JP3228483B2 - ワインエキス組成物 - Google Patents

ワインエキス組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、調理および食品加工用
に使用される粉末化ワイン濃縮物に関する。更に詳しく
は、調理・加工食品の製造に当り、ワインの調理効果を
付与するに有利なワインを濃縮してなるワインエキスを
粉末化することにより、種々の食品の調理・加工上有用
なワインエキス粉末を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】酒類の粉末化方法としてはアルコールあ
るいはアルコールを高濃度に含む酒類にデキストリンお
よび/または環状オリゴ糖(シクロデキストリン)を添
加し、粉末化する方法が公知である(特開昭55-114283
号、特開昭57-132876号)。これ等の方法は何れも、ア
ルコールを高濃度に含む粉末の調製が発明の目的であ
り、所謂粉末酒を提供するものである。我々は、酒類の
中でワインに着目し、アルコール以外のワイン成分を高
濃度に含む食品加工・調理用の粉末を提供する為、鋭意
研究を重ねてきたが、公知の方法はアルコールを高濃度
に含む酒類(例えばウィスキー、ブランディー、焼酎
等)を対象としており、これ等の方法でワインのアルコ
ール以外の成分を高濃度に含む粉末を調製することは不
可能であった。更に我々の目的は食品加工・調理用の粉
末濃縮ワインを提供することであり、公知の方法で得ら
れる粉末にはアルコールが1%以上含まれ、本粉末は酒
税の対象となるので、コスト的にも目的にそぐわないも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ワインの成分を高濃度
に含む調理用濃縮ワインを製造する為に、市販のワイン
そのものを原料に使用し、公知の方法で粉末化すると、
大量の水分およびアルコール除去の為のコストが大きく
なり、また比較的大量の粉末化基材(例えば、マルトデ
キストリン類および/またはシクロデキストリン類)を
添加することになる。得られる粉末は、ワインの固形分
濃度に換算すると、2〜3倍程度の濃縮物となってしま
う。また、得られる粉末には2〜5%のアルコールを含
み、酒税法上の粉末酒になることも判明した。本発明で
はワイン成分の濃縮程度は少なくとも5倍以上を想定し
ており、また製品は酒類ではなく調味料として流通させ
たいことから、公知の方法は適用できない。即ち、本発
明では原料としてワインを使用し、アルコール以外の成
分を高濃度に含む、流動性の良い粉末調味料を提供する
ことが課題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはワインのア
ルコール以外の成分を高濃度に含み、ワインの色調・香
気を保存した濃厚ワイン粉末の製造に関し鋭意研究を重
ねた結果、ワインを予め濃縮後、シクロデキストリン類
および/またはマルトデキストリン類を添加・混合し、
粉末化することにより、思いがけず目的のワイン粉末が
得られることを見出し、本発明を完成した。以下、本発
明について詳述する。
【0005】本発明に於けるワインとは、所謂果実酒で
あって、ブドウの果汁を酵母の作用により発酵し、必要
に応じて樽または瓶に貯蔵して得られるものであり、通
常赤ワイン、白ワイン、ロゼワインが知られている。本
発明に使用するワインは、飲用に適したワインであれば
良く、ブドウの果汁のみを発酵して醸造される所謂、
赤、白、ロゼの天然ワインの他に、ワインに濃縮果汁、
ブランディーを添加したシェリー、ポート、マディラ、
マラガ、マルサラ等の所謂補強ワインあるいはワインに
薬草、香料、色素を添加して得られる、ベルモットを代
表とする混成ワイン等をいう。シャンペン等の発泡酒で
も本発明の原料となり得るが、通常は用いない。
【0006】本発明に於けるワインエキスとは上記ワイ
ンを濃縮により濃厚化したものを言う。濃縮率は特に限
定されないが、好適には含まれる固形分を10%以上にし
たものが望ましい。ワインエキス製造に適応される濃縮
法は特に限定されないが、好適には濃縮缶やロータリー
・エバポレーター等を使用する減圧濃縮法が使用され
る。得られる濃縮液はそのまま本発明の原料として使用
できるが、これを低温に放置し、晶析する酒石を除去し
ても良い。本発明に使用されるワイン濃縮液はアルコー
ル分を実質的に含まないか、1%未満であることが望ま
しい。含まれるアルコール分が1%未満の範囲であれ
ば、ワイン濃縮液にフレーバーを増強する目的で、ワイ
ンフレーバーあるいはブランディーなどを添加しても良
い。本発明の目的に合致するものとして、公知の濃縮ワ
イン(特開平3-240462号)が好適に用いられる。
【0007】本発明に於けるシクロデキストリン類とは
澱粉および/または澱粉の加水分解物にシクロデキスト
リングルカノトランスフェラーゼ(CGTase、EC 2.4.1.1
9)を作用させ、生成される環状デキストリンの総称で
あって、構成するグルコースの数によりα−、β−およ
びγ−シクロデキストリンが主要なシクロデキストリン
として知られている。また、得られるシクロデキストリ
ンにプルラナーゼの存在下にオリゴグルコシル残基を付
加したグルコシルあるいはマルトシルシクロデキストリ
ン、更にシクロデキストリンにメチル基、アセチル基あ
るいはヒドロキシプロピル基等を化学的に結合したシク
ロデキストリン誘導体も含まれる。本発明に於いては、
グルコース7ヶよりなるβ−シクロデキストリンおよび
/またはシクロデキストリン類(α−、β−、γ−シク
ロデキストリン混合物)および/またはマルトデキスト
リンの混合物が好適に用いられる。
【0008】本発明に於けるマルトデキストリン類と
は、植物由来の澱粉を酸あるいは酵素処理により得られ
る非環状のデキストリンで、その平均重合度の違いより
種々の特性を有するものが知られている。本発明では、
ワイン濃縮物を粉末化する必要があるので、比較的重合
度の高いものを選択することが望ましく、市販のデキス
トリンではDE値(ぶどう糖還元力当量)2〜15のものが
好適に使用できる。本発明では、マルトデキストリンを
化学的に修飾した修飾デキストリン等もマルトデキスト
リン類と呼び、必要に応じて使用できる。本発明に於い
て、マルトデキストリン類単独でワイン濃縮物を粉末化
することも可能であるが、ワイン濃縮物に対するマルト
デキストリン類の添加量が比較的大量に必要となる。得
られる濃縮ワイン粉末中のワイン相当固形分を高くする
場合は、マルトデキストリン類と前述のシクロデキスト
リン類を混合することが推奨される。
【0009】ワインエキスに対するシクロデキストリン
類および/またはマルトデキストリン類の混合比は.ワ
インエキス固形分の1倍量以上であれば、特に限定され
ないが、使用する原料のワイン組成および前記粉末化基
材の組成により至適な添加量が存在する。使用するワイ
ン中に高濃度粉未化を阻害する糖類およびグリセロール
等が少ない、所請ドライワインの場合、これを濃縮して
得られるワインエキスをβ−シクロデキストリンのみに
て粉末化する場合は、ワインエキス固形分に対するβ−
シクロデキストリンの添加量は1重量倍以上にて粉末化
が可能であり、好適には、2倍以上の添加が良好な粉末
を与える。また、シクロデキストリン類とマルトデキス
トリン類が約半量宛含まれるシクロデキストリン製剤の
場合、ワインエキスの粉末化にはその固形分の約1.5
倍重量の添加が必要であり、好適にはワインエキスの3
重量倍以上の添加が推奨される。更に、DE値の低いマ
ルトデキストリンを用いワインエキスを粉末化する場
合、ワインエキスの2倍重量以上の添加が必要であり、
好適には5倍以上の添加にて目的が達成できる。この場
合、得られるワインエキス粉末中に含まれるワインエキ
ス由来の固形分濃度は、元のワイン固形分の3倍程度以
下となり、目的とするワインエキス粉末に含まれるワイ
ン由来の固形分濃度が更に高い場含は、マルトデキスト
リンにシクロデキストリン類を混合する必要が生じる。
使用するワインが比較的高濃度の糖類あるいはグリセリ
ンを含む、所請スイートワイン等の場合は、粉未化基材
の添加量は、前記の量より若干多くなる。
【0010】シクロデキストリン類および/またはマル
トデキストリン類のワインエキスへの添加方法は特に限
定されることはない。前述のワインエキスには当該粉末
化基材を添加・混合するに充分な量の水分を含まれるの
で、単純に粉末化基材を添加後、充分均一になるように
混合すれば良く、ワインエキスを常温にて攪拌しなが
ら、当該粉末化基材を徐々に添加する方法が推奨され
る。ただし、粉末化基材の添加量が多く、そのままでは
混合できない場合は、スラリーの流動性を高める為、若
干加温(40〜70℃)しても良く、あるいは機械的混合が
可能になるまで水を添加することもできる。また、適応
する乾燥方法により、乾燥方法に好適な固形分含量のス
ラリーとする為、適宜水分の添加ができる。
【0011】粉末化の方法も特に限定されることはな
く、熱風による棚乾燥、凍結乾燥、減圧棚乾燥あるいは
噴霧乾燥等が適応できる。本発明では、ワインエキスに
含まれるワインの香気あるいは色調を保持する為、極端
な高温による乾燥は避けるべきであり、スプレー・ドラ
イヤーによる噴霧乾燥、減圧下の棚乾燥あるいは凍結乾
燥が好適に使用できる。
【0012】以下、実験例を示し本発明の効果を更に具
体的に説明する。 実験例 市販白ワインおよび赤ワイン(徳用メルシャン、メルシ
ャン株式会社製)各6リットルを水流式ロータリーエバ
ポレーターにて、湯浴温度50℃にて、それぞれ3リット
ルまで濃縮した。濃縮物を一晩5℃に放置し、晶析した
酒石を濾別し、濾液を被検ワインエキスとした。得られ
たワインエキス白および赤の固形分は各々、11.5%およ
び12.0%であった。各ワインエキスを300ml容ビーカー
に100ml宛取り、表1および表2に示す種々の粉末化基
材を添加後、凍結乾燥にて粉末化した。ワインエキスに
添加した粉末化基材の種類および添加量は表1および表
2に示す通りである。表1にワインエキス(白)の結果
を、表2にワインエキス(赤)の結果を示す。表中のCD
はシクロデキストリンを示し、−は粉末化不可能、±は
粉末化可能であるが得られる粉末の流動性が悪く、+は
粉末化可能で流動性もあり、++は粉末化可能で得られ
る粉末の流動性も優れていることを示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】表1および表2より明らかであるが、β−
シクロデキストリンの単独使用は最も粉末化能に優れ、
試験した粉末化基材では最も高濃度のワインエキス粉末
が得られた。目的とするワインエキス粉末のワイン固形
分含量により、試験した何れの粉末化基材も使用可能で
ある。得られたワインエキス粉末は、味・色調的に元の
ワインに近いものであり、食品加工上有用なものであっ
た。
【0016】
【実施例】
実施例1 市販ワインエキス赤および白(メルシャン株式会社製)
(各々固形分15.5%および14.6%)100ml宛を、別々の3
00ml容のビーカーに取り、ワインエキス(赤)には31.0
g(ワインエキス固形分の2倍量)のβ−シクロデキスト
リン(商品名:RINGDEX-B、メルシャン株式会社製)を添
加、ワインエキス(白)には29.2g(ワインエキス固形
分の2倍量)のβ−シクロデキストリンを添加し、スタ
ーラーにて常温下30分間充分に攪拌・混合した。得られ
たスラリーを凍結乾燥器(東京理化株式会社製、FD-55
0) にて乾燥し、各々46.4gのワインエキス(赤)粉末
および43.0gのワインエキス(白)粉末が得られた。得
られた粉末は何れも流動性の良いもので、ワインの味・
色を良く保存しており、食品加工用の素材として優れた
ものであった。
【0017】実施例2 市販ワインエキス赤および白(メルシャン株式会社製)
(各々固形分15.5%および14.6%)100ml宛を、別々の3
00ml容のビーカーに取り、ワインエキス(赤)には46.5
g(ワインエキス固形分の3倍量)のシクロデキストリン
・デキストリン混合物(シクロデキストリン類50%、デ
キストリン50%含有、商品名:RINGDEX-P、メルシャン
株式会社製)を添加、ワインエキス(白)には43.8g
(ワインエキス固形分の3倍量)のシクロデキストリン
・デキストリン混合物を添加し、スターラーにて常温下
30分間充分に攪拌・混合した。得られたスラリーを凍結
乾燥器(東京理化株式会社製、FD-550) にて乾燥し、各
々60.7gのワインエキス(赤)粉末および57.4gのワイン
エキス(白)粉末が得られた。得られた粉末は何れも流
動性の良いもので、ワインの味・色を良く保存してお
り、食品加工用の素材として優れたものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/23 A23L 1/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワインを濃縮してなるアルコール分が1
    %未満であるワインエキスにシクロデキストリン類およ
    び/またはマルトデキストリン類を混合後、乾燥した粉
    末ワインエキス組成物。
  2. 【請求項2】 シクロデキストリン類および/またはマ
    ルトデキストリン類をワインエキス固形分の1倍量以上
    添加し、乾燥して粉末化した請求項1記載のワインエキ
    ス組成物。
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