JP3214453B2 - 電界効果トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

電界効果トランジスタおよびその製造方法

Info

Publication number
JP3214453B2
JP3214453B2 JP22008298A JP22008298A JP3214453B2 JP 3214453 B2 JP3214453 B2 JP 3214453B2 JP 22008298 A JP22008298 A JP 22008298A JP 22008298 A JP22008298 A JP 22008298A JP 3214453 B2 JP3214453 B2 JP 3214453B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gate
insulating film
electrode
drain electrode
effect transistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22008298A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000058560A (ja
Inventor
純子 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP22008298A priority Critical patent/JP3214453B2/ja
Publication of JP2000058560A publication Critical patent/JP2000058560A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3214453B2 publication Critical patent/JP3214453B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界効果トランジ
スタおよびその製造方法に関し、特に、高出力化及び高
信頼性を得ることができる電界効果トランジスタおよび
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電界効果トランジスタ(Field E
ffect Transistor)において高出力化
及び高信頼性を得るためには、電界効果トランジスタの
高耐圧化が不可欠である。
【0003】このような高耐圧化を目的としたものとし
て、例えば、特開平1−61068号公報に開示された
電界効果トランジスタ、或いは特開平1−18797
8号公報に開示された電界効果トランジスタが知られ
ている。
【0004】図9は、従来の半導体装置の構造を示し、
(a)は電界効果トランジスタの断面図、(b)は
電界効果トランジスタの断面図である。図9(a)に示
すように、電界効果トランジスタ1は、基板1aの上
に、下からバッファ層1b、チャネル層1c及びバリア
層1dが積み重ねられた層構造を有し、表面に、ゲート
電極2と、ゲート電極2を挟んだ両側にソース電極3と
ドレイン電極4とを設けている。また、バリア層1d内
のゲート−ドレイン電極間には、凹部5が設けられてい
る。
【0005】このように、活性層上層に高抵抗層のバリ
ア層1dを設け、更に、バリア層1d内に凹部5を設け
てその下に空乏層を広げることにより、ゲート電極2下
のドレイン電流を減少させることなくゲート電極2端で
の電界集中を緩和し、電界効果トランジスタ1の耐圧を
向上させている。
【0006】また、図9(b)に示すように、電界効果
トランジスタ6は、基板1aの上に、下からバッファ層
1b及びチャネル層1cが積み重ねられた層構造を有
し、表面には、ゲート電極2と、ゲート電極2を挟んだ
両側にソース電極3とドレイン電極4とを設けている。
また、チャネル層1c内上層のゲート−ドレイン電極間
には、浅い凹部7が設けられている。
【0007】このように、チャネル層1c内上層に浅い
凹部7を設けることにより、表面リーク電流を低下させ
て、電界効果トランジスタ6の耐圧を向上させている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電界効
果トランジスタ1においては、電極直下に高抵抗層1d
を挿入することにより、ソース電極3及びドレイン電極
4のオーミック抵抗を増加させてしまうため、出力の低
下や効率の劣化をもたらす。
【0009】また、上述した電界効果トランジスタ1の
凹部5及び電界効果トランジスタ6の凹部7は、ウエッ
トエッチングにより形成されるが、このウエットエッチ
ングは、エッチャントの温度や混合比等がエッチングレ
ートに大きく影響し、ウエハ面内での均一性も得難かっ
た。
【0010】その結果、電界効果トランジスタ1,6の
耐圧にばらつきが生じるのが避けられず、また、凹部
5,7による段差で電界の集中が起こってしまうため、
信頼性にも乏しかった。
【0011】本発明の目的は、ばらつくことなく高い信
頼性を確保して高出力電流を保ちつつ、ゲート−ドレイ
ン耐圧を向上させることができる電界効果トランジスタ
およびその製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る電界効果トランジスタは、ゲート−ド
レイン電極間のチャネル層表面の所定領域に部分的に酸
化して表面酸化層を設けることにより、前記ゲート−ド
レイン電極間の前記チャネル層表面下の空乏層のみを広
げて、前記ゲート−ドレイン電極間に、ゲート−ソース
電極間に比べ拡大された空乏層を有することを特徴とし
ている。
【0013】上記構成を有することにより、ソース電
極、ドレイン電極及びゲート電極を形成したチャネル層
のゲート−ドレイン電極間には、ゲート−ドレイン電極
間の素子表面を部分的に酸化して表面酸化層が設けら
れ、ゲート−ドレイン電極間の下の空乏層のみが広がっ
て、ゲート−ソース電極間に比べ拡大された空乏層を有
することになる。これにより、ばらつくことなく高い信
頼性を確保して高出力電流を保ちつつ、ゲート−ドレイ
ン耐圧を向上させることができる。
【0014】また、本発明に係る電界効果トランジスタ
の製造方法により、上記電界効果トランジスタを製造す
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0016】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
電界効果トランジスタの構造を示す断面図である。図1
に示すように、電界効果トランジスタ10は、半絶縁体
であるヒ化ガリウム(GaAs)基板11上に、下から
バッファ層12、チャネル層13が積み重ねられた層構
造を有している。
【0017】チャネル層13の上には、オーミックコン
タクト接合するソース電極14及びドレイン電極15が
形成され、両電極14,15の間に、チャネル層13を
流れるドレイン電流(Ids)をコントロールするゲー
ト電極16が形成される。
【0018】これらの電極14,15やチャネル層13
を形成した後、通常は、電極14,15やチャネル層1
3をむき出しにしないで、その上に、酸化膜や窒化膜か
らなる絶縁膜を保護膜として成長させる。その絶縁膜の
成長時、以下のような手法が用いられる。
【0019】図2は、図1の電界効果トランジスタの製
造工程の一部を示す工程説明図である。図2に示すよう
に、蒸着法等によりゲート電極16を形成した後、ソー
ス電極14、ドレイン電極15及びゲート電極16が形
成されたチャネル層13の表面全域に絶縁膜17を堆積
する。その後、ゲート−ドレイン電極間のみを開口する
PR(フォトレジスト)マスク18を形成し((a)参
照)、この部分の絶縁膜17を開口する。
【0020】PRマスク18を剥離した後、例えば減圧
CVD等で酸素を流す酸素フロー19を行い、ゲート−
ドレイン電極間の絶縁膜17開口部分のみを強制的に酸
化させて、開口部分に露出するチャネル層13表面に、
酸化層20を設ける((b)参照)。酸化層20を設け
た後、チャネル層13の表面側全域に、表面保護絶縁膜
21を成長させる(図1参照)。
【0021】即ち、チャネル層13の上に、ソース電極
14、ドレイン電極15及びゲート電極16を形成した
後、保護膜である表面保護絶縁膜21の成長時に、ゲー
ト−ドレイン電極間の下の空乏層のみを広げる空乏層拡
大処理が行われることになる。
【0022】次に、この電界効果トランジスタ10の動
作を説明する。ゲート−ドレイン電極間では、チャネル
層13の表面が酸化されていることから、この部分の下
には空乏層が増大し、実効的なキャリア濃度、即ち不純
物濃度が低下して、ゲート−ドレイン電極間での電界集
中が緩和される。
【0023】この結果、ゲート−ドレイン耐圧が向上す
る。しかも、空乏層幅の制御は、表面の酸化層20の厚
みをコントロールすることにより制御可能となる。一
方、ゲート−ドレイン電極間のチャネル層13の表面を
酸化しても、ゲート電極16の直下やソース電極14及
びドレイン電極15の下には何ら影響を及ぼさない。
【0024】よって、ゲート電極16直下ではキャリア
濃度や不純物濃度は変わらず、ソース電極14やドレイ
ン電極15でのオーミック抵抗にも変化を与えないた
め、高いドレイン電流(Ids)値の保持が可能とな
り、出力電力が大幅に向上する。
【0025】このように、ゲート−ドレイン電極間のG
aAs表面を露出させた状態で、酸素フロー19を行う
ことにより、表面酸化が行われる。この表面酸化の際、
表面からの酸化がある程度進むとそれ以上の酸化は起こ
らないので、表面酸化膜の制御が可能である。例えば、
減圧CVD中で酸素を6.0±1.2Torrで500
秒流すと、GaAs表面が約2nm程度ほぼ均一に酸化
される。
【0026】これにより、ばらつくことなく高い信頼性
を確保して、高出力電流を保ちつつ、ゲート−ドレイン
耐圧を約3±0.2Vに制御して向上させることが可能
となる。
【0027】図3は、本発明の第2の実施の形態に係る
電界効果トランジスタの構造を示す断面図であり、図4
は、図3の電界効果トランジスタの製造工程の一部を示
す工程説明図である。図3に示すように、電界効果トラ
ンジスタ30は、ゲート−ドレイン電極間にのみドライ
エッチダメージ31を挿入することにより、この部分の
空乏層のみを広げている。
【0028】この電界効果トランジスタ30は、第1の
実施の形態と同様に、ゲート電極16、ソース電極14
及びドレイン電極15の各電極を作成後、チャネル層1
3の表面全域に絶縁膜17を堆積する。その後、PRマ
スク18でゲート−ドレイン電極間のみを開口するパタ
ーンを形成し(図2(a)参照)、露出したゲート−ド
レイン電極間の絶縁膜17を、イオンミリング等のドラ
イエッチングにより開口する。
【0029】このとき、絶縁膜17をドライエッチング
ガス32で叩くようにしてオーバーエッチングを行い、
開口時のドライエッチングダメージ31をゲート−ドレ
イン電極間にのみ挿入する(図4参照)。
【0030】レジストを剥離した後、更に、チャネル層
13の表面側全域に、表面保護絶縁膜21を堆積させる
(図3参照)。
【0031】このように、ゲート−ドレイン電極間にド
ライエッチングダメージ31が挿入されたために、ゲー
ト−ドレイン電極間でのみ空乏層が広がった電界効果ト
ランジスタ30となり、制御性を高めた上にゲート−ド
レイン耐圧を向上させることができる。この時のドライ
エッチングダメージ31の挿入量は、エッチング時間と
エッチング条件のコントロールにより、より正確に行う
ことが可能となる。
【0032】図5は、本発明の第3の実施の形態に係る
電界効果トランジスタの構造を示す、図6のA−A線に
沿う部分断面図であり、図6は、ゲートフィンガーが所
定方位に形成されている場合の電界効果トランジスタの
平面図である。図7は、ゲート電極付近に発生するピエ
ゾ電荷を模式的に表した説明図である。
【0033】第3の実施の形態に係る電界効果トランジ
スタ35は、絶縁膜17からのストレスがゲート電極近
傍ピエゾ電荷を生じさせること(P.M.Asbec
k,C.Lee, and M.F.Chang,
“PiezoelectricEffect in G
aAsFET’s and Their Rolein
Orientation−Dependent De
vice Characteristics”, IE
EE Trans. Electron Device
s, vol.ED−31, No.10. P137
7−1380参照)を用いたものである。
【0034】このピエゾ電荷は結晶方位に依存するた
め、ゲートフィンガーのゲート幅方向が(011)の方
位に形成されている場合(図6参照)について説明す
る。
【0035】図5に示すように、ゲート電極16、ソー
ス電極14及びドレイン電極15を形成後、チャネル層
13の表面側全域に、引っ張り応力を持つ第1の絶縁膜
(例えば、CVDSiN膜)36を成長させる。その
後、レジスト膜でゲート−ドレイン電極間を開口するパ
ターンを形成し、ゲート−ドレイン電極間の第1の絶縁
膜36をウエットエッチングを行って開口する。
【0036】この後、レジスト膜を剥離して、第1の絶
縁膜36が形成されたチャネル層13の表面側全域に、
圧縮応力をもつ第2の絶縁膜(例えば、CVDSiO2
膜)37を成長させる。
【0037】従って、ゲート−ドレイン電極間では、第
2の絶縁膜37による圧縮応力が支配的となり、ゲート
−ソース電極間では、第1の絶縁膜36による引っ張り
応力が支配的となるようにすることができる。これらの
ストレスにより、図7に示すように、ゲート電極16付
近にはピエゾ電荷が発生する。
【0038】この結果、引っ張り応力の支配的なゲート
電極16のソース電極14側端部(図7、ゲート電極1
6左側)には、負のピエゾ電荷が、圧縮応力の支配的な
ゲート電極16のドレイン電極15側端部(図7、ゲー
ト電極16右側)には、正のピエゾ電荷がそれぞれ生
じ、この正のピエゾ電荷のためにゲート−ドレイン電極
間に空乏層が広がった状態となり、ゲート−ドレイン耐
圧を向上させることができる。
【0039】一方、ピエゾ電荷はゲート電極16の直下
にも生じるが、ゲート電極16のドレイン電極15側の
端部には負の電荷が生じ、ゲート電極16のソース電極
14側の端部には正の電荷が生じるために、ゲート電極
16直下のチャネル層13では互いのピエゾ電荷が打ち
消し合い、閾値電圧(Vt)が浅くなることがなく、高
いドレイン電流(Ids)値を保持することができる。
【0040】このように、高いドレイン電流(Ids)
値と高耐圧が同時に実現できることから、出力電力が大
幅に向上する。この際、これらピエゾ電荷のコントロー
ルは、引っ張り応力を持つ第1の絶縁膜36と圧縮応力
を持つ第2の絶縁膜37の膜厚により制御可能となるた
め、より正確な空乏層の広がり、即ち、ゲート−ドレイ
ン耐圧のコントロールが可能となる。
【0041】図8は、本発明の第4の実施の形態に係る
電界効果トランジスタの構造を示す断面図である。この
第4の実施の形態に係る電界効果トランジスタ40は、
上述した電界効果トランジスタ35と同様に、絶縁膜1
7からのストレスがゲート電極近傍ピエゾ電荷を生じさ
せることを用いたものである。
【0042】図8に示すように、ゲート電極16、ソー
ス電極14及びドレイン電極15を形成後、チャネル層
13の全面に、圧縮応力をもつ第2の絶縁膜(例えば、
CVDSiO2 膜)37を成長させる。その後、レジス
ト膜でゲート−ソース電極間を開口するパターンを形成
し、ゲート−ソース電極間の第2の絶縁膜37をウエッ
トエッチングを行って開口する。
【0043】この後、レジスト膜を剥離して、第2の絶
縁膜37が形成されたチャネル層13の表面側全域に、
引っ張り応力をもつ第1の絶縁膜(例えば、CVDSi
N膜)36を成長させる。
【0044】従って、ゲート−ドレイン電極間では、第
2の絶縁膜37による圧縮応力が支配的となり、ゲート
−ソース電極間では、第1の絶縁膜36による引っ張り
応力が支配的となるようにすることができる。これらの
ストレスにより、図7に示すように、バッファ層12の
ゲート電極16付近には、ピエゾ電荷が発生する。
【0045】この結果、ゲート−ドレイン電極間では正
のピエゾ電荷が、ゲート−ソース電極間では負のピエゾ
電荷が生じ、この正のピエゾ電荷のためにゲート−ドレ
イン電極間に空乏層が広がった状態となり、ゲート−ド
レイン耐圧を向上させることができる。
【0046】一方、ピエゾ電荷はゲート電極16の直下
にも生じるが、ゲート電極16のドレイン電極15側の
端部には負の電荷が生じ、ゲート電極16のソース電極
14側の端部には正の電荷が生じるため、ゲート電極1
6直下のチャネル層13では互いのピエゾ電荷が打ち消
し合い、閾値電圧(Vt)が浅くなることがなく、高い
ドレイン電流(Ids)値を保持することができる。
【0047】このように、第1の絶縁膜36と膜のスト
レスが異なる第2の絶縁膜37を形成しピエゾ電化を発
生させることにより、高いドレイン電流(Ids)値と
高耐圧が同時に実現できることから、出力電力が大幅に
向上する。この際、これらピエゾ電荷のコントロール
は、例えば、圧縮応力を持つ第2の絶縁膜37と引っ張
り応力を持つ第1の絶縁膜36の膜厚により制御可能と
なるため、より正確な空乏層の広がり、即ち、ゲート−
ドレイン耐圧のコントロールが可能となる。
【0048】従って、本発明によれば、ゲート−ドレイ
ン電極間の素子表面を酸化させることによりゲート−ド
レイン電極間の下の空乏層のみを広げ、或いは、ゲート
−ドレイン電極間にのみドライエッチダメージを挿入し
てこの部分の空乏層のみを広げ、或いは、ゲート−ソー
ス間とゲート−ドレイン電極間のパッシベーションによ
る膜(表面保護膜)構成を異ならせてゲート−ドレイン
電極間にのみ圧縮応力を生じさせ、この部分に正のピエ
ゾ電荷を生じさせてゲート−ドレイン電極間にのみ空乏
層を広げている。
【0049】即ち、上述したように、保護膜である絶縁
膜の成長時に、ゲート−ドレイン電極間の下の空乏層の
みを広げる空乏層拡大処理を行った結果、ゲート−ドレ
イン耐圧のコントロールが可能になり、ばらつくことな
く高い信頼性を確保して、高出力電流を保ちつつゲート
−ドレイン耐圧を向上させることができる。
【0050】なお、上記第3及び第4の実施の形態にお
いて、絶縁膜のエッチングを行う際にウエットエッチン
グの代わりにドライエッチングを用いることで、第2の
実施の形態で用いたドライエッチングによるダメージの
挿入を行うことができ、更なる耐圧の向上、即ち、出力
電力の向上が可能となる。この効果は、第3の実施の形
態において顕著である。
【0051】また、上記各実施の形態では、全て1段リ
セスの電界効果トランジスタ(FET)について述べた
が、これらの技術は、1段リセスのFETに限らず、2
段リセスのFETにも同様に適用することができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極を形成したチ
ャネル層のゲート−ドレイン電極間には、ゲート−ドレ
イン電極間の素子表面を部分的に酸化して表面酸化層が
設けられ、ゲート−ドレイン電極間の下の空乏層のみが
広がって、ゲート−ソース電極間に比べ拡大された空乏
層を有することになるので、ばらつくことなく高い信頼
性を確保して高出力電流を保ちつつ、ゲート−ドレイン
耐圧を向上させることができる。
【0053】また、ゲート−ドレイン電極間の絶縁膜を
ドライエッチングで開口し、ドライエッチングによるダ
メージをゲート−ドレイン電極間に挿入することによ
り、空乏層拡大処理が行われ、或いは、ゲート−ドレイ
ン間容量の増加を抑えてゲート−ドレイン電極間にのみ
圧縮応力を生じさせるように、ゲート−ソース電極間と
ゲート−ドレイン電極間で構成が異なるパッシベーショ
ンによる膜(表面保護膜)を形成することにより、空乏
層拡大処理が行われるので、ばらつくことなく高い信頼
性を確保して高出力電流を保ちつつ、ゲート−ドレイン
耐圧を向上させることができる。
【0054】また、本発明に係る電界効果トランジスタ
の製造方法により、上記電界効果トランジスタを製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電界効果トラ
ンジスタの構造を示す断面図である。
【図2】図1の電界効果トランジスタの製造工程の一部
を示す工程説明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る電界効果トラ
ンジスタの構造を示す断面図である。
【図4】図3の電界効果トランジスタの製造工程の一部
を示す工程説明図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る電界効果トラ
ンジスタの構造を示す、図6のA−A線に沿う部分断面
図である。
【図6】ゲートフィンガーが所定方位に形成されている
場合の電界効果トランジスタの平面図である。
【図7】ゲート電極付近に発生するピエゾ電荷を模式的
に表した説明図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係る電界効果トラ
ンジスタの構造を示す断面図である。
【図9】従来の半導体装置の構造を示し、(a)は電
界効果トランジスタの断面図、(b)は電界効果トラ
ンジスタの断面図である。
【符号の説明】
10,30,35,40 電界効果トランジスタ 11 ヒ化ガリウム基板 12 バッファ層 13 チャネル層 14 ソース電極 15 ドレイン電極 16 ゲート電極 17 絶縁膜 18 PRマスク 19 酸素フロー 20 酸化層 21 表面保護絶縁膜 31 ドライエッチダメージ 32 ドライエッチングガス 36 第1の絶縁膜 37 第2の絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−182988(JP,A) 特開 昭64−44067(JP,A) 特開 平6−151464(JP,A) 特開 平7−201884(JP,A) 特開 平2−237123(JP,A) 特開 昭62−286285(JP,A) 特開 平6−177157(JP,A) 特開 平7−161637(JP,A) 特開 平9−260402(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/338 H01L 21/318 H01L 29/812

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゲート−ドレイン電極間のチャネル層表面
    の所定領域に部分的に酸化して表面酸化層を設けること
    により、前記ゲート−ドレイン電極間の前記チャネル層
    表面下の空乏層のみを広げて、前記ゲート−ドレイン電
    極間に、ゲート−ソース電極間に比べ拡大された空乏層
    を有することを特徴とする電界効果トランジスタ。
  2. 【請求項2】電界効果トランジスタのゲート電極、ソー
    ス電極及びドレイン電極表面を含むチャネル層表面に絶
    縁膜を設け、ゲート−ドレイン電極間の前記絶縁膜の所
    定領域を開口するドライエッチングによるチャネル層表
    面へのダメージを前記ゲート−ドレイン電極間に挿入し
    たことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  3. 【請求項3】ゲート−ソース電極間表面に引っ張り応力
    を有する第1の絶縁膜とゲート−ドレイン電極間表面に
    圧縮応力を有する第2の絶縁膜を設けることにより、
    ゲート−ドレイン電極間の下の空乏層のみを広げて、
    前記ゲート−ドレイン電極間に、前記ゲート−ソース電
    極間に比べ拡大された空乏層を有することを特徴とする
    電界効果トランジスタ。
  4. 【請求項4】チャネル層の上に、ソース電極、ドレイン
    電極及びゲート電極を形成した後、保護膜である絶縁膜
    成長時に、ゲート−ドレイン電極間の下の空乏層のみを
    広げて、ゲート−ドレイン電極間に、ゲート−ソース電
    極間に比べ拡大された空乏層を形成する空乏層拡大処理
    を行うことを特徴とする電界効果トランジスタの製造方
    法。
  5. 【請求項5】ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極
    が形成されたチャネル層の上に絶縁膜を堆積する工程
    と、 前記絶縁膜のゲート−ドレイン電極間のみを開口する工
    程と、 前記絶縁膜の開口後、開口部のチャネル層表面を部分的
    に酸化して表面酸化層を設ける工程と、 前記表面酸化層の形成後、前記チャネル層の表面側全域
    に表面保護絶縁膜を形成する工程とを有することを特徴
    とする電界効果トランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極
    が形成されたチャネル層の上に絶縁膜を堆積する工程
    と、 前記絶縁膜のゲート−ドレイン電極間のみをドライエッ
    チングで開口し、ドライエッチングによるダメージをゲ
    ート−ドレイン電極間に挿入する工程と、 前記ダメージを挿入後、前記チャネル層の表面側全域に
    表面保護絶縁膜を形成する工程とを有することを特徴と
    する電界効果トランジスタの製造方法。
  7. 【請求項7】チャネル層の上に、ソース電極、ドレイン
    電極及びゲート電極を形成する工程と、 前記各電極が形成されたチャネル層の表面側に、第1の
    絶縁膜を形成する工程と、 前記第1の絶縁膜のゲート−ドレイン電極間のみを開口
    する工程と、 前記第1の絶縁膜の開口後、前記チャネル層の表面側全
    域に、前記第1の絶縁膜と膜のストレスが異なる第2の
    絶縁膜を形成する工程とを有することを特徴とする電界
    効果トランジスタの製造方法。
  8. 【請求項8】前記第1の絶縁膜は引っ張り応力を、前記
    第2の絶縁膜は圧縮応力をそれぞれ持ち、或いは、前記
    第1の絶縁膜は圧縮応力を、前記第2の絶縁膜は引っ張
    り応力をそれぞれ持つことを特徴とする請求項7に記載
    の電界効果トランジスタの製造方法。
JP22008298A 1998-08-04 1998-08-04 電界効果トランジスタおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3214453B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22008298A JP3214453B2 (ja) 1998-08-04 1998-08-04 電界効果トランジスタおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22008298A JP3214453B2 (ja) 1998-08-04 1998-08-04 電界効果トランジスタおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000058560A JP2000058560A (ja) 2000-02-25
JP3214453B2 true JP3214453B2 (ja) 2001-10-02

Family

ID=16745658

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22008298A Expired - Fee Related JP3214453B2 (ja) 1998-08-04 1998-08-04 電界効果トランジスタおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3214453B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012204351A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Toshiba Corp 窒化物半導体装置及びその製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4670121B2 (ja) * 1999-08-19 2011-04-13 富士通株式会社 半導体装置
JP2005203544A (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Mitsubishi Electric Corp 窒化物半導体装置とその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012204351A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Toshiba Corp 窒化物半導体装置及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000058560A (ja) 2000-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08330575A (ja) Higfetおよび方法
JPH08264562A (ja) 半導体装置,及びその製造方法
JP2891204B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2004253620A (ja) 電界効果型トランジスタおよびその製造方法
JP3233207B2 (ja) 電界効果トランジスタの製造方法
US20050194602A1 (en) Method for fabricating a non-planar nitride-based heterostructure field effect transistor
JP3214453B2 (ja) 電界効果トランジスタおよびその製造方法
US6060734A (en) MESfield effect transistor
JP3450155B2 (ja) 電界効果トランジスタとその製造方法
KR100405015B1 (ko) 반도체 장치의 제조 방법
JP2001185717A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH01189172A (ja) 半導体装置
JP2879841B2 (ja) プレーナ型ダイオードの製造方法
JP3123940B2 (ja) 電界効果トランジスタおよびその製造方法
JPH04291732A (ja) 電界効果トランジスタの製造方法
JP2998353B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2000174259A (ja) 半導体素子の製造方法
JP2001267554A (ja) 電界効果トランジスタ及びその製造方法
KR940002402B1 (ko) 자체 정열된 게이트 트랜치(gate trench) MOSFET 제조방법
JP3373676B2 (ja) 電界効果トランジスタ素子の製造方法
JP2000353789A (ja) 化合物半導体装置およびその製造方法
JPH06177163A (ja) 半導体装置の製造方法
JPS61152079A (ja) シヨツトキゲ−ト型fetの製造方法
JPH06177157A (ja) 化合物半導体装置およびその製造方法
JP2000269235A (ja) 接合ゲート電界効果トランジスタの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees