JP3236310B2 - 折曲げ加工装置 - Google Patents

折曲げ加工装置

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JP3236310B2 JP15702191A JP15702191A JP3236310B2 JP 3236310 B2 JP3236310 B2 JP 3236310B2 JP 15702191 A JP15702191 A JP 15702191A JP 15702191 A JP15702191 A JP 15702191A JP 3236310 B2 JP3236310 B2 JP 3236310B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワークに所定の曲げ
加工を行うための折曲げ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、折曲加工装置としての例えばプレ
スブレーキでは、パンチを装着した上部テーブルとダイ
を装着した下部テーブルの一方のテーブルを上下動せし
めてパンチとダイとの協働によりワークに折曲げ加工を
行っている。このプレスブレーキでワークに所望の折曲
げ加工を行なう際、ワークの端辺をダイの後方に前後動
自在に設けられたバックゲージの突当て部材に作業者が
突当ててワークの位置決めが行なわれている。
【0003】さらに、作業者の安全面を考慮し両手操作
式押ボタンスイッチを使用したプレスブレーキが開発さ
れてきているが、このプレスブレーキでワークに折曲げ
加工を行なう際には、ワークはダイ上に載置しただけで
行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の前者で折曲げ加工を行なう際のワークの端辺を突当
て部材に突当てるとき、ある程度強い力でワークを把持
して突当てないとワークが突当て部材から外れてしまう
という恐れがあり、加工精度の良好な折曲げ加工ができ
ないという問題があった。
【0005】また、従来の後者で折曲げ加工を行なう場
合にも、上述したと同様に、ワークが突当て部材に対し
てずれることがあり、加工精度の良好な折曲げ加工がで
きないという問題があった。特に、下部テーブルを上下
動せしめて折曲げ加工を行なうプレスブレーキのとき
は、下部テーブルの上昇と共に、ワークも上昇していく
ため、ワークが所定の位置決めに対してずれる場合が多
い。
【0006】この発明の目的は、上記問題点を改善する
ため、ワークに折曲げ加工を行なう際にワークが突当て
部材からずれないように固定して加工精度の良好な折曲
げ加工を行な得るようにした折曲げ加工装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述のごとき従来の問題
に鑑みて、本発明は、パンチを装着する上部テーブルと
ダイを装着する下部テーブルとを備え、かつ上部テーブ
ル又は下部テーブルを上下動自在に設け、上記パンチと
ダイによって折曲げ加工されるワークの前後方向の位置
決めを行うためのバックゲージを前後方向へ移動位置決
め自在に設けた折曲げ加工装置において、前記バックゲ
ージに備えた突当て部材に、ワークの当接を検出するた
めのワーク接触センサを設けると共に、このワーク接触
センサの検出信号によってワークを固定するワーク固定
手段を前記突当て部材に設け、前記パンチとダイによっ
て前記ワークが挟まれたことを検出したときに前記ワー
ク固定手段による固定を解放する構成としてなるもので
ある。
【0008】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0009】図7を参照するに、折曲げ加工装置として
のプレスブレーキ1は立設された左右のサイドフレーム
3を備えており、このサイドフレーム3の前側上部には
板状の上部テーブル5が固定されている。この上部テー
ブル5の下部にはパンチPが押え板7を介して複数のボ
ルト9によって固定されている。
【0010】また、前記サイドフレーム3の前側下部に
は、前記上部テーブル5と対向する位置に下部テーブル
11が上下動自在に設けられており、この下部テーブル
11の上部にはダイDが押え板13を介してボルト15
により固定されている。前記サイドフレーム3の下部に
は、フットペダル17が軸19を中心として揺動自在に
設けられており、このフットペダル17は、下部テーブ
ル11を上下操作するもので、スプリング21により常
時上方向に揺動するように付勢されている。
【0011】前記ダイDの後方(図7において左方)に
は前後に移動位置決め自在なバックゲージ23が設けら
れており、このバックゲージ23の前端にはワークWの
端辺を当接せしめて位置決めするために複数の突当て部
材25が設けられている。なお、バックゲージ23は図
示省略のボールねじなどによって前後に移動位置決めさ
れるもので、この詳細な駆動機構はすでに公知であるた
め説明を省略する。
【0012】前記ダイDの前方(図7において右方)に
は下部テーブル11に取付けられたブラケット27を介
してワークWを支持するワークサポート29が設けられ
ている。
【0013】前記サイドフレーム3にはプレスブレーキ
1を制御するNC制御装置31が設けられており、この
NC制御装置31からの指令によってワークWに折曲げ
加工が行なわれるものである。またサイドフレーム3の
前方(図7において右方)にはポール33が立設されて
おり、このポール33の上部には、両手押しボタンスイ
ッチ35を備えた両手操作装置37が設けられており、
この両手操作装置37は前記NC制御装置31に接続さ
れている。
【0014】上記構成により、ワークWに折曲げ加工を
行なう場合には、まずバックゲージ23を前後方向へ移
動位置決めしてワークWの折曲げ位置が加工位置(ダイ
DのV溝中心)に位置するように突当て部材25の位置
決めを行う。作業者がワークWをワークサポート29上
に載せると共に、図7において左方へ移動させワークW
の端辺を突当て部材25に突当てることによってワーク
Wの折曲げ位置が加工位置に位置決めされる。
【0015】次いで、作業者が両手押しボタンスイッチ
35を両手で同時に押すと、下部テーブル11がNC制
御装置31の制御により上昇し、ピンチング位置(パン
チPとダイDでワークWを挟む位置)で下部テーブル1
1が一旦停止された後にさらに上昇して、パンチPとダ
イDとの協働で折曲げ加工が行なわれると上昇端位置で
下部テーブル11が再び一旦停止される。
【0016】この状態において両手押しボタンスイッチ
の片方の手を離し、その手でワークWを保持する(加圧
解除のまま下部テーブル11は停止している。)。もう
一方の手を両手押しボタンスイッチ35から離すと下部
テーブル11が下降して折曲げ加工が終了されることに
なる。なお、両手操作装置37の両手押しボタンスイッ
チ35を無効にしてフットペダル17で下部テーブル1
1を上昇せしめてワークWに折曲げ加工をさせることも
できる。
【0017】前記バックゲージ23の突当て部材25の
前端中央部には、図1(A)に示されているように、ワ
ークWの端辺が突当て部材25に突当ったことを検出す
るためのリミットスイッチなどからなるワーク接触セン
サ39が設けられていると共に、突当て部材25におけ
る前端中央の両側には図1(A),(B)に示されてい
るようにワーク固定手段としての電磁石41が設けられ
ている。また、ワークサポート29の先端上面には、図
1(B)に示されているように、ワーク固定手段として
の電磁石43が設けられている。さらに、ダイDの上面
には図1(C)に示されているように、ワーク固定手段
としての電磁石45が設けられている。上記構成によ
り、ワークWをダイD上に載せバックゲージ23の突当
て部材25にワークWの端辺を突当てると、各突当て部
材25に設けられた左右のワーク接触センサ39がON
される。この各ワーク接触センサ39のON信号によ
り、突当て部材25に設けられた電磁石41,ワークサ
ポート29に設けられた電磁石43およびダイDの上面
に設けられた電磁石45がONしてワークWは固定され
る。
【0018】ワークWが固定された状態で両手押しボタ
ンスイッチ35を両手で左右同時に押すことにより下部
テーブル11が上昇し、前記パンチPとダイDによって
ワークWが挟まれたことを検出したとき、すなわち下部
テーブル11の位置検出装置からの信号により、パンチ
PとダイDによってワークを挟むピンチング位置にダイ
が上昇したことを検出し、この検出信号で電磁石41,
43,45をOFFにし、下部テーブル11はそのまま
上昇を行ない、ワークWの曲げが完了する。
【0019】両手押しボタンスイッチ35から片方の手
を離し、その手で曲げ終ったワークWを保持する。この
とき、下部テーブル11は停止中である。さらに、もう
一方の手を両手押しボタンスイッチ35から離すと下部
テーブル11は下降して折曲げ加工が終了する。
【0020】このように、ピンチング位置までは電磁石
41,43,45をONにしてワークWを固定し、ピン
チング位置に到達した後は電磁石41,43,45をO
FFにしてワークWの固定解除を行なうことによって、
ワークの正確な位置決めができると共に、ワークWがず
れることなく、しかも、曲げ加工進行に伴ない発生する
ワークの跳ね上りに悪影響を及ぼさないから、加工精度
良好な折曲げ品を得ることができる。
【0021】また、両手押しボタンスイッチ35を両手
で左右同時に押圧すると、下部テーブル11が上昇しミ
ュートポイント(両手無効位置;通常パラメータにて決
定され、例えばワークWの上面とパンチPとの間隔が例
えば8mmのときをミュートポイントと定めている。)時
に下部テーブル11が停止し、しかも両手押しボタンス
イッチ35が無効となり、フットペダル17が有効とな
る。
【0022】このとき、作業者がワークWを移動させ、
ワークWの端辺が突当て部材23に突当てられてワーク
接触センサ39がONし、さらに電磁石41,43,4
5がONしワークWは固定状態となる。作業者がフット
ペダル17を踏むと、再度テーブル11は上昇し、ピン
チング位置で上述したと同様に電磁石41,43,45
がOFFし、ワークWの曲げ加工が完了する。曲げ完了
後は、フットペダル17を離すと下部テーブル11は下
降し折曲げ加工が終了されることになる。
【0023】前記ワークWをダイD上に固定するワーク
固定手段としての別の実施例が図2,図3に示されてい
る。図2,図3に示されているように、ダイDにバキュ
ーム装置47が設けられている。すなわち、ダイDにお
けるV溝49の底に複数のバキュム孔51が形成されて
おり、各バキューム孔51にはダイD内に設けられたエ
ア通路53の一端が連通されている。各エア通路53の
他端はダイDの外部に設けられた配管55の一端に接続
して配管55の他端は図示省略の真空源に接続されてい
る。しかも、前記配管55の途中には圧力センサなどの
負圧検出装置57が設けられている。
【0024】また、ダイDの両サイドには、図4に示さ
れているようにゴムシール59が取付けられていると共
に、ダイDにおける上面の両側にはゴムシール61が取
付けられている。また、ダイDのV溝49の前後部には
ワークWの長さに合わせて種々のH寸法を持ったV型ゴ
ムシール63が取付けられている。
【0025】上記構成により、図4に示されているよう
にダイD上にワークWを載せると共にワークWを移動さ
せると、ワークWの端辺が突当て部材25に突当たる。
すると、ワーク接触センサ39がONされてワークWの
位置決めが確認された後、図示省略の真空源の作動でダ
イDにおけるV溝49内のエアがエア孔51,エア通路
53および配管55を介して吸引される。そしてこのと
きのダイDのV溝49内の負圧状態が負圧検出装置57
で検出される。
【0026】ダイDのV溝49内が負圧になったことを
負圧検出装置57で検出された後に、下部テーブル11
が上昇してワークWに折曲げ加工を行なうこともでき
る。なお、このときもピンチング位置到達後はワークW
の固定解除が行なわれることは言うまでもない。また、
このバキューム装置47でワークWを固定するときは、
ゴムシール59,61,63をダイDの四方に設けたこ
とによって、バキューム効果を高めると共に、エアーの
洩れを防止させることができる。
【0027】ワークWを固定するワーク固定手段として
のバキューム装置47の構造を図5に示したような構造
であってもよい。すなわち、図5に示すように、ダイD
のV溝49の両斜面にエア孔51を形成せしめると共に
V字形状のエア通路53を介して配管55に接続するよ
うにしても、上述の実施例と同様の効果をあげることが
できる。
【0028】また、ワークWを固定するワーク固定手段
として、図6に示すように、ダイDの前面または後面に
好ましくは前面(突当て部材25と反対面)にワークサ
ポート29をボルト65などによって着脱自在に取付
け、このワークサポート29の上面にワーク固定手段と
しての電磁石43またはバキューム装置47を設けてワ
ークWを固定することもできる。このワーク固定手段に
よれば、既存のプレスブレーキ1に後付けによって取付
けることができ、簡単に対処することができる。
【0029】
【発明の効果】以上のごとき実施例の説明より理解され
るように、本発明においては、バックゲージ23に備え
た突当て部材25にはワークWの当接を検出するワーク
接触センサ39が設けてあると共に、このワーク接触セ
ンサ39がワークWの当接を検出するとワークWを固定
するワーク固定手段が設けてあるから、バックゲージ2
3にワークWを当接して位置決めを行うと同時にワーク
Wを固定でき、ワークWの折曲げを正確な位置に行うこ
とができるものである。
【0030】また、ワーク接触センサ39がワークWの
当接を検出したときに作動するワーク固定手段を設けた
ことにより、バックゲージにワークの端部を当接する前
にワークが引張られるようなことがなく、例えば端部が
Z字形状に折曲げてある先端部分を当接し位置決めする
とき、変形を付与することなしに正確に位置決めするこ
とができるものである
【0031】そして、パンチPとダイDによってワーク
Wが挟まれたことを検出したときに固定手段によるワー
クの固定を解放するものであるから、ワークWの折曲げ
加工を行うとき、ワークWの端縁が前記固定手段に引か
れるようなことがなく、ワークWが薄い場合であっても
腰折れ現象等を生じることなく迅速に折曲げ加工を行う
ことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の主要部であるバックゲージの突当て
部材にワーク接触センサを、突当て部材,ダイ,ワーク
サポートにワーク固定手段の電磁石を取付けた状態の説
明図である。
【図2】ダイにワーク固定手段のバキューム装置を取付
けた側面図である。
【図3】図2における平面図である。
【図4】ダイの四方にゴムシールを取付けた斜視図であ
る。
【図5】図2に代る他の実施例の側面図である。
【図6】ダイの前面にワーク固定手段を備えたワークサ
ポートを着脱自在に取付けた斜視図である。
【図7】この発明を実施する一実施例のプレスブレーキ
の側面図である。
【符号の説明】
1 プレスブレーキ(折曲げ加工装置) 5 上部テーブル 11 下部テーブル 17 フットペダル 23 バックゲージ 25 突当て部材 29 ワークサポート 39 ワーク接触センサ 41,43,45 電磁石(ワーク固定手段) 47 バキューム装置(ワーク固定手段) 51 エア孔 53 エア通路 55 配管 57 負圧検出装置 59,61,63 ゴムシール P パンチ D ダイ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パンチ(P)を装着する上部テーブル
    (5)とダイ(D)を装着する下部テーブル(11)と
    を備え、かつ上部テーブル(5)又は下部テーブル(1
    1)を上下動自在に設け、上記パンチ(P)とダイ
    (D)によって折曲げ加工されるワーク(W)の前後方
    向の位置決めを行うためのバックゲージ(23)を前後
    方向へ移動位置決め自在に設けた折曲げ加工装置におい
    て、前記バックゲージ(23)に備えた突当て部材(2
    5)に、ワーク(W)の当接を検出するためのワーク接
    触センサ(39)を設けると共に、このワーク接触セン
    サ(39)の検出信号によってワーク(W)を固定する
    ワーク固定手段(41)を前記突当て部材(25)に設
    け、前記パンチ(P)とダイ(D)によって前記ワーク
    (W)が挟まれたことを検出したときに前記ワーク固定
    手段(41)による固定を解放する構成としたことを特
    微とする折曲げ加工装置。
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