JP2000220412A - 汽力発電設備のリパワリングシステム - Google Patents

汽力発電設備のリパワリングシステム

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JP2000220412A
JP2000220412A JP11025698A JP2569899A JP2000220412A JP 2000220412 A JP2000220412 A JP 2000220412A JP 11025698 A JP11025698 A JP 11025698A JP 2569899 A JP2569899 A JP 2569899A JP 2000220412 A JP2000220412 A JP 2000220412A
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Japan
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gas
boiler
gas turbine
exhaust gas
steam
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JP11025698A
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Takehiro Isu
威博 井須
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Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]

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  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)
  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】部分負荷においてもプラント効率を低下させる
ことなく、ボイラ節炭器内でのスチーミングの発生を防
止することにある。 【解決手段】汽力発電設備にガスタービンプラントを追
設し、ガスタービンの排気をボイラの燃焼用空気として
使用すると共に、ボイラの排ガスを蒸気タービンサイク
ル系の給水を加熱する高圧スタックガスクーラに供給し
て排気再燃型コンバインドサイクルを構成したリパワリ
ングシステムにおいて、ボイラの排ガスで給水を加熱・
蒸発させるボイラ排熱回収蒸気発生器を高圧スタックガ
スクーラに並列に設置し、且つボイラ排熱回収蒸気発生
器と高圧スタックガスクーラへのボイラ排ガスの分配割
合を制御する分配手段およびボイラ排熱回収蒸気発生器
と高圧スタックガスクーラへの給水流量を制御する制御
手段をそれぞれ設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は汽力発電設備のリパ
ワリングシステムにおいて、特に部分負荷運転時におい
ても安全に運転することが可能なリパワリングシステム
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の既設汽力発電設備にガスタービン
プラントを追設し、ガスタービンの排気をボイラの燃焼
用空気として使用すると共に、ボイラの排ガスの有する
熱を蒸気タービンサイクル系に回収するようにして排気
再燃型コンバインドサイクルを構成したリパワリングシ
ステムは一般に知られている。そして、この種のリパワ
リングシステムは、以下のような特徴を有している。
【0003】第1に既設の発電プラントをコンパクト化
することにより、発電効率を向上させることができるこ
と、第2にガスタービンを追設するため、発電所全体と
しての発生電力量を増加させることができること、第3
に既設汽力発電設備の改造部分を少なくできるため、比
較的短期間でリパワリングを行うことができることであ
る。
【0004】そして、近年の大幅な電力需要の伸び、そ
れに伴う各電力会社の電力予備率の低下、これに対処す
るために新たな発電所を早急に建設することの困難さ等
を考えると、リパワリングシステムは、これらの問題を
解決するための有効な手段の一つと言える。
【0005】図6は従来の汽力発電設備の一例を示すシ
ステムもので、ボイラ1で発生した蒸気は、主蒸気管2
を通して高圧蒸気タービン3へ導かれる。高圧蒸気ター
ビン3で仕事をした蒸気は、低温再熱蒸気管4を通して
ボイラ1の再熱器5へ至り、この再熱器5で加熱された
蒸気は、高温再熱蒸気管6を通して中圧蒸気タービン7
へ導かれる。
【0006】この中圧蒸気タービン7で仕事をした蒸気
は、クロスオーバー管8を通して低圧蒸気タービン9へ
導かれる。更にこの低圧蒸気タービン9で仕事をした蒸
気は、復水器11へ導かれて復水となる。
【0007】これら高圧蒸気タービン3、中圧蒸気ター
ビン7及び低圧蒸気タービン9は各々直結された回転軸
を介して発電機10に接続され、この発電機10を駆動
して電気エネルギを発生させる。
【0008】上記復水器11で凝縮された復水は、復水
ポンプ12によって加圧され、復水管13を通して低圧
給水加熱器14a、14b、14cに順に送られ、ここ
で加熱された後、脱気器15へ至る。
【0009】この脱気器15にて脱気された復水は、給
水管16を通して給水ポンプ17に案内され、ここで更
に加圧された給水は高圧給水加熱器18a、18b、1
8cによって順次加熱されてボイラ1に戻り、前述のサ
イクルを繰り返しながら発電を行う。
【0010】一方、19はボイラ1の燃焼効率を高める
ために設置された空気予熱器であり、ボイラ1から排出
される高温の排ガス(一点鎖線で示す)でボイラ燃焼用
空気を加熱する熱交換器である。
【0011】図7は上記のような構成の汽力発電設備に
ガスタービンプラントを追設し、排気再燃型コンバイン
ドサイクルを構成した従来のリパワリングシステムの一
例を示すものである。
【0012】このリパワリングシステムは、従来の汽力
発電設備に、圧縮機20、燃焼器21、ガスタービン2
2、ガスタービン発電機23、ガスダンパー24等で構
成されるガスタービンプラントが追設したものである。
更に、ガスタービン22の排気をボイラ1の燃焼用空気
として利用するため、空気予熱器は不要となる。さら
に、ボイラ1より排出される高温の排ガスを有効利用す
るため、また高温の排ガスをそのまま煙突から放出する
ことができないため、排ガスの温度を下げる目的で、高
圧スタックガスクーラ26が追設している。
【0013】この高圧スタックガスクーラ26は、給水
管16より分岐して得られる水とボイラ1の排ガスとの
熱交換を行って給水を加熱し、昇温した給水を再び蒸気
タービンサイクル系に戻している。
【0014】図8は従来のリパワリングシステムの他の
例を示すもので、図7に示すリパワリングシステムに、
高圧スタックガスクーラ26で熱交換した後のボイラ1
の排ガスが供給される高圧スタックガスクーラ27を追
設したものである。
【0015】この高圧スタックガスクーラ27は、復水
管13より分岐して得られる水と前段の高圧スタックガ
スクーラ26を通して流入するボイラ1の排ガスとの熱
交換を行って復水を加熱し、昇温した復水を再び蒸気タ
ービンサイクル系に戻している。
【0016】図9は従来のリパワリングシステムの他の
例を示すもので、図7に示すリパワリングシステムに、
ボイラ1に入る前のガスタービン22の排ガスが供給さ
れるガスタービン排ガスクーラ28を追設したものであ
る。
【0017】このガスタービン排ガスクーラ28は、高
圧スタックガスクーラ26より流出する給水とガスター
ビン22の排ガスとの熱交換を行って給水を加熱し、昇
温した給水を再び蒸気タービンサイクル系に戻してい
る。
【0018】これによりボイラ1に入るガスタービン2
2の排ガス温度を下げることができるため、ボイラ1の
改造範囲が少なくなる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ガスタービン22は常
に一定回転をしているため、圧縮機20で圧縮される空
気量は、部分負荷においてもさほど変化はない。従っ
て、ガスタービン22よりボイラ1へ排出される排ガス
量(2点鎖線で示す)およびボイラ1より高圧スタック
ガスクーラ26へ排出される排ガス量(一点鎖線で示
す)は、部分負荷時においても定格運転時と比べてさほ
ど変化しない。
【0020】一方、蒸気タービンサイクル系を見てみる
と、部分負荷になると、蒸気タービンサイクルでは負荷
に応じて復水管13や給水管16を流れる水の量は減少
してくる。また、蒸気タービンの抽気圧力も負荷ととも
に下がってくるため、各低圧給水加熱器14a、14
b、14c、脱気器15、高圧給水加熱器18a、18
b、18cの器内圧力も低下する。
【0021】この結果、部分負荷時ではボイラ1の節炭
器入口の給水温度が上がりすぎ、ボイラ1の節炭器内で
スチーミングが発生するおそれがある。また、従来の設
備において、ボイラ1の節炭器入口の給水温度が上がり
すぎないようにすると、ボイラ1の排ガスの一部をその
まま煙突から放出せざるを得ず、プラント効率が悪くな
るという問題がある。
【0022】本発明は上記した事情を考慮してなされた
もので、部分負荷においてもプラント効率を低下させる
ことなく、ボイラ節炭器内でのスチーミングの発生を防
止することができる汽力発電設備のリパワリングシステ
ムを提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、次のような手段により汽力発電設備のリパ
ワリングシステムを構成するものである。
【0024】請求項1に対応する発明は、汽力発電設備
にガスタービンプラントを追設し、ガスタービンの排気
をボイラの燃焼用空気として使用すると共に、ボイラの
排ガスを蒸気タービンサイクル系の給水を加熱する高圧
スタックガスクーラに供給して排気再燃型コンバインド
サイクルを構成したリパワリングシステムにおいて、前
記ボイラの排ガスで給水を加熱して蒸発させるボイラ排
熱回収蒸気発生器を前記高圧スタックガスクーラに並列
に配置し、このボイラ排熱回収蒸気発生器の出口側に前
記ガスタービンの排ガスで蒸気を加熱させるガスタービ
ン排熱回収蒸気発生器を設置し、且つ前記ボイラ排熱回
収蒸気発生器と前記高圧スタックガスクーラへのボイラ
排ガスの分配割合を制御する排ガス分配手段、前記ボイ
ラ排熱回収蒸気発生器と高圧スタックガスクーラへの給
水流量を制御する制御手段およびガスタービン排熱回収
熱交換器への前記ガスタービンの排ガス流入量を制御す
る制御手段を備えたものである。
【0025】上記請求項1に対応する発明の汽力発電設
備のリパワリングシステムにあっては、部分負荷になっ
て給水量が減り、ボイラ入口の給水温度が予定値T1以
上にあるいは予定の温度上昇率以上に高まると、排ガス
分配手段が作動して高圧スタックガスクーラへのボイラ
排ガス分配割合を減少させることにより、ボイラ入口の
給水温度の上昇を抑制させる。これと同時に、ボイラ排
熱回収蒸気発生器へのボイラ排ガス分配割合を増大させ
るとともに、ガスタービン排熱回収熱交換器へガスター
ビン排ガスを流入させ、これに合わせて制御手段により
給水流量が制御される。
【0026】請求項2に対応する発明は、汽力発電設備
にガスタービンプラントを追設し、ガスタービンの排気
を給水を加熱するガスタービン排ガスクーラにて減温し
た後、ボイラの燃焼用空気として使用すると共に、ボイ
ラの排ガスを蒸気タービンサイクル系の給水を加熱する
高圧スタックガスクーラに供給して排気再燃型コンバイ
ンドサイクルを構成したリパワリングシステムにおい
て、前記ガスタービンの排ガスで給水を加熱して蒸発さ
せるガスタービン排熱回収蒸気発生器を前記ガスタービ
ン排ガスクーラに並列に設置し、且つ前記ガスタービン
排熱回収蒸気発生器と前記ガスタービン排ガスクーラへ
の排ガスの分配割合を制御する排ガス分配手段、前記ガ
スタービン排熱回収蒸気発生器と前記ガスタービン排ガ
スクーラへの給水流量を制御する制御手段を備えたもの
である。
【0027】請求項2に対応する発明の汽力発電設備の
リパワリングシステムにあっては、部分負荷になって給
水量が減り、ボイラ入口の給水温度が上昇し始めると、
分配手段が作動してガスタービン排ガスクーラへのガス
タービンの排ガス分配割合が減少し、ボイラ入口の給水
温度の上昇が抑制される。これと同時に、ガスタービン
排熱回収蒸気発生器へのガスタービン排ガス分配割合が
増大すると共に、これに合わせて制御手段により給水流
量が制御される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。
【0029】図1は本発明による汽力発電設備のリパワ
リングシステムの第1の実施の形態を示す構成図であ
り、従来例の図7と同一構成要素には同一符号を付して
説明する。
【0030】図1において、1はボイラであり、このボ
イラ1より発生した蒸気は主蒸気管2を通して高圧蒸気
タービン3に導かれ、この高圧蒸気タービン3で仕事を
した蒸気は低温再熱蒸気管4を通してボイラ1の再熱器
5に導かれる。
【0031】この再熱器5で加熱された蒸気は図1に示
すように、高温再熱蒸気管6を通して中圧蒸気タービン
7に導かれ、この中圧蒸気タービン7で仕事をした蒸気
はクロスオーバー管8を通して低圧蒸気タービン9に導
かれ、さらにこの低圧蒸気タービン9で仕事をした蒸気
は復水器11に導かれて復水される。
【0032】これら各蒸気タービン3、7、9は図示す
るように、その回転軸が直結されて発電機10に接続さ
れており、この発電機10を駆動させて電気エネルギを
発生させるようになっている。
【0033】一方、前記復水器11で凝縮された復水
は、復水ポンプ12によって加圧されると共に、復水管
13を通して低圧給水加熱器14a,14b,14cに
順に送られて加熱されるようになっており、この加熱さ
れた復水は脱気器15によって脱気される。そして、脱
気された復水は給水管16を通して給水ポンプ17によ
り加圧されることにより、高圧給水加熱器18a、18
b、18cに順次送られ、そこで加熱された後、ボイラ
1に送られるようになっている。
【0034】このような構成の汽力発電設備に、圧縮機
20、燃焼器21、ガスタービン22、ガスタービン発
電機23およびガスダンパー24等からなるガスタービ
ンプラントを追設する。
【0035】上記ガスタービン22から排気された高温
の排ガスはボイラ1の燃焼用空気として使用されるが、
前記ガスダンパ24の手前(上流)に設けられたダンパ
25により排ガスの一部または全量をガスタービン排熱
回収熱交換器29に流入させる。また、ボイラ1から排
気された高温の排ガスは、ダンパ31を経由して相互間
が並列に接続された高圧スタックガスクーラ26とボイ
ラ排熱回収蒸気発生器30とにそれぞれ供給されるよう
になっている。
【0036】また上記高圧スタックガスクーラ26は、
給水管16から分岐して得られる水をダンパ31を経由
して得られたボイラ1の排ガスによって加熱し、昇温し
た給水を再び蒸気タービンサイクル系に戻すようになっ
ている。
【0037】さらに、上記ボイラ排熱回収蒸気発生器3
0は、節炭器30a、ドラム30b、蒸発器30cおよ
び加熱器30dを備えており、前記高圧スタックガスク
ーラ26の手前で分岐した復水とボイラ1の排ガスとの
熱交換を行って給水を加熱・蒸発させるようになってい
る。
【0038】また、上記ガスタービン排熱回収熱交換器
29は、過熱器29aを備え、この加熱器29aによっ
てボイラ排熱回収蒸気発生器30にて発生した蒸気を加
熱し、この加熱された蒸気を逆止弁32を有する蒸気管
33を通して蒸気タービンに供給するようになってい
る。
【0039】さらに、上記ダンパ31は、高圧スタック
ガスクーラ26とボイラ排熱回収蒸気発生器30とに供
給されるボイラ1の排ガスの分配割合を制御する分配手
段として機能し、このダンパ31は前記高温給水加熱器
18cの出口側の給水温度t1に基づき制御されるよう
になっている。そして、このダンパ31により分配され
たボイラ1の排ガスは高圧スタックガスクーラ26およ
びボイラ排熱回収蒸気発生器30で熱交換を行った後、
合流して煙突(図示せず)から排出される。
【0040】また、ガスタービン22の出口側に設けて
ある上記ダンパ25は、ガスタービン排熱回収熱交換器
29に供給されるガスタービン排ガス量を調節する手段
として機能し、このダンパ25はガスタービン排熱回収
熱交換器29の出口側の蒸気温度T2に基づき制御され
るようになっている。そして、このガスタービン排熱回
収熱交換器29で熱交換を行ったガスタービン排ガス
は、ダンパ25の出口側に戻され、ボイラ1の燃焼用空
気として使用される。
【0041】前記給水管16の給水ポンプ17出側は、
高圧給水加熱器18a、18b、18c側と高圧スタッ
クガスクーラ26側およびボイラ排熱回収蒸気発生器側
とに分岐され、給水加熱器側には給水流量を制御する調
節弁34を、一方ボイラ排熱回収蒸気発生器30側には
給水流量を制御する調節弁35がそれぞれ設けられてい
る。前記調節弁34はスタックガスクーラ26の排ガス
出口温度T3により制御されると共に、調節弁35はボ
イラ排熱回収蒸気発生器30のドラム30bの水位L1
により制御されるようになっている。
【0042】次にこのように構成された汽力発電設備の
リパワリングシステムの作用について説明する。
【0043】定格負荷運転時においては、ダンパ25は
ガスタービン22の排ガスのガスタービン排熱回収熱交
換器29への流入量を零とするよう開度制御されてい
る。また、ダンパ31はボイラ1の排ガスの全量を高圧
スタックガスクーラ26へ流入させ、ボイラ排熱回収蒸
気発生器30での熱交換量を零とするよう開度制御され
ている。更に調節弁35を全閉にする。
【0044】この状態で、ボイラ排熱回収蒸気発生器3
0およびガスタービン排熱回収熱交換器29を有しない
従来のリパワリングシステムと同一構成となり、同一の
性能が得られる。
【0045】なお、高圧スタックガスクーラ26は、こ
の状態で最高の性能が得られるように設計されている。
【0046】一方、部分負荷になって給水量が減り、ボ
イラ1入口の給水温度が予定値t1以上にすると、温度
検出器T1が動作し、ダンパ31を作動させる。ダンパ
31は高圧スタックガスクーラ26へのボイラ排ガス流
入量を減らして、高圧給水加熱器18c出口側の給水温
度の温度上昇を抑える。これと共に、残り即ち減らされ
た分のボイラ排ガスはボイラ排熱回収蒸気発生器30に
導かれて熱交換に供せられる。
【0047】また、前記ボイラ排熱回収蒸気発生器30
下流に設けられたガスタービン排熱回収熱交換器29の
出口温度がボイラ1の出口温度の予定値t2よりも低い
場合には、温度検出器T2が動作し、ダンパ25を作動
させ、ガスタービン排気を前記ガスタービン排熱回収熱
交換器29へ導入し、熱交換に供する。
【0048】ボイラ排熱回収蒸気発生器30にボイラ排
ガスが供給されると、そのドラム30bの器内圧が上昇
し、その圧力が蒸気タービン途中段階の圧力よりも上昇
すると、逆止弁32が開いて発生蒸気が高圧蒸気タービ
ン3に供給される。この発生蒸気の温度調節はダンパ2
5によってガスタービン排熱回収熱交換器29に流入す
るガスタービン排気量を調節することによって行う。
【0049】この蒸気の供給によりドラム30b内の水
位L1が低下すると、調節弁35が開き、ボイラ排熱回
収蒸気発生器30へ給水が供給される。
【0050】なお、ボイラ排熱回収蒸気発生器30の節
炭器30aは、排ガス出口温度を極力下げて熱交換する
よう設計される。
【0051】このように第1の実施の形態の汽力発電設
備のリパワリングシステムによれば、給水温度t1の上
昇を抑えることができると共に、ボイラ排熱回収蒸気発
生器30へのボイラ1の排ガス供給およびガスタービン
排熱回収熱交換器29へのガスタービン排ガス供給によ
り高温の蒸気を発生させ、蒸気タービンに導いて発電に
供することができ、プラント効率の向上が図れる。
【0052】図2は本発明による汽力発電設備のリパワ
リングシステムの第2の実施の形態を示す構成図であ
り、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省
略し、ここでは異なる点についてのみ述べる。
【0053】第2の実施の形態では、図2に示すように
高圧スタックガスクーラ26とは別途に高圧スタックガ
スクーラ27を追設し、熱回収およびプラントの効率を
さらに高めるようにしたものである。
【0054】すなわち、復水管13の低圧給水加熱器1
4aの出口側を分岐して得られる復水は、熱交換器36
および調節弁37を介して高圧スタックガスクーラ27
に供給され、この復水は高圧スタックガスクーラ26お
よびボイラ排熱回収蒸気発生器30から排出された排ガ
スとの間で熱交換を行って昇温し、復水管13の低圧給
水加熱器14cの出口側に戻される。
【0055】前記熱交換器36には、ガスタ−ビン排熱
回収熱交換器29より流出した発生蒸気の一部が調節弁
38を介して供給され、復水を加熱することにより復水
温度T5を必要な温度まで高めることが可能になってい
る。
【0056】また、前記調節弁37は、ボイラ1の排ガ
ス出口温度t4が適切な温度になるよう流量制御するも
のである。
【0057】次にこのように構成された汽力発電設備の
リパワリングシステムの作用について説明する。
【0058】定格負荷時においては、前述した第1の実
施の形態の場合と同様にボイラ排熱回収蒸気発生器30
へのボイラ排ガスおよびガスタービン排熱回収熱交換器
29へのガスタービン排ガスの供給は零で、ボイラ1の
排ガスは高圧スタックガスクーラ26で給水と熱交換を
行った後、さらに高圧スタックガスクーラ27で復水と
熱交換を行い、その後図示しない煙突から排出される。
【0059】なお、高圧スタックガスクーラ27は、こ
の際のボイラ排ガス出口温度t4をなるべく下げて熱回
収できるよう設計されている。
【0060】ここで、復水を復水ポンプ12の出口側か
らではなく、低圧給水加熱器14aの出口側を分岐して
得ているのは復水温度が低すぎると、高圧スタックガス
クーラ27の伝熱管外面にボイラ1の排ガス中の硫黄分
が付着して腐食が生じ易くなるからである。
【0061】また、部分負荷時においては前述した第1
の実施の形態の場合と同様にダンパ31の制御により、
給水温度t1が上がりすぎないよう高圧スタックガスク
ーラ26へ流れ込むボイラ1の排ガス量を減らし、この
減った分の排ガスをボイラ排熱回収蒸気発生器30に流
入させて蒸気を発生させる。
【0062】この場合、前記ボイラ排熱回収蒸気発生器
30下流に設けられたガスタービン排熱回収熱交換器2
9の出口温度がボイラ1の出口温度の予定値t2よりも
低いときには、温度検出器T2が動作し、ダンパ25を
作動させ、ガスタービン排気を前記ガスタービン排熱回
収熱交換器29へ導入し、熱交換に供する。このガスタ
ービン排熱回収熱交換器29を出た蒸気は、蒸気タービ
ンへ流入し、発電に供せられる。
【0063】高圧スタックガスクーラ26あるいはボイ
ラ排熱回収蒸気発生器30で熱交換して温度の下がった
排ガスは、高圧スタックガスクーラ27に導かれる。
【0064】このときの排ガス出口温度t3は、高圧ス
タックガスクーラ26と高圧スタックガスクーラ27と
の負荷分担が適切になるよう選定され、調整弁34で高
圧スタックガスクーラ26へ給水量を制御することによ
り調整される。また、高圧スタックガスクーラ27で熱
交換した後の排ガス出口温度t4も同様に、最適となる
よう調整弁37で高圧スタックガスクーラ27への復水
量を制御することにより調整される。
【0065】なお、部分負荷時においては、低圧給水加
熱器14a出口の復水温度が定格負荷時よりも低くなる
ため、高圧スタックガスクーラ27の伝熱管外面にボイ
ラ1の排ガス中の硫黄分が付着しないように復水温度T
5を調整する必要がある。
【0066】そこで、本実施の形態ではボイラ排熱回収
蒸気発生器30で発生した蒸気の一部を熱交換器36に
送って復水との間で熱交換を行わせ、復水温度T5を必
要な温度まで高めるようにしている。
【0067】また、復水温度t5の調整は調整弁38で
加熱蒸気量を制御することにより行われ、また熱交換後
の加熱蒸気またはドレンは脱機器15に回収して再利用
される。
【0068】このように第2の実施の形態の汽力発電設
備のリパワリングシステムによれば、高圧スタックガス
クーラ27でも熱交換が行われるので、前述した第1の
実施の形態の場合よりも熱回収効率およびプラント効率
を向上させることができる。
【0069】図3は本発明による汽力発電設備のリパワ
リングシステムの第3の実施の形態を示す構成図であ
り、汽力発電設備については図1と同一構成なので、該
当する部分には同一符号を付してその説明を省略し、こ
こでは異なる部分を述べる。
【0070】第3の実施の形態では、図3に示すように
汽力発電設備に、圧縮機20、燃焼器21、ガスタービ
ン22、ガスタービン発電機23およびガスダンパー2
4等からなるガスタービンプラントが追設される。
【0071】上記ガスタービン22の高温の排ガスは相
互間が並列に接続されたガスタービン排ガスクーラ28
とガスタービン排熱回収蒸気発生器39とに、ダンパ2
5を介してそれぞれ供給された後に合流し、ボイラ1の
燃焼用空気として使用されるようになっている。また、
ボイラ1の高温の排ガスは高圧スタックガスクーラ26
に供給される。
【0072】前記高圧スタックガスクーラ26は、給水
管16を分岐して得られる水とボイラ1の排ガスとの熱
交換を行って給水を加熱し、昇温した給水は前記ガスタ
ービン排ガスクーラ28へ供給される。
【0073】また、上記ガスタービン排ガスクーラ28
は、前記高圧スタックガスクーラ26を出た給水とガス
タービン22の排ガスとの熱交換を行って給水を加熱
し、昇温した給水を再び蒸気タービンサイクル系に戻す
ようになっている。
【0074】さらに、上記ガスタービン排熱回収蒸気発
生器39は、節炭器39a、ドラム39b、蒸発器39
cおよび過熱器39dを備えており、前記ガスタービン
排ガスクーラ28から分岐して得られる水とガスタービ
ン22の排ガスとの熱交換を行って給水を加熱・蒸発さ
せるようになっている。
【0075】この発生した蒸気は、逆止弁32を有する
蒸気管33を介して蒸気タービンに供給される。
【0076】また、前記ダンパ25は、ガスタービン排
ガスクーラ28とガスタービン排熱回収蒸気発生器39
とに供給されるガスタービン22の排ガスの分配割合を
制御する分配手段として機能し、このダンパ25は給水
温度t1に基づき制御されるものである。そして、この
ダンパ25により分配されたガスタービン22の排ガス
は、ガスタービン排ガスクーラ28およびガスタービン
排熱回収蒸気発生器39で熱交換を行った後、合流して
ボイラ1の燃焼用空気として使用される。
【0077】さらに、上記給水ポンプ17の出口側の位
置には、制御手段として高圧給水加熱器18a、18
b、18c側と高圧スタックガスクーラ26側とに分配
される給水流量を制御する調節弁34が設けられ、この
調節弁34は排ガス出口温度t3により制御されるよう
になっている。
【0078】また、前記高圧スタックガスクーラ26の
出口側の位置には、制御手段としてガスタービン排ガス
クーラ28側とガスタービン排熱回収蒸気発生器39側
とに分配される給水流量を制御する調節弁40が設けら
れる。この調節弁40はガスタービン排熱回収蒸気発生
器39のドラム39bの水位L2により制御されるよう
になっている。
【0079】次にこのように構成された汽力発電設備の
リパワリングシステムの作用について説明する。
【0080】定格負荷運転時において、ダンパ25はガ
スタービン22の排ガスの全量をガスタービン排ガスク
ーラ28へ流入させ、ガスタービン排熱回収蒸気発生器
39での熱交換量を零となるよう開度制御されている。
【0081】この状態で調節弁40を全閉とすれば、ガ
スタービン排熱回収蒸気発生器39を有しない従来のリ
パワリングシステムと同一構成となり、同一の性能が得
られる。
【0082】なお、ガスタービン排ガスクーラ28は、
この状態で最高の性能が得られるように設計されてい
る。
【0083】一方、部分負荷になって給水量が減り、ボ
イラ1の入口側の給水温度t1が上昇し始めると、ダン
パ25が作動する。すると、ガスタービン排ガスクーラ
28へのガスタービン排ガス流入量が減らされて、給水
温度t1の温度上昇が抑えられると共に、排ガスクーラ
28で減った分のガスタービン排ガスは、ガスタービン
排熱回収蒸気発生器39に導かれて熱交換に供せられ
る。
【0084】ガスタービン排熱回収蒸気発生器39にガ
スタービン排ガスが供給されると、そのドラム39bの
器内圧が上昇し、その圧力が蒸気タービン途中段落の圧
力よりも上昇すると、逆止弁32が開いて発生蒸気が蒸
気タービンに供給される。この蒸気の供給によりドラム
39b内の水位L2が低下すると、調節弁40が開き、
ガスタービン排熱回収蒸気発生器39へ給水が供給され
る。
【0085】なお、ガスタービン排熱回収蒸気発生器3
9の過熱器39dは、蒸気供給先の蒸気タービンの途中
段落の温度とのミスマッチが可及的に少なくなるよう設
計される。
【0086】このように第3の実施の形態の汽力発電設
備のリパワリングシステムによれば、給水温度t1の上
昇を抑えることができると共に、ガスタービン排熱回収
蒸気発生器39へのガスタービン排ガスの供給により蒸
気を発生させ、蒸気タービンに導いて発電に供すること
ができる。
【0087】図4は本発明による汽力発電設備のリパワ
リングシステムの第4の実施の形態を示す構成図で、図
3と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、
ここでは異なる点について述べる。
【0088】第4の実施の形態では、高圧スタックガス
クーラ26とは別途に高圧スタックガスクーラ27を追
設して、熱回収およびプラントの効率をさらに高めるよ
うにしたものである。
【0089】すなわち、復水管13の低圧給水加熱器1
4aの出口側を分岐して得られる復水を図4に示すよう
に熱交換器36および調節弁37を介して高圧スタック
ガスクーラ27に供給するものであり、この復水は高圧
スタックガスクーラ26から排出された排ガスとの間で
熱交換を行って昇温し、復水管13の低圧給水加熱器1
4cの出口側に戻すようにしてある。
【0090】上記熱交換器36には、ガスタービン排熱
回収蒸気発生器を出た発生蒸気の一部が調節弁38を介
して供給され、復水を加熱することにより復水温度t5
を必要な温度まで高めることが可能になっている。
【0091】また、上記調節弁37は、図4に示すよう
にボイラ1の排ガスの出口温度t4が適切な温度になる
よう流量制御するものである。
【0092】次にこのように構成された汽力発電設備の
リパワリングシステムの作用について説明する。
【0093】定格負荷時においては、前述した第3の実
施の形態の場合と同様に、ガスタービン排熱回収蒸気発
生器39へのガスタービン排ガスの供給は零で、ボイラ
1の排ガスは高圧スタックガスクーラ26で給水と熱交
換を行った後、さらに高圧スタックガスクーラ27で復
水と熱交換を行い、その後図示しない煙突から排出され
る。
【0094】なお、高圧スタックガスクーラ27はこの
際のボイラ1の排ガス出口側の温度t4をなるべく下げ
て熱回収できるよう設計されている。
【0095】ここで、復水を復水ポンプ12の出口側か
らではなく、低圧給水加熱器14aの出口側を分岐して
いるのは、復水温度が低すぎると、高圧スタックガスク
ーラ27の伝熱管外面にボイラ1の排ガス中の硫黄分が
付着して腐食が生じ易くなるからである。
【0096】部分負荷時においては、前述した第3の実
施の形態の場合と同様にダンパ25の制御により、給水
温度t1が上がり過ぎないようにガスタービン排ガスク
ーラ28へのガスタービン22の排ガス量が減り、残り
のガスタービンの排ガスはガスタービン排熱回収蒸気発
生器39に流入して蒸気が発生する。
【0097】このガスタービン排熱回収蒸気発生器39
を出た蒸気は、蒸気タービンへ流入し、発電に供せられ
る。
【0098】高圧スタックガスクーラ26で熱交換して
温度の下がったボイラ排ガスは、高圧スタックガスクー
ラ27に導かれる。
【0099】このときの排ガス出口温度t3は、高圧ス
タックガスクーラ26と高圧スタックガスクーラ27と
の負荷分担が適切になるよう選定され、調整弁34で高
圧スタックガスクーラ26へ給水量を制御することによ
り調整される。また、高圧スタックガスクーラ27で熱
交換した後の排ガス出口温度t1も同様に、最適となる
よう調整弁37で高圧スタックガスクーラ27への復水
量を制御することにより調整される。
【0100】なお、部分負荷時においては、低圧給水加
熱器14a出口の復水温度は、定格負荷時よりも低くな
るため、高圧スタックガスクーラ27の伝熱管外面にボ
イラ1の排ガス中の硫黄分が付着しないように、復水温
度t5を調整する必要がある。
【0101】そこで、本実施の形態ではガスタービン排
熱回収蒸気発生器39で発生した蒸気の一部を熱交換器
36に送って復水との間で熱交換を行わせ、復水温度T
5を必要な温度まで高めるようにしている。
【0102】さらに、復水温度t5の調整は調整弁38
で加熱蒸気量を制御することにより行われ、また熱交換
後の加熱蒸気またはドレンは脱気器15に回収して再利
用される。
【0103】このように第4の実施の形態の汽力発電設
備のリパワリングシステムによれば、高圧スタックガス
クーラ27でも熱交換が行われるので、前述した第3の
実施の形態の場合よりも、熱回収効率およびプラント効
率を向上させることができる。
【0104】図5は本発明による汽力発電設備のリパワ
リングシステムの第5の実施の形態を示す構成図で、図
3と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、
ここでは異なる点について述べる。
【0105】第5の実施の形態では、図5に示すように
汽力発電設備に、圧縮機20、燃焼器21、ガスタービ
ン22、ガスタービン発電機23およびガスダンパー2
4等からなるガスタービンプラントが追設される。
【0106】上記ガスタービン22の高温の排ガスは相
互間が並列に接続されたガスタービン排ガスクーラ28
とガスタービン排熱回収蒸気発生器39とに、ダンパ2
5を介してそれぞれ供給された後に合流し、ボイラ1の
燃焼用空気として使用されるようになっている。また、
ボイラ1の高温の排ガスは高圧スタックガスクーラ26
に供給される。
【0107】前記高圧スタックガスクーラ26は、給水
管16を分岐して得られる水とボイラ1の排ガスとの熱
交換を行って給水を加熱し、昇温した給水を再び蒸気タ
ービンサイクル系に戻すようになっている。
【0108】また、上記ガスタービン排ガスクーラ28
は、前記高圧給水加熱器18cと前記高圧スタックガス
クーラ26とからの給水が合流した地点の下流側に設置
され、給水とガスタービン22の排ガスとの熱交換を行
って給水を加熱し、昇温した給水はボイラ1に送られる
ようになっている。
【0109】さらに、上記ガスタービン排熱回収蒸気発
生器39は、節炭器39a、ドラム39b、蒸発器39
cおよび過熱器39dを備え、前記ガスタービン排ガス
クーラ28から分岐して得られる水とガスタービン22
の排ガスとの熱交換を行って給水を加熱して蒸発させる
ようになっている。この発生した蒸気は、逆止弁32を
有する蒸気管33を介して蒸気タービンに供給される。
【0110】また、上記ダンパは25は、図5に示すよ
うにガスタービン排ガスクーラ28とガスタービン排熱
回収蒸気発生器39とに供給されるガスタービン22の
排ガスの分配割合を制御する分配手段として機能し、こ
のダンパ25は給水温度t1に基づき制御されるように
なっている。そして、このダンパ25により分配された
ガスタービン22の排ガスは、ガスタービン排ガスクー
ラ28およびガスタービン排熱回収蒸気発生器39で熱
交換を行った後、合流してボイラ1の燃焼用空気として
使用される。
【0111】上記ガスタービン排熱回収蒸気発生器39
の入口側には、図5に示すように制御手段としてガスタ
ービン排ガスクーラ28側とガスタービン排熱回収蒸気
発生器39側とに分配される給水流量を制御する調節弁
40が設けられ、この調節弁40はガスタービン排熱回
収蒸気発生器39のドラム39bの水位L2により制御
されるようになっている。
【0112】次にこのように構成された汽力発電設備の
リパワリングシステムの作用について説明する。
【0113】定格負荷運転時において、ダンパ25はガ
スタービン22の排ガスの全量をガスタービン排ガスク
ーラ28へ流入させ、ガスタービン排熱回収蒸気発生器
39での熱交換量を零とするよう開度制御されている。
【0114】この状態で調節弁40を全開とすれば、ガ
スタービン排熱回収蒸気発生器39を有しない従来のリ
パワリングシステムと同一構成となり、同一の性能が得
られる。
【0115】なお、ガスタービン排ガスクーラ28は、
この状態で最高の性能が得られるように設計されてい
る。
【0116】一方、部分負荷になって給水量が減り、ボ
イラ1の入口側の給水温度t1が上昇し始めると、ダン
パ25が作動し、ガスタービン排ガスクーラ28へのガ
スタービン排ガス流入量が減らされて、給水温度t1の
温度上昇が抑えられると共に、残りのガスタービン排ガ
スは、ガスタービン排熱回収蒸気発生器39に導かれて
熱交換に供せられる。
【0117】ガスタービン排熱回収蒸気発生器39にガ
スタービン排ガスが供給されると、そのドラム39bの
器内圧が上昇し、その圧力が蒸気タービン途中段落の圧
力よりも上昇すると、逆止弁32が開いて発生蒸気が蒸
気タービンに供給される。この蒸気の供給によりドラム
39b内の水位L2が低下すると、調節弁40が開き、
ガスタービン排熱回収蒸気発生器39へ給水が供給され
る。
【0118】なお、ガスタービン排熱回収蒸気発生器3
9の過熱器39dは、蒸気供給先の蒸気タービンの途中
段落の温度とのミスマッチが可及的に少なくなるように
設計される。
【0119】このように第5の実施の形態の汽力発電設
備のリパワリングシステムによれば、給水温度t1の上
昇を抑えることができると共に、ガスタービン排熱回収
蒸気発生器39へのガスタービン排ガス供給により蒸気
を発生させ、蒸気タービンに導いて発電に供することが
できる。
【0120】
【発明の効果】以上述べたように本発明による汽力発電
設備のリパワリングシステムによれば、ボイラの排ガス
で給水を加熱・蒸発させるボイラ排熱回収蒸気発生器
を、高圧スタックガスクーラに並列に設置し、且つボイ
ラ排熱回収蒸気発生器と高圧スタックガスクーラへのボ
イラ排ガスの分配割合を制御する分配手段およびボイラ
排熱回収蒸気発生器と高圧スタックガスクーラへの給水
流量を制御する制御手段をそれぞれ設けることにより、
部分負荷時に、高圧スタックガスクーラに供給されるボ
イラ排ガス量を減らすことが可能となり、ボイラ節炭器
内でのスチーミングの発生を防止することができる。そ
して、残りのボイラ排ガスをボイラ排熱回収蒸気発生器
に供給して蒸気を発生させ、ボイラ排熱回収蒸気発生器
の後流に設けたガスタービン排熱回収熱交換器で更に加
熱した蒸気を蒸気タービンサイクル系で使用することに
より、プラント効率を向上させることができる。
【0121】また、ガスタービン排熱回収蒸気発生器と
ガスタービンの排ガスクーラへのガスタービン排ガス分
配割合を制御する分配手段およびガスタービン排熱回収
蒸気発生器とガスタービンの排ガスクーラへの給水流量
を制御する制御手段をそれぞれ設けることにより、部分
負荷時に、ガスタービン排ガスクーラへ供給されるガス
タービン排ガス量を減らすことが可能となり、ボイラ節
炭器内でのスチーミングの発生を防止することができ
る。そして、残りのガスタービンの排ガスをガスタービ
ン排熱回収蒸気発生器に供給して蒸気を発生させ、この
蒸気を蒸気タービンサイクル系で使用することにより、
プラント効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による汽力発電設備のリパワリングシス
テムの第1の実施の形態を示す系統構成図。
【図2】本発明による汽力発電設備のリパワリングシス
テムの第2の実施の形態を示す系統構成図。
【図3】本発明による汽力発電設備のリパワリングシス
テムの第3の実施の形態を示す系統構成図。
【図4】本発明による汽力発電設備のリパワリングシス
テムの第4の実施の形態を示す系統構成図。
【図5】本発明による汽力発電設備のリパワリングシス
テムの第5の実施の形態を示す系統構成図。
【図6】従来の汽力発電設備の一例を示す系統構成図。
【図7】既設汽力発電設備にガスタービンプラントを追
設した従来のリパワリングシステムの一例を示す系統構
成図。
【図8】図7のシステムに低圧スタックガスクーラを追
設した従来のリパワリングシステムの一例を示す系統構
成図。
【図9】図7のシステムにガスタービン排ガスクーラを
追設した従来のリパワリングシステムの一例を示す系統
構成図。
【符号の説明】
1……ボイラ 3……高圧タービン 7……中圧タービン 9……低圧タービン 10……発電機 11……復水器 22……ガスタービン 23……ガスタービン発電機 26……高圧スタックガスクーラ 27……低圧スタックガスクーラ 29……ガスタービン排熱回収熱交換器 30、39……ボイラ排熱回収蒸気発生器 25、31……ダンパ 35、37……調整弁 36……熱交換器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汽力発電設備にガスタービンプラントを
    追設し、ガスタービンの排気をボイラの燃焼用空気とし
    て使用すると共に、ボイラの排ガスを蒸気タービンサイ
    クル系の給水を加熱する高圧スタックガスクーラに供給
    して排気再燃型コンバインドサイクルを構成したリパワ
    リングシステムにおいて、前記ボイラの排ガスで給水を
    加熱して蒸発させるボイラ排熱回収蒸気発生器を前記高
    圧スタックガスクーラに並列に配置し、このボイラ排熱
    回収蒸気発生器の出口側に前記ガスタービンの排ガスで
    蒸気を加熱させるガスタービン排熱回収蒸気発生器を設
    置し、且つ前記ボイラ排熱回収蒸気発生器と前記高圧ス
    タックガスクーラへのボイラ排ガスの分配割合を制御す
    る排ガス分配手段、前記ボイラ排熱回収蒸気発生器と高
    圧スタックガスクーラへの給水流量を制御する制御手段
    およびガスタービン排熱回収熱交換器への前記ガスター
    ビンの排ガス流入量を制御する制御手段を備えたことを
    特徴とする汽力発電設備のパワリングシステム。
  2. 【請求項2】 汽力発電設備にガスタービンプラントを
    追設し、ガスタービンの排気を、給水を加熱するガスタ
    ービン排ガスクーラにて減温した後、ボイラの燃焼用空
    気として使用すると共に、ボイラの排ガスを蒸気タービ
    ンサイクル系の給水を加熱する高圧スタックガスクーラ
    に供給して排気再燃型コンバインドサイクルを構成した
    リパワリングシステムにおいて、前記ガスタービンの排
    ガスで給水を加熱して蒸発させるガスタービン排熱回収
    蒸気発生器を前記ガスタービン排ガスクーラに並列に設
    置し、且つ前記ガスタービン排熱回収蒸気発生器と前記
    ガスタービン排ガスクーラへの排ガスの分配割合を制御
    する排ガス分配手段、前記ガスタービン排熱回収蒸気発
    生器と前記ガスタービン排ガスクーラへの給水流量を制
    御する制御手段を備えたことを特徴とする汽力発電設備
    のリパワリングシステム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003074373A (ja) * 2001-09-03 2003-03-12 Tokyo Gas Co Ltd タービン装置
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CN109026232A (zh) * 2018-09-19 2018-12-18 广东也节能科技有限公司 一种燃气轮机热回收装置

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