JP3213774U - 食品用包装袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】易開封をヒートシール剤を使用しないで実現する、サンドイッチなどの固形の食品を収容するための食品用包装袋を提供する。【解決手段】表側と裏側の一対のプラスチックフィルムシート10、1を重ね合わせ、各シート10、1の先端所定範囲をタブ4A、4Bとして残した状態で両側辺を横断する線に沿って各シート10、1同士を接着した頂部封止部2A、2Bと、頂部封止部2A、2Bより後方の各シート10、1の両側辺同士を接着した側面封止部により3方を封止した袋体を構成し、一方のタブ部分4Aに設けた切り込みによる引き起し片Sを表側のシート10のタブ部分に設けるとともに、一端が頂部封止部2A、2Bを越えて引き起し片に達するカットテープ6を上記シート10の裏面に接着した食品用包装袋とする。カットテープ6を片面をマット面としたOPPフィルムにより構成し、表側シート10との接着側にマット面側を向けてヒートシールにより接着する。【選択図】図1
Description
本願考案は、例えば三角形のサンドイッチなどの固形の食品を収容するための食品用包装袋に関する。
プラスチックフィルム製の一対のシートを重ね合わせ、三方を封止した袋体を構成し、上記袋体内にサンドイッチなどの固形の食品を挿入して包装するための食品用包装袋が公知である。
三角形のサンドイッチを想定した包装袋として、両側辺が先端に向かって幅狭となるプラスチックフィルム製の一対のシートを重ね合わせ、三方を溶着等の接着手段により封止した袋体を立体的に拡げることにより構成されるものが広く使用されている。この場合、袋体を構成する封止箇所はシートの先端所定範囲をタブとして残すとともに後端を開口として残した状態で設けられるものであり、具体的には両側辺を横断する線に沿って各シート同士を接着した頂部封止部と頂部封止部より後方の各シートの両側辺同士を接着した側面封止部に求められる。
この包装袋においては内部にサンドイッチを収容後、食品後端から袋体後端の開口部にかけた袋体の余剰部を折り畳んで粘着テープ等により封止して、包装済みサンドイッチとして流通に供する。よって、このサンドイッチを購入した需要者においては包装を外して収容された食品を取り出さなければならないが、食品後端の封止部を開くのは面倒なので、袋体自体を引き裂き破壊して食品を取り出していた。しかしながら、そのままでは何の手がかりも無く袋体を引き裂くことは困難であるので、従来多数の易開封手段が提案されていた。
図5は前記の易開封手段の代表的なものを示す図である。ここでは、表側と裏側の一対のプラスチックフィルムシートを重ね合わせ、各シートの先端所定範囲をタブ23として残した状態で両側辺を横断する線に沿って各シート同士を接着した頂部封止部22と、頂部封止部より後方の各シートの両側辺同士を接着した側面封止部により3方を封止した袋体を構成し、下端を残して上方を半島状に切り込んだ舌片により上方に一定の面積を持った引き起し片5を一方のシートのタブ部分に設けるとともに、一端が頂部封止部を越えて引き起し片に達する各シートと同一素材から構成されるカットテープ21を表側シートの裏面と頂部封止部における表側シートの裏面と裏側シートの裏面に接着した食品用包装袋が公知である(例えば特許文献1)。また、タブの終端から一対の切り込みを設けることにより得られるものも公知であった。
前記の従来技術においては、タブ部分に設けた引き起し片をカツトテープごと指先で摘んで引っ張り上げることによりカットテープに沿って規定される方向、即ち袋体の斜面全長方向に沿ってシートが切り取られる作用を生じる。
前記の場合、シートの裏面に同一素材のカットテープをヒートシールにより接着した場合、頂部封止部においてシール強度が強くなり過ぎ、タブ部分に設けた引き起し片をカツトテープごと指先で摘んで引っ張り上げても頂部封止部で阻止されてうまく切り取れないという問題が生じた。
そのため、従来は頂部封止部のカットテープとの交差箇所において図5に示すようにパートコートと通称されているヒートシール剤(熱圧着型接着剤)(以下、「ヒートシール剤」と称する。)による弱シール部Pを設けることにより前記の不都合を解消していた。
しかしながら、ヒートシール剤は有機溶剤を含むシール剤であり、食品衛生上、食品に直接接触しないようにする配慮を要する問題があった。
この場合、PP単体のイージーピールフィルムをもってカットテープを構成すること想定し得るが、両面をヒートシールタイプとしたPP単体のイージーピールフィルムは存しない。
前記に関し、PP単体のイージーピールフィルムを積層してカットテープを構成することも想定し得るが、そうした場合はカットテープの厚みが増すことにより頂部封止部における密閉性が悪くなり、また、コストが増す問題もあった。
本願考案は前記の問題を解消した食品用包装袋を提供することを目的として創作されたものである。
すなわち、本願考案は、表側と裏側の一対のプラスチックフィルムシートを重ね合わせ、各シートの先端所定範囲をタブとして残した状態で両側辺を横断する線に沿って各シート同士をヒートシールにより接着した頂部封止部と、頂部封止部より後方の各シートの両側辺同士を接着した側面封止部により3方を封止した袋体を構成し、タブ部分に設けた切り込みによる引き起し片を表側シートのタブ部分に設けるとともに、一端が頂部封止部を越えて引き起し片に達するカットテープを表側シートの裏面と頂部封止部における表側シートの裏面と裏側シートの裏面に接着した食品用包装袋において、上記のカットテープを片面をマット面としたOPPフィルムにより構成し、表側シートとの接着側にマット面側を向けてヒートシールにより接着したことを特徴とする。
また、請求項2記載の考案は前記の食品用包装袋において、カットテープは片面をマット面に、片面をツヤ面としたことを特徴とする。
また、請求項3記載の考案は前記の食品用包装袋において、引き起し片は下端を残して上方を半島状に切り込んだ舌片により上方に一定の面積を持ったものであることを特徴とする。
片面をマット面としたOPPフィルムのマット面は曇感を出すためにPPでなくPEが含まれており、表側シートとの接着側にマット面側を向けて裏側シートとの間に挟み込むことにより弱シール部を作り出すことができる。
よって、本件考案によれば、食品衛生上の配慮を要するヒートシール剤を使用せずとも、カットテープの素材の変更だけで弱シール作用を得ることができ、引き起し片をカツトテープごと摘んで引っ張り上げた場合に頂部封止部で阻止されずにスムーズに易開封が実現される食品用包装袋をフィルムの厚みを変えず、かつコスト上の大幅な上昇無しに実現することが可能となる。
以下、本願考案の具体的実施例を添付図面に基づいて説明する。図1〜図3は本願考案の食品用包装袋を示す図である。ここでは、包装する食品として三角形のサンドイッチを想定した食品用包装袋を例にとり説明することとする。すなわち、この包装袋は両側辺が先端に向かって幅狭となるプラスチックフィルム製の表側と裏側の一対のシートを重ね合わせ、各シートの先端所定範囲をタブ部分として残した状態で、両側辺を横断する預部封止用接着線により各シート同士を接着した頂部封止部と、頂部封止部より後方の各シートの両側辺同士を接着した側面封止部により三方を封止して袋体とする。
前記の袋体においては、袋体内に三角形のサンドイッチを挿入することにより、対向する一対の斜面の厚みが頂部封止部の幅により規定される板状の三角形に袋体が立体的に拡げられる。この場合、サンドイッチの取り出しのための袋体の切り裂き手段として、カットテープをその一端が頂部封止用接着線を越えてタブ部分に設けた引き起し片に達するように表側のシートの裏側に接着している。この袋体においては、タブ部分に設けた引き起し片をカツトテープごと指先で摘んで引っ張り上げることによりカットテープに沿って規定される方向、即ち袋体の斜面全長方向に沿ってシートが切り取られる作用を生じる。
この袋体はプラスチックフィルム製の表側のシート10、裏側のシート1と、表側のシート10の裏面(袋の内面側)に接着されるカットテープ6を有する。なお、この実施例ではそこに挿入されたサンドイッチの裏側の具材が露出する端面に接すべき汚れ防止のためのプラスチックフィルム製の帯状片5を設けている。一対のシート10、1は両側辺が先端に向かって幅狭となる台形又は台形類似の形状に構成され、三方を封止して袋体とした後、この袋体が立体的に拡げられる。
この場合、袋体を構成するにあたりシートの先端所定範囲が袋部分を構成しないタブ部分4A、4Bとして残されるとともに、シートの後端が食品を差し入れるための開口として残される。具体的には、タブ部分4A、4Bの開始地点においてシートの両側辺を横断する線に沿って各シート同士を接着する頂部封止用接着線2A、2Bが設けられるとともにこの頂部封止部より後方の各シートの両側辺同士を接着した側面封止部3A、3Bが設けられることにより袋体の三方の封止部とされる。そして、折れ目A1、A1及びB1、B1をもって対向する一対の斜面A及びBの厚みが頂部封止部2A、2Bの幅により規定され、側面C、Cが三角形をなす板状の三角形にこの袋体を拡げることによって袋体の基本形が完成する。なお、ここでは接着手段としてヒートシールを採用する。
上記の製袋工程において、カットテープ6が表側のシート10の裏面に接着される。このカットテープ6はその一端が頂部封止用接着線2A、2Bを越えてタブ部分4A、4Bに設けた切り込みによる引き起し片Sに達するように配される。上記の引き起し片Sは、この実施例では下端を残して上方を半島状に切り込んだ舌片により上方に一定の面積を持ったものであり、ここではシート1AをU宇状に切り込むことにより得ている。
前記のカットテープ6は片面をマット面としたOPPフィルムにより構成されるものであり、表側シート10との接着側にマット面側を向けてヒートシールにより接着され、これが本願考案の特徴部分を構成する。
以上の食品用包装袋の開封に当たっては、カツトテープ10が接着されている側のシート10のタブ4Aの引き起し片Sを摘んでめくりながら引っ張り上げることにより、これに接着されているカットテープも引っ張り上げられることによりシートはそのままカツトテープに沿って切り裂かれながら中央部分が切り取られることになる(図3参照)。
S 引き起し片
1 シート
2A 頂部封止用接着線
2B 頂部封止用接着線
4A タブ
4B タブ
5 (汚れ防止のための)帯状片
6 カットテープ
10 シート
1 シート
2A 頂部封止用接着線
2B 頂部封止用接着線
4A タブ
4B タブ
5 (汚れ防止のための)帯状片
6 カットテープ
10 シート
Claims (3)
- 表側と裏側の一対のプラスチックフィルムシートを重ね合わせ、各シートの先端所定範囲をタブとして残した状態で両側辺を横断する線に沿って各シート同士をヒートシールにより接着した頂部封止部と、頂部封止部より後方の各シートの両側辺同士を接着した側面封止部により3方を封止した袋体を構成し、タブ部分に設けた切り込みによる引き起し片を表側シートのタブ部分に設けるとともに、一端が頂部封止部を越えて引き起し片に達するカットテープを表側シートの裏面と頂部封止部における表側シートの裏面と裏側シートの裏面に接着した食品用包装袋において、上記のカットテープを片面をマット面としたOPPフィルムにより構成し、表側シートとの接着側にマット面側を向けてヒートシールにより接着したことを特徴とする食品用包装袋。
- カットテープは片面をマット面、片面をツヤ面とした請求項1記載の食品用包装袋。
- 引き起し片は下端を残して上方を半島状に切り込んだ舌片により上方に一定の面積を持ったものである請求項1または2記載の食品用包装袋。
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2017
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