する前記
関数f2が決定されるように構成できる。
【0021】また、本発明の第2の態様に係る半導体集
積回路は、上記と同様の目的で、出力端同士が接続され
た複数のバッファ回路から成る出力バッファ回路と、該
出力バッファ回路の遅延特性を該出力バッファ回路に信
号を加えることなく評価し、該評価結果に基づいて前記
複数のバッファ回路のうちアクティブにするバッファ回
路の数を調整して前記出力バッファ回路の遅延特性を補
正し、以て前記出力バッファ回路から出力される信号の
スルーレートを補正する遅延制御回路、を備えている。
【0022】この場合、前記遅延制御回路は、前記複数
のバッファ回路の少なくとも1つを常時アクティブに
し、残余のバッファ回路のそれぞれを前記評価結果に基
づいてアクティブ又はインアクティブにすることにより
前記出力バッファ回路の遅延特性を補正するように構成
できる。
【0023】また、本発明の第3の態様に係る半導体集
積回路のスルーレート制御方法は、上記と同様の目的
で、関数f1で表される遅延特性を有するように集積回
路チップ上に形成された制御対象回路のスルーレートを
制御する半導体集積回路のスルーレート制御方法であっ
て、前記関数f1に比例する関数f2で表される特性を有
するように前記集積回路チップ上にモニタ回路を形成す
る第1ステップと、該第1ステップで形成されたモニタ
回路を通過する信号の遅延時間に基づき制御信号を生成
する第2ステップと、該第2ステップで生成された制御
信号に応じて前記制御対象回路の遅延特性を補正し、以
て前記制御対象回路から出力される信号のスルーレート
を補正する第3ステップ、とを備えている。この場合
も、前記制御対象回路は、前記集積回路チップ内で生成
された信号を外部に出力するための出力バッファ回路と
することができ、以下においても同じである。
【0024】この第3の態様に係る半導体集積回路のス
ルーレート制御方法においては、前記第2ステップは、
前記遅延時間に対応するパルス幅を有するパルス信号を
生成する第5ステップと、該第5ステップで生成された
パルス信号のパルス幅を検出する第6ステップとを有
し、該第6ステップで検出されたパルス幅に基づき前記
制御信号を生成する。
【0025】この場合、前記第5ステップでは、外部か
ら入力された信号に応答して前記遅延時間に対応するパ
ルス幅を有するパルス信号を生成し、前記第6ステップ
では、外部から入力されたクロック信号に同期して前記
第5ステップで生成されたパルス信号のパルス幅を検出
するように構成できる。或いは、前記第5ステップで
は、外部から入力されたクロック信号に応答して前記遅
延時間に対応するパルス幅を有するパルス信号を生成
し、前記第6ステップでは、前記クロック信号に同期し
て前記第5ステップで生成されたパルス信号のパルス幅
を検出するように構成できる。
【0026】また、前記制御対象回路は、出力端同士が
接続された複数のバッファ回路を有し、前記第2ステッ
プでは、前記制御信号に応じてアクティブにするバッフ
ァ回路の数を変えることにより前記制御対象回路の遅延
特性を補正するように構成できる。この場合、前記第2
ステップでは、前記複数のバッファ回路の少なくとも1
つを常時アクティブにし、残余のバッファ回路のそれぞ
れを前記制御信号生成手段からの制御信号に応じてアク
ティブ又はインアクティブにすることにより前記制御対
象回路の遅延特性を補正するように構成できる。また、
前記残余のバッファ回路がn個(nは正の整数)である
場合に、前記モニタ回路の遅延特性を表す関数f2は、
前記制御信号が前記残余のバッファ回路中のn/2個、
(n+1)/2又は(n−1)/2個をアクティブにす
る遅延特性となるように、即ち、前記制御信号生成手段
で生成される制御信号が前記残余のバッファ回路の半分
程度をアクティブにする遅延特性となるように決定でき
る。
【0027】また、この第3の態様に係る半導体集積回
路のスルーレート制御方法においては、前記制御対象回
路を構成する複数のバッファ回路の一部は、関数f1
表される遅延特性を有するように形成し、他の一部は前
記関数f1に比例する関数f3で表される遅延特性を有す
るように形成することができる。
【0028】更に、前記制御対象回路は、pチャンネル
MOSトランジスタとnチャンネルMOSトランジスタ
とを含み、前記モニタ回路は、pチャンネルMOSトラ
ンジスタ及びnチャンネルMOSトランジスタを含み、
該モニタ回路に含まれるpチャンネルMOSトランジス
タ及びnチャンネルMOSトランジスタのゲート幅と前
記制御対象回路に含まれるpチャンネルMOSトランジ
スタ及びnチャンネルMOSトランジスタのゲート幅と
を異ならしめることにより前記関数f1に比例する前記
関数f2が決定されるように構成できる。
【0029】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施の形態を図面を
参照しながら詳細に説明する。以下においては、本発明
の制御対象回路は、4個のバッファ回路から成る出力バ
ッファ回路で構成されるものとする。また、全ての論理
素子はCMOSトランジスタで構成されるものとする。
【0030】図1は、本発明の実施の形態に係る半導体
集積回路の回路図を示す。この半導体集積回路は、入力
端子Inに信号が入力された場合に、スルーレートが補
正された信号を出力端子Outから出力する。
【0031】この半導体集積回路は、1つの集積回路チ
ップ上に形成されたモニタ回路10、パルス生成回路1
1、パルス検出回路20、制御回路30及び出力バッフ
ァ回路40から構成されている。そして、入力端子In
から入力された信号が制御回路30に供給される。この
入力端子Inには、該半導体集積回路の内部で生成され
た信号が供給されるように構成してもよいし、外部から
の信号が供給されるように構成してもよい。例えば、半
導体集積回路がプロセッサ、カウンタ、レジスタ等とい
った所定の機能を有するMSI又はLSIである場合
は、該半導体集積回路内部で生成された信号を入力端子
Inに供給するように構成できる。
【0032】また、制御クロック入力端子1から入力さ
れた制御クロック信号CCKがモニタ回路10及びパル
ス生成回路11に供給され、システムクロック入力端子
2から入力されたシステムクロック信号SCKがパルス
検出回路20に供給される。システムクロック信号SC
Kとしては、この半導体集積回路全体を動作させるため
のフリーランクロックが使用される。制御クロック信号
CCKとしては、システムクロック信号に同期するパル
スが間欠的に出現する信号が使用される。
【0033】上記パルス生成回路11及びパルス検出回
路20は本発明の制御信号生成手段に対応し、制御回路
30は本発明の補正手段に対応し、出力バッファ回路4
0は本発明の制御対象回路に対応する。また、本発明の
遅延制御回路は、モニタ回路10、パルス生成回路1
1、パルス検出回路20及び制御回路30から構成され
ている。
【0034】モニタ回路10は、制御クロック入力端子
1から入力された制御クロック信号CCKを遅延させる
ことにより遅延量の異なる3つの遅延信号DLY1、D
LY2及びDLY3を生成する。
【0035】このモニタ回路10は、インバータ回路1
3、遅延回路14及び遅延回路15が直列に接続される
ことにより構成されている。インバータ回路13は、例
えば図12に示すようなCMOSトランジスタで構成で
きる。また、遅延回路14及び15は、例えば図2に示
すような、CMOSトランジスタで構成されたインバー
タ回路を直列に2段接続した回路、又は図3に示すよう
な、一対のpチャンネルMOSトランジスタとnチャン
ネルMOSトランジスタとから構成されたトランスファ
ーゲート回路を用いることができる。
【0036】モニタ回路10を構成するpチャンネルM
OSトランジスタ及びnチャンネルMOSトランジスタ
は、後述する出力バッファ回路40を構成するpチャン
ネルMOSトランジスタ及びnチャンネルMOSトラン
ジスタと相似になるように作製される。ここで、「相
似」とは、出力バッファ回路40で使用されるpチャン
ネルMOSトランジスタ及びnチャンネルMOSトラン
ジスタのドレイン電流特性に依存する遅延特性を関数f
1で表し、モニタ回路10で使用されるpチャンネルM
OSトランジスタ及びnチャンネルMOSトランジスタ
のドレイン電流特性に依存する遅延特性を関数f2で表
した場合に、関数f2が関数f1に比例することを言う。
【0037】この場合、ドレイン電流特性を決定する種
々のパラメータのうち、モニタ回路10を構成するpチ
ャンネルMOSトランジスタ及びnチャンネルMOSト
ランジスタのゲート幅W2だけが、出力バッファ回路4
0を構成するpチャンネルMOSトランジスタ及びnチ
ャンネルMOSトランジスタのゲート幅W1と異なるよ
うに作製される。これにより、上記各MOSトランジス
タのドレイン電流の線形性を失うことなく関数f1に比
例する関数f2を得ることができる。
【0038】このモニタ回路10は、インバータ回路1
3に入力された制御クロック信号CCKをインバータ回
路13の伝播遅延時間だけ遅延させた遅延信号DLY1
を生成する。また、この遅延信号DLY1を遅延回路1
4の伝播遅延時間だけ遅延させた遅延信号DLY2を生
成する。更に、この遅延信号DLY2を遅延回路15の
伝播遅延時間だけ遅延させた遅延信号DLY3を生成す
る。このモニタ回路10で生成された信号DLY1、D
LY2及びDLY3は、パルス生成回路11に供給され
る。
【0039】パルス生成回路11は、制御クロック信号
CCKに同期して同時に立ち上がる3つの信号PG1、
PG2及びPG3を生成する。これらの信号PG1、P
G2及びPG3の各パルス幅は、「信号PG1のパルス
幅<信号PG2のパルス幅<信号PG3のパルス幅」な
る関係を有する。
【0040】このパルス生成回路11は、AND回路1
6、17及び18から構成されている。AND回路1
6、17及び18のそれぞれの一方の入力端子は制御ク
ロック入力端子1に接続され、そこには制御クロック信
号CCKが入力される。また、AND回路16の他方の
端子はインバータ回路13の出力端子に接続され、そこ
には遅延信号DLY1が入力される。また、AND回路
17の他方の端子は遅延回路14の出力端子に接続さ
れ、そこには遅延信号DLY2が入力される。更に、A
ND回路18の他方の端子は遅延回路15の出力端子に
接続され、そこには遅延信号DLY3が入力される。
【0041】そして、AND回路15は、制御クロック
信号CCKと遅延信号DLY1との論理積をとることに
より信号PG1を生成する。また、AND回路16は、
制御クロック信号CCKと遅延信号DLY2との論理積
をとることにより信号PG2を生成する。更に、AND
回路17は、制御クロック信号CCKと遅延信号DLY
3との論理積をとることにより信号PG3を生成する。
これらの信号PG1、PG2及びPG3は、パルス検出
回路20に供給される。
【0042】パルス検出回路20は、パルス生成回路1
1からの信号PG1、PG2及びPG3のそれぞれが所
定のスレッショルド電圧Vth以上になったかどうかを
検出し、検出結果を表す制御信号S1、S2及びS3を
生成する。
【0043】このパルス検出回路20は、第1パルス検
出回路201、第2パルス検出回路202及び第3パルス
検出回路203から構成されている。第1パルス検出回
路201は、Dタイプの第1フリップフロップ211及び
第2フリップフロップ221から構成されている。これ
ら第1及び第2フリップフロップ211及び221の各非
同期セット端子Sはパルス生成回路11のAND回路1
6の出力端子に接続され、そこには信号PG1が入力さ
れる。また、第1及び第2フリップフロップ211及び
221の各クロック入力端子CLKはシステムクロック
入力端子2に接続され、そこにはシステムクロック入力
端子2からのシステムクロック信号SCKが入力され
る。
【0044】また、第1フリップフロップ211のデー
タ入力端子Dは接地され、出力端子Qは第2フリップフ
ロップ221のデータ入力端子Dに接続されている。そ
して、この第2フリップフロップ221は、その出力端
子Qから制御信号S1を出力する。第2パルス検出回路
202及び第3パルス検出回路203の構成も上記第1パ
ルス検出回路201と同様の構成を有し、それぞれ制御
信号S2及びS3を出力する。これらの制御信号S1、
S2及びS3は制御回路30に供給される。
【0045】制御回路30は、パルス検出回路20から
の制御信号S1、S2及びS3に応じて出力バッファ回
路40を制御する。この制御回路30は、4個の制御回
路300、301、302及び303から構成されている。
また、出力バッファ回路40は、上記制御回路300
301、302及び303のそれぞれに対応する4個のバ
ッファ回路400、401、402及び403から構成され
ている。
【0046】各バッファ回路400、401、402及び
403はpチャンネルMOSトランジスタとnチャンネ
ルMOSトランジスタとから構成されている。そして、
pチャンネルMOSトランジスタのソースは電源に接続
され、nチャンネルMOSトランジスタのソースは接地
されている。また、pチャンネルMOSトランジスタの
ドレインとnチャンネルMOSトランジスタのドレイン
とは共に出力端子Outに接続されている。各バッファ
回路400、401、402及び403を構成するnチャン
ネルMOSトランジスタ及びpチャンネルMOSトラン
ジスタは、同一のディメンジョンで作製される。従っ
て、各バッファ回路400、401、402及び403のド
レイン電流特性、その他の諸特性は同じである。
【0047】制御回路310は、バッファ回路400を常
時アクティブにする。また、制御回路301、302及び
303のそれぞれは、各パルス検出回路201、202
び203からの制御信号S1〜S3に応じて、残余のバ
ッファ回路401、402及び403のそれぞれをアクテ
ィブ又はインアクティブにする。ここで、「アクティ
ブ」とは、バッファ回路が、入力端子Inからの入力信
号を出力できるように設定されている状態を言う。ま
た、「インアクティブ」とは、バッファ回路が入力端子
Inからの入力信号の出力を抑止するように設定されて
いる状態を言う。インアクティブは、バッファ回路の出
力端子をハイインピーダンス状態にすることにより実現
されている。
【0048】制御回路300は、NAND回路310、N
OR回路320及びインバータ回路330から構成されて
いる。そして、NAND回路310の一方の入力端子は
電源に接続され、他方の入力端子は入力端子Inに接続
されている。また、NOR回路320の一方の入力端子
はインバータ回路330の出力端子に接続され、他方の
入力端子は入力端子Inに接続されている。更に、イン
バータ回路330の入力端子は電源に接続されている。
また、NAND回路310の出力端子はバッファ回路4
0のpチャンネルMOSトランジスタのゲートに接続
され、NOR回路320の出力端子はnチャンネルMO
Sトランジスタのゲートに接続されている。
【0049】この制御回路300は、上記NAND回路
310の一方の入力端子及びインバータ回路330の入力
端子に電源から高レベル(以下、「Hレベル」という)
の信号が印可されることにより、バッファ回路400
常時アクティブにする。即ち、入力端子InにHレベル
の入力信号が印加されると、NAND回路310から低
レベル(以下、「Lレベル」という)の信号が出力さ
れ、NOR回路320からLレベルの信号が出力され
る。これにより、バッファ回路400のpチャンネルM
OSトランジスタがオンになり、nチャンネルMOSト
ランジスタはオフになるので、pチャンネルMOSトラ
ンジスタとnチャンネルMOSトランジスタとの接続点
にHレベルの信号が現れる。
【0050】一方、入力端子InにLレベルの信号が印
加されると、NAND回路310からHレベルの信号
が、NOR回路320からHレベルの信号がそれぞれ出
力される。これにより、バッファ回路400のpチャン
ネルMOSトランジスタはオフになり、nチャンネルM
OSトランジスタはオンになるので、pチャンネルMO
SトランジスタとnチャンネルMOSトランジスタとの
接続点にLレベルの信号が現れる。以上の動作により、
バッファ回路400は、入力端子Inへ入力される信号
と同位相の信号を出力する。
【0051】また、制御回路301は、NAND回路3
1、NOR回路321及びインバータ回路331から構
成されている。そして、NAND回路311の一方の入
力端子はパルス検出回路201の第2フリップフロップ
221の出力端子Qに接続され、他方の入力端子は入力
端子Inに接続されている。また、NOR回路321
一方の入力端子はインバータ回路331の出力端子に接
続され、他方の入力端子は入力端子Inに接続されてい
る。更に、インバータ回路331の入力端子は上記第2
フリップフロップ221の出力端子Qに接続されてい
る。また、NAND回路311の出力端子はバッファ回
路401のpチャンネルMOSトランジスタのゲートに
接続され、NOR回路321の出力端子はnチャンネル
MOSトランジスタのゲートに接続されている。
【0052】この制御回路301は、上記第2フリップ
フロップ221の出力端子QからNAND回路311の一
方の入力端子及びインバータ回路331の入力端子に印
可される制御信号S1がHレベルであればバッファ回路
401をアクティブにし、Lレベルであればバッファ回
路401をインアクティブにする。
【0053】即ち、上記制御信号S1がHレベルであれ
ば、上記制御回路300と同様の状態になるので、バッ
ファ回路400は、入力端子Inへ入力される信号と同
位相の信号を出力する。一方、上記制御信号S1がLレ
ベルであれば、入力端子Inから入力される信号のレベ
ルに拘わらず、NAND回路311はHレベルの信号
を、NOR回路320はLレベルの信号をそれぞれ出力
する。その結果、バッファ回路401のpチャンネルM
OSトランジスタ及びnチャンネルMOSトランジスタ
は共にオフになるので、これらの接続点はハイインピー
ダンス状態になる。従って、出力端子Outには常時ア
クティブにされているバッファ回路400からの信号の
みが現れる。
【0054】制御回路302及び303も、上述した制御
回路301と同様に構成されている。即ち、制御回路3
2は第2パルス検出回路202からの制御信号S2に応
じてバッファ回路402のアクティブ/インアクティブ
を制御し、制御回路303は第3パルス検出回路203
らの制御信号S3に応じてバッファ回路403のアクテ
ィブ/インアクティブを制御する。
【0055】次に、以上のように構成される半導体集積
回路の動作を説明する。
【0056】先ず、モニタ回路10及びパルス生成回路
11の動作を、図4に示したタイミングチャートを参照
しながら説明する。
【0057】図4(A)に示すような制御クロック信号
CCKが制御クロック入力端子1に入力されると、イン
バータ回路13は、図4(B)に示すような、制御クロ
ック信号CCKの位相が反転され、且つインバータ回路
13の伝播遅延時間だけ遅れた遅延信号DLY1を出力
する。この遅延信号DLY1は遅延回路14に供給され
ると共にAND回路16の他方の入力端子に供給され
る。
【0058】遅延信号DLY1を受け取った遅延回路1
4は、図4(C)に示すように、該遅延信号DLY1と
同相で、且つ遅延回路14の伝播遅延時間だけ遅れた遅
延信号DLY2を出力する。この遅延信号DLY2は遅
延回路15に供給されると共にAND回路17の他方の
入力端子に供給される。
【0059】遅延信号DLY2を受け取った遅延回路1
5は、図4(D)に示すように、該遅延信号DLY2と
同相で、且つ遅延回路15の伝播遅延時間だけ遅れた遅
延信号DLY3を出力する。この遅延信号DLY3はA
ND回路18の他方の入力端子に供給される。
【0060】一方、AND回路16は、遅延信号DLY
1と制御クロック信号CCKとの論理積をとり、図4
(E)に示すようなパルス状の信号PG1を出力する。
この信号PG1のパルス幅は、インバータ回路13の伝
播遅延時間に相当する。図4(E)は、信号PG1のピ
ークがスレッショルド電圧Vthに至らない例を示して
いる。
【0061】また、AND回路17は、遅延信号DLY
2と制御クロック信号CCKとの論理積をとり、図4
(F)に示すようなパルス状の信号PG2を出力する。
この信号PG2のパルス幅は、インバータ回路13の伝
播遅延時間と遅延回路14の伝播遅延時間とを加算した
時間に相当する。図4(F)は、信号PG2のピークが
スレッショルド電圧Vth以上であるが電源電圧VDD
までは至らない例を示している。
【0062】更に、AND回路18は、この遅延信号D
LY3と制御クロック信号CCKとの論理積をとり、図
4(G)に示すようなパルス状の信号PG3を出力す
る。この信号PG3のパルス幅は、インバータ回路13
の伝播遅延時間、遅延回路14の伝播遅延時間及び遅延
回路15の伝播遅延時間を加算した時間に相当する。図
4(D)は、信号PG3のピークが電源電圧VDDに至
った例を示している。
【0063】ところで、インバータ回路13、遅延回路
14及び遅延回路15のそれぞれを構成するnチャンネ
ルMOSトランジスタ及びpチャンネルMOSトランジ
スタは、上述したように、出力バッファ回路40を構成
するnチャンネルMOSトランジスタ及びpチャンネル
MOSトランジスタと相似になるように作製されてい
る。従って、上記信号PG1、PG2及びPG3の各パ
ルス幅はバッファ回路40を構成するnチャンネルMO
Sトランジスタ及びpチャンネルMOSトランジスタの
伝播遅延時間を反映している。
【0064】以上のように、モニタ回路10及びパルス
生成回路11は、バッファ回路40を構成するnチャン
ネルMOSトランジスタ及びpチャンネルMOSトラン
ジスタの伝播遅延時間を反映したパルス幅を有する3つ
の信号PG1、PG2及びPG3を生成し、パルス検出
回路20に供給する。
【0065】次に、これらの信号PG1、PG2及びP
G3を受け取ったパルス検出回路20の動作を、図5に
示したタイミングチャートを参照しながら説明する。な
お、第1パルス検出回路201、第2パルス検出回路2
2及び第3パルス検出回路203の動作は何れも同じで
あるので、以下では、第1パルス検出回路201の動作
のみを説明する。また、第1〜第3パルス検出回路20
1〜203に含まれる各フリップフロップは、初期状態で
は何れもリセットされているものとする。
【0066】システムクロック入力端子2から、図5
(A)に示すようなシステムクロック信号SCKが供給
されている状態で、制御クロック入力端子1から、図5
(B)に示すような間欠的に変化する制御クロック信号
CCKが入力される場合を考える。
【0067】システムクロック信号SCKの区間T1で
は制御クロック信号CCKがLレベルであるので、AN
D回路16から出力される信号PG1も、図5(C)に
示すようにLレベルである。従って、この信号PG1が
第1及び第2フリップフロップ211及び221の非同期
入力端子Sに供給されても、これら第1及び第2フリッ
プフロップ211及び221は変化しない。従って、第1
及び第2フリップフロップ211及び221から出力され
る信号P1及びS1は、図5(D)及び図5(E)に示
すように、何れもLレベルのままである。
【0068】次いで、システムクロック信号SCKが区
間T2の先頭でLレベルからHレベルに変化すると、こ
の変化に同期して、第1及び第2フリップフロップ21
1及び221には、それらのデータ入力端子Dに供給され
ているデータがセットされる。しかし、第1フリップフ
ロップ211のデータ入力端子Dは接地されており、ま
た、第2フリップフロップ221のデータ入力端子Dに
は第1フリップフロップ211からLレベルの信号P1
が供給されているので、信号P1及び制御信号S1は何
れもLレベルのままである。
【0069】また、システムクロック信号SCKの区間
T2において、制御クロック信号CCKがHレベルにな
ることにより、AND回路16は、図5(C)に示すよ
うなパルス状の信号PG1を出力する。今、この信号P
G1がスレッショルド電圧Vth以上であるとすれば、
この信号PG1が第1及び第2フリップフロップ21 1
及び221の非同期セット端子Sに供給されることによ
り第1及び第2フリップフロップ211及び221は何れ
もセットされる。従って、第1及び第2フリップフロッ
プ211及び221から出力される信号P1及びS1は、
図5(D)及び図5(E)に示すように、何れもHレベ
ルに変化する。
【0070】次に、システムクロック信号SCKが区間
T3の先頭でLレベルからHレベルに変化すると、その
変化に同期して、第1フリップフロップ211はリセッ
トされる。従って、信号P1は、図5(D)に示すよう
にLレベルに変化する。一方、第2フリップフロップ2
1のデータ入力端子Dには第1フリップフロップ211
からHレベルの信号P1が供給されているので、該第2
フリップフロップ212の状態は変化しない。従って、
制御信号S1は、図5(E)に示すようにHレベルのま
まである。
【0071】次に、システムクロック信号SCKの区間
T3において、制御クロック信号CCKがHレベルにな
ることにより、AND回路16は、図5(C)に示すよ
うに、再びパルス状の信号PG1を出力する。この信号
PG1が第1フリップフロップ211の非同期セット端
子Sに供給されることにより、該第1フリップフロップ
211はセットされる。従って、第1フリップフロップ
211から出力される信号P1は、図5(D)に示すよ
うに、再びHレベルに変化する。一方、第2フリップフ
ロップ221の非同期セット端子Sにも信号PG1が供
給されるが、該第2フリップフロップ221は既にセッ
トされているので、その状態は変化しない。従って、制
御信号S1は、図5(D)に示すように、Hレベルのま
まである。
【0072】次に、システムクロック信号SCKが区間
T4でLレベルからHレベルに変化すると、この変化に
同期して、第1フリップフロップ211はリセットされ
る。従って、信号P1は、図5(D)に示すようにLレ
ベルに変化する。一方、第2フリップフロップ221
データ入力端子Dには第1フリップフロップ211から
Hレベルの信号P1が供給されているので、該第2フリ
ップフロップ212の状態は変化しない。従って、制御
信号S1は、図5(E)に示すようにHレベルのままで
ある。
【0073】次に、システムクロック信号SCKの区間
T4では制御クロック信号CCKがLレベルであるの
で、AND回路16から出力される信号PG1も、図5
(C)に示すようにLレベルである。従って、この信号
PG1が第1及び第2フリップフロップ211及び212
の非同期入力端子Sに供給されても、これらの状態は変
化しない。従って、第1フリップフロップ211から出
力される信号P1は、図5(D)に示すように、Lレベ
ルのままであり、第2フリップフロップ221から出力
される信号S2はHレベルのままである。
【0074】次に、システムクロック信号SCKが区間
T5の先頭でLレベルからHレベルに変化すると、その
変化に同期して、第1フリップフロップ211はリセッ
トされる。しかし、第1フリップフロップ211は既に
リセットされているので、信号P1は、図5(D)に示
すようにLレベルのままである。一方、第2フリップフ
ロップ221のデータ入力端子Dには第1フリップフロ
ップ211からLレベルの信号P1が供給されているの
で、該第2フリップフロップ212はリセットされる。
従って、制御信号S1は、図5(E)に示すようにLレ
ベルに変化する。
【0075】以上の動作により、システムクロック信号
SCKの区間T2からT4までは第2フリップフロップ
221がセットされることによって制御信号S1がHレ
ベルになる。その結果、この区間では、バッファ回路4
1はアクティブにされる。
【0076】以上のように、バッファ回路401、302
及び303のそれぞれは、パルス検出回路20からの制
御信号S1、S2及びS3に応じてアクティブ又はイン
アクティブにされる。この場合、アクティブにされるバ
ッファ回路の数は、各バッファ回路を構成するnチャン
ネルMOSトランジスタ及びpチャンネルMOSトラン
ジスタの遅延特性に応じて1〜3の間で決定される。そ
の結果、出力端子Outの出力電流を可変にすることが
できるので、出力端子Outから出力される信号のスル
ーレートを制御することができる。
【0077】上記のように構成される半導体集積回路で
は、モニタ回路10及び出力バッファ回路40を構成す
るnチャンネルMOSトランジスタ及びpチャンネルM
OSトランジスタがファスト条件にある場合、図6に示
すように、パルス生成回路11から出力される信号PG
1、PG2及びPG3の何れもスレッショルド電圧Vt
hに達しない場合がある。この場合は、パルス検出回路
20からの制御信号S1、S2及びS3は全てLレベル
となり、図8に示すように、バッファ回路40 0だけが
アクティブにされ、残余のバッファ回路401、402
び403は何れもアクティブにされない。
【0078】逆に、モニタ回路10及び出力バッファ回
路40を構成するnチャンネルMOSトランジスタ及び
pチャンネルMOSトランジスタがスロー条件にある場
合、図7に示すように、パルス生成回路11から出力さ
れる信号PG1、PG2及びPG3の全てがスレッショ
ルド電圧Vth以上になる場合がある。この場合は、パ
ルス検出回路20からの制御信号S1、S2及びS3は
全てHレベルとなり、図10に示すように、バッファ回
路400、401、402及び403の全てがアクティブに
される。
【0079】そこで、本発明の実施の形態に係る半導体
集積回路では、出力バッファ回路を構成する複数のバッ
ファ回路のうちの半分程度がアクティブになるように、
モニタ回路10及び出力バッファ回路40で使用される
nチャンネルMOSトランジスタ及びpチャンネルMO
Sトランジスタが設計される。
【0080】今、バッファ回路400とバッファ回路4
1とがアクティブになるようにモニタ回路10及び出
力バッファ回路40で使用されるnチャンネルMOSト
ランジスタ及びpチャンネルMOSトランジスタが設計
されているとする。この場合、例えば製造のバラツキに
よってファスト条件にあるnチャンネルMOSトランジ
スタ及びpチャンネルMOSトランジスタが得られたと
すると、バッファ回路401が自動的にアクティブから
インアクティブに変化するように、上述したモニタ回路
10、パルス生成回路11、パルス検出回路20及び制
御回路30によって制御される。
【0081】この場合の入力端子Inに供給される信号
と出力端子Outから出力される信号との関係を図9に
示す。即ち、出力バッファ回路40を構成するnチャン
ネルMOSトランジスタ及びpチャンネルMOSトラン
ジスタがファスト条件にある場合、図9(A)に示すよ
うな信号が入力端子Inに入力されると、スルーレート
制御がなされない従来の出力バッファ回路では、図9
(B)の破線で示すように、立ち上がり及び立ち下がり
が急峻な波形を有する信号が得られる。
【0082】これに対し、この実施の形態に係る半導体
集積回路によってスルーレートが制御されると、図8に
示すようにバッファ回路401がインアクティブにされ
ることによりスルーレートが小さくなるので、図9
(B)の実線で示すような立ち上がり及び立ち下がりの
速度が抑制された、望ましい波形を有する信号が得られ
る。
【0083】一方、例えば製造のバラツキによってスロ
ー条件にあるnチャンネルMOSトランジスタ及びpチ
ャンネルMOSトランジスタが得られたとすると、バッ
ファ回路402及び403が自動的にインアクティブから
アクティブに変化するように、上述したモニタ回路1
0、パルス生成回路11、パルス検出回路20及び制御
回路30によって制御される。
【0084】この場合の入力端子Inに供給される信号
と出力端子Outから出力される信号との関係を図11
に示す。即ち、出力バッファ回路40を構成するnチャ
ンネルMOSトランジスタ及びpチャンネルMOSトラ
ンジスタがスロー条件にある場合、図11(A)に示す
ような信号が入力端子Inに入力されると、スルーレー
ト制御がなされない従来の出力バッファ回路では、図1
1(B)の破線で示すように、立ち上がり及び立ち下が
りが緩やかな波形がを有する信号が得られる。
【0085】これに対し、この実施の形態に係る半導体
集積回路によってスルーレートが制御されると、図10
に示すようにバッファ回路402及び403がアクティブ
にされることによりスルーレートが大きくなるので、図
11(B)の実線で示すような立ち上がり及び立ち下が
りの速度が大きくなった、望ましい波形を有する信号が
得られる。
【0086】以上説明した実施の形態では、制御対象回
路として出力バッファ回路を用いた例を説明したが、本
発明は出力バッファ回路に限定されず、種々の回路を制
御対象回路とすることができる。例えば、集積回路内部
のクロックドライバのように、多くの素子を駆動する回
路を制御対象回路とすることができる。
【0087】また、上述した実施の形態では、パルス生
成回路11に制御クロック信号CCKを供給し、パルス
検出回路20にシステムクロック信号SCKを供給する
構成としたが、図12に示すように、パルス生成回路1
1及びパルス検出回路20の双方にシステムクロック信
号SCKを供給するように構成できる。この場合、クロ
ック入力端子を減らすことができるので半導体集積回路
のピン数を減らすことができる。また、外部回路で制御
クロック信号CCKを生成する必要もないので、この半
導体集積回路を利用が簡単になる。
【0088】また、上述した実施の形態では、各バッフ
ァ回路400〜403は同一のディメンジョンで作製した
ものを用いたが、これらは同一のディメンジョンで作製
される必要はない。但し、バッファ回路400〜403
一部を、関数f1で表される遅延特性を有するように形
成すれば、他の一部は前記関数f1に比例する関数f3
表される遅延特性を有するように形成する必要がある。
これは、バッファ回路401〜403を構成するnチャン
ネルMOSトランジスタ及びpチャンネルMOSトラン
ジスタのゲート幅だけを変更することにより実現でき
る。
【0089】例えば、常時アクティブにされるバッファ
回路400を構成するnチャンネルMOSトランジスタ
及びpチャンネルMOSトランジスタのゲート幅をWと
した場合、残余のバッファ回路401〜403を構成する
nチャンネルMOSトランジスタ及びpチャンネルMO
Sトランジスタのゲート幅を0.5Wとすることができ
る。この構成によれば、バッファ回路を構成するMOS
トランジスタのドレイン電流を細かい単位で増減できる
ので、スルーレートを細かく制御できる。
【0090】更に、残余のバッファ回路401〜403
構成するnチャンネルMOSトランジスタ及びpチャン
ネルMOSトランジスタのゲート幅を全て同一にする必
要もない。例えば、残余のバッファ回路401〜403
一部を構成するnチャンネルMOSトランジスタ及びp
チャンネルMOSトランジスタの一部を0.5W、他の
一部を構成するnチャンネルMOSトランジスタ及びp
チャンネルMOSトランジスタのゲート幅を0.4、更
に他の一部を構成するnチャンネルMOSトランジスタ
及びpチャンネルMOSトランジスタのゲート幅を0.
3といった具合に、要求される仕様に応じて任意に構成
できる。
【0091】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
製造バラツキ、使用温度、使用電圧、経年変化等に起因
するスルーレートの変化を補正できる半導体集積回路及
びそのスルーレート制御方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る半導体集積回路の構
成を示す回路図である。
【図2】図1に示したモニタ回路の一例を示す回路図で
ある。
【図3】図1に示したモニタ回路の他の例を示す回路図
である。
【図4】図1に示したパルス発生回路の動作を示すタイ
ミングチャートである。
【図5】図1に示したパルス検出回路の動作を示すタイ
ミングチャートである。
【図6】本発明の半導体集積回路でファスト条件が成立
する場合の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の半導体集積回路でスロー条件下が成立
する場合の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】図1に示した出力バッファ回路において、ファ
スト条件が成立する場合にアクティブにされるバッファ
回路を説明するための図である。
【図9】図1に示した出力バッファ回路において、ファ
スト条件が成立する場合にスルーレートを制御した場合
とそうでない場合の波形を比較して示す図である。
【図10】図1に示した出力バッファ回路において、ス
ロー条件が成立する場合にアクティブにされるバッファ
回路を説明するための図である。
【図11】図1に示した出力バッファ回路において、ス
ロー条件が成立する場合にスルーレートを制御した場合
とそうでない場合の波形を比較して示す図である。
【図12】本発明の他の実施の形態に係る半導体集積回
路の構成を示す回路図である。
【図13】従来の出力バッファ回路の構成を示す回路図
である。
【図14】図13に示した出力バッファ回路の入力信号
の波形及び出力信号の波形を示す図である。
【符号の説明】
1 制御クロック入力端子 2 システムクロック入力端子 10 モニタ回路 11 パルス生成回路 13 インバータ回路 14、15 遅延回路 16、17、18 AND回路 20 パルス検出回路 201 第1パルス検出回路 202 第2パルス検出回路 203 第3パルス検出回路 211 第1フリップフロップ 221 第2フリップフロップ 30 制御回路 300〜303 制御回路 310〜313 NAND回路 320〜323 NOR回路 330〜333 インバータ回路 40 出力バッファ回路 400〜403 バッファ回路

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】関数f1で表される遅延特性を有するよう
    に集積回路チップ上に形成された制御対象回路と、 前記関数f1に比例する関数f2で表される遅延特性を有
    するように前記集積回路チップ上に形成されたモニタ回
    路と、 該モニタ回路を通過する信号の遅延時間に応じた電圧値
    を有するパルス信号を生成するパルス生成回路と、 該パルス生成回路で生成されたパルス信号の電圧値を検
    出するパルス検出回路と、 該パルス検出回路で検出された電圧値に基づいて生成さ
    れた 制御信号に応じて前記制御対象回路の遅延特性を補
    正し、以て前記制御対象回路から出力される信号のスル
    ーレートを補正する補正手段、 とを備えた半導体集積回路。
  2. 【請求項2】前記制御対象回路は、出力端同士が接続さ
    れた複数のバッファ回路、を含み、 前記補正手段は、前記複数のバッファ回路の少なくとも
    1つを常時アクティブにし、残余のn個(nは正の整
    数)のバッファ回路の各々を前記制御信号に応じてアク
    ティブ又はインアクティブにすることにより前記制御対
    象回路の遅延特性を補正し、以て前記制御対象回路から
    出力される信号のスルーレートを補正する半導体集積回
    路であって、 前記モニタ回路の遅延特性を表す関数f 2 は、前記制御
    信号が前記残余のn個のバッファ回路中のn/2個、
    (n+1)/2又は(n−1)/2個をアクティブにす
    る遅延特性となるように決定される、 請求項1に記載の
    半導体集積回路。
  3. 【請求項3】前記制御対象回路を構成する前記複数のバ
    ッファ回路の一部は、関数f 1 で表される遅延特性を有
    するように形成され、他の一部は前記関数f 1 に比例す
    る関数f 3 で表される遅延特性を有するように形成され
    請求項2に記載の半導体集積回路。
  4. 【請求項4】関数f 1 で表される遅延特性を有するよう
    に集積回路チップ上に形成された制御対象回路のスルー
    レートを制御する半導体集積回路のスルーレ ート制御方
    法であって、 前記関数f 1 に比例する関数f 2 で表される遅延特性を有
    するように前記集積回路チップ上にモニタ回路を形成す
    るステップと、 該形成されたモニタ回路を通過する信号の遅延時間に応
    じた電圧値を有するパルス信号を生成するステップと、 該生成されたパルス信号の電圧値を検出するステップ
    と、 該検出された電圧値に基づいて生成された制御信号に応
    じて前記制御対象回路の遅延特性を補正し、以て前記制
    御対象回路から出力される信号のスルーレートを補正す
    るステップ、 とを備えた半導体集積回路のスルーレート制御方法。
  5. 【請求項5】前記制御対象回路は、出力端同士が接続さ
    れた複数のバッファ回路、を含み、 前記スルーレートを補正するステップは、前記複数のバ
    ッファ回路の少なくとも1つを常時アクティブにし、残
    余のn個(nは正の整数)のバッファ回路の各々を前記
    制御信号に応じてアクティブ又はインアクティブにする
    ことにより前記制御対象回路の遅延特性を補正し、以て
    前記制御対象回路から出力される信号のスルーレートを
    補正し、 前記モニタ回路の遅延特性を表す関数f 2 は、前記制御
    信号が前記残余のn個のバッファ回路中のn/2個、
    (n+1)/2又は(n−1)/2個をアクティブにす
    る遅延特性となるように決定される、請求項4に記載の
    半導体集積回路のスルーレート制御方法。
  6. 【請求項6】前記制御対象回路を構成する前記複数のバ
    ッファ回路の一部は、関数f 1 で表される遅延特性を有
    するように形成され、他の一部は前記関数f 1 に比例す
    る関数f 3 で表される遅延特性を有するように形成され
    る請求項5に記載の半導体集積回路のスルーレート制御
    方法。
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