JP3212406B2 - 液体封入式防振装置 - Google Patents

液体封入式防振装置

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JP3212406B2
JP3212406B2 JP7434093A JP7434093A JP3212406B2 JP 3212406 B2 JP3212406 B2 JP 3212406B2 JP 7434093 A JP7434093 A JP 7434093A JP 7434093 A JP7434093 A JP 7434093A JP 3212406 B2 JP3212406 B2 JP 3212406B2
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数興 細岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用エンジ
ン等を車体に支持するために用いられる液体封入式防振
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の円筒型の液体封入式防振
装置としては、例えば本出願人が先に出願した特開平4
−302736号公報等に記載されたものがある。
【0003】図10に基づいて概略を説明すれば、図中
1は外周にブラケット2が固着された外筒、3は該外筒
1に偏心状態で囲繞された内筒、4は該内筒3の外周に
固着された略円環状のゴム製の弾性体であって、この弾
性体4は、上端部に凹部5が形成されていると共に、外
周に金属製の環状支持部材6が固着されている。また、
弾性体4の下端部の外周面に、支持部材6の一部である
中間金具7が固着されている。また、外筒1と支持部材
6との間には、内部に液体が充填されたダイヤフラム8
が設けられている。更に、ダイヤフラム8と凹部5との
間には、凹部5内を主液室9と副液室10とに隔成する
横断面略コ字形の半月状仕切板11が設けられている一
方、ダイヤフラム8とブラケット2との間には、ダイヤ
フラム8の可撓変形を許容する大気室12が設けられて
いる。
【0004】更に、前記外筒1内周面の薄肉ゴム13と
中間金具7の外周面に接着された薄肉ゴム14との間に
は、合成樹脂材からなる略円弧状のオリフィス構成部材
15が嵌着されている。このオリフィス構成部材15
は、図11,図12に示すように略板状を呈し、拡巾の
本体16の両端中央に狭巾の嵌合部17,17が一体に
設けられていると共に、外周の周方向に前記両液室9,
10を連通するオリフィス溝18が形成されている。こ
のオリフィス溝18は、十分なオリフィス長を確保して
良好な減衰特性を得るために、両嵌合部17,17の外
周面中央位置から本体16の外周面に亘って蛇行状に形
成されている。
【0005】そして、エンジンの振動に伴い内筒3が振
動し、弾性体4が図の上方に変位すると、主液室9が圧
縮される。このため、該主液室9内の作動液である液体
が矢印で示すようにオリフィス溝18を通って副液室1
0内に流入し、該副液室10の内圧が高くなってダイヤ
フラム8を自身のばね力に抗して大気室12内に撓み変
形させる。逆に、弾性体4が下方に変位すると、主液室
9の液圧が低下してダイヤフラム8のばね力により今度
は副液室10からオリフィス溝18を通って主液室9内
に流入する。
【0006】このように、弾性体4による吸振作用と、
液体がオリフィス溝18を通過する際の減衰作用とによ
って、車体への振動伝達を効果的に抑制するようになっ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、前記従来の
液体封入式防振装置にあっては、前述のように、良好な
減衰特性を確保するためにオリフィス溝18を蛇行状に
形成しているため、オリフィス構成部材15の金型成形
時における成形方法に起因してオリフィス溝18の断面
積は一定にできるものの、断面形状を一定にすることが
不可能になる。このため、前記要求減衰特性を確実に得
ることが困難になる。
【0008】即ち、前記オリフィス構成体15は、図1
2に示すような3つの金型19,20a,20bを用い
て成形され、図中左側下型20aと右側下型20b及び
上型19との間に形成されたキャビティC内に溶融樹脂
材を注入して全体を一体成形する。そして、樹脂材が冷
却固化後の型割りは、上型19を垂直上方向に離型する
のに対し、両下型20a,20bは垂直下方向に離型す
ると、オリフィス溝18の対向側面18a,18aがア
ンダーカットになってしまうため、実線矢印に示すよう
に左右の下方45度の各度方向へ離型するようになって
いる。このため、オリフィス溝18は、図中左右側の各
溝部18b,18c中、特に両型20a,20bのパー
ティングラインPの両側の溝部18c,18cの対向両
側面18a,18aがパーティングラインPを中心に外
方へ約45度の各度に傾斜状に形成されている。したが
って、オリフィス溝18の各断面積は一定になるもの
の、各断面形状が異なってしまう。この結果、該オリフ
ィス溝18を通流する液体に流動抵抗が発生して主液室
9と副液室10への円滑な置換流動が得られず要求減衰
特性が確保できない惧れがある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の問
題点に鑑みて案出されたもので、外筒に囲繞された内筒
の外周面に固着され、一端部に凹部を有する弾性体と、
前記外筒と弾性体との間に介装されて、内側に液体を封
入したダイヤフラムと、前記凹部内を主液室と副液室と
に隔成する仕切板と、前記弾性体の他端部に嵌着して、
略中央の周方向に前記液体を主液室と副液室とに置換流
動させる蛇行状のオリフィス溝を構成する硬質な円弧状
のオリフィス構成部材とを備えた液体封入式防振装置に
おいて、前記オリフィス構成部材を、オリフィス溝の巾
方向の中心線に沿って2分割に形成したことを特徴とし
ている。
【0010】
【作用】前記構成の本発明によれば、オリフィス構成部
材を従来のように一体に形成するのではなく、前述のよ
うに巾方向の中心線に沿って2分割したため、夫々を横
に倒した形で成形すれば金型成形時におけるアンダーカ
ット部の発生がなくなる。したがって、上下2つの金型
で成形した後に、両分割部を組み合わせることによって
断面積は勿論のこと、断面形状も一定な蛇行状のオリフ
ィス溝を形成することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。
【0012】図1は本発明に係る液体封入式防振装置の
第1実施例を示し、各実施例とも、従来と同様に自動車
のエンジンマウントに適用したものを示している。尚、
従来と共通の構成個所には同一の符号を付して重複説明
を省略する。
【0013】即ち、図中1は外周にブラケット2が固着
された外筒、3は内筒、4はゴム製の弾性体、6は中間
金具7と一体の支持部材、8はダイヤフラム、11は凹
部5内を主液室9と副液室10とに隔成する仕切板、1
2は大気室、21は中間金具7外周面の薄肉部14と外
筒1内周面の薄肉ゴム13との間に嵌着された内厚板状
のオリフィス構成部材である。
【0014】このオリフィス構成部材21は、図2及び
図3にも示すように合成樹脂材で円弧状に折曲形成され
て、拡巾の本体22の両端中央に狭巾の嵌合部23,2
4が設けられていると共に、外周の周方向に前記主液室
9と副液室10を連通する蛇行状のオリフィス溝25が
形成されている。
【0015】そして、このオリフィス構成部材21は、
図2に示すように前記オリフィス溝25の巾方向の中心
線Xを境界線として縦割り状に2分割に形成されてい
る。この両分割部21a,21bは、対称形状に形成さ
れ、オリフィス溝25を形成する底壁25a,25aの
対向側縁21c,21dが互いに蛇行状に形成されてい
ると共に、各嵌合部23,23、24,24側の対向内
面に、組み立て時において嵌合して両者21a,21b
の位置決めを行う凹凸部26,27、28,29が設け
られている。
【0016】したがって、前記オリフィス構成部材21
を、金型成形する場合には、各分割部21a,21bを
夫々図2に示すような形で横臥状態に成形する。即ち、
金型は、上型と1つの下型を用い、両型のキャビティを
夫々の分割部を横臥状態に形成するような形にする。
尚、上下金型の型割り面は、各分割部21a,21bの
各側縁21c,21dに沿った波形面に設定している。
このため、成形時においてオリフィス溝25に対応する
部位がアンダーカット部にならず、したがって、型割り
時には、上下型を垂直上下方向に離型することができ
る。
【0017】そして、金型成形された各分割部21a,
21bを、装置の組み立て時に、凹凸部26,27、2
8,29の嵌合を得て位置決めしつつ対向側縁21c,
21dを突き合わせながら中間金具7外周面の薄肉ゴム
14に密着嵌合させれば、オリフィス構成部材21の外
周面に蛇行状のオリフィス溝25が形成される。このオ
リフィス溝25は、溝部25bの各断面積は勿論のこ
と、各断面形状も図3に示すように、中央側が同一の略
正方形状に両端側が同一の長方形状に夫々一定形状に形
成されている。
【0018】この結果、オリフィス溝25を通流する液
体は、大きな流動抵抗を発生することなく両液室9,1
0間を円滑に置換流動する。このため、斯かる円滑な置
換流動に伴い要求減衰特性を確実に得ることができる。
【0019】また、上下2つの金型とすることができる
ので、設備コストが低下する。
【0020】図4〜図6は本発明の第2実施例を示し、
この実施例ではオリフィス構成部材21の両分割部21
a,21b間に形成されるオリフィス溝25の底壁25
aを廃止している。したがって、両分割部21a,21
bを装置内で組み合わせて中間金具7に密着嵌合した際
に、中間金具7の外周面に有する薄肉ゴム14の一部1
4aが底面になるように構成され、両対向側縁21c,
21d間が一定巾のオリフィス隙間を形成している。
【0021】したがって、この実施例も第1実施例と同
様な作用効果が得られることは勿論のこと、第1実施例
のオリフィス溝25の底壁25aがなくなるので、金型
のキャビティ形状が簡素化されると共に、両分割部21
a,21bの形状も簡素化され、製造作業能率が向上す
ると共に、一定断面形状の形成も容易になる。
【0022】図7〜図9は本発明の第3実施例を示し、
この実施例では、第2実施例の構成をベースとして、両
嵌合部23,24の凹凸部26,27、28,29を廃
止して、両分割部21a,21bの内周面中央に薄肉ゴ
ム14に予め穿設された凹溝14b,14cに嵌合する
位置決め用の突起部30,30が設けられている。
【0023】したがって、この実施例では、オリフィス
構成部材21の構造がさらに簡素化されるため、製造作
業能率の向上が一層助長される。
【0024】尚、本発明は、前記各実施例の構成に限定
されるものではなく、例えばオリフィス溝25の蛇行形
状等を任意に変更することも可能である。
【0025】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る液体封入式防振装置によれば、とりわけオリフィス
構成部材を、オリフィス溝の巾方向の中心線に沿って2
分割に形成したため、成形時におけるアンダーカット部
の発生が防止され、オリフィス溝の断面積を一定にでき
ることは勿論のこと、断面形状も一定にすることが可能
になる。
【0026】この結果、オリフィス溝を通流する液体
は、大きな流動抵抗を発生させることなく主液室と副液
室間を円滑に置換流動する。したがって、斯かる円滑な
置換流動に伴い要求減衰特性を確実に満足させることが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す縦断面図。
【図2】本実施例に供されるオリフィス構成部材の展開
図。
【図3】同オリフィス構成部材を示す図2のA−A線断
面図。
【図4】本発明の第2実施例を示す縦断面図。
【図5】本実施例に供されるオリフィス構成部材の展開
図。
【図6】同オリフィス構成部材を示す図5のB−B線断
面図。
【図7】本発明の第3実施例を示す縦断面図。
【図8】本実施例に供されるオリフィス構成部材の展開
図。
【図9】同オリフィス構成部材を示す図8のC−C線断
面図。
【図10】従来の液体封入式防振装置を示す横断面図。
【図11】従来のオリフィス構成部材の展開図。
【図12】従来のオリフィス構成部材を金型成形する説
明図。
【符号の説明】
1…外筒 3…内筒 4…弾性体 5…凹部 7…中間金具 8…ダイヤフラム 9…主液室 10…副液室 11…仕切板 21…オリフィス構成部材 21a,21b…分割部 25…オリフィス溝 X…中心線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−118132(JP,A) 特開 平4−302736(JP,A) 特開 昭61−165040(JP,A) 特開 昭64−3339(JP,A) 実開 平1−75641(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 13/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒に囲繞された内筒の外周面に固着さ
    れ、一端部に凹部を有する弾性体と、前記外筒と弾性体
    との間に介装されて、内側に液体を封入したダイヤフラ
    ムと、前記凹部内を主液室と副液室とに隔成する仕切板
    と、前記弾性体の他端部に嵌着して、略中央の周方向に
    前記液体を主液室と副液室とに置換流動させる蛇行状の
    オリフィス溝を構成する硬質な円弧状のオリフィス構成
    部材とを備えた液体封入式防振装置において、前記オリ
    フィス構成部材を、オリフィス溝の巾方向の中心線に沿
    って2分割に形成したことを特徴とする液体封入式防振
    装置。
JP7434093A 1993-03-31 1993-03-31 液体封入式防振装置 Expired - Fee Related JP3212406B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104251282A (zh) * 2013-06-29 2014-12-31 丁小双 空悬双缓冲减震器

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CN104251282A (zh) * 2013-06-29 2014-12-31 丁小双 空悬双缓冲减震器

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