JP3228795U - トラック荷台のあおり板掛金装置 - Google Patents

トラック荷台のあおり板掛金装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3228795U
JP3228795U JP2020003254U JP2020003254U JP3228795U JP 3228795 U JP3228795 U JP 3228795U JP 2020003254 U JP2020003254 U JP 2020003254U JP 2020003254 U JP2020003254 U JP 2020003254U JP 3228795 U JP3228795 U JP 3228795U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
latch
support
tilt
plate portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020003254U
Other languages
English (en)
Inventor
賢次 亀山
賢次 亀山
Original Assignee
賢次 亀山
賢次 亀山
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 賢次 亀山, 賢次 亀山 filed Critical 賢次 亀山
Priority to JP2020003254U priority Critical patent/JP3228795U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3228795U publication Critical patent/JP3228795U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Handcart (AREA)

Abstract

【課題】固定状態のあおり板からカンヌキと掛金受に外力が加わる際、掛金ハンドルに曲げ変形が発生するのを防止するトラック荷台のあおり板掛金装置を提供する。【解決手段】直交する二枚のあおり板52、53を立設閉状態で互いに固定するトラック荷台のあおり板掛金装置であって、カンヌキ71と、掛金ハンドル72と、掛金受73と、を備える。掛金ハンドルにより直交する二枚のあおり板を立設閉状態で互いに固定したとき、カンヌキに有する複数の支持プレート部71b、71c、71dのうち掛金受側の第3支持プレート部71dと、第3支持プレート部と対向する掛金受の係合プレート部73bとの間隔を、少なくともあおり板厚Dより狭いプレート間隔sに設定する。【選択図】図5

Description

本考案は、直交する二枚のあおり板を立設閉状態で互いに固定するトラック荷台のあおり板掛金装置に関する。
従来、トラック荷台のあおり板掛金装置としては、掛金装置の操作をより簡単にすることを目的とし、ハンドルを上向きの掛止解除位置で保持する保持手段を、あおり板を支持する支持体(鳥居)の適所に設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
実開昭58−54374号公報
特許文献1のあおり板掛金装置は、支持体(鳥居)を有する固定部位への適用に限られてしまう。よって、直交する二枚のあおり板を立設閉状態で互いに固定する部位のあおり板掛金装置としては、一方のあおり板に固定されたコ型カンヌキと、当該コ型カンヌキに回動可能に支持されたL字型掛金ハンドルと、他方のあおり板に固定された掛金受と、を備えるものが用いられている。このため、掛金ハンドルを垂下させた固定状態のとき、コ型カンヌキと掛金受との間にあおり板厚程度の広いハンドル逃げスペースが形成される。よって、あおり板からの外力がコ型カンヌキと掛金受の少なくとも一方に加わると、ハンドル逃げスペースをスパンとする大きな曲げモーメントが掛金ハンドルに作用し、掛金ハンドルに曲げ変形が発生してしまう、という課題があった。
本考案は、上記課題に着目してなされたもので、固定状態のあおり板からカンヌキと掛金受に外力が加わる際、掛金ハンドルに曲げ変形が発生するのを防止するトラック荷台のあおり板掛金装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案は、直交する二枚のあおり板を立設閉状態で互いに固定するトラック荷台のあおり板掛金装置において、カンヌキと、掛金ハンドルと、掛金受と、を備える。カンヌキは、二枚のあおり板の一方に固定され、固定プレート部と支持プレート部とハンドル支持穴を有する。掛金ハンドルは、ハンドル支持穴に回動可能に支持され、支持シャフト部と把持部を有する。掛金受は、二枚のあおり板の他方に固定され、固定プレート部と係合プレート部と切り欠き支持部を有する。掛金ハンドルにより直交する二枚のあおり板を立設閉状態で互いに固定したとき、複数の支持プレート部のうち掛金受側の支持プレート部と、支持プレート部と対向する係合プレート部との間隔を、少なくともあおり板厚より狭いプレート間隔に設定する。
上記課題解決手段を採用した結果、固定状態のあおり板からカンヌキと掛金受に外力が加わる際、掛金ハンドルに曲げ変形が発生するのを防止することができる。
実施例1のあおり板掛金装置が適用された貨物トラックを示す側面図である。 実施例1のあおり板掛金装置においてハンドル垂下によるあおり板固定状態を示す平面図である。 実施例1のあおり板掛金装置においてハンドル垂下によるあおり板固定状態を示す背面図である。 実施例1のあおり板掛金装置のカンヌキ及び掛金受を示す斜視図である。 実施例1のあおり板掛金装置の要部を示す要部拡大平面図である。 比較例装置においてハンドル垂下によるあおり板固定状態を示す平面図である。 比較例装置においてハンドル垂下によるあおり板固定状態を示す背面図である。 比較例装置のカンヌキ及び掛金受を示す斜視図である。 比較例装置の要部を示す要部拡大平面図である。 実施例2のあおり板掛金装置においてハンドル垂下によるあおり板固定状態を示す平面図である。 実施例2のあおり板掛金装置においてハンドル垂下によるあおり板固定状態を示す背面図である。
以下、本考案のトラック荷台のあおり板掛金装置を実施するための形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
実施例1におけるあおり板掛金装置は、トラック荷台の左右あおり板を長手方向に2分割した“五方開き荷台”と呼ばれるトラック荷台を備える貨物トラック(トラックの一例)に適用したものである。以下、実施例1の構成を、「貨物トラックの全体構成」、「あおり板掛金装置の詳細構成」に分けて説明する。
[貨物トラックの全体構成(図1)]
図1に基づいて貨物トラックTの全体構成を説明する。貨物トラックTは、図1に示すように、トラクタキャビン1、シャシフレーム2、前輪3、後輪4,4、五方開き荷台5、中間支柱6、あおり板掛金装置7を備えている。
トラクタキャビン1は、キャビン床板の下部空間にエンジンなどの走行用駆動源や変速機を有するパワートレーンが搭載され、キャビン床板の上部空間をドライバーなどが着座する乗員室とする。シャシフレーム2は、貨物トラックTの前後方向に延設して一対配置され、フレーム上面に五方開き荷台5が、図外の弾性支持機構を介して架装される。
前輪3は、シングルタイヤ構成であり、シャシフレーム2に対してフロントサスペンションを介して支持される。後輪4,4は、ダブルタイヤ構成であり、シャシフレーム2に対してリアサスペンションを介して支持される。
五方開き荷台5は、トラクタキャビン1と接する荷台前方位置に鳥居部50を有する。そして、あおり板として、第1右側あおり板51、第2右側あおり板52、後あおり板53、図外の第1左側あおり板、図外の第2左側あおり板を有し、これら5枚のあおり板により五方に開くことが可能な荷台としている。
第1右側あおり板51は、ハンドル操作により固定/解除可能な鳥居部側あおり板掛金装置51a,51aと中間支柱側あおり板掛金装置51b,51bを有し、荷台床板15との間に複数設けられたあおり板ヒンジ部51c,…を開閉軸として手動又は自動で回動する。第2右側あおり板52は、レバー操作により固定/解除可能なあおり板掛金装置7と中間支柱側あおり板掛金装置52b,52bを有し、荷台床板15との間に複数設けられたあおり板ヒンジ部52c,…を開閉軸として手動又は自動で回動する。
中間支柱6は、隣接する第1右側あおり板51と第2右側あおり板52の境界空間位置に配置される。同様に、隣接する第1左側あおり板と第2左側あおり板の境界空間位置にも配置される。中間支柱6は、あおり板51,52と同様に、荷台床板15との間に設けられたヒンジ部17を開閉軸として手動又は自動で回動する。
あおり板掛金装置7は、直交する二枚の第2右側あおり板52と後あおり板53とを立設閉状態で互いに固定すると共に、直交する二枚の第2左側あおり板(図外)と後あおり板53とを立設閉状態で互いに固定する。即ち、あおり板掛金装置7は、後あおり板53の端面53aと二枚の側あおり板の内面とが接触状態で直交する左右上端部位置にそれぞれ設けられている。なお、あおり板掛金装置7を後あおり板53の上端部位置に一箇所設けた例を図1に示しているが、荷台床板15まで深い荷台であるときは、あおり板掛金装置7を縦方向の二箇所又は二箇所以上の位置に設けても勿論良い。
[あおり板掛金装置の詳細構成(図2〜図5)]
図2〜図5に基づいて実施例1のあおり板掛金装置7の詳細構成を説明する。あおり板掛金装置7は、主要な構成要素として、カンヌキ71、掛金ハンドル72、掛金受73を備えている。
カンヌキ71は、両開きあおり板を閉じて固定する掛金ハンドル72を支持するハンドル支持部材であり、後あおり板53の上端部角位置に溶接により固定される。このカンヌキ71は、図2及び図3に示すように、後あおり板53に溶接固定される長方形状の固定プレート部71aと、固定プレート部71aに対して垂直に突出する三枚の第1支持プレート部71b、第2支持プレート部71c、第3支持プレート部71dを有する。
第1支持プレート部71bと第2支持プレート部71cの中央部には、図4に示すように、掛金ハンドル72の支持シャフト部72aの全周を2点支持する円形穴形状の第1ハンドル支持穴71eと第2ハンドル支持穴71fを同一軸上に有する。第3支持プレート部71dには、掛金受73に有する第1切り欠き支持部73cに符合し、支持シャフト部72aの下側半周を支持するU字形状の第2切り欠き支持部71gを有する。なお、第2切り欠き支持部71gは、両ハンドル支持穴71e,71fと同一軸上に有する。また、カンヌキ71は、例えば、図2に示すように、固定プレート部71a、第1支持プレート部71b、第3支持プレート部71dによりコ字状にプレス成形されたコ型カンヌキに、第2支持プレート部71cを溶接固定により追加することで形成される。そして、第2支持プレート部71cの固定位置は、後あおり板53の端面53aと符合する位置とすることで掛金ハンドル72の支持剛性を確保している。
掛金ハンドル72は、固定/解除を手動操作する操作ハンドルであり、カンヌキ71の第1ハンドル支持穴71e、第2ハンドル支持穴71f、第2切り欠き支持部71gに対して3点支持状態で回動可能に支持される。この掛金ハンドル72は、初期形状が真っ直ぐな円柱棒形状による支持シャフト部72aと、当該支持シャフト部72aから直角方向屈曲させて一体に形成された掛金固定圧接部72bと、当該掛金固定圧接部72bから延長する把持部72cと、支持シャフト部72aのシャフト端部に形成されたネジ部72dと、当該ネジ部72dに螺合させたWナット72eと、を有する。
掛金固定圧接部72bは、図3に示すように、掛金ハンドル72を垂下させた掛金固定状態のときに掛金受73の表面に圧接させることで掛金固定強度を確保する。把持部72cは、図3に示すように、第2右側あおり板52の板表面から少し離すように傾斜屈曲させ、ハンドル操作者の把持空間を確保している。Wナット72eは、掛金ハンドル72の抜け止め機能と、ネジ部72dに対する螺合位置の位置決め調整機能と、調整した螺合位置にて2個のナットを締め付けることによるナット緩み防止機能と、を併せて有する。
掛金受73は、両開きあおり板を閉じて掛止固定する掛金ハンドル72のハンドル受け部材であり、第2右側あおり板52の上端部後方角位置に溶接により固定される。この掛金受73は、第2右側あおり板52に溶接固定される固定プレート部73aと、当該固定プレート部73aからトラック後方に向かって一体に延長形成される係合プレート部73bと、当該係合プレート部73bに形成され、支持シャフト部72aの屈曲端部を支持するU字状の第1切り欠き支持部73cと、を有する。
係合プレート部73bは、図2に示すように、第2右側あおり板52の後端面52aからの突出量を、カンヌキ71の各支持プレート部71b,71c,71dの突出量に合わせている。第1切り欠き支持部73cは、図4に示すように、第2切り欠き支持部71gと隣接する位置に配置され、固定状態においてU字形状が符合する2つの切り欠き支持部71g,73cにより支持シャフト部72aの下側半周を支持する。
板掛金装置7は、掛金ハンドル72により直交する二枚のあおり板52,53を立設閉状態で互いに固定したとき、各支持プレート部71b,71c,71dのうち掛金受73側の第3支持プレート部71dと、第3支持プレート部71dと対向する係合プレート部73bとの間隔を、少なくともあおり板厚Dより狭いプレート間隔wに設定している。実施例1では、カンヌキ71を、後あおり板53(カンヌキ71が固定されるあおり板)の端面53aから掛金受73に向かって突出する位置に固定している。そして、カンヌキ71の突出量を、第2右側あおり板52の板厚より少し短い設定にすることで、図5に示すように、第3支持プレート部71dと係合プレート部73bとのプレート間隔sを、カンヌキ71や掛金受73の板厚t以下まで接近させた間隔(s=0〜t)に設定している。
次に、トラック荷台に適用されるあおり板掛金装置の背景技術について説明する。そして、実施例1における作用を、「掛金ハンドルの曲げ変形防止作用」、「他の特徴作用」に分けて説明する。
[あおり板掛金装置の背景技術(図6〜図9)]
直交する側あおり板と後あおり板とを立設閉状態で互いに固定する部位のあおり板掛金装置としては、図6〜図8に示す構成による比較例装置が一般的に用いられている。比較例装置は、一方のあおり板に固定されたハンドル支持穴を有するコ型カンヌキと、コ型カンヌキのハンドル支持穴に回動可能に支持されたL字型の掛金ハンドルと、あおり板の他方に固定されたU字状切り欠き支持部を有する掛金受と、を備えている。そして、掛金ハンドルを上向きにして掛金受のU字状切り欠き支持部に掛合させる固定開始位置から掛金ハンドルを下方に回動して固定終了位置まで垂下させるとき、掛金ハンドルに加わる圧接力を所期圧接力まで高め、2枚のあおり板を立設閉状態で互いに固定する。
この比較例装置では、コ型カンヌキに有する掛金受側支持プレート部の固定位置を後あおり板の端面と符合する位置とし、掛金受の固定位置を側あおり板の外表面位置としている。このため、掛金ハンドルを垂下させている固定状態のとき、図9に示すように、コ型カンヌキの掛金受側支持プレート部と掛金受の係合プレート部との間にあおり板厚Dとほぼ一致する広いハンドル逃げスペースSが形成されることになる。
よって、凹凸路面等でのトラック走行中に、前後方向の外力や前後方向成分を含む外力が、あおり板を介してコ型カンヌキと掛金受の少なくとも一方に入力されると、“ハンドル逃げスペースS”をモーメントスパン(=支点と作用点との距離)とする大きな曲げモーメントが掛金ハンドルの支持シャフト部に作用する。例えば、図9に示すように、側あおり板からのトラック前後方向の外力Fが掛金受を介して掛金ハンドルの支持シャフト部に作用したと仮定すると、コ型カンヌキのハンドル支持部が支点Pになるため、掛金ハンドルの支持シャフト部に作用する曲げモーメントMは、M=F×Sになる。
したがって、掛金ハンドルの支持シャフト部に作用する曲げモーメントMは、外力Fが同じであるとモーメントスパンに比例したものになり、広いハンドル逃げスペースSをモーメントスパンとする場合は曲げモーメントMが大きくなる。この結果、外力Fによる曲げモーメントMが、掛金ハンドルの支持シャフト部の曲げモーメントの限界値を超えてしまうと、図9の仮想線に示すように、掛金ハンドルの支持シャフト部に曲げ変形が発生してしまう、という課題があった。なお、後あおり板53からトラック前後方向の外力がコ型カンヌキを介して掛金ハンドルの支持シャフト部に入力される場合も同様にハンドル逃げスペースSをモーメントスパンとする曲げモーメントが作用する。さらに、コ型カンヌキと掛金受の両方から互いに方向が異なる外力が入力される場合、支持シャフト部に対するハンドル逃げスペースSの両端部からの入力により曲げ変形が発生する。
そして、掛金ハンドルの支持シャフト部に曲げ変形が発生すると、2枚のあおり板を立設閉状態で互いに固定するとき掛金ハンドルに加わる圧接力が所期圧接力から変化する。このため、あおり板掛金装置による固定強度が低下したり、掛金ハンドルを固定終了の垂下位置まで回動できなかったりする。これに対し、曲げ変形量が十分に小さいときは、Wナットによる位置調整にて固定強度の調整が可能であるが、曲げ変形量が大きくなると位置調整による対応ができず、新しい掛金ハンドルへの交換を要したり、あおり板掛金装置の全体交換を要したりし、あおり板掛金装置の耐久寿命を低下させる。
[掛金ハンドルの曲げ変形防止作用(図2)]
本考案者は、上記背景技術での掛金ハンドルの支持シャフト部に曲げ変形が発生するという課題の解決策を検討した結果、ハンドル逃げスペースの間隔を狭くし、曲げモーメントや曲げ変形自由度を低く抑えることが有効である、という点に着目した。
上記着目点に基づき本考案は、直交する二枚のあおり板52,53を立設閉状態で互いに固定するトラック荷台のあおり板掛金装置7において、カンヌキ71と、掛金ハンドル72と、掛金受73と、を備える。そして、掛金ハンドル72により直交する二枚のあおり板52,53を立設閉状態で互いに固定したとき、カンヌキ71に有する掛金受側の第3支持プレート部71dと、第3支持プレート部71dと対向する掛金受73の係合プレート部73bとの間隔を、少なくともあおり板厚Dより狭いプレート間隔sに設定する、という構成を採用した。
例えば、図5に示すように、第2右側あおり板52からのトラック前後方向の外力Fが掛金受73を介して掛金ハンドル72の支持シャフト部72aに作用したと仮定すると、カンヌキ71の第3支持プレート部71dによるハンドル支持部が支点Pになる。このため、掛金ハンドル72の支持シャフト部72aに作用する曲げモーメントM’は、狭いプレート間隔sをモーメントスパンとし、M’=F×s(<M=F×S)になる。
したがって、外力Fが同じであるとき、掛金ハンドル72の支持シャフト部72aに作用する曲げモーメントM’は、プレート間隔sより広いハンドル逃げスペースSをモーメントスパンとする比較例の曲げモーメントMに比べて小さくなる。このため、外力Fにより掛金ハンドル72の支持シャフト部72aに作用する曲げモーメントM’が、曲げモーメントの限界値を超えてしまう頻度が比較例に比べて低く抑えられる。また、ハンドル逃げスペースSよりも狭いプレート間隔sの設定としたことで、掛金ハンドル72に外力が加わったときに支持シャフト部72aの曲げ変形自由度が低く抑えられる。この結果、固定状態の二枚のあおり板52,53の少なくとも一方からカンヌキ71と掛金受73に外力Fが加わる際、掛金ハンドル72に曲げ変形が発生するのが防止され、あおり板掛金装置7の耐久寿命の向上に繋がる。
[他の特徴作用]
実施例1において、カンヌキ71は、複数の支持プレート部として、3枚の支持プレート部71b,71c,71dを有する。第1支持プレート部71bと第2支持プレート部71cには、第1ハンドル支持穴71eと第2ハンドル支持穴71fを有する。第3支持プレート部71dには、第2切り欠き支持部71gを有する。
例えば、比較例のようにコ型カンヌキとした場合、掛金ハンドルの支持シャフト部を2点支持することになり、シャフトと支持穴の隙間、2つの支持穴の軸心ズレ、等により掛金ハンドルにガタツキが生じ易く、掛金ハンドルの支持安定性が低くなる。これに対し、実施例1では、掛金ハンドル72の支持シャフト部72aを、カンヌキ71の第1支持プレート部71b、第2支持プレート部71c、第3支持プレート部71dに対して3点にて支持する3点支持になる。このため、掛金ハンドル72の支持安定性が2点支持よりも向上する。加えて、支持プレート部が、比較例の2枚から3枚へと増加するため、比較例と同じ板厚の板材を用いたとしても、追加した支持プレート部(第2支持プレート部71c)が補強部材となってカンヌキ71の部品剛性が向上する。
実施例1において、カンヌキ71を、後あおり板53の端面53aから掛金受73に向かって突出する位置に固定する。そして、第3支持プレート部71dと係合プレート部73bとのプレート間隔sを、カンヌキ71や掛金受73の板厚t以下まで接近させた間隔に設定する。
即ち、第3支持プレート部71dと係合プレート部73bとを接近させるとき、カンヌキ71を掛金受73に向かって突出する位置に固定する構成を採用した。このため、カンヌキ71と掛金受73は既存品の基本形状を保ったままカンヌキ71の固定位置を変更するだけで、カンヌキ71の第3支持プレート部71dと掛金受73の係合プレート部73bを接近させることができる。加えて、プレート間隔sをカンヌキ71や掛金受73の板厚t以下まで接近させた間隔に設定したため、外力が加わったときのモーメントスパンが最小限域の間隔になり、走行中に高い外力が加わったとしても掛金ハンドル72の曲げ変形を防止することができる。
次に、効果を説明すると、実施例1のトラック荷台のあおり板掛金装置7にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 直交する二枚のあおり板52,53を立設閉状態で互いに固定するトラック荷台のあおり板掛金装置7において、二枚のあおり板52,53の一方に固定され、固定プレート部71aと、固定プレート部71aに対して垂直に突出する複数の支持プレート部71b,71c,71dと、第1支持プレート部71bと第2支持プレート部71cに形成されたハンドル支持穴71e,71fと、を有するカンヌキ71と、ハンドル支持穴71e,71fに回動可能に支持され、支持シャフト部72aと、支持シャフト部72aから直角方向に屈曲させた把持部72cと、を有する掛金ハンドル72と、二枚のあおり板52,53の他方に固定され、固定プレート部73aと、固定プレート部73aから延長する係合プレート部73bと、係合プレート部73bに形成されたU字状の第1切り欠き支持部73cと、を有する掛金受73と、を備え、掛金ハンドル72により直交する二枚のあおり板52,53を立設閉状態で互いに固定したとき、複数の支持プレート部71b,71c,71dのうち掛金受側の第3支持プレート部71dと、第3支持プレート部71dと対向する係合プレート部73bとの間隔を、少なくともあおり板厚Dより狭いプレート間隔sに設定する。
このため、固定状態のあおり板52,53からカンヌキ71と掛金受73に外力が加わる際、掛金ハンドル72に曲げ変形が発生するのを防止することができる。
(2) カンヌキ71は、複数の支持プレート部として、第1支持プレート部71b、第2支持プレート部71c、第3支持プレート部71dを有し、第1支持プレート部71bと第2支持プレート部71cには、第1ハンドル支持穴71eと第2ハンドル支持穴71fを有し、第3支持プレート部71dには、掛金受73に有する第1切り欠き支持部73cに符合する第2切り欠き支持部71gを有する。
このため、掛金ハンドル72の支持シャフト部72aのカンヌキ71に対する支持が3点支持になり、2点支持に比べて掛金ハンドル72の支持安定性を向上させることができる。加えて、カンヌキ71に追加した支持プレート部が補強部材になり、カンヌキ71の部品剛性を向上させることができる。
(3) カンヌキ71を、カンヌキ71が固定される後あおり板53の端面53aから掛金受73に向かって突出する位置に固定し、第3支持プレート部71dと係合プレート部73bとのプレート間隔sを、カンヌキ71や掛金受73の板厚t以下まで接近させた間隔に設定する。
このため、カンヌキ71の固定位置を変更するだけで、カンヌキ71の第3支持プレート部71dと掛金受73の係合プレート部73bを接近させることができる。加えて、モーメントスパンが最小限域の間隔になり、走行中に高い外力が加わったとしても掛金ハンドル72の曲げ変形を防止することができる。
実施例2は、カンヌキの固定位置変更により2枚のプレート部を接近させた実施例1に対し、掛金受の形状変更により2枚のプレート部を接近させた例である。
図10及び図11に基づいて実施例2のあおり板掛金装置7’の詳細構成を説明する。あおり板掛金装置7’は、主要な構成要素として、カンヌキ71、掛金ハンドル72、屈曲掛金受73’を備えている。
カンヌキ71の外観構成は実施例1と同様である。但し、カンヌキ71の固定位置は、後あおり板53の端面53aから突出させることなく、第3支持プレート部71dの端面位置を後あおり板53の端面53aに符合させた固定位置としている。掛金ハンドル72の構成は実施例1と同様である。
屈曲掛金受73’は、第2右側あおり板52に溶接固定される固定プレート部73aと、固定プレート部73aからカンヌキ71に向かって直交方向に屈曲する屈曲部73dと、屈曲部73dからトラック後方に向かって屈曲する係合プレート部73bと、係合プレート部73bに形成された第1切り欠き支持部73cと、を有する。
実施例2の板掛金装置7’は、カンヌキ71を後あおり板53の端面53aから突出させず、代わりに、屈曲掛金受73’をカンヌキ71側に突出する形状としている。この構成により、実施例1と同様に、第3支持プレート部71dと係合プレート部73bとのプレート間隔sを、カンヌキ71や掛金受73の板厚t以下まで接近させた間隔に設定している。なお、他の構成や作用については、実施例1と同様であるため、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
実施例2のトラック荷台のあおり板掛金装置7’にあっては、実施例1の(1),(2)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(4) 掛金受を、固定プレート部73aと係合プレート部73bとの間に固定プレート部73aからカンヌキ71に向かって屈曲する屈曲部73dを有する屈曲掛金受73’とし、第3支持プレート部71dと係合プレート部73bとのプレート間隔sを、カンヌキ71や掛金受73の板厚t以下まで接近させた間隔に設定する。
このため、掛金受の形状を変更するだけで、カンヌキ71の第3支持プレート部71dと屈曲掛金受73’の係合プレート部73bを接近させることができる。加えて、モーメントスパンが最小限域の間隔になり、走行中に高い外力が加わったとしても掛金ハンドル72の曲げ変形を防止することができる。さらに、掛金ハンドル72の把持部72cのあおり板表面から外側への突出量を、実施例1に比べて抑えることができる(図11と図3の掛金ハンドル72の対比を参照)。
以上、本考案のトラック荷台のあおり板掛金装置を実施例1,2に基づき説明してきたが、具体的な構成については、実施例1,2に限られるものではなく、請求の範囲の各請求項に係る考案の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、カンヌキ71の固定位置変更により2枚のプレート部71d,73bを接近させた例を示し、実施例2では、平板による掛金受を屈曲掛金受73’とする形状変更により2枚のプレート部71d,73bを接近させた例を示した。しかし、カンヌキの固定位置変更と掛金受の形状変更を併用し、2枚のプレート部を接近させるような例としても良い。
実施例1,2では、カンヌキ71として、3枚の支持プレート部71b,71c,71dを有する例を示した。しかし、カンヌキとしては、少なくとも2枚以上の支持プレート部を有するものであれば良い。また、支持プレート部71b,71cに第1ハンドル支持穴71eと第2ハンドル支持穴71fを有し、支持プレート部71dに第2切り欠き支持部71gを有する例を示した。しかし、例えば、3枚の支持プレート部の全てにハンドル支持穴を有する例としても良い。
実施例1では、本考案のあおり板掛金装置を、五方開き荷台を備える貨物トラックに適用する例を示した。しかし、本考案のあおり板掛金装置は、少なくとも直交する二枚のあおり板を有するものであれば、例えば、三方開き荷台等を備える貨物トラックにも適用できる。また、トラックについても、貨物トラックに限定されることなく、ダンプトラックやフルトレーラトラックやセミトレーラトラックなどの様々な種類やタイプのトラックに対して適用することができる。
5 五方開き荷台(トラック荷台)
52 第2右側あおり板
53 後あおり板
53a 端面
7 あおり板掛金装置
71 カンヌキ
71a 固定プレート部
71b 第1支持プレート部
71c 第2支持プレート部
71d 第3支持プレート部
71e 第1ハンドル支持穴
71f 第2ハンドル支持穴
71g 第2切り欠き支持部
72 掛金ハンドル
72a 支持シャフト部
72b 把持部
73 掛金受
73’ 屈曲掛金受(掛金受)
73a 固定プレート部
73b 係合プレート部
73c 第1切り欠き支持部
73d 屈曲部
D あおり板厚
s プレート間隔
t 板厚

Claims (4)

  1. 直交する二枚のあおり板を立設閉状態で互いに固定するトラック荷台のあおり板掛金装置において、
    前記二枚のあおり板の一方に固定され、固定プレート部と、当該固定プレート部に対して垂直に突出する複数の支持プレート部と、当該支持プレート部に形成されたハンドル支持穴と、を有するカンヌキと、
    前記ハンドル支持穴に回動可能に支持され、支持シャフト部と、当該支持シャフト部から直角方向に屈曲させた把持部と、を有する掛金ハンドルと、
    前記二枚のあおり板の他方に固定され、固定プレート部と、当該固定プレート部から延長する係合プレート部と、当該係合プレート部に形成されたU字状の切り欠き支持部と、を有する掛金受と、を備え、
    前記掛金ハンドルにより直交する二枚のあおり板を立設閉状態で互いに固定したとき、前記複数の支持プレート部のうち掛金受側の支持プレート部と、当該支持プレート部と対向する前記係合プレート部との間隔を、少なくともあおり板厚より狭いプレート間隔に設定する
    ことを特徴とするトラック荷台のあおり板掛金装置。
  2. 請求項1に記載されたトラック荷台のあおり板掛金装置において、
    前記カンヌキは、前記複数の支持プレート部として、第1支持プレート部、第2支持プレート部、第3支持プレート部を有し、
    前記第1支持プレート部と前記第2支持プレート部には、第1ハンドル支持穴と第2ハンドル支持穴を有し、
    前記第3支持プレート部には、前記掛金受に有する切り欠き支持部に符合する第2切り欠き支持部を有する
    ことを特徴とするトラック荷台のあおり板掛金装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたトラック荷台のあおり板掛金装置において、
    前記カンヌキを、前記カンヌキが固定されるあおり板の端面から前記掛金受に向かって突出する位置に固定し、
    前記支持プレート部と前記係合プレート部との前記プレート間隔を、前記カンヌキや前記掛金受の板厚以下まで接近させた間隔に設定する
    ことを特徴とするトラック荷台のあおり板掛金装置。
  4. 請求項1又は2に記載されたトラック荷台のあおり板掛金装置において、
    前記掛金受を、前記固定プレート部と前記係合プレート部との間に前記固定プレート部から前記カンヌキに向かって屈曲する屈曲部を有する屈曲掛金受とし、
    前記支持プレート部と前記係合プレート部との前記プレート間隔を、前記カンヌキや前記掛金受の板厚以下まで接近させたプレート間隔に設定する
    ことを特徴とするトラック荷台のあおり板掛金装置。
JP2020003254U 2020-08-03 2020-08-03 トラック荷台のあおり板掛金装置 Active JP3228795U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020003254U JP3228795U (ja) 2020-08-03 2020-08-03 トラック荷台のあおり板掛金装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020003254U JP3228795U (ja) 2020-08-03 2020-08-03 トラック荷台のあおり板掛金装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3228795U true JP3228795U (ja) 2020-11-12

Family

ID=73043371

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020003254U Active JP3228795U (ja) 2020-08-03 2020-08-03 トラック荷台のあおり板掛金装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3228795U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5887881A (en) Leaf spring attachment member
JP2600978B2 (ja) サスペンションのアッパリンク支持部構造
US8998183B2 (en) Suspension apparatus
JP2001088736A (ja) サスペンションフレーム構造
JP3228795U (ja) トラック荷台のあおり板掛金装置
JPH1061720A (ja) ダイナミックダンパー構造
JP2003237446A (ja) 車両用シートバックのフレーム構造
JPH0648150A (ja) 産業車両のリヤアクスル懸架装置
JPS5826864Y2 (ja) ト−シヨンバ−受部の緩衝装置
JP6057252B2 (ja) トラックの荷台架装構造
JP2604056Y2 (ja) キャブチルト装置
JPH07323866A (ja) 車両の下部車体構造
JPH08230721A (ja) キャブチルト装置
JP4320631B2 (ja) 引戸のガタツキ防止装置
JP2021037813A (ja) 荷箱、及び側方に傾動可能な荷箱を備えた貨物車両
JP6781088B2 (ja) 荷箱及びそれを備えたダンプトラック
JPH0621833Y2 (ja) 自動車の後部車体構造
JPS6321510Y2 (ja)
JP2555758Y2 (ja) キャブチルト車両のキャブ構造
JPH10287277A (ja) 自動車の車体フロア補強構造
JPH07172348A (ja) 産業車両のトップパネルロック構造
JPH1096249A (ja) 運転室付き作業機
JP2021160522A (ja) チルトロック装置
JP2021138292A (ja) 車両用構造体
JPS6025290B2 (ja) ダンプボデイの後部枢支装置

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3228795

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250