JP2506572B2 - ゼオライトと浄水場発生土等の混合物 - Google Patents

ゼオライトと浄水場発生土等の混合物

Info

Publication number
JP2506572B2
JP2506572B2 JP2323234A JP32323490A JP2506572B2 JP 2506572 B2 JP2506572 B2 JP 2506572B2 JP 2323234 A JP2323234 A JP 2323234A JP 32323490 A JP32323490 A JP 32323490A JP 2506572 B2 JP2506572 B2 JP 2506572B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soil
parts
zeolite
lake
water purification
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2323234A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04197110A (ja
Inventor
逸男 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DOJO HOZEN KENKYUSHO JUGEN
Original Assignee
DOJO HOZEN KENKYUSHO JUGEN
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DOJO HOZEN KENKYUSHO JUGEN filed Critical DOJO HOZEN KENKYUSHO JUGEN
Priority to JP2323234A priority Critical patent/JP2506572B2/ja
Publication of JPH04197110A publication Critical patent/JPH04197110A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2506572B2 publication Critical patent/JP2506572B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はゼオライトと浄水場発生土及び/又は湖底泥
とを混合してなる混合物であり、殊に培養植物体中にけ
い素成分を補給する目的で園芸用土、育苗培土、殊に園
芸用育苗培土或は水稲用育苗培土、土壌改良資材、等と
して使用することの出来る混合物に関する。
[従来の技術] けい素は土壌を構成する最も主要な成分であるが、作
物に対する要求性は作物の種類により著しく相違する。
例えばトマトなどは肥料としてけい素を必要としない。
一方、水稲や麦を始めとする禾本科植物では土壌中から
多量のけい素を吸収してけい化細胞を発達させ、作物の
組織を丈夫にすると共に、病害虫に対する抵抗性を強め
ている。
このため、今日では特に水田に対して肥料としてのけ
い素の補給が一般的な施肥技術として定着している。
従来、最も一般的なけい素補給資材としてケイカル肥
料が挙げられる。ケイカル肥料は製鉄所で銑鉄の副産物
として生産される高炉水砕スラグ等を破砕、整流して袋
詰めしたものである。
ケイカル肥料は肥料取締法でけい酸質肥料として指定
され、また、ケイカル肥料のけい素補給効果に関する研
究例も多い。
しかし、一方ではケイカル肥料の肥効を疑問視する報
告もあり、当該学会内でも統一見解が得られるには至っ
ていない。
従って、水稲生産者はけい素の補給効果が明確でない
従来のけい酸質肥料に換わる新しい資材の開発を待ち望
んでいる。
また、従来、市販の園芸用土および育苗培土は山土に
堆肥やピートモスなどの有機物、肥料を配合し、混合あ
るいは造粒したものが主流をなしている。
しかし、最近では主原料である山土の入手が困難とな
り始め、これに換わる新しい資材の開発が急がれてい
る。
例えば、浄水場発生土を使用して、育苗培土を得る試
みもあった。(特開昭53−69127号公報、特公昭58−262
94号公報)。
これらの発明はいずれも浄水場発生土単独あるいは浄
水場発生土を主体とする培土であるが、次の理由により
広く実用化されるには至っていない。
浄水場発生土中には凝集剤に由来する水酸化アルミニ
ウムゲルを多量に含有するため、りん酸肥料の効果が著
しく低い。
浄水場発生土中には2%前後程度の多量の有機態窒素
が含有されるため窒素の無機化、硝酸化成作用に伴って
多量の硝酸が生成し、その結果培土の電気伝導率が上昇
して苗の生育が阻害される。
浄水場発生土中には50〜1000ppm程度の多量の2価マ
ンガンが含有されるので、苗にマンガンが異常吸収され
著しい生育阻害を受ける。
特開昭53−69127号公報で対象としている高分子凝集
剤、例えばアクリルアミド添加浄水場発生土の場合には
本薬剤に由来する窒素の無機化により苗の徒長あるいは
塩類濃度障害を起こす危険性が高い。
それにもかかわらず、特公昭58−26294号公報の発明
は浄水場発生土を使用する発明であるが、浄水場発生土
を使用する目的は、単に一般的な植物の成長のほかに育
苗用床土としての苗マットの崩れやすさを防止するにあ
る。
しかしながら、本発明記載の様な植物体中にけい素を
補給するという思想は全く開示されていない。
次にゼオライトに窒素肥料を添加し、りん酸でpHを調
整することにより水稲育苗用床土として利用しようとす
る試みもあった(特開昭61−149023号公報)。
ゼオライトはけい素を主成分とする鉱物ではあるが、
実施例1に示すとおり植物に有効なけい素含有率は本発
明品に比較して著しく低く、けい素補給資材としての効
率は乏しい。
[発明が解決しようとする課題] 本発明はゼオライトを用いて、これと浄水場発生土及
び/又は湖底泥との一定割合の混合物を作成し、浄水場
発生土又は湖底泥の農業利用上の欠陥を克服し、かつ植
物体に容易にけい素を補給し得るような混合物、園芸用
土、園芸及び水稲用育苗培土並びに土壌改良資材を提供
しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、 1.ゼオライト32部乃至70部に対し浄水場発生土及び/又
は湖底泥68部乃至30部を混合してなる植物体へのけい素
補給用混合物、 2.ゼオライト32部乃至70部に対し浄水場発生土及び/又
は湖底泥68部乃至30部を混合してなる園芸用土、 3.ゼオライト32部乃至70部に対し浄水場発生土及び/又
は湖底泥68部乃至30部を混合してなる育苗培土、殊に園
芸用育苗培土或は水稲用育苗培土、 4.ゼオライト32部乃至70部に対し浄水場発生土及び/又
は湖底泥68部乃至30部を混合してなる保肥力改善用土壌
改良資材、 よりなる。
本発明品のゼオライトと浄水場発生土及び/又は湖底
泥との一定割合の混合物を得るために、使用することの
できるゼオライトは、合成ゼオライト及び天然ゼオライ
トがあるが、天然ゼオライトが好ましい。
ここで、天然ゼオライトとは沸石とも称し、グリーン
タフ地帯において火山ガラスの続成作用により生成した
3次元編目構造をなす結晶用アルミノケイ酸塩鉱物で、
その一般式は Me2/nO・Al2O3・xSiO2・yH2O(Me:アルカリ又はアルカ
リ土金属、n:Meの電荷、x,y:係数。)で示されるもので
あり、例えばクリノプチロライト、モルデナイトを主成
分とする天然ゼオライトが例示される。
ここで、天然ゼオライトとしては粒状であってもよい
が、粒径1mm以下、殊に粒径0.5mm以下の粉状が更に好ま
しい。
ゼオライトは一般に微多孔性であり、好ましくは陽イ
オン交換容量(CEC)としては通常50乃至200meq/100gの
価を有するものである。
また、その孔径は、ほぼカリウムイオンの大きさに一
致するので、カリウムイオンを選択的に吸着するがりん
酸は吸着し難い等の特性を有する。
次に、本発明で使用し得る浄水場発生土及び又は湖底
泥とは、例えば浄水場発生土(「発生土」、「浄水ケー
キ」、或は浄水場の沈殿廃土である「浄水廃土」等とも
言う。)、湖底泥(「湖底土」とも言う。)の様な化石
化していない珪藻類を含有している物質を好ましく使用
することができる。
ここで、浄水場発生土及び/又は湖底泥とは河川表流
水或は湖沼水を原水とする浄水場で原水にアルミニウム
化合物、例えばポリ塩化アルミニウム又は硫酸アルミニ
ウム等を添加して浮遊物質を凝集させ、この凝集物を沈
降、濃縮、脱水した物である。
この発生土は微砂、粘土、珪藻類等を含むプランクト
ンその他の微生物、凝集剤に由来する水酸化アルミニウ
ムゲルからなる成分を主体として含有するものである。
またこの発生土のpH(H2O)は6.0〜6.6であり、全炭
素はほぼ6〜17%、全窒素はほぼ1.5〜3.5%である。全
アルミニウム(Al2O3)は18〜25%、ph4、1M酢酸ナトリ
ウム抽出法による可溶性アルミニウム(Al2O3)はほぼ
3〜15%であり、アニオン固定力が大きく、殊にりん酸
固定力が極めて大きい。
この発生土中の可給態けい素成分量はSiO2として50〜
1000mg/100g、好ましくは200〜1000mg/100g程度であ
り、その測定はpH4、1モル酢酸ナトリウム抽出法
(「土壌養分分析法」第278頁乃至第280頁(株)養賢堂
発行参照)を使用した。
また、湖底底とは冨栄養化した河川、湖沼の浚渫土で
あって通常可給態けい素成分量はSiO2として50乃至500m
g/100g程度含有するものである。
本発明においては前記のようなゼオライト32乃至70部
に対し前記のような浄水場発生土及び/又は湖底泥を68
乃至30部を混合し、必要に応じ所要粒度になるように造
粒の上、使用することにより植物体中へのけい素成分の
必要量の補給を行なうことが初めて可能となった。
本発明品は単に粉末状及び/又は粒状のゼオライトに
対し浄水場発生土及び/又は湖底泥を混合、使用しても
良いが、望ましくは第三成分を添加し、又は添加するこ
となくペレタイザー、カッター、等を使用して造粒の
上、平均粒径が0.5乃至3mm程度の粒状物とするのが望ま
しい。
本発明品は、単なる混合物としてのみならず、園芸用
土、園芸用育苗培土、水稲用育苗培土、土壌改良質材等
として有効に使用することができる。
本発明品を園芸用土あるいは園芸用育苗培土として使
用する際には、混合物1Kg当たり0.5g乃至5gのりん酸ア
ンモニウムを添加することが好ましく、水稲用育苗培土
として使用する際は、上記のりん酸アンモニウムの他り
ん酸あるいは硫酸、その他を添加してpHを5.5程度に調
整することが好ましい。
ゼオライトとして天然ゼオライトを使用する際には天
然ゼオライト中に多量のカリウム、カルシウム、マグネ
シウムが含有される。又、マンガン、亜鉛、銅等の微量
要素は浄水場発生土中に含有されるので、カリウムや微
量要素肥料を添加する必要はない。
本発明品を土壌改良質材として使用する際には、本発
明品をそのまま、あるいは適量のりん酸肥料を添加し
て、圃場面積10アール当たり0.5t乃至10t程度、好まし
くは5t乃至10t程度の割合で施用することが好ましい。
[作用] 従来より、水稲の生育にはけい素の補給が不可欠であ
ることが知られている。そのため、一般に高炉水砕スラ
グなどの鉱滓類を原料としたケイカル肥料が水田に施用
されているが、その施用効果は否定的な研究結果も多
い。
本発明者は浄水場発生土及び/又は湖底泥等の様な化
石化していない珪藻類を多量に含む資質を水田に施用す
ると水稲中にけい素が容易に吸収されることを初めて見
い出した。
しかしそれらを単独で使用すると、前記の原因によ
り、植物の生育に重大な障害を及ぼす。
そこで、浄水場発生土及び/又は湖底泥にゼオライト
を一定の割合で混合した結果、浄水場発生土及び/又は
湖底泥を単独で使用した場合の問題点を解決すると共に
植物にけい素を供給し得ることを見い出し、本混合物を
発生するに至った。
本発明品中の成分であるゼオライトは三次元網目構造
を成す含水アルミノケイ酸塩鉱物で陽イオン交換容量が
極めて大きく、例えば通常50乃至200meq/100g程度に及
ぶ。その構造中には微細な孔隙を有し、その孔隙と大き
さのほぼ一致するアンモニウムイオン及びカリウムイオ
ンを特異的に捕捉する等の特性を有する。
ここで、例えば浄水場発生土のみを使用した際には浄
水場発生土中の窒素が無機化し、多量のアンモニウムイ
オンを生成する。続いて起きる硝酸化成作用によりアン
モニウムイオンは硝酸イオンに変化すると共に電気伝導
率が上昇して、植物体が徒長する、あるいは塩類濃度障
害により生育が阻害される。しかし、ゼオライトを混合
すればアンモニウムイオンを捕捉吸着して、硝酸化成作
用を抑制する。
また、浄水場発生土は多量の2価マンガンイオンを含
有するため、単独で使用すれば植物に著しいマンガン過
剰障害をもたらす。しかし、陽イオン交換容量が著しく
大きなゼオライトを混合すれば浄水場発生土中の2価マ
ンガンイオンを吸着するのでマンガン過剰障害を回避す
ることができる。
さらに、アルミニウム性の著しく強い浄水場発生土を
単独で使用すると、発生土中の水酸化アルミニウムにり
んが吸収され、植物へのりんの吸収が阻害されるが、り
んの肥効率を高める作用を有するゼオライトを混合する
ことでこれを回避することができる。
これら、ゼオライトの混合効率を得るには浄水場発生
土及び/又は湖底泥30部乃至68部に対し、ゼオライト70
部乃至32部混合することが必要であり、32部以下では植
物体の生育阻害を十分に回避できない。また、70部以上
ではけい素補給効果を充分得ることができない。
[実施例1] 加圧脱水処理方式による浄水場発生土50部にクリノプ
チロライトを主成分とする天然ゼオライト50部を混合し
て、ペレタイザーによる造粒を行ない、平均粒径1〜3m
mから成る本発明品混合物を得た。
本発明品及び両原料の土壌養分分析法による土壌分析
結果は表1のとおりであった。
本発明品は中性を呈し、電気伝導率、アンモニア態窒
素、交換性マンガン(2価マンガン)は原料である浄水
場発生土に比較して著しく低かった。
一方、植物に吸収されるけい素含有量の指標であるpH
4、1モル酢酸ナトリウム抽出法による可給態けい酸は
天然ゼオライトに比較して、著しく高かった。
また、天然ゼオライトを原料とするため、浄水場発生
土に比較して多量の交換性カリウムを含み、陽イオン交
換容量が大きかった。したがって、本発明品は園芸用培
土として、また土壌の保肥力改善資材としての効果も優
れている。
[実施例2] 実施例1で得た本発明品1Kgにりん酸アンモニウム2g
とりん酸15ccとを添加した。これを水稲用育苗箱に4Kg
充填して、水稲(品種:コシヒカリ)の催芽種子200gを
播種し、ガラス温室内で21日間栽培した。同時に市販水
稲用育苗培土2種類を供試した。
得られた水稲苗の形態及び無機成分組成は表2のとお
りであった。
本発明品を育苗培土として使用した水稲苗の葉齢、生
育重、根重は市販品とほぼ同等であったが、けい素が含
有率は市販品の約2倍に及んだ。
[実施例3] 千葉県で採取した壌土質水田土壌4Kgに実施例1で得
た本発明品混合物を土壌改良資材としてそれぞれ10、2
0、100、及び200g混合し、肥料として硫酸アンモニウム
2.4g、過リン酸石灰2.9g、塩化カリウム0.8gを添加し
た。
これらを1/5000aワグネルポットに充填した。
本発明品施用区の他に、上記肥料のみを添加した対照
区、ケイカル肥料10gと上記肥料を添加したケイカル区
を設け、葉齢3.2の水稲(品種:コシヒカリ)苗を各3
本移植し、終始湛水条件下で約4カ月栽培した。
なお、肥料取締法に定められた0.5モル塩酸油出法に
よる本発明品およびケイカルの可溶性けい酸含有率はそ
れぞれ1.81%及び36.1%であった。したがって、ケイカ
ル10gと本発明品200g中に含有される可溶性けい酸量が
ほぼ等しくなる。
水稲の収量及び幼穂形成期に採取した茎葉のけい素含
有率は表3のとおりであった。
本発明品の施用により水稲の籾重は明らかに増加した
が、ケイカル区での増収効果は認められなかった。
籾の千粒重は籾重と同様の傾向にあり、本発明品の施
用に伴う土壌改良効果により籾の充実が促進されたもの
である。
幼穂形成期における茎葉のけい素含有率の著しい増大
は、本発明品100g以上の施用区で顕著に認められた。
本発明品100g中に含有される0.5モル塩酸可溶性けい
酸量はケイカルの約50%に過ぎないのにも係わらず、水
稲中のけい素含有率がケイカルより高かった。すなわち
本発明品のけい素吸収効率がケイカルより高いことを物
語っている。
本発明品10g/ポットおよび20g/ポット中の0.5モル塩
酸可塑性けい酸量はケイカルより遥かに少ないにも係わ
らず、けい素含有率はケイカルとほぼ同等であった。更
に、籾重と千粒重ではケイカルより高く、土壌改良効果
において本発明品はケイカルより優れていることは明ら
かである。
[実施例4] 湖沼の底泥(以下「湖沼泥」と称する。)中には、珪
藻が多量に含有されており、水稲へのけい酸補給効果が
期待される。
そこで、千葉県手賀沼の湖底泥を供試して水稲のポッ
ト栽培試験を実施した。
1988年(昭和63年)3月に千葉県手賀沼の湖畔に近い
五条谷の水田に浚渫された湖底泥を採取し、風乾後、孔
径2mmの篩を通した。また、湖底泥の対照として水田土
壌を採取し、同様に処理した。
湖底泥および水田土壌の化学性は表4の通りである。
表4の結果から水田の土壌に比較して、湖底泥は約3
倍の可給態けい酸を含有していることが明らかとなっ
た。
試験区として対照区(水田土壌のみ)、湖底泥50%区
(水田土壌と同量の湖底泥を混合)、および湖底泥区
(湖底泥のみ)を設けた。
上記3資材6リッターに肥料として硫安を1.2g、過り
ん酸石灰を2.9g、塩化カリウムを0.8g施用し、よく混合
した。それらを1/500アールワグネルポットに詰め、湛
水した。
1988年5月6日に予め21日間育苗した水稲(品種:コ
シヒカリ)苗3株を移植した。7月7日、全区に追肥と
して硫安1.2gを施用し、9月18日に収穫した。
なお、栽培場所は東京農業大学土壌学研究網室で、栽
培全期間を通じて湛水状態とした。また、湛水および潅
水に使用した水は全てイオン交換水である。
1処理区当たりのポット数(反復数)は3とした。
刈り取った水稲は天日でよく乾燥後、わら(茎、葉)
と籾に分け収量を測定した。
水稲のけい酸分析試料として茎部と止め葉を採取し
た。止め葉は穂直下の葉で、水稲のけい酸含有率を評価
する分析用試料として使用されることが多い。
茎部と止め葉を粉砕器で0.5mm以下に粉砕した。けい
酸の分析はメタホウ酸リチウム溶融・ICP発光分析法に
よった。
水稲の生育、収量および茎、止め葉のけい酸含有率を
表5に示す。
表5の結果より、草丈は試験区間で変化が認められな
かった。わら重および籾重は湖底泥区で明らかに増加し
たが、湖底泥50%区では対照区と同様であった。
一方、水稲中のけい酸含有率は湖底泥50%区および湖
底泥区で顕著に増加し、その増加率は湖底泥50%区で約
130%、湖底泥区で約160%に及んだ、茎中のけい酸含有
率の増加により、対倒伏性の向上が期待できる。
[発明の効果] 浄水場発生土は、全国の浄水場から年間数十万トン産
出されるが、それらの大部分は産業廃棄物として多額の
経費を費やし埋め立て材等として処分されている。
一部にはこれらを有効な農業資材として客土材、培土
等として利用しようとする試みもあるが、前記の理由に
より広く実用化されるには至っていない。
本発明はゼオライトと浄水場発生土及び/又は湖底泥
を一定割合で混合して、園芸用土、園芸用及び水稲用育
苗培土、土壌改良資材として使用することにより、浄水
場発生土及び/又は湖底泥の農業利用上の欠点を完全に
克服するものであり、浄水場発生土及び/又は湖底泥の
資源としての有効利用に多大な貢献を成すものである。
特に、本発明品が有する植物へのけい素供給効果は、
わが国の基幹農産物である水稲や野菜の増収、高品質化
に大きく寄与するものである。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゼオライト32部乃至70部に対し浄水場発生
    土及び/又は湖底泥68部乃至30部を混合してなる植物体
    へのけい素補給用混合物。
  2. 【請求項2】ゼオライト32部乃至70部に対し浄水場発生
    土及び/又は湖底泥68部乃至30部を混合してなる園芸用
    土。
  3. 【請求項3】ゼオライト32部乃至70部に対し浄水場発生
    土及び/又は湖底泥68部乃至30部を混合してなる育苗培
    土。
  4. 【請求項4】ゼオライト32部乃至70部に対し浄水場発生
    土及び/又は湖底泥68部乃至30部を混合してなる保肥力
    改善用土壌改良資材。
JP2323234A 1990-11-28 1990-11-28 ゼオライトと浄水場発生土等の混合物 Expired - Fee Related JP2506572B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2323234A JP2506572B2 (ja) 1990-11-28 1990-11-28 ゼオライトと浄水場発生土等の混合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2323234A JP2506572B2 (ja) 1990-11-28 1990-11-28 ゼオライトと浄水場発生土等の混合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04197110A JPH04197110A (ja) 1992-07-16
JP2506572B2 true JP2506572B2 (ja) 1996-06-12

Family

ID=18152504

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2323234A Expired - Fee Related JP2506572B2 (ja) 1990-11-28 1990-11-28 ゼオライトと浄水場発生土等の混合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2506572B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6536973B2 (ja) * 2017-11-06 2019-07-03 常陽化成株式会社 土壌改良材の製造方法
JP7371831B2 (ja) * 2019-01-30 2023-10-31 株式会社ハイクレー 植栽用土壌改良材、及び植栽用土壌、並びに植栽用土壌の製造方法、及び植栽方法
JP7100076B2 (ja) * 2020-02-17 2022-07-12 株式会社吉田レミコン 土壌改良材およびその製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS511610B2 (ja) * 1973-09-14 1976-01-19
JPS5293539A (en) * 1976-01-26 1977-08-06 Kondo Takahiko Growing material for crop
JPS57122714A (en) * 1981-01-21 1982-07-30 Ishihara Hiro Kogyo Production of particulate cultivation soil
JPS5826294A (ja) * 1981-08-10 1983-02-16 株式会社東芝 高速増殖炉のメンテナンス補助装置
JPH0279910A (ja) * 1988-09-19 1990-03-20 Ninaki Akira 粒状天然ゼオライトを主成分とする混合園芸培土

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04197110A (ja) 1992-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5106405A (en) Horticultural medium consisting essentially of natural zeolite particles
US6887828B2 (en) Phillipsitic zeolite soil amendments
JP5205588B2 (ja) 人工ゼオライトを含む培養土改良材及び培養土
JP2506572B2 (ja) ゼオライトと浄水場発生土等の混合物
US11952319B2 (en) Selecting and applying metal oxides and clays for plant growth
JP5401656B2 (ja) 粘土熱処理粒状物
JP3264838B2 (ja) 育成培地とその製造法
JP4813127B2 (ja) 粒状肥料入り育苗培地
JP3302342B2 (ja) シクラメン栽培用培地
JP3004630B1 (ja) 土壌病害発病抑制資材
JP3882142B2 (ja) 崩壊性粒状石膏
JP3037907B2 (ja) 浄水場発生土にゼオライトを添加して得られる植物育成培地とその製造法
Meena et al. Effect of silicon and phosphorus on available Si, P, Fe and Mn content and nutrient ratio of P-stressed maize (Zea Mays L.)
JPH0984451A (ja) 粉粒状人工培土
RU2183058C1 (ru) Субстрат для выращивания растений в защищенном грунте
JP3232039B2 (ja) 植物育成培地
JPS6149924B2 (ja)
WO2012160727A1 (ja) 泥炭湿地土壌の土壌改良栽培法
Vityakon et al. Effects of manure on soil chemical properties, yields, and chemical compositions of Chinese kale grown in alluvial and sandy paddy soils of Northeast Thailand. I. Soil chemical properties and yields of Chinese kale.
JPH07289076A (ja) 農業用資材
Ekpe et al. DISCOVERY
CA3138031A1 (en) Procedure for obtaining substrates and controlled release zeolitic fertilizers and plant treatment methods
HAMDOON USING ZEOLITE AND BENTONITE TO IMPROVE SOME NITROGEN FERTILIZERS USE EFFICIENCY IN SANDY SOILS
JPH0542888B2 (ja)
JPH09272868A (ja) 新規な高カルシウム作物用土壌改良剤

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees