JP3236747U - 脱落防止具 - Google Patents

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敏光 竹中
正明 廣瀬
順 宮崎
新平 土田
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北陸電気工事株式会社
株式会社愛洋産業
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Abstract

【課題】電線防護管を拡開不能に保持する能力が高く、装着作業を容易にすることができる電線防護管の脱落防止具を提供する。【解決手段】脱落防止具は、突出片を有する電線挿通部の外周面に嵌合する形状の円弧部と、円弧部から延び、突出片が差し込まれる溝部が形成された脚部と、を備える。脚部は、円弧部から延び出す第1壁部と、第1壁部の先端から折り返し部を介して折り返して延び出す第2壁部と、を有する。第1壁部と第2壁部との間の部分が上述した溝部である。第1壁部及び第2壁部の間隔は、第1壁部が円弧部から延び出す方向である延出方向に向かって徐々に狭くなっている。そして当該脱落防止具は、溝部に上記突出片が差し込まれ、且つ円弧部が電線挿通部の外周面に嵌合した状態で、電線防護管の外周に装着される。【選択図】図1

Description

本考案は、電柱間に架設された電線を保護する電線防護管を拡開不能な状態に保持することで、電線防護管の電線からの脱落を防止する脱落防止具に関するものである。
従来、電柱間に架設された電線に、樹木の枝や建設現場作業をするクレーン車等が直接接触して発生する電気事故を防止するため、電線の外側に被せられた状態で電線を保護する電線防護管が用いられている。ここで、一般に用いられる電線防護管について、図6及び図7を用いて説明する。尚、図6は、電線に被せられた状態の電線防護管の外観図であり、図7は、図6のVII-VII断面図である。
図に示すように、この電線防護管20は、電線10を挿通するための中空部が形成された円筒状の電線挿通部21と、電線挿通部21から外方向に延び出す一対の突出片22と、を有している。電線挿通部21は、図7に示されるように断面形状が環状であって、その環状の一部に割目部23を有している。この割目部23の間隔を開くことで電線挿通部21が拡開される。割目部23は、電線挿通部21の軸方向に延び、電線挿通部21の長さ方向の全域に形成されている。一対の突出片22は、割目部23の両端から外方向にそれぞれ延びている。
そして、この電線防護管20を電線10に取り付け、脱落を防止する作業は、以下のように行われる。まず、電線防護管20の一対の突出片22を互いに引き離すことで、割目部23の間隔が開き、電線挿通部21が拡開する。その拡開した状態で、割目部23の間隔に電線10を通し、電線防護管20を電線10に被せる。次に、一対の突出片22を隣接させて割目部23を閉じた状態で電線防護管20にビニルテープ30を巻きつける。これにより、割目部23が開くことが抑制され、電線防護管20を拡開不能な状態に保持する。ビニルテープ30に変えてバインド線を使用してもよい。
このような従来の装置に対して、特許文献1では、円弧部で電線防護管20を覆い、脚部に形成された溝部で突出片を保持する構成により、電線防護管を拡開不能に保持する能力の高める構成が開示されている。
特開2003-111258号公報
しかしながら、電線防護管20にビニルテープ等を巻きつける手法は、その巻きつけ作業に大きな時間が係るという問題があった。またビニルテープは、耐久性が十分でないうえ、使用後の再利用が困難であるため廃棄物となってしまうという問題があった。また、上述した特許文献1の構成は、保持力は高いものの、脱落防止具の剛性が高いため、迅速に装着作業を行うためには慣れが必要であった。また特許文献1の構成は、人が高圧用手袋を付けた手で直接的に装着作業を行う直接工法のみでなく、人が工具を使用して間接的に装着作業を行う間接工法を採用することも考えられるが、間接工法の場合、直接工法の場合よりも装着が難しくなることが予想される。
本考案は、電線防護管を拡開不能に保持する能力が高く、装着作業を容易にすることが
できる電線防護管の脱落防止具を提供することを目的としている。
本開示の脱落防止具は、円筒状の電線挿通部がその軸方向に沿って設けられた割目部により拡開自在であると共に、その割目部の両端から外方向に延びる突出片が形成された電線防護管を、拡開不能な状態に保持する。脱落防止具は、電線挿通部の外周面に嵌合する形状の円弧部と、上記円弧部から延び、上記突出片が差し込まれる溝部が形成された脚部と、を備える。
上記脚部は、上記円弧部から延び出す第1壁部と、第1壁部の延び出した先端から折り返し部を介して折り返して延び出す第2壁部と、を有する。上記第1壁部と上記第2壁部との間の部分が上述した溝部である。
上記第1壁部及び上記第2壁部の間隔は、上記第1壁部が上記円弧部から延び出す方向である延出方向に向かって徐々に狭くなっている。そして当該脱落防止具は、上記溝部に上記突出片が差し込まれ、且つ上記円弧部が上記電線挿通部の外周面に嵌合した状態で、上記電線防護管の外周に装着される。
このような構成によれば、電線防護管の外周に装着された状態で、その電線防護管が拡開しようとする変形を、溝部と円弧部との両方で制限することができる。そのため、電線防護管を拡開不能に保持する能力が高い。さらに、第1壁部及び第2壁部の間隔が延出方向に向かって徐々に狭くなっていく形状であることから、電線挿通部の突出片を挿入するための溝部の入り口が広くなる。そのため、突出部の溝部への挿入が容易になるので、脱落防止具の装着作業を容易に行うことができるようになる。
上述した脱落防止具において、上記折り返し部は、上記第1壁部と交差する方向に広がりを有する板状の部分であってもよい。このような構成によれば、溝部の開口を広げようとする荷重が加わって第2壁部が第1壁部から離れる方向に弾性変形したときに、一定の広さを有する折り返し部も弾性変形に利用されるため、脚部の一か所に大きな応力が加わってしまうことを抑制でき、脱落防止具の破損を抑制することができる。
また上述した脱落防止具において、上記円弧部における当該円弧部と上記電線挿通部とが重なる方向の厚さは、上記脚部における上記第1壁部及び上記第2壁部の厚さよりも大きくてもよい。このような構成であれば、相対的に厚さが小さい脚部が弾性変形しやすくなるため、突出片を溝部に挿入する作業を容易に行うことができる。
また上述した脱落防止具において、上記円弧部は、当該円弧部が一部を構成する仮想的な環の軸方向に関する中央部の厚さが最も大きく、上記軸方向の両端部の厚さは上記第1壁部の厚さと同じ厚さであってもよい。このような構成であれば、円弧部と第1壁部の端部においては厚さが同程度となり、厚さが急激に変化する部分が生じにくくなる。仮に円弧部と第1壁部の連結箇所で厚さが急激に変化すると(すなわち段差が生じると)、作業中にその段差に引っ掛かり作業性が低下したり、その段差近傍に応力が集中して破損しやすくなったりするおそれがあるが、上記構成ではそのような問題が抑制される。
また上述した脱落防止具において、上記円弧部は、当該脱落防止具が上記電線防護管に装着された状態で、上記脚部の上記溝部側とは反対側の端部から上記電線挿通部の外周に沿って延びると共に、該電線挿通部の外周の円周長の半分よりも長い部分を覆う形状であってもよい。更に、上記円弧部は、上記突出片の先端が上記溝部に引掛けられた状態で、当該円弧部の先端を上記電線挿通部に押し付ける向きに力が加えられることにより、上記電線挿通部に嵌め込まれるようになっていてもよい。
このような構成によれば、電線防護管への取り付け、取り外しの作業を容易に行うことができると共に、電線防護管に装着された状態では、その電線防護管を好適に保持することができる。
また上述した脱落防止具において、上記円弧部における上記脚部とは反対側の先端には、当該円弧部により描かれる円弧を一部とする円の外側方向に延びる案内片が設けられていてもよい。このような構成によれば、円弧部を電線挿通部に嵌め込む際に、案内片により円弧部の先端を該円弧部が電線挿通部に嵌め込まれる方向に好適に滑らすことができる。
また上述した脱落防止具において、上記円弧部の外周面の所定位置には、上記力を加えるための引掛片が設けられていてもよい。このような構成によれば、円弧部を電線挿通部に嵌め込む際に、引掛片により円弧部に力を加えやすくなるため、電線防護管に装着する作業性を向上させることができる。
また上述した脱落防止具は硬質プラスチック製であってもよい。このような構成によれば、脱落防止具の変形が抑制されるため、脱落防止具が電線防護管から脱落してしまうことを抑制できる。
実施形態の電線防護管の脱落防止具の斜視図である。 実施形態の脱落防止具の右側面図である。 図2のIII-III断面図である。 実施形態の脱落防止具を電線防護管に装着する方法を説明するための断面図である。 第1実施形態の脱落防止具を電線防護管に装着した状態を表す断面図である。 従来の電線防護管及び脱落防止具の外観図である。 従来の電線防護管及び脱落防止具の断面図である。 実施形態の脱落防止具を取り付け可能な別の態様の電線防護管を表す外観図である。 別の態様の電線防護管の一部を重ねて連結し、脱落防止具を装着した状態を表す外観図である。 図9のX-X断面図である。
以下、本考案が適用された実施形態の電線防護管の脱落防止具について、図面を用いて説明する。尚、本実施形態の脱落防止具の保持対象となる電線防護管は、従来技術で述べた電線防護管20と比較して、基本的な構造は同様である。すなわち、電線防護管20は、円筒状の電線挿通部21と、電線挿通部21の軸方向に長さを有する割目部23と、割目部23の両端から外方向に延び出す、拡開自在な一対の突出片22を備えている。そして、例えば一対の突出片22を引き離して割目部23の間隔を広げることで電線防護管20は拡開され、電線10の着脱が可能となる。
[1.脱落防止具の構成]
図1及び図2に、実施形態の電線防護管の脱落防止具40を示す。この脱落防止具40は、樹脂(一例として、硬質プラスチック樹脂)により成型されたもので、円弧部41と、脚部42と、案内片43と、引掛片44とを有する。
円弧部41は、電線防護管20の電線挿通部21の外周面に嵌合する円弧状であると共
に、その円弧長が電線挿通部21の外周の円周長の半分よりも長く形成されている。
脚部42は、円弧部41から延び出しており、第1壁部51と、第2壁部52と、折り返し部53と、を有する。これらは、それぞれ板状の形状である。第1壁部51は、円弧部41の一端から、その円弧部41により描かれる円弧を一部とする円の外側方向に屈曲して延びている。上述した円は、正円である必要はなく、略円形であればよい。例えば楕円に近い円でもよい。円弧部41の一端とは、円周から離れ、円弧部41から外側方向に向かって屈曲する部分(図2に示される外側屈曲部41a)を指す。
第2壁部52は、第1壁部51の先端から折り返し部53を介して折り返して延び出し、第1壁部51と対向する位置に配置される。折り返し部53は、第1壁部51と交差する方向に広がりを有する部分であり、第1壁部51の延び出した先端と第2壁部52とを連接する。
このような脚部42は、先端が略コの字状(U字状)に折り返されていることにより、電線防護管20の突出片22,22を重ね合わせた状態でその先端を差し込み可能な幅の溝部42aが形成される。つまり、第1壁部51と第2壁部52の間の部分が上述した溝部42aである。ここでいう、差し込む、とは、第1壁部51と第2壁部52の間の空間に突出片22が挿入されて位置することを広く意味している。つまり、差し込まれた状態において、突出片22と、第1壁部51及び第2壁部52と、の間に隙間があってもよいし、突出片22と第1壁部51及び第2壁部52とが当接していてもよい。また突出片22の先端は折り返し部53と当接していてもよいし、していなくてもよい。
また、第1壁部51及び第2壁部52の間隔は、第1壁部51の先端に向かって徐々に狭くなっている。ここでいう先端とは、第1壁部51が円弧部41から延び出す方向である延出方向の先端であって、脚部42における円弧部41から最も離れた位置である。言い換えると、脚部42は、円弧部41から離れた先端がテーパー状になっている。
案内片43は、円弧部41の脚部42が延びている側とは反対側の端部(即ち、円弧部41の先端)から、その円弧部41により描かれる円弧を一部とする円の外側方向に延びる。
引掛片44は、円弧部41の外周面の円周方向中間位置から、円弧部41により描かれる円弧の半径方向外側に延びる。
図3に示されるように、円弧部41は、軸方向に関する中央部の厚さD1が最も大きく、軸方向の両端部の厚さD2が最も小さい。ここでいう軸方向とは、当該円弧部が一部を構成する仮想的な環の軸方向であり、また、脱落防止具40が電線防護管20に装着されたときの電線防護管20の軸方向ともいえる。また、ここでいう中央部とは、左右方向に関して中心となる位置を含む部分を指す。
また、第1壁部51、第2壁部52、及び折り返し部53それぞれの厚さは、D2である。すなわち、円弧部41の厚さは、全体として脚部42(第1壁部51、第2壁部52、及び折り返し部53)の厚さよりも大きく、両端部においてのみそれらと同じ厚さである。ここでいう厚さとは、上述した軸方向が法線方向である平面に脱落防止具40を投影したときの厚さ、すなわち図2の視点による厚さである。また円弧部41の厚さとは、当該円弧部41と電線挿通部21とが重なる方向(円弧を一部とする円の半径方向)に関する厚さである。
[2.脱落防止具の電線防護管への装着方法]
図4に示すように、まず、電線10に被せられた電線防護管20の突出片22,22の先端に、脱落防止具40の溝部42aを引掛ける。
そして次に、溝部42aを中心に、円弧部41の先端を電線挿通部21に押し付ける方向(矢印Y)に、円弧部41を押す。その際、引掛片44に指やジグを引掛けることができるため、力を加えやすくなる。
ここで、円弧部41の先端から延びる案内片43は、電線挿通部21の外周面に押し付けられることにより、その外周面に沿って滑り、電線挿通部21の突出片22,22が延びる側から遠ざかる方向に移動する。その際、円弧部41は、押し広げられるように弾性変形する。
そして、円弧部41の先端が、電線挿通部21の突出片22,22が延びる側とは反対側の部分を乗り越えることで、図5に示すように、円弧部41が電線挿通部21の外周面に嵌合した状態で、脱落防止具40が電線防護管20の外周に装着される。
こうして、脱落防止具40が電線防護管20の外周に装着されると、円弧部41は、脚部42の溝部42a側とは反対側の端部から電線挿通部21の外周に沿って延びると共に、電線挿通部21の外周の円周長の半分よりも長い部分を覆って嵌合する。また、溝部42aに突出片22,22が差し込まれた状態となる。なお、第2壁部52は、脱落防止具40が電線防護管20に装着された状態で、折り返し部53から離れるほど突出片22から離れるように折り返し部53から延び出している。
[3.考案の効果]
実施形態の電線防護管の脱落防止具40によれば、電線防護管20が拡開しようとする変形を、円弧部41と溝部42aとの両方で制限することができるため、電線防護管20を拡開不能に保持する能力を高くすることができる。
また、脱落防止具40では、第1壁部51及び第2壁部52の間隔が、第1壁部51が延び出す方向である延出方向に向かって(すなわち、脚部42における円弧部41から最も離れた位置に向かって)徐々に狭くなっていくことから、溝部42aの入り口が広くなる。そのため、電線防護管20を拡開不能に保持する能力を高く維持しつつ、溝部42aへ突出片22を挿入させる作業を容易に行うことができるようになる。
また、電線防護管20にビニルテープ等を巻きつけて拡開を抑制する手法と比較して、作業負荷が小さくなる。またビニルテープよりも、耐久性が高く、使用後の再利用が容易である。
さらに、脱落防止具40では、溝部42aを突出片22,22の先端に引掛けて円弧部41を電線挿通部21に押し付けるだけで電線防護管20へ装着することができるため、装着作業が容易である。更に、案内片43が設けられていることにより、円弧部41の先端を、円弧部41が電線挿通部21に嵌め込まれる方向(即ち、電線挿通部21の突出片22,22が延びる側から遠ざかる方向)に確実に滑らすことができる。加えて、引掛片44が設けられていることにより、電線防護管20に装着する作業性をより一層向上させることができる。
また脱落防止具40において、折り返し部53は、第1壁部51と交差する方向に広がりを有する板状の部分である。このような構成では、溝部42aの入り口が広くなるように、第2壁部52を第1壁部51から離れる方向に弾性変形させたとき、折り返し部53も弾性変形する。そのため、脚部42の一か所に大きな応力が加わってしまうことを抑制でき、脱落防止具40の破損を抑制することができる。
また脱落防止具40において、円弧部41の厚さは脚部42の厚さよりも大きい。その
ため、相対的に厚さが小さい脚部42が弾性変形しやすくなるため、突出片22を溝部42aに挿入する作業を容易に行うことができる。
また、より詳細には、円弧部41は軸方向に関する中央部の厚さが最も大きく、軸方向の両端部の厚さは第1壁部51の厚さと同じ厚さである。そのため、外側屈曲部41aの軸方向の端部において急激な厚さの変化がない。厚さの急激な変化がある(すなわち段差がある)と、引っ掛かりによる作業性低下や応力集中による破損が生じやすくなるが、脱落防止具40はそのような問題の発生を抑制できる。
また脱落防止具40は硬質プラスチック製であるため、脱落防止具40の変形が抑制され、脱落防止具40が電線防護管20から脱落してしまうことを抑制できる。
尚、上記実施形態の脱落防止具40では、円弧部41に案内片43及び引掛片44を設けたが、これらの一方或いは両方を設けない形状とすることも可能である。但し、電線防護管20に装着する作業性を向上させることができるという面で、設けた方が有利である。
[4.その他の実施形態]
以上、本考案の一実施形態について説明したが、本考案は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態の脱落防止具40では、電線防護管20に装着された状態で、円弧部41が、電線挿通部21の突出片22の根本付近から嵌合する形状となっているが、これに限ったものではなく、根本付近で嵌合していない形状とすることも可能である。
また例えば、折り返し部53は第1壁部51と交差する方向に広がりを有する板状の部分である構成を例示したが、折り返し部は湾曲した形状であってもよい。また折り返し部53は第1壁部51と交差する方向の幅が極めて小さくてもよい。言い換えると、脚部42は、第1壁部51と第2壁部52の連接部分が小さく、延び出した先が尖った形状となっていてもよい。
また、円弧部41及び脚部42の厚さは特に限定されない。脱落防止具40は全体的に同じ厚さの板状に構成されていてもよい。また、脚部42の方が円弧部41よりも厚くてもよい。また、厚さを変更する代わりに、剛性を高めるためのリブが円弧部41に設けられていてもよいし、リブが脚部42に設けられていてもよい。
また、脱落防止具40は、視認しやすいような色に着色されたものであってもよい。このようにすれば、脱落防止具40が装着されていることを遠くからでも確認しやすくすることができる。
また更に、数種類の色の異なる脱落防止具40を用いて、送配電線路等における線路の相別を色分け(例えば、赤、青、白)により確認できるようにしてもよい。このようにすれば、線路の相別を脱落防止具40の色によって容易に見分けることができる。また、この場合、脱落防止具40は、電線防護管20を保持する目的に限らず、電線に直接装着して単に色分けの標識としても用いることができる。
[5.電線防護管のさらに別の態様]
上記実施形態では、図4,5などに示されるように、電線10の外側に1つの電線防護管20が取り付けられる構成を例示した。つまり、上記実施形態における脱落防止具40は、電線10のみが内部に挿入された電線防護管20を拡開不能に保持する構成であった。しかし、脱落防止具40が装着される電線防護管20の内部に電線10以外の物が挿入
されていてもよい。脱落防止具40は、電線防護管20の内部に電線10以外の物も含めた状態で拡開不能に保持することができる。
ここで、電線防護管の内部に配置される電線10以外の物の一例として、別の電線防護管が挙げられる。
例えば、電線防護管よりも長い電線を包括的に防護するために、電線の長さに応じて、複数の電線防護管を電線に取り付ける場合がある。このように複数の電線防護管を電線に取り付ける場合、1つの電線防護管の一方の端部と、別の電線防護管の一方の端部と、を重ねた状態で複数の電線防護管が連結してもよい。ここでいう1つの電線防護管と別の電線防護管は、同じ形状の電線防護管であることが好ましい。
上述したような電線防護管の一例を図8に示す。電線防護管20aは、一方の端部に第1接合部24aを有し、他方の端部に第2接合部24bを有する。第1接合部24aは、別の電線防護管20aの第2接合部24bの内部に挿入される挿込み端末部であり、第2接合部24bは、更に別の電線防護管20aの第1接合部24aが挿入される継手部である。第1接合部24aの先端には、鏃状の係止片24cが形成されている。第2接合部24bの先端には、フレア状に拡径した拡径部24dが形成されている。第2接合部24bの主たる部分は、第1接合部24aの外径よりも内径が大きい。第2接合部24bの奥には、係止片24cが係止する溝24eが形成されている。このような電線防護管20aは、電線10に複数取り付けられ、また、それらが互いに連結される。
脱落防止具40は、例えば、2つの電線防護管が重なった部分に装着されてもよい。これにより、2つの電線防護管が重なった部分において、2つの電線防護管を1つの脱落防止具40で拡開不能に保持することができる。
図9に示すように、2つの電線防護管20aが連結される場合、1つ目の電線防護管20aの第1接合部24aが、2つ目の電線防護管20aの第2接合部24bの内部に挿入され、2つの管の径の異なる部分が重なった重複部分25が形成される。このとき係止片24cは溝24eに嵌った状態となる。脱落防止具40は、2つの電線防護管20aが連結された際に形成される重複部分25に装着される。すなわち、図10に示されるように、脱落防止具40は直接的には2つ目の電線防護管20aの第2接合部24bを囲うように取り付けられるが、第2接合部24bの内側に1つ目の電線防護管20aの第1接合部24aが配置されている。これにより、脱落防止具40は、連結された状態の2つの電線防護管の両方を拡開不能に保持することができる。
なお、第2接合部24bにおける一対の突出片22a及び突出片22bは、第2接合部24b以外の部分の突出片22と比較して、間隔が大きい。その結果、突出片22a及び突出片22bは、第1接合部24aに設けられた一対の突出片22を挟み込むことができる。また突出片22aは突出した端部が突出片22b側に屈曲して伸び、第1接合部24aに設けられた一対の突出片22を覆う。
もちろん、連結可能な電線防護管の具体的形状は、上述した構成に限定されない。また脱落防止具40は、他の電線防護管20aの第1接合部24aが挿入されていない状態の第2接合部24bに取り付けられていてもよい。
10…電線、20,20a…電線防護管、21…電線挿通部、22,22a,22b…突出片、23…割目部、24a…第1接合部、24b…第2接合部、24c…係止片、24d…拡径部、24e…溝、25…重複部分、30…ビニルテープ、40…脱落防止具、41…円弧部、41a…外側屈曲部、42…脚部、42a…溝部、43…案内片、44…
引掛片、51…第1壁部、52…第2壁部、53…折り返し部

Claims (8)

  1. 円筒状の電線挿通部がその軸方向に沿って設けられた割目部により拡開自在であると共に、その割目部の両端から外方向に延びる突出片が形成された電線防護管を、拡開不能な状態に保持する脱落防止具であって、
    前記電線挿通部の外周面に嵌合する形状の円弧部と、
    前記円弧部から延び、前記突出片が差し込まれる溝部が形成された脚部と、
    を備え、
    前記脚部は、前記円弧部から延び出す第1壁部と、当該第1壁部の延び出した先端から折り返し部を介して折り返して延び出す第2壁部と、を有し、前記第1壁部と前記第2壁部との間の部分が前記溝部であり、
    前記第1壁部及び前記第2壁部の間隔は、前記第1壁部が前記円弧部から延び出す方向である延出方向に向かって徐々に狭くなっており、
    前記溝部に前記突出片が差し込まれ、且つ前記円弧部が前記電線挿通部の外周面に嵌合した状態で、前記電線防護管の外周に装着される、脱落防止具。
  2. 請求項1に記載の脱落防止具において、
    前記折り返し部は、前記第1壁部と交差する方向に広がりを有する板状の部分である、脱落防止具。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の脱落防止具において、
    前記円弧部における当該円弧部と前記電線挿通部とが重なる方向の厚さは、前記脚部における前記第1壁部及び前記第2壁部の厚さよりも大きい、脱落防止具。
  4. 請求項3に記載の脱落防止具において、
    前記円弧部は、当該円弧部が一部を構成する仮想的な環の軸方向に関する中央部の厚さが最も大きく、前記軸方向の両端部の厚さは前記第1壁部の厚さと同じ厚さである、脱落防止具。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の脱落防止具において、
    前記円弧部は、当該脱落防止具が前記電線防護管に装着された状態で、前記脚部の前記溝部側とは反対側の端部から前記電線挿通部の外周に沿って延びると共に、該電線挿通部の外周の円周長の半分よりも長い部分を覆う形状であり、
    更に、前記円弧部は、前記突出片の先端が前記溝部に引掛けられた状態で、当該円弧部の先端を前記電線挿通部に押し付ける向きに力が加えられることにより、前記電線挿通部に嵌め込まれるようになっている、脱落防止具。
  6. 請求項5に記載の脱落防止具において、
    前記円弧部における前記脚部とは反対側の先端には、当該円弧部により描かれる円弧を一部とする円の外側方向に延びる案内片が設けられている、脱落防止具。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の脱落防止具において、
    前記円弧部の外周面の所定位置には、前記力を加えるための引掛片が設けられている、脱落防止具。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の脱落防止具において、
    当該脱落防止具は硬質プラスチック製である、脱落防止具。
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