JP3222035B2 - 複圧式排熱回収ボイラ給水装置 - Google Patents

複圧式排熱回収ボイラ給水装置

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JP3222035B2
JP3222035B2 JP10667795A JP10667795A JP3222035B2 JP 3222035 B2 JP3222035 B2 JP 3222035B2 JP 10667795 A JP10667795 A JP 10667795A JP 10667795 A JP10667795 A JP 10667795A JP 3222035 B2 JP3222035 B2 JP 3222035B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排熱回収ボイラの節炭器
へ給水を供給する給水ポンプ入口温度の変化幅を抑え最
適な給水を行えるようにした複圧式排熱回収ボイラ給水
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンの排ガスを利用して蒸気を
発生する排熱回収ボイラにおいては、ガスタービンの燃
焼温度の上昇化に伴って排ガス温度も上昇することか
ら、近年では複圧式、例えば高圧,中圧,低圧の三種類
の蒸気を発生する三圧式排熱回収ボイラが主流となりつ
つある。
【0003】図11は従来の三圧式排熱回収ボイラの給
水装置の系統を示している。図11に示すように三圧式
排熱回収ボイラ1内には高圧蒸気過熱器2、高圧蒸発器
3、中圧蒸気過熱器4、高圧節炭器5、中圧蒸発器6、
中圧節炭器7、低圧蒸発器8および低圧節炭器9が排ガ
スの下流側に向って配置されている。
【0004】また、高圧蒸発器3は高圧ドラム10に、
中圧蒸発器6は中圧ドラム11に、低圧蒸発器8は低圧
ドラム12にそれぞれ連結され、低圧給水ポンプ13に
より昇圧された低圧給水は、上流側低圧給水管14aを
経て低圧節炭器9で昇温された後、低圧給水管14bを
経て低圧ドラム12へ送水される。
【0005】一方、高圧給水は低圧節炭器9の出口で分
岐された高圧給水管15を通り、高圧給水ポンプ16お
よび高圧節炭器5を介して高圧ドラム10へ送水され、
同様に、中圧給水は低圧節炭器9の出口で分岐した中圧
給水管17を通り、中圧給水ポンプ18および中圧節炭
器7を介して中圧ドラム11へ送水される。
【0006】すなわち高圧給水ポンプ16および中圧給
水ポンプ18は、排熱回収ボイラ1の系統内に設置され
るものとなる。
【0007】また低圧節炭器9における低温腐食を防止
するため、中圧給水の一部は中圧給水ポンプ18出口で
分岐した給水再循環管19を経て温度調整弁である給水
再循環水調節弁20を介して低圧節炭器9の入口の低温
給水管14aへ再循環させる。この際、給水再循環水調
節弁20の開度は上流側低圧給水管14aの低圧節炭器
9入口に設けられている温度検出器70の温度検出信号
によって制御される温度コントローラ21に基づいて調
整されることで低圧節炭器9の入口における給水の温度
を一定に保持している。
【0008】なお、高圧ドラム10、中圧ドラム11お
よび低圧ドラム12には、高圧節炭器5、中圧節炭器7
および低圧節炭器9からの給水管34,35,36およ
び高圧,中圧,低圧各ドラム水位調節弁37,38,3
9がそれぞれ設けられている。また、高圧給水管15、
中圧給水管17および低圧給水管14aから復水器32
に給水を還流させる高圧,中圧,低圧各給水ポンプミニ
マムフロー管40,41,42が設けられている。
【0009】図12は、従来の三圧式排熱回収ボイラを
使用したコンバインドサイクル発電設備の配置側面図の
一例を示す。図11に示した排熱回収ボイラ給水装置中
の大型ポンプ類である中圧給水ポンプ18、および高圧
給水ポンプ16は、排熱回収ボイラ1の排気側に接続さ
れる煙道30の下部に設置したポンプ用建屋31内に配
置されている。
【0010】このポンプ用建屋31は、排熱回収ボイラ
1台に対し1個設置され、ポンプ類の保守点検上、長さ
16m,幅12m,高さ8m程度と大型であり、その内
部には換気装置,保守点検用クレーン等の各種保安,保
守設備が設置されている。
【0011】系統上、中圧給水ポンプ18および高圧給
水ポンプ16が低圧節炭器9の出口水を昇圧し、中圧節
炭器7および高圧節炭器5に供給するため、これらポン
プ類を排熱回収ボイラ1の低圧節炭器9近傍に配置して
いる。
【0012】図13は、従来の排熱回収ボイラにおける
再循環必要流量を示すグラフの一例である。
【0013】排ガスは、排熱回収ボイラ1にて熱交換を
行うことにより徐々に低温となり、特に最低温度域であ
る低圧節炭器9にて、約90℃程度の低温の排ガスとな
る。この排ガスが局所的に排ガス中に含入される水蒸気
の露点以下となれば結露が生じ、排熱回収ボイラ1の伝
熱管表面が酸化腐食してしまう。この現象を防止するた
め、約60℃前後の値を設定値とし、温度コントローラ
21にて水温が常時水蒸気の露点以上の一定値となるよ
うに給水再循環水調節弁20を制御し、給水温度を調節
している。
【0014】従来、低圧節炭器9の入口温度設定値は一
定としてしているため、復水器32より低圧給水ポンプ
13を介して供給される給水の温度および流量により、
必要となる再循環流量は決定され、再循環流量が増大す
れば中圧給水ポンプ18にて吐出する流量が多くなり、
設備が大型となり、補機動力が増加するという問題点が
ある。
【0015】図13に示すように、復水器32の真空度
が722mmHg vacにて一定であれば復水温度は約33℃
で一定となり、約60℃まで昇温するのに必要な再循環
流量は、約40Ton/H となる。但し、大気温度が低下す
れば同時に海水温度も低下し、復水器32での真空度は
上昇し、740mmHg vacにまで達する可能性がある。こ
の時、復水温度は約22℃まで低下し、約60℃まで昇
温するのに必要な再循環流量の最大値は約100Ton/H
となる。
【0016】中圧ドラム11へ供給する給水量は約30
Ton/H であるため、中圧給水ポンプ18の設計流量は1
00Ton/H +30Ton/H =130Ton/H と大きな値とな
り、通常の運用は40Ton/H +30Ton/H =70Ton/H
と大型の中圧給水ポンプを設置し、通常は、その約50
%の負荷にて運用されることとなる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来例に
よると、高圧給水および中圧給水を低圧節炭器9の出口
から取り出しているため、排熱回収ボイラ1の起動時、
高圧給水ポンプ16、および中圧給水ポンプ18を通過
する給水は短時間に温度が急上昇する。
【0018】デイリースタート・ストップの運用が行わ
れるコンバインドサイクルの排熱回収ボイラ1を起動す
る時、まず低圧給水ポンプ13、高圧給水ポンプ16、
および中圧給水ポンプ18を稼動させるが、この時ガス
タービンからの高温排ガスは供給されないため、高圧給
水ポンプ16および中圧給水ポンプ18には常温の給水
が流入する。
【0019】その後、ガスタービンが急速に起動し、負
荷上昇するに従い、ガスタービンから高温の排ガスが排
熱回収ボイラ1に供給され、低圧節炭器9にて低圧給水
管14bから供給される復水が加熱される。これにより
高圧給水ポンプ16および中圧給水ポンプ18に流入す
る給水が短時間にて約150℃まで上昇する。停止時に
おいては逆に急激に温度降下が生じる。
【0020】また、排熱回収ボイラ1のホットバンキン
グからの起動時においては、高圧給水ポンプ16および
中圧給水ポンプ18を通過する給水は、更に急激な温度
変化となる。
【0021】排熱回収ボイラ1のバンキングは、低圧節
炭器9上流側の低圧給水管14aに設置された排熱回収
ボイラ入口弁33で仕切るため、起動時には、低圧節炭
器9から排熱回収ボイラ入口弁33間のバンキング中、
排熱回収ボイラ1の残熱により、200℃近くまで昇温
された給水が、突然高圧給水ポンプ16および中圧給水
ポンプ18へ流入し、バンキングされていた給水が流れ
去ると給水温度は復水器32出口の給水、すなわち約3
0℃の給水が流入するため給水温度は急激に降下するも
のとなる。そして、その後に前述した通常起動時の給水
温度変化が生じる。
【0022】このため、高圧給水ポンプ16および中圧
給水ポンプ18は過大な熱衝撃を毎日受け、その静止部
と回転部との接触による損傷、およびポンプ構成部品が
早期に劣化し、その結果寿命が短かくなり、給水装置と
しての信頼性を著しく低下させる問題点がある。
【0023】また、中圧給水ポンプにおいては、所内単
独運転(FCB)時、中圧ドラム11内の水位の乱れを
制御するのに通常流量の約1.5倍の流量を必要とし、
かつ、再循環水の必要最大流量が大きいため、その二つ
を同時に供給できるように設計すると、超大型のポンプ
を設置する必要があり、通常は効率の悪い低負荷流量運
転を実施することとなり、補機動力が増大するという問
題がある。
【0024】また、起動時またはホットバンキング時に
節炭器給水内はドラムでの蒸気発生が始まるまでの間、
ガスタービン排熱及び排熱回収ボイラ自身の残熱により
膨張し、節炭器内圧が上昇し、節炭器設計圧力を超え、
節炭器入口の逃し弁が起動毎に作動するという問題点が
ある。
【0025】また、大型補機である高圧給水ポンプおよ
び中圧給水ポンプは、前記したように系統上、低圧節炭
器9の出口で分岐した高圧給水管15および中圧給水管
17より送水されるため、配置上、排熱回収ボイラの低
圧節炭器9近傍に設置されることとなる。
【0026】その結果経済性が損われ、更に同一建屋内
にて点検できないという保守点検性を低下させる問題点
がある。また、高圧給水ポンプ16、中圧給水ポンプ1
8のミニマムフロー管40,41が長くなり、ウォータ
ハンマ発生が懸念される。
【0027】また、建設時においては、大型の排熱回収
ボイラ据付・搬入時に別途給水ポンプ専用建屋の建設が
行えないという据付け上の干渉が生じ、建設時における
スムーズな作業を困難とさせる問題点がある。
【0028】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、高圧給水ポンプおよび中圧給水ポンプの劣化を
防止し、かつ保守点検の容易な配置が行える複圧式排熱
回収ボイラ給水装置を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、高圧蒸発器、中圧蒸発器
および低圧蒸発器にそれぞれ高圧ドラム、中圧ドラムお
よび低圧ドラムを連結し、これらのドラムに復水ポンプ
吐出給水管から節炭器を介して給水を行う複圧式排熱回
収ボイラ給水装置において、前記節炭器を高圧節炭器と
中・低圧節炭器とに分割し、前記復水ポンプ吐出給水管
から、高圧給水管および中・低圧給水管を分岐し、これ
らの各給水管に前記高圧節炭器および中・低圧節炭器へ
の送水用の高圧給水ポンプおよび中・低圧給水ポンプを
それぞれ接続したことを特徴とする。
【0030】請求項2記載の発明は、高圧蒸発器、中圧
蒸発器および低圧蒸発器にそれぞれ高圧ドラム、中圧ド
ラムおよび低圧ドラムを連結し、これらのドラムに復水
ポンプ吐出給水管から節炭器を介して給水を行う複圧式
排熱回収ボイラ給水装置において、前記節炭器を高圧節
炭器と中圧節炭器と低圧節炭器とに分割し、前記復水ポ
ンプ吐出給水管から、高圧給水管および中圧給水管およ
び低圧給水管を分岐し、これらの各給水管に前記高圧節
炭器および中圧節炭器への送水用の高圧給水ポンプおよ
び中圧給水ポンプをそれぞれ接続したことを特徴とす
る。
【0031】請求項3の発明は、高圧蒸発器、中圧蒸発
器および低圧蒸発器にそれぞれ高圧ドラム、中圧ドラム
および低圧ドラムを連結し、これらのドラムに復水ポン
プ吐出給水管から節炭器を介して給水を行う複圧式排熱
回収ボイラ給水装置において、前記節炭器を高圧節炭器
と中圧節炭器と低圧節炭器とに分割し、前記復水ポンプ
吐出給水管から低圧給水管を分岐しこの低圧給水管を低
圧節炭器を介して低圧ドラムに送給可能とするととも
に、この分岐点より下流側の前記復水ポンプ吐出給水管
に給水ポンプを設け、この給水ポンプの中段抽水を中圧
給水管に導き中圧節炭器を介して中圧ドラムに送給可能
とし、前記給水ポンプ吐出水を高圧給水管に導き高圧節
炭器を介して高圧ドラムに送給可能としたことを特徴と
する。
【0032】請求項4記載の発明は、高圧蒸発器、中圧
蒸発器および低圧蒸発器にそれぞれ高圧ドラム、中圧ド
ラムおよび低圧ドラムを連結し、これらのドラムに復水
ポンプ吐出給水管から節炭器を介して給水を行う複圧式
排熱回収ボイラ給水装置において、前記節炭器を高圧節
炭器と中圧節炭器と低圧節炭器とに分割し、給水ポンプ
吐出水を高圧節炭器を介して高圧ドラムに給水可能と
し、給水ポンプの中段抽水を中低圧給水管に給水可能と
し、中・低圧給水管から中圧給水管および低圧給水管を
分岐し、これらの各給水管に前記中圧節炭器および低圧
節炭器をそれぞれ接続したことを特徴とする。
【0033】請求項5記載の発明は、請求項1,2,3
または4記載の複圧式排熱回収ボイラ給水装置におい
て、中・低圧節炭器または中圧節炭器の出口給水管に給
水管分岐点上流側の復水ポンプ吐出給水管へ中・低圧給
水または中圧給水の一部を再循環させる分岐管を設け、
この分岐管を中・低圧給水ポンプまたは中圧給水ポンプ
のミニマムフロー管として共用したことを特徴とする。
【0034】請求項6記載の発明は、請求項5記載の複
圧式排熱回収ボイラ給水装置において、再循環用の分岐
管路に、低温腐食防止に必要な流量に給水量を調整し
て、節炭器入口の給水温度を低温腐食防止に必要な給水
温度に制御するとともに、中・低圧給水ポンプまたは中
圧給水ポンプのミニマムフロー量を制御する制御手段を
設けたことを特徴とする。
【0035】請求項7記載の発明は、請求項6記載の複
圧式排熱回収ボイラ給水装置において、再循環させる分
岐管路に、排熱回収ボイラの所内単独運転時に給水再循
環についてのポンプミニマムフロー量のみの制御を行わ
せる制御手段を設けたことを特徴とする。
【0036】請求項8記載の発明は、請求項4記載の複
圧式排熱回収ボイラ給水装置において、節炭器の入口ま
たは出口に逆止弁を設置したことを特徴とする。
【0037】請求項9記載の発明は、請求項1,2,3
または4記載の複圧式排熱回収ボイラ給水装置におい
て、給水ポンプの駆動速度を可変速としたことを特徴と
する。
【0038】請求項10記載の発明は、請求項1,2,
3または4記載の複圧式排熱回収ボイラ給水装置におい
て、各節炭器の入口管、出口管または連絡管に、各節炭
器の設計圧力以上に内圧が上昇した場合にその圧力を検
知し圧力逃し手段を設けたことを特徴とする。
【0039】請求項11記載の発明は、請求項1,2,
3または4記載の複圧式排熱回収ボイラ給水装置におい
て、高圧給水ポンプ、中・低圧給水ポンプまたは中圧給
水ポンプの出口止め弁および逆止弁を排熱回収ボイラ入
口止め弁および逆止弁とし、給水を排熱回収ボイラの上
流側として系統上遮断可能としたことを特徴とする。
【0040】請求項12記載の発明は、請求項1,2,
3または4記載の複圧式排熱回収ボイラ給水装置におい
て、給水ポンプをタービン建屋本館内に設置したことを
特徴とする。
【0041】
【作用】請求項1記載の発明においては、復水ポンプ吐
出給水管より、高圧給水管および中・低圧給水管を分岐
し、これら給水管にそれぞれ接続した高圧給水ポンプお
よび中・低圧給水ポンプを介して、上記高圧節炭器、中
・低圧節炭器へ送水することにより給水ポンプに流入す
る給水の温度変化が抑えられ、過大な熱衝撃を与えるこ
とがなくなり、給水ポンプ本体材質等の劣化を防ぐこと
ができる。
【0042】請求項2記載の発明においては、節炭器を
高圧節炭器と中圧節炭器と低圧節炭器とに分割して系統
で、復水ポンプ吐出給水管から高圧給水管および中圧給
水管および低圧給水管に分岐し、高圧給水管に高圧給水
ポンプ、中圧給水管に中圧給水ポンプをそれぞれ接続し
たことにより、給水ポンプに流入する給水の温度変化が
抑えられ、給水ポンプ本体の劣化を防ぐことができる。
【0043】請求項3記載の発明においては、節炭器を
高圧節炭器と中圧節炭器と低圧節炭器とに分割した系統
で、復水ポンプ吐出給水管から低圧給水管を分岐して低
圧節炭器を介して低圧ドラムに、この分岐点より下流側
に設けた給水ポンプの中段抽水を中圧給水管から中圧節
炭器を介して中圧ドラムに、またこの給水ポンプの吐出
水を高圧給水管から高圧節炭器を介して高圧ドラムに送
給可能としたので、中圧給水ポンプを省略でき、給水ポ
ンプの台数を減少して経済性を向上することができる。
【0044】請求項4記載の発明においては、節炭器を
高圧節炭器と中圧節炭器と低圧節炭器とに分割した系統
で、復水ポンプ吐出給水管に給水ポンプを接続し、給水
ポンプ吐出水を高圧節炭器へ、また中段抽水を中・低圧
給水管にそれぞれ接続し、中・低圧給水管を中圧給水管
およびその低圧給水管に分岐し、中圧節炭器および低圧
節炭器にそれぞれ接続したことにより、給水ポンプおよ
び配管系統の数を減少して経済性を向上することができ
る。
【0045】請求項5記載の発明においては、中・低圧
節炭器出口または中圧節炭器出口のの最適温度個所に分
岐管が設けられ、給水管分岐点上流側の復水ポンプ吐出
給水管へ、より高温の中・低圧給水または中圧給水を再
循環させることにより、各節炭器におけるガス側の結露
による低温腐食が防止できる。また、その分岐管を中・
低圧給水ポンプまた中圧給水ポンプのミニマムフロー管
として共用することによりミニマムフロー用配管を削除
できる。
【0046】請求項6記載の発明においては、再循環さ
せる管路に給水の量を調整して節炭器入口の給水温度を
最適に制御する制御手段を設けたこと、および中・低圧
給水ポンプまたは中圧給水ポンプのミニマムフローを制
御する手段を共用したことにより、各節炭器の低温腐食
が防止でき、かつ中・低圧給水ポンプまたは中圧給水ポ
ンプのミニマムフロー調節装置を削除することができ
る。なお、通常、低温腐食に必要な再循環流量は、ポン
プミニマムフロー量より多い。また給水ポンプでの流量
が最適となり、補機動力の削除が可能となる。
【0047】請求項7記載の発明においては、排熱回収
ボイラの所内単独運転時に給水再循環をポンプミニマム
フロー量のみ制御をさせる手段を設けたことにより、中
・低圧給水ポンプまたは中圧給水ポンプは、所内単独運
転時の中圧ドラム水位制御に要する最大流量と、給水再
循環水の最大流量とを同時に供給する必要がなくなり、
ポンプ設計点を小さくして通常運転中の効率悪化、補機
動力の増大を極力防ぐことができる。
【0048】請求項8記載の発明においては、中圧二次
節炭器入口もしくは出口に逆止弁を設置したことによ
り、給水ポンプ停止時に中圧ドラムから、設計圧力の低
い低圧ドラム側への給水の逆流を防止することができ
る。
【0049】請求項9記載の発明においては、高圧給水
ポンプ、中圧給水ポンプおよび給水ポンプを可変速とし
たことにより、高圧,中圧,低圧各ドラム水位調節弁の
絞りを軽減するとともに部分負荷時の所内消費動力が軽
減できる。
【0050】請求項10記載の発明においては、節炭器
前後の最適個所に節炭器設計圧力を超えた場合に圧力を
逃す系統を設置したことにより、節炭器内が設計圧力を
超えて異常に高圧となることを防止することができる。
【0051】請求項11記載の発明においては、高圧給
水ポンプおよび中・低圧給水ポンプまたは中圧給水ポン
プの出口止め弁および逆止弁を排熱回収ボイラの入口止
め弁および逆止弁とし、給水ポンプを排熱回収ボイラ系
統上の上流側の給水温度が低く、かつ温度変化の少ない
ラインへ設置し、かつ遮断可能としたことにより、いか
なる運用においても排熱回収ボイラによる熱衝撃の影響
を受けることがなくなり、高圧給水ポンプおよび中・低
圧給水ポンプまたは中圧給水ポンプの劣化を防ぐことが
できる。
【0052】請求項12記載の発明においては、系統
上、節炭器の上流部に給水ポンプ類を設置するため、排
熱回収ボイラ設備(低圧節炭器近傍)より給水ポンプを
配置上分離することが可能となり、給水ポンプを本館建
屋内に設置できるようになって別途ボイラ給水ポンプ専
用の建屋が不要となり、保守点検が容易に行えるように
なる。また、高圧給水ポンプのミニマムフロー管を短く
することができ、ミニマムフロー管でのウォータハンマ
ー防止が可能となる。
【0053】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図5を参照
して説明する。本実施例は本発明に係る複圧式排熱回収
ボイラ給水装置を三圧式排熱回収ボイラ給水装置に適用
したものであり、図1は装置全体の系統構成を示し、図
2および図3は作用を示し、図5および図6は制御装置
を示している。なお、従来の構成と同一または対応する
部分には同一の符号を用いて説明する。
【0054】図1において、三圧式排熱回収ボイラ1内
には高圧蒸気過熱器2、高圧蒸発器3、中圧蒸気過熱器
4、高圧二次節炭器5a、中圧蒸発器6、中圧二次節炭
器7a、低圧蒸発器8、中・低圧節炭器9aおよび高圧
節炭器9bが排ガスの下流側へ向って直列配置されてい
る。但し、中・低圧節炭器9aと高圧節炭器9bとは並
列に配置されている。
【0055】また、高圧蒸発器3は高圧ドラム10に、
中圧蒸発器6は中圧ドラム11に、低圧蒸発器9は低圧
ドラム12にそれぞれ連結されている。
【0056】復水ポンプ13aにより昇圧された復水
は、復水ポンプ吐出給水管71aを経て、高圧給水管1
5および中・低圧給水管17aに分流し、高圧給水は高
圧給水管15を経て高圧給水ポンプ16aにて昇圧さ
れ、排熱回収ボイラ入口止め弁・逆止弁43を経て、高
圧節炭器9bおよび高圧一次節炭器5aにて昇温された
後、高圧ドラム水位調節弁37で減圧後、高圧ドラム1
0に給水される。
【0057】一方、中・低圧給水は中・低圧給水管17
aを経て、中・低圧節炭器9aへ給水される。中・低圧
節炭器9aにて昇温された給水は、低圧給水管14b、
中圧給水管17、給水再循環管19に分岐し、低圧給水
は低圧ドラム水位調節弁39にて減圧後、低圧ドラム1
2へ給水される。また、中圧給水は、中圧給水管17を
経て、中圧二次節炭器7aにてさらに昇温された後、中
圧給水逆止弁45を経て、中圧ドラム水位調節弁38に
て減圧後、中圧ドラム11へ給水される。
【0058】ここで、排熱回収ボイラ1のバンキング
は、高圧給水ポンプ16および中・低圧給水ポンプ18
aの出口にそれぞれ設置された排熱回収ボイラ入口弁4
3,44にて行う。
【0059】また、中圧給水逆止弁45を設置すること
により、給水ポンプ停止時における中圧ドラム11から
低圧ドラム12側への給水の逆流を防止する。
【0060】また、給水再循環水は、中・低圧節炭器9
aおよび高圧節炭器9bにおける低温腐食の防止および
中・低圧給水ポンプフロー量確保のため、給水再循環管
19を経て、温度コントローラ21により制御されかつ
所内単独運転(FCB)時、ミニマムフロー流量を確保
するように制御された給水再循環水調節弁20を介し
て、復水ポンプ吐出給水管71aにおける高圧給水管1
5と中・低圧給水管17aとの分岐点の上流側に再循環
される。
【0061】これより、高圧給水ポンプ16aおよび中
・低圧給水ポンプ18aに供給される給水は常に最適温
度に制御され、排熱回収ボイラ1の起動時および停止時
における急激な温度変化の影響も受けなくなり、必要補
機動力も低減する。
【0062】また、中・低圧給水管17aから分岐され
た中圧給水管17には、中・低圧系圧力逃し弁46が設
置され、中圧二次節炭器7aおよび中・低圧節炭器9a
内の圧力が異常に上昇した場合にこの中・低系圧力逃し
弁46が作動して、高圧となった給水の一部が系外に放
出される。
【0063】また、高圧給水管15からの分岐管上には
高圧系圧力逃し弁47が設置され、高圧二次節炭器5お
よび高圧節炭器9b内の圧力が異常に上昇した場合、高
圧系圧力逃し弁47が作動し、高圧となった給水の一部
を系外に放出する。これにより全ての節炭器の内圧が異
常に上昇することを防止することがてきる。
【0064】ここで、給水再循環水調節弁20の制御に
ついて温度コントローラ21による給水温度設定値は、
例えば図2に示す大気温度の二次関数とし、大気温度が
低い場合は設定値を低くし、大気温度が高い場合は設定
値を高くする。
【0065】排ガス中の水分は、ガスタービンが吸い込
む大気中に含まれる水分量と、燃料の燃焼により生成す
る水分量の合計となる。大気中に含まれる水分は、大気
温度が高い夏場には大量に含まれ、大気温度が低い冬場
には少量となる。そのため、排ガス中の水分量も夏場は
多く、冬場は少なくなる。水分量が多く含まれれば、水
分の露点は高温(例えば大気40℃,相対湿度94%に
て約52℃)となり、水分量が少なければ露点は低温
(例えば大気−10℃,相対湿度94%にて約41℃)
となる。
【0066】この関係を示したのが図2であり、排ガス
温度が上記の値以上であれば低温腐食は生じない。この
ように給水温度の設定値を冬場に下げることにより、必
要最大再循環流量が低下することとなる。
【0067】図3に、図13と同様の内容を本発明の結
果として示すが、必要となる再循環流量の最大値は約6
0Ton/H となり、従来技術にて必要であった100on/H
に比較して60%の量となる。また、FCB時は、給水
再循環制御は停止し、中・低圧給水ポンプミニマムフロ
ー量10T/H 程度を確保するよう制御される。
【0068】図4に給水温度コントローラの制御ブロッ
ク図を示す。
【0069】大気温度計50により検出された大気温度
信号S1は、給水温度コントローラ21内の関数発生器
51に入力される。この関数発生器51には図2に示し
た大気温度と給水温度との関係式が保持されており、大
気温度計50からの温度信号値に相当する給水温度設定
値Tが減算器52に入力される。
【0070】この減算器52には給水温度計53より検
出された給水温度信号S2が入力され、給水温度と給水
温度設定値Tとの偏差信号S3が調節計54に出力され
る。この調節計54は減算器52からの出力偏差が0に
なる制御信号S4を出力し、給水再循環調節弁20の開
度を調節する。
【0071】図5は給水温度コントローラの変型例を示
した制御ブロック図である。
【0072】前記の図2に示した大気温度と排ガス中の
水分露点との関係には、大気湿度が関係している。図5
は、この大気湿度の変化に対する給水温度の補正を行う
ようにした給水温度コントローラの制御ブロック図を示
す。基本的には図4に示した制御と略同様に制御が行わ
れるが、図4の制御では給水温度設定値を大気温度の値
により設定していたのに対し、図5の制御では大気湿度
信号S5を取り込む大気湿度系統55およびこれに対応
する湿度補正回路を有する演算器56を設け、減算器5
2に入力する給水温度設定値Tを大気湿度に基づいて補
正するようになっている。このように、大気湿度による
補正を行った方が、より良い制御が期待できる。
【0073】以上の実施例によれば、中・低圧ポンプの
一層の小型化が図られ、通常運転時に効率のよい運用が
可能となる。
【0074】図6は、本発明に係る複圧式排熱回収ボイ
ラ給水装置において、ポンプ設置面積およびポンプ動力
に更なる制限のある場合について適用される他の実施例
を示している。
【0075】本実施例では、復水ポンプ吐出給水管71
aに、復水ブースタポンプ57および給水ポンプ16a
を設置し、給水ポンプ吐出水を高圧節炭器9bおよび高
圧二次節炭器5aを介して高圧ドラム10に送水すると
ともに、給水ポンプ16aの中段抽水を、中・低圧節炭
器9aを介して低圧ドラム12に送水する一方、中・低
圧節炭器出口より中圧給水管17を分岐し、中圧二次節
炭器7aを介して中圧ドラム11へ送水するようになっ
ている。
【0076】ここで、復水ブースタポンプ57の設置に
ついては、高圧系、中・低圧系の必要とする給水流量、
揚程を給水ポンプ16aの吐出部と中段抽水部とのバラ
ンス上、最適に設定できない場合、給水ポンプ上流側、
復水ポンプ吐出給水管71aに復水ブースタポンプ57
を設置することにより、給水ポンプ16aの吸込揚程を
上げ、給水ポンプ初段(両吸込)より中段抽水を抽水
し、給水ポンプ16aのスラストのアンバランスをいか
なる給水変動の場合でも無くし、給水ポンプ16aの信
頼性を向上させるものである。
【0077】なお、この例では図7の如く、復水ブース
タポンプ57と給水ポンプ16aとでモータ58を兼用
するとともに、両ポンプ57,16aを復水ポンプ吐出
給水連絡管59で連絡する構成とすることにより、ポン
プ設置エリアを極力少なく、かつ本館建屋内設置を可能
とし、ポンプの保守点検上有利なものとすることができ
る。
【0078】図8は、本発明に係る複圧式排熱回収ボイ
ラ給水装置におけるさらに他の実施例を示している。
【0079】本実施例では、図8に示すように、三圧式
排熱回収ボイラ1内に、前記実施例と同様に熱交換器類
が直列配置されている。但し、最低ガス温度域には、高
圧節炭器9bと中圧節炭器9cと低圧節炭器9dが並列
に配置されている。
【0080】そして、復水ポンプ13aにより昇圧され
た復水は復水ポンプ吐出給水管71aを介して低圧給水
管14bと中圧給水管17と高圧給水管15とに分流
し、高圧給水は高圧給水ポンプ16にて昇圧され、排熱
回収ボイラ入口止め弁・逆止弁43を経て、高圧節炭器
9bに給水される。
【0081】また、中圧給水は中圧給水ポンプ18にて
昇圧され、排熱回収ボイラ入口止め弁・逆止弁44を経
て中圧節炭器9cに給水される。さらに、低圧給水は排
熱回収ボイラ入口止め弁・逆止弁44aを経て、低圧節
炭器9dに給水される。
【0082】中圧節炭器9cにて昇温された給水の一部
は中圧給水管17より分岐した給水再循環管19を経由
し給水再循環調節弁20を介して、復水ポンプ吐出給水
管71aに再循環される。他の構成および作用について
は、前記一実施例と同様であるから説明を省略する。
【0083】本実施例によれば、節炭器を高圧節炭器9
b、中圧節炭器9cおよび低圧節炭器9dに分割した系
統で高圧給水管15に高圧給水ポンプ16、中圧給水管
17に中圧給水ポンプ18をそれぞれ接続したので、給
水ポンプに流入する給水の温度変化が抑えられ、給水ポ
ンプ本体の劣化を防ぐことができる。
【0084】図9は、本発明に係る複圧式排熱回収ボイ
ラ給水装置におけるさらに異なる他の実施例を示してい
る。
【0085】本実施例が前記各実施例と異なる点は、復
水ポンプ吐出給水管71aから低圧給水管14bを分岐
し、その分岐点より下流側の復水ポンプ吐出給水管71
aに設けた給水ポンプ16aの中段抽水を中圧給水管1
7に接続するとともに、この給水ポンプ16aの吐出口
側に高圧給水管15を接続した点である。その他の構成
については図8に示した実施例と同様であるから説明を
省略する。
【0086】本実施例によれば、中圧給水ポンプを省略
することができ、ポンプの台数を減少させ、より経済性
を向上することができる。
【0087】図10は、本発明に係る複圧式排熱回収ボ
イラ給水装置における別の実施例を示している。
【0088】本実施例が前記各実施例と異なる点は、中
・低圧給水管17aから、中圧給水管17と低圧給水管
14bとを分岐し、中圧給水管17に中圧節炭器9c
を、また低圧給水管14bに低圧節炭器9dをそれぞれ
接続した点である。他の構成については図8に示した実
施例と同様であるから説明を省略する。
【0089】本実施例によれば、ポンプと排熱回収ボイ
ラとの間の配管系統の数を減少させることができ、より
経済性の向上が図られる。
【0090】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明によれ
ば、従来問題となっていた給水ポンプの信頼性低下に関
する問題が解決でき、信頼性の高い複圧式排熱回収ボイ
ラ給水装置が供給できるのみならず、より経済的な複圧
式排熱回収ボイラ給水装置を供給することができる。
【0091】即ち、請求項1記載の発明においては、復
水ポンプ吐出給水管より、高圧給水管および中・低圧給
水管を分岐し、これら給水管にそれぞれ接続した高圧給
水ポンプおよび中・低圧給水ポンプを介して、上記高圧
節炭器、中・低圧節炭器へ送水することにより給水ポン
プに流入する給水の温度変化が抑えられ、過大な熱衝撃
を与えることがなくなり、給水ポンプ本体材質等の劣化
を防ぐことができる。
【0092】請求項2記載の発明においては、節炭器を
高圧節炭器と中圧節炭器と低圧節炭器とに分割して系統
で、復水ポンプ吐出給水管から高圧給水管および中圧給
水管および低圧給水管に分岐し、高圧給水管に高圧給水
ポンプ、中圧給水管に中圧給水ポンプをそれぞれ接続し
たことにより、給水ポンプに流入する給水の温度変化が
抑えられ、給水ポンプ本体の劣化を防ぐことができる。
【0093】請求項3記載の発明においては、節炭器を
高圧節炭器と中圧節炭器と低圧節炭器とに分割した系統
で、復水ポンプ吐出給水管から低圧給水管を分岐して低
圧節炭器を介して低圧ドラムに、この分岐点より下流側
に設けた給水ポンプの中段抽水を中圧給水管から中圧節
炭器を介して中圧ドラムに、またこの給水ポンプの吐出
水を高圧給水管から高圧節炭器を介して高圧ドラムに送
給可能としたので、中圧給水ポンプを省略でき、給水ポ
ンプの台数を減少して経済性を向上することができる。
【0094】請求項4記載の発明においては、節炭器を
高圧節炭器と中圧節炭器と低圧節炭器とに分割した系統
で、復水ポンプ吐出給水管に給水ポンプを接続し、給水
ポンプ吐出水を高圧節炭器へ、また中段抽水を中・低圧
給水管にそれぞれ接続し、中・低圧給水管を中圧給水管
およびその低圧給水管に分岐し、中圧節炭器および低圧
節炭器にそれぞれ接続したことにより、給水ポンプおよ
び配管系統の数を減少して経済性を向上することができ
る。
【0095】請求項5記載の発明においては、中・低圧
節炭器出口または中圧節炭器出口のの最適温度個所に分
岐管が設けられ、給水管分岐点上流側の復水ポンプ吐出
給水管へ、より高温の中・低圧給水または中圧給水を再
循環させることにより、各節炭器におけるガス側の結露
による低温腐食が防止できる。また、その分岐管を中・
低圧給水ポンプまた中圧給水ポンプのミニマムフロー管
として共用することによりミニマムフロー用配管を削除
できる。
【0096】請求項6記載の発明においては、再循環さ
せる管路に給水の量を調整して節炭器入口の給水温度を
最適に制御する制御手段を設けたこと、および中・低圧
給水ポンプまたは中圧給水ポンプのミニマムフローを制
御する手段を共用したことにより、各節炭器の低温腐食
が防止でき、かつ中・低圧給水ポンプまたは中圧給水ポ
ンプのミニマムフロー調節装置を削除することができ
る。なお、通常、低温腐食に必要な再循環流量は、ポン
プミニマムフロー量より多い。また給水ポンプでの流量
が最適となり、補機動力の削除が可能となる。
【0097】請求項7記載の発明においては、排熱回収
ボイラの所内単独運転時に給水再循環をポンプミニマム
フロー量のみ制御をさせる手段を設けたことにより、中
・低圧給水ポンプまたは中圧給水ポンプは、所内単独運
転時の中圧ドラム水位制御に要する最大流量と、給水再
循環水の最大流量とを同時に供給する必要がなくなり、
ポンプ設計点を小さくして通常運転中の効率悪化、補機
動力の増大を極力防ぐことができる。
【0098】請求項8記載の発明においては、中圧二次
節炭器入口もしくは出口に逆止弁を設置したことによ
り、給水ポンプ停止時に中圧ドラムから、設計圧力の低
い低圧ドラム側への給水の逆流を防止することができ
る。
【0099】請求項9記載の発明においては、高圧給水
ポンプ、中圧給水ポンプおよび給水ポンプを可変速とし
たことにより、高圧,中圧,低圧各ドラム水位調節弁の
絞りを軽減するとともに部分負荷時の所内消費動力が軽
減できる。
【0100】請求項10記載の発明においては、節炭器
前後の最適個所に節炭器設計圧力を超えた場合に圧力を
逃す系統を設置したことにより、節炭器内が設計圧力を
超えて異常に高圧となることを防止することができる。
【0101】請求項11記載の発明においては、高圧給
水ポンプおよび中・低圧給水ポンプまたは中圧給水ポン
プの出口止め弁および逆止弁を排熱回収ボイラの入口止
め弁および逆止弁とし、給水ポンプを排熱回収ボイラ系
統上の上流側の給水温度が低く、かつ温度変化の少ない
ラインへ設置し、かつ遮断可能としたことにより、いか
なる運用においても排熱回収ボイラによる熱衝撃の影響
を受けることがなくなり、高圧給水ポンプおよび中・低
圧給水ポンプまたは中圧給水ポンプの劣化を防ぐことが
できる。
【0102】請求項12記載の発明においては、系統
上、節炭器の上流部に給水ポンプ類を設置するため、排
熱回収ボイラ設備(低圧節炭器近傍)より給水ポンプを
配置上分離することが可能となり、給水ポンプを本館建
屋内に設置できるようになって別途ボイラ給水ポンプ専
用の建屋が不要となり、保守点検が容易に行えるように
なる。また、高圧給水ポンプのミニマムフロー管を短く
することができ、ミニマムフロー管でのウォータハンマ
ー防止が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複圧式排熱回収ボイラ給水装置の
一実施例を示す系統図。
【図2】前記実施例の作用説明図で、大気温度と排ガス
中の水分露点の関係を示すグラフ。
【図3】前記実施例の作用説明図で、大気温度と再循環
必要流量および中・低圧給水ポンプミニマムフロー量の
関係を示すグラフ。
【図4】前記実施例において適用される給水温度制御装
置を示すブロック図。
【図5】図4に示す給水温度制御装置の変形例を示すブ
ロック図。
【図6】本発明に係る複圧式排熱回収ボイラ給水装置の
他の実施例を示す系統図。
【図7】図6に示す実施例におけるモータ兼用型給水ポ
ンプおよび復水ブースタポンプを示す図。
【図8】本発明に係る複圧式排熱回収ボイラ給水装置の
さらに他の実施例を示す系統図。
【図9】本発明に係る複圧式排熱回収ボイラ給水装置の
さらに異なる他の実施例を示す系統図。
【図10】本発明に係る複圧式排熱回収ボイラ給水装置
の別の実施例を示す系統図。
【図11】従来の複圧式排熱回収ボイラ給水装置を示す
系統図。
【図12】従来の複圧式排熱回収ボイラを使用したコン
バインドサイクル発電設備を示す配置側面図。
【図13】従来の複圧式排熱回収ボイラ給水装置におけ
る再循環必要流量を示すグラフ。
【符号の説明】
1 三圧式排熱回収ボイラ 2 高圧蒸気過熱器 3 高圧蒸発器 4 中圧蒸気過熱器 5 高圧節炭器 5a 高圧二次節炭器 6 中圧蒸発器 7 中圧節炭器 7a 中圧二次節炭器 8 低圧蒸発器 9 低圧節炭器 9a 中・低圧節炭器 9b 高圧節炭器 9c 中圧節炭器 9d 低圧節炭器 10 高圧ドラム 11 中圧ドラム 12 低圧ドラム 13 低圧給水ポンプ 13a 復水ポンプ 14a 上流側低圧給水管 14b 低圧給水管 15 高圧給水管 16 高圧給水ポンプ 16a 給水ポンプ 17 中圧給水管 17a 中・低圧給水管 18 中圧給水ポンプ 18a 中・低圧給水ポンプ 19 給水再循環管 20 給水再循環水調節弁 21 温度コントローラ 30 煙道 31 ポンプ用建屋 32 復水器 34,35,36 給水管 37 高圧ドラム水位調節弁 38 中圧ドラム水位調節弁 39 低圧ドラム水位調節弁 40 高圧給水ポンプミニマムフロー管 41 中圧給水ポンプミニマムフロー管 42 低圧給水ポンプミニマムフロー管 43,44,44a 排熱回収ボイラ入口弁 45 中圧給水逆止弁 46 中・低圧系圧力逃し弁 47 高圧系圧力逃し弁 50 大気温度計 51 関数発生器 52 減算器 53 給水温度計 54 調節計 55 大気湿度系統 56 演算器 57 復水ブースタポンプ 70 温度検出器 71a 復水ポンプ吐出給水管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 持田 尚毅 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会 社東芝 本社事務所内 (72)発明者 秋丸 智 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会 社東芝 本社事務所内 (72)発明者 渋谷 幸生 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会 社東芝 本社事務所内 (56)参考文献 特開 平7−225003(JP,A) 特開 平6−280612(JP,A) 特開 平2−259301(JP,A) 特開 平7−167401(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F22B 1/18 F22B 33/14 F22D 5/36

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧蒸発器、中圧蒸発器および低圧蒸発
    器にそれぞれ高圧ドラム、中圧ドラムおよび低圧ドラム
    を連結し、これらのドラムに復水ポンプ吐出給水管から
    節炭器を介して給水を行う複圧式排熱回収ボイラ給水装
    置において、前記節炭器を高圧節炭器と中・低圧節炭器
    とに分割し、前記復水ポンプ吐出給水管から、高圧給水
    管および中・低圧給水管を分岐し、これらの各給水管に
    前記高圧節炭器および中・低圧節炭器への送水用の高圧
    給水ポンプおよび中・低圧給水ポンプをそれぞれ接続し
    たことを特徴とする複圧式排熱回収ボイラ給水装置。
  2. 【請求項2】 高圧蒸発器、中圧蒸発器および低圧蒸発
    器にそれぞれ高圧ドラム、中圧ドラムおよび低圧ドラム
    を連結し、これらのドラムに復水ポンプ吐出給水管から
    節炭器を介して給水を行う複圧式排熱回収ボイラ給水装
    置において、前記節炭器を高圧節炭器と中圧節炭器と低
    圧節炭器とに分割し、前記復水ポンプ吐出給水管から、
    高圧給水管および中圧給水管および低圧給水管を分岐
    し、これらの各給水管に前記高圧節炭器および中圧節炭
    器への送水用の高圧給水ポンプおよび中圧給水ポンプを
    それぞれ接続したことを特徴とする複圧式排熱回収ボイ
    ラ給水装置。
  3. 【請求項3】高圧蒸発器、中圧蒸発器および低圧蒸発器
    にそれぞれ高圧ドラム、中圧ドラムおよび低圧ドラムを
    連結し、これらのドラムに復水ポンプ吐出給水管から節
    炭器を介して給水を行う複圧式排熱回収ボイラ給水装置
    において、前記節炭器を高圧節炭器と中圧節炭器と低圧
    節炭器とに分割し、前記復水ポンプ吐出給水管から低圧
    給水管を分岐しこの低圧給水管を低圧節炭器を介して低
    圧ドラムに送給可能とするとともに、この分岐点より下
    流側の前記復水ポンプ吐出給水管に給水ポンプを設け、
    この給水ポンプの中段抽水を中圧給水管に導き中圧節炭
    器を介して中圧ドラムに送給可能とし、前記給水ポンプ
    吐出水を高圧給水管に導き高圧節炭器を介して高圧ドラ
    ムに送給可能としたことを特徴とする複圧式排熱回収ボ
    イラ給水装置。
  4. 【請求項4】 高圧蒸発器、中圧蒸発器および低圧蒸発
    器にそれぞれ高圧ドラム、中圧ドラムおよび低圧ドラム
    を連結し、これらのドラムに復水ポンプ吐出給水管から
    節炭器を介して給水を行う複圧式排熱回収ボイラ給水装
    置において、前記節炭器を高圧節炭器と中圧節炭器と低
    圧節炭器とに分割し、給水ポンプ吐出水を高圧節炭器を
    介して高圧ドラムに給水可能とし、給水ポンプの中段抽
    水を中低圧給水管に給水可能とし、中・低圧給水管から
    中圧給水管および低圧給水管を分岐し、これらの各給水
    管に前記中圧節炭器および低圧節炭器をそれぞれ接続し
    たことを特徴とする複圧式排熱回収ボイラ給水装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載の複圧式
    排熱回収ボイラ給水装置において、中・低圧節炭器また
    は中圧節炭器の出口給水管に給水管分岐点上流側の復水
    ポンプ吐出給水管へ中・低圧給水または中圧給水の一部
    を再循環させる分岐管を設け、この分岐管を中・低圧給
    水ポンプまたは中圧給水ポンプのミニマムフロー管とし
    て共用したことを特徴とする複圧式排熱回収ボイラ給水
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の複圧式排熱回収ボイラ給
    水装置において、再循環用の分岐管路に、低温腐食防止
    に必要な流量に給水量を調整して、節炭器入口の給水温
    度を低温腐食防止に必要な給水温度に制御するととも
    に、中・低圧給水ポンプまたは中圧給水ポンプのミニマ
    ムフロー量を制御する制御手段を設けたことを特徴とす
    る複圧式排熱回収ボイラ給水装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の複圧式排熱回収ボイラ給
    水装置において、再循環させる分岐管路に、排熱回収ボ
    イラの所内単独運転時に給水再循環についてのポンプミ
    ニマムフロー量のみの制御を行わせる制御手段を設けた
    ことを特徴とする複圧式排熱回収ボイラ給水装置。
  8. 【請求項8】 請求項4記載の複圧式排熱回収ボイラ給
    水装置において、節炭器の入口または出口に逆止弁を設
    置したことを特徴とする複圧式排熱回収ボイラ給水装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3または4記載の複圧式
    排熱回収ボイラ給水装置において、給水ポンプの駆動速
    度を可変速としたことを特徴とする複圧式排熱回収ボイ
    ラ給水装置。
  10. 【請求項10】 請求項1,2,3または4記載の複圧
    式排熱回収ボイラ給水装置において、各節炭器の入口
    管、出口管または連絡管に、各節炭器の設計圧力以上に
    内圧が上昇した場合にその圧力を検知し圧力逃し手段を
    設けたことを特徴とする複圧式排熱回収ボイラ給水装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項1,2,3または4記載の複圧
    式排熱回収ボイラ給水装置において、高圧給水ポンプ、
    中・低圧給水ポンプまたは中圧給水ポンプの出口止め弁
    および逆止弁を排熱回収ボイラ入口止め弁および逆止弁
    とし、給水を排熱回収ボイラの上流側として系統上遮断
    可能としたことを特徴とする複圧式排熱回収ボイラ給水
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項1,2,3または4記載の複圧
    式排熱回収ボイラ給水装置において、給水ポンプをター
    ビン建屋本館内に設置したことを特徴とする複圧式排熱
    回収ボイラ給水装置。
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