JP3229637B2 - 電気自動車用バッテリの冷却構造 - Google Patents

電気自動車用バッテリの冷却構造

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JP3229637B2
JP3229637B2 JP00967892A JP967892A JP3229637B2 JP 3229637 B2 JP3229637 B2 JP 3229637B2 JP 00967892 A JP00967892 A JP 00967892A JP 967892 A JP967892 A JP 967892A JP 3229637 B2 JP3229637 B2 JP 3229637B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気自動車を駆動する
ためにバッテリボックス内に収容されている複数のバッ
テリを冷却する電気自動車用バッテリの冷却構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般的に、電気自動車を駆動するための
電源として、複数のバッテリを直列に接続して構成され
たものが使用されている。例えば、12Vのバッテリを
用いる場合には、所望の電力を得るべく9個あるいはそ
れ以上のバッテリを直列に接続して電気自動車に装填す
る必要があり、このため、所望の数のバッテリをバッテ
リボックスに収容した状態で床下の車体フレーム部材に
吊り下げる構造が採用されている(特開昭52−350
23号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、複数のバッ
テリがバッテリボックス内に収容されているため、使用
に際してこのバッテリの温度が有効な使用温度以上に上
昇し易く、これによりバッテリの性能低下が惹起される
とともに、バッテリのサイクル寿命が低下するという問
題が指摘されている。さらに、充電時にバッテリ温度が
相当に高い場合には、充電効率が下がってしまう。
【0004】しかも、バッテリボックスが床下に配置さ
れており、このバッテリボックスに冷却用エアを取り入
れるための開口部を設けると、この開口部から水、泥、
塵埃等が進入するおそれがある。
【0005】本発明は、この種の問題を解決するもので
あり、バッテリボックス内に収容されている複数のバッ
テリを有効に冷却することができるとともに、水や泥等
の進入を確実に阻止することが可能な電気自動車用バッ
テリの冷却構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、電気自動車を駆動するための複数のバ
ッテリを収容するボックス本体と、前記ボックス本体内
に冷却用エアを導入するための吸入通路部材とを備え、
前記吸入通路部材は、前記冷却用エアが吸入されるチャ
ンバと、外部の冷却用エアを前記チャンバの上方から該
チャンバ内の下部側に一旦吸入するための第1通路と、
前記チャンバ内の上部側に設けられ、該チャンバ内に吸
入された冷却用エアを前記ボックス本体内に導入するた
めの第2通路とを備えることを特徴とする。
【0007】さらに、本発明は、電気自動車を駆動する
ための複数のバッテリを収容するボックス本体と、前記
ボックス本体内に冷却用エアを導入するための吸入通路
部材とを備え、前記吸入通路部材は、車体フレーム部材
を構成するサイドフレーム間に設けられたフロント側ク
ロスメンバ内に開口し前記フロント側クロスメンバ内
からボックス本体内に冷却用エアを吸入するとともに、
前記サイドフレームの先端側には、前記フロント側クロ
スメンバ内に導入される前記冷却用エアを吸入するため
の空気吸入口が設けられることを特徴とする。
【0008】
【作用】上記の本発明に係る電気自動車用バッテリの冷
却構造では、外部の冷却用エアが吸入通路部材からボッ
クス本体内に導入され、このボックス本体に収容されて
いる複数のバッテリの冷却が遂行される。その際、冷却
用エアは、第1通路を介して上方からチャンバ内の下端
側に一旦吸入された後、このチャンバ内の上部に設けら
れている第2通路からボックス本体内に導入される。こ
のため、第1通路を介して外部から水や泥等がチャンバ
に進入しても、このチャンバの上部に位置する第2通路
からボックス本体内に該水や泥等が進入することがな
い。
【0009】さらに、本発明では、ボックス本体内に冷
却用エアを導入するための吸入通路部材が、車体フレー
ム部材を構成するサイドフレーム間に設けられたフロン
ト側クロスメンバ内に開口しており、このフロント側ク
ロスメンバ内からボックス本体内に冷却用エアが吸入さ
れる。従って、ボックス本体内に外部から水や泥等が進
入することを有効に防止することができる。しかも、サ
イドフレームの先端側には、フロント側クロスメンバ内
に導入される冷却用エアを吸入するための空気吸入口が
設けられる。これにより、吸気に伴う車内の騒音を有効
に低減することが可能になる。
【0010】
【実施例】本発明に係る電気自動車用バッテリの冷却構
造について実施例を挙げ、添付の図面を参照して以下に
説明する。
【0011】図1および図2において、参照符号10
は、第1の実施例に係る冷却構造が適応される電気自動
車を示す。この電気自動車10は、前輪12および後輪
14と車体16とを備えており、この車体16を構成す
るフレーム部材18は、中空状を有するとともに、サイ
ドフレーム20a、20b間にフロント側クロスメンバ
22aとリヤ側クロスメンバ22bとが設けられている
(図2参照)。
【0012】サイドフレーム20a、20bには、前輪
12と後輪14との間にあってバッテリボックス30が
吊持される。図3乃至図6に示すように、このバッテリ
ボックス30は、電気自動車10を駆動するためのバッ
テリ32a乃至32iを収容するとともに、この電気自
動車10に取着されるボックス本体34と、このボック
ス本体34に設けられ、ボックス本体34内で全てのバ
ッテリ32a乃至32iの少なくとも一部を保持する補
強部位36とを備える。バッテリ32a乃至32iは、
それぞれ10セル12Vであり、直列に接続されて、実
際上108Vの出力を行う。
【0013】図5に示すように、ボックス本体34は、
進行方向前方側が幅狭に構成されており、このボックス
本体34には、水分を外部に導出させるための複数の水
抜き穴38が設けられるとともに、バッテリ32a乃至
32iが配設されたインナスペーサ(後述する)を固定
するための複数の取り付け穴40が、補強部位36が設
けられていない部分に対応して形成される。
【0014】ボックス本体34と吸入通路部材41とに
より冷却構造が構成されており、この吸入通路部材41
は、ボックス本体34の車体進行方向前端部に設けられ
て車幅方向に延在するとともに、冷却用エアが吸入され
るチャンバCが形成された筐体42と、鉛直方向に指向
して上端側を外部に連通しかつ下端側をチャンバCの下
部側に連通する第1通路43を有し、この筐体42の上
部に固着されて車幅方向に長尺な筒状体44と、ボック
ス本体34の前端部に形成され、車幅方向に長尺でかつ
チャンバCの上部側とこのボックス本体34内とを連通
する第2通路46とを備える。この筐体42は、その下
端部に衝撃緩衝用湾曲部42aを備えており、この湾曲
部42aには、水抜き穴47が形成されている(図6参
照)。
【0015】ボックス本体34の進行方向後部側両側部
に冷却用エアを排出するための孔部48a、48bが形
成され、この孔部48a、48bには、冷却用ファン5
0a、50bが取着される(図5参照)。
【0016】補強部位36は、ボックス本体34の内壁
をこのボックス本体34内に屈曲させて成形される内側
板体部52と、前記ボックス本体34の外壁に溶接等に
より固設され、内側板体部52と互いに対応する断面形
状を有して外方に屈曲する外側板体部54とを備える。
内側板体部52と外側板体部54とは、全てのバッテリ
32a乃至32iの少なくとも一部を保持すべく車長方
向および車幅方向に延在しており、この外側板体部54
は、車幅方向に延びてボックス本体34の両側外壁に立
ち上がる部分にボックス本体34をフレーム部材18に
保持させるための前方取り付け部位56aと後方取り付
け部位56bとを備える。
【0017】図4に示すように、前方取り付け部位56
aは、鉛直方向に貫通するボルト挿入孔58a、58a
と、このボルト挿入孔58a、58aの下方に位置して
水平方向に同軸的に設けられるボルト挿入孔60、60
とを備え、後方取り付け部位56bは、鉛直方向に貫通
するボルト挿入孔58b、58bを備える。このボルト
挿入孔58a、58aと58b、58bとに挿入される
ボルト62は、サイドフレーム20a、20bに設けら
れたねじ穴64にねじ込まれるとともに、このサイドフ
レーム20a、20bに固着されたブラケット66の孔
部68と前方取り付け部位56aのボルト挿入孔60、
60とにボルト70が挿入され、このボルト70の端部
にナット72が螺合する。ボルト70には、カラー74
が外嵌されており、このカラー74の外周面は、ボルト
62の頭部から所定の間隔離間してその頭部に対向す
る。
【0018】外側板体部54には、この外側板体部54
と内側板体部52との間に浸入した水分を外部に導出さ
せるための複数の水抜き穴76が設けられる。
【0019】バッテリ32a乃至32iは、インナスペ
ーサ80を介して互いに離間しかつバッテリボックス3
0の内壁面から離間した状態でこのバッテリボックス3
0内に収容される(図6参照)。このインナスペーサ8
0は、合成樹脂材料、例えばポリプロピレン(PP)か
らなるロアインナ82とアッパインナ84とを備え、こ
のロアインナ82は、各バッテリ32a乃至32iを互
いに離間させて配設するために9分割された仕切り部位
86を設けている。アッパインナ84は、バッテリ32
a乃至32iの所望の部分を押圧保持するための押圧部
88と、配線および冷却用空間を形成するための凹状部
90と、9分割された仕切り部位91とを一体的に備え
る。図7に示すように、仕切り部位91は、屈曲成形さ
れており、その内部に空間91aが形成されてこの空間
91aによりバッテリ32a乃至32iを弾発的に支持
する。なお、ロアインナ82の仕切り部位86も同様に
構成されている。図5に示すように、吸入通路部材41
に近接して配置されているバッテリ32a乃至32c同
士の間隔は、他のバッテリ32d乃至32fおよびバッ
テリ32g乃至32i同士の間隔より小さく設定されて
いる。
【0020】このロアインナ82とアッパインナ84と
でバッテリ32a乃至32iの上下両端が保持された状
態で、このバッテリ32a乃至32iがボックス本体3
4内に収容され、アッパインナ84側にカバー部材92
が装填されてこのカバー部材92とボックス本体34と
がロック部材94を介して一体的に固定される。その
際、カバー部材92とボックス本体34との間にアッパ
インナ84の端部が挟持されることにより、このカバー
部材92とボックス本体34とがシールされる。ロアイ
ンナ82は、図示しないボルトをボックス本体34の取
り付け穴40にねじ込むことによりこのボックス本体3
4に固定される。
【0021】図1に示すように、バッテリボックス30
の上方には、フロア100が形成され、このフロア10
0は、ロアフロア102とアッパフロア104とを備え
るとともに、このロアフロア102とアッパフロア10
4との間に室106が形成される。この室106には、
モータコントローラ108と配電ボックス110とバッ
テリ32a乃至32iから供給される高電圧を所定の低
電圧に降圧させる電圧変換器112とが配設されている
(図1および図2参照)。
【0022】モータコントローラ108は、ボックス1
14内に収容されたパワードライブユニット116を備
え、このボックス114の先端側に冷却用ファン118
の空気供給口が固設されるとともに、前記ボックス11
4の後端側に排気ダクト120a、120bが設けられ
る。この排気ダクト120a、120bは、クロスメン
バ22b内に開放されている。アッパフロア104の先
端部には、車体16の車内に開放される開口部122が
形成され、ファン118の駆動作用下にこの開口部12
2を介して車内の空気がボックス114内に導入され
る。
【0023】車体16の後端部側に、駆動用モータ13
0が装着され、このモータ130が、トランスミッショ
ン132を介して後輪駆動軸134に連結される。この
モータ130には、ダクト136を介して冷却用ファン
138が連結され、このファン138の吸入口は、車体
16のバンパ139の裏側に向かって開口されており、
ダクト136は、このファン138とモータ130内と
の間で上方に湾曲している。このダクト136は、モー
タ130の回転軸に直接冷却用エアを供給するものであ
り、この冷却用エアがモータ130のカバー140内を
通って導出口142から外部に排出される。
【0024】車体16の後端部に、補助バッテリ144
が配設されており、この補助バッテリ144は、照明の
点灯等に使用されるものである。
【0025】次に、このように構成される電気自動車1
0の動作を、本実施例に係る冷却構造との関連で説明す
る。
【0026】まず、バッテリ32a乃至32iから供給
される電力によりモータコントローラ108を介してモ
ータ130が駆動され、トランスミッション132に連
結された後輪駆動軸134の回転作用下に後輪14が回
転し、この電気自動車10が走行する。その際、各バッ
テリ32a乃至32iは直列に接続されており、実際上
108Vの高電圧が出力されるため、電圧変換器112
を介して所定の電圧まで降圧させてモータ130に供給
している。
【0027】この場合、本実施例では、ファン50a、
50bが駆動されることにより、吸入通路部材41から
ボックス本体34内に外部の冷却用エアが吸入され、こ
の冷却用エアが、図5中、矢印に示すように前記ボック
ス本体34内を流通する。このため、ボックス本体34
内に収容されているバッテリ32a乃至32iは、冷却
用エアを介して冷却されて必要温度以上になることを防
止することができる。特に、ファン50a、50bが、
ボックス本体34の進行方向後部側両側部に設けられる
ため、吸入通路部材41からボックス本体34内に吸入
された冷却用エアは、各バッテリ32a乃至32iの間
隙を通って流動することができ、中央に位置して高温と
なり易いバッテリ32eをも確実に冷却することが可能
になるという効果が得られる。なお、バッテリ32a乃
至32c同士の間隔が比較的狭く設定されているが、こ
のバッテリ32a乃至32cが吸入通路部材41に最も
近接しているため、低温度の冷却用エアが前記バッテリ
32a乃至32cに供給されて有効に冷却され得る。
【0028】さらに、図6に示すように、外部の冷却用
エアは、まず吸入通路部材41の上方から筒状体44に
設けられた第1通路43を介して鉛直下方向に吸入さ
れ、チャンバCの下部側に一旦導入され、さらにこのチ
ャンバCの上部側に設けられた第2通路46からボック
ス本体34内に供給される。従って、外部の冷却用エア
は、上下方向に蛇行するようにしてボックス本体34内
に導入されるため、水や泥等の不要物が第1通路43か
らチャンバC内に進入したとしても、この不要物は、チ
ャンバCの下部側に流動するだけであり、このチャンバ
Cの上部側に位置する第2通路46まで上昇することは
ない。これにより、ボックス本体34内に不要物が導入
されることを阻止でき、バッテリ32a乃至32iの接
線部分に錆が発生する等の不具合を有効に防止すること
が可能になるという効果が得られる。なお、チャンバC
に導入された不要物は、水抜き穴47から外部に排出さ
れることになる。
【0029】次に、本発明の第2の実施例に係る冷却構
造を、これが適応される電気自動車との関連で以下に説
明する。
【0030】図8および図9において、参照符号200
は、第2の実施例に係る冷却構造が適応される電気自動
車を示す。この電気自動車200は、前輪202および
後輪204と車体206とを備えており、この車体20
6を構成するフレーム部材208は、中空状を有すると
ともに、サイドフレーム210a、210b間にフロン
ト側クロスメンバ212aとリヤ側クロスメンバ212
bとが設けられている(図9参照)。
【0031】サイドフレーム210a、210bには、
前輪202と後輪204との間にあってバッテリボック
ス230が吊持される。図10乃至図12に示すよう
に、このバッテリボックス230は、電気自動車200
を駆動するためのバッテリ232a乃至232tを収容
するとともに、この電気自動車200に取着されるボッ
クス本体234を備える。バッテリ232a乃至232
tは、それぞれ12Vであり、直列に接続されて実際上
240Vの出力を行う。
【0032】第2の実施例に係る冷却構造は、フレーム
部材208を構成するフロント側クロスメンバ212a
内に開口してこのクロスメンバ212a内からボックス
本体234内に冷却用エアを吸入する吸入通路部材23
6を備える。この吸入通路部材236は、ボックス本体
234の車体進行方向前端部に設けられて車幅方向に延
在するとともに、冷却用エアが吸入されるチャンバCが
形成された筐体238と、この筐体238の上部とフレ
ーム部材208のクロスメンバ212aとに固着され、
車幅方向に長尺な筒状体240a、240bとを備え
る。この筒状体240a、240bには、鉛直方向に指
向して上端側をクロスメンバ212aの内部に連通しか
つ下端側をチャンバCに連通する第1通路242a、2
42bが設けられ、この第1通路242a、242b
は、ボックス本体234の前端部に形成される第2通路
244を介してこのボックス本体234内に連通する
(図12参照)。
【0033】ボックス本体234の後端部には、孔部2
46a、246bが形成され、この孔部246a、24
6bに冷却用ファン248a、248bが取着される。
ボックス本体234には、ファン248a、248bを
囲繞してこのボックス本体234内から冷却用エアを排
出するための排出通路部材250a、250bが固着さ
れる。この排出通路部材250a、250bは、湾曲す
る筒状を有しており、その内部に形成された通路251
a、251bの一端側が孔部246a、246bに連通
するとともに、この通路251a、251bの他端側が
クロスメンバ212b内に連通している。
【0034】ボックス本体234には、補強部位252
が設けられる。この補強部位252は、第1の実施例に
係る電気自動車10を構成する補強部位36と同様に構
成されるものであり、同一の構成要素には、同一の参照
数字を付してその詳細な説明は省略する。
【0035】バッテリ232a乃至232tは、インナ
スペーサ280を介して互いに離間しかつバッテリボッ
クス230の内壁面から離間した状態でこのバッテリボ
ックス230内に収容される。このインナスペーサ28
0は、合成樹脂材料、例えばポリプロピレン(PP)か
らなるロアインナ282とアッパインナ284とを備
え、このロアインナ282は、各バッテリ232a乃至
232tを互いに離間させて配設するために20分割さ
れた仕切り部位286を設けている。アッパインナ28
4は、バッテリ232a乃至232tの所望の部分を押
圧保持するための押圧部288と、配線および冷却用空
間を形成するための凹状部290とを備える。
【0036】このロアインナ282とアッパインナ28
4とでバッテリ232a乃至232tの上下両端が保持
された状態で、このバッテリ232a乃至232tがボ
ックス本体234内に収容され、アッパインナ284側
にカバー部材292が装填されてこのカバー部材292
とボックス本体234とが一体的に固定される。
【0037】図8に示すように、バッテリボックス23
0の上方には、フロア300が形成され、このフロア3
00は、ロアフロア302とアッパフロア304とを備
えるとともに、このロアフロア302とアッパフロア3
04との間に室306が形成される。この室306に
は、モータコントローラ308と配電ボックス310と
バッテリ232a乃至232tから供給される高電圧を
所定の低電圧に降圧させる電圧変換器312とが配設さ
れている(図8および図9参照)。
【0038】車体206の後端部側に、駆動用モータ3
30が装着され、このモータ330が、トランスミッシ
ョン332を介して後輪駆動軸334に連結される。こ
のモータ330には、ダクト336を介して冷却用ファ
ン338が連結される。
【0039】このように構成される電気自動車200で
は、ファン248a、248bが駆動されると、吸入通
路部材236を構成する筒状体240a、240bの第
1通路242a、242bを介してクロスメンバ212
aの内部から冷却用エアがチャンバCに吸入される。さ
らに、このエアは、第2通路244からボックス本体2
34内に導入され、バッテリ232a乃至232tを冷
却した後に孔部246a、246bから排出通路部材2
50a、250bの通路251a、251bを介してク
ロスメンバ212b内に排出される(図12参照)。
【0040】従って、冷却用エアは、サイドフレーム2
10a、210b内からクロスメンバ212a内を通っ
て吸入通路部材236に吸入されるため、この吸入通路
部材236に外部から水や泥等の不要物が進入すること
を確実に阻止することができ、バッテリ232a乃至2
32tの接線部分に錆が発生する等の不具合を有効に防
止することが可能になる。その際、サイドフレーム21
0a、210bの先端側に空気吸入口H1、H1(図9
参照)を設けておけば、吸気に伴う車内の騒音対策が図
られることになる。
【0041】しかも、ボックス本体234の孔部246
a、246bに連通する排出通路部材250a、250
bがクロスメンバ212b内に連通している。このた
め、孔部246a、246bからボックス本体234内
に水や泥等が進入することを確実に防止することがで
き、さらにサイドフレーム210a、210bの後端部
に空気排出口H2、H2を設けることによって排気に伴
う騒音対策が可能となる。
【0042】なお、第2の実施例では、フレーム部材2
08の内部を空気用配管として利用する場合について説
明したが、このフレーム部材208内に錆等が存在する
場合にこの錆等がボックス本体234内に進入するおそ
れがある。そこで、図9中、二点鎖線に示すように、吸
入通路部材236の第1通路242a、242bと空気
吸入口H1、H1とを、例えばポリプロピレン(PP)
製の管路400a、400bにより連通させることがで
きる。これによって、ボックス本体234内に錆等が進
入することを確実に防止することが可能になる。
【0043】
【発明の効果】本発明に係る電気自動車用バッテリの冷
却構造によれば、以下の効果が得られる。
【0044】外部の冷却用エアが吸入通路部材からボッ
クス本体内に導入される際、この冷却用エアは、第1通
路を介して上方からチャンバ内の下端側に一旦吸入され
た後、このチャンバ内の上部に設けられている第2通路
からボックス本体内に導入される。このため、第1通路
を介して外部から水や泥等がチャンバに進入しても、こ
のチャンバの上部に位置する第2通路からボックス本体
内に該水や泥等が進入することがない。
【0045】さらに、本発明では、ボックス本体内に冷
却用エアを導入するための吸入通路部材が、サイドフレ
ーム間に設けられたフロント側クロスメンバ内に開口し
ており、このフロント側クロスメンバ内からボックス本
体内に冷却用エアが吸入される。従って、ボックス本体
内に外部から水や泥等が進入することを確実に防止する
ことができる。しかも、サイドフレームの先端側には、
フロント側クロスメンバ内に導入される冷却用エアを吸
入するための空気吸入口が設けられる。これにより、吸
気に伴う車内の騒音を有効に低減することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るバッテリの冷却構
造を組み込む電気自動車において、アッパフロアを一部
切り欠いた状態を示すフレーム部材を基準とした概略構
成側面図である。
【図2】前記電気自動車のフロアを除いた状態を示す概
略平面図である。
【図3】前記電気自動車のバッテリボックスを構成する
ボックス本体の斜視説明図である。
【図4】前記バッテリボックスの取り付け状態を説明す
る斜視図である。
【図5】前記ボックス本体の平面図である。
【図6】前記バッテリボックスの縦断側面図である。
【図7】前記バッテリボックスを構成するアッパインナ
の略中央部を車幅方向に切断した一部拡大説明図であ
る。
【図8】本発明の第2の実施例に係るバッテリの冷却構
造を組み込む電気自動車において、アッパフロアを一部
切り欠いた状態を示すフレーム部材を基準とした概略構
成側面図である。
【図9】前記第2実施例に係る電気自動車のフロアを除
いた状態を示す概略平面図である。
【図10】前記第2実施例に係る電気自動車のバッテリ
ボックスを構成するボックス本体の斜視説明図である。
【図11】前記第2実施例に係るボックス本体の平面図
である。
【図12】前記第2実施例に係るバッテリボックスの縦
断側面図である。
【符号の説明】
10…電気自動車 16…車体 18…フレーム部材 20a、20b…サイドフレーム 22a、22b…クロスメンバ 30…バッテリボックス 34…ボックス本体 41…吸入通路部材 42…筐体 43…第1通路 44…筒状体 46…第2通路 130…モータ 200…電気自動車 208…フレーム部材 210a、210b…サイドフレーム 212a、212b…クロスメンバ 230…バッテリボックス 234…ボックス本体 236…吸入通路部材 242a、242b…第1通路 244…第2通路 250a、250b…排出通路部材 251a、251b…通路 C…チャンバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−35023(JP,A) 特開 平5−169981(JP,A) 特開 昭60−89063(JP,A) 特開 昭63−145123(JP,A) 実開 昭49−84806(JP,U) 実開 平3−44086(JP,U) 実開 平3−82679(JP,U) 実開 平4−104153(JP,U) 実開 平1−138811(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 11/00 - 11/08 B60K 1/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気自動車を駆動するための複数のバッテ
    リを収容するボックス本体と、 前記ボックス本体内に冷却用エアを導入するための吸入
    通路部材とを備え、 前記吸入通路部材は、前記冷却用エアが吸入されるチャ
    ンバと、 外部の冷却用エアを前記チャンバの上方から該チャンバ
    内の下部側に一旦吸入するための第1通路と、 前記チャンバ内の上部側に設けられ、該チャンバ内に吸
    入された冷却用エアを前記ボックス本体内に導入するた
    めの第2通路とを備えることを特徴とする電気自動車用
    バッテリの冷却構造。
  2. 【請求項2】請求項1記載の冷却構造において、ボック
    ス本体の進行方向前部に吸入通路部材が設けられるとと
    もに、 前記ボックス本体の進行方向後部側両側部に冷却用エア
    を排出するための排出口が設けられることを特徴とする
    電気自動車用バッテリの冷却構造。
  3. 【請求項3】請求項2記載の冷却構造において、吸入通
    路部材は、下端部に衝撃緩衝用湾曲部を備えることを特
    徴とする電気自動車用バッテリの冷却構造。
  4. 【請求項4】電気自動車を駆動するための複数のバッテ
    リを収容するボックス本体と、 前記ボックス本体内に冷却用エアを導入するための吸入
    通路部材とを備え、 前記吸入通路部材は、車体フレーム部材を構成するサイ
    ドフレーム間に設けられたフロント側クロスメンバ内に
    開口し前記フロント側クロスメンバ内からボックス本
    体内に冷却用エアを吸入するとともに、 前記サイドフレームの先端側には、前記フロント側クロ
    スメンバ内に導入される前記冷却用エアを吸入するため
    の空気吸入口が設けられる ことを特徴とする電気自動車
    用バッテリの冷却構造。
  5. 【請求項5】請求項4記載の冷却構造において、ボック
    ス本体内から冷却用エアを排出するための排出通路部材
    を備え、 前記排出通路部材は、車体フレーム部材を構成するサイ
    ドフレーム間に設けられたリヤ側クロスメンバ内に開口
    前記ボックス本体内の冷却用エアを前記リヤ側クロ
    スメンバ内に排出するとともに、 前記サイドフレームの後端側には、前記リヤ側クロスメ
    ンバ内から導出された前記冷却用エアを排出するための
    空気排出口が設けられる ことを特徴とする電気自動車用
    バッテリの冷却構造。
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