JP3232039B2 - 植物育成培地 - Google Patents

植物育成培地

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JP3232039B2
JP3232039B2 JP03883898A JP3883898A JP3232039B2 JP 3232039 B2 JP3232039 B2 JP 3232039B2 JP 03883898 A JP03883898 A JP 03883898A JP 3883898 A JP3883898 A JP 3883898A JP 3232039 B2 JP3232039 B2 JP 3232039B2
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    • C05D5/00Fertilisers containing magnesium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05FORGANIC FERTILISERS NOT COVERED BY SUBCLASSES C05B, C05C, e.g. FERTILISERS FROM WASTE OR REFUSE
    • C05F7/00Fertilisers from waste water, sewage sludge, sea slime, ooze or similar masses
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上水用浄水場発生土に
工業用水用浄水場発生土を混合して得られる植物育成培
地及び上水用浄水場発生土を植物育成培地として有効に
利用する方法に関する。更に詳細には、上水用浄水場発
生土50〜90容量部に対し、工業用水用浄水場発生土
50〜10容量部を混合して得られる植物育成培地及び
そのようにしてマンガン含有量の高い上水用浄水場発生
土を植物育成培地として有効に利用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】浄水場発生土もしくは浄水場発生土の農
業利用については、日本土壌肥料学会編(博友社)“浄
水処理ケーキ:特性と農業利用上の問題点”に詳細に記
載されている。一般に浄水場発生土を植物育成培地とし
て利用するために、次のような問題点が挙げられてい
る。 浄水処理の過程で、凝集剤としてポリ塩化アルミニ
ウムや硫酸アルミニウムを添加するが、これらはすべて
発生土に含まれて排出される。このため発生土中のアル
ミニウム含有量は著しく高くなる。土壌中の遊離アルミ
ニウムはリン酸と容易に結合し、リン酸アルミニウムと
なり、リン酸を不可給化する。このため浄水場発生土は
著しいリン酸欠乏土壌となり、このような浄水場発生土
を培土として利用するのは望ましくない。 原水中の浮遊物質に含まれる天然由来のマンガン
が、浄水場発生土中のマンガン含量を高める。
【0003】リン酸欠乏の問題については、リン酸吸収
係数が2000mg/l以上でマンガン含有量が低い浄
水場発生土に燐酸肥料を添加する方法(特願平8−25
0463)などによって解決される。マンガンを過剰に
含む浄水場発生土を利用して植物育成培地を得る方法に
は、浄水場発生土に牛糞堆肥、籾殻を添加し、25〜3
0℃で一定期間インキュベートしてから利用する方法
(日本土壌肥料学会誌 第64巻 第4号(1993)
P.385−392)があるが、この方法は、製造効率
が悪く、工業的に大量の植物育成培地を生産するのに適
さない。浄水場発生土中に過剰量のマンガンを含む浄水
場発生土に対してはゼオライト、軽量気泡コンクリー
ト、コーラルなどを混合する方法(特開平7−2271
44 DA−2019)によってマンガン過剰障害の発
生を低減させることができる。この方法は、浄水場発生
土のマンガン過剰障害程度をあらかじめ把握することが
前提となり、資材を少量混合するための機械設備が必要
となるだけでなく、生産効率及び生産精度が低下する可
能性がある。このため、浄水ケーキのマンガン過剰発生
程度を厳密に把握することなく、浄水ケーキをマンガン
過剰障害を発生させずに、より安定的に植物育成培地と
して利用する方法が求められていた。
【0004】一方、浄水場発生土のマンガン含有量は浄
水処理方法によっても異なり、上水を処理する浄水場か
ら発生する上水用浄水場発生土はマンガン含有量が高
く、上水用浄水場発生土では黒水の原因となるため、原
水中の浮遊物質に含まれる天然由来のマンガンの除去を
徹底して行う。このため、結果として浄水場発生土中の
マンガン含有量が高くなり、ときとして植物に対して過
剰量のマンガンを含有し、上水用浄水場発生土を植物育
成培地として利用した場合、植物にマンガン過剰障害を
発生させるに至る。これが上水用浄水場発生土の植物育
成培地としての利用を困難にしている問題点の一つに挙
げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、上水用浄水場発生土を植物育成培地に利用した場合
に生ずる作物のマンガン過剰障害が軽減されかつ簡便に
製造することのできる植物育成培地を提供することにあ
る。更には、本発明の目的は、マンガン含有量の高い上
水用浄水場発生土を植物育成培地として有効に利用する
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上水用浄水
場発生土を植物育成培地として有効に利用することを目
的として鋭意研究した結果、上水用浄水場発生土中には
マンガンのなかでも特に水溶性マンガンの含有量が高
く、水溶性マンガンの含有量が高いことが上水用浄水場
発生土を植物育成培地として利用することを困難にして
いること、そして一方、工業用水用浄水場発生土は水溶
性マンガンの含有量が低く、従って、上水用浄水場発生
土に工業用水用浄水場発生土を添加すれば、極めて簡便
な方法で植物育成培地を得ることができ、かつ上水用浄
水場発生土を植物育成培地として有効に利用できること
を見出し本発明を完成した。
【0007】従って本発明は、上水用浄水場発生土に工
業用水用浄水場発生土を混合して得られる植物育成培地
に関する。さらに本発明は、上水用浄水場発生土50〜
90容量部に対し、工業用水用浄水場発生土50〜10
容量部を混合して得られる植物育成培地に関する。さら
に本発明は、植物育成培地に更にリン酸肥料を添加して
得られる植物育成培地に関する。さらに本発明は、植物
育成培地に、更に土壌改良材を添加して得られる植物育
成培地に関する。さらに本発明は、マンガン含有量の高
い上水用浄水場発生土に、マンガン含有量の低い工業用
水用浄水場発生土を混合して、植物育成培地とする、上
水用浄水場発生土を植物育成培地として有効に利用する
方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で対象とする上水用浄水場
発生土は、水道水などの上水を処理する浄水場もしくは
水道水など上水を多く処理する浄水場より発生したもの
である。上水用浄水場発生は、マンガン含有量が高く、
特に水溶性マンガンの含有量が高くそのため植物育成培
地としての利用を困難している。本発明で対象とする工
業用水用浄水場発生土は、工場で冷却水として用いられ
た工業用水などを処理する浄水場もしくはそのような工
業用水を多く処理する浄水場より発生したものである。
浄水場発生土は、通常、浄水場にポリ酸化アルミニウ
ム、硫酸アルミニウムなどの凝集剤を添加して得られる
ものを用いる。また、脱水処理過程で石灰処理をせずに
得られる浄水用発生土を用いる。本発明では、上水用浄
水場発生土に工業用水用浄水場発生土を混合する。混合
する割合は通常上水用浄水場発生土100容量部に対し
て10容量部以上であり、好ましくは上水用浄水場発生
土50〜90容量部に対し、工業用水用浄水場発生土5
0〜10容量部である。
【0009】本発明では、上水用浄水場発生土に工業用
水用浄水場発生土を混合して得られる植物育成培地に、
更にリン酸肥料を添加するのが好ましい。リン酸肥料と
しては保証リン酸成分が20%以上で、保証リン酸成分
の内50%以上がク溶性リン酸のものを1種類もしくは
複数種類同時に添加することが望ましい。ク溶性リン酸
とは、クエン酸可溶性のリン酸を指し、クエン酸で抽出
した溶液をキノリン重量法、キノリン容量法、バナドモ
リブデン酸アンモニウム法(詳解肥料分析法・越野正義
編著・養賢堂、P96〜114)で定量されるリン酸を
意味する。保証リン酸成分が20%以上で、保証リン酸
成分の内50%以上がク溶性リン酸であるリン酸肥料と
して、具体的には、BM熔燐を除く熔燐、重焼リン、熔
過リン、リンスターなどが挙げられる。添加するリン酸
肥料はどのような形態のものでも用いることができ2m
m以下程度の粒状が望ましい。リン酸肥料の添加量は、
通常、植物育成培地1リットル中にリン酸成分として8
00〜4000mg、好ましくは1500〜3000m
g、さらに好ましくは2000〜2500mgである。
リン酸肥料の添加時期は、とくに制限はなくいつでもよ
いが、例えば、植物育成培地を製造する時に上水用浄水
場発生土及び/又は工業用水用浄水場発生土に添加混合
してもよく、あるいは予め、上水用浄水場発生土及び/
又は工業用水用浄水場発生土中に添加混合して数ヶ月後
に植物育成培地を製造してもよい。
【0010】本発明では、植物育成培地に対して、生育
期間が長期間にわたる場合、カリ肥料を多く必要とする
果樹など特殊な植物を栽培する場合などは、必要に応じ
て、リン酸肥料以外に、窒素肥料、カリ肥料などの肥料
を添加してもよい。
【0011】本発明で添加する窒素肥料は、一般農業用
に施用されている窒素肥料、例えば、硫安、塩安、硝
安、尿素、IB窒素、CDU窒素、ウラホルム窒素など
が挙げられる。添加量は、窒素成分含量が本発明の植物
育成培地中通常10〜150mg/リットル、好ましく
は50〜120mg/リットルである。カリ肥料として
は、一般農業用に施用されているカリ肥料、例えば、塩
化カリ、硫酸カリ、硫酸カリ苦土、けい酸カリなどが挙
げられる。カリ肥料の混合量は、カリの成分含量が本発
明の植物育成培地中、通常5mg〜120mg/リット
ル、好ましくは、30〜80mg/リットルである。
【0012】本発明では、植物育成培地の物理性の向上
を目的として、必要に応じて、堆肥ピートモス、ゼオラ
イト、バーミキュライトなどの土壌改良材を添加しても
よい。本発明で添加する土壌改良材は一般的に市販され
ているいずれの土壌改良材でも良く、例えば、堆肥、ピ
ート、ピートモス、泥炭・草炭加工物などの植物質資材
やベントナイト、ゼオライト、バーミキュライト、パー
ライトなどの鉱物質資材、発泡スチロール粒、軽石、赤
玉土などが挙げられる。例えば、保水性を高めたい場
合、植物質資材のピートモス、鉱物質資材のパーライト
などが好ましく、添加量は本発明の植物育成培地中、通
常10〜50容量%、好ましくは35〜40容量%であ
る。添加時期は、特に制限はなくいずれでもよいが、例
えば、植物育成培地を製造する時に上水用浄水場発生土
及び/又は工業用水用浄水場発生土に添加混合、あるい
は予め上水用浄水場発生土及び/又は工業用水用浄水場
発生土に添加混合して数カ月後に植物育成培地を製造す
ることができる。
【0013】本発明では、更に植物病原菌に拮抗性を有
する微生物を添加してもよい。本発明に使用される微生
物としては、植物病原菌の拮抗性を有するものであれ
ば、特に制限なく、細菌類、放線菌類、真菌類などいず
れも使用できる。これら微生物ほ生菌類は勿論、生菌体
を凍結乾燥したもの、凍結融解したものなどであっても
よい。このような拮抗菌としては、例えば特公平3−6
1424、特公平3−61425号公報などに記載され
たものが挙げられる。より具体的には、土壌伝染性植物
病原菌フザリウム(Fusarium sp)に拮抗性
を有するバチルス・ライケニホルミス(Bacillu
s licheniformis)、サーモアクチノマ
イセス エスピー(Thermoactinomyce
s sp)及びペニシリウム エスピー(Penici
llium sp);土壌伝染性植物病原菌コルチシウ
ム・ロルフシイ(Corticium rolfsi
i)に拮抗性を有するアスベルギルス・テルリウス(A
spergillus terreus)及びトリコデ
ルマ・ビリデ(Trichoderma virid
e)などが挙げられる。これらの菌を実際に添加する場
合は、本発明の植物育成培地に添加して混合すれば良
い。拮抗菌の添加量は本発明の植物育成培地中、通常
0.02〜0.1容量%、好ましくは0.04〜0.0
6容量%である。拮抗菌の添加時期は袋詰する時に行な
う。拮抗菌を添加することによって、得られる植物育成
培地は作物の幼苗を育苗した場合、幼苗立枯病の発生防
除に有効であり、土壌病害を軽減する効果がある。
【0014】次に試験例及び実施例に基づいて本発明を
更に詳細に説明する。
【実施例】実施例1 i) 下記の資材を、体積比で以下の様に混合した。 上水用浄水場発生土 50% 工業用水用浄水場発生土 50% リンスターをリン酸成分として2500mg/リットル
【0015】実施例2 ii) 下記の資材を、体積比で以下の様に混合した。 上水用浄水場発生土 (30%) 工業用水用浄水場発生土 (30%) バーク堆肥 (30%) ピートモス (10%) iii) さらに肥料成分として、以下の様に混合して
植物育成培地を作成した。 リンスターをリン成分として2500mg/リットル CDUを窒素成分として150mg/リットル 硫酸カリをカリ成分として100mg/リットル 上記浄水場発生土について以下のような試験を行なっ
た。
【0016】
【試験例】試験例1 試験に供した浄水場発生土の化学性を表1に示した。A
浄水場発生土はマンガン含有量が最も高いレベルのもの
である。B浄水場発生土は上水用浄水場発生土としては
マンガン含有量が最も低いレベルのものである。C浄水
場発生土は工業用水用浄水場発生土としてはマンガン含
有量が最も高いレベルのものである。D浄水場発生土は
マンガン含有量が最も低いレベルのものである。試験に
供した浄水場発生土は無石灰・加圧脱水処理されたもの
で、10m/mの篩いに通し粒度を調えたものを試験に
供した。表2に示した組合せで混合し、リンスターをリ
ン酸成分として25000mg/リットル添加し、供試
培養土とした。
【0017】1996年11月1日にトマト“桃太郎”
(タキイ種苗)、ユウガオ“ドン・K”(久留米原種育
成会)を播種し、11月10日に第1本葉が展開した苗
を3寸ポットに詰めた供試培養土に移植し、幼植物試験
を開始した。試験は1試験区6株ずつ、計96株行っ
た。ガラス温室内で最低気温を15℃に管理し、灌水は
毎日十分に行った。施肥、薬剤散布等は行わなかった。
1月間育苗し、11月10日に生育調査を行った。生育
調査は地上部乾物重とマンガン過剰障害の発生程度につ
いて行った。パンジーを用いた試験では、1996年1
1月1日にパンジーの3寸ポット苗を10リットル容量
のポットに詰めた供試培養土に移植し、幼植物試験を開
始した。ガラス温室内で最低気温を15℃に管理し、灌
水は十分に行った。試験は1試験区6株ずつ、計96株
行った。施肥、薬剤散布等は行わなかった。2月間育苗
し、1997年1月1日に生育調査を行った。生育調査
は地上部新鮮重と生理障害の発生程度について行った。
ゴールドクレストを用いた試験では、1996年11月
1日にゴールドクレストの3寸ポット苗を3リットル容
量のポットに詰めた供試培養土に移植し、幼植物試験を
開始した。試験は1試験区3株ずつ、計48株行った。
ガラス温室内で最低気温を15℃に管理し、灌水は週に
2回十分に行った。施肥、薬剤散布等は行わなかった。
6月間栽培し、1997年7月1日に生育調査を行っ
た。生育調査は樹高伸長量と生理障害の発生程度につい
て行った。
【0018】
【表1】 表1 供試浄水場発生土のマンガン含有量 ──────────────────────────────────── マンガン含有量mg/100g ─────────────────────── 浄水場 都道府県 種類 水溶性 交換性 易還元性 ──────────────────────────────────── A浄水場 東京都 上水 12.3 89.3 97.8 B浄水場 東京都 上水 8.6 48.9 46.2 C浄水場 愛知県 工業用水 0.1 42.3 45.6 D浄水場 愛知県 工業用水 0.2 10.3 11.1 ────────────────────────────────────
【0019】本発明において、水溶性マンガンとは、蒸
留水浸出によって測定されるマンガンのことをいい、交
換性マンガンとは、二価のマンガンを主たる対象とし、
中性1N酢酸アンモニウム液浸出法(土壌標準分析・測
定法・土壌標準分析・測定法委員会編、博友社発行、2
21頁)によって測定されるマンガンを意味する。交換
性マンガンは水溶性マンガンを含む。易還元性マンガン
とは、軽度の還元により二価に変化するマンガンを主た
る対象とし、0.2%ヒドロキノン含有中性1N酢酸ア
ンモニウム液浸出法(土壌標準分析・測定法・土壌標準
分析・測定法委員会編、博友社発行、221頁)によっ
て測定されるマンガン量を意味する。易還元性マンガン
は交換性マンガンを含む。
【0020】
【表2】 表2 試験区 ─────────────────────────── No. 浄水場発生土 混合割合(%) ─────────────────────────── 1 A 100 2 A : C 90 : 10 3 A : C 70 : 30 4 A : C 50 : 50 5 A : D 90 : 10 6 A : D 70 : 30 7 A : D 50 : 50 8 B 100 9 B : C 90 : 10 10 B : C 70 : 30 11 B : C 50 : 50 12 B : D 90 : 10 13 B : D 70 : 30 14 B : D 50 : 50 15 C 100 16 D 100 ───────────────────────────
【0021】
【表3】 表3 トマトとユウガオの生育に及ぼす影響 ──────────────────────────────────── 試験区 トマト ユウガオ 地上部乾物重 マンガン過剰障害 地上部乾物重 マンガン過剰障害 (g/株) (g/株) ──────────────────────────────────── 1 0.2 + + 0.1 + + 2 0.8 + 0.3 + + 3 1.1 − 0.6 + 4 1.3 − 1.4 − 5 0.9 + 0.9 + 6 1.1 − 1.2 − 7 1.2 − 1.4 − 8 0.8 + 0.3 + + 9 1.0 − 0.8 + + 10 1.2 − 1.5 + 11 1.2 − 1.6 − 12 1.3 − 1.3 − 13 1.2 − 1.4 − 14 1.3 − 1.5 − 15 1.2 − 1.4 − 16 1.3 − 1.4 − ──────────────────────────────────── ++障害甚 +障害軽度 −障害なし(下位葉の発生程度により評価)
【0022】
【表4】 表4 パンジーとゴールドクレストの生育に及ぼす影響 ──────────────────────────────────── 試験区 パンジー ゴールドクレスト 地上部乾物重 マンガン過剰障害 樹高伸長量 マンガン過剰障害 (g/株) (cm/株) ──────────────────────────────────── 1 0.0 + + 0.0 + + 2 3.6 + 1.3 − 3 10.0 − 1.5 − 4 10.2 − 2.2 − 5 5.2 + 1.6 − 6 10.5 − 2.2 − 7 10.6 − 2.3 − 8 7.6 + 0.9 − 9 8.3 − 1.8 − 10 10.8 − 2.2 − 11 10.9 − 2.3 − 12 10.2 − 2.2 − 13 10.9 − 2.3 − 14 11.0 − 2.1 − 15 11.6 − 2.3 −16 11.2 − 2.5 − ++障害甚 +障害軽度 −障害なし(下位葉の発生程度により評価)
【0023】表3、4に示したように、上水用浄水場発
生土だけで栽培した場合、マンガン過剰障害が発生し、
ほとんど枯死するかもしくは著しく生育が抑制された。
ほとんど交換性及び易還元性マンガンのマンガン含有量
が同じであったBとCを比べると、上水用浄水場発生土
であるBで障害が認められたが、工業用水用浄水場発生
土のCではまったく発生しなかった。上水用浄水場発生
土に工業用水用浄水場発生土を混合すると混合割合が高
いほどマンガン過剰障害が軽減され、生育がよくなっ
た。マンガン含有量が著しく高かったA浄水場発生土で
も、工業用水用浄水場発生土を50%混合すると、最も
マンガン過剰障害が発生しやすかったウリ科作物のユウ
ガオでもマンガン過剰障害が発生せず、良好な生育を示
した。また、マンガン過剰障害が最も発生しにくかった
ゴールドクレストでは、最もマンガン含有量が高いA浄
水場発生土に対して10%以上工業用水用浄水場発生土
を混合するとマンガン過剰障害が発生しなかった。
【0024】試験例2 試験に供した浄水場発生土の化学性を表5に示した。い
ずれの浄水場発生土も上水、工業用水用浄水場発生土の
うちマンガン含有量が最も高いレベルのものであるとい
える。試験に供した浄水場発生土は無石灰・加圧脱水処
理されたもので、10m/mの篩いに通し粒度を調えた
もの用いた。浄水場発生土に混合する土壌改良材混合物
はバーク堆肥とピートモスを体重比で3:1に混合した
ものを用いた。試験区は表6に示した通り、上水用浄水
場発生土と工業用水用浄水場発生土の混合割合3段階と
土壌改良材混合物の添加割合3段階を組み合わせて、計
9段階とした。比較的対照として、市販培養土であるG
培土を供試した。また、表6の通りに作成した培地にリ
ンスターをリン酸成分として25000mg/リット
ル、CDU窒素を窒素成分で100mg/l、硫酸カリ
をカリ成分で50mg/l添加し、供試培養土とした。
【0025】1997年2月1日にユウガオ“ドン・
K”(久留米原種育成会)を播種し、2月10日に第1
本葉が展開した苗を3寸ポットに詰めた供試培養土に移
植し、幼植物試験を開始した。試験は1試験区6株ず
つ、計54株行った。ガラス温室内で最低気温を15℃
に管理し、灌水は毎日十分に行った。施肥、薬剤散布等
は行わなかった。1月間育苗し、3月10日に生育調査
を行った。生育調査は地上部乾物重とマンガン過剰障害
の発生程度について行った。ゴールドクレストを用いた
試験では、1997年2月10日にゴールドクレストの
3寸ポット苗を3リットル容量のポットに詰めた供試培
養土に移植し、幼植物試験を開始した。試験は1試験区
3株ずつ、計27株行った。ガラス温室内で最低気温を
15℃に管理し、灌水は週に3回十分に行った。施肥、
薬剤散布等は行わなかった。6ケ月間栽培し、1997
年8月10日に生育調査を行った。生育調査は樹高伸長
量と生理障害の発生程度について行った。
【0026】
【表5】 表5 供試発生土のマンガン含有量 ──────────────────────────────────── マンガン含有量mg/100g ─────────────────────── 浄水場 都道府県 種類 水溶性 交換性 易還元性 ──────────────────────────────────── E発生土 A浄水場 東京都 上水 10.3 88.7 98.1 F発生土 C浄水場 愛知県 工業用水 0.1 41.1 44.5 ────────────────────────────────────
【0027】
【表6】 表6 試験区(%) ──────────────────────────────── No. 浄水場発生土混合割合 土壌改良材との混合割合 E発生土:F発生土 発生土:土壌改良材混合物 ──────────────────────────────── 1 10 : 0 100 : 0 2 10 : 0 70 : 30 3 10 : 0 50 : 30 4 7 : 3 100 : 0 5 7 : 3 70 : 30 6 7 : 3 50 : 50 7 5 : 5 100 : 0 8 5 : 5 70 : 30 9 5 : 5 50 : 50 10 G培土 ────────────────────────────────
【0028】
【表7】 表7 ユウガオとゴールドクレストの生育に及ぼす影響 ──────────────────────────────────── 試験区 ユウガオ ゴールドクレスト 地上部乾物重 マンガン過剰障害 樹高伸長量 マンガン過剰障害 (g/株) (cm/株) ──────────────────────────────────── 1 0.3 + + 0.1 + + 2 0.5 + 2.4 + 3 0.9 + 2.6 + 4 0.8 + + 2.5 − 5 1.6 + 2.7 − 6 1.9 − 3.1 − 7 1.8 − 3.0 − 8 1.9 − 3.3 − 9 2.1 − 3.3 − 10 1.8 − 2.6 ──────────────────────────────────── ++障害甚 +障害軽度 −障害なし(下位葉の発生程度により評価)
【0029】植物試験の結果を表7に示した。マンガン
に対する感受性が強いユウガオでは、上水用浄水場発生
土のE発生土だけを用いた場合、土壌改良材混合物を5
0%添加してもマンガン過剰障害が発生し、生育が抑制
された。E発生土3容量に対して工業用水用浄水場発生
土であるF発生土を1容量混合し、土壌改良材混合物と
50%容量ずつ混合したものと、E発生土5容量に対し
F発生土を5容量混合したものでマンガン過剰障害が発
生せず、市販G培土に比べて同等以上の生育が得られ
た。ゴールドクレストではE発生土だけの区で著しいマ
ンガン過剰障害が発生し、ほとんど生育しなかったが、
工業用水用浄水場発生土を混合することによって、ま
た、土壌改良材混合物混合によってマンガン過剰障害の
発生が抑制され、生育が良好となり、市販G培土と比べ
ても同等以上であった。
【0030】
【発明の効果】上水用浄水場発生土に工業用水用浄水場
発生土を混合して植物育成培地として利用することによ
って上水用浄水場発生土を植物育成培地に用いた場合に
生ずる作物のマンガン過剰障害が軽減される。従って、
本発明によって、マンガン含有量が高い上水用浄水場発
生土を植物育成培地として有効且つ安定的に利用するこ
とが可能となった。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上水用浄水場発生土に工業用水用浄水場
    発生土を混合して得られる植物育成培地。
  2. 【請求項2】 上水用浄水場発生土50〜90容量部に
    対し、工業用水用浄水場発生土50〜10容量部を混合
    して得られる請求項1記載の植物育成培地。
  3. 【請求項3】 植物育成培地に、更にリン酸肥料を添加
    する請求項1または2記載の植物育成培地。
  4. 【請求項4】 植物育成培地に、更に土壌改良材を添加
    する請求項1から3のいずれかに記載の植物育成培地。
  5. 【請求項5】 マンガン含有量の高い上水用浄水場発生
    土に、マンガン含有量の低い工業用水用浄水場発生土を
    混合して、植物育成培地とする、上水用浄水場発生土を
    植物育成培地として有効に利用する方法。
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