JP3219128B2 - 抗菌性に優れた高強度マルテンサイト系ステンレス鋼 - Google Patents
抗菌性に優れた高強度マルテンサイト系ステンレス鋼Info
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- JP3219128B2 JP3219128B2 JP08904196A JP8904196A JP3219128B2 JP 3219128 B2 JP3219128 B2 JP 3219128B2 JP 08904196 A JP08904196 A JP 08904196A JP 8904196 A JP8904196 A JP 8904196A JP 3219128 B2 JP3219128 B2 JP 3219128B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包丁や鋏などの刃
物成品分野において抗菌性が必要とされる用途に適した
高強度マルテンサイト系ステンレス鋼に関する。
物成品分野において抗菌性が必要とされる用途に適した
高強度マルテンサイト系ステンレス鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】包丁や鋏などの刃物用途では高強度が要
求されるとともに、メインテナンスの点から耐食性の要
求される場合も多く、高強度と耐食性の両者が要求され
る用途には、従来SUS420J2に代表されるマルテ
ンサイト系ステンレス鋼が使用されている。しかし、黄
色ブドウ球菌による院内感染がクローズアップされてい
るごとく、昨今の衛生面に対する関心の高揚は大きなも
のがあり、バスおよび電車等の不特定多数の人間が利用
する環境における衛生面の向上が求められているばかり
でなく、飲食物等に接する機会も多い刃物用途において
はなおのこと、定期的な消毒等で感染の防止を図る必要
のない抗菌特性を付与したメンテナンスフリーの材料が
一層望まれている。これまで抗菌性を付与した材料とし
ては、特開平5−22820号公報、特開平6−101
91号公報等において開示されているように、有機皮膜
やめっきによる抗菌コートが一般的であった。
求されるとともに、メインテナンスの点から耐食性の要
求される場合も多く、高強度と耐食性の両者が要求され
る用途には、従来SUS420J2に代表されるマルテ
ンサイト系ステンレス鋼が使用されている。しかし、黄
色ブドウ球菌による院内感染がクローズアップされてい
るごとく、昨今の衛生面に対する関心の高揚は大きなも
のがあり、バスおよび電車等の不特定多数の人間が利用
する環境における衛生面の向上が求められているばかり
でなく、飲食物等に接する機会も多い刃物用途において
はなおのこと、定期的な消毒等で感染の防止を図る必要
のない抗菌特性を付与したメンテナンスフリーの材料が
一層望まれている。これまで抗菌性を付与した材料とし
ては、特開平5−22820号公報、特開平6−101
91号公報等において開示されているように、有機皮膜
やめっきによる抗菌コートが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、抗菌コートは
皮膜の消失に応じて抗菌性が低下する欠点がある。抗菌
性が消失した有機質は、栄養源となりかえって細菌や雑
菌を繁殖させる虞れもある。抗菌剤成分を混入した複合
めっきを施したものでは、めっき層の密着性が十分でな
く、加工性を低下させる欠点がある。また、なによりも
刃物用途では切れ味の低下した場合、研ぐという作業が
行われるため皮膜やめっき層が失われることは必須であ
り、これら抗菌コートという手段では刃物用途における
抗菌性付与の問題は解決されない。
皮膜の消失に応じて抗菌性が低下する欠点がある。抗菌
性が消失した有機質は、栄養源となりかえって細菌や雑
菌を繁殖させる虞れもある。抗菌剤成分を混入した複合
めっきを施したものでは、めっき層の密着性が十分でな
く、加工性を低下させる欠点がある。また、なによりも
刃物用途では切れ味の低下した場合、研ぐという作業が
行われるため皮膜やめっき層が失われることは必須であ
り、これら抗菌コートという手段では刃物用途における
抗菌性付与の問題は解決されない。
【0004】ところで、Ag,Cu等の金属元素は、有
効な抗菌作用を発揮することが知られている。しかし、
Agは非常に高価であり耐食性にも劣ることから、腐食
が予想される環境にさらされる用途では使用されていな
い。他方、Cuは比較的安価な元素であり抗菌成分とし
ても有効なことから、ステンレス鋼等の材料に添加して
抗菌性を付与することが検討されている。本発明者等
も、Cu添加による抗菌性の改善を種々検討し、ステン
レス鋼表面のCu濃度を高めることによって抗菌性が改
善されることを見出し、特願平6−209121号、特
願平7−55069号で提案した。しかし、これらの提
案も表面のCu濃化層の抗菌性を利用するものであるた
め、先の抗菌コートの場合と同様に研ぐことによって表
面のCu濃化層の消失とともに抗菌性も失われるという
問題がある。
効な抗菌作用を発揮することが知られている。しかし、
Agは非常に高価であり耐食性にも劣ることから、腐食
が予想される環境にさらされる用途では使用されていな
い。他方、Cuは比較的安価な元素であり抗菌成分とし
ても有効なことから、ステンレス鋼等の材料に添加して
抗菌性を付与することが検討されている。本発明者等
も、Cu添加による抗菌性の改善を種々検討し、ステン
レス鋼表面のCu濃度を高めることによって抗菌性が改
善されることを見出し、特願平6−209121号、特
願平7−55069号で提案した。しかし、これらの提
案も表面のCu濃化層の抗菌性を利用するものであるた
め、先の抗菌コートの場合と同様に研ぐことによって表
面のCu濃化層の消失とともに抗菌性も失われるという
問題がある。
【0005】そこで、本発明者等はさらに検討を重ね、
マトリックス中にCuを主体とする第2相を所定量析出
させることにより継続的に抗菌性を得ることが可能であ
ることを見出し、特願平7−347735号等にて提案
した。しかし、これらの提案においても刃物用途として
要求される高強度をも同時に満足するものではなかっ
た。本発明は、高強度と優れた耐食性を有し、かつ持続
性のある抗菌特性を付与した高強度マルテンサイ系ステ
ンレス鋼を提供するものである。
マトリックス中にCuを主体とする第2相を所定量析出
させることにより継続的に抗菌性を得ることが可能であ
ることを見出し、特願平7−347735号等にて提案
した。しかし、これらの提案においても刃物用途として
要求される高強度をも同時に満足するものではなかっ
た。本発明は、高強度と優れた耐食性を有し、かつ持続
性のある抗菌特性を付与した高強度マルテンサイ系ステ
ンレス鋼を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の高強度マルテン
サイト系ステンレス鋼は、その目的を達成するため、
C:0.2〜0.8重量%、Si:3重量%以下、C
r:10〜20重量%、Cu:0.4〜5重量%を含む
組成を有し、熱延板焼鈍または冷延工程における中間焼
鈍もしくは仕上焼鈍のうち少なくとも1回以上は、50
0〜900℃で均熱1時間以上の熱処理を行い、その後
800〜1000℃で均熱10分以内の熱処理後、焼入
れ処理を施してなる、Cuを主体とする第2相(以下C
uリッチ相と称する)をマトリックス中に0.2体積%
以上存在することを特徴とする。このマルテンサイト系
ステンレス鋼は、更にMo:4重量%以下、V:1重量
%以下の1種または2種を含むことができる。また、さ
らなる高強度が要求される場合には、冷延板の仕上焼鈍
後、焼入れ処理前に60%以下の圧延率で冷間圧延を施
すことにより、高強度化が達成される。
サイト系ステンレス鋼は、その目的を達成するため、
C:0.2〜0.8重量%、Si:3重量%以下、C
r:10〜20重量%、Cu:0.4〜5重量%を含む
組成を有し、熱延板焼鈍または冷延工程における中間焼
鈍もしくは仕上焼鈍のうち少なくとも1回以上は、50
0〜900℃で均熱1時間以上の熱処理を行い、その後
800〜1000℃で均熱10分以内の熱処理後、焼入
れ処理を施してなる、Cuを主体とする第2相(以下C
uリッチ相と称する)をマトリックス中に0.2体積%
以上存在することを特徴とする。このマルテンサイト系
ステンレス鋼は、更にMo:4重量%以下、V:1重量
%以下の1種または2種を含むことができる。また、さ
らなる高強度が要求される場合には、冷延板の仕上焼鈍
後、焼入れ処理前に60%以下の圧延率で冷間圧延を施
すことにより、高強度化が達成される。
【0007】
【実施の形態】ステンレス鋼は、不動態皮膜と称される
Crを主体とする水酸化物で表面が覆われていることか
ら、優れた耐食性を有する。本発明者等は、有効な抗菌
性を発現するCuをマルテンサイト系ステンレス鋼に添
加し、不動態皮膜中に含まれるCu量を測定するととも
に、黄色ブドウ球菌を含む液の滴下による抗菌性を調査
した。その結果、ある程度以上のCuを含有させたステ
ンレス鋼は、抗菌性を備えていることが判った。しか
し、鋼中に数%以下のCuを単に固溶させただけでは、
抗菌性及びその持続性が必ずしも十分ではない場合があ
る。そこで、更に検討を重ねた結果、同一のCu含有量
であっても、Cuの一部がε−Cu等のCuリッチ相と
して微細且つ均一に析出していると、使用環境において
Cuの溶出が容易になり、抗菌性が改善されることを知
見した。その析出量としては、0.2体積%以上必要で
あることが判明した。また、研ぎ、加工または使用中に
表面が損傷を受けたとしても、内部のCuリッチ相が新
規表面に現れるため、抗菌性持続作用にも優れている。
Crを主体とする水酸化物で表面が覆われていることか
ら、優れた耐食性を有する。本発明者等は、有効な抗菌
性を発現するCuをマルテンサイト系ステンレス鋼に添
加し、不動態皮膜中に含まれるCu量を測定するととも
に、黄色ブドウ球菌を含む液の滴下による抗菌性を調査
した。その結果、ある程度以上のCuを含有させたステ
ンレス鋼は、抗菌性を備えていることが判った。しか
し、鋼中に数%以下のCuを単に固溶させただけでは、
抗菌性及びその持続性が必ずしも十分ではない場合があ
る。そこで、更に検討を重ねた結果、同一のCu含有量
であっても、Cuの一部がε−Cu等のCuリッチ相と
して微細且つ均一に析出していると、使用環境において
Cuの溶出が容易になり、抗菌性が改善されることを知
見した。その析出量としては、0.2体積%以上必要で
あることが判明した。また、研ぎ、加工または使用中に
表面が損傷を受けたとしても、内部のCuリッチ相が新
規表面に現れるため、抗菌性持続作用にも優れている。
【0008】Cuリッチ相を析出させる手段としては、
Cuリッチ相が析出し易い温度領域で時効等の等温加熱
を施すこと、徐冷により析出温度域の通過時間をできる
だけ長くすることなどが考えられる。そこで、種々の条
件について検討した結果、Cuを含むマルテンサイト系
ステンレス鋼の焼鈍を、温度500〜900℃で均熱1
時間以上にて行う時、マトリックス中にCuリッチ相が
0.2体積%以上析出することを見出だした。
Cuリッチ相が析出し易い温度領域で時効等の等温加熱
を施すこと、徐冷により析出温度域の通過時間をできる
だけ長くすることなどが考えられる。そこで、種々の条
件について検討した結果、Cuを含むマルテンサイト系
ステンレス鋼の焼鈍を、温度500〜900℃で均熱1
時間以上にて行う時、マトリックス中にCuリッチ相が
0.2体積%以上析出することを見出だした。
【0009】次に、Cuを含有するマルテンサイト系ス
テンレス鋼において、熱延板焼鈍または冷延工程におけ
る中間焼鈍もしくは仕上焼鈍のうち少なくとも1回以上
は、500〜900℃で均熱1時間以上の熱処理を行
い、マトリックス中にCuリッチ相を0.2体積%以上
析出させ、焼入れ処理を800〜1000℃で均熱10
分以内にて行えば、Cuリッチ相を固溶消失させること
なく、且つ高強度として要求されるHV500〜600
を得られることが判明した。また、冷延板の仕上焼鈍
後、焼入れ処理前に60%以下の圧延率で冷間圧延を施
すことにより、さらなる高強度化を図ることができる。
なお、本発明の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼
は、さらなる靭性向上を目的として、100〜600℃
の温度範囲で焼戻し処理を行うこともできる。
テンレス鋼において、熱延板焼鈍または冷延工程におけ
る中間焼鈍もしくは仕上焼鈍のうち少なくとも1回以上
は、500〜900℃で均熱1時間以上の熱処理を行
い、マトリックス中にCuリッチ相を0.2体積%以上
析出させ、焼入れ処理を800〜1000℃で均熱10
分以内にて行えば、Cuリッチ相を固溶消失させること
なく、且つ高強度として要求されるHV500〜600
を得られることが判明した。また、冷延板の仕上焼鈍
後、焼入れ処理前に60%以下の圧延率で冷間圧延を施
すことにより、さらなる高強度化を図ることができる。
なお、本発明の高強度マルテンサイト系ステンレス鋼
は、さらなる靭性向上を目的として、100〜600℃
の温度範囲で焼戻し処理を行うこともできる。
【0010】以下、本発明高強度マルテンサイト系ステ
ンレス鋼に含まれる合金元素含有量及び特性付与条件の
限定理由について説明する。 C:0.2〜0.8重量% マルテンサイト系ステンレス鋼の焼入れ焼戻し後の強度
を上昇させる上で有効な合金元素である。焼入れ焼戻し
後の強度を得るためには0.2重量%以上必要である。
また、Cuリッチ相の析出サイトとして有効なCr炭化
物を生成し、微細なCuリッチ相を均一分散させる作用
も呈する。しかし、0.8重量%を越える多量のCが含
まれると、耐食性や靭性が低下する。
ンレス鋼に含まれる合金元素含有量及び特性付与条件の
限定理由について説明する。 C:0.2〜0.8重量% マルテンサイト系ステンレス鋼の焼入れ焼戻し後の強度
を上昇させる上で有効な合金元素である。焼入れ焼戻し
後の強度を得るためには0.2重量%以上必要である。
また、Cuリッチ相の析出サイトとして有効なCr炭化
物を生成し、微細なCuリッチ相を均一分散させる作用
も呈する。しかし、0.8重量%を越える多量のCが含
まれると、耐食性や靭性が低下する。
【0011】Si:3.0重量%以下 脱酸剤として有効な合金元素であり、焼戻し軟化抵抗を
増大させ、また抗菌性を向上する作用も呈する。しか
し、これらの効果は3.0重量%で飽和し、多量に含有
させると製造性を阻害する。
増大させ、また抗菌性を向上する作用も呈する。しか
し、これらの効果は3.0重量%で飽和し、多量に含有
させると製造性を阻害する。
【0012】Cr:10〜20重量% マルテンサイト系ステンレス鋼の耐食性を維持するため
に必要な合金元素であり、必要な耐食性を確保する上か
ら10重量%以上のCrが要求される。しかし、20重
量%を超える多量のCrの含有は、焼入れ処理後の硬さ
を低下させ、粗大な共晶炭化物生成の要因となり、加工
性、靭性を劣化させる。
に必要な合金元素であり、必要な耐食性を確保する上か
ら10重量%以上のCrが要求される。しかし、20重
量%を超える多量のCrの含有は、焼入れ処理後の硬さ
を低下させ、粗大な共晶炭化物生成の要因となり、加工
性、靭性を劣化させる。
【0013】Cu:0.4〜5.0重量% 及び Cu
リッチ相:0.2体積%以上 本発明のステンレス鋼において最も重要な合金元素であ
り、良好な抗菌性を維持するためには0.2体積%以上
のCuリッチ相が析出していることが必要であり、本系
のマルテンサイト系ステンレス鋼で0.2体積%以上の
Cuリッチ相を析出させるために0.4重量%以上のC
u含有が必要である。しかし、5.0重量%を超える過
剰のCuの含有は、製造性、加工性、耐食性を劣化させ
る。Cuリッチ相は、析出物の大きさが特に限定される
ものではないが、製品表面全体において均等に抗菌性を
発揮させるため、また成品刃物として研がれた場合にも
良好な抗菌性を維持するためには、析出相が表面及び内
部においても適宜に分散していることが好ましい。
リッチ相:0.2体積%以上 本発明のステンレス鋼において最も重要な合金元素であ
り、良好な抗菌性を維持するためには0.2体積%以上
のCuリッチ相が析出していることが必要であり、本系
のマルテンサイト系ステンレス鋼で0.2体積%以上の
Cuリッチ相を析出させるために0.4重量%以上のC
u含有が必要である。しかし、5.0重量%を超える過
剰のCuの含有は、製造性、加工性、耐食性を劣化させ
る。Cuリッチ相は、析出物の大きさが特に限定される
ものではないが、製品表面全体において均等に抗菌性を
発揮させるため、また成品刃物として研がれた場合にも
良好な抗菌性を維持するためには、析出相が表面及び内
部においても適宜に分散していることが好ましい。
【0014】Mo:4.0重量%以下 必要に応じて添加される元素であり、耐食性を向上させ
る作用を呈すると共に、Fe2 Mo等の金属間化合物と
して析出し、微細なCuリッチ相の核サイトとなり析出
を容易にする。また、Mo及びMoを含む化合物は、そ
れ自体でも抗菌性を向上させる作用を呈する。しかし、
4.0重量%を超える過剰のMo含有は、製造性及び加
工性を劣化させる。
る作用を呈すると共に、Fe2 Mo等の金属間化合物と
して析出し、微細なCuリッチ相の核サイトとなり析出
を容易にする。また、Mo及びMoを含む化合物は、そ
れ自体でも抗菌性を向上させる作用を呈する。しかし、
4.0重量%を超える過剰のMo含有は、製造性及び加
工性を劣化させる。
【0015】V:1.0重量%以下 析出サイトとなる炭化物を形成し、微細なCuリッチ相
の析出を容易にする。また、炭化物の形成により、耐磨
耗性が改善されると共に、焼戻し軟化抵抗が向上する。
しかし、1.0重量%を超える過剰の含有は製造性、加
工性を劣化させる。
の析出を容易にする。また、炭化物の形成により、耐磨
耗性が改善されると共に、焼戻し軟化抵抗が向上する。
しかし、1.0重量%を超える過剰の含有は製造性、加
工性を劣化させる。
【0016】本発明の高強度マルテンサイト系ステンレ
ス鋼は、以上の合金元素の外に、結晶粒微細化に寄与し
低温靭性を改善する0.5重量%以下のNb、1.0重
量%以下のTi、0.3重量%以下のTa、Zr、焼戻
し軟化抵抗を向上する1.0重量%以下のAl、2.0
重量%以下のW、強度・靭性の向上に有効な2.0重量
%以下のNi、熱間加工性を改善する0.01重量%以
下のBの1種または2種以上を含むことができる。
ス鋼は、以上の合金元素の外に、結晶粒微細化に寄与し
低温靭性を改善する0.5重量%以下のNb、1.0重
量%以下のTi、0.3重量%以下のTa、Zr、焼戻
し軟化抵抗を向上する1.0重量%以下のAl、2.0
重量%以下のW、強度・靭性の向上に有効な2.0重量
%以下のNi、熱間加工性を改善する0.01重量%以
下のBの1種または2種以上を含むことができる。
【0017】焼鈍条件:温度;500〜900℃、時
間;1時間以上 Cuリッチ相を析出させるための重要な処理である。焼
鈍温度が低くなるほどマトリックス中の固溶Cu量が少
なくなるため、Cuリッチ相の析出量は多くなるが、低
すぎる温度では拡散速度が遅いため逆に析出量は減少す
る。種々の条件下で焼鈍を施し、抗菌性に有効な温度条
件を検討した結果、500〜900℃の温度範囲が工業
的に有効であることが判明した。上記温度範囲の熱処理
において、0.2体積%以上のCuリッチ相を析出させ
るには1時間以上の処理時間を必要とする。
間;1時間以上 Cuリッチ相を析出させるための重要な処理である。焼
鈍温度が低くなるほどマトリックス中の固溶Cu量が少
なくなるため、Cuリッチ相の析出量は多くなるが、低
すぎる温度では拡散速度が遅いため逆に析出量は減少す
る。種々の条件下で焼鈍を施し、抗菌性に有効な温度条
件を検討した結果、500〜900℃の温度範囲が工業
的に有効であることが判明した。上記温度範囲の熱処理
において、0.2体積%以上のCuリッチ相を析出させ
るには1時間以上の処理時間を必要とする。
【0018】冷間圧延条件:圧延率60%以下 冷間圧延は、焼入れ焼戻し後の成品の高強度を得る(高
い硬さを得る)ことを目的として行うが、圧延率が高い
場合には靭性低下の弊害があるため、上限を60%とす
る。この冷間圧延は、成品用途上要求される強度が低い
場合には、特に施さなくても良い。
い硬さを得る)ことを目的として行うが、圧延率が高い
場合には靭性低下の弊害があるため、上限を60%とす
る。この冷間圧延は、成品用途上要求される強度が低い
場合には、特に施さなくても良い。
【0019】焼入れ処理:温度;800〜1000℃、
時間;10分以内 焼鈍によって0.2体積%以上析出させたCuリッチ相
を固溶消失させないためには、高温での処理を避けなけ
ればならず、また焼入れの効果を得るためには温度が低
すぎてもだめであり、焼入れ処理温度としては800〜
1000℃が適当である。処理時間は長すぎるとやはり
Cuリッチ相が固溶消失する弊害があるため10分以内
が適当である。
時間;10分以内 焼鈍によって0.2体積%以上析出させたCuリッチ相
を固溶消失させないためには、高温での処理を避けなけ
ればならず、また焼入れの効果を得るためには温度が低
すぎてもだめであり、焼入れ処理温度としては800〜
1000℃が適当である。処理時間は長すぎるとやはり
Cuリッチ相が固溶消失する弊害があるため10分以内
が適当である。
【0020】この焼入れ処理によって刃物用途に必要な
強度を確保しなければならないが、本発明における焼入
れ処理温度範囲はJIS G3404に示されている処
理温度に比較して低いことに特徴がある。これは本発明
の鋼ではC量0.2重量%以上含むため、焼入れ処理温
度が低くても、硬さHV500以上を得る固溶C量を満
足し、十分な必要強度を得ることができるからである。
更に焼入れ温度が比較的低温であることから、未固溶の
炭化物が残存するとともに、加熱時のオーステナイト粒
の成長が比較的遅く焼入れ後の組織が細粒となり、良好
な靭性が確保されるため、焼入れ処理後の焼戻し処理の
省略も可能となる。上述のように、本発明鋼は焼入れ処
理後の焼戻し処理の省略は可能であるが、さらなる靭性
の向上を必要とする場合には、100〜600℃の温度
範囲で焼戻し処理をすることができる。また、500℃
以上の温度にて焼戻し処理を行えばCuリッチ相の析出
を促すため、抗菌性のさらなる向上効果を得ることがで
きる。
強度を確保しなければならないが、本発明における焼入
れ処理温度範囲はJIS G3404に示されている処
理温度に比較して低いことに特徴がある。これは本発明
の鋼ではC量0.2重量%以上含むため、焼入れ処理温
度が低くても、硬さHV500以上を得る固溶C量を満
足し、十分な必要強度を得ることができるからである。
更に焼入れ温度が比較的低温であることから、未固溶の
炭化物が残存するとともに、加熱時のオーステナイト粒
の成長が比較的遅く焼入れ後の組織が細粒となり、良好
な靭性が確保されるため、焼入れ処理後の焼戻し処理の
省略も可能となる。上述のように、本発明鋼は焼入れ処
理後の焼戻し処理の省略は可能であるが、さらなる靭性
の向上を必要とする場合には、100〜600℃の温度
範囲で焼戻し処理をすることができる。また、500℃
以上の温度にて焼戻し処理を行えばCuリッチ相の析出
を促すため、抗菌性のさらなる向上効果を得ることがで
きる。
【0021】
【実施例】表1に示した組成を持つ本発明鋼及び比較鋼
を30kg真空溶解炉で溶製し、鍛造及び熱延後に焼鈍
を施し、熱延焼鈍板を得た。熱延板焼鈍は、500〜9
00℃で12時間施した。次いで、冷間圧延により板厚
1.5mmの冷延板を得た。冷延板の仕上焼鈍は、75
0℃で均熱1分の連続焼鈍を行った。なお、鋼No.M
−1の一部については、冷延工程における中間焼鈍もし
くは仕上焼鈍において、800℃で均熱12時間、鋼N
o.K−2については仕上焼鈍において750℃で12
時間の処理を行った。鋼No.M−2の一部及びM−6
については、焼入れ処理前に冷延率10〜50%にて冷
間圧延を実施した。なお、鋼No.M−5、M−6およ
びK−2については、焼入れ処理の後、150〜500
℃で均熱30分の焼戻し処理を施した。
を30kg真空溶解炉で溶製し、鍛造及び熱延後に焼鈍
を施し、熱延焼鈍板を得た。熱延板焼鈍は、500〜9
00℃で12時間施した。次いで、冷間圧延により板厚
1.5mmの冷延板を得た。冷延板の仕上焼鈍は、75
0℃で均熱1分の連続焼鈍を行った。なお、鋼No.M
−1の一部については、冷延工程における中間焼鈍もし
くは仕上焼鈍において、800℃で均熱12時間、鋼N
o.K−2については仕上焼鈍において750℃で12
時間の処理を行った。鋼No.M−2の一部及びM−6
については、焼入れ処理前に冷延率10〜50%にて冷
間圧延を実施した。なお、鋼No.M−5、M−6およ
びK−2については、焼入れ処理の後、150〜500
℃で均熱30分の焼戻し処理を施した。
【0022】
【表1】
【0023】析出したCuリッチ相(本発明鋼では、ε
−Cu相が析出する)の定量はSEM−EDXにて行っ
た。抗菌性の試験は、次ぎによった。Staphylo
cocus aureus IFO 12732(黄色
ブドウ球菌)を普通ブイヨン培地で35℃、16〜24
時間振盪培養し、培養液を用意した。培養液を滅菌リン
酸緩衝液で20,000倍に希釈し、菌液を調整した。
5cm×5cmの試験片を#400研磨した表面に菌液
1mlを滴下し、25℃で24時間保存した。保存後、
試験片をSCDLP培地(日本製薬株式会社製)9ml
で洗い流し、得られた液について標準寒天培地を用いた
混釈平板培養法(35℃、2日間培養)で生菌数をカウ
ントした。また、参照としてシャーレに菌液を直接滴下
し、同様に生菌数をカウントした。
−Cu相が析出する)の定量はSEM−EDXにて行っ
た。抗菌性の試験は、次ぎによった。Staphylo
cocus aureus IFO 12732(黄色
ブドウ球菌)を普通ブイヨン培地で35℃、16〜24
時間振盪培養し、培養液を用意した。培養液を滅菌リン
酸緩衝液で20,000倍に希釈し、菌液を調整した。
5cm×5cmの試験片を#400研磨した表面に菌液
1mlを滴下し、25℃で24時間保存した。保存後、
試験片をSCDLP培地(日本製薬株式会社製)9ml
で洗い流し、得られた液について標準寒天培地を用いた
混釈平板培養法(35℃、2日間培養)で生菌数をカウ
ントした。また、参照としてシャーレに菌液を直接滴下
し、同様に生菌数をカウントした。
【0024】生菌が検出されなかったものを◎、参照の
生菌数と比較して95%以上が死滅したものを○、60
〜95%未満の範囲で死滅したものを△、60%未満の
死滅量であったものを×として評価した。表2に各鋼の
硬さと抗菌性評価結果及びε−Cu相析出量の測定結果
を示す。表2に示すように、Cuが0.4重量%以上添
加され、ε−Cu相が0.2体積%以上析出したもの
は、いずれも抗菌性が優れている。また、本発明の組成
範囲にあり、800〜1000℃で加熱後焼き入れ処理
をしたものは、いずれも硬さがHV500〜600であ
り、刃物用途として十分な値を示す。
生菌数と比較して95%以上が死滅したものを○、60
〜95%未満の範囲で死滅したものを△、60%未満の
死滅量であったものを×として評価した。表2に各鋼の
硬さと抗菌性評価結果及びε−Cu相析出量の測定結果
を示す。表2に示すように、Cuが0.4重量%以上添
加され、ε−Cu相が0.2体積%以上析出したもの
は、いずれも抗菌性が優れている。また、本発明の組成
範囲にあり、800〜1000℃で加熱後焼き入れ処理
をしたものは、いずれも硬さがHV500〜600であ
り、刃物用途として十分な値を示す。
【0025】一方、Cu添加量が低い比較鋼K−1〜K
−3では、熱延板焼鈍、冷延工程における中間焼鈍もし
くは仕上げ焼鈍時に500〜900℃で均熱12時間の
焼鈍を行ってもε−Cu相の析出量が0.2体積%未満
であり抗菌性が劣る。Cu添加量が0.4%重量以上で
あっても、熱延板の焼鈍温度が500℃未満の比較例鋼
No.M−3及び熱延板の焼鈍温度が900℃を超える
比較例鋼No.M−1では、ε−Cu相の析出量が0.
2体積%未満であり抗菌性が劣る。また、Cu添加量が
0.4重量%以上であり、熱延板の焼鈍温度も本発明の
範囲内であるが、焼き入れ温度が750℃と本発明範囲
を外れる比較例鋼No.M−4では、抗菌性は優れるが
硬さが低く刃物用途には適さない。
−3では、熱延板焼鈍、冷延工程における中間焼鈍もし
くは仕上げ焼鈍時に500〜900℃で均熱12時間の
焼鈍を行ってもε−Cu相の析出量が0.2体積%未満
であり抗菌性が劣る。Cu添加量が0.4%重量以上で
あっても、熱延板の焼鈍温度が500℃未満の比較例鋼
No.M−3及び熱延板の焼鈍温度が900℃を超える
比較例鋼No.M−1では、ε−Cu相の析出量が0.
2体積%未満であり抗菌性が劣る。また、Cu添加量が
0.4重量%以上であり、熱延板の焼鈍温度も本発明の
範囲内であるが、焼き入れ温度が750℃と本発明範囲
を外れる比較例鋼No.M−4では、抗菌性は優れるが
硬さが低く刃物用途には適さない。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の高強度
マルテンサイト系ステンレス鋼は、無垢材でも優れた抗
菌性を発揮するとともに、刃物用途に適した耐食性と高
強度を有する。そのため、このステンレス鋼は刃物用途
等の広範な分野において使用され、生活環境の改善を図
ることができる。
マルテンサイト系ステンレス鋼は、無垢材でも優れた抗
菌性を発揮するとともに、刃物用途に適した耐食性と高
強度を有する。そのため、このステンレス鋼は刃物用途
等の広範な分野において使用され、生活環境の改善を図
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60 C21D 6/00 - 6/00 102 C21D 9/46 - 9/48
Claims (1)
- 【請求項1】 C:0.2〜0.8重量%、Si:3重
量%以下、Cr:10〜20重量%、Cu:0.4〜5重
量%を含む組成を有し、熱延板焼鈍または冷延工程にお
ける中間焼鈍もしくは仕上焼鈍のうち少なくとも1回以
上は、500〜900℃で均熱1時間以上の熱処理を行
ってCuリッチ相をマトリックス中に0.2体積%以上
析出させた後、800〜1000℃で均熱10分以内の
熱処理後、焼き入れ処理を施してなる抗菌性に優れた高
強度マルテンサイト系ステンレス鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08904196A JP3219128B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 抗菌性に優れた高強度マルテンサイト系ステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08904196A JP3219128B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 抗菌性に優れた高強度マルテンサイト系ステンレス鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09256116A JPH09256116A (ja) | 1997-09-30 |
JP3219128B2 true JP3219128B2 (ja) | 2001-10-15 |
Family
ID=13959818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08904196A Expired - Fee Related JP3219128B2 (ja) | 1996-03-19 | 1996-03-19 | 抗菌性に優れた高強度マルテンサイト系ステンレス鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3219128B2 (ja) |
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JP3942934B2 (ja) * | 2002-03-29 | 2007-07-11 | 日新製鋼株式会社 | 形状精度に優れたステンレス鋼成形品の製造方法 |
CN102181822B (zh) * | 2011-03-24 | 2013-11-06 | 桂林电子科技大学 | 表面含铜铈的抗菌不锈钢及其应用与制备工艺 |
KR101648271B1 (ko) * | 2014-11-26 | 2016-08-12 | 주식회사 포스코 | 항균성이 우수한 고경도 마르텐사이트계 스테인리스강 및 이의 제조방법 |
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CN105934530B (zh) | 2014-12-09 | 2017-08-08 | 奥钢联精密带钢公司 | 用于舌形阀的不锈钢 |
WO2016174500A1 (fr) * | 2015-04-30 | 2016-11-03 | Aperam | Acier inoxydable martensitique, procédé de fabrication d'un demi-produit en cet acier et outil de coupe réalisé à partir de ce demi-produit |
-
1996
- 1996-03-19 JP JP08904196A patent/JP3219128B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH09256116A (ja) | 1997-09-30 |
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