JP2000063996A - 被削性及び抗菌性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 - Google Patents
被削性及び抗菌性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼Info
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Abstract
においても抗菌性が持続されるオーステナイト系ステン
レス鋼を提供する。 【構成】 このオーステナイト系ステンレス鋼は、C:
0.1%以下,Si:2%以下,Mn:5%以下,S:
0.3%以下,Cr:10〜30%,Ni:5〜15
%,Cu:2.0〜5.0%を含む組成をもち、Cuを
主体とする第2相が0.4体積%以上の割合で分散して
いる。任意成分には、Nb:0.02〜1%,Ti:
0.02〜1%,Mo:3%以下,Al:1%以下,Z
r:1%以下,V:1%以下,B:0.0.5%以下,
希土類元素(REM):0.05%等がある。Cuを主
体とする第2相は、熱間圧延後から最終製品となるまで
の間に600〜900℃の温度範囲で1時間以上加熱保
持する時効処理を1回施すことにより、マトリックス中
に分散析出する。
Description
によって被削性及び抗菌性を改善したオーステナイト系
ステンレス鋼に関する。
具、家具調度品等の需要増加により、従来ステンレス鋼
が使用されていなかった部分にもステンレス鋼が使用さ
れるようになってきた。また、工作機械の自動化・省力
化に伴って被削性に優れたステンレス鋼が望まれている
ため、JISG4303に規定されるSUS303のよ
うにS,Pb等の快削性元素を添加し、被削性を改善し
たオーステナイト系ステンレス鋼が使用されている。
して有効なSは、熱間加工性,延性及び耐食性を著しく
低下させる。しかも、機械的性質に異方性を生じさせる
原因にもなる。Pb添加により被削性を向上させたオー
ステナイト系ステンレス鋼は、使用中に有害なPbの溶
出があり、リサイクル利用しにくい材料である。他に、
被削性を付与したオーステナイト系ステンレス鋼として
は、Bi添加による耐食性及び熱間加工性に優れたオー
ステナイト系快削ステンレス鋼(特開昭63−1693
63号),JISG4303に規定されるSeを添加し
たSUS303Se等があるが、何れも有害な元素を添
加することが環境対策上で問題となる。
問題となってきている昨今、定期的な消毒等によって感
染防止を図る必要がない抗菌性等の機能を付与したメン
テナンスフリーの材料が望まれている。抗菌性は、ステ
ンレス鋼にCuを添加し、ステンレス鋼表面のCu濃度
を高めることにより付与できる(特願平6−20912
1号,特願平7−55069号公報)。また、Cuを主
体とする第2相(ε−Cu等のCuリッチ相)を所定量
析出させると、Cuの抗菌作用が更に高められる(特開
平9−176800号公報)。しかし、被削性,耐食性
に優れ、なおかつ、持続性のある抗菌特性を付与した材
料は得られていない。
用を抗菌性のみならず被削性に利用するべく案出された
ものであり、Cuを主体とする第2相(Cuリッチ相)
を所定量析出させることにより、抗菌性に併せて優れた
被削性が付与されたオーステナイト系ステンレス鋼を提
供することを目的とする。本発明のオーステナイト系ス
テンレス鋼は、その目的を達成するため、C:0.1重
量%以下,Si:2重量%以下,Mn:5重量%以下,
S:0.3重量%以下,Cr:10〜30重量%,N
i:5〜15重量%,Cu:2.0〜5.0重量%を含
む組成を持ち、Cuを主体とする第2相が0.4体積%
以上の割合で分散していることを特徴とする。
にNb:0.02〜1重量%,Ti:0.02〜1重量
%,Mo:3重量%以下,Al:1重量%以下,Zr:
1重量%以下,V:1重量%以下,B:0.0.5重量
%以下及び希土類元素(REM):0.05重量%以下
の1種又は2種以上を含むことができる。Cuを主体と
する第2相は、特定された組成をもつオーステナイト系
ステンレス鋼を熱間圧延後から最終製品となるまでの間
に600〜900℃の温度範囲で1時間以上加熱保持す
る時効処理を1回施すことにより、マトリックス中に分
散析出する。
オーステナイト系ステンレス鋼は難削材の一つに数えら
れている。被削性が悪い原因として、熱伝導率が低いこ
と,延性が高いこと,加工硬化の程度が大きいこと,凝
着しやすいこと等が挙げられる。本発明者等は、工具−
被削材との潤滑及び熱伝導に及ぼすε−Cu等のCuリ
ッチ相の作用に着目し、ステンレス鋼中にCuを添加
し、一部がCuリッチ相として微細にかつ均一に析出し
ていると、被削性が改善されることを見い出した。Cu
リッチ相による被削性の改善は、切削時において工具掬
い面上でのCuリッチ相による潤滑,熱伝導作用に基づ
く減摩により、切削抵抗が減少すると共に工具寿命を延
ばし、結果として被削性が向上するものと考えられる。
なお本発明は、鋼中にCuを添加し、ε−Cu等のCu
リッチ相として析出させ、潤滑作用,熱伝導作用を発現
させたものであり、JISG4303に規定されるSU
S303Cuにみられる、鋼中にCuを固溶させ加工硬
化の抑制を図る技術とは根本的に異なる。
時にステンレス鋼に抗菌性を付与する作用も呈する。ス
テンレス鋼は、不動態皮膜と称されるCr主体の水酸化
物で表面が覆われているため優れた耐食性を呈する材料
であるが、このステンレス鋼に添加したCuの一部を時
効処理によって微細なε−Cu等のCuリッチ相として
マトリックスに均一に析出させると、快削性のみならず
抗菌性も向上する。時効処理でCuリッチ相を析出させ
たステンレス鋼は、加工又は使用中に表面が損傷を受け
た場合にあっても、内部のCuリッチ相が新規表面に露
出するため持続性のある抗菌作用を呈する。
Cuリッチ相が析出し易い温度域で時効等の等温加熱す
ること,加熱後の降温過程で析出温度域の通過時間が出
来るだけ長くなる条件下で徐冷すること等が考えられ
る。本発明者等は、Cuリッチ相の析出について種々調
査研究した結果、最終焼鈍後に600〜900℃の温度
域で時効処理するとCuリッチ相の析出が促進され、優
れた被削性及び抗菌性がオーステナイト系ステンレス鋼
に付与されることを見出した。Cuリッチ相の析出は、
炭窒化物や析出物を形成し易いNb,Ti,Mo等の元
素を添加することによっても促進される。炭窒化物や析
出物等は、析出サイトとして働き、マトリックスにCu
リッチ相を均一分散させ、抗菌性及び製造性を効率よく
改善する。また、ステンレス鋼に添加されているCuの
一部がCuリッチ相として析出していると、表面のCu
濃度が上昇すると共に被削性及び抗菌性も改善される。
ス鋼に含まれる合金成分,含有量等を説明する。C:0.1重量%以下 Cuリッチ相の析出サイトとして有効なCr炭化物を生
成し、微細なCuリッチ相をマトリックス全体に渡って
均一分散させる作用を呈する。しかし、過剰なC含有量
は製造性や耐食性を低下させる原因となるので、本発明
においてはC含有量の上限を0.1重量%に設定した。Si:2重量%以下 耐食性の改善に有効な合金成分であり、抗菌性を向上さ
せる作用も呈する。しかし、2重量%を越える過剰量で
Siが含まれると、製造性が劣化する。Mn:5重量%以下 製造性を改善すると共に、鋼中の有害なSをMnSとし
て固定する作用を呈する。MnSは、被削性の向上にも
有効に働くと共に、Cuリッチ相生成の核として作用す
るため、微細なCuリッチ相の精製に有効な合金成分で
ある。しかし、5重量%を越える過剰量のMnが含まれ
ると、耐食性が劣化する傾向を示す。
S含有量が0.3重量%を越えると熱間加工性及び延性
が著しく低下する。したがって、本発明においてはS含
有量の上限を0.3重量%に設定した。Cr:10〜30重量% オーステナイト系ステンレス鋼の耐食性を維持するため
に必要な合金成分であり、要求される耐食性を確保する
ために10重量%以上のCrを添加する。しかし、30
重量%を超える過剰量のCrが含まれると、製造性,加
工性に悪影響を及ぼす。Ni:5〜15重量% オーステナイト相の安定化に重要な合金成分である。し
かし、過剰なNi添加は、高価なNiを消費し、鋼材コ
ストを上昇させる原因となるので、本発明においてはN
i含有量の上限を15重量%に設定した。他方、5重量
%を下回るNi含有量では、安定したオーステナイト組
織が得られがたくなる。
り,良好な被削性及び抗菌性を発現させるためには、
0.4体積%以上の割合でCuリッチ相がマトリックス
に析出していることが必要である。各合金成分の含有量
が前述のように特定された組成のオーステナイト系ステ
ンレス鋼で0.4体積%以上のCuリッチ相を析出させ
るために、本発明においてはCu含有量を2.0重量%
以上としている。しかし、5.0重量%を越える過剰量
のCu添加は、製造性,加工性,耐食性等に悪影響を及
ぼす。マトリックスに析出するCuリッチ相は、析出物
のサイズに特別な制約を受けるものではないが、表面及
び内部においても均一分散していることが好ましい。C
uリッチ相の均一分散は、被削性を安定して改善すると
共に、製品表面全体において均質な抗菌性を発揮させ、
研磨,加工,摩耗等によって鋼材表面がダメージを受け
た場合にも良好な抗菌性を持続させる。
は、各種析出物のなかでもNb系析出物の周囲に析出す
る傾向が 強い。したがって、Cuリッチ相を均一に析出分散させ
るためには、必要に応じてNbの炭化物,窒化物,炭窒
化物等を微細に析出させた組織が好ましい。しかし、過
剰量のNb添加は、製造性や加工性に悪影響を及ぼす。
したがって、Nbを添加する場合には、Nb含有量を
0.02〜1重量%の範囲で選定する。Ti:0.02〜1重量% 必要に応じて添加される合金成分であり、Nbと同様に
Cuリッチ相の析出サイトとして有効な炭窒化物を形成
する合金成分である。しかし、過剰量のTi添加は、製
造性や加工性を劣化させ、製品表面に疵を発生させ易く
する原因となる。したがって、Tiを添加する場合に
は、Ti含有量を0.02〜1重量%の範囲で選定す
る。
させると共に、微細なCuリッチ相の核サイトとして有
効なFe2 Mo等の金属間化合物として析出する。ま
た、Mo及びMo含有化合物は、それ自体でも抗菌性を
向上させる作用を呈する。しかし、3重量%を越える過
剰なMo含有は、製造性及び加工性に悪影響を及ぼす。Al:1重量%以下 必要に応じて添加される合金成分であり、Moと同様に
耐食性を改善すると共に、微細なCuリッチ相の核サイ
トとして有効な化合物として析出する。しかし、過剰な
Al添加は製造性及び加工性を劣化させるので、Alを
添加する場合には含有量の上限を1重量%に規制する。Zr:1重量%以下 必要に応じて添加される合金成分であり、微細なCuリ
ッチ相の核サイトとして有効な炭窒化物となって析出す
る。しかし、Zrの過剰添加は製造性や加工性に悪影響
を及ぼすので、Zrを添加する場合には含有量の上限を
1重量%に規制する。
微細なCuリッチ相の核サイトとして有効な炭窒化物と
なって析出する。しかし、Zrの過剰添加は製造性や加
工性に悪影響を及ぼすので、Zrを添加する場合には含
有量の上限を1重量%に規制する。B:0.05重量%以下 必要に応じて添加される合金成分であり、熱間加工性を
改善すると共に、析出物となってマトリックスに分散す
る.Bの析出物も、Cuリッチ相の析出サイトとして働
く。しかし、Bの過剰添加は熱間加工性を低下させるこ
とになるので、Bを添加する場合には含有量の上限を
0.05重量%に規制する。希土類元素(REM):0.05重量%以下 必要に応じて添加される合金成分であり、適量の添加に
よってBと同様に熱間加工性を改善する。また、Cuリ
ッチ相の析出に有効な析出物となってマトリックスに分
散する。しかし、過剰に添加すると熱間加工性が劣化す
るので、希土類元素を添加する場合には含有量の上限を
0.05重量%に規制する。
るためには,600〜900℃の時効処理が有効であ
る。時効処理温度が低くなるほど、マトリックス中の固
溶Cu量が少なくなり、Cuリッチ相の析出量が増加す
る。しかし、低すぎる時効処理温度では、拡散速度が遅
くなるため、析出量が却って減少する傾向がみられる。
被削性及び抗菌性に有効なCuリッチ相の析出に及ぼす
時効処理温度の影響を種々の実験から調査したところ、
600〜900℃の温度域で時効処理するとき、被削性
及び抗菌性に最も有効なCuリッチ相が0.4体積%以
上の割合で析出することを見出した。時効処理は、好ま
しくは1時間以上で施され、熱間圧延終了後から製品と
なるまでの何れの段階で実施しても良い。
ステンレス鋼を30kg真空溶解炉で溶製し、鍛造加工
後に焼鈍及び時効処理を施し、直径50mmの丸棒材を
得た。なお、各鋼材を1000℃で均熱30分の焼鈍
後、種々の温度で時効処理した。
JIS B―4011「超硬バイト切削試験方法」に準
じた切削試験に供した。切削試験では、送り速度0.0
5mm/回,切込み量0.3mm/回,切削長さ200
mmの条件を採用し、逃げ面磨耗(VB =0.3mm)
を寿命判定基準としてバイト磨耗を評価した。また、同
じ鋼材から切り出した試験片を透過型電子顕微鏡で組織
観察し,画像処理によってマトリックスに分散析出して
いるCuリッチ相を定量してCuリッチ相の体積分率
(体積%)を求めた。
した5cm×5cmの試験片を抗菌性試験に供し、Cu
リッチ相の析出量が抗菌性に及ぼす影響を調査した。抗
菌性試験では、Staphylococcus aur
eus IFO 12732(黄色ブドウ球菌)を普通
ブイヨン培地で35℃,16〜24時間振盪培養し、培
養液を用意した。培養液を滅菌リン酸緩衝液で20,0
00倍に希釈し、菌液を調製した。菌液1mlを試験片
の表面に滴下し、25℃で24時間保存した。保存後、
試験片をSCDLP培地(日本製薬株式会社製)9ml
で洗い流し、得られた液について標準寒天培地を用いた
混釈平板培養法(35℃,2日間培養)で生菌数をカウ
ントした。また、参照としてシャーレに菌液を直接滴下
し、同様に菌数をカウントした。生菌が検出されなかっ
たものを◎,参照の菌数と比較して95%以上が死滅し
たものを○,60〜95%未満の範囲で死滅したものを
△,60%未満の死滅量であったものを×として調査結
果を評価した。
号A−1〜P−1の供試材について、被削性及び抗菌性
の評価結果を表2に示す。表2において、被削性は、試
験番号D−1のVB 磨耗時間を基準とし、基準値に対す
る各供試材のバイト磨耗時間を相対評価した。また、従
来から被削性の良好な材料とされている試験番号E−1
と比較し、試験番号E−1より良好な被削性を示すもの
を◎,同等の被削性を示すものを○,試験番号E−1よ
り被削性が劣るものを×と判定した。本発明に従った試
験番号A−1,B−1,G−1〜P−1の供試材は、
2.0重量%以上のCuが添加されており、時効処理に
よって0.4体積%以上の割合でCuリッチ相が析出し
ており、何れも良好な被削性及び抗菌性を示していた。
これに対し、Cu含有量が2.0重量%以上であっても
時効処理を施していない試験番号A−2,B−2では、
Cuリッチ相の析出量が0.4体積%を下回っており、
被削性及び抗菌性共に劣っていた。また、時効処理を施
した鋼材であってもCu含有量が0.2重量%未満の試
験番号C−1,F−1では、良好な抗菌性が示された
が、Cuリッチ相の析出量が0.4体積%に達せず、被
削性に劣っていた。
件で供試材を作製した。得られた供試材に、550〜9
20℃及び0.5〜26時間の範囲で条件を種々変更し
た時効処理を施した。時効処理後の各供試材について、
実施例1と同様に被削性及び抗菌性を調査した。表3の
調査結果にみられるように、600〜900℃で1時間
以上時効処理された試験番号A−4,A−6〜A−8,
A−10は、Cuリッチ相の析出量が0.4体積%以上
となっており、被削性及び抗菌性共に優れていた。他
方、時効処理温度が600〜900℃の範囲にあっても
時効処理時間が1時間未満の試験番号A−5,A−9で
は、Cuリッチ相が0.4体積%に達せず、被削性及び
抗菌性の双方に劣っていた。また、時効処理温度が60
0℃未満、或いは900℃を越えると、Cuリッチ相の
析出量が0.4体積%未満となり、快削性に劣ってい
た。以上の結果から、被削性の改善には、2.0重量%
以上のCu含有量,析出量0.4体積%以上のCuリッ
チ相が必要なことが確認された。また、Cuリッチ相を
0.4体積%以上で析出させるためには、600〜90
0℃×1時間以上の時効処理が必要であることが判る。
テナイト系ステンレス鋼においては、2.0重量%以上
のCuを添加し、0.4体積%以上でCuリッチ相をマ
トリックスに析出分散させているため、被削性及び抗菌
性の両方に優れた材料である。しかも、被削性改善のた
めにS,Pb,Bi,Se等の有害元素を含んでいない
ため、環境対策上の問題も解消される。このようにし
て、本発明に従ったオーステナイト系ステンレス鋼は、
必要形状に切削加工され、加工後の表面も良好な抗菌性
を呈するため、家庭電気器具,家具調度品,厨房機器,
病院等で使用される各種機械・器具,電車やバス等の輸
送機関において人体が接触する機器等の材料として広範
な分野で使用される。
Claims (3)
- 【請求項1】 C:0.1重量%以下,Si:2重量%
以下,Mn:5重量%以下,S:0.3重量%以下,C
r:10〜30重量%,Ni:5〜15重量%,Cu:
2.0〜5重量%を含み、残部が実質的にFeの組成を
もち、Cuを主体とする第2相がマトリックス中に0.
4体積%以上の割合で分散していることを特徴とする被
削性及び抗菌性に優れたオーステナイト系ステンレス
鋼。 - 【請求項2】 Nb:0.02〜1重量%,Ti:0.
02〜1重量%,Mo:3重量%以下,Al:1重量%
以下,Zr:1重量%以下,V:1重量%以下,B:
0.05重量%以下及び希土類元素(REM):0.0
5重量%以下の1種又は2種以上を更に含む請求項1記
載の被削性及び抗菌性に優れたオーステナイト系ステン
レス鋼。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の組成を持つオース
テナイト系ステンレス鋼を熱間圧延後から最終製品とな
るまでの間に600〜900℃の温度範囲で1時間以上
加熱保持する時効処理を1回以上施し、Cuを主体とす
る第2相の析出を促進させることを特徴とする被削性及
び抗菌性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼の製造
方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP10231881A JP2000063996A (ja) | 1998-08-18 | 1998-08-18 | 被削性及び抗菌性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000063996A5 JP2000063996A5 (ja) | 2005-11-04 |
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