JP3878968B2 - 高架栽培方法及びその高架栽培用ベッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、農作物の栽培用培土およびその培土を用いた高架栽培方法に関し、特に浄水場の浄水汚泥を活用した培土及び栽培方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、農作物の栽培は、土耕栽培が行われているが、育苗から収穫にいたる一連の作業において、中腰姿勢での作業が多く、その姿勢で植付から肥培管理、収穫に至るまで作業するため、過酷な作業となっており、また、除草作業など面倒な作業も必要であった。このような労働条件を改善するために、高架栽培が一部において行われている。
【0003】
高架栽培方法として、ロックウール栽培や水耕栽培を中心とした研究が盛んに行われている。このような栽培によれば、労働条件を含めて作業環境全体において著しく改善することができる。これらの養液栽培では、化学肥料中心の栽培がほとんどであり、有機栽培は行われていない。
【0004】
また、従来の高架栽培では、人工土壌として専用の栽培ベッドが使用されるが、このような有機栽培を目的とした培土のみを用いた高架栽培に適した栽培ベッドは開発されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような栽培は、施設費が非常に高く、また、化学肥料を多用するため、養液の液温や養分濃度などについて細かな管理が必要とされ、一般の農家での導入は困難であり、さらに有機栽培はほとんど不可能である。
【0006】
また、従来の土耕栽培のように化学肥料を用いて、そのまま高架栽培を行うと、塩類集積などによる連作障害が発生するため好ましくない。また、さらに従来の土耕栽培や水耕栽培においては、農業用水の確保が大きな問題であった。
【0007】
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、きつい中腰での作業を大幅に削減でき、楽な姿勢で作業を行うことができ、除草作業などの面倒な作業を不要とし、灌水量を大幅に削減することができ、農作物の育成効果が高く、有機栽培が可能な高架栽培を実現することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記に示す課題を解決するために、地面より高い位置に設けられた栽培ベッド上に、浄水ケーキからなる培土を盛土し、農作物を栽培するものである。
【0009】
該栽培ベッドは、地面より高い位置となるように設けられたものであり、作業しやすい高さの位置、例えば、草丈の短い作物の場合には、作業者が腰を伸ばして作業ができるように、作業者の腰の高さの位置となるようにすると良い。
【0010】
該浄水ケーキは、浄水場において原料水を浄化するときに発生する浄水処理汚泥を機械脱水して固化させたものである。
【0011】
浄水場の汚泥処理法は、大別して石灰あるいは高分子凝集剤を使用した薬注処理法と、自然濃縮法、あるいは凍結融解法を用いた無薬注処理法とがあるが、本発明では、無薬注処理された浄水汚泥により製造された浄水ケーキを使用することが好ましい。
【0012】
この浄水ケーキを破砕して、栽培ベッドに盛土して農作物の栽培を行うものである。
【0013】
また、この浄水ケーキは、もともと山林、緑地、農地などの土壌の一部分が河川水とともに運ばれてきたものであり、その安全性や有効性は非常に高いものであり、農作物の栽培に非常に適しているものである。
【0014】
しかしながら、そのほとんどが産業廃棄物として廃棄処分されており、極く一部が農作物の栽培用に使用されるに過ぎないのが現状であった。
【0015】
また、本発明では、前記の浄水ケーキからなる培土に、有用微生物資材を混合したものである。
【0016】
この浄水ケーキは、栽培用培土としての養分が十分に含まれているとともに、有用微生物の増殖環境としても優れており、市販されている有用微生物資材を混合することにより、容易に増殖させることができ、農作物の栽培に有用微生物の育成増進効果を発揮させることができる。
【0017】
また、有用微生物資材として市販されているEMセラミックスパウダーを用いると、浄水ケーキによる培土全体が活性化され、過剰な灌水においても土壌の腐敗劣化を防止することができ、生育のばらつきも無くなり、管理が非常に容易となる。EMセラミックパウダーは、抗酸化作用を有するセラミックを粉砕し、粉末化されたものが使用できる。
【0018】
また、浄化処理し、さらに水分子のクラスターを微細化処理した活性水を灌水して栽培することで、浄水ケーキによる培土中の有機物の劣化を防止し、腐敗分解を防止することができ、団粒化が促進され、理想的な培土とすることができる。また、養分が植物に吸収されやすく、生育が著しく良くなる。
【0019】
該浄化処理は、水中のごみなどの汚濁不純物を除去するためのものであり、凝集剤や吸着材や濾過材などによる浄化処理などが使用できる。
【0020】
また、クラスターの微細化処理は、水分子を微細化できる処理方法であればいずれでも良く、麦飯石などの遠赤外線を発する資材を用いた遠赤外線処理、磁石などの磁性材を用いた磁化処理や、活性炭やゼオライトなどのイオン交換材を用いたイオン交換処理、あるいは超音波処理などが使用できる。
【0021】
上記のように、培土の腐敗劣化を防止できるため、前記の栽培ベッドは、排水口を設けず、灌水を排水させずに農作物を栽培することができ、排水による環境汚染の問題も無く、高架栽培設備の製作が簡素化され、コストの削減となる。また、灌水量を従来の1/3以下にすることが可能である。
【0022】
また、本発明では、上記に示すような有機栽培を可能とするための高架栽培用の栽培ベッドとして、培土を直接盛土でき、栽培作物に応じてベッドの高さや大きさを調整できる組立構造であり、かつ低コストで容易に組立てることができる栽培ベッドを提供するものである。
【0023】
すなわち、ワイヤーメッシュで構成される箱型枠構造体の内面に、非透水性シートが敷設され、その内面に保護シートが敷設され、さらにその内部に植物栽培用培土が盛土される高架栽培用ベッドであり、その架台構造をL型アングル材により構成し、ボルトナットによる組立式構造としたものである。
【0024】
該ワイヤーメッシュは、金属性のワイヤーを網状に形成されたものであり、鋼製またはステンレス製、アルミ製などワイヤーが使用できる。網目のサイズは、1〜10cm程度のものが使用できる。好ましくは、10cm程度が良い。ワイヤーの径は、0.5〜5.0mm程度のものが使用できる。好ましくは、4.0mm程度が良い。市販されている建築用ワイヤーメッシュ(径:4mm/メッシュ幅10cm)などを使用しても良い。
【0025】
上記のワイヤーメッシュを浅い箱状に構成して栽培ベッドの枠構造体として使用する。非透水性シートは、前記の枠構造体の内部に敷設し、培土がワイヤーメッシュから零れ落ちないようにし保持し、また、灌水が漏洩しないように防水するためのものであり、自由に曲げ撓みする可撓性及び防水性機能を有するものであればいずれでも良く、例えば、ビニールシートなどが使用できる。
【0026】
該保護シートは、ビニールシート等の非透水性シートの上に敷き、栽培ベッドに栽培用培土を盛土し、更に灌水した水をベッドの底面に満遍なく浸透させるためのものであり、透水性・保水性があり、植えられた野菜等の根が抜けない程度の強度を有するシート状のものであればいずれでも良く、例えば、合成繊維シートや不織布などが使用できる。
【0027】
前記の栽培ベッドの架台構造に用いるLアングル材は、市販されているL型鋼などが使用できる。材質は、耐腐食性材料が好ましく、亜鉛引き製アングル材を用いても良い。サイズは、アングル幅が1〜5cm程度のものが使用でき、好ましくは、2〜3cmのものが良い。EMを使用した培土であれば、抗酸化力により、アングル材の腐食を抑制することができる。
【0028】
このアングル材で栽培ベッドを支持する架台を構成する。この栽培ベッドは、従来の高架栽培のように、養液供給装置などの複雑な設備や排水口がなく、浅い箱型の単純な形状であるため、架台構造は、一般的な箱型の支持枠とその脚部との構成でよい。
【0029】
また、各アングル材の接続構造は、ボルトナットによる組立て式構造とし、栽培する作物により、ベッド高さやベッドの大きさを任意に変更することができるようにする。例えば、ねぎなど地上部分すべてを収穫する作物の場合には、ベッドを作業者の腰部程度の高さとなるように、アングル材を止める位置で調整できるようにすると良い。
【0030】
標準規格の軽量アングル材を組合わせて任意のサイズの栽培ベッドを製作できるため、コストを大幅に低減でき、しかも特別な組立て技術を必要とせず、農業従事者でも簡単に組立て及び修正を行うことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明は、農作物栽培における作業性を改善すべく、高架栽培方法の研究を積み重ねてきた中で、高架栽培において、浄水ケーキを培土として用いることが非常に有効であることを見出し、かつ、有用微生物及びEMセラミックパウダーの効果や活性水による灌水などを組合わせることにより、培土の腐敗劣化防止を実現させ、本発明を完成させたものである。
【0032】
以下に、本発明による実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明による浄水ケーキを用いた培土の製造過程の実施例を示す図である。
【0033】
浄水場で製造された固形の浄水ケーキ1を破砕して粒状とし、この粒状浄水ケーキ1aが0.8m3に対して、堆肥2を0.2m3と、市販されているEMセラミックスパウダー3を300g配合4し、十分に混合し培土5とした。
【0034】
粒状浄水ケーキ1aに加える堆肥2とEMセラミックスパウダー3の配合割合は、堆肥2が10〜30%程度、EMセラミックスパウダー3は0.01%〜1.0%程度が好ましい。
【0035】
浄水ケーキ1は、浄水場で無薬処理による圧縮脱水された浄水ケーキを使用した。堆肥2は、一般に市販されている牛糞などによる堆肥が使用できる。EMセラミックスパウダー3は、市販されている抗酸化作用を有するセラミックの粉末製品を使用することができる
【0036】
図2は、本発明による高架栽培に使用する活性水の製造過程の実施例を示す図である。(1)は、雨水を集水した雨水タンク6の水を浄化用砂や活性炭などを用いた浄水器7を通して浄化し、さらに、磁性材やセラミックス材などを充填したクラスター処理器8を通してクラスターを微細化して活性化し、貯水タンク9に貯水し、この活性水を高架栽培用の灌水に使用した。
【0037】
該浄化器7は、雨水中のごみや不純物、雑菌などを濾過処理あるいは吸着除去して浄化できるものであればいずれでも良い。
【0038】
また、クラスター処理器8は、水分子のクラスターを微細化できるものであればいずれでも良く、遠赤外線効果を有する資材やイオン交換材などでも良く、超音波発生器などを用いても良い。
【0039】
また、1つの処理装置10に、浄化用砂などの濾過材を用いた濾過処理層11と、活性炭などによる浄化層12と、磁性材やセラミックス材などによるクラスター微細化層13とを多層状に設け、図2(2)に示すように、浄化とクラスターの微細化処理を連続的に行えるように一体化したものでも良い。
【0040】
次に本発明による高架栽培用の栽培ベッドについて図面を用いて詳細に説明する。 図3は、本発明による高架栽培用の栽培ベッドの実施例を示す図である。(1)は、全体概略図であり、(2)は、(1)のA−A部断面図である。
【0041】
本栽培ベッド20は、L型アングル材21をボルトナットにより接合された組立式構造からなる架台22の上部に、浅い箱型形状の栽培ベッド本体23が取付けられている。
【0042】
この栽培ベッド本体23は、(2)に示すように、架台の上部枠内に、金属ワイヤーメッシュ24からなる箱型枠構造体25が形成され、その内面に、ビニールシート26が敷設され、さらに不織布シート27が敷設されている。
【0043】
図4は、本発明による栽培ベッドの架台構造の実施例を示す図である。本架台は、2種類のL型アングル材からなる。すなわち、サイズ25mm×25mmのものと、サイズ30mm×30mmの2種類で、厚さは3mmの鋼製L型アングル材を用いた。
【0044】
このL型アングル材21を図のように、ボルトナットによる接合構造として、方形に組立て、その上部に栽培ベッド本体23を取り付ける上部棚枠21aを形成した。
【0045】
該上部棚枠21aには、L型アングル材を所定の間隔で配置し、掛け渡して設置されており、その上部に栽培ベッドの箱型枠構造体25が取付けられる。
【0046】
このように、市販のアングル材を用いてボルトナット接合構造であるため、容易に組立てることができる。
【0047】
また、栽培ベッドの高さや深い栽培ベッドを設置する場合などでは、上部棚枠21aの取付位置を変更することで調整でき、アングル材21に開けるボルトナットを留める接合穴を複数箇所空けておいて、容易に調整できるようにしても良い。
【0048】
さらに、栽培ベッド全体の高さや大きさを変更する場合においても、組立て式であるため、所定の長さのアングル材を取り替えるだけで任意のサイズに簡単に変更することができ、特別な技術や装置を必要とせず、農業従事者本人により、希望通りに変更することが可能である。
【0049】
図5は、栽培ベッド本体の概略構成を示す組立構成図である。箱型枠構造体25は、市販される網目100mmで線径4mmの鋼製ワイヤーメッシュ24を、前記の栽培ベッドの架台の長さに合わせて切断する。さらに栽培ベッドの深さに合わせて側部のワイヤーメッシュ24を切り取り、前記の架台22の上部棚枠21aに設置する。
【0050】
市販の厚さ0.2mmの透明ビニールシート26を前記の箱型枠構造体25の内面に合わせて箱状に形成し、敷設する。
【0051】
さらに、市販のポリエステル製厚さ1.0mmの不織布シート27を前記のビニールシート26の内面に沿って貼り付けるようにして敷き詰める。最後に、このビニールシート26と不織布シート27を重ねて、周囲を架台の上部枠に沿って折り曲げ、ビニールシート留め具、例えば、東都興業株式会社製のビニペットなどでその枠に簡単に固定することができる。
【0052】
このように、栽培ベッド本体23においても、市販されている材料を用いて容易に組み立てることが可能であり、特別な組立て技術や装置を用いる必要がなく、農業従事者本人により、希望のサイズに形成したり、サイズ変更したりすることができる。
【0053】
次に本発明の高架栽培方法をねぎの栽培に適用した栽培実施例について説明する。図6は、前記の栽培ベッドを使用したねぎの育苗時の状況を示す図である。
【0054】
使用した栽培ベッド20は、前記に示すワイヤーメッシュ24で構成した枠構造体25の内面に、ビニールシート26及び不織布シート27を敷設した上部が開放された浅い箱型の栽培ベッドであり、排水口は設けられていない。
【0055】
栽培ベッドの高さは、作業をしやすいような高さに調整する。ここでは、70cm程度とした。この栽培ベッド20に前記の浄水ケーキ1を用いた培土5を盛土した。盛土の深さは、10cmとした。この盛土に図5に示すように、ほぼ15〜20cm間隔で苗28を植え、適時、前記の活性水を灌水した。
【0056】
この場合にねぎ28は、定植後45〜55日で収穫できた。収穫時の草丈は50〜60cm程度となった。生育状況は、各苗28が均等に生育した。また、排水口がないため、灌水により水が溜まり、培土5が浸水状態となる部分もできるが、根腐れなどの発生はまったくなかった。
【0057】
収穫に際しては、浄水ケーキ2の養分を有用微生物が可溶性有機物の形態とし、植物が栄養分を効果的に取り込みやすくしていることにより、均等な育成となっていた。
【0058】
また、収穫後は、培土5を取り替えずに、EMセラミックスパウダー4が混合された有用微生物ぼかし肥料を元肥として使用し、培地は耕さずにそのまま使用した。耕さなくても、団粒化した良好な培地となっていた。
【0059】
この状態で再度ねぎの苗を前回同様に定植し、同様に活性水を灌水した。連作による障害はまったく見られず、むしろ、生育状況は、2作目以降の方が良い状況となった。
【0060】
同様に3作〜7作を繰り返したが、連作障害は見られなかった。本栽培ベッド20は、ビニールハウス内に設置して栽培をおこなうことができ、温度管理なども容易にできるため、野菜などの栽培に最適である。
【0061】
土耕栽培において、畝の周辺部は日が当たり易いが、中心側は日が当たり難く徒長するため、草丈は、中心側が高く、周辺部が低くなるのが一般的であるが、本発明による高架栽培方法では、すべてが均等に生育するため、品質の均一化ができ、付加価値の高い農作物を栽培できる。
【0062】
次に本発明の高架栽培方法を家庭菜園用として使用する場合の実施例について説明する。図7は、家庭用の土耕式高架栽培ベッドの実施例を示す図である。
【0063】
本栽培ベッドは、一般家庭の屋上やベランダなどに設置できる小型の高架栽培ベッドである。栽培ベッド本体30及び架台31においては、前記図3から図6に示した高架栽培ベッドと構成は同じであり、小型軽量化したものである。栽培用培土32は、前記の浄水ケーキを用いた栽培用培土を使用する。
【0064】
栽培ベッドへの灌水においては、栽培ベッド上部に灌水装置33が設置されており、水道水を浄化処理して灌水できるようになっている。
【0065】
この灌水装置33は、水道水の蛇口34に接続される小型の浄水装置35と、浄化した水道水を灌水するための灌水チューブ36で構成されており、水道水の水圧と、浄水装置35の流量調節器37で灌水量を調整することができる。また、タイマーなどを取付け、一定時刻に一定量の灌水ができるようにしても良い。
【0066】
使用される小型の浄水器35は、活性炭やセラミックスによる浄化材を用いた浄水器などが使用でき、前述の図2の一体型処理器10を小型化したものでも良い。
【0067】
灌水装置33は、栽培ベッドに灌水できるものであればいずれでも良く、散水孔が設けられた樹脂製パイプからなる灌水チューブ36を図7に示すように、栽培ベッド30の上部に全長に渡って設置し、満遍なく灌水できるようにすると良い。
【0068】
また、さらに栽培ベッド30の上部には、害虫避けとして防虫ネット38が設置されている。この防虫ネット38は、例えば、市販されている野菜用の簡易防虫ネットなどを使用することができる。
【0069】
このように、本家庭用高架栽培ベッドは、一般家庭の屋上やベランダなどでも簡単に土耕栽培による高架栽培を行うことが可能となる。灌水を水道水から取水し、灌水装置33で灌水するため、手間がかからない。また、防虫ネット38などを取付けられるため、害虫の心配が無く、手軽に家庭菜園を行うことができるものである。
【0070】
【発明の効果】
以上、詳細に説明した本発明では、以下に示すような効果がある。
【0071】
1)高架栽培であるため、中腰作業などの厳しい労働環境を改善できる。
【0072】
2)培土の取り替えの必要がなく、生育が通常の土耕栽培に比べて著しく良くなる。
【0073】
3)病害、連作障害などがなく、連作栽培が可能となる。
【0074】
4)農作物の生育がすべて均一に成長するため、高品質商品となり、無駄がない。
【0075】
5)灌水により栽培ベッド上に水が溜まっても、培土の腐敗劣化が起きないため、根腐れなどの病害の発生がなく、さらに排水しないため、環境汚染の問題はまったく無くなる。
【0076】
6)排水の必要がないため、灌水量を大幅に削減でき、水の使用量は、通常の土耕栽培の1/3以下で十分な栽培を行うことが可能となる。
【0077】
7)栽培ベッドは、軽量で、簡単な組立て構造であるため、安価に製作でき、栽培作物に応じて任意に構造を修正可能であり、農業従事者自ら製作及び改造することができる。
【0078】
8)栽培ベッドは小型、軽量化が可能であり、水道水を用いた灌水装置や、防虫ネットなどを用いることにより、一般家庭でも気軽に土耕栽培による家庭菜園を楽しむことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による培土の製造の実施例を示す図である。
【図2】本発明による活性水の製造の実施例を示す図である。
【図3】本発明による高架栽培用の栽培ベッドの実施例を示す図である。
【図4】本発明による栽培ベッドの架台構造の実施例を示す図である。
【図5】本発明による栽培ベッド本体の実施例を示す構成図である。
【図6】本発明による高架栽培方法をねぎの栽培に適用した栽培実施例を示す図である。
【図7】本発明による家庭用高架栽培ベッドの実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 浄水ケーキ(固形)
1a 粒状浄水ケーキ
2 堆肥
3 セラミックスパウダー
4 配合
5 培土
6 雨水タンク
7 浄水器
8 クラスター処理器
9 貯水タンク
10 一体型処理器
11 濾過処理層
12 浄化層
13 クラスター微細化層
20 栽培ベッド
21 L型アングル材
21a 上部棚枠
22 架台
23 栽培ベッド本体
24 ワイヤーメッシュ
25 箱型枠構造体
26 ビニールシート
27 不織布シート
28 ねぎの苗
30 栽培ベッド
31 架台
32 栽培用培土
33 灌水装置
34 水道の蛇口
35 小型浄水器
36 灌水チューブ
37 流量調整器
38 防虫ネット
Claims (5)
- 地面より高い位置に設けられた栽培ベッド上に、浄水ケーキからなる培土に、EMセラミックスパウダーが混合されていることを特徴とする植物栽培用培土を盛土し、農作物を栽培することを特徴とする高架栽培方法。
- 浄化処理し、さらに水分子のクラスターを微細化処理した活性水を灌水して栽培することを特徴とする請求項1に記載の高架栽培方法。
- 前記の栽培ベッドは、排水口を設けず、灌水を培土から排水させずに農作物を栽培することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の高架栽培方法。
- ワイヤーメッシュで構成される箱型枠構造体の内面に、保護シートと、非透水性シートが敷設され、その内部に請求項1に記載の植物栽培用培土が盛土されていることを特徴とする請求項1に記載の高架栽培方法に用いる高架栽培用ベッド。
- 前記の栽培ベッドの架台構造は、L型アングル材により構成され、ボルトナットによる組立式構造であることを特徴とする請求項4に記載の高架栽培用ベッド。
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