JP2567543B2 - 液体封入式防振マウント - Google Patents

液体封入式防振マウント

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JP2567543B2 JP6897292A JP6897292A JP2567543B2 JP 2567543 B2 JP2567543 B2 JP 2567543B2 JP 6897292 A JP6897292 A JP 6897292A JP 6897292 A JP6897292 A JP 6897292A JP 2567543 B2 JP2567543 B2 JP 2567543B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体封入式防振マウン
トに関し、特に自動車のサスペンション系やエンジンの
マウント部に用いられる円筒型ブッシュタイプの液体封
入式防振マウントに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の液体封入式防振マウントとして
例えば図5,6および図7に示す構造のものがある。こ
の従来の防振マウントは、偏心配置した外筒1と内筒2
との間にゴム体3を介装することにより、このゴム体3
を介して外筒1と内筒2とを相互に連結したもので、ゴ
ム体3には予め中間スリーブ4が埋設されている。
【0003】そして、前記外筒1には連設部5をはさん
でその両側に薄膜状のダイヤフラム6が内側に袋状に膨
出するように予め一体に形成されている一方、ゴム体3
には前記ダイヤフラム6と対向する位置にそのダイヤフ
ラム6側に向かって開口するチャンバー部7が予め形成
されており、チャンバー部7は外筒1およびダイヤフラ
ム6によって閉塞されている。
【0004】一方、前記チャンバー部7には、その開口
部側から図7に示すような仕切板8が嵌合されてそのチ
ャンバー部7の開口縁部に弾接しており、これによって
前記チャンバー部7がゴム体3側の第1の液室9と外筒
1もしくはダイヤフラム6側の第2の液室10とに仕切
られている。前記仕切板8は、図7に示すように、所定
の金属板により円弧状で且つ断面略U字状に曲折形成さ
れているもので、そのフランジ部11と切欠部12とを
チャンバー部7の開口縁部に弾接させることにより、前
記第1の液室9と第2の液室10とをシールしている。
なお、仕切板8のフランジ部11は、前記ゴム体3と外
筒1との間に圧締されている。
【0005】また、前記ゴム体3の外周面のうち内筒2
をはさんで前記チャンバー部7と反対側には、その円周
方向に沿って樹脂製のオリフィススリーブ13がはめ合
わされている。そして、このオリフィススリーブ13に
は単一もしくは複数のオリフィス通路14が形成されて
おり、これによって第1の液室9と第2の液室10とが
互いに連通されているとともに、オリフィス通路14を
含む第1,第2の液室9,10には例えば不凍液、シリ
コーンオイル等の非圧縮性の液体が封入されている。
【0006】したがって、外筒1と内筒2との間にその
両者を径方向に相対変位させるように例えば図5,6の
上下方向の振動入力が加わると、ゴム体3が弾性変形す
る一方で、第1の液室9と第2の液室10との間でオリ
フィス通路14を通じて液体が繰り返し流動し、それに
応じてダイヤフラム6が弾性変形することで振動入力を
減衰させることになる。
【0007】なお、ゴム体3には内筒2の軸方向に貫通
する空隙部15が形成されているほか、芯金16が埋設
された突起部17と芯金をもたない突起部18とが一体
に形成されており、突起部17と仕切板8との当接、な
らびに突起部18と着座面19との当接により、外筒1
と内筒2との間における図5,6の上下方向の過大入力
を阻止するようになっている(類似構造が例えば特開平
3−177635号公報に開示されている)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の液
体封入式防振マウントにおいては、図5,6および図8
に示すように、ダイヤフラム6について、外筒1側から
の深さの最深部での深さ寸法Dに着目した場合に、その
深さ寸法Dが幅寸法(内筒2の軸方向におけるダイヤフ
ラム6の幅)Wよりも大きいことから、第2の液室10
の液圧Pの上昇に伴うダイヤフラム6の変形時の挙動が
不安定で、例えばダイヤフラム6が繰り返し変形した場
合に、図8に仮想線で示すようにダイヤフラム6の一部
が突っ張ったり、あるいはいびつなかたちに変形したり
して、常に一様な変形状態とならない。そのために、一
見ダイヤフラム6が変形がしやすいようでもかえって変
形しにくく、ばね定数の増大に伴って所望の振動減衰性
能が得られなくなる。これは、ダイヤフラム6自体のば
ね定数の増大に伴って、振動減衰性能の上で重要な要素
であるロスファクター(損失係数)のピークレベルを十
分に高くできないことに基づくものである。
【0009】すなわち、例えば図9に示すように、ダイ
ヤフラム6の最深部の深さ寸法Dよりもその幅寸法Wを
大きくすればダイヤフラム6が変形しやすくなってその
ばね定数が小さくなるが、防振マウントの小型軽量化の
要請からダイヤフラム6の幅寸法Wを広くとれない場合
がある。そして、上記のようにダイヤフラム6の幅寸法
Wが制約された場合には、そのダイヤフラム6および仕
切板8を隔壁とする第2の液室10の充分な容積の変化
を確保するためにダイヤフラム6の深さ寸法Dを大きく
せざるを得ず、深さ寸法Dを幅寸法Wよりも大きくする
と前述したように逆にダイヤフラム6が変形しにくくな
るのである。
【0010】本発明は以上のような従来の課題に鑑みて
なされたもので、ダイヤフラムの最深部の深さ寸法が幅
寸法よりも大きい場合であっても、ダイヤフラムを変形
しやすくして振動減衰性能の向上を図った液体封入式防
振マウントを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、外筒と内筒と
の間に介装されてこれら外筒と内筒とを相互に連結する
ゴム体と、前記外筒の円周面の一部に一体に設けられて
外筒の内側に袋状に膨出するダイヤフラムと、前記ゴム
体のうちダイヤフラムと対向する位置に設けられて該ダ
イヤフラム側に向かって開口するとともに、前記外筒に
よって密閉されるチャンバー部と、断面略U字状に曲折
形成されて、前記チャンバー部の開口縁部に嵌合するこ
とでチャンバー部をゴム体側の第1の液室と外筒側の第
2の液室とに仕切る仕切板と、前記ゴム体のうち内筒を
はさんでチャンバー部と反対側の円周方向に沿って形成
されて、前記第1の液室と第2の液室とを相互に連通さ
せるオリフィス通路とを備えてなり、前記第1,第2の
液室に封入された液体を、前記外筒と内筒との径方向の
相対変位に基づいてオリフィス通路を介して相互に流動
させる一方、前記第2の液室の容積変化をダイヤフラム
の弾性変形によって許容するようにした液体封入式防振
マウントにおいて、前記ダイヤフラムは、外筒側からの
深さの最深部での深さ寸法が前記内筒の軸方向にけるダ
イヤフラムの幅寸法よりも大きく設定され、かつ内筒の
軸心と直交しつつダイヤフラムの幅寸法を二等分する
を対称中心として左右非対称に形成されていることを
特徴としている。
【0012】
【作用】この構造によると、ダイヤフラムを積極的に左
右非対称の形状とすることによって、第2の液室の液圧
上昇によって例えばダイヤフラムが繰り返し変形する場
合にも、必ず同じ位置から変形が開始されて常に一様の
変形状態となることから、ダイヤフラムの変形時の挙動
が安定し、その結果としてダイヤフラムが変形しやすく
なってダイヤフラム全体のばね定数を下げることができ
る。
【0013】
【実施例】図1および図2は本発明の一実施例を示す図
で、図5,6と共通する部分には同一符号を付してあ
る。
【0014】図1,2に示すように、外筒1に対して加
硫接着により予め一体に固定されたダイヤフラム26
は、従来と同様に外筒1の内側に袋状に膨出していると
ともに、その最深部における深さ寸法Dは幅寸法Wより
も大きくなるように設定されている。そして、図1に示
すように、ダイヤフラム26のうち特にその底壁部26
cから一方の側壁部にかかる部分が緩やかに湾曲しつつ
傾斜する斜壁部26bとなって内筒2の軸方向の一方側
に片寄った形状となっており、内筒2の軸心と直交しつ
つダイヤフラム26の幅寸法を二等分する中心の平面
を基準とした場合に、この中心平面Lを対称中心として
ダイヤフラム26が左右非対称となっている。
【0015】したがって、本実施例構造によると、図
1,2に示したダイヤフラム26の形状からして側壁部
26aよりも斜壁部26bの方が変形しやすいことか
ら、ダイヤフラム26と仕切板8とで仕切られた第2の
液室10の液圧が上昇した場合には、図1に仮想線で示
すように常にダイヤフラム26のうち斜壁部26bから
変形が開始されて、その変形が徐々に側壁部26a側に
進行するようになる。
【0016】そして、上記のようにダイヤフラム26の
変形時の変形開始位置が一定位置に定まることによっ
て、ダイヤフラム26が繰り返し変形した場合にも常に
一定の変形状態となってダイヤフラム26の変形時の挙
動が安定する。
【0017】その結果、ダイヤフラム26全体としてみ
れば変形しやすいものとなって相対的にばね定数が小さ
くなり、従来と比べてロスファクターのピークレベルが
高くなって振動減衰性能が向上することになる。
【0018】また、図3に示すように、ダイヤフラム3
6の側壁部36aの肉厚t1をその斜壁部36bの肉厚
t2よりも小さくすれば、ダイヤフラム36が一段と変
形しやすいものとなる。
【0019】図4は本発明の他の実施例を示す図で、こ
の実施例では、中心平面Lを対称中心とした場合のダイ
ヤフラム46の形状は第1実施例ほど左右非対称の度合
が大きくないものの、一方の側壁部46a側の肉厚t3
と他方の側壁部46b側の肉厚t4とが相違しており、
これによって結果的には中心平面Lを対称中心として左
右非対称の形状となっている。本実施例の場合にも第1
の実施例と同様の作用効果が得られる。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ダイヤフ
ラムのうち、外筒側からの深さの最深部での深さ寸法が
内筒の軸方向におけるダイヤフラムの幅寸法よりも大き
く形成され、しかも内筒の軸心と直交しつつダイヤフラ
ムの幅寸法を二等分する平面を対称中心としてダイヤフ
ラムが左右非対称に形成されていることから、ダイヤフ
ラムの最深部での深さ寸法が幅寸法よりも大きいにもか
かわらず、変形時の挙動が安定化してダイヤフラム全体
としては従来のものより変形しやすいものとなる。その
結果、ダイヤフラムのばね定数を低くおさえることがで
き、ロスファクターのピークレベルを高めて振動減衰性
能を一段と向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図で、図2のa−a線
に沿う拡大断面図。
【図2】図1のb−b線に沿う断面図。
【図3】図1に示すダイヤフラムの他の形態を示す要部
拡大断面図。
【図4】本発明の他の実施例を示す要部拡大断面図。
【図5】従来の液体封入式防振マウントの一例を示す断
面図。
【図6】図5のc−c線に沿う断面図。
【図7】図5に示す防振マウントのゴム体と仕切板との
関係を示す分解斜視図。
【図8】図6の要部拡大説明図。
【図9】ダイヤフラムの他の形状を示す要部拡大断面
図。
【符号の説明】
1…外筒 2…内筒 3…ゴム体 7…チャンバー部 8…仕切板 9…第1の液室 10…第2の液室 13…オリフィススリーブ 14…オリフィス通路 26…ダイヤフラム 26b…斜壁部 36…ダイヤフラム 46…ダイヤフラム D…深さ寸法 L…中心平面(対称中心) W…幅寸法

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外筒と内筒との間に介装されてこれら外
    筒と内筒とを相互に連結するゴム体と、前記外筒の円周
    面の一部に一体に設けられて外筒の内側に袋状に膨出す
    るダイヤフラムと、前記ゴム体のうちダイヤフラムと対
    向する位置に設けられて該ダイヤフラム側に向かって開
    口するとともに、前記外筒によって密閉されるチャンバ
    ー部と、断面略U字状に曲折形成されて、前記チャンバ
    ー部の開口縁部に嵌合することでチャンバー部をゴム体
    側の第1の液室と外筒側の第2の液室とに仕切る仕切板
    と、前記ゴム体のうち内筒をはさんでチャンバー部と反
    対側の円周方向に沿って形成されて、前記第1の液室と
    第2の液室とを相互に連通させるオリフィス通路とを備
    えてなり、 前記第1,第2の液室に封入された液体を、前記外筒と
    内筒との径方向の相対変位に基づいてオリフィス通路を
    介して相互に流動させる一方、前記第2の液室の容積変
    化をダイヤフラムの弾性変形によって許容するようにし
    た液体封入式防振マウントにおいて、 前記ダイヤフラムは、外筒側からの深さの最深部での深
    さ寸法が前記内筒の軸方向におけるダイヤフラムの幅寸
    法よりも大きく設定され、かつ内筒の軸心と直交しつつ
    ダイヤフラムの幅寸法を二等分する平面を対称中心とし
    て左右非対称に形成されていることを特徴とする液体封
    入式防振マウント。
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