JP3213857B2 - 貴金属めっきの製造方法 - Google Patents

貴金属めっきの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基材上に、複数のめっ
き層を形成し、その上に貴金属めっきを施した貴金属め
っきの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の貴金属めっきの製造方法として
は、特公昭60−2398号、特開昭52−35130
号、特開昭53−75178号において、貴金属めっき
の耐食性を向上するため、下地めっきとしてスズ合金め
っき層を設けることが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、下地めっきで
あるスズ合金めっき層は、その皮膜を形成して次の貴金
属めっきを行うまでに表面に安定な酸化皮膜が形成され
てしまい、均一な貴金属めっき層を安定に形成できない
等の問題があった。
【0004】即ち、一般にスズ又はスズを50%以上を
含有するスズ合金めっきは、めっき層の最表面に、その
層の形成中においても酸化皮膜が形成されることにより
酸化性及び還元性雰囲気内においても耐食性に優れてい
ることが知られている。又、その上にめっきで形成され
る貴金属は、一般に水素過電圧の影響を受けやすく下地
を活性化しにくい。このことからスズ又はスズ合金めっ
き層上に貴金属めっき層を設ける場合、この酸化皮膜が
付き廻り性を非常に悪化させ、その結果、均一な貴金属
めっき層を安定に形成することができないものとなっ
た。
【0005】そこで、以下のような下地めっきを活性化
する方法が行われている。(1)10%程度の塩酸、硫
酸、硝酸などのような酸に浸漬又はカソード電解する方
法。(2)公知技術であるストライクめっき(ストライ
クニッケル又は銅めっきなど)による方法。
【0006】ところが、スズ又はスズ合金めっき層(下
地めっき)を活性化する場合、前記(1)の方法ではめ
っき層を、処理中に変色(腐食)させてしまい、特に、
スズ合金めっき皮膜中のニッケル又はコバルト含有量が
多い場合には酸により溶解し、この上に貴金属めっき層
を設けることも可能であるが、耐食性が極端に悪化して
しまう等の問題が発生してしまう。又、スズ含有量を多
くした場合、酸等による活性化では不十分であり、均一
な貴金属めっき層を得られにくいという問題がある。前
記(2)の方法では、貴金属めっき層とスズ合金めっき
層との間にニッケル又は銅のめっき層が形成されるた
め、ニッケル又は銅と貴金属めっきとの自然電位の差が
大きくなるので、ニッケル又は銅の腐食が発生してしま
う等の問題があった。以上のように、従来技術にあって
は、未だ貴金属めっきの耐食性において問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、耐食性
を損なうことなく、均一な貴金属めっき層を安定に形成
することができる貴金属めっきの製造方法を提供するこ
とであって、基材上に、光沢ニッケルめっきを施し、そ
の上にスズ−ニッケル合金めっきを施し、その上にパラ
ジウム−ニッケル合金めっきを施し、更にその上に貴金
属めっきを施したことを特徴とする貴金属めっきの製造
方法を第1の要旨とし、基材上に、光沢ニッケルめっき
を施し、その上にスズ−コバルト合金めっきを施し、そ
の上に銅 −スズ合金めっきを施し、更にその上に貴金属
めっきを施したことを特徴とする貴金属めっきの製造方
法を第2の要旨とするものである。
【0008】即ち、本発明は、基材の上に光沢ニッケル
めっきを施し、この上に電位勾配緩和層としてスズ−ニ
ッケルを施し、その上に水素過電圧緩和層としてパラジ
ウム−ニッケルを施し、更にその上に貴金属層を形成す
ることによって、又は、光沢ニッケルめっきを施し、こ
の上に電位勾配緩和層としてスズ−コバルトめっきを施
し、その上に水素過電圧緩和層として銅−スズめっきを
施し、更にその上に貴金属層を形成することによって、
スズ合金めっき層上に貴金属めっき層を設ける際の問題
点である付き廻り性の向上及びスズ合金めっき層と貴金
属めっき層との自然電極電位の差をより緩和させ、耐食
性の向上を高めんとしたものである。
【0009】被処理物となる基材は、銅、銅合金、鉄、
鉄合金、ニッケル、ニッケル合金、スズ、スズ合金、ア
ルミニウム、アルミニウム合金、亜鉛、亜鉛合金、ステ
ンレス等の金属や、他の金属の表面にこれらの金属をな
したものや、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン
樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ナイロン樹脂等の合成樹脂の表面に前記金属
の処理をなしたものや、アルミナ、ジルコニア、シリカ
等のセラミックスの表面に、電気めっき法、無電解めっ
き法、スパッタリング、イオンプレーティング法等の方
法により前記金属の処理をなしたものなど種々使用可能
である。
【0010】光沢ニッケルめっきは、ワット浴、スルフ
ァミン酸浴、ホウフッ化浴塩化浴などのめっき液より得
られる電気めっきにより皮膜を得る。尚、膜厚は適宜で
あるが、一般には、0.1μm以上がよい。
【0011】前記光沢ニッケルめっき上に施されるスズ
−ニッケル合金めっき又はスズ−コバルト合金めっき
は、フッ化浴、酸性浴、アルカリ浴などのめっき液より
得られる電気めっきにより皮膜を得る。尚、膜厚は適宜
であるが、一般的には、0.05〜50μm程度がよ
い。
【0012】前記スズ−ニッケルめっき上に施されるパ
ラジウム−ニッケルめっき、又は、スズ−コバルトめっ
き上に施される銅−スズめっきは、電気めっきを使用す
る。尚、膜厚は適宜であるが、一般的には、0.01〜
5μm程度がよい。
【0013】貴金属めっきの金属の具体例としては、ロ
ジウム、ルテニウム、白金、金又は金合金などが挙げら
れ、めっき方法としては電気めっき、無電解めっきを使
用する。尚、膜厚は適宜であるが、一般的には、0.0
1〜30μm程度がよい。
【0014】
【作用】基材上に、光沢ニッケルめっきを施し、この光
沢ニッケルめっき層と貴金属めっき層との電位勾配を緩
和するために、スズ−ニッケル合金めっきを施し、更
に、水素過電圧の低いパラジウム−ニッケル合金めっき
を施すことにより、又は、スズ−コバルト合金めっきを
施し、更に、水素過電圧の低い銅−スズ合金めっきを施
すことにより、表面の水素過電圧を低下させ、貴金属め
っきを安定に均一にめっきさせることができるものであ
り、かつ電位勾配を緩和されることから耐食性の高い貴
金属めっきが得られるものである。
【0015】
【実施例】 実施例1 基材として、プレス加工により得られた直径8.8m
m、長さ100mm、厚さ0.3mmの円筒状の真鍮を
用い、バフ研磨し、洗浄し予備処理とした。前記基材
を、公知の方法で脱脂、酸活性した。次にワット浴から
なる光沢ニッケルめっきを10μm、スズ−ニッケル合
金めっきを0.5μm処理し下地めっきとした。次にパ
ラジウム−ニッケル合金めっきを0.1μm処理し、仕
上げめっきとしてロジウムめっきを0.1μm処理した
円筒状の軸を得た。
【0016】実施例2 実施例1で用いた基材を同様の方法により予備処理し、
公知の方法により脱脂 、酸活性した。次にワット浴から
なる光沢ニッケルめっきを10μm、スズ−コバルト合
金めっきを0.5μm処理し下地めっきとした。次に銅
−スズ合金めっきを0.1μm処理し、仕上げめっきと
してロジウムめっきを0.1μm処理した円筒状の軸を
得た。
【0017】比較例1 実施例1で用いた基材を同様の方法により予備処理し、
公知の方法により脱脂、酸活性した。次にワット浴から
なる光沢ニッケルめっきを5μm、スズ−ニッケル合金
めっきを1.0μm処理し下地めっきとした。仕上げめ
っきとしてロジウムめっきを0.1μm処理した円筒状
の軸を得た。
【0018】比較例2 実施例1で用いた基材を同様の方法により予備処理し、
公知の方法により脱脂、酸活性した。次にワット浴から
なる光沢ニッケルめっきを5μm、スズ−コバルト合金
めっきを1.0μm処理し下地めっきとした。次に公知
の方法によりストライクニッケルめっきを処理し、仕上
げめっきとしてロジウムめっきを0.1μm処理した円
筒状の軸を得た。
【0019】以上の実施例1、2、比較例1、2により
得られた多層めっき層について、貴金属めっきの付き廻
り性(外観の評価)、耐食性の評価結果を表1に示す。
尚、付き廻り性(外観の評価)は目視にて、耐食性は塩
水噴霧試験を24及び48時間後の外観を目視にて評価
を行った。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】 上記表でも明らかなように、本発明によ
る製造方法によって得られた貴金属めっきは付き廻り
性、耐食性ともに優れているものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−64396(JP,A) 特開 昭57−39189(JP,A) 特開 平5−70989(JP,A) 特開 平5−70995(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 5/00 - 7/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、光沢ニッケルめっきを施し、
    その上にスズ−ニッケル合金めっきを施し、その上にパ
    ラジウム−ニッケル合金めっきを施し、更にその上に貴
    金属めっきを施したことを特徴とする貴金属めっきの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 基材上に、光沢ニッケルめっきを施し、
    その上にスズ−コバルト合金めっきを施し、その上に銅
    −スズ合金めっきを施し、更にその上に貴金属めっきを
    施したことを特徴とする貴金属めっきの製造方法。
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