JP2009303387A - コルゲートチューブ拡開治具、及び、該コルゲートチューブ拡開治具を用いた電線束へのコルゲートチューブ取付方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電線束にコルゲートチューブを取り付ける作業を容易に行えるコルゲートチューブ拡開治具を提供する。
【解決手段】コルゲートチューブ拡開治具1は、C字状の本体部3と、本体部3の両端部31に夫々設けられコルゲートチューブのスリットの内縁部に係止可能な一対の係止部4と、本体部3の両端部31夫々からC字状の外側に延びた一対の把持部5と、を有し、本体部3が変形していない状態で一対の係止部4同士が離れており、一対の係止部4同士が当接するまで本体部3が変形可能に設けられている。電線束にコルゲートチューブを取り付ける際は、一対の把持部5を近付けて一対の係止部4同士を当接させ、本体部3の内側にコルゲートチューブを位置付けるとともに一対の係止部4をスリット内に位置付け、一対の把持部5を互いに離れた位置に弾性復元させることでスリットを拡げて、コルゲートチューブを電線束の外周に取り付ける。
【選択図】図1
【解決手段】コルゲートチューブ拡開治具1は、C字状の本体部3と、本体部3の両端部31に夫々設けられコルゲートチューブのスリットの内縁部に係止可能な一対の係止部4と、本体部3の両端部31夫々からC字状の外側に延びた一対の把持部5と、を有し、本体部3が変形していない状態で一対の係止部4同士が離れており、一対の係止部4同士が当接するまで本体部3が変形可能に設けられている。電線束にコルゲートチューブを取り付ける際は、一対の把持部5を近付けて一対の係止部4同士を当接させ、本体部3の内側にコルゲートチューブを位置付けるとともに一対の係止部4をスリット内に位置付け、一対の把持部5を互いに離れた位置に弾性復元させることでスリットを拡げて、コルゲートチューブを電線束の外周に取り付ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワイヤハーネスを構成する電線束の外周にコルゲートチューブを取り付ける際にコルゲートチューブに設けられたスリットを拡げるためのコルゲートチューブ拡開治具、及び、該コルゲートチューブ拡開治具を用いたコルゲートチューブ取付方法に関するものである。
種々の電子機器が搭載される自動車には、これら電子機器に電力供給や信号伝送を行うワイヤハーネスが配索されている。このワイヤハーネスは、複数の電線が束ねられた電線束と、これら電線束の端末などに取り付けられ、前記電子機器のコネクタに結合されるコネクタと、を有している。
上記ワイヤハーネスには、電線束を損傷から保護するために、コルゲートチューブが取り付けられることがある。図17は、従来のコルゲートチューブ拡開治具とコルゲートチューブとを示す斜視図である。図18は、図17に示されたコルゲートチューブのスリットが従来のコルゲートチューブ拡開治具によって拡げられた状態を示す斜視図である。
図17に示すように、コルゲートチューブ202は、合成樹脂等により蛇腹状の筒状に設けられており、その一端部から他端部に亘ってスリット221が設けられている。このコルゲートチューブ202を電線束の外周に取り付ける際には、同図に示されたコルゲートチューブ拡開治具201を用いる。このコルゲートチューブ拡開治具201は、合成樹脂で構成されており、略U字状の本体部211と、この本体部211の両端部211aにそれぞれ設けられた一対の係止部212と、本体部211の中央部211bから係止部212の反対側に延びた一対の把持部213と、を有している。
上記コルゲートチューブ拡開治具201を用いてコルゲートチューブ202を電線束の外周に取り付けるには、図18に示すように、本体部211の内側にコルゲートチューブ202を位置付けるとともに一対の係止部212をスリット221の内側に位置付け、そして、一対の把持部213を手で握るなどして互いに近付けることで一対の係止部212を互いに離れさせ、スリット221を拡げて、電線束203の外周にコルゲートチューブ202を被せるようにして取り付ける。または拡げられたスリット221からコルゲートチューブ202内に電線束203を挿入するようにして取り付ける(特許文献1を参照。)。
特開平11−313424号公報
しかしながら、前述したコルゲートチューブ拡開治具201を用いてコルゲートチューブ202を電線束の外周に取り付ける作業においては、以下に示す問題点があった。即ち、一対の係止部212を互いに離れさせてスリット221を拡げるには、一対の把持部213を互いに近付けた状態に維持しておかねばならず、即ち一対の把持部213を握り続けておかねばならず、作業員の肉体的な負担が大きいという問題点があった。
また、コルゲートチューブ202が本体部211の内側に位置付けられるとともに一対の係止部212がスリット221の内側に位置付けられた状態において、コルゲートチューブ202の外周面と本体部211の中央部211bとの間に隙間が生じている場合、コルゲートチューブ202がコルゲートチューブ拡開治具201から外れ易いという問題点があった。
さらに、前記隙間が生じないようにコルゲートチューブ202の寸法に合わせてコルゲートチューブ拡開治具201を設計した場合、このコルゲートチューブ202よりも径の小さい他のコルゲートチューブを用いると、前述したコルゲートチューブがコルゲートチューブ拡開治具201から外れ易いという不都合が生じ、また、このコルゲートチューブ202よりも径の大きい他のコルゲートチューブを用いると、本体部211の内側にこのコルゲートチューブが入らないという不都合が生じるので、このコルゲートチューブ拡開治具201を径寸法の異なる複数種のコルゲートチューブに用いることができないという問題点があった。
したがって、本発明の目的は、電線束にコルゲートチューブを取り付ける作業を容易に行えるコルゲートチューブ拡開治具、及び、該コルゲートチューブ拡開治具を用いた電線束へのコルゲートチューブ取付方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、コルゲートチューブに設けられたスリットを拡げるためのコルゲートチューブ拡開治具であって、C字状に設けられ前記コルゲートチューブを内側に位置付ける本体部と、前記本体部の両端部にそれぞれ設けられ前記スリットの内縁部に係止可能な一対の係止部と、前記本体部の両端部それぞれから前記C字状の外側に向かって延びた一対の把持部と、を有し、前記本体部が変形していない状態で前記一対の係止部同士が互いに離れており、前記一対の係止部同士が互いに当接するまで前記本体部が変形可能に設けられていることを特徴とするコルゲートチューブ拡開治具である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記本体部の前記両端部から離れた中央部分から前記C字状の外側に向かって延びた第2把持部を有していることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1または請求項2に記載された発明において、前記本体部の前記両端部から離れた中央部分から前記C字状の内側に向かって延び、かつ、前記係止部に近付いたり離れたりする方向に弾性変形自在に設けられた弾性変形部を有していることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項1ないし請求項3のうち1項に記載された発明において、前記一対の係止部が、前記本体部の厚み方向の一方の縁に設けられていることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、コルゲートチューブに設けられたスリットを拡げて該コルゲートチューブを電線束の外周に取り付けるコルゲートチューブ取付方法であって、C字状に設けられた本体部と、前記本体部の両端部にそれぞれ設けられ、前記スリットの内縁部に係止可能な一対の係止部と、前記本体部の両端部それぞれから前記C字状の外側に向かって延びた一対の把持部と、を有し、前記本体部が変形していない状態で前記一対の係止部同士が互いに離れており、前記一対の係止部同士が互いに当接するまで前記本体部が変形可能に設けられているコルゲートチューブ拡開治具を用い、前記一対の把持部を互いに近付けて前記一対の係止部同士を当接させた状態で、前記本体部の内側に前記コルゲートチューブを位置付けるとともに前記一対の係止部を前記スリット内に位置付け、そして、前記一対の把持部を互いに離れた位置に弾性復元させることで前記スリットを拡げて、前記コルゲートチューブを前記電線束の外周に取り付けることを特徴とするコルゲートチューブ取付方法である。
請求項1記載の本発明によれば、C字状に設けられコルゲートチューブを内側に位置付ける本体部と、前記本体部の両端部にそれぞれ設けられコルゲートチューブに設けられたスリットの内縁部に係止可能な一対の係止部と、前記本体部の両端部それぞれから前記C字状の外側に向かって延びた一対の把持部と、を有し、前記本体部が変形していない状態で前記一対の係止部同士が互いに離れており、前記一対の係止部同士が互いに当接するまで前記本体部が変形可能に設けられているので、一旦、本体部の内側にコルゲートチューブを通すとともに一対の係止部をコルゲートチューブのスリット内に位置付けた後は、本体部または一対の把持部を押さえ続けておかずとも、スリットを拡げた状態を維持できるので、電線束にコルゲートチューブを取り付ける作業を容易に行うことができる。また、本発明によれば、本体部及びコルゲートチューブ拡開治具の厚みを薄く形成することが可能であるので、電線束における間隔が狭い分岐部間にコルゲートチューブを取り付ける場合でも、前記分岐部間にコルゲートチューブを取り付ける作業を容易に行うことができる。
請求項2に記載の本発明によれば、前記本体部の前記両端部から離れた中央部分から前記C字状の外側に向かって延びた第2把持部を有しているので、作業時に第2把持部を掴むまたは固定することで、電線束にコルゲートチューブを取り付ける作業をさらに容易に行うことができる。
請求項3に記載の本発明によれば、前記本体部の前記両端部から離れた中央部分から前記C字状の内側に向かって延び、かつ、前記係止部に近付いたり離れたりする方向に弾性変形自在に設けられた弾性変形部を有しているので、コルゲートチューブがコルゲートチューブ拡開治具から外れることを確実に防止でき、そのために、1つのコルゲートチューブ拡開治具で径の異なる複数のコルゲートチューブを扱うことができる。
請求項4に記載の本発明によれば、前記一対の係止部が、前記本体部の厚み方向の一方の縁に設けられているので、スリットが一対の係止部上に来るようにコルゲートチューブ拡開治具とコルゲートチューブとを位置合わせする際に、コルゲートチューブの端面を一対の係止部の端面に突き当てるとともにコルゲートチューブの端部における外周面を本体部の他方の縁に当接させた状態で、該他方の縁の表面上に沿ってコルゲートチューブを軸周りに回転させることで、容易に位置合わせを行うことができ、電線束にコルゲートチューブを取り付ける作業をさらに容易に行うことができる。
請求項5に記載の本発明によれば、C字状に設けられた本体部と、前記本体部の両端部にそれぞれ設けられ、コルゲートチューブに設けられたスリットの内縁部に係止可能な一対の係止部と、前記本体部の両端部それぞれから前記C字状の外側に向かって延びた一対の把持部と、を有し、前記本体部が変形していない状態で前記一対の係止部同士が互いに離れており、前記一対の係止部同士が互いに当接するまで前記本体部が変形可能に設けられているコルゲートチューブ拡開治具を用い、前記一対の把持部を互いに近付けて前記一対の係止部同士を当接させた状態で、前記本体部の内側に前記コルゲートチューブを位置付けるとともに前記一対の係止部を前記スリット内に位置付け、そして、前記一対の把持部を互いに離れた位置に弾性復元させることで前記スリットを拡げて、前記コルゲートチューブを前記電線束の外周に取り付けるので、一旦、本体部の内側にコルゲートチューブを通すとともに一対の係止部をコルゲートチューブのスリット内に位置付けた後は、本体部または一対の把持部を押さえ続けておかずとも、スリットを拡げた状態を維持できるので、電線束にコルゲートチューブを取り付ける作業を容易に行うことができる。また、本発明によれば、本体部及びコルゲートチューブ拡開治具の厚みを薄く形成することが可能であるので、電線束における間隔が狭い分岐部間にコルゲートチューブを取り付ける場合でも、前記分岐部間にコルゲートチューブを取り付ける作業を容易に行うことができる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るコルゲートチューブ拡開治具、及び、該コルゲートチューブ拡開治具を用いてコルゲートチューブを電線束に取り付けるコルゲートチューブ取付方法を図1ないし図10を参照して説明する。
本発明の第1の実施形態に係るコルゲートチューブ拡開治具、及び、該コルゲートチューブ拡開治具を用いてコルゲートチューブを電線束に取り付けるコルゲートチューブ取付方法を図1ないし図10を参照して説明する。
図1に示す本発明のコルゲートチューブ拡開治具1は、図7などに示すコルゲートチューブ2をワイヤハーネス10の電線束8の外周に取り付ける際に用いる治具である。
上記ワイヤハーネス10は、自動車に搭載された電子機器に電力供給や信号伝送を行うものであり、複数の電線が束ねられた電線束8と、これら電線束8の端末などに取り付けられ、前記電子機器のコネクタに結合されるコネクタ9と、を有している。
上記コルゲートチューブ2は、ポリプロピレン、ポリプロピレンなどを含んだ混和物、ラバー系、エチレン系などの合成樹脂で構成されており、断面が円形の筒状に形成されている。また、コルゲートチューブ2は、凸部と、該凸部よりも内外径が小さい凹部とが軸方向に交互に連続した蛇腹状に形成されて曲げ(弾性変形)自在となっている。このようなコルゲートチューブ2は、電線束8の外周に取り付けられ、即ち内側に電線束8を収容し、この電線束8を保護する。また、コルゲートチューブ2は、その一端部から他端部に亘ってスリット21が設けられている。
上記コルゲートチューブ拡開治具1は、合成樹脂で構成され、図1及び図2に示すように、平面形状がC字状に設けられコルゲートチューブ2を内側に位置付ける本体部3と、本体部3の両端部31にそれぞれ設けられ前記スリット21の内縁部に係止可能な一対の係止部4と、本体部3の両端部31それぞれから前記C字状の外側に向かって棒状に延びた一対の把持部5と、本体部3の両端部31から離れた中央部分32から前記C字状の外側に向かって棒状に延びた第2把持部6と、を有している。
上記一対の係止部4は、本体部3の両端部31からそれぞれ前記C字状の内側に向かって板状に立設した一対の第1板部41と、各第1板部41の先端部から互いに離れる方向に板状に延びた一対の第2板部42と、を有し、それぞれ、鉤状に設けられている。これら一対の係止部4は、本体部3が変形していない状態で互いに離れた位置に位置付けられている。即ち互いの間に間隔をあけている。また、上記本体部3は、一対の係止部4同士が互いに当接するまで(図4及び図9を参照。)変形可能に設けられている。また、一対の係止部4は、本体部3の両端部31と第2板部42との間にスリット21の内縁部を位置付ける(図9及び図10を参照。)ことでコルゲートチューブ2を本体部3の内側に保持する。
上記一対の把持部5は、本体部3が変形していない状態で互いに離れた位置に位置付けられている。即ち互いの間に間隔をあけている。また、一対の把持部5は、本体部3が変形していない状態で本体部3の両端部31から離れるにしたがって互いに離れる方向に延びたハの字状となっている。また、上記本体部3は、一対の把持部5同士が互いに当接するまで(図4及び図9を参照。)変形可能に設けられている。また、本体部3は、例えば、作業員等が一対の把持部5同士を同時に握ることで一対の把持部5同士が互いに当接するまで変形される。また、一対の把持部5同士が互いに当接することで一対の係止部4同士が互いに当接する。
また、図1中の矢印Eは、本体部3及びコルゲートチューブ拡開治具1の厚み方向を示している。図1に示すように、本発明のコルゲートチューブ拡開治具1は、その厚みを非常に薄く形成することが可能である。
続いて、前述したコルゲートチューブ拡開治具1を用いてコルゲートチューブ2を電線束8の外周に取り付けるコルゲートチューブ取付方法について、図3ないし図10を参照しながら説明する。
まず、図3に示すように、コルゲートチューブ拡開治具1とコルゲートチューブ2とを互いに相対させる。
次に、図4に示すように、一対の把持部5同士を同時に握るなどして、これら一対の把持部5同士を互いに当接させるとともに一対の係止部4同士、及び、両端部31同士を互いに当接させる。そして、両端部31同士が互いに当接することでリング状に変形された本体部3の内側に向かって、コルゲートチューブ2を図4中の矢印A方向に沿って移動させ、コルゲートチューブ2の端面が一対の係止部4の端面に突き当たったところで、図4中の矢印B方向にコルゲートチューブ2を回転させて、スリット21が一対の係止部4上に来るように位置合わせする。
そして、コルゲートチューブ2を前記矢印A方向に沿ってさらに移動させ、図5及び図9に示すように、本体部3の内側にコルゲートチューブ2を通すとともに一対の係止部4をコルゲートチューブ2のスリット21内に位置付ける。
そして、一対の把持部5から手を離すとともに第2把持部6に持ち替えて、図6に示すように、一対の把持部5を互いに離れた元の位置に弾性復元させる。このことにより、スリット21が一対の係止部4によって押し拡げられ、かつ、スリット21の内縁部が両端部31と第2板部42との間に位置付けられて、即ち一対の係止部4がスリット21の内縁部に係止して、コルゲートチューブ2が本体部3の内側に保持される。
そして、電線束8を、図7及び図10の矢印Cに示すように、互いに離れた一対の把持部5間及び両端部31間を通して、拡げられたスリット21からコルゲートチューブ2内に挿入する。
さらに、図8の矢印D方向、即ち軸方向、に沿ってコルゲートチューブ2をコルゲートチューブ拡開治具1に対して移動させつつ、電線束8をコルゲートチューブ2内に挿入していくと、コルゲートチューブ2の端部がコルゲートチューブ拡開治具1から外れる。これによってコルゲートチューブ2の電線束8への取付作業が完了する。
前述したように本発明では、一旦、本体部3の内側にコルゲートチューブ2を通すとともに一対の係止部4をコルゲートチューブ2のスリット21内に位置付けた後は、本体部3または一対の把持部5を押さえ続けておかずとも、即ち一対の把持部5を握り続けておかずとも、スリット21を拡げた状態を維持できるので、電線束8にコルゲートチューブ2を取り付ける作業を容易に行うことができる。
また、本発明によれば、本体部3及びコルゲートチューブ拡開治具1の厚みを薄く形成することが可能であるので、電線束8における間隔が狭い分岐部間にコルゲートチューブ2を取り付ける場合でも、前記分岐部間にコルゲートチューブ2を取り付ける作業を容易に行うことができる。また、前記「分岐部」とは、互いに束ねられた複数の電線が枝分かれした部分を意味する。
また、本発明によれば、コルゲートチューブ拡開治具1が第2把持部6を有しているので、作業時に第2把持部6を掴むまたは固定することで、電線束8にコルゲートチューブ2を取り付ける作業をさらに容易に行うことができる。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係るコルゲートチューブ拡開治具、及び、該コルゲートチューブ拡開治具を用いてコルゲートチューブを電線束に取り付けるコルゲートチューブ取付方法を図11ないし図16を参照して説明する。また、これら図11ないし図16において、前述した第1の実施形態と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
続いて、本発明の第2の実施形態に係るコルゲートチューブ拡開治具、及び、該コルゲートチューブ拡開治具を用いてコルゲートチューブを電線束に取り付けるコルゲートチューブ取付方法を図11ないし図16を参照して説明する。また、これら図11ないし図16において、前述した第1の実施形態と同一構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
図11及び図12に示す本発明のコルゲートチューブ拡開治具1’は、前述した第1の実施形態で説明したコルゲートチューブ拡開治具1の構成に加えて、弾性変形部7をさらに有している。また、コルゲートチューブ拡開治具1の一対の係止部4の代わりに、一対の係止部4’を有している。
上記弾性変形部7は、本体部3の両端部31から離れた中央部分32から前記C字状の内側に向かって板状に延びるとともに、図13などに示すように、中央部分32から離れるにしたがって本体部3の厚み方向Eの他方の縁から一方の縁に近付く方向に湾曲している。また、この弾性変形部7は、一対の係止部4’との間にコルゲートチューブ2を挟持するとともに、コルゲートチューブ2の外周面に弾性的に接触する。即ち、弾性変形部7は、コルゲートチューブ2の外周面に当たることで、一対の係止部4’から離れる方向に弾性変形する。即ち、弾性変形部7は、一対の係止部4’に近付いたり離れたりする方向に弾性変形自在に設けられている。また、図13中の符号1’は、コルゲートチューブ拡開治具1’の図11中のF−F線に沿った断面を示している。
上記一対の係止部4’は、本体部3の両端部31にそれぞれ設けられているとともに、本体部3の厚み方向Eの一方の縁にそれぞれ設けられている。
続いて、前述したコルゲートチューブ拡開治具1’を用いてコルゲートチューブ2を電線束8の外周に取り付けるコルゲートチューブ取付方法について、図13ないし図15を参照しながら説明する。
まず、図13に示すように、コルゲートチューブ拡開治具1’とコルゲートチューブ2とを互いに相対させる。
次に、一対の把持部5同士を同時に握るなどして、これら一対の把持部5同士を互いに当接させるとともに一対の係止部4’同士、及び、両端部31同士を互いに当接させる。そして、両端部31同士が互いに当接することでリング状に変形された本体部3の内側に向かってコルゲートチューブ2を移動させ、図14に示すように、コルゲートチューブ2の端面が一対の係止部4’の端面に突き当たるとともに該コルゲートチューブ2の外周面が両端部31の他方の縁に当接したところで、該他方の縁の表面上に沿ってコルゲートチューブ2を軸周りに回転させて、スリット21が一対の係止部4’上に来るように位置合わせする。
そして、コルゲートチューブ2を軸方向に沿ってさらに移動させ、図15に示すように、本体部3の内側にコルゲートチューブ2を通すとともに一対の係止部4’をコルゲートチューブ2のスリット21内に位置付ける。この際、弾性変形部7が一対の係止部4’との間にコルゲートチューブ2を挟持するとともに、コルゲートチューブ2の外周面に弾性的に接触することで、コルゲートチューブ2がコルゲートチューブ拡開治具1’から外れることが確実に防止される。以後の作業については、前述した第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
前述したように本発明では、一対の係止部4’が、本体部3の厚み方向Eの一方の縁に設けられているので、スリット21が一対の係止部4’上に来るようにコルゲートチューブ拡開治具1’とコルゲートチューブ2とを位置合わせする際に、コルゲートチューブ2の端面を一対の係止部4’の端面に突き当てるとともにコルゲートチューブ2の端部における外周面を本体部3の他方の縁に当接させた状態で、該他方の縁の表面上に沿ってコルゲートチューブ2を軸周りに回転させることで、容易に位置合わせを行うことができ、電線束8にコルゲートチューブ2を取り付ける作業をさらに容易に行うことができる。
また、図16は、前述したコルゲートチューブ拡開治具1’の本体部3の内側に、図15等に示されたコルゲートチューブ2よりも径の大きい他のコルゲートチューブ2’が通されるとともに一対の係止部4’がコルゲートチューブ2’のスリット21内に位置付けられた状態を示す説明図である。
図16に示すように、本発明のコルゲートチューブ拡開治具1’は、弾性変形部7を有しているので、コルゲートチューブ2よりも径の大きい他のコルゲートチューブ2’を扱う際、または、図示は省略するが、コルゲートチューブ2よりも径の小さい他のコルゲートチューブを扱う際でも、弾性変形部7がこれらコルゲートチューブ2’を一対の係止部4’に向かって付勢することで、コルゲートチューブ2’がコルゲートチューブ拡開治具1’から外れることを確実に防止でき、そのために、1つのコルゲートチューブ拡開治具1’で径の異なる複数のコルゲートチューブを扱うことができる。
なお、前述した実施形態は、本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1,1’ コルゲートチューブ拡開治具
2,2’ コルゲートチューブ
3 本体部
3,4’ 係止部
5 把持部
6 第2把持部
7 弾性変形部
8 電線束
21 スリット
31 両端部
32 中央部分
2,2’ コルゲートチューブ
3 本体部
3,4’ 係止部
5 把持部
6 第2把持部
7 弾性変形部
8 電線束
21 スリット
31 両端部
32 中央部分
Claims (5)
- コルゲートチューブに設けられたスリットを拡げるためのコルゲートチューブ拡開治具であって、
C字状に設けられ前記コルゲートチューブを内側に位置付ける本体部と、前記本体部の両端部にそれぞれ設けられ前記スリットの内縁部に係止可能な一対の係止部と、前記本体部の両端部それぞれから前記C字状の外側に向かって延びた一対の把持部と、を有し、
前記本体部が変形していない状態で前記一対の係止部同士が互いに離れており、前記一対の係止部同士が互いに当接するまで前記本体部が変形可能に設けられていることを特徴とするコルゲートチューブ拡開治具。 - 前記本体部の前記両端部から離れた中央部分から前記C字状の外側に向かって延びた第2把持部を有していることを特徴とする請求項1に記載のコルゲートチューブ拡開治具。
- 前記本体部の前記両端部から離れた中央部分から前記C字状の内側に向かって延び、かつ、前記係止部に近付いたり離れたりする方向に弾性変形自在に設けられた弾性変形部を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコルゲートチューブ拡開治具。
- 前記一対の係止部が、前記本体部の厚み方向の一方の縁に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうち1項に記載のコルゲートチューブ拡開治具。
- コルゲートチューブに設けられたスリットを拡げて該コルゲートチューブを電線束の外周に取り付けるコルゲートチューブ取付方法であって、
C字状に設けられた本体部と、前記本体部の両端部にそれぞれ設けられ、前記スリットの内縁部に係止可能な一対の係止部と、前記本体部の両端部それぞれから前記C字状の外側に向かって延びた一対の把持部と、を有し、前記本体部が変形していない状態で前記一対の係止部同士が互いに離れており、前記一対の係止部同士が互いに当接するまで前記本体部が変形可能に設けられているコルゲートチューブ拡開治具を用い、
前記一対の把持部を互いに近付けて前記一対の係止部同士を当接させた状態で、前記本体部の内側に前記コルゲートチューブを位置付けるとともに前記一対の係止部を前記スリット内に位置付け、そして、前記一対の把持部を互いに離れた位置に弾性復元させることで前記スリットを拡げて、前記コルゲートチューブを前記電線束の外周に取り付けることを特徴とするコルゲートチューブ取付方法。
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JP2008155082A JP2009303387A (ja) | 2008-06-13 | 2008-06-13 | コルゲートチューブ拡開治具、及び、該コルゲートチューブ拡開治具を用いた電線束へのコルゲートチューブ取付方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008155082A JP2009303387A (ja) | 2008-06-13 | 2008-06-13 | コルゲートチューブ拡開治具、及び、該コルゲートチューブ拡開治具を用いた電線束へのコルゲートチューブ取付方法 |
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JP2008155082A Withdrawn JP2009303387A (ja) | 2008-06-13 | 2008-06-13 | コルゲートチューブ拡開治具、及び、該コルゲートチューブ拡開治具を用いた電線束へのコルゲートチューブ取付方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014079070A (ja) * | 2012-10-10 | 2014-05-01 | Yotsugi Co Ltd | アタッチメント、電線カバーの間接取付方法、および電線カバーモジュール |
CN104852329A (zh) * | 2015-05-29 | 2015-08-19 | 国网山东济南市历城区供电公司 | 一种高压架空线路保护套管施工工具 |
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2008
- 2008-06-13 JP JP2008155082A patent/JP2009303387A/ja not_active Withdrawn
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