JP3217292B2 - ステンレス鋼帯の製造方法 - Google Patents
ステンレス鋼帯の製造方法Info
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- JP3217292B2 JP3217292B2 JP04184797A JP4184797A JP3217292B2 JP 3217292 B2 JP3217292 B2 JP 3217292B2 JP 04184797 A JP04184797 A JP 04184797A JP 4184797 A JP4184797 A JP 4184797A JP 3217292 B2 JP3217292 B2 JP 3217292B2
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス鋼帯の
製造方法に関する。
製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、圧延前の鋼帯表面の洗浄は、ブ
ラシを用いるか、液体の吹き付けによって行われてい
る。特に、ステンレス鋼帯のゼンジミア圧延機による冷
間圧延の場合には、通常、液体の吹き付けによる洗浄が
行われ、圧延機の入側に、例えば、ウインドスプレー
（板に垂直に液体を吹き付けて、付着している異物や汚
れを除去するもの）やサイドスプレー（板の表面に乗っ
ている異物を板幅方向の一端側から飛ばすもの）等のス
プレー装置を設置している。そして、これらのスプレー
装置は、通常、圧延油供給用のスプレーノズルと同じ液
体供給装置に接続してある。
ラシを用いるか、液体の吹き付けによって行われてい
る。特に、ステンレス鋼帯のゼンジミア圧延機による冷
間圧延の場合には、通常、液体の吹き付けによる洗浄が
行われ、圧延機の入側に、例えば、ウインドスプレー
（板に垂直に液体を吹き付けて、付着している異物や汚
れを除去するもの）やサイドスプレー（板の表面に乗っ
ている異物を板幅方向の一端側から飛ばすもの）等のス
プレー装置を設置している。そして、これらのスプレー
装置は、通常、圧延油供給用のスプレーノズルと同じ液
体供給装置に接続してある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ゼンジ
ミア圧延機のワークロールへの圧延油供給は、圧延時の
潤滑と冷却を目的としているため、流量のみを確保し、
吐出圧は大きくとっていないのが通常である。したがっ
て、圧延油供給用のスプレーノズルと同じ液体供給装置
に接続されている洗浄用スプレーノズルの吐出圧も低く
抑えられるため、洗浄性能が十分でない。
ミア圧延機のワークロールへの圧延油供給は、圧延時の
潤滑と冷却を目的としているため、流量のみを確保し、
吐出圧は大きくとっていないのが通常である。したがっ
て、圧延油供給用のスプレーノズルと同じ液体供給装置
に接続されている洗浄用スプレーノズルの吐出圧も低く
抑えられるため、洗浄性能が十分でない。
【０００４】本発明は、このような従来技術の問題点に
着目してなされたものであり、ステンレス鋼帯のゼンジ
ミア圧延機による冷間圧延において、圧延前の洗浄を効
果的に行うことのできる方法を提供することを課題とす
る。
着目してなされたものであり、ステンレス鋼帯のゼンジ
ミア圧延機による冷間圧延において、圧延前の洗浄を効
果的に行うことのできる方法を提供することを課題とす
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のステンレス鋼帯の製造方法は、ワークロー
ルまたはワークロール近傍の鋼帯表面にスプレーノズル
から圧延油を吹き付けながら、ゼンジミア圧延機により
冷間圧延を行うステンレス鋼帯の製造方法において、ゼ
ンジミア圧延機の入側にワイピング装置を配置し、ゼン
ジミア圧延機とワイピング装置との間に、前記スプレー
ノズルとは別系統の液体供給装置に接続された高圧スプ
レーノズルを配置し、この高圧スプレーノズルと前記ワ
イピング装置との間に、前記スプレーノズルと同系統の
液体供給装置に接続された第３のスプレーノズルを設
け、第３のスプレーノズルと高圧スプレーノズルとゼン
ジミア圧延機をハウジングで囲い、前記高圧スプレーノ
ズルから、圧力１０ｋｇ／ｃｍ2 以上、且つ板幅方向１
ｍｍ当たりの流量０．１リットル／分以上の条件で吐出させ
た高圧液と、第３のスプレーノズルからの圧延油の吹き
付けにより、圧延前の鋼帯表面の洗浄を行うことを特徴
とする。
に、本発明のステンレス鋼帯の製造方法は、ワークロー
ルまたはワークロール近傍の鋼帯表面にスプレーノズル
から圧延油を吹き付けながら、ゼンジミア圧延機により
冷間圧延を行うステンレス鋼帯の製造方法において、ゼ
ンジミア圧延機の入側にワイピング装置を配置し、ゼン
ジミア圧延機とワイピング装置との間に、前記スプレー
ノズルとは別系統の液体供給装置に接続された高圧スプ
レーノズルを配置し、この高圧スプレーノズルと前記ワ
イピング装置との間に、前記スプレーノズルと同系統の
液体供給装置に接続された第３のスプレーノズルを設
け、第３のスプレーノズルと高圧スプレーノズルとゼン
ジミア圧延機をハウジングで囲い、前記高圧スプレーノ
ズルから、圧力１０ｋｇ／ｃｍ2 以上、且つ板幅方向１
ｍｍ当たりの流量０．１リットル／分以上の条件で吐出させ
た高圧液と、第３のスプレーノズルからの圧延油の吹き
付けにより、圧延前の鋼帯表面の洗浄を行うことを特徴
とする。
【０００６】なお、前記圧力および流量が大きいほど洗
浄性能は高くなるが、コストも高くなるため、その上限
値は経済性の点から決定される。
浄性能は高くなるが、コストも高くなるため、その上限
値は経済性の点から決定される。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図１は、この実施形態で使用するステンレス
鋼帯の冷間圧延設備を示す概略構成図である。
説明する。図１は、この実施形態で使用するステンレス
鋼帯の冷間圧延設備を示す概略構成図である。
【０００８】この設備は、左右のテンションリール１の
間にゼンジミア圧延機２が設置され、この圧延機により
所定の厚さとなるまでリバース圧延を行うものであり、
左右のデフレクトロール３とゼンジミア圧延機２との間
に、ワイピング装置（ここではピンチロール）４が設置
されている。ゼンジミア圧延機２のワークロール２１近
傍には、ワークロール２１に圧延油を吹き付けるスプレ
ーノズル５が設置されている。
間にゼンジミア圧延機２が設置され、この圧延機により
所定の厚さとなるまでリバース圧延を行うものであり、
左右のデフレクトロール３とゼンジミア圧延機２との間
に、ワイピング装置（ここではピンチロール）４が設置
されている。ゼンジミア圧延機２のワークロール２１近
傍には、ワークロール２１に圧延油を吹き付けるスプレ
ーノズル５が設置されている。
【０００９】ワイピング装置４とゼンジミア圧延機２と
の間に、鋼帯Ｓの表面を洗浄するためのスプレーノズル
６，７が設置されている。ゼンジミア圧延機２側に設置
されたスプレーノズル（高圧スプレーノズル）６は、鋼
帯Ｓの表面に垂直に液体を吹き付けて異物や汚れを除去
するものであり、ワイピング装置４側に設置されたスプ
レーノズル（第３のスプレーノズル）７は、鋼帯Ｓの表
面に乗った異物を吹き飛ばすと同時に、スプレーノズル
６からの高圧スプレーによって生じるミストをハウジン
グ８の外に漏らさない役目も果たす。
の間に、鋼帯Ｓの表面を洗浄するためのスプレーノズル
６，７が設置されている。ゼンジミア圧延機２側に設置
されたスプレーノズル（高圧スプレーノズル）６は、鋼
帯Ｓの表面に垂直に液体を吹き付けて異物や汚れを除去
するものであり、ワイピング装置４側に設置されたスプ
レーノズル（第３のスプレーノズル）７は、鋼帯Ｓの表
面に乗った異物を吹き飛ばすと同時に、スプレーノズル
６からの高圧スプレーによって生じるミストをハウジン
グ８の外に漏らさない役目も果たす。
【００１０】これらの洗浄用スプレーノズル６，７のう
ちスプレーノズル７は、圧延油供給用のスプレーノズル
５と同じ液体供給装置に接続してあり、この液体供給装
置により、スプレーノズル５に合わせて、吐出圧が例え
ば３〜５ｋｇ／ｃｍ2 になるように調整する。また、ス
プレーノズル５の流量は、例えば板幅方向１ｍｍ当たり
３〜５リットル／分に、スプレーノズル７の流量は、例えば
板幅方向１ｍｍ当たり０．３〜０．５リットル／分になるよ
うに調整する。
ちスプレーノズル７は、圧延油供給用のスプレーノズル
５と同じ液体供給装置に接続してあり、この液体供給装
置により、スプレーノズル５に合わせて、吐出圧が例え
ば３〜５ｋｇ／ｃｍ2 になるように調整する。また、ス
プレーノズル５の流量は、例えば板幅方向１ｍｍ当たり
３〜５リットル／分に、スプレーノズル７の流量は、例えば
板幅方向１ｍｍ当たり０．３〜０．５リットル／分になるよ
うに調整する。
【００１１】また、洗浄用のスプレーノズル６は、スプ
レーノズル５，７とは別の液体供給装置に接続してあ
り、このスプレーノズル６の吐出圧が１０ｋｇ／ｃｍ2
以上、板幅方向１ｍｍ当たりの流量が０．１リットル／分以
上となるように、液体供給装置を調整する。なお、用い
る液体としては圧延油が好ましい。
レーノズル５，７とは別の液体供給装置に接続してあ
り、このスプレーノズル６の吐出圧が１０ｋｇ／ｃｍ2
以上、板幅方向１ｍｍ当たりの流量が０．１リットル／分以
上となるように、液体供給装置を調整する。なお、用い
る液体としては圧延油が好ましい。
【００１２】したがって、この設備でステンレス鋼帯の
冷間圧延を行えば、ワークロール２１の表面に、スプレ
ーノズル５から通常の吐出圧で圧延油が吹き付けられな
がら、ゼンジミア圧延機２により冷間圧延がなされる
が、この冷間圧延の前に、スプレーノズル７およびスプ
レーノズル６によって鋼帯Ｓ表面の洗浄が行われる。こ
のうち、特に、スプレーノズル６からの高圧油吹き付け
により、鋼帯Ｓ表面の異物や汚れが十分に除去されるた
め、圧延後の表面性状が良好になる。
冷間圧延を行えば、ワークロール２１の表面に、スプレ
ーノズル５から通常の吐出圧で圧延油が吹き付けられな
がら、ゼンジミア圧延機２により冷間圧延がなされる
が、この冷間圧延の前に、スプレーノズル７およびスプ
レーノズル６によって鋼帯Ｓ表面の洗浄が行われる。こ
のうち、特に、スプレーノズル６からの高圧油吹き付け
により、鋼帯Ｓ表面の異物や汚れが十分に除去されるた
め、圧延後の表面性状が良好になる。
【００１３】なお、スプレーノズル６の吐出圧および／
または流量を変化させて、鋼帯Ｓの表面に残存する鉄粉
の量を測定した。ここで、スプレーノズル６は、鋼帯Ｓ
の表面との間に１００ｍｍの距離を開けて設置した。
または流量を変化させて、鋼帯Ｓの表面に残存する鉄粉
の量を測定した。ここで、スプレーノズル６は、鋼帯Ｓ
の表面との間に１００ｍｍの距離を開けて設置した。
【００１４】その結果の一例を図２にグラフで示す。こ
こでは、流量を板幅方向１ｍｍ当たり０．１リットル／分と
一定にし、吐出圧を変化させている。そして、このグラ
フは、吐出圧と流量との積を横軸に、残存鉄粉量を縦軸
にしているため、この積の値が１．０以上であれば本発
明の範囲になる。
こでは、流量を板幅方向１ｍｍ当たり０．１リットル／分と
一定にし、吐出圧を変化させている。そして、このグラ
フは、吐出圧と流量との積を横軸に、残存鉄粉量を縦軸
にしているため、この積の値が１．０以上であれば本発
明の範囲になる。
【００１５】この結果から分かるように、洗浄用のスプ
レーノズル６を、吐出圧１０ｋｇ／ｃｍ2 以上、且つ板
幅方向１ｍｍ当たりの流量０．１リットル／分以上とするこ
とで、残存鉄粉量を極端に少なくすることができる。
レーノズル６を、吐出圧１０ｋｇ／ｃｍ2 以上、且つ板
幅方向１ｍｍ当たりの流量０．１リットル／分以上とするこ
とで、残存鉄粉量を極端に少なくすることができる。
【００１６】なお、前記吐出圧および流量の上限は特に
限定されないが、図２の例では、吐出圧と流量との積が
６以上となると、残存鉄粉量の低下が飽和するため、こ
の積を６以下とすることが経済性の点で好ましい。
限定されないが、図２の例では、吐出圧と流量との積が
６以上となると、残存鉄粉量の低下が飽和するため、こ
の積を６以下とすることが経済性の点で好ましい。
【００１７】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
れば、ステンレス鋼帯のゼンジミア圧延機による冷間圧
延において、圧延前の洗浄を効果的に行うことができ
る。これにより、表面性状の良好なステンレス鋼帯が得
られる。
れば、ステンレス鋼帯のゼンジミア圧延機による冷間圧
延において、圧延前の洗浄を効果的に行うことができ
る。これにより、表面性状の良好なステンレス鋼帯が得
られる。
【図１】この実施形態で使用するステンレス鋼帯の冷間
圧延設備を示す概略構成図である。
圧延設備を示す概略構成図である。
【図２】洗浄用スプレーノズルの（吐出圧×流量）と残
存鉄粉量との関係を示すグラフである。
存鉄粉量との関係を示すグラフである。
２ ゼンジミア圧延機 ５ 圧延油供給用のスプレーノズル ６ 洗浄用のスプレーノズル（高圧スプレーノズル） ８ ハウジング ２１ ワークロール Ｓ ステンレス鋼帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平９−47801（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−118221（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−147415（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−128114（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−119364（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−99203（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−118202（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−225794（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−134005（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−127354（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−15817（ＪＰ，Ａ) 特許3020864（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭49−45207（ＪＰ，Ｂ１) 実公 平２−39601（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B21B 3/02 B21B 45/02
Claims (1)
- 【請求項１】 ワークロールまたはワークロール近傍の
鋼帯表面にスプレーノズルから圧延油を吹き付けなが
ら、ゼンジミア圧延機により冷間圧延を行うステンレス
鋼帯の製造方法において、ゼンジミア圧延機の入側にワイピング装置を配置し、ゼ
ンジミア圧延機とワイピング装置との間に、 前記スプレ
ーノズルとは別系統の液体供給装置に接続された高圧ス
プレーノズルを配置し、この高圧スプレーノズルと前記
ワイピング装置との間に、前記スプレーノズルと同系統
の液体供給装置に接続された第３のスプレーノズルを設
け、第３のスプレーノズルと高圧スプレーノズルとゼン
ジミア圧延機をハウジングで囲い、 前記高圧スプレーノズル から、圧力１０ｋｇ／ｃｍ2 以
上、且つ板幅方向１ｍｍ当たりの流量０．１リットル／分以
上の条件で吐出させた高圧液と、第３のスプレーノズル
からの圧延油の吹き付けにより、圧延前の鋼帯表面の洗
浄を行うことを特徴とするステンレス鋼帯の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04184797A JP3217292B2 (ja) | 1997-02-26 | 1997-02-26 | ステンレス鋼帯の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04184797A JP3217292B2 (ja) | 1997-02-26 | 1997-02-26 | ステンレス鋼帯の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10235411A JPH10235411A (ja) | 1998-09-08 |
| JP3217292B2 true JP3217292B2 (ja) | 2001-10-09 |
Family
ID=12619656
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04184797A Expired - Fee Related JP3217292B2 (ja) | 1997-02-26 | 1997-02-26 | ステンレス鋼帯の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3217292B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114733917B (zh) * | 2022-03-17 | 2023-08-22 | 浙江博凡实业有限公司 | 一种带钢生产用带钢表面残油清洗设备 |
-
1997
- 1997-02-26 JP JP04184797A patent/JP3217292B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10235411A (ja) | 1998-09-08 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |