JP3235985B2 - 混用品の染色方法 - Google Patents

混用品の染色方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリトリメチレンテ
レフタレート繊維とセルロース繊維が混用された混用品
を染色する方法に関する。さらに詳しくは染色堅牢度が
改善された染色混用品を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートからなるポ
リエステル繊維の染色は分散染料を用いて染色するのが
一般的であるが、用途に応じて他の繊維と混用して用い
られることが多く、特にセルロース繊維を混用した混用
品を分散染料と反応染料を用いて染色する場合、セルロ
ース繊維が分散染料で汚染されるがソーピング程度では
除去されにくく、この汚染された染料によりドライクリ
ーニング、洗濯等の染色堅牢度が大幅に低下する。
【0003】かかる問題は、両者を個別に染色するいわ
ゆる二浴二段による染色によってかなり解消されるが完
全にとまではいかず、一方、生産性等から一浴二段染色
も要求されている。このような課題や要求に応えるもの
として、例えば反応染料による染色時にセルロース繊維
を汚染した分散染料が除去されやすい分散染料、例えば
易アルカリ溶解性分散染料を用いることが提案されてい
るが、大きな改善は認められていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる要求
に応えた染色堅牢度が改善された混用品を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題について種々検討した結果、セルロース繊維と特定の
ポリエステル繊維を混用すること、並びに特定の分散染
料と反応染料を用いることにより上述の目的が達せるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は、ポリトリメチレンテレフタレート繊維とセルロ
ース繊維が混用された混用品を染色するに際し、易アル
カリ溶解性分散染料と反応染料を用いることを特徴とす
る混用品の染色方法を提供する。
【0006】以下本発明について詳述する。本発明にお
けるセルロース繊維とは、綿や麻などの天然セルロース
繊維、ビスコース法レーヨン(ポリノジックを含む)や
キュプラなどの再生セルロース繊維、精製セルロース繊
維である。本発明で用いるポリトリメチレンテレフタレ
ート繊維とは、トリメチレンテレフタレート単位を主た
る繰り返し単位とするポリエステル繊維をいい、トリメ
チレンテレフタレート単位を約50モル%以上、好まし
くは70モル%以上、さらには80モル%以上、さらに
好ましくは90モル%以上のものをいう。従って、第三
成分として他の酸成分及び/又はグリコール成分の合計
量が、約50モル%以下、好ましくは30モル%以下、
さらには20モル%以下、さらに好ましくは10モル%
以下の範囲で含有されたポリトリメチレンテレフタレー
トを包含する。
【0007】ポリトリメチレンテレフタレートは、テレ
フタル酸又はその機能的誘導体と、トリメチレングリコ
ール又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で、適当
な反応条件下に縮合せしめることにより製造される。こ
の製造過程において、適当な一種又は二種以上の第三成
分を添加して共重合ポリエステルとしてもよいし、又、
ポリエチレンテレフタレート等のポリトリメチレンテレ
フタレート以外のポリエステル、ナイロンとポリトリメ
チレンテレフタレートを別個に製造した後、ブレンドし
たり、複合紡糸(鞘芯、サイドバイサイド等)してもよ
い。
【0008】添加する第三成分としては、脂肪族ジカル
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸等)、脂環族ジカルボン
酸(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボ
ン酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸
等)、脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2
−プロピレングリコール、テトラメチレングリコール
等)、脂環族グリコール(シクロヘキサンジオール
等)、芳香族ジオキシ化合物(ハイドロキノンビスフェ
ノールA等)、芳香族を含む脂肪族グリコール(1,4
−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等)、ポリ
エーテルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール等)、脂肪族オキシカルボン酸(ω
−オキシカプロン酸等)、芳香族オキシカルボン酸(P
−オキシ安息香酸等)等が挙げられる。又、1個又は3
個以上のエステル形成性官能基を有する化合物(安息香
酸等又はグリセリン等)も重合体が実質的に線状である
範囲内で使用出来る。
【0009】さらに、二酸化チタン等の艶消剤、リン酸
等の安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外
線吸収剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑
剤、ヒンダードフェノール誘導体等の抗酸化剤、難燃
剤、制電剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤
等が含有されていてもよい。繊維断面の形状は、丸型、
三角、L型、T型、Y型、W型、八葉型、偏平、ドッグ
ボーン型等の多角形型、多葉型、中空型や不定形なもの
でもよい。さらに糸条の形態としては、リング紡績糸、
オープンエンド紡績糸等の紡績糸、単糸デニールが0.
1〜5デニール程度のマルチフィラメント原糸(極細糸
を含む)、甘撚糸〜強撚糸、混繊糸、仮撚糸(POYの
延伸仮撚糸を含む)、いわゆるタスラン加工糸等の流体
噴射加工糸等がある。
【0010】尚、本発明の目的を損なわない範囲内で通
常30重量%以下の範囲内でウールに代表される天然繊
維等他の繊維を混紡(サイロスパンやサイロフィル
等)、交絡混繊(高収縮糸との異収縮混繊糸等)、交
撚、複合仮撚(伸度差仮撚等)、2フィードタスラン加
工等の手段で混用してもよい。又、繊維の形態は、長繊
維でも短繊維でも良く、リング紡績糸等の紡績糸、単糸
デニールが0.5〜5デニール程度のマルチフィラメン
ト原糸、甘撚糸〜強撚糸、混繊糸、仮撚糸、流体噴射加
工糸等があり、本発明の目的を損なわない範囲内で通常
30重量%以下の範囲内でウールに代表される天然繊維
等他の繊維を混紡、交絡混繊、交撚、複合仮撚(伸度差
仮撚等)等の手段で混用しても良い。
【0011】本発明において、ポリトリメチレンテレフ
タレート繊維とセルロース繊維が混用された混用品と
は、糸条及び/又は編織物等の布帛において両者を混用
したものをいい、例えば、セルロース繊維とポリトリメ
チレンテレフタレート繊維を単純に交編織したり、セル
ロース繊維とポリトリメチレンテレフタレート繊維やナ
イロン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、アクリ
ル繊維、ポリプロピレンなどの合成繊維、アセテート繊
維などの半合成繊維、ウール、絹などの天然繊維といっ
たセルロース繊維以外の繊維の長繊維あるいは短繊維と
複合(その複合形態としては例えばカバーリング、コア
スパンヤーン、インターレース交絡糸、エアーカバーリ
ング糸、交撚などの形態)して用いて編織したり、さら
にかかる複合糸とポリトリメチレンテレフタレート繊維
と交編織しても良い。例えば、リバーシブル編成やタッ
ク編成などでセルロース繊維を表面に出したり、ハーフ
トリコット、ラッセルなどの経編み、天竺、スムース、
ゴム、ミラノリブ、ポンチローマなどの丸編み及び横編
みの何れでも良く、ゲージは、経編みで14−40G
G、丸編みで14−40GG、横編みで3−22GGで
ある。
【0012】本発明ではセルロース繊維の混率は30〜
80重量%程度が好ましい範囲である。本発明で用いる
易アルカリ溶解性分散染料とは、ポリエチレンテレフタ
レート繊維からなる布帛を染色する際に染色の温度が1
30℃であってpHが5のときの染着率に対するpHが
11のときの染着率の割合が60%以下であり、かつア
セトアミド基(−NHCOCH3 )またはシアノ基(−
CN)を含有する分散染料である。尚、染着率は、50
d/36fのポリエチレンテレフタレート糸を筒編機
(ツツミ精機(株)製 34GG CRIMPER MACHINE mo
del TC-2)を用い、2本引き揃えて筒編地を作成し、ノ
ニオン系界面活性剤2g/Lを含む浴で70℃で20分
間の精練を行い、水洗乾燥後180℃で30秒間プレセ
ットした筒編地を、ポリエチレンテレフタレート繊維を
染料使用量4%owf、浴比50倍、pH5(酢酸にて
調整)、分散剤(日華化学工業社製商品名ニツカサンソ
ルトRM−340)0.5g/Lの染浴で130℃にて
60分間染色する。次にpH11(炭酸ナトリウムにて
調整)にするほかは同様にして染色する。ジメチルホル
ムアミドにてpH5、pH11の染色布からそれぞれ染
料を抽出し、比色分析にて染着染料量を測定し下式によ
り染着率を求めた。 染着率=(pH11の染着量/pH5の染着量)×10
0(%)
【0013】本発明の易アルカリ溶解性分散染料の具体
例としては、例えば、C.I.ディスパースイエロー
5、C.I.デイスパースイエロー64、C.I.ディ
スパースイエロー192、C.I.ディスパースイエロ
ー186、C.I.ディスパースイエロー76、C.
I.デイスパースイエロー42、C.I.デイスパース
イエロー163、C.I.ディスパースイエロー79、
C.I.ディスパースオレンジ29、C.I.ディスパ
ースオレンジ30、C.I.ディスパースオレンジ7
3、C.I.ディスパースオレンジ55、C.I.ディ
スパースオレンジ61、C.I.ディスパースレッド4
3、C.I.ディスパースレッド191、
【0014】C.I.ディスパースレッド288、C.
I.ディスパースレッド192、C.I.デイスバース
レッド135、C.I.ディスパースレッド92、C.
I.ディスパースレッド221、C.I.ディスパース
レッド154、C.I.ディスパースレッド323、
C.I.ディスパースレッド91、C.I.ディスパー
スレッド258、C.I.ディスパースレッド73、
C.I.ディスパースレッド54、C.I.ディスパー
スレッド126、C.I.ディスパースレッド72、
C.I.ディスパースレッド127、C.I.ディスパ
ースレッド205、C.I.ディスパースレッド11
1、C.I.ディスパースレッド76、C.I.ディス
パースバイオレット28、C.I.ディスパースブルー
54、C.I.ディスパースブルー60、C.I.ディ
スパースブルー87:1、
【0015】C.I.ディスパースブルー198、C.
I.ディスパースブルー266、C.I.ディスパース
ブルー268、C.I.デイスパースブルー301、
C.I.デイスパースブルー142、C.I.デイスパ
ースブルー146、C.I.デイスパースブルー27
0、C.I.デイスパースブルー128、C.l.デイ
スパースブルー148、C.I.ディスパースブルー2
11、C.I.ディスパースブルー106、C.I.デ
ィスパースブル一167、C.l.デイスパースブルー
205、C.I.ディスパースブルー94、C.I.デ
ィスパースブルー207、C.I.デイスパースブルー
186、スミカロンイエローS−RPD、ダイアニック
スイエローUN−SE、ダイアニックスオレンジUN−
SE、スミカロンレツドSE−RPD、スミカロンレッ
ドS−RPD、ダイアニックスカルミンUN−SE、ダ
イアニックススカーレット3R−SE、
【0016】タイアニックスルビンUN−SE、ダイア
ニックスルビンNB−SE、スミカロンブルーSE−R
PD、スミカロンブルーS−RPD、ダイアニックスブ
ルーUN−SE、ダイアニックスブルーKRN−FS、
ダイアニックスダークブルーB−SE、カヤロンポリエ
ステルブルーS−SF、スミカロンネービーブルーSE
−RPD、スミカロンネービーブルーS−RL、ダイア
ニツクスネービーブルーBG−SE、ダイアニックスネ
ービーブルーUN−SE、ダイアニックスネービーブル
ーK−SF、ダイアニックスネービーブルーTK−S
F、スミカロンブラックS−3BL、スミカロンブラッ
クS−BGL、スミカロンブラックS−BB、スミカロ
ンブラックS−2BF、スミカロンブラックS−BL、
ダイアニックスブラックRN−SE、ダイアニックスブ
ラックBN−SE、ダイアニックスブラックHG−F
S、カヤロンポリエステルブラックS、カヤロンポリエ
ステルブラックBR−SF、カヤロンポリエステルブラ
ックG−SFなどである。
【0017】本発明で用いられる反応染料とは、特に限
定されるものではなく、例えば、β−スルファネートエ
チルスルホン基、ビニルスルホン基、モノフルオロトリ
アジン基、モノクロロキノキサリン基、クロロキノキサ
リン基、ジクロロトリアジン基、ジフルオロピリミジン
基、ジフルオロクロロピリミジン基、トリクロロピリミ
ジン基及びモノクロロトリアジン基からなる群より選ば
れる繊維反応基を有する染料であり、Sumifix、
Sumifix Supura、Remazol、Re
bafix、Procion、Cibacron、Ba
silen、Drimaren、Kayacionなど
の冠称名で市販されているものが挙げられる。本発明は
かかる易アルカリ溶解性分散染料と反応染料を用いるこ
とに特徴があり、易アルカリ溶解性分散染料以外の分散
染料と反応染料を用いて染色した場合、セルロース繊維
への分散染料の汚染が大きく、反応染色時のアルカリ剤
では十分に除去されないため、混用品の染色堅牢度が低
下する。
【0018】本発明の混用品を易アルカリ溶解性分散染
料と反応染料を用いて染色する方法としては、易アルカ
リ溶解性分散染料でポリトリメチレンテレフタレート繊
維を染色した後に反応染料でセルロース繊維を染色する
ことが好ましい。即ち、この方法では、本発明の混用品
を易アルカリ溶解性分散染料で染色した時に、セルロー
ス繊維は易アルカリ溶解性分散染料で汚染されるが、次
の反応染料で染色する際に添加されるアルカリ剤によっ
て汚染した易アルカリ溶解性分散染料が除去されるとと
もにポリトリメチレンテレフタレート繊維に未固着な易
アルカリ溶解性分散染料も除去されることから、染色堅
牢度に優れた混用品が得られる。
【0019】本発明の混用品において、ポリメチレンテ
レフタレート繊維を易アルカリ溶解性染料を用いて染色
する条件としては、従来のポリエチレンテレフタレート
繊維を染色する温度、時間や染色助剤を用いる等の条件
を準用すればよいが、染色する温度はポリトリメチレン
テレフタレート繊維がポリエチレンテレフタレート繊維
に比べて低温で十分染色できることから95℃〜120
℃が好ましい。また、染色する時間は20分から60分
程度であり、染色浴のpHは易アルカリ溶解性染料の分
解を防止する為にpH3〜pH6程度の酸性に調整する
ことが好ましい。
【0020】本発明の混用品において、セルロース繊維
を反応染料を用いて染色する条件としては、通常反応染
料でセルロース繊維を染色する温度、時間や用いられる
染色助剤等を適用することできる。染色する温度は染料
が有している繊維反応基の種類によって異なるが、例え
ば、モノクロロトリアジン基及びβ−スルファネートエ
チルスルホン基の2個の繊維反応基を有する染料やβ−
スルファネートエチルスルホン基のみを繊維反応基とし
て有する染料場合は、35℃〜80℃であり、好ましく
は40℃〜70℃である。染色助剤としては反応染料を
セルロース繊維に吸着させるための硫酸ナトリウムや塩
化ナトリウムなどの無機塩、繊維反応基を反応させるア
ルカリ剤等を使用することができる。アルカリ剤の種類
は特に限定されるものではなく、例えば、ソーダ灰、第
三燐酸ソーダ等の弱アルカリや、苛性ソーダ、苛性カリ
等の比較的強いアルカリを使用することができる。ま
た、アルカリ剤を添加した染色浴pHは反応染料の繊維
反応基が反応する条件であればよく、通常pH10〜p
H13.5の範囲で行うことが好ましい。
【0021】本発明の混用品を易アルカリ溶解性分散染
料と反応染料を用いて染色する方法としては、易アルカ
リ溶解性染料とその染色助剤を含む染色液でポリトリメ
チレンテレフタレート繊維を染色し、新たに反応染料と
その染色助剤を含む染色液でセルロース繊維を染色する
二浴二段法や、易アルカリ溶解性染料とその染色助剤を
含む染色液でポリトリメチレンテレフタレート繊維を染
色した後、反応染料を染色する温度まで冷却し、そこ
に、反応染料とその染色助剤を添加してセルロース繊維
を染色する一浴二段法が適用できる。
【0022】二浴二段法で本発明の混用品を染色する場
合、ポリトリメチレンテレフタレート繊維を染色する方
法として、浸漬法(繊維重量に対して5倍以上の水を媒
体として染料を染色する)で行う。
【0023】通常ポリエチレンテレフタレート繊維とセ
ルロース繊維の混用品を二浴二段法で染色する場合、染
色堅牢度等を向上させるためポリエチレンテレフタレー
ト繊維を分散染料で染色後に、セルロース繊維に汚染し
た分散染料とポリエチレンテレフタレート繊維に未固着
な分散染料を取り除く還元洗浄やソーピング等が必要で
あるが、本発明において、易アルカリ溶解性分散染料、
反応染料の順に染色すれば、還元洗浄やソーピング等を
省略しても染色堅牢度がよく、染色時間を大幅に短縮で
き生産性を向上させることができる。
【0024】一方、一浴ニ段法で本発明の混用品を染色
する場合、ポリトリメチレンテレフタレート繊維を染色
し、次いでセルロース繊維を反応染料で染色する温度ま
で冷却後に反応染料とその染色助剤を添加することが好
ましい。この理由としは、ポリトリメチレンテレフタレ
ート繊維を染色する前に反応染料を添加すると反応染料
がポリトリメチレンテレフタレート繊維の染色時の熱に
よって分解されてセルロース繊維の発色が低下したり、
又、無機塩を添加した場合は易アルカリ溶解性分散染料
のセルロース繊維への汚染が大きくなって混用品の染色
堅牢度を低下させたり、さらにはアルカリ剤を添加した
場合は易アルカリ溶解性分散染料が分解されてポリトリ
メチレンテレフタレート繊維の発色が低下したりするこ
とがあるためである。
【0025】さらに、一浴二段法で本発明の混用品のセ
ルロース繊維を斑なく染色するためには、反応染料、無
機塩、アルカリ剤の順に時間をおいて添加することが好
ましく、特に、無機塩とアルカリ剤は添加に必要な量を
徐々に添加するもしくは分割して添加することが好まし
い。本発明の混用品を染色する装置としては特に限定さ
れるものではなく、ウインス、ジッガー、ビーム染色
機、液流染色機、チーズ染色機等の装置を用い、バッチ
方式、連続方式のいずれによっても実施することがで
る。
【0026】本発明の混用品を染色後、付着しただけの
特に反応染料を取り除き染色堅牢度をより向上させる目
的でソーピングを行うことが好ましい。ソーピングの薬
剤としては、一般にソーピングを目的とした加工剤が市
販されており、これらから任意に選定すればよい。ま
た、中色以上に染色された混用品は、通常行われるフィ
ックス処理を実施してもよく、フィックス剤も一般に市
販されているものを用いればよい。
【0027】本発明では、染色するにあたり、通常染色
前に実施される精練、漂白或いはセルロース繊維の染色
性改善のためのアルカリ処理やポリトリメチレンテレフ
タレート繊維でも実施可能なアルカリ減量などの前処理
を行っても何ら構わない。また、染色前に形態固定を行
いたい場合は、130〜200℃の温度で乾熱でプレセ
ットを行えばよく、編成、製織後あるいは精練後のどち
らに行ってもよい。さらに、染色した後の仕上げ加工に
おいては本発明の目的を損なわなければ、通常繊維加工
に用いられる樹脂加工、柔軟加工、吸水加工、制電加
工、抗菌加工、撥水加工や酵素処理などの仕上げ加工は
適用できる。以下、実施例にて本発明を説明する。
【0028】
【発明の実施の形態】実施例における染色堅牢度の評価
は下記のごとく。 (1)洗濯堅牢度 JIS−L−084に従って評価した。褪色がなく、
良好なものを5級とし、順次1級(劣るもの)に判定し
た。 (2)ドライクリーニング液の汚染 JIS−L−0860に従ってドライクリーニング試験
を実施し、ドライクリ−ニング液とドライクリーニング
試験後の汚れ液を磁器容器(20m/m×40m/m×
10m/m)に8cc採り、液汚染度をグレースケール
と比較してその色落ち度を判定した。 <ポリトリメチレンテレフタレート繊維の製法> ηsp/c=0.8のポリトリメチレンテレフタレート
を紡糸温度265℃、紡糸速度1200m/分で紡糸し
て未延伸糸を得、次いで、ホットロール温度60℃、ホ
ットプレート温度140℃、延伸倍率3倍、延伸速度8
00m/分で延撚して、20d/15fの延伸糸を得
た。延伸糸の強度、伸度、弾性率は、各々3.2g/
d、46%、30g/dであった。
【0029】
【実施例1〜3】キュプラ(旭化成工業社製:ベンベル
グ)40d/24fとポリトリメチレンテレフタレート
繊維20d/15fよりなる32GGハーフトリコット
(セルロース繊維の混率は67%)を液流染色機を用い
て、常法により精練した後、一浴二段法にて染色した。
即ち、表1に示す分散染料、ディスパーTL(明成化学
社製:タモール型分散剤)1cc/L、pH=5.0
(酢酸にて調整)、浴比1:20で、110℃にて60
分染色後、そのまま60℃まで冷却し、続いて、表1に
示す反応染料、硫酸ナトリウム50g/L、炭酸ナトリ
ウム15g/Lの順番でそれぞれを10分の間に分割し
て投入し、炭酸ナトリウムの全量を添加後30分染色し
た。
【0030】その後、スコアロールFC−250(花王
社製:洗浄剤)1cc/L、浴比1:20で、80℃に
て10分ソーピングを行った。染色されたハーフトリコ
ットを乾燥後、ニッカシリコンAMZ(日華化学社製:
アミノシリコン系柔軟剤)2重量%を含む水溶液に含浸
し、ピックアップ率85%にて絞液し、140℃で2分
間乾燥した。表1に染色物の染色堅牢度の測定結果を示
すが、洗濯堅牢度とドライクリーニング液の汚染ともに
全て良好であった。
【0031】
【実施例4〜6】実施例1〜3において、二浴二段法
(分散染料で染色後、染色液を排液し、次いで浴比1:
20になる様に水と反応染料を投入し60℃まで昇温さ
せ、その後、硫酸ナトリウム50g/L、炭酸ナトリウ
ム15g/Lの順番にそれぞれを10分の間で分割して
投入し、炭酸ナトリウムの全量を添加後30分染色)で
染色した以外は実施例1〜3と同様に評価した。その結
果、実施例1〜3同様洗濯堅牢度とドライクリーニング
液の汚染ともにすべて良好であった。
【0032】
【比較例1〜3】実施例1〜3において、20d/15
fのポリエチレンテレフタレート繊維(旭化成工業社
製)を用い、分散染料の染色温度を130℃に変更した
以外は実施例1〜3と同様に評価した結果、洗濯堅牢度
とドライクリーニング液の汚染ともにすべて悪かった。
【比較例4〜6】実施例1〜3において、表1に示す分
散染料に変更した以外は実施例1〜3と同様に評価した
結果、洗濯堅牢度とドライクリーニング液の汚染ともに
すべて悪かった。
【0033】
【実施例7〜9】ビスコース法レーヨン繊維(旭化成社
製:旭化成シルマックス)75d/24fとポリトリメ
チレンテレフタレート繊維20d/15fよりなる28
GG丸編スムース(セルロース繊維の混率79%)を、
表1に示す分散染料と反応染料を用いた以外は実施例1
から3と同様に評価した結果、洗濯堅牢度とドライクリ
ーニング液の汚染ともにすべて良好であった。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明は、染色堅牢度が改善されたポリ
トリメチレンテレフタレート繊維とセルロース繊維が混
用された混用品を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−165587(JP,A) 特開 昭62−69889(JP,A) 特開 昭49−54684(JP,A) 特開 昭56−26083(JP,A) 特表 平9−509225(JP,A) 国際公開96/18767(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06P 3/87 - 3/872

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリトリメチレンテレフタレート繊維と
    セルロース繊維が混用された混用品を浸漬法で染色する
    際に、易アルカリ溶解性分散染料を用いて染色し、次い
    でアルカリ剤の存在下で反応染料を用いて染色すること
    を特徴とする混用品の染色方法。
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