JP3220363B2 - 乾燥チーズの製造法 - Google Patents

乾燥チーズの製造法

Info

Publication number
JP3220363B2
JP3220363B2 JP24680595A JP24680595A JP3220363B2 JP 3220363 B2 JP3220363 B2 JP 3220363B2 JP 24680595 A JP24680595 A JP 24680595A JP 24680595 A JP24680595 A JP 24680595A JP 3220363 B2 JP3220363 B2 JP 3220363B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cheese
emulsifier
test
temperature
hours
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24680595A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0965827A (ja
Inventor
守 冨田
一吉 外山
一慶 土井
清孝 高橋
忠博 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Morinaga Milk Industry Co Ltd filed Critical Morinaga Milk Industry Co Ltd
Priority to JP24680595A priority Critical patent/JP3220363B2/ja
Publication of JPH0965827A publication Critical patent/JPH0965827A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3220363B2 publication Critical patent/JP3220363B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dairy Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊離脂肪がなく、
風味が良好な乾燥チーズの製造法に関する。更に詳しく
は、本発明は、チーズを溶融し、HLB4以下の乳化剤
を添加し、25℃乃至45℃の温度で36時間乃至60
時間保持し、冷却し、−15℃以下の温度で凍結し、粉
砕し、のち流動乾燥することを特徴とする遊離脂肪が少
なく、褐変が少なく、かつ風味良好な乾燥チーズの製造
法に関する。
【0002】本明細書において、百分率の表示は、特に
断りのない限り、重量による値である。
【0003】
【従来の技術】乾燥状又は粉末状のチーズは、スパゲッ
ティーに振り掛ける粉チーズとして硬質チーズであるパ
ルメザンチーズを粉砕したものが広く知られている。一
般的な粉末チーズの製造法としては、有脂チーズ及び脱
脂チーズを適宜混合し、第二リン酸ナトリウム及びクエ
ン酸ナトリウムを添加し、85℃以下に加熱して溶融
し、噴霧乾燥する方法、並びにプロセスチーズ及びナチ
ュラルチーズを粉砕して混合し、脱脂チーズフレーク、
食塩、調味料を添加し、流動乾燥する方法が、乳業技術
の分野で周知である(祐川金次郎著、「乳業技術便
覧」、下巻、第160ページ、酪農技術普及学会、19
76年)。
【0004】また、チーズを容器内に収容し、該容器内
を減圧し、一定の減圧下でチーズを高周波誘電加熱し、
風味がよく、変動の少ない乾燥チーズを製造する方法
(特開昭58−146236号公報)、粉砕したナチュ
ラルチーズに加水し、0〜40℃で均一に混合し、凍結
乾燥する方法(特公昭62−27778号公報)、粒状
又は細片状チーズにドライアイスを混合し、チーズ表面
のみを凍結させ、粉砕し、吸湿によるブロッキング及び
付着を生じないチーズを原料とした微粉末製品の製造法
(特公昭63−5043号公報)、粉砕したナチュラル
チーズに水を添加し、超微粒重圧摩砕機で乳化処理し、
カッターで顆粒状に粉砕し、のち流動層乾燥する方法
(特開昭61−158747号公報)、チーズにアンモ
ニア水を添加して溶解し、乾燥する方法(特公平1−3
1863号公報)、加熱溶融した乳化チーズ類を溶融温
度より低温で攪拌し、賦形状態で乾燥する方法(特開昭
63−160548号公報)、原料チーズに水を添加
し、熱凝固性物質を添加して均一に混合し、得られた混
合物を乾燥する方法(特開昭63−294742号公
報)、原料チーズ類、水及びバインダーを均一に混合
し、押出成形し、乾燥する方法(特開平2−10715
5号公報)、原料チーズを粉砕し、混合し、加熱して融
化し、冷却し、真空チャンバー内に噴射し、固化させ、
荒挽き整粒し、粒径1.0mm以上の粒子を75%以上
含有する粉チーズの製造法(特開平3−232456号
公報)、耐熱保型性を付与したプロセスチーズ又はチー
ズスプレッドを成型し、常圧下でマイクロ波加熱し、乾
燥する方法(特開平4−320644号公報)、新鮮チ
ーズを切断し、0〜−50℃に冷却し、澱粉の存在下で
粉砕する方法(特開昭63−24849号公報)、粉状
チーズにバインダーを配合し、顆粒状とする方法(特開
昭59−2653号公報)等が開示されている。
【0005】また、前記特公昭63−5043号公報の
「従来技術」の欄にも記載されているとおり、液体窒素
を利用したチーズの凍結粉砕法も知られており、常温で
は不可能な微粉砕が可能であり、粉砕時に発生する破砕
熱が吸収され、製品の酸化を防止し得ることが公知であ
る(食品と科学、第21巻、第6号、第98〜101ペ
ージ、1979年;太陽化学株式会社編、「食品加工技
術 凍結粉砕」、第110〜113ページ、太陽化学株
式会社、昭和59年;新しい加工技術と装置編集委員会
編、「新しい加工技術と装置」、第226〜229ペー
ジ、産業調査会事典出版センター、1991年及び露木
英男・難波靖尚編、「新食品加工技術」、第45〜47
ページ、サイエンスフォーラム、昭和60年)。
【0006】更に、チーズを液体窒素で凍結し、粉砕
し、流動床乾燥する方法も公知である(露木英男・難波
靖尚編、「新食品加工技術」、第45ページ、サイエン
スフォーラム社、昭和60年;太陽化学株式会社編、
「食品加工技術 凍結粉砕」、太陽化学株式会社、昭和
59年及び米国特許第3,694,231号)。
【0007】前記従来技術においては、製造費の増加、
工程の繁雑化、特殊な装置の採用等種々の問題があり、
簡易に、安価に、品質の良好な乾燥チーズを製造する方
法が待望されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記従
来技術に鑑みて、鋭意研究を行った結果、チーズ塊を粉
砕する前に簡便な前処理を行うことにより、簡易に、安
価に、品質の良好な乾燥チーズを製造し得ることを見い
出し、本発明を完成した。
【0009】本発明の目的は、チーズからの遊離脂肪が
少なく、風味が良好な乾燥チーズを製造する方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明は、チーズを溶融し、HLB4以下の乳化剤を添加
し、25℃乃至45℃の温度で36時間乃至60時間保
持し、冷却し、−15℃以下の温度で凍結し、粉砕し、
のち流動乾燥することを特徴とする遊離脂肪が少なく、
褐変が少なく、かつ風味良好な乾燥チーズの製造法であ
り、乳化剤が、HLB4以下のグリセリン脂肪酸エステ
ル系の乳化剤であること及び凍結が、−25℃乃至−8
0℃の温度で実施されることを望ましい態様としてもい
る。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明について詳述する。
【0012】本発明の出発原料であるチーズは、ナチュ
ラル・チーズ又はプロセス・チーズ(以下これらをまと
めて「チーズ」と記載することがある)であり、前者に
あっては、如何なる種類及び熟成期間のチーズであって
もよい。
【0013】本発明の第1の工程においては、チーズを
プロセス・チーズの公知の製造方法により溶融するが、
この場合、ナチュラル・チーズにあっては、公知の溶融
塩を添加して溶融する。プロセス・チーズにあっては、
既に溶融塩が添加されているので、原則として溶融塩の
添加は必要としないが、溶融塩を再度添加してもよい。
溶融は、公知のプロセス・チーズの製造法と同様80℃
以下の温度で実施する。
【0014】本発明の第2の工程においては、溶融した
チーズに乳化剤を添加する。乳化剤は、市販のHLB4
以下の乳化剤であり、特にグリセリン脂肪酸エステル系
の乳化剤が望ましい。乳化剤の添加量は、チーズ重量に
対して0.5〜1.5%である。乳化剤を添加した溶融
チーズを、適宜の大きさの容器に注入して、25〜45
℃の温度で36〜60時間保持する。この乳化剤の添加
及び保持により、乾燥後のチーズからの遊離脂肪の生成
を防止することが可能となる。
【0015】本発明の第3の工程は、保持工程を終了し
たチーズを凍結する工程である。保持工程を終了したチ
ーズを冷却し、冷凍容易な適宜の大きさのブロック状の
塊にカットし、−15℃以下、望ましくは−25〜−8
0℃、の凍結温度で12〜72時間凍結し、ブロック状
の塊の中心部までほぼ完全に凍結させる。凍結は特殊な
設備を必要とせず、アイスクリーム用冷凍庫等で簡単に
実施することができる。
【0016】本発明の第4の工程は、凍結したブロック
状の塊を粉砕する工程である。粉砕は、市販の粉砕機
[例えば、フードカッター(愛工舎製作所製。K3
5)、フローズンカッター(SNS社製。MZ320
型)、コミトロール(アーシェル社製。1700型)
等]を用いて常法により実施され、凍結したブロック状
の塊を、通常0.5〜5mmの粒径の顆粒状に粉砕す
る。
【0017】本発明の第5の工程は、顆粒状の粉砕物を
乾燥する工程である。乾燥は、市販の乾燥機[例えば、
流動層乾燥機(大川原製作所製。WSG5/1)等]を
用いて常法により実施され、通常、水分含量10〜15
%に乾燥される。
【0018】以上のとおり本発明の方法により製造され
た顆粒状チーズは、遊離脂肪量が少なく、風味が良好で
あり、そのまま振掛けて使用することも、他の食品の原
料として使用することも可能である。
【0019】次に試験例を示して本発明を詳述する。
【0020】試験例1 この試験は、乳化剤の種類を決定するために行った。
【0021】1)試料の調製 表1に示す6種類の乳化剤(太陽化学社製:A−181
E、A−173E、A−186E。阪本薬品工業社製:
MS500、PS500。及び第一工業製薬社製:H5
111。)を、チーズ重量に対して0.5%濃度で使用
したことを除き、実施例1と同一の方法により6種の顆
粒状乾燥チーズ試料(試料1〜試料6)を調製した。更
に、対照試料として、乳化剤無添加の試料(試料7)
を、実施例1と同一の方法により調製した。
【0022】2)試験方法 (遊離脂肪量の測定方法)各試料3.0gを遠心用チュ
ーブ(栄研器材社製。滅菌丸底スピッツ)に詰め、45
℃の温度で10日間保存した後、3mlの水を加え、遠
心器(國産遠心器社製。H−103N)を用いて、30
00rpmで10分間遠心した。次に、上部に遊離する
脂肪を高速液体クロマトグラフィー用のシリンジ(ハミ
ルトン社製。750SNR)を用いて回収し、簡易水分
測定装置(CEM社製。AVC80)を用いて遊離脂肪
量[mg/g:試料1g当たりの遊離脂肪量(mg)]
を計量した。
【0023】3)試験結果 この試験の結果は、表1に示すとおりである。表1から
明らかなとおり、乳化剤無添加の試料に比較して、遊離
脂肪量が少ない顆粒状乾燥チーズを製造するたに、好適
な乳化剤は、HLB4以下の乳化剤であることが判明し
た。
【0024】尚、チーズの種類及び製造条件を変更して
試験したが、ほぼ同様な結果が得られた。
【0025】
【表1】
【0026】試験例2 この試験は、チーズ重量に対する乳化剤の添加量を決定
するために行った。
【0027】1)試料の調製 乳化剤として前記試験例1において最も遊離脂肪量が少
ない乳化剤[グリセリン脂肪酸エステル系乳化剤PS5
00(阪本薬品工業社製)]を用い、表2に示す添加量
で該乳化剤を使用したことを除き、実施例1と同一の方
法により4種の顆粒状乾燥チーズ試料(試料8〜試料1
1)を調製した。
【0028】2)試験方法 前記試験例1と同一の方法により試験した。
【0029】3)試験結果 この試験の結果は、表2に示すとおりである。表2から
明らかなとおり、前記試験例1の乳化剤無添加の対照試
料の遊離脂肪量に比較して、遊離脂肪量が少ない顆粒状
乾燥チーズを製造するために、好適な乳化剤の添加量
は、チーズ重量に対して0.5〜1.5%であることが
判明した。
【0030】尚、チーズ及び乳化剤の種類、並びに製造
条件を変更して試験したが、ほぼ同様な結果が得られ
た。
【0031】
【表2】
【0032】試験例3 この試験は、保持工程における保持温度及び時間を決定
するために行った。
【0033】1)試料の調製 表3及び表4に示す保持温度及び時間で実施したことを
除き、実施例1と同一の方法により25種の顆粒状乾燥
チーズ試料を調製した。更に、対照試料として、保持工
程を省略した試料を、実施例1と同一の方法により調製
した。
【0034】2)試験方法 遊離脂肪量の測定方法 前記試験例1と同一の方法により試験した。 明度の測定方法 各試料3.0gを採取し、色差計(日本電色工業社製。
SZ−Σ80 COLOR MESURING SYS
TEM)を用いて明度を測定した。
【0035】3)試験結果 この遊離脂肪量の試験の結果は、表3に示すとおりであ
り、この明度の試験の結果は、表4に示すとおりであ
る。表3から明らかなとおり、保持工程を省略した対照
試料の遊離脂肪量(71mg/g)に比較して、遊離脂
肪量が少ない顆粒状乾燥チーズを製造するために、好適
な保持条件(温度及び時間)は、25〜45℃の温度で
36〜60時間保持することであることが判明した。
尚、表3の遊離脂肪量(mg/g)から、55℃の温度
で48〜60時間の保持条件によっても、遊離脂肪量が
少ない顆粒状乾燥チーズが製造できることが判明した。
しかしながら、表4から明らかなように、55℃の温度
で48〜60時間の保持条件によって得られる顆粒状乾
燥チーズは、遊離脂肪量が少ないが、明度が75.00
未満であって、褐変が著しく好ましくない。従って、表
3及び表4の結果から、顆粒状乾燥チーズを製造するた
めに、好適な保持条件(温度及び時間)は、25〜45
℃の温度で36〜60時間であることが判明した。
【0036】尚、チーズ及び乳化剤の種類、並びに製造
条件を変更して試験したが、ほぼ同様な結果が得られ
た。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】試験例4 この試験は、凍結工程における凍結温度及び時間を決定
するために行った。
【0040】1)試料の調製 表4に示す凍結温度及び時間で実施したことを除き、実
施例1と同一の方法により18種の顆粒状乾燥チーズ試
料を調製した。
【0041】2)試験方法 (平均粒径の測定方法)各試料100gを、オートシー
バー(ギルソニック社製。model GA−1)の専
用フルイL3−S50(目びらき300μm)、L3−
S35(目びらき500μm)、L3−S18(目びら
き1.00mm)、L3−S10(目びらき2.00m
m)、L3−S6(目びらき3.85mm)、及びL3
−S3.5(目びらき5.6mm)を目の細かい篩から
目の粗い篩へと、順次下から重ねた、多段篩最上部の最
も目の粗い篩(L3−S3.5)の上にのせ、篩振盪機
(ATM社製。SONIC SIFTER MODEL
L3P)を用いて5分間振盪し、各篩上に残留する試
料の量を測定して、各篩の目びらきに対応する重量分布
を求め、これより平均粒径(mm)を算出した。
【0042】3)試験結果 この試験の結果は、表5に示すとおりである。0.5〜
5mmの粒径の顆粒状乾燥チーズを自由に調製するため
には、1.5mm未満の平均粒径の顆粒状乾燥チーズを
得る必要がある。従って、表5から明らかなとおり、
1.5mm未満の平均粒径の顆粒状乾燥チーズを得るた
めに、好適な凍結条件(温度及び時間)は、−15℃以
下、望ましくは−25〜−80℃、の凍結温度で12〜
72時間凍結することであることが判明した。
【0043】尚、チーズ及び乳化剤の種類、並びに製造
条件を変更して試験したが、ほぼ同様な結果が得られ
た。
【0044】
【表5】
【0045】次に実施例を示して本発明を更に詳述する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
尚、以下の実施例において、水分含量の測定は、公定法
[昭和26年12月27日厚生省令第52号「乳及び乳
製品の成分規格に関する省令」、別表二の(七)乳等の
成分規格の試験法]に準拠して実施した。
【0046】
【実施例】
【0047】実施例1 チェダーチーズ(ニュージーランド・デイリー・ボード
製)1.2kg及びゴーダチーズ(バリオ社製)0.6
kgに水0.2kg、溶融塩(BK Ladenburg社製。JO
HA S9)40g及び乳化剤(阪本薬品工業社製。P
S500)10gを添加し、80℃に加温して攪拌しな
がら溶融し、直方体容器(7×22×7cm)2個に分
注し、45℃で48時間保持した。次いで、これを5℃
で24時間冷却し、10×10×1mmの大きさのブロ
ック状の塊に切断し、−25℃のアイスクリーム用冷凍
庫内に24時間保管して凍結した。その後、凍結したブ
ロック状のチーズをフードカッター(愛工舎製作所製。
K35)を用いて直径約1〜2mmの顆粒状に粉砕し、
流動層乾燥機(大川原製作所製。WSG 5/1)を用
いて流動層乾燥し、水分含量約11%の顆粒状乾燥チー
ズ約1.2kgを得た。
【0048】得られた顆粒状乾燥チーズは、前記試験例
1及び試験例3と同一の方法により試験した結果、遊離
脂肪量は44mg/g及び明度は79.02であって、
遊離脂肪が少なく、色調、品質及び風味が優れていた。
【0049】実施例2 ゴーダチーズ(ニュージーランド・デイリー・ボード
製)10kgに水1kg及び溶融塩(BK Ladenburg社
製。JOHA S9 special)500gを添加し、80
℃に加温して攪拌しながら溶融し、乳化剤(阪本薬品工
業社製。PS500)100gを添加し、攪拌して均一
に混合し、一辺10cmの立方体容器9個に分注した
後、25℃で48時間保持した。次いで、これを5℃で
24時間冷却し、10×10×1mmの大きさのブロッ
ク状の塊に切断し、−25℃のアイスクリーム用冷凍庫
内に72時間保管して凍結した。その後、凍結したブロ
ック状のチーズをフローズンカッター(SNS社製。M
Z320型)を用いて直径約1〜3mmの顆粒状に粉砕
し、流動層乾燥機(大川原製作所製。WSG 5/1)
を用いて流動層乾燥し、水分含量約11%の顆粒状乾燥
チーズ約7.5kgを得た。
【0050】得られた顆粒状乾燥チーズは、前記試験例
1及び試験例3と同一の方法により試験した結果、遊離
脂肪量は40mg/g及び明度は80.01であり、遊
離脂肪が少なく、色調、品質及び風味が優れていた。
【0051】
【発明の効果】以上記載したとおり、本発明は、チーズ
を溶融し、HLB4以下の乳化剤を添加し、25℃乃至
45℃の温度で36時間乃至60時間保持して冷却し、
−15℃以下の温度で凍結し、粉砕し、のち流動乾燥す
ることを特徴とする遊離脂肪が少なく、褐変が少なく、
かつ風味良好な乾燥チーズの製造法であるが、本発明に
より奏せられる効果は次のとおりである。 1)遊離脂肪が少なく、風味良好な顆粒状乾燥チーズが
得られる。 2)褐変が少なく、品質良好な顆粒状乾燥チーズが得ら
れる。 3)0.5〜5mmの粒径の顆粒状乾燥チーズが得られ
る。 4)特殊な設備を必要とせず、製造費用が安価である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 清孝 神奈川県座間市東原5−1−83 森永乳 業株式会社食品総合研究所内 (72)発明者 阿部 忠博 神奈川県座間市東原5−1−83 森永乳 業株式会社食品総合研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23C 19/00 - 19/086

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チーズを溶融し、HLB4以下の乳化剤
    を添加し、25℃乃至45℃の温度で36時間乃至60
    時間保持してチーズを冷却し、−15℃以下の温度で凍
    結し、粉砕し、のち流動乾燥することを特徴とする遊離
    脂肪が少なく、褐変が少なく、かつ風味良好な乾燥チー
    ズの製造法。
  2. 【請求項2】 HLB4以下の乳化剤が、グリセリン脂
    肪酸エステル系の乳化剤である請求項1に記載の乾燥チ
    ーズの製造法。
  3. 【請求項3】 凍結が、−25℃乃至−80℃の温度で
    12〜72時間実施される請求項1又は請求項2に記載
    の乾燥チーズの製造法。
JP24680595A 1995-08-31 1995-08-31 乾燥チーズの製造法 Expired - Fee Related JP3220363B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24680595A JP3220363B2 (ja) 1995-08-31 1995-08-31 乾燥チーズの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24680595A JP3220363B2 (ja) 1995-08-31 1995-08-31 乾燥チーズの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0965827A JPH0965827A (ja) 1997-03-11
JP3220363B2 true JP3220363B2 (ja) 2001-10-22

Family

ID=17153951

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24680595A Expired - Fee Related JP3220363B2 (ja) 1995-08-31 1995-08-31 乾燥チーズの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3220363B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7458091B2 (ja) 2021-12-20 2024-03-29 株式会社イレブンインターナショナル 移送装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5548506B2 (ja) * 2009-04-07 2014-07-16 Dsp五協フード&ケミカル株式会社 ネオテームを含有する組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7458091B2 (ja) 2021-12-20 2024-03-29 株式会社イレブンインターナショナル 移送装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0965827A (ja) 1997-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU725219B2 (en) Granular food product
KR101203022B1 (ko) 고형 우유, 및 그 제조 방법
Onwulata et al. Physical properties of encapsulated spray‐dried milkfat
US3987207A (en) Process of preparing instantly dissolving granular mix for soup of the potage type
Himmetagaoglu et al. Effects of spray drying process conditions on the quality properties of microencapsulated cream powder
KR0132347B1 (ko) 냉동분쇄 어육 첨가용 품질 개량제 및 이것을 사용한 냉동 분쇄 어육의 제조방법
EP0573788B1 (en) Preparation of cocoa product
CA2423392C (en) Frozen ice confection
CA2295883C (en) Particulate flavour composition
EP0250628B1 (en) Preparation of food product
KR940000316B1 (ko) 다진 고기를 주성분으로 하는 식품용 냉동 보조제를 제조하는 방법
JP3220363B2 (ja) 乾燥チーズの製造法
JPH0584048A (ja) 固結防止性食品
JPH0521537B2 (ja)
JP2788021B2 (ja) ケーキミックス
JPH0376907B2 (ja)
JPS6150578B2 (ja)
JPH07107A (ja) クリームパウダー及びクリームパウダー含有飲食品
JPH11137201A (ja) 大豆粉末含有型フリーズドライ豆腐の製造方法
JPH03183441A (ja) 固形香味油の製造法
DK171849B1 (da) Sødemiddelprodukt til levnedsmiddelbrug på granulatform og fremgangsmåde til fremstilling deraf
JP4902827B2 (ja) 粉末油脂
JPS60176577A (ja) 含油脂・含水分食料品の粉末製造法
JP2023019814A (ja) 食品素材剪断物の製造方法
RU2078515C1 (ru) Способ производства сухого плавленого сыра

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080810

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080810

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090810

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090810

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100810

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110810

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110810

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120810

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120810

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130810

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees