JP3215708U - ボビンホルダー - Google Patents
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Abstract
【課題】一対のアーム部と、該アーム部を支持する支持体と、支持体に設けられた管状部と、アーム部の端部に設けられたボビン保持部とを有するボビンホルダーにおいて、糸の管状部からの抜け出しを防止することができるボビンホルダーを提供する。【解決手段】ボビン保持部60には、糸保持部70が設けられ、糸保持部70は、ボビン保持部60の平面部62cに接する接触面74aを有する保持体74と、保持体74から突出した軸部72と、軸部72の端部から連設された頭部76とを有し、ボビン保持部60には、穴部66aと穴部66bが設けられ、穴部66aに軸部72が挿入され、頭部76の軸部72側の端部が、穴部66aと穴部66b間の段差面66cに係合することにより、接触面74aが平面部62cに密着し、ボビンに巻回された糸で管状部に挿通された糸が、ボビン保持部60の平面部62cと糸保持部の接触面74aの隙間に保持される。【選択図】図8
Description
本考案は、釣り具作製用の糸が巻回されたボビンを保持するためのボビンホルダーに関するものである。
一般に、フライフィッシングの毛針、鮎の友釣仕掛け、和竿等の釣り具を作製する際には、「スレッド」と呼ばれる糸が用いられ、スレッドはボビンに巻回された状態で提供され、多くの場合、ボビンはボビンホルダーに装着されて使用される。つまり、図14、図15に示すように、ボビンBは、円筒状のボビン本体B10と、ボビン本体B10の両端の開口B12a、B12bの周囲に設けられたフランジ部B14a、B14bとを有し、また、ボビンホルダー105は、前後方向に延びる円柱状の支持体110と、その軸線が支持体110の軸線に重なり支持体110の前後に開口した貫通穴部に圧入され、両端を支持体110の前後に突出させた状態で支持体110に固定された円管状の管状部120と、支持体110の後端における管状部120の両側の位置から連設された弾性撓み変形可能な一対のアーム部130、140と、アーム部130の後端に設けられたボビン保持部150と、アーム部140の後端に設けられたボビン保持部160とを有している。
ボビン保持部150は、アーム部130から連設された基部150aと、基部150aの内側(ボビンホルダー105の中心線側)から連設され先端側に行くに従い次第に直径が小さくなる円錐台状の円錐台状部150bとを有している。また、ボビン保持部160は、アーム部140から連設された基部160aと、基部160aの内側(ボビンホルダー105の中心線側)から連設され先端側に行くに従い次第に直径が小さくなる円錐台状の円錐台状部160bとを有している。
このボビンホルダー105を使用する際には、各アーム部130、140をそれぞれ撓み変形させて外側に押し拡げた後、一方のボビン保持部150の円錐台状部150bの先端領域部をボビンBの一方の開口B12aに挿入するとともに、円錐台状部150bの周面を開口B12aの周囲(フランジ部B14aの内周縁)に当接させ、また、他方のボビン保持部160の円錐台状部160bの先端領域部を他方の開口B12bに挿入するとともに、円錐台状部160bの周面を開口B12bの周囲(フランジ部B14bの内周縁)に当接させ、外側に押し拡げられたアーム部130、140の弾性復元力(内側への付勢力)によりボビンBを挟み付けることにより、ボビンBをボビン本体B10の軸線回りに回転可能に保持し、ボビンBから引き出された糸Sを管状部120の後端の開口120aから入れ、前端の開口120bから引き出し、開口120bから引き出された糸Sにより、釣具を作製する。なお、釣具を作製するための糸Sであるスレッド用のボビンBは、規格化されてなく、ボビンBの幅(一方のフランジ部と他方のフランジ部間の距離)は、一定ではないが、アーム部130、140を撓ませてボビン保持部150とボビン保持部160間の間隔を調整することにより、異なる大きさのボビンに対応してボビンを保持することができる。
このボビンホルダー105によれば、管状部120から引き出された糸Sを引っ張ることにより、ボビンBが回転して糸SがボビンBから引き出され、また、糸Sを引っ張るのを止めれば、フランジ部B14a、B14bと保持部150、160との摩擦力により、ボビンBの回転は制動され、ボビンBは回転停止状態で保持されるので、必要に応じて適量の糸SをボビンBから引き出すことが容易である。また、ボビンホルダー105を使用しない場合には、例えば、作業中に過ってボビンBを落下させると、ボビンBが無制限に転がり、意に反して多量の糸Sが引き出されて、糸Sが絡む等の不具合が発生してしまうが、ボビンBをボビンホルダー105に装着することにより、これを落下させても、ボビンBの回転が最小限に抑えられ、上記不具合の発生を防止することができる。
しかし、糸Sは管状部120に挿通されているだけであるので、作業終了後に何らかの拍子で、糸Sが管状部120から抜け出てしまうことがあり、その場合には、糸Sを通し直す必要があり、面倒であった。例えば、ボビンBを何らかの原因で回転させてしまうと、糸Sが管状部120から抜け出てしまうおそれがある。
そこで、本考案は、一対のアーム部と、該アーム部を支持する支持体と、支持体に設けられた管状部と、アーム部の端部に設けられたボビン保持部とを有するボビンホルダーにおいて、糸の管状部からの抜け出しを防止することができるボビンホルダーを提供することを目的とする。
本考案は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、釣り用の糸を巻回するための筒状部を有するボビンを保持するボビンホルダーであって、弾性撓み変形可能なアーム状の部材により形成された第1アーム部(30)と、弾性撓み変形可能なアーム状の部材により形成された第2アーム部(40)と、第1アーム部の一方の端部と第2アーム部の一方の端部を支持する支持体(10)と、支持体に設けられた管状部(20)と、第1アーム部の他方の端部に設けられた第1ボビン保持部で、ボビンを保持する際にボビンにおける筒状部の一方の端部にボビンが回転可能な状態で係合する保持子(54)を有する第1ボビン保持部(50)と、第2アーム部の他方の端部に設けられた第2ボビン保持部で、ボビンを保持する際にボビンにおける筒状部の他方の端部にボビンが回転可能な状態で係合する保持子(64)を有する第2ボビン保持部(60)と、第1ボビン保持部と第2ボビン保持部のいずれか一方である特定ボビン保持部における特定ボビン保持部に設けられた保持子側とは反対側の面である外側面(62c)に接して設けられ、ゴム弾性を有する素材により形成された糸保持部(70)と、を有し、第1ボビン保持部と第2ボビン保持部に保持されたボビンの筒状部に巻回された糸で管状部に挿通された糸を特定ボビン保持部の該外側面と糸保持部の間に配置することにより、糸が特定ボビン保持部の該外側面と糸保持部の間に保持されることを特徴とする。
第1の構成のボビンホルダーにおいては、ボビンの筒状部に巻回された糸で管状部に挿通された糸を特定ボビン保持部の該外側面と糸保持部の間に配置することにより、糸が該外側面と糸保持部の間に保持されるので、釣り具の作製作業の終了後に糸が管状部から抜け出してしまうことを防止することができる。
なお、上記第1の構成を以下の構成としてもよい。すなわち、「釣り用の糸を巻回するための筒状部を有するボビンを保持するボビンホルダーであって、弾性撓み変形可能なアーム状の部材により形成された第1アーム部(30)と、弾性撓み変形可能なアーム状の部材により形成された第2アーム部(40)と、第1アーム部の一方の端部と第2アーム部の一方の端部を支持する支持体(10)と、支持体に設けられた管状部(20)と、第1アーム部の他方の端部に設けられた第1ボビン保持部で、ボビンを保持する際にボビンにおける筒状部の一方の端部にボビンが回転可能な状態で係合する第1保持子(54)を有する第1ボビン保持部(50)と、第2アーム部の他方の端部に設けられた第2ボビン保持部で、ボビンを保持する際にボビンにおける筒状部の他方の端部にボビンが回転可能な状態で係合する第2保持子(64)を有する第2ボビン保持部(60)と、第2ボビン保持部の第2保持子側と反対側の面である外側面(62c)に接して設けられ、ゴム弾性を有する素材により形成された糸保持部(70)と、を有し、第1ボビン保持部と第2ボビン保持部に保持されたボビンの筒状部に巻回された糸で管状部に挿通された糸を第2ボビン保持部の該外側面と糸保持部の間に配置することにより、糸が第2ボビン保持部の該外側面と糸保持部の間に保持されることを特徴とするボビンホルダー。」としてもよい。
また、第2には、上記第1の構成において、糸保持部が、該外側面に接する接触面(74a)を有する保持体(74)と、保持体の接触面側から突出して形成された軸部(72)と、軸部の保持体とは反対側の端部から連設された頭部(76)とを有し、特定ボビン保持部には、該外側面から第1穴部(66a)が設けられているとともに、第1穴部の該外側面側の端部とは反対側の端部から連設され第1穴部の径よりも大径の第2穴部(66b)が設けられて、第1穴部と第2穴部の境界には段差面(66c)が設けられ、第1穴部に軸部が挿入され、該頭部の該軸部側の端部が該段差面に係合することにより、該接触面が特定ボビン保持部の該外側面に密着していることを特徴とする。
また、第3には、上記第1又は第2の構成において、保持体が、接触面から連設された曲面部で、接触面から離れるに従い、接触面と平行な縦断面の径が大きくなる曲面部(74b)を有することを特徴とする。
よって、曲面部の縦断面の径は、接触面に近づくに従い小さくなるので、糸を第2ボビン保持部の該外側面と糸保持部の隙間に導く際に、糸を曲面部に接した状態で接触面側に移動させるのが容易となる。
本考案に基づくボビンホルダーによれば、ボビンの筒状部に巻回された糸で管状部に挿通された糸を特定ボビン保持部の該外側面と糸保持部の隙間に配置することにより、糸が該隙間に保持されるので、釣り具の作製作業の終了後に糸が管状部から抜け出してしまうことを防止することができる。
本考案においては、一対のアーム部と、該アーム部を支持する支持体と、支持体に設けられた管状部と、アーム部の端部に設けられたボビン保持部とを有するボビンホルダーにおいて、糸の管状部からの抜け出しを防止することができるボビンホルダーを提供するという目的を以下のようにして実現した。
本考案のボビンホルダー5は、図1〜図10に示すように構成され、ボビンホルダー5の前後方向に延び前端が半球状に形成された円柱状の支持体10と、支持体10の軸線に沿って設けられた円管状の管状部20と、支持体10の後端から連設された弾性撓み変形可能な一対の線状のアーム部30、40と、一方のアーム部30の後端(アーム部30の支持体10側とは反対側の端部)から連設されたボビン保持部50と、他方のアーム部40の後端(アーム部40の支持体10側とは反対側の端部)から連設されたボビン保持部60と、ボビン保持部60に設けられた糸保持部70とを有している。
支持体10は、真鍮から削り出しにより形成され、図3に示すように、支持体10には、支持体10の前後に開口し軸線が支持体10の軸線と重なる円柱状の貫通穴部10aが形成され、支持体10の後端面における貫通穴部10aよりも左側面側寄りの位置には、貫通穴部10aと平行な円柱状の非貫通穴部10bが形成され、支持体10の後端面における貫通穴部10aよりも右側面側寄りの位置には、貫通穴部10aと平行な円柱状の非貫通穴部10cが形成されている。支持体10は、アーム部30の一方の端部とアーム部40の一方の端部を支持している。
管状部20は、ステンレススチール製のパイプから形成され、支持体10の貫通穴部10aへの圧入又は接着により、管状部20が、貫通穴部10aに貫通した状態で支持体10に固定されている。つまり、管状部20は、その両端を支持体10の前後に突出させ、一方の開口20aを後方に向け、他方の開口20bを前方に向けた状態で、支持体10に固定して設けられている。なお、管状部20は、セラミックその他の材質により形成してもよい。
アーム部(第1アーム部)30は、ステンレススチール製でその軸線方向と直交する方向の断面(つまり、横断面)が円形の線材から形成されたアーム状の部材であり、アーム部30の一方の端部が支持体10の非貫通穴部10bへの圧入又は接着により、アーム部30は、非貫通穴部10bに挿入された状態で支持体10に固定されている。つまり、アーム部30は、支持体10の非貫通穴部10bから連設され前後方向(支持体10の軸線と平行な方向)に直線状に延びる基端部32と、基端部32の後端(基端部32の支持体10側とは反対側の端部)から連設され、基端部32の軸線の延長線に対して外側(ボビンホルダー5の中心線(支持体10の軸線及びその延長線)側とは反対側)に傾斜するとともに、僅かに外側に湾曲した曲線状の中間部34と、中間部34の後端(中間部34の基端部32側とは反対側の端部)から連設され、中間部34の後端を通りボビンホルダー5の中心線と平行な仮想直線に対して内側(ボビンホルダー5の中心線側)に傾斜した直線状の末端部36とを有している。
アーム部(第2アーム部)40は、ステンレススチール製でその軸線方向と直交する方向の断面(つまり、横断面)が円形の線材から形成されたアーム状の部材であり、アーム部40の一方の端部が支持体10の非貫通穴部10cにへの圧入又は接着により、アーム部40は、非貫通穴部10cに挿入された状態で支持体10に固定されている。つまり、アーム部40は、支持体10の非貫通穴部10cから連設され前後方向に直線状に延びる基端部42と、基端部42の後端(基端部42の支持体10側とは反対側の端部)から連設され、基端部42の軸線の延長線に対して外側に傾斜するとともに、僅かに外側に湾曲した曲線状の中間部44と、中間部44の後端(中間部44の基端部42側とは反対側の端部)から連設され、中間部44の後端を通りボビンホルダー5の中心線と平行な仮想直線に対して内側に傾斜した直線状の末端部46とを有している。
アーム部30とアーム部40は、前後方向の中心面を介して左右対称に形成されていて、中間部34と中間部44は、基端部32、42側から末端部36、46側にいくほど、アーム部30とアーム部40間の距離が長くなるように形成され、末端部36と末端部46は、中間部34、44側から中間部34、44側とは反対側にいくほど、末端部36と末端部46間の距離が短くなるように形成されている。なお、アーム部30、40は、線材から形成されているとしたが、アーム状に形成されていればよい。また、アーム部30、40は、ステンレススチール製であるとしたが、弾性撓み変形可能な材質であれば他の材質であってもよい。
ボビン保持部(第1ボビン保持部)50は、真鍮から削り出しにより形成されていて、ボビン保持部50は、図4に示すように、円盤状の基部52と、基部52の一方の平面部52aから連設され、軸線が基部52の軸線の延長線と重なり、直径が基部52の直径よりも小さな円柱状の円柱状部54aと、円柱状部54aの基部52側とは反対側の端部から連設され、軸線が円柱状部54aの軸線の延長線と重なり、円柱状部54a側の端部の直径が円柱状部54aの直径と同一で先端側に行くに従い次第に直径が小さくなる円錐台状の円錐台状部54bとを有する保持子(第1保持子)54とを有している。
基部52は、円柱状(円形板状としてもよい)における周面の両側の端部を面取りした形状を呈し、基部52においては、基部52の周面に開口した円柱状の非貫通穴部52bが基部52の径方向に形成され、アーム部30の末端部36の後端(末端部36の中間部34側とは反対側の端部)の非貫通穴部52bへの圧入又は接着により、ボビン保持部50が、アーム部30が非貫通穴部52bに挿入した状態でアーム部30に固定されている。なお、保持子54は、ボビンホルダー5によりボビンBを保持する際に、円筒状のボビン本体B10の一方の端部とボビンBが回転可能な状態で係合するものであり、保持子54は、内側(ボビンホルダー5の中心線側)に向けた状態となっている。以上のように、ボビン保持部50は、アーム部30の端部(他方の端部)に設けられている。
ボビン保持部(特定ボビン保持部、第2ボビン保持部)60は、真鍮から削り出しにより形成されていて、ボビン保持部60は、図5に示すように、円盤状の基部62と、基部62の一方の平面部62aから連設され、軸線が基部62の軸線の延長線と重なり、直径が基部62の直径よりも小さな円柱状の円柱状部64aと、円柱状部64aの基部62側とは反対側の端部から連設され、軸線が円柱状部64aの軸線の延長線と重なり、円柱状部64a側の端部の直径が円柱状部64aの直径と同一で先端側に行くに従い次第に直径が小さくなる円錐台状の円錐台状部64bとを有する保持子(第2保持子)64とを有している。
基部62は、円柱状(円形板状としてもよい)における周面の両側の端部を面取りした形状を呈し、ボビン保持部60の軸線60Jに対して直角をなす平面部62a、62cと、円柱形状の周面を呈する周面部62−1と、面取りにより形成された曲面部62−2、62−3を有している。基部62においては、周面部62−1に開口した円柱状の非貫通穴部62bが基部62の径方向に形成され、アーム部40の末端部46の後端(末端部46の中間部44側とは反対側の端部)の非貫通穴部62bへの圧入又は接着により、ボビン保持部60が、アーム部40が非貫通穴部62bに挿入した状態でアーム部40に固定されている。なお、保持子64は、ボビンホルダー5によりボビンBを保持する際に、円筒状のボビン本体B10の他方の端部とボビンBが回転可能な状態で係合するものであり、保持子64は、内側(ボビンホルダー5の中心線側)に向けた状態となっている。以上のように、ボビン保持部60は、アーム部40の端部(他方の端部)に設けられている。
また、ボビン保持部60には、基部62の平面部62c(保持子64側とは反対側の平面部)に開口した円柱状の穴部(第1穴部)66aと、穴部66aと連通し保持子64の先端面64cに開口した円柱状の穴部(第2穴部)66bとが形成されている。つまり、ボビン保持部60には、穴部66aと穴部66bとからなる貫通穴部66が形成されている。また、貫通穴部66は、その軸線が、ボビン保持部60の軸線60Jと一致する位置に形成されている。なお、穴部66aの軸線と穴部66bの軸線は、軸線60Jと一致する。また、穴部66bの直径は、穴部66aの直径よりも大きく、穴部66aの内周面の穴部66b側の端部と穴部66bの内周面の穴部66a側の端部間には、ボビン保持部60の軸線に対して略垂直な段差面66cが形成されている。なお、基部62の軸線と円柱状部64aの軸線と円錐台状部64bの軸線は、軸線60Jと重なっている。平面部62cは、ボビン保持部60の保持子64側と反対側の面である外側面となり、「第1ボビン保持部と第2ボビン保持部のいずれか一方である特定ボビン保持部(ボビン保持部60)における特定ボビン保持部に設けられた保持子(保持子64)側とは反対側の面である外側面」に当たる。
なお、ボビン保持部60は、貫通穴部66が設けられている以外はボビン保持部50と同一の構成となっている。また、ボビン保持部50、60は、真鍮製であるとしたが、他の材質であってもよい。
糸保持部70は、シリコーンエラストマー等のゴム弾性を有するエラストマーにより形成されていて、糸保持部70は、図6に示すように、軸部72と、軸部72の一方の端部から連設された保持体74と、軸部72の他方の端部から連設された頭部76とを有している。
軸部72は、その直径L72がボビン保持部60の穴部66aの直径と略同一で、軸線72Jに沿った長さL2が穴部66aの軸線の長さL1(図5を参照)よりも僅かに短い円柱状に形成されている。
また、保持体74は、その軸線74Jが軸部72の軸線72Jの延長線に重なる円盤状に形成され、保持体74の軸部72側の平面部74aと、平面部74aの周端から連設された曲面部74bと、曲面部74bの平面部74aと反対側の端部から連設された周面部74cと、周面部74cの曲面部74bとは反対側の端部から連設された球面部74dとを有している。
平面部74aは、その周端が円形であり、該円形の直径は、軸部72の直径L72よりも大きく形成され、該平面部74aは、軸線72Jに対して直角となっている。平面部74aは、円環状の平面を呈している。
また、曲面部74bは、その直径(平面部74aと平行な縦断面)が平面部74a側から周面部74c側にいくに従い大きくなるとともに、軸線74Jを通る平面による切断面(図8参照)における曲面部74bの接線の軸線74Jの方向に対する角度が、周面部74cから平面部74aへの途中位置までは該途中位置にいくほど大きくなるとともに、該途中位置から平面部74aまでは該接線の軸線74Jに対する角度が一定となるような曲面状となっている。つまり、該接線の軸線74Jの方向に対する角度は、周面部74c側の端部位置では0度であるが、平面部74a側にいくに従い大きくなり、途中からは一定となる。これにより、該途中位置から平面部74aまでの領域は、円錐台形状の周面を呈することになる。
なお、曲面部74bの直径は、周面部74c側から平面部74a側にいくに従い小さくなるので、糸を平面部74aと平面部62c間の位置に導く際に、糸を曲面部74bに接した状態で平面部74a側に移動させるのが容易となる。
また、周面部74cは、円柱形状の周面を呈しており、また、球面部74dは、軸線74Jの延長線上の位置を中心とする球体の球面の一部を呈している。
なお、保持体74における軸線74Jと直角な断面は、いずれの位置においても円形となっている。周面部74cの直径L74(図6参照)は、ボビン保持部60の基部62の直径L62(図5参照)よりも短く形成されている。
また、頭部76は、軸部72から連設され、その軸線76Jが軸部72の軸線72Jの延長線に重なり、直径がボビン保持部60の穴部66aの直径よりも大きく、穴部66bの直径よりも小さい円柱状の円柱状部76aと、円柱状部76aの軸部72側とは反対側の端部から連設され、軸線が円柱状部76aの軸線の延長線と重なり、円柱状部76a側の端部の直径が円柱状部76aの直径と同一で先端側に行くに従い次第に直径が小さくなる円錐台状の円錐台状部76bとを有している。つまり、軸部72の周面の頭部76側の端部と円柱状部76aの周面の軸部72側の端部間には、軸部72の軸線に対して略垂直な段差面76cが形成されている。
なお、頭部76の直径L76は、軸部72の直径L72や穴部66aの直径L66aよりも大きく形成され、穴部66bの直径L66bよりも小さく形成されている。
また、軸部72及び頭部76は、図7〜図10に示すように、貫通穴部66に挿入されている。つまり、軸部72は穴部66aに挿入され、頭部76は穴部66bに挿入され、糸保持部70の段差面76c(つまり、頭部76の軸部72側の端部)がボビン保持部60の段差面66cと係合し、これにより、糸保持部70のボビン保持部60からの抜け落ちが防止されるとともに、保持体74の平面部74aが基部62の平面部62cに密着する。つまり、軸部72の長さL2が穴部66aの軸線60Jに沿った長さL1よりも僅かに短いことにより、保持体74が基部62側に引き付けられて、保持体74の一部(平面部74a近傍の部分)が僅かに圧縮変形させられ、保持体74の弾性力により、保持体74の平面部74aが基部62の平面部62cに押圧された状態となっている。以上のようにして、糸保持部70は、ボビン保持部60の平面部62cに接して設けられている。
次に、ボビンホルダー5の使用方法について説明する(図11〜図13を参照)。ボビンホルダー5には、ボビンBを保持して使用するが、一般的なボビンBは、円筒状のボビン本体(筒状部)B10と、ボビン本体B10の両端の開口B12a、B12bの周囲に設けられたフランジ部B14a、B14bとを有し、糸Sはボビン本体B10に巻回される。
ボビンホルダー5によりボビンBを保持する際には、まず、アーム部30とアーム部40とをそれぞれ撓み変形させて外側(ボビンホルダー5の中心線側とは反対側)に押し拡げた後、保持子54の円錐台状部54bの先端領域部をボビンBの一方の開口B12aに挿入するとともに、円錐台状部54bの周面を開口B12aの周囲(フランジ部B14aの内周縁)に当接させ、保持子64の円錐台状部64bの先端領域部をボビンBの他方の開口B12bに挿入するとともに、円錐台状部64bの周面を開口B12bの周囲(フランジ部B14aの内周縁)に当接させ、外側に押し拡げられたアーム部30及びアーム部40の弾性復元力(ボビンホルダー5の中心線側に向かう付勢力)によりボビンBを挟み付けて、ボビン本体B10の中心軸回りに回転可能な状態でボビンBを保持し、ボビンBから引き出された糸Sを管状部20の後端の開口20aから入れ、前端の開口20bから引き出し、管状部20から引き出された糸Sを使用し、フライフィッシングの毛針、鮎の友釣仕掛け、和竿等の釣り具を作製する。
また、釣り具の作製作業を終了した際には、管状部20から引き出された糸Sの自由端領域を保持体74の平面部74aと基部62の平面部62cとの間の隙間に差し込み、図13に示すように、糸Sの自由端領域を軸部72と保持体74との境界に1〜2回り程度巻き付ける。すると、糸Sの自由端領域が、基部62の平面部62cと保持体74の平面部74aとにより平面部62cと平面部74aの隙間に挟み付けられ、図11〜図13に示すように糸Sの自由端領域は保持される。つまり、糸Sを平面部62cと平面部74aの間に配置することにより、糸Sが平面部62cと平面部74aの間に挟まれて保持される。糸Sが平面部62cと平面部74aの間に保持されるので、ボビンBが糸Sが管状部20から抜け出る方向に回転しようとしても、糸Sが管状部20から抜け出ることがない。図13中、符号74bを付して示した領域は、保持体74の平面部74aにおける軸部72が設けられている領域である。なお、再び糸Sを釣り具の作製作業に用いる場合には、糸Sを平面部62cと平面部74aの隙間の外側に移動させて、該隙間から外せばよい。
以上のように、本考案のボビンホルダー5によれば、管状部20から引き出された糸Sの自由端領域をボビン保持部60と保持体70とにより挟み付けて保持することにより、釣り具の作製作業の終了後に糸Sが管状部20から抜け出してしまうことを防止することができるので、作業を再開するたびに糸Sを管状部20に通し直す必要がなく、余分な手間が掛からない。また、保持体74の平面部74aが基部62の平面部62cに密着しているので、糸Sを平面部74aと平面部62cの間にしっかりと保持することができる。
なお、上記の説明においては、糸保持部70はボビン保持部60に設けられているとしたが、糸保持部70がボビン保持部60の代わりにボビン保持部50に設けられているとしてもよく、その場合には、ボビン保持部50は、特定ボビン保持部としてボビン保持部60と同一の構成となり、ボビン保持部60は、ボビン保持部50と同一の構成となる。また、糸保持部70をボビン保持部50とボビン保持部60の両方に設ける構成としてもよい。その場合には、ボビン保持部50、60は、いずれも糸保持部が取付け可能なように、ボビン保持部60と同一の構成となる。
5、105 ボビンホルダー
10、110 支持体
10a、66 貫通穴部
10b、10c、52b、62b 非貫通穴部
20、120 管状部
20a、20b 開口
30、40、130、140 アーム部
32、42 基端部
34、44 中間部
36、46 末端部
50、60、150、160 ボビン保持部
52、62 基部
52a、62a、62c、74a 平面部
54、64 保持子
54a、64a、76a 円柱状部
54b、64b、76b 円錐台状部
64c 先端面
66a、66b 穴部
66c、76c 段差面
70 糸保持部
72 軸部
74 保持体
76 頭部
B ボビン
B10 ボビン本体
B14a、B14b フランジ部
10、110 支持体
10a、66 貫通穴部
10b、10c、52b、62b 非貫通穴部
20、120 管状部
20a、20b 開口
30、40、130、140 アーム部
32、42 基端部
34、44 中間部
36、46 末端部
50、60、150、160 ボビン保持部
52、62 基部
52a、62a、62c、74a 平面部
54、64 保持子
54a、64a、76a 円柱状部
54b、64b、76b 円錐台状部
64c 先端面
66a、66b 穴部
66c、76c 段差面
70 糸保持部
72 軸部
74 保持体
76 頭部
B ボビン
B10 ボビン本体
B14a、B14b フランジ部
Claims (3)
- 釣り用の糸を巻回するための筒状部を有するボビンを保持するボビンホルダーであって、
弾性撓み変形可能なアーム状の部材により形成された第1アーム部(30)と、
弾性撓み変形可能なアーム状の部材により形成された第2アーム部(40)と、
第1アーム部の一方の端部と第2アーム部の一方の端部を支持する支持体(10)と、
支持体に設けられた管状部(20)と、
第1アーム部の他方の端部に設けられた第1ボビン保持部で、ボビンを保持する際にボビンにおける筒状部の一方の端部にボビンが回転可能な状態で係合する保持子(54)を有する第1ボビン保持部(50)と、
第2アーム部の他方の端部に設けられた第2ボビン保持部で、ボビンを保持する際にボビンにおける筒状部の他方の端部にボビンが回転可能な状態で係合する保持子(64)を有する第2ボビン保持部(60)と、
第1ボビン保持部と第2ボビン保持部のいずれか一方である特定ボビン保持部における特定ボビン保持部に設けられた保持子側とは反対側の面である外側面(62c)に接して設けられ、ゴム弾性を有する素材により形成された糸保持部(70)と、を有し、
第1ボビン保持部と第2ボビン保持部に保持されたボビンの筒状部に巻回された糸で管状部に挿通された糸を特定ボビン保持部の該外側面と糸保持部の間に配置することにより、糸が特定ボビン保持部の該外側面と糸保持部の間に保持されることを特徴とするボビンホルダー。 - 糸保持部が、該外側面に接する接触面(74a)を有する保持体(74)と、保持体の接触面側から突出して形成された軸部(72)と、軸部の保持体とは反対側の端部から連設された頭部(76)とを有し、
特定ボビン保持部には、該外側面から第1穴部(66a)が設けられているとともに、第1穴部の該外側面側の端部とは反対側の端部から連設され第1穴部の径よりも大径の第2穴部(66b)が設けられて、第1穴部と第2穴部の境界には段差面(66c)が設けられ、
第1穴部に軸部が挿入され、該頭部の該軸部側の端部が該段差面に係合することにより、該接触面が特定ボビン保持部の該外側面に密着していることを特徴とする請求項1に記載のボビンホルダー。 - 保持体が、接触面から連設された曲面部で、接触面から離れるに従い、接触面と平行な縦断面の径が大きくなる曲面部(74b)を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のボビンホルダー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018000284U JP3215708U (ja) | 2018-01-26 | 2018-01-26 | ボビンホルダー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018000284U JP3215708U (ja) | 2018-01-26 | 2018-01-26 | ボビンホルダー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3215708U true JP3215708U (ja) | 2018-04-05 |
Family
ID=61828641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018000284U Active JP3215708U (ja) | 2018-01-26 | 2018-01-26 | ボビンホルダー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3215708U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021073961A (ja) * | 2019-11-13 | 2021-05-20 | 有限会社ヤマワ産業 | 糸通し具 |
CN113968522A (zh) * | 2020-07-23 | 2022-01-25 | Ykk株式会社 | 线状体尾线保持夹具 |
-
2018
- 2018-01-26 JP JP2018000284U patent/JP3215708U/ja active Active
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021073961A (ja) * | 2019-11-13 | 2021-05-20 | 有限会社ヤマワ産業 | 糸通し具 |
JP7284508B2 (ja) | 2019-11-13 | 2023-05-31 | 有限会社ヤマワ産業 | 糸通し具 |
CN113968522A (zh) * | 2020-07-23 | 2022-01-25 | Ykk株式会社 | 线状体尾线保持夹具 |
CN113968522B (zh) * | 2020-07-23 | 2024-05-03 | Ykk株式会社 | 线状体尾线保持夹具 |
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