JP2604117B2 - 複圧式排熱ボイラ給水装置 - Google Patents

複圧式排熱ボイラ給水装置

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JP2604117B2
JP2604117B2 JP6017352A JP1735294A JP2604117B2 JP 2604117 B2 JP2604117 B2 JP 2604117B2 JP 6017352 A JP6017352 A JP 6017352A JP 1735294 A JP1735294 A JP 1735294A JP 2604117 B2 JP2604117 B2 JP 2604117B2
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尚毅 持田
新一郎 大橋
智 秋丸
房司 柿崎
英俊 土田
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  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複圧式排熱ボイラ給水装
置に係り、特に給水ポンプ入口温度の変化幅を抑制して
最適な給水機能が得られるようにした複圧式排熱ボイラ
給水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ガスタービンの排ガスを利用して
蒸気を発生する排熱回収ボイラは、ガスタービン燃焼温
度の上昇化に伴い、排ガス温度も上昇し、複圧式、例え
ば高圧,中圧,低圧と3種類の蒸気を発生するのものが
主流となりつつある。
【0003】図6は従来の三圧式排熱回収ボイラ給水装
置の系統図を示す。図6に示すように、三圧式排熱回収
ボイラは、排ガスが導入される胴内に排ガス液の上流側
から下流側に向って順次に高圧蒸気過熱器2,高圧蒸発
器3,中圧蒸気過熱器4,高圧節炭器5,中圧蒸発器
6,中圧節炭器7,低圧蒸発器8および低圧節炭器9を
配置した構成とされている。
【0004】高圧蒸発器3は高圧ドラム10に、また中
圧蒸発器6は中圧ドラム11に、さらに低圧蒸発器8は
低圧ドラム12にそれぞれ連結されている。そして、復
水器13内の水が低圧給水管14を介して復水ポンプ1
5に導かれ、ここで昇圧された後、復水ポンプ出口逆止
弁16を経て低圧節炭器9に導かれて昇温され、その後
低圧ドラム12へ送水される。
【0005】一方、低圧給水管14は低圧節炭器9の出
口側で分岐されて高中圧給水管17とされ、この高中圧
給水管17はさらに高圧給水管18と中圧給水管19と
に分岐している。高圧給水管18を通る給水(高圧給
水)は、高圧給水ポンプ20および高圧節炭器5を介し
て高圧ドラム10へ送水される。同様に、中圧給水管1
9を通る給水(中圧給水)は、中圧給水ポンプ21およ
び中圧節炭器7を介して中圧ドラム11へ送水される。
【0006】また低圧節炭器9における低温腐食を防止
するため、中圧給水の一部は中圧給水ポンプ21出口で
分岐した給水再循環管22を経た後、温度調整弁である
給水再循環調節弁23を介して低圧節炭器9入口の低温
給水管14へ再循環される。この際、給水再循環水調節
弁22の開度は低圧節炭器9の入口に設けられた温度コ
ントローラ24に基づいて調整され、これにより低圧節
炭器9の入口における給水の温度が一定に保持される。
【0007】図7は、上述した従来の三圧式排熱ボイラ
給水装置を使用したコンバインドサイクル発電設備の配
置構成例を示す。
【0008】排熱回収ボイラ1の排気側に接続される煙
道25の下部にポンプ室建屋26が設置され、この中
に、図6に示した発熱回収ボイラ給水装置の大型ポンプ
類である中圧給水ポンプ21および高圧給水ポンプ20
が設置されている。
【0009】ポンプ室建屋26は、排熱回収ボイラ1台
に対して1個設置され、ポンプ類の保守点検上、長さ1
6m,幅12m,高さ8m程度と大型であり、その内部
には換気装置,保守点検用クレーン等の各種保安,保守
設備等も設置されている。
【0010】系統上、中圧給水ポンプ21および高圧給
水ポンプ20は低圧節炭器9の出口水を昇圧し、中圧節
炭器7および高圧節炭器5に供給するものであることか
ら、これらポンプ類は排熱回収ボイラ1の近傍に配置さ
れている。
【0011】図8は、従来の排熱回収ボイラにおける再
循環必要流量の一例を示すグラフである。
【0012】排ガスは、排熱回収ボイラ1での熱交換に
より徐々に低温となり、特に最低温度域である低圧節炭
器9において、約90℃程度の低温の排ガスとなる。こ
の排ガスが、その内部に局所的に含入される水蒸気の露
点以下となれば結露が発生し、排熱回収ボイラ1の伝熱
管表面の酸化腐食の原因となる。この現象を防止するた
め、約60℃前後の値を設定値とし、低圧給水管14に
設置した給水再循環水調節弁23を温度コントローラ2
4にて水温が常時水蒸気の露点以上の一定値まで上昇す
るよう制御している。
【0013】従来、低圧節炭器9の入口温度設定値は一
定としているため、復水器13から復水ポンプ15を介
して供給される給水の温度および流量により、必要とな
る再循環流量が決定され、再循環流量が増大すれば中圧
給水ポンプ21にて吐出する流量が多くなるるので大型
設備が必要となり、補機動力が増加するという問題があ
る。
【0014】図8は再循環量と大気温度との関係を示し
ている。復水器13の真空度が722mmHg vacで一定で
あれば復水温度は約33℃一定となり、約60℃まで昇
温するために必要な再循環流量は、約40Ton/H とな
る。但し、大気温度が低下すれば同時に海水温度も低下
し、復水器13での真空度は上昇し、740mmHg vacに
まで達する可能性がある。このとき、復水温度は約22
℃まで低下し、約60℃まで昇温するために必要な再循
環流量の最大値は約100Ton/H となる。
【0015】中圧ドラム11へ供給する給水量は約30
Ton/H であるため、中圧給水ポンプ21の設計流量は1
00Ton/H +30Ton/H =130Ton/H と大きな値とな
り、通常の運用は40Ton/H +30Ton/H =70Ton/H
と大型の中圧給水ポンプを設置し、通常は、その約50
%の負荷にて運用されることとなる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来例に
よると、高圧給水および中圧給水を低圧節炭器21の出
口から取り出しているため、排熱回収ボイラ1の起動時
に高圧ポンプ20および中圧給水ポンプ21を通過する
給水は短時間のうちに温度が急上昇する。
【0017】デイリースタート・ストップの運用が行な
われるコンバインドサイクルの排熱回収ボイラ1を起動
する時には、まず復水ポンプ15,高圧給水ポンプ20
および中圧給水ポンプ21を稼動させるが、このときガ
スタービンからの高温排ガスは供給されないため、高圧
給水ポンプ20および中圧給水ポンプ21には常温の給
水が流入する。
【0018】その後、ガスタービンが急速に起動し、負
荷上昇するに従い、ガスタービンから高温の排ガスが排
熱回収ボイラ1に供給され、低圧節炭器9にて低圧給水
管14から供給される復水が加熱される。これにより高
圧給水ポンプ20および中圧給水ポンプ21に流入する
給水が短時間にて約150℃まで上昇する。
【0019】また、停止時においては逆に急激に温度効
果が生じる。
【0020】このため、高圧給水ポンプ20および中圧
給水ポンプ21は過大な熱衝撃を毎日受け、その静止部
と回転部とが接触により損傷し、あるいはポンプ構成部
品が早期に劣化し、その結果寿命が短かくなり、給水装
置としての信頼性を低下させる問題があった。
【0021】また、起動時に節炭器内給水はドラムでの
蒸気発生が始まるまで節炭器内に封じ込まれるため熱膨
脹し、節炭器内圧が上昇し、節炭器設計圧力を超え、節
炭器入口の逃し弁が起動毎に作動するという問題があっ
た。
【0022】また、大型補機である高圧給水ポンプおよ
び中圧給水ポンプは、前記のように系統上、低圧節炭器
9出口で分岐した高圧給水管18(17)および中圧給
水管19(17)を介して送水されるため、配置上、排
熱回収ボイラ近傍に設置されることとなる。
【0023】その結果、経済性が損われ、また同一建屋
内にて点検できないという保守点検性を低下させる問題
もあった。
【0024】また、建設時においては、大型の排熱回収
ボイラ設置時に別途専用建屋建設ができないという据付
上の干渉が生じ、建設時におけるスムーズな作業を困難
とさせる問題があった。
【0025】また、必要最大再循環流量が大きく、大型
の中圧給水ポンプを設置する必要があり、通常は効率の
悪い低負荷流量運転を実施することとなり、補機動力が
増大するとい問題が生じた。
【0026】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、高圧給水ポンプおよび中圧給水ポンプの劣化を
防止し、なおかつ保守点検の容易な配置ができる複圧式
排熱ボイラ給水装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、高圧蒸発器,中圧蒸発器およ
び低圧蒸発器にそれぞれ高圧ドラム,中圧ドラムおよび
低圧ドラムを連結し、これらのドラムに節炭器を介して
給水を供給する複圧式排熱ボイラ給水装置において、前
記節炭器を高圧節炭器と低中圧節炭器とに分割し、給水
ポンプ吐出水を高圧節炭器を介して高圧ドラムに送給可
能とし、給水ポンプの中段抽水を低中圧節炭器を介して
低圧ドラムに送給可能とし、さらに低中圧節炭器出口か
ら中圧給水管を分岐し、中圧給水を中圧二次節炭器を介
して中圧ドラムへ送給可能としたことを特徴とする複圧
式排熱ボイラ給水装置。
【0028】請求項2の発明は、請求項1記載の給水装
置において、低中圧節炭器の出口または中圧二次節炭器
の入口の最適温度個所に分岐管を設け、この分岐管を経
て給水ポンプ入口へ給水の一部を再循環可能としたこと
を特徴とする。
【0029】請求項3の発明は、請求項2記載の給水装
置において、再循環させる管路には給水の量を調整し
て、高圧節炭器および低中圧節炭器入口の給水温度を最
適に制御する手段を設けたことを特徴とする。
【0030】請求項4の発明は、請求項1記載の給水装
置において、中圧二次節炭器入口もしくは出口に逆止弁
を設置したことを特徴とする。
【0031】請求項5の発明は、請求項1記載の給水装
置において、給水ポンプの駆動速度を可変速としたこと
を特徴とする。
【0032】請求項6の発明は、請求項1記載の装置に
おいて、低中圧節炭器および高圧節炭器入口管または出
口管または連絡管に各節炭器の設計圧力以上に内圧が上
昇したときに、その圧力を検知し圧力を逃す手段を設け
たことを特徴とする。
【0033】請求項7の発明は、請求項1記載の装置に
おいて、給水ポンプをタービン建屋本館内に設置したこ
とを特徴とする。
【0034】
【作用】請求項1の発明によれば、復水ポンプ吐出側に
給水ポンプを設置し、給水ポンプ吐出水を高圧節炭器を
介して高圧ドラムに、給水ポンプの中段抽水を低中圧節
炭器を介して低圧ドラムに、一方低中圧節炭器出口よ
り、中圧給水管を分岐し、中圧二次節炭器を介して中圧
ドラムへ送水したことにより給水ポンプに流水する給水
の温度変化が抑えられ、過大な熱衝撃を与えることな
く、給水ポンプの劣化を防ぐことができるとともに、大
型の給水ポンプが1台となり所内消費動力の低減、補機
の個数低減による信頼性の向上を図ることができる。
【0035】請求項2の発明によれば、低中圧節炭器出
口の最適温度個所に分岐管を設け、この分岐管を経て給
水ポンプ入口へ給水の一部を再循環させるようにしたこ
とより、低中圧節炭器および高圧節炭器における低温腐
食が防止できる。
【0036】請求項3の発明によれば、再循環させる管
路に給水の量を調整して高圧節炭器および低中圧節炭器
入口の給水温度を最適に制御する手段を設けたことによ
り、給水ポンプへの熱衝撃を緩衝できるとともに各節炭
器の低温腐食が防止でき、また給水ポンプでの流量が最
適となり、補機動力の削除が可能となる。
【0037】請求項4の発明によれば、中圧二次節炭器
入口もしくは出口に逆止弁を設置したことにより、給水
ポンプ停止時に中圧ドラムから、低圧ドラムへの給水の
逆流を防止することができる。
【0038】請求項5の発明によれば、高圧給水ポン
プ,中圧給水ポンプおよび給水ポンプを可変速としたこ
とにより、高圧・中圧・低圧ドラム水位調節弁の絞りを
軽減するとともに部分負荷時の所内消費動力が軽減でき
る。
【0039】請求項6の発明によれば、節炭器前後の最
適個所に圧力を逃すドレン系統を設置したことにより、
節炭器内が異常に高圧となることを防止することができ
る。請求項7の発明によれば、ポンプが1台となると同
時に系統上、節炭器の上流部に給水ポンプを設置するた
め、排熱回収ボイラ設備より給水ポンプを配置上分離す
ることが可能となり、給水ポンプを本館建屋内に設置で
き、別途建屋が不要となって火力プラントと同等に保守
点検が容易に行なえるようになる。
【0040】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0041】本実施例は三圧式複圧式排熱ボイラ給水装
置に適用したもので、図1に系統構成を示している。な
お従来の構成と同一または対応する部分には同一の符号
を用いて説明する。
【0042】図1に示すように、三圧式複圧式排熱ボイ
ラ1は、排ガスが導入される胴内には排ガス流の上流側
から下流側に向って順次に高圧蒸気過熱器2,高圧蒸発
器3,中圧蒸発過熱器4,高圧二次節炭器5a,中圧蒸
発器6,中圧二次節炭器7a,低圧蒸発器8,低中圧節
炭器9aおよび高圧一次節炭器30を直列的に配置した
構成とされている。但し、低中圧節炭器9aと高圧一次
節炭器30とは並列に配置される。
【0043】高圧蒸発器3は高圧ドラム10に、また中
圧蒸発器6は中圧ドラム11に、さらに低圧蒸発器8は
低圧ドラム12にそれぞれ連結されている。復水ポンプ
15により昇圧された復水は、復水ポンプ出口逆止弁1
6および低圧給水管14を経て給水ポンプ31で昇圧さ
れる。
【0044】給水ポンプ31にて昇圧された給水の一部
は、ポンプ自体の中段から抽水され、中圧給水管32を
通り、低中圧節炭器9aに案内される。
【0045】低中圧節炭器9aで昇温された給水の一部
は、低圧ドラム水位調節弁33にて減圧後、低圧ドラム
12に供給される。
【0046】また、低中圧節炭器9aで昇温された給水
の一部は、その出口部の分岐点から中圧給水管32を通
り、中圧二次節炭器7aでさらに昇温された後、逆止弁
34を経て中圧ドラム水位調節弁35で減圧された後、
中圧ドラム11に供給される。この逆止弁34の設置に
より、給水ポンプ停止時における中圧ドラム11からの
給水の逆流が防止される。
【0047】一方、給水ポンプ31で昇圧された高圧給
水管18に流通する給水は、高圧一次節炭器30および
高圧二次節炭器5aで昇温された後、高圧ドラム水位調
節弁36にて減圧された後高圧ドラム10に供給され
る。
【0048】以上の構成により、給水ポンプ31に供給
される水温は約60℃以下に抑えることができ、起動・
停止時における急激な給水温度の変化は防止される。
【0049】また、複圧式排熱ボイラ給水装置における
補機動力を従来の技術と比較した場合、低温の水を圧縮
することにより必要動力の低減化が図れ、下記の表1の
ように必要補機動力が低減する。
【0050】
【表1】
【0051】また、中圧給水管19からの分岐管上に低
圧系圧力逃し弁37が設置され、中圧二次節炭器7aお
よび低中圧節炭器9a内の圧力が異常に上昇した場合、
低中圧系圧力逃し弁37が作動し、高圧となった給水の
一部が系外に放出される。
【0052】また、高圧給水管18からの分岐管上にも
高圧系圧力逃し弁38が設置され、高圧二次節炭器5a
および高圧一次節炭器30内の圧力が異常に上昇した場
合、高圧系圧力逃し弁38が作動し、高圧となった給水
の一部が系外に放出される。これにより全ての節炭器の
内圧が異常に上昇することが防止される。
【0053】また、低中圧節炭器9aおよび高圧二次節
炭器5aにおける低温腐食を防止するため、中圧給水の
一部は、低中圧節炭器9aの出口で分岐した給水再循環
管39aを経てコントローラ40で制御される温度調節
弁である給水再循環調節弁41を介し給水ポンプ31の
入口の低圧給水管14へ再循環される。
【0054】このとき、温度コントローラ40による給
水温度設定値は、例えば図2に示すように、大気温度の
二次関数とし、大気温度が低い場合は設定値を低くし、
大気温度が高い場合は設定値を高くする。
【0055】排ガス中の水分は、ガスタービンが吸込む
大気中に含まれる水分量と、燃料の燃焼により生成する
水分量の合計となる。
【0056】大気中に含まれる水分は、大気温度が高い
夏場には大量に含まれ、大気温度が低い冬場には少量と
なる。そのため、排ガス中の水分量も夏場は多く、冬場
は少なくなる。水分量が多く含まれれば、水分の露点は
高温(例えば大気40℃,相対温度94%にて約52
℃)となり、水分量が少なければ露点は低温(例えば大
気−10℃,相対温度94%にて約41℃)となる。
【0057】この関係を示したのが図2であり、排ガス
温度がここで示す値以上であれば低温腐食は生じない。
【0058】このように給水温度の設定値を冬場に下げ
ることにより、必要最大再循環流量が低下することとな
る。
【0059】図3は、本実施例における再循環量と大気
温度との関係を示したものである。必要となる再循環流
量の最大値は約60Ton/H となり、従来技術にて必要で
あった100Ton/H に比較し、60%の量となる。
【0060】図4は、本実施例における給水温度コント
ローラ40の制御ブロック図である。大気温度計50で
検出された温度信号S1は、給水温度コントローラ40
内の関数発生器51に入力される。この関数発生器51
は図2に示した大気温度と給水温度の関係式を持ってお
り、大気温度計50からの温度信号値に相当する給水温
度設定値を減算器52に入力する。この減算器52には
給水温度計53で検出された温度信号S2が入力され、
給水温度設定値S3との偏差を調節計54に出力する。
この調節計54は、減算器52からの出力偏差が0にな
るように、給水再循環調節弁41の開度を調節する。
【0061】図5は本実施例における給水温度コントロ
ーラ40の変形例を示した制御ブロック図である。
【0062】前記図2に示した大気温度と排ガス中の水
露点の関係には、大気湿度が関係している。図5はこの
大気湿度の変化に対する給水温度の補正を行なうように
した給水温度コントローラの制御ブロック図である。基
本的には図4の制御ブロック図と同様である。図4の給
水温度コントローラは給水温度設定値を大気温度の値に
より決めていたが、図5の給水温度コントローラでは大
気湿度温度計55およびその補正回路を有する演算器5
6が設けられ、大気湿度信号S4に基づく補正を行なう
ことにより、高精度の制御が期待できる。
【0063】しかして、給水ポンプはより小型化が図ら
れ、通常運転時に効率のよい運用が可能となる。
【0064】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、従
来問題となっていた給水ポンプの信頼性低下に関する問
題が解決され、信頼性の高い複圧式排熱ボイラ給水装置
が供給されるのみならず、より経済的な複圧式排熱ボイ
ラ給水装置を供給することが可能となる。
【0065】即ち、請求項1の発明によれば、復水ポン
プ吐出側に給水ポンプを設置し、給水ポンプ吐出水を高
圧節炭器を介して高圧ドラムに、給水ポンプの中段抽水
を低中圧節炭器を介して低圧ドラムに、一方低中圧節炭
器出口より、中圧給水管を分岐し、中圧二次節炭器を介
して中圧ドラムへ送水したことにより給水ポンプに流水
する給水の温度変化が抑えられ、過大な熱衝撃を与える
ことなく、給水ポンプの劣化を防ぐことができるととも
に、大型の給水ポンプが1台となり所内消費動力の低
減、補機の個数低減による信頼性の向上を図ることがで
きる。
【0066】請求項2の発明によれば、低中圧節炭器出
口の最適温度個所に分岐管を設け、この分岐管を経て給
水ポンプ入口へ給水の一部を再循環させるようにしたこ
とより、低中圧節炭器および高圧節炭器における低温腐
食が防止できる。
【0067】請求項3の発明によれば、再循環させる管
路に給水の量を調整して高圧節炭器および低中圧節炭器
入口の給水温度を最適に制御する手段を設けたことによ
り、給水ポンプへの熱衝撃を緩衝できるとともに各節炭
器の低温腐食が防止でき、また給水ポンプでの流量が最
適となり、補機動力の削除が可能となる。
【0068】請求項4の発明によれば、中圧二次節炭器
入口もしくは出口に逆止弁を設置したことにより、給水
ポンプ停止時に中圧ドラムから、低圧ドラムへの給水の
逆流を防止することができる。
【0069】請求項5の発明によれば、高圧給水ポン
プ,中圧給水ポンプおよび給水ポンプを可変速としたこ
とにより、高圧・中圧・低圧ドラム水位調節弁の絞りを
軽減するとともに部分負荷時の所内消費動力が軽減でき
る。
【0070】請求項6の発明によれば、節炭器前後の最
適個所に圧力を逃すドレン系統を設置したことにより、
節炭器内が異常に高圧となることを防止することができ
る。請求項7の発明によれば、ポンプが1台となると同
時に系統上、節炭器の上流部に給水ポンプを設置するた
め、排熱回収ボイラ設備より給水ポンプを配置上分離す
ることが可能となり、給水ポンプを本館建屋内に設置で
き、別途建屋が不要となって火力プラントと同等に保守
点検が容易に行なえるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複圧式排熱ボイラ給水装置の一実
施例を示す系統図。
【図2】前記実施例における大気温度と排ガス中水分露
点の関係を示すグラフ。
【図3】前記実施例における再循環必要流量を示すグラ
フ。
【図4】前記実施例における給水温度制御ブロック図。
【図5】図4の変形例を示すブロック図。
【図6】従来の複圧式排熱ボイラ給水装置を示す系統
図。
【図7】従来の複圧式排熱ボイラ給水装置を使用したコ
ンバインドサイクル発電設備の配置を示す側面図。
【図8】従来の再循環必要流量を示すグラフ。
【符号の説明】
1 三圧式複圧式排熱ボイラ 2 高圧蒸気過熱器 3 高圧蒸発器 4 中圧蒸気過熱器 5 高圧節炭器 5a 高圧二次節炭器 6 中圧蒸発器 7 中圧節炭器 7a 中圧二次節炭器 8 低圧蒸発器 9 低圧節炭器 9a 低中圧節炭器 10 高圧ドラム 11 中圧ドラム11 12 低圧ドラム12 13 復水器 14 低圧給水管 15 復水ポンプ 16 復水ポンプ出口逆止弁 17 高中圧給水管17 18 高圧給水管 19 中圧給水管19 20 高圧給水ポンプ20 21 中圧給水ポンプ 22 給水再循環管 23 給水再循環調節弁 24 温度コントローラ 25 煙道 26 ポンプ室建屋 30 高圧一次節炭器 31 給水ポンプ 32 低中圧給水管 33 低圧ドラム水位調節弁 34 逆止弁 35 中圧ドラム水位調節弁 36 高圧ドラム水位調節弁 37 低中圧系圧力逃し弁 38 高圧系圧力逃し弁 39 給水再循環管 40 給水温度コントローラ 41 給水再循環調節弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柿崎 房司 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会 社東芝 本社事務所内 (72)発明者 土田 英俊 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株 式会社東芝 京浜事業所内 (56)参考文献 特開 平5−203103(JP,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧蒸発器,中圧蒸発器および低圧蒸発
    器にそれぞれ高圧ドラム,中圧ドラムおよび低圧ドラム
    を連結し、これらのドラムに節炭器を介して給水を供給
    する複圧式排熱ボイラ給水装置において、前記節炭器を
    高圧節炭器と低中圧節炭器とに分割し、給水ポンプ吐出
    水を高圧節炭器を介して高圧ドラムに送給可能とし、給
    水ポンプの中段抽水を低中圧節炭器を介して低圧ドラム
    に送給可能とし、さらに低中圧節炭器出口から中圧給水
    管を分岐し、中圧給水を中圧二次節炭器を介して中圧ド
    ラムへ送給可能としたことを特徴とする複圧式排熱ボイ
    ラ給水装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の給水装置において、低中圧
    節炭器の出口または中圧二次節炭器の入口の最適温度個
    所に分岐管を設け、この分岐管を経て給水ポンプ入口へ
    給水の一部を再循環可能としたことを特徴とする複圧式
    排熱ボイラ給水装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の給水装置において、再循
    環させる管路には給水の量を調整して、高圧節炭器およ
    び低中圧節炭器入口の給水温度を最適に制御する手段を
    設けたことを特徴とする複圧式排熱ボイラ給水装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の給水装置において、中圧
    二次節炭器入口もしくは出口に逆止弁を設置したことを
    特徴とする複圧式排熱ボイラ給水装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の給水装置において、給水
    ポンプの駆動速度を可変速としたことを特徴とする複圧
    式排熱ボイラ給水装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の装置において、低中圧節
    炭器および高圧節炭器入口管または出口管または連絡管
    に各節炭器の設計圧力以上に内圧が上昇したときに、そ
    の圧力を検知し圧力を逃す手段を設けたことを特徴とす
    る複圧式排熱ボイラ給水装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の装置において、給水ポン
    プをタービン建屋本館内に設置したことを特徴とする複
    圧式排熱ボイラ給水装置。
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