JP3226041B2 - エミッタ用アルカリ土類炭酸塩 - Google Patents
エミッタ用アルカリ土類炭酸塩Info
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Description
るアルカリ土類炭酸塩の改良に関する。
ロンチウムの二元炭酸塩又は、バリウム、ストロンチウ
ム及びカルシウムの三元炭酸塩のアルカリ土類炭酸塩が
エミッタの材料として多用されている。
陰極の基体に塗布された後、電子管内を10-5トル程度の
真空に排気して加熱することにより、アルカリ土類酸化
物のエミッタとして使用される。
としては、例えば、特開昭60−189832号公報に示される
ように、針状晶が陰極基体へのコーティングの点から有
利である。
一で小さい粒子を製造することが難しく、特に、細長い
針状粒子であって均一な粒子を得ることは著しく困難で
あった。
て、その目的とするところは、十分均一で細長い針状粒
子であるエミッタ用アルカリ土類炭酸塩を提供すること
にある。
ルカリ土類金属イオンと炭酸イオンとの反応の際、炭酸
イオンの原料として重炭酸アンモニウム及びアンモニウ
ム水を用いることにより、工業的に極めて均一で細長い
針状粒子のエミッタ用アルカリ土類炭酸塩を得ることに
成功し、本発明を完成するに至った。
リウム及びストロンチウムを含み、その粒子を針状の結
晶形状とするエミッタ用アルカリ土類炭酸塩において、
針状の単一粒子における長軸方向の平均の大きさを1μ
m以上とし、かつ短軸方向の平均の大きさをxとしたと
き、長軸方向の大きさyが、3≦y/xの関係を充たすこ
とを特徴とするエミッタ用アルカリ土類炭酸塩を提供す
ることにより、解決される。
チウムであるいわゆる二元塩の場合、単一粒子における
長軸方向の大きさyが、3.3≦y/x≦15の関係を充たすこ
とが好ましい。
及びカルシウムからなるいわゆる三元塩の場合、単一粒
子における長軸方向の大きさyが、3.3≦y/x≦20の関係
を充たすことが好ましい。
に密度の高いコーティングができ、1μm以下である場
合、針状晶でない丸み形状のものと相違がない。次に、
長軸方向の大きさyが短軸方向の大きさxの3倍以下で
あると、エミッタとして陰極基体に塗布した場合、コー
ティング特性が劣化し、特に、コーティング層における
密度の低下、コーティング表面の粗さが不都合となり、
エミッタの寿命が極めて低下する。
ついて説明する。
には、一般に、アルカリ土類金属イオンと炭酸イオンと
の反応に基づいて製造している。アルカリ土類金属イオ
ンとしては硝酸塩、炭酸イオンとしては炭酸ナトリウム
又は炭酸アンモニウムが用いられる。
炭酸アンモニウムでなく、重炭酸アンモニウム、即ち、
炭酸水素アンモニウム(NH4NaHCO3)と、かなりの高濃
度(望ましくは10%以上)のアンモニア水とを用いた。
以下に実施例と共に詳述する。
チウムとがモル比で1:1となるように、硝酸バリウム
(7.58kg)及び硝酸ストロンチウム(6.14kg)を純水に
混合して150リットルのアルカリ土類硝酸溶液をA液と
して調整する。
水10リットルとを純水に混合して50リットルに調整し、
この溶液をB液とする。
イオンと炭酸イオンとを反応させる。反応時の温度は90
℃前後が好ましく、また、A液を撹拌しながら、B液を
15リットル/秒前後で滴下することが好ましい。滴下終
了後も1分間の撹拌を行う(pHは8.2)。
して、バリウム及びストロンチウムの二元炭酸塩粉末が
得られた。
の組成であり、また、第1図に示されるように、極めて
均一な針状晶であった。
針状晶の単一粒子において、第2図の模式図に示される
ように、短軸方向の平均の大きさxが約0.36μmであ
り、長軸方向の平均の大きさが約2.3μmであった。
14型ブラウン管の電子銃では、第3図に示されるような
楕円形の丸い粒子を使用したものに比較して、コーティ
ングの密度約10%増すと共に、寿命が約1.3倍となっ
た。
大きさxに対する長軸方向の平均大きさyとエミッタの
寿命との関係について説明すると、y/xが約3倍以上に
なると、第3図で示されるような従来の丸み形状のもの
より寿命が1.1倍以上になり、y/xが約3.3〜15の範囲の
とき、寿命が1.15倍以上となる。但し、これらの実験
は、y/x値の異なる5種類の二元炭酸塩粒子をさらに篩
分けすることにより、10種類の二元炭酸塩粒子を得て、
これを塗布することにより、、第4図に示される結果を
得た。
及びカルシウムがモル比で0.47:0.45:0.08となるように
アルカリ土類硝酸塩とした以外、上述した実施例1と同
様にして、Ba0.47Sr0.45Ca0.08CO3の組成である三元炭
酸塩を得た。
が約0.45μmであり、長軸方向の平均の大きさが約4.5
μmであった。
14型ブラウン管の電子銃では、第3図と同様な楕円形の
丸い粒子(図示せず)を使用したものに比較して、コー
ティングの密度約15%増すと共に、寿命が約1.2倍とな
った。
大きさxに対する長軸方向の平均大きさyとエミッタの
寿命との関係が実施例1と同様にして第6図に示されて
いる。
と、第3図で示されるような従来の丸み形状のものより
寿命が1.1倍以上になり、y/xが約3.3〜15の範囲のと
き、寿命が1.15倍以上となる。
類炭酸塩の針状晶の単一粒子において、長軸方向の平均
大きさを特定以上とし、短軸方向の平均大きさに対する
長軸方向の平均大きさを特定の範囲としたアルカリ土類
炭酸塩を炭酸陰極のエミッタとして用いることにより、
エミッタのコーティング特性が優れ、陰極の寿命を極め
て改善することができる。
の粒子の構造を示す電子顕微鏡写真図、 第2図は、第1図の粒子の模式図、 第3図は、第1図との比較するため、従来のアルカリ土
類炭酸塩の粒子の構造を示す電子顕微鏡写真図、 第4図は、本発明のアルカリ土類炭酸塩の形状と陰極の
寿命との関係を示すグラフ図、 第5図は、本発明の別の実施例のアルカリ土類炭酸塩の
粒子の構造を示す電子顕微鏡写真図、 第6図は、本発明の別の実施例のアルカリ土類炭酸塩の
形状と陰極の寿命との関係を示すグラフ図である。
Claims (2)
- 【請求項1】バリウム及びストロンチウムからなる2種
類のアルカリ土類金属の硝酸塩溶液と、重炭酸アンモニ
ウム及びアンモニア水からなる溶液を反応させ、得られ
る短軸方向の平均の大きさxが約0.36μmであり、長軸
方向の平均の大きさyが約2.3μmの二元炭酸塩粒子を
篩分けすることにより、該xと該yが3.3≦y/x≦15の関
係を充たすバリウム及びストロンチウムの二元炭酸塩の
針状粒子を得ることを特徴とするエミッタ用アルカリ土
類炭酸塩の製造方法。 - 【請求項2】バリウム、ストロンチウム及びカルシウム
からなる3種類のアルカリ土類金属の硝酸塩溶液と、重
炭酸アンモニウム及びアンモニア水からなる溶液を反応
させ、得られる短軸方向の平均の大きさxが約0.45μm
である、長軸方向の平均の大きさyが約4.5μmの三元
炭酸塩粒子を篩分けすることにより、該xと該yが3.3
≦y/x≦20の関係を充たすバリウム、ストロンチウム及
びカルシウムの三元炭酸塩の針状粒子を得ることを特徴
とするエミッタ用アルカリ土類炭酸塩の製造方法。
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JP8177890A JP3226041B2 (ja) | 1990-03-28 | 1990-03-28 | エミッタ用アルカリ土類炭酸塩 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP8177890A JP3226041B2 (ja) | 1990-03-28 | 1990-03-28 | エミッタ用アルカリ土類炭酸塩 |
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JPH03280322A JPH03280322A (ja) | 1991-12-11 |
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JP8177890A Expired - Fee Related JP3226041B2 (ja) | 1990-03-28 | 1990-03-28 | エミッタ用アルカリ土類炭酸塩 |
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