JP2766687B2 - 複合発電プラント - Google Patents

複合発電プラント

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JP2766687B2 JP1252993A JP25299389A JP2766687B2 JP 2766687 B2 JP2766687 B2 JP 2766687B2 JP 1252993 A JP1252993 A JP 1252993A JP 25299389 A JP25299389 A JP 25299389A JP 2766687 B2 JP2766687 B2 JP 2766687B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、既設の蒸気タービン発電設備及び既設の復
水器用循環水系を流用し、且つガスタービン設備および
その排熱回収ボイラを追設して構成される複合発電プラ
ントに関するもので、既設蒸気タービン設備の温排水規
制値を満足しながら且つ高い発電効率を得ることのでき
る複合発電プラントに関する。
[従来の技術] 従来、特開昭57-84903号に記載のように、ガスタービ
ン、排熱回収ボイラおよび蒸気タービンから成る複合発
電プラントを構成するすべての設備を新設する場合につ
いては、プラント効率の向上を図るシステム構成及び運
転方法が検討されていた。
しかし、既設蒸気タービンを流用し、且つガスタービ
ン設備およびその排熱回収ボイラを追設して複合発電プ
ラントを構成する場合については、高い発電効率を得る
為の既設蒸気タービン及び給水加熱装置の改造態様、あ
るいは、プラント制御の改造態様に関して下記に示す程
度の公知例しか見出されない。すなわち、既設蒸気ター
ビンプラントを用いた複合発電プラントについて、EPRI
レポートAP5190(1986)に米国の電力会社が検討した例
が掲載されている。この検討例では、既設蒸気タービン
プラントにガスタービン及び排熱回収ボイラを追設し、
排熱回収ボイラ発生蒸気を蒸気タービンの高温再熱蒸気
管あるいは低温再熱蒸気管へ供給している例が紹介され
ている。
[発明が解決しようとする課題] 上記の公知例では、追設できるガスタービンの出力比
が小さいため、複合発電プラントとしての発電効率の向
上値が比較的小さい反面、既設蒸気タービン設備の配
管、弁の改造が複雑になるので、出力の増加あるいは改
造に要する費用が比較的大きいという問題がある。また
上記公知例には、既設蒸気タービン設備を流用して複合
発電プラントを構成する場合のプラント効率の向上、改
造内容の簡素化及びコスト低減、環境対策についての配
慮が十分示されておらず、既設蒸気タービンを用いた複
合発電設備への改造が限定的にしか行なえないという問
題がある。
本発明は、既設の蒸気タービン設備、取放水設備、及
び循環水設備を流用し、これにガスタービン及び排熱回
収ボイラを追設して複合発電プラントを構成する場合に
おいて、温排水排水量が既設蒸気タービン発電設備の排
出基準を満足し、かつ発電効率が高い複合発電プラント
を得ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明による複合発電プラ
ントは、請求項1に係る第1発明にあっては、既設の蒸
気タービン発電プラントのうち少なくとも蒸気タービン
発電設備、復水器、復水器用取放水設備および循環水設
備を流用し、ガスタービン発電設備およびガスタービン
の排熱を回収する排熱回収ボイラを追設した複合発電プ
ラントであって、前記既設の蒸気タービン発電プラント
のうちボイラ、給水加熱器およびそれへの蒸気タービン
抽気系の全部を撤去し、もしくは蒸気タービン抽気系の
一部を残して他を撤去し、撤去した前記抽気系に対する
蒸気タービン抽気ノズルを閉止し、前記復水器から直接
もしくは非撤去給水加熱器を経て前記排熱回収ボイラへ
の給水を行なうと共に、前記排熱回収ボイラからの蒸気
で前記既設の蒸気タービンを駆動するように構成し、前
記抽気ノズル閉止下の蒸気タービン排気流量が前記既設
の蒸気タービン排気流量計画値と同等もしくはそれ以下
となる様に蒸気タービン主蒸気流量を前記既設の蒸気タ
ービン設備でのそれよりも減少させる様にした複合発電
プラントであることを前提にして、前記蒸気タービンの
複数に関係なく、該蒸気タービンの複数のノズルに対す
る加減弁の少なくとも1つが常に全閉となり残りのもの
が全開となる様にプラント負荷制御装置の加減弁開度信
号を補正する様にしたことを特徴とするものであり、請
求項2に係る第2発明にあっては、第1発明と同様な前
提のもとに、前記既設蒸気タービンの非閉止の抽気ノズ
ルからの抽気を、前記排熱回収ボイラの脱気器へ脱気用
蒸気として供給する様にしたことを特徴とするものであ
る。そして請求項3に係る第3発明にあっては、既設の
蒸気タービン発電プラントのうちのボイラ、蒸気タービ
ン発電設備、復水器、給水加熱器、復水用取放水設備お
よび循環水設備を全て流用し、ガスタービン発電設備お
よびガスタービンの排熱を回収する排熱回収ボイラを追
設し、前記既設のボイラからの蒸気で前記既設の蒸気タ
ービンを駆動し、前記復水器から前記給水加熱器を経て
前記既設のボイラへ給水する様にした複合発電プラント
であることを前提にして、前記排熱回収ボイラへの給水
を前記復水器から直接行ない、前記既設の蒸気タービン
の高圧給水加熱器への少なくとも1抽気系統の抽気流量
を減少させ、該減少分に相当する前記排熱回収ボイラの
発生蒸気を前記給水加熱器へ代替供給する様になし、こ
の代替供給下の蒸気タービン排気流量が前記既設の蒸気
タービン排気流量計画値と同等もしくはそれ以下となる
様に蒸気タービン主蒸気流量を前記既設の蒸気タービン
設備でのそれよりも減少させたことを特徴とするもので
ある。
上記のような特徴的構成に基づいて、第1、第2及び
第3発明によれば流用した既設プラントの構造複雑化や
コスト増や蒸気タービンの効率低下を招くことが比較的
少なく、しかも、復水器用の既設取放水路及び循環水設
備を改造なしに流用し、温排水排出量を既設蒸気タービ
ン発電プラントの温排水排出量規制値と同等又はそれ以
下となし得て、既設蒸気タービン発電プラントの温排水
の排出基準をそのまま満足することが出来、発電効率の
高い複合発電プラントが提供される。
[作用] 既設蒸気タービン発電設備においては、蒸気発生装置
はボイラであり、その加熱源の温度レベルが1000℃以上
と高温であるため、蒸気サイクルは再生サイクルとなし
て発電効率向上を図っているのが一般であり、またボイ
ラ排ガスの熱回収については、ボイラへ供給される燃焼
用空気がほぼ常温であることから、空気予熱器でボイラ
へ供給する空気とボイラ排ガスを熱交換することによっ
て比較的低温までボイラの排ガスの熱を回収する構成と
しているのが一般的である。
かゝる既設の蒸気タービン設備にガスタービン及び排
熱回収ボイラを追設して複合発電設備化をする場合に、
既設の蒸気サイクルをそのまま流用してその給水加熱器
を経た給水を排熱回収ボイラへ供給すると、給水温度が
高くなりすぎて排熱回収ボイラでガスタービン排ガスの
熱を回収できなくなる。また、ガスタービンは圧縮機で
10〜15kg/cm2gに加圧された300〜400℃の高温の空気を
燃焼用に用いるので、排熱回収ボイラにおいては、既設
蒸気タービン設備のボイラにおける如き燃焼用空気との
熱交換を行なうサイクルを構成することによってガスタ
ービン排ガスの熱回収をすることはできない。
よって、本発明では、既設蒸気タービン設備で再生蒸
気サイクルの給水加熱器及び抽気配管の少なくとも一部
を撤去し蒸気タービンの抽気ノズルの少なくとも一部を
閉止する。この事により、排熱回収ボイラの給水温度を
低くすることができるので、ガスタービン排ガスの持つ
熱量を排熱回収ボイラで低温まで回収でき、発電効率の
向上を図ることができる。
一方、上記の如く蒸気タービン抽気系統の少なくとも
一部を撤去した結果、抽気を止めた蒸気流量に相当する
蒸気流量が蒸気タービン排気へ供給されることになるか
ら、復水器用の既設取放水設備及び循環水設備をそのま
ゝ流用して温排水排出量を規制値以下とするためには、
蒸気タービン排気量が既設蒸気タービン設備での排気量
と同等またはそれ以下となるように、排熱回収ボイラ発
生蒸気流量つまり蒸気タービンへの主蒸気流量を少なく
とも抽気蒸気流量の減少に合わせて既設蒸気タービン設
備での主蒸気流量よりも減少させることが必要となるた
め、そのようにガスタービン及び排熱回収ボイラの容量
・台数を選定する。この場合、蒸気タービン負荷制御装
置の加減弁開度信号を補正することによって上記の主蒸
気流量の減少に合わせて主蒸気圧力を減少させることに
より、蒸気タービンを通過する蒸気の体積流量を増加さ
せる(つまり既設蒸気タービン設備でのそれと同じにす
る)ことができるとともに、排熱回収ボイラ発生蒸気量
も増加させることができるので、蒸気タービンの運転点
を既設蒸気タービン設備での運転状態とほぼ同じに保つ
ことができ、主蒸気圧力を既設蒸気タービン設備での運
転圧力とした場合に比べ、蒸気タービンの内部効率を大
きく向上することができる。
以上述べたように、本発明では、既設蒸気タービン設
備の抽気系統を撤去し、蒸気タービンの抽気ノズルを閉
止することにより、排熱回収ボイラへ供給する給水温度
を既設の蒸気タービン設備の給水温度に比べて低下さ
せ、以て排熱回収ボイラでの熱回収を良好ならしめるこ
とにより、抽気系統を撤去しない場合に比べて発電効率
を向上させることができる。第9図はこの点に関する図
であり、排熱回収ボイラ出口ガス温度とプラント効率
(相対値)の関係を示す。既設蒸気タービン発電プラン
トの給水温度は、一般的には約250℃程度であるのに対
し、蒸気タービン抽気系統を撤去し、蒸気タービンの抽
気ノズルを閉止することにより、排熱回収ボイラ入口給
水温度を約60℃とすることができるので、抽気系統を撤
去しない場合に比べて8%程度複合発電設備へ改造した
場合の効率向上を図ることができる。
また、本発明では、蒸気タービン排気流量が既設蒸気
タービン設備での排気流量計画値と同等又はそれ以下と
なるようにガスタービン台数及び容量、排熱回収ボイラ
台数及び容量を選定することにより、復水器用の循環水
量を既設計画値と同等又はそれ以下とすることができる
ので、取放水設備、循環水設備の改造なしに、また温排
水量の排出量の規制を満足しながら、比較的低コスト
(約5〜10%改造コスト低減)にて既設蒸気タービン発
電設備を複合発電プラントへ改造することが可能であ
る。
また本発明では、既設蒸気タービン発電プラントの排
気流量に合わせて主蒸気流量を減少させることに伴い、
蒸気タービンのノズルを通過する体積流量が一定となる
ように主蒸気圧力を低下させるべくプラント負荷制御装
置の加減弁開度信号を補正して、プラント全負荷で4個
設置されている加減弁のうち2個全閉・2個全開の開度
で固定することにより、一定主蒸気圧力で運転する場合
に比べ蒸気タービンの内部効率の低下の程度を少なくす
ることができるので、発電効率を向上させることができ
る。これに関して第10図に示す。
第10図は主蒸気流量比と蒸気タービン効率の関係を示
す図である。
主蒸気圧力を確保しながら主蒸気流量を減少させる場
合には、第10図の81の曲線に沿って蒸気タービンの効率
は低下する。
第10図中の80は加減弁の絞りがゼロの状態を示す。第
10図の82の点までノズルを徐々に閉じていき、第4ノズ
ルを締め切った点が82となり、加減弁の絞り損失がゼロ
の状態となる。
プラント制御装置の弁開度信号を負荷によらず例えば
82の状態で固定するよう補正することにより、主蒸気流
量の減少にしたがって主蒸気圧力を低下させ、蒸気ター
ビンノズルを通過する体積流量を一定に保つことができ
るので、タービン内部効率は82の点で維持できる。
一例として、主蒸気流量が60%となる場合には、一定
主蒸気圧力とすると、蒸気タービン内部効率は約78%と
なるが、主蒸気圧力を低下させた場合には約83%とな
り、約6%蒸気タービン効率が向上する。高圧蒸気ター
ビンの出力比(高圧蒸気タービンの出力が蒸気タービン
の全体の出力に占める割合)は約20%で、蒸気タービン
がプラント全体に占める出力比が約40%であるので、プ
ラント効率は相対値で約0.5%向上することになる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。本
実施例は、既設350MW再熱蒸気タービン発電プラントの
うちボイラ設備を撤去し、再熱蒸気タービン設備を流用
し、出力200MW級のガスタービン発電設備2基及び排熱
回収ボイラ設備2基を追設し、複合発電化を図ったプラ
ントの例である。
ガスタービン圧縮機1によって空気4は圧縮され高圧
の空気となり、燃焼器2へ送られる。燃焼器2へ送られ
た高圧の空気は燃料5と混合し、燃焼器2で燃焼し高温
・高圧のガスとなる。高温・高圧のガスは、ガスタービ
ン3にて膨張し仕事をする。ガスタービン3はガスター
ビン発電機7を駆動して電気出力を得る。ガスタービン
3で仕事をし終えたガスタービン排ガス6は、その後流
側に設置された排熱回収ボイラ10へ送られ、こゝでガス
タービン排ガス6の保有する熱エネルギー(顕熱)を回
収すべく水及び蒸気との熱交換が行なわれ、低温の排ガ
ス18となって煙突19から大気へ放出される。
一方、排熱回収ボイラ10へ供給される給水14はガスタ
ービン排ガス6の顕熱を回収して、高温・高圧の主蒸気
15と高温・中圧の再熱蒸気16を発生し蒸気タービンへ送
られる。
すなわち、給水14は、まず排熱回収ボイラ10の低温部
に組み込まれた脱気器(給水中の酸素を除去する機器)
13に通水される。脱気器13内の保有水は、ガスタービン
排ガス6を熱回収して自然循環が行なわれ、順次加熱脱
気される。脱気後の給水は、排熱回収ボイラ10の出口排
ガスの熱を更に回収すべく、再熱蒸気16の補充用蒸気を
発生するための中圧ドラム12へ一部送水され、その他
は、主蒸気15発生用の高圧ドラム11へ送水される。高圧
ドラム11より発生した蒸気は、さらに熱回収して高温・
高圧の主蒸気15となり、既設の蒸気タービン設備の残置
部(撤去しないで残して置いた部分)へと導入される。
既設の蒸気タービン設備の残置部は、高圧蒸気タービ
ン21、中圧蒸気タービン22、低圧蒸気タービン23、復水
器25、及び発電機26から構成されている。
排熱回収ボイラ10より発生した主蒸気15は高圧蒸気タ
ービン21へ導入される。高圧蒸気タービン21の入口には
主蒸気流量調整用の加減弁29が設けられ、負荷に応じた
所定の開度に設定されている。
高圧蒸気タービン21では高温・高圧の主蒸気15は順次
仕事をして中温・中圧の蒸気である低温再熱蒸気17とな
って排出される。この低温再熱蒸気17は、排熱回収ボイ
ラ10へ導入され、ガスタービン排ガス6の熱を回収し
て、高温・中圧の高温再熱蒸気16となって中圧蒸気ター
ビン22へ導入されるが、このタービン22の入口部には蒸
気流量調整用の加減弁は設置されていない。
中圧蒸気タービン22内にて仕事をし終えた蒸気は、比
較的低温・低圧の低圧蒸気24となって中圧タービン22よ
ち排出される。低圧蒸気24は、排熱回収ボイラ10にて熱
回収を受けることなく、低圧蒸気タービン23へ導入され
る。低圧蒸気タービン23で仕事をし終えた蒸気は、復水
器25で海水と熱交換され、凝縮して復水となり、復水器
25へ回収される。蒸気タービンは発電機26を駆動して電
気出力を得る。
復水器25の復水は、復水ポンプ27で排熱回収ボイラ10
へ給水14として送水される。
本実施例は、既設蒸気タービン発電プラントのうち前
記残置部は撤去しないで残し、既設蒸気タービンプラン
トのボイラ、給水加熱器及び抽気蒸気配管を撤去し、蒸
気タービンの抽気ノズルを閉止するよう改造することに
よって、第1図に示す構成としたものである。この改造
により、排熱回収ボイラ給水14の給水温度を約60℃とな
し、排熱回収ボイラ出口排ガス18の温度を約100℃とす
ることができるので、高い複合発電効率を得ることがで
きる。
ところで、既設蒸気タービン設備の抽気系統を撤去し
たことにより、既設蒸気タービンプラントにおいて抽気
蒸気として蒸気タービンから取り出されていた蒸気が蒸
気タービンの後流段へ供給されることになるため、もし
仮りに主蒸気流量を既設蒸気プラントでの計画値と同一
とすると、蒸気タービン排気流量は既設蒸気タービンプ
ラントでの計画値よりも増加することになる。蒸気ター
ビン排気流量が既設蒸気タービンプラントでの計画値よ
りも増加すれば、復水器のための取放水路を含む循環水
設備の改造が必要となるばかりでなく、温排水排出量が
環境規制協定値を超えてしまう。
本実施例では、既設蒸気タービンプラントにおける復
水器のための取放水路を含む循環水設備を改造なしにそ
のまゝ利用し、しかも温排水排出量が環境規制協定値を
超えないようにする。このために、本実施例では、蒸気
タービン排気流量が既設蒸気タービンプラントのそれと
同等又はそれ以下となるように蒸気タービンへの主蒸気
流量を制限しており、そのようにガスタービン容量、ガ
スタービン台数、排熱回収ボイラ容量、台数を選定して
いる。本実施例では、排熱回収ボイラの出口排ガス温度
を低域まで回収するために中圧ドラム12を具えた中空蒸
発器を設置しているが、この中圧蒸気の供給流量をも考
慮して、抽気系統の撤去に起因する蒸気タービン排気流
量の増加を防ぎ、蒸気タービン排気流量が既設蒸気ター
ビン設備のタービン排気流量と同等またはそれ以下とな
るように、主蒸気流量を制限している。
本実施例では、既設の350MW再熱蒸気タービンプラン
トの一部を流用して、200MW級ガスタービン2台および
排熱回収ボイラ2台を設置することにより、蒸気タービ
ンの排気流量を既設蒸気タービンプラントでの蒸気ター
ビン排気流量(約800T/H)よりも少い約700T/Hとしてい
る。
蒸気タービン排気流量を既設蒸気タービンプラントで
の計画値と同等またはそれ以下とするためには、主蒸気
流量を既設蒸気タービンプラントのそれの60%程度まで
減少させる必要が有るが、単に減少させたのみでは蒸気
タービン内部効率が低下する。そこで本実施例では、主
蒸気流量の減少に合わせて主蒸気圧力を低下させること
によって、蒸気タービンのノズルを通過する蒸気の体積
流量をほぼ一定とすることにより、蒸気タービンの内部
効率の低下を最少限にとどめるように配慮している。
そのように主蒸気流量の減少に合わせて主蒸気圧力を
低下させる方法として、本実施例では、既設蒸気タービ
ン設備では負荷に応じ第2図のように加減弁29の開度信
号設定していたのを、第3図のように変更する。
本実施例では、第3図の如く、蒸気タービンに4個設
置されているノズルに対する各加減弁No.1,No.2,No.3,N
o.4のうち2個を全閉とし、2個を開度一定とするよう
に、プラント負荷制御装置の加減弁開度信号を補正する
ことにより主蒸気圧力を低下させるようにしている。
これに関して下記に更に説明を加える。
第2図は、定圧運転モードを行う既設蒸気タービンプ
ラントで加減弁開度とそれに対する主蒸気圧力を示す。
この図では、部分負荷へ移行するに従がい、蒸気タービ
ンに4個設置されているノズルの各上流にある加減弁を
操作して、主蒸気圧力を一定に保っている。すなわち、
ボイラ並びに蒸気タービン負荷の降下に従がい、No.4,N
o.3加減弁を順次全閉状態とし、さらにその後の負荷降
下に従がい、No.1,No.2加減弁も全閉方向に操作し、主
蒸気圧力を一定にしている。
一方、第3図には本発明実施例による変圧運転モード
での加減弁開度とそれに対する主蒸気圧力を示す。本図
では、負荷約75%以下、つまり、No.4,No.3加減弁全閉
状態からの変圧化を示している。第2図とは異なり、N
o.1,No.2加減弁全開状態でボイラ負荷降下制御を行なう
ために、主蒸気圧力は降下し、主蒸気の体積流量が一定
に保たれ、蒸気タービン内部効率を部分負荷時において
も高く保持することができる。
以上述べたように、本実施例では、既設蒸気タービン
設備の抽気系統を撤去し、蒸気タービンの抽気ノズルを
閉止することにより、排熱回収ボイラへ供給する給水温
度を低下させることができる。この事により既設の蒸気
タービン発電設備の給水温度を270℃とした場合に比べ
て、約200℃だけ給水温度を低下させることができるの
で、発電効率は抽気系統を撤去しない場合に比べ約8〜
10%程度向上する。
また、蒸気タービン排気流量が既設蒸気タービン設備
での排気流量計画値と同等またはそれ以下となすべく主
蒸気流量を減少させるようにガスタービン容量及び台数
ならびに排熱回収ボイラ容量および台数を選定すること
により、復水器用の循環水量は既設発電設備の計画値と
同等又はそれ以下とすることができるので、取放水設備
及び循環設備を改造することなく、且つ温排水の排出量
の規制値を満足して、比較的低コストで既設蒸気タービ
ン発電設備を複合発電プラントへ改造することが可能で
ある。
この場合、本実施例では蒸気タービン排気流量が既設
蒸気タービン発電プラントの排気流量と同等又はそれ以
下となるように主蒸気流量を減少させるに伴い、蒸気タ
ービンのノズル部を通過する体積流量が一定となるよう
にプラント負荷制御装置の加減弁開度信号を補正するこ
とにより、主蒸気圧力を低下させる。このため、4個設
置されている加減弁のうち、プラント定格負荷で2個全
閉、2個全開の状態で固定し、主蒸気圧力を低下させる
ようにしている。これにより、一定圧力で運転する場合
に約10%である蒸気タービンの内部効率の低下は約3%
となり、一定圧力で運転する場合に比べて蒸気タービン
内部効率が約7%向上するので、発電効率は約2%向上
させることができる。
本実施例により350MW既設蒸気タービンと1300℃級ガ
スタービン2台と排熱回収ボイラ2台を組み合わせた複
合発電プラントの熱効率は約46%(HHV)となり、既設
蒸気タービン発電プラントの熱効率38%に比べて、(46
/38−1)×100=21%向上する。
第4図は本発明の第2の実施例を示す。本実施例は、
既設蒸気タービン設備のうちの最低圧給水加熱器31及び
この最低圧給水加熱器31の加熱用の抽気系統30を流用
し、この給水加熱器31を経た給水14を排熱回収ボイラ10
に供給している点が前記第1の実施例と異なる。最低圧
以外の給水加熱器及びその為の抽気系統を撤去し、蒸気
タービンのそれらの抽気ノズルを閉止している点は前記
第1の実施例と同一である。
第4図に示されるように既設蒸気タービン設備の給水
加熱系統の少なくとも一部を流用することにより、排熱
回収ボイラ10の入口給水14の温度を所定の温度まで上昇
させることができる。
第4図に示す実施例では、排熱回収ボイラ内に脱気器
13を内蔵しているが、前記の如く給水14を所定の温度ま
で上昇させることにより、脱気器用蒸発器の伝熱面積を
低減させることが可能となり、その結果、排熱回収ボイ
ラのコスト低減が図れる。
排熱回収ボイラ入口給水温度は、ガスタービン排ガス
中の硫黄分濃度に応じて異ならしめることが必要で、硫
黄分濃度が高い場合は排熱回収ボイラ入口給水温度を高
くする必要がある。第4図に示す本実施例は、排熱回収
ボイラ入口給水温度を第1の実施例より高くすることが
できるので、ガスタービン排ガス中の硫黄分濃度が高い
場合、すなわちガスタービン燃料が油である場合に最も
適している。
第5図は本発明の第3の実施例を示す。本実施例で
は、排熱回収ボイラに設置される脱気器の蒸発器がな
く、これに代えて既設蒸気タービンの抽気系のうちの1
系統を流用している点が第1の実施例と異なる。他の点
は第1の実施例と同じである。第1の実施例では脱気器
の脱気用蒸気を専用の蒸発器から供給しているが、本第
3の実施例では、蒸気タービンの抽気を脱気器の脱気用
蒸気として供給している。脱気器へ蒸気を供給する該抽
気系以外の抽気系統及び全ての給水加熱器が撤去されて
いる事は第1の実施例と同一である。本実施例では、脱
気器の専用蒸発器は不要となるので、排熱回収ボイラが
コンパクトになり、コストの低減を図ることができる。
第6図に本発明の第4の実施例を示す。本実施例は、
既設の再熱蒸気タービン発電プラントのボイラ設備,蒸
気タービン設備及び給水加熱設備をすべて流用し、ガス
タービン発電機設備(61,62,63,67等)及び排熱回収ボ
イラ設備70を追設して構成されている。本実施例では既
設蒸気タービン発電プラントの既設ボイラ80で発生した
蒸気および再熱蒸気で再熱蒸気タービンを駆動すると共
に、既設蒸気タービン発電プラントの最高圧抽気蒸気の
一部を減少させ、排熱回収ボイラ70の発生する高圧蒸気
75を高圧給水加熱器81又は82へ供給することによって、
既設ボイラ設備へ供給する給水84の温度を所定の給水温
度まで上昇させている。排熱回収ボイラ70への給水85は
復水器25から給水加熱器を経ずに供給している。
本実施例では、350MW既設蒸気タービン発電プラント
に出力25MWのガスタービン発電機1台及び排熱回収ボイ
ラ1台を増設している。排熱回収ボイラの発生蒸気量は
約50T/Hであり、既設蒸気タービン設備の最高圧給水加
熱器用抽気流量は約70T/Hであるので、蒸気タービン抽
気を20T/Hに減少させ、排熱回収ボイラの発生蒸気50T/H
を追加することにより、既設ボイラへの給水温度は既設
プラントとほぼ同等に保つことができる。
既設の蒸気タービン発電プラントに、ガスタービン発
電機設備及び排熱回収ボイラを追設し、プラント効率を
向上させるシステムとしては、従来、高温再熱蒸気管又
は低温再熱蒸気管へ排熱回収ボイラ発生蒸気を供給する
方法が提案されているが、しかし、この従来方法では排
熱回収ボイラから既設蒸気タービン発電プラントへ供給
する蒸気は、高温再熱蒸気管へ供給する場合はボイラ設
備へ、又、低温再熱蒸気管へ供給す場合は蒸気タービン
へ逆流する可能性があるので、蒸気タービンあるいはボ
イラ設備の保護のため逆止弁の追加が必要となると同時
に、蒸気タービン及びボイラ廻りの複雑な既設配管と干
渉しないよう改造を行うことが必要となるので、改造費
が割高になる。
これに対し、本第4の実施例では給水加熱器の加熱源
として抽気系統蒸気を供給する方式としている為、抽気
系統には主として蒸気タービントリップ時の蒸気逆流防
止のための逆止弁が既設されていることから、新たに逆
止弁を追設する必要はない。また、排熱回収ボイラから
の蒸気も比較的長い抽気管の任意の位置に供給すること
ができるので、比較的改造が容易である。
また、排熱回収ボイラから発生する蒸気を高温再熱蒸
気管へ供給する前記従来の提案の場合においては、既設
ボイラから蒸気タービンへ送られる蒸気は一定の温度に
制御されるため負荷が変わっても蒸気温度は変化しない
のに対し、排熱回収ボイラから発生する蒸気は温度制御
ができないためガスタービン定格負荷では566℃であっ
ても、ガスタービン50%負荷では約450℃程度まで低下
する。従って、蒸気管の熱応力等の問題から、低い負荷
では排熱回収ボイラから発生する蒸気を高温再熱蒸気管
へ供給できないという問題がある。
さらに、排熱回収ボイラから発生する蒸気を低温再熱
蒸気管へ供給する前記従来の提案の場合においても、高
温再熱蒸気管へ供給する場合と同様に、ガスタービン低
負荷では既設ボイラから蒸気タービンへ供給される蒸気
と排熱回収ボイラから供給される蒸気との温度差が大と
なり、低温再熱蒸気管へ供給できないという問題があ
る。
これに対して、本第4の実施例のように排熱回収ボイ
ラから発生する蒸気を抽気系統へ供給する構成とした場
合は、供給先の抽気系統を切換えることにより、前記の
温度差の問題を解決することが可能である。この点を更
に敷衍説明する。プラント負荷の変化に対して、抽気系
統の温度は例えば100%負荷と50%負荷では10〜20℃程
度しか変化せず、ほぼ一定となっている。一方、排熱回
収ボイラから発生する蒸気の温度をガスタービン100%
負荷で約400℃として最高圧給水加熱器81へ供給する場
合、ガスタービンが50%負荷となったときは排熱回収ボ
イラから発生する蒸気の温度は約310℃程度となるの
で、排熱回収ボイラから発生する蒸気の供給先を第二高
圧給水加熱器82へ切換ることにより、排熱回収ボイラか
ら発生する蒸気と供給先の抽気との温度差を低減するこ
とができる。また、最高圧給水加熱器81と第二高圧給水
加熱器82は比較的近い位置で配置されている為、配管の
引き廻しも容易である。このように本実施例では排熱回
収ボイラから発生する蒸気を供給する抽気系統を切換え
ることにより、任意に蒸気条件を選べるので、ガスター
ビンが任意に運転できるという利点がある。
本第4の実施例における蒸気タービンプラントの運転
制御は従来と全く同一であり、蒸気タービンプラントと
ガスタービンプラントは比較的独立に運転制御すること
が可能である。従来の蒸気タービンプラントは、蒸気タ
ービンの出力と回転数が所定の値となるように、加減弁
の制御を行い蒸気量を調整する。本実施例の既設ボイラ
設備は、蒸気タービン入口蒸気圧力及び温度が所定の値
となるように、燃料流量及び給水流量を制御しており、
従来の制御と全く同一である。また、ガスタービンは蒸
気タービンプラントと独立に負荷を設定できるので、要
求された負荷信号に応じた出力となるよう燃料流量が制
御される。ガスタービン負荷が変化すると排熱回収ボイ
ラから発生する蒸気の量が変化し、従って排熱回収ボイ
ラから抽気系統へ供給される蒸気の量が変化するが、給
水加熱器で必要とされる加熱蒸気の量はある所定の値と
する必要がある為、排熱回収ボイラの発生蒸気量に応じ
て蒸気タービンからの抽気量が制御される。
第7図に本発明の第5の実施例を示す。本実施例で
は、第4の実施例と同様、既設の蒸気タービン発電プラ
ントのボイラ設備,蒸気タービン設備及び給水加熱設備
をすべて流用し、ガスタービン発電設備(61,62,63,67
等)及び排熱回収ボイラ設備70を追設している。排熱回
収ボイラ70は、高圧蒸気75と低圧蒸気76を発生する複圧
式である。
本実施例は、前記第4の実施例と比べると、蒸気ター
ビン発電プラントの最高圧抽気蒸気の一部を減少させ、
排熱回収ボイラ70の高温・高圧の発生蒸気75を給水加熱
器81へ供給し、既設ボイラ設備へ供給する給水温度を所
定の給水温度まで上昇させることの他に、さらに、排熱
回収ボイラの比較的低温・低圧の発生蒸気76を既設の脱
気器761へ回収し、蒸気タービンから抽気される脱気器7
61加熱用蒸気を減少させている点に特徴がある。これ以
外の点は前記第4の実施例と同じである。
蒸気量は、高圧蒸気75が50T/H、低圧蒸気76が6T/Hで
ある。本実施例は、ガスタービンの排ガス66の熱を最大
限に回収すべく、排熱回収ボイラ70に低圧蒸気発生器を
追設して、その蒸気を既設プラントの回収可能な低圧・
低温域へ有効に回収している点で第4の実施例と異な
る。
第8図は第7図に示した第5の実施例の部分負荷時の
対応について示したものである。部分負荷時には、蒸気
タービン発電プラントでの給水温度は低下の傾向にあ
る。一方、排熱回収ボイラ発生蒸気の圧力・温度も同様
に低下の傾向にある。よって、前記第7図では、高圧蒸
気75を最高圧抽気系の給水加熱器81へ回収していたもの
を、第8図では次段の低減である給水加熱器82又は83へ
順次切換えて回収する。これにより、既設プラントの給
水条件と排熱回収ボイラ発生蒸気条件とのマッチングを
図ることができる。また、これは、ガスタービンの負荷
調整によって所望の蒸気条件を得ることを可能とする。
[発明の効果] 既設蒸気発電プラントの少なくとも蒸気タービン設
備、復水器、復水器取放水設備および循環水設備を流用
し、ガスタービンおよび排熱回収ボイラを追設した複合
発電プンラントにおいて、排熱回収ボイラでの熱回収を
良好充分に行なうことが出来、既設蒸気タービン発電プ
ラントの温排水の排出基準をそのまま満足することが出
来、プラント改造の構造複雑化やコスト増を招くことが
比較的少なく、蒸気タービンの効率低下を防止し、発電
効率の高い複合発電プラントの構成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示す図、第2図は既設
蒸気タービンプラントでの加減弁開度と主蒸気圧力を示
す図、第3図は上記実施例での加減弁開度と主蒸気圧力
を示す図、第4図は本発明の第2の実施例を示す図、第
5図は第3の実施例を示す図、第6図は第4の実施例を
示す図、第7図および第8図は第5の実施例の負荷の異
なる場合を夫々示す図、第9図は排熱回収ボイラ出口排
ガス温度とプラント効率の関係を示す図、第10図は主蒸
気流量と蒸気タービン効率の関係を示す図である。 1……ガスタービン圧縮機 2……燃焼器、3……ガスタービン 4……空気、5……燃料 6……ガスタービン排ガス 7……ガスタービン発電機 10……排熱回収ボイラ、11……高圧ドラム 12……中圧ドラム、13……脱気器 14……給水、15……主蒸気 16……高温再熱蒸気、17……低温再熱蒸気 18……排熱回収ボイラ排ガス 19……煙突、21……高圧蒸気タービン 22……中圧蒸気タービン 23……低圧蒸気タービン 24……クロスオーバ管、25……復水器 26……蒸気タービン発電機 27……復水ポンプ、28……主蒸気止弁 29……加減弁、30……抽気 31……給水加熱器、32……抽気 61……ガスタービン圧縮機 62……燃焼器、63……ガスタービン 64……空気、65……燃料 66……ガスタービン排ガス 67……ガスタービン発電機 70……排熱回収ボイラ、75……高圧蒸気 76……低圧蒸気、761……脱気器 78……排熱回収ボイラ排ガス 79……煙突、80……既設ボイラ 81,82,83……給水加熱器 84……既設ボイラ給水 85……排熱回収ボイラ給水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長崎 伸男 茨城県日立市幸町3丁目2番1号 日立 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 野口 芳樹 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (72)発明者 星野 和貞 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭64−32006(JP,A) 特開 平1−313605(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01K 23/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】既設の蒸気タービン発電プラントのうち少
    なくとも蒸気タービン発電設備、復水器、復水器用取放
    水設備および循環水設備を流用し、ガスタービン発電設
    備およびガスタービンの排熱を回収する排熱回収ボイラ
    を追設した複合発電プラントであって、前記既設の蒸気
    タービン発電プラントのうちボイラ、給水加熱器および
    それへの蒸気タービン抽気系の全部を撤去し、もしくは
    蒸気タービン抽気系の一部を残して他を撤去し、撤去し
    た前記抽気系に対する蒸気タービン抽気ノズルを閉止
    し、前記復水器から直接もしくは非撤去給水加熱器を経
    て前記排熱回収ボイラへの給水を行なうと共に、前記排
    熱回収ボイラからの蒸気で前記既設の蒸気タービンを駆
    動するように構成し、前記抽気ノズル閉止下の蒸気ター
    ビン排気流量が前記既設の蒸気タービン排気流量計画値
    と同等もしくはそれ以下となる様に蒸気タービン主蒸気
    流量を前記既設の蒸気タービン設備でのそれよりも減少
    させる様にした複合発電プラントにおいて、 前記蒸気タービンの負荷に関係なく、該蒸気タービンの
    複数のノズルに対する加減弁の少なくとも1つが常に全
    閉となり残りのものが全開となる様にプラント負荷制御
    装置の加減弁開度信号を補正する様にしたことを特徴と
    する複合発電プラント。
  2. 【請求項2】既設の蒸気タービン発電プラントのうち少
    なくとも蒸気タービン発電設備、復水器、復水器用取放
    水設備および循環水設備を流用し、ガスタービン発電設
    備およびガスタービンの排熱を回収する排熱回収ボイラ
    を追設した複合発電プラントであって、前記既設の蒸気
    タービン発電プラントのうちボイラ、給水加熱器および
    それへの蒸気タービン抽気系の全部を撤去し、もしくは
    蒸気タービン抽気系の一部を残して他を撤去し、撤去し
    た前記抽気系に対する蒸気タービン抽気ノズルを閉止
    し、前記復水器から直接もしくは非撤去給水加熱器を経
    て前記排熱回収ボイラへの給水を行なうと共に、前記排
    熱回収ボイラからの蒸気で前記既設の蒸気タービンを駆
    動するように構成し、前記抽気ノズル閉止下の蒸気ター
    ビン排気流量が前記既設の蒸気タービン排気流量計画値
    と同等もしくはそれ以下となる様に蒸気タービン主蒸気
    流量を前記既設の蒸気タービン設備でのそれよりも減少
    させる様にした複合発電プラントにおいて、 前記既設蒸気タービンの非閉止の抽気ノズルからの抽気
    を、前記排熱回収ボイラの脱気器へ脱気用蒸気として供
    給する様にしたことを特徴とする複合発電プラント。
  3. 【請求項3】既設の蒸気タービン発電プラントのうちの
    ボイラ、蒸気タービン発電設備、復水器、給水加熱器、
    復水用取放水設備および循環水設備を全て流用し、ガス
    タービン発電設備およびガスタービンの排熱を回収する
    排熱回収ボイラを追設し、前記既設のボイラからの蒸気
    で前記既設の蒸気タービンを駆動し、前記復水器から前
    記給水加熱器を経て前記既設のボイラへ給水する様にし
    た複合発電プラントにおいて、 前記排熱回収ボイラへの給水を前記復水器から直接行な
    い、前記既設の蒸気タービンの高圧給水加熱器への少な
    くとも1抽気系統の抽気流量を減少させ、該減少分に相
    当する前記排熱回収ボイラの発生蒸気を前記給水加熱器
    へ代替供給する様になし、この代替供給下の蒸気タービ
    ン排気流量が前記既設の蒸気タービン排気流量計画値と
    同等もしくはそれ以下となる様に蒸気タービン主蒸気流
    量を前記既設の蒸気タービン設備でのそれよりも減少さ
    せたことを特徴とする複合発電プラント。
  4. 【請求項4】前記排熱回収ボイラの発生蒸気を、負荷に
    応じ、その温度に見合った給水温度の給水加熱器に切替
    え供給する様にしたことを特徴とする請求項3記載の複
    合発電プラント。
  5. 【請求項5】前記排熱回収ボイラは発生蒸気圧力の異な
    る少なくとも2つの蒸発器を有し、それらの発生蒸気を
    夫々給水加熱器内圧力の異なる複数の給水加熱器へ供給
    する様にしたことを特徴とする請求項3記載の複合発電
    プラント。
  6. 【請求項6】前記排熱回収ボイラの前記各蒸発器の発生
    蒸気を、負荷に応じ、その温度に見合った給水温度の給
    水加熱器に切替え供給する様にしたことを特徴とする請
    求項5記載の複合発電プラント。
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