JP3211911U - 穴開けパンチ、パンチ付き綴じ具および、ファイル - Google Patents
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Abstract
【課題】パイプ式綴じ具に着脱可能で、既存のパイプ式綴じ具にも容易に用いることができて、パイプ式綴じ具のユーザの利便性の向上を図ることのできる穴開けパンチ、パンチ付き綴じ具および、ファイルを提供する。【解決手段】穴開けパンチ1は、互いに間隔をおいて配置された一対の側板および、側板間に延びる二本のパイプを有するパイプ式綴じ具に着脱可能であり、パンチ穴4もしくはパンチ刃5のどちらか一方が設けられるとともに、パイプ式綴じ具の一対の側板の少なくとも一方にその外側から取り付けることのできるアタッチメントベース2と、アタッチメントベースのパンチ穴もしくはパンチ刃に対応する位置にそれぞれパンチ刃もしくはパンチ穴の他方が設けられ、アタッチメントベース2に対し、パイプ式綴じ具の側板とは逆側で離隔・接近変位する可動プレート3とを有してなる。【選択図】図1
Description
この考案は、互いに間隔をおいて配置された一対の側板および、それらの側板間に延びる二本のパイプを有するパイプ式綴じ具に綴じ込むための、用紙への二つの綴じ穴の形成に用いられる穴開けパンチ、パンチ付き綴じ具および、ファイルに関するものであり、特には、穴開けパンチを当該パイプ式綴じ具に着脱可能として、そのユーザの利便性の向上を図ることのできる技術を提案するものである。
この種のいわゆる二穴タイプの穴開けパンチで、綴じ具やファイルと関連付けたものとして、従来は、特許文献1〜3に記載されたものがある。
特許文献1には、その図1及び2等に示されているように、「ファイル本体1に固定される基部6、基部6に対して開閉自在な揺動部7、揺動部7に対して移動し開閉自在な蓋部8からなるパンチ付き綴具5と、先頭部が穿孔刃10である穿孔兼用綴じ棒9と、蓋部8と揺動部7とで形成する穿孔紙片貯留部31と、揺動部7に開けられ穿孔兼用綴じ棒9が突入するための穿孔用穴30と、閉位置を定めるストッパ16と、基部6に対する閉位置で揺動部7を係合する係合手段とからなり、パンチと同時に綴じ込み穿孔紙片を貯留する」ものが開示されている。
特許文献1には、その図1及び2等に示されているように、「ファイル本体1に固定される基部6、基部6に対して開閉自在な揺動部7、揺動部7に対して移動し開閉自在な蓋部8からなるパンチ付き綴具5と、先頭部が穿孔刃10である穿孔兼用綴じ棒9と、蓋部8と揺動部7とで形成する穿孔紙片貯留部31と、揺動部7に開けられ穿孔兼用綴じ棒9が突入するための穿孔用穴30と、閉位置を定めるストッパ16と、基部6に対する閉位置で揺動部7を係合する係合手段とからなり、パンチと同時に綴じ込み穿孔紙片を貯留する」ものが開示されている。
特許文献2には、「ファイルの表紙等のカバー体に取り付けられるパンチであって、カバー体の一方の主面に配設されるベース体と、前記ベース体に配設されたパンチ体とを備え、前記カバー体は、弾力性を有するシート状であり、前記ベース体は、配設されたカバー体に接合するカバー体接合面を備え、且つ、パンチ体を回動自在に取り付けるための枢支部を備え、前記パンチ体は、ベース体に回転自在に取り付けるための枢支部を備え、前記パンチ体は、ベース体の被穿孔材に向けて接近するように形成され且つ被穿孔材を穿孔するパンチ刃がベース体に向けて突設され、ベース体は、前記パンチ刃を挿入する穿孔穴が形成されたダイ部が設けられ、穿孔穴は、ベース体の厚さ方向に穿設され、且つ穿孔方向の先であって穿孔穴の少なくとも一部を覆うかす受け体が配設され、前記かす受け体は、カバー体のベース体に取り付けられる領域に隣接した領域より突き出し設けられ、カバー体の一部により形成され、ベース体に取り付けられたカバー体のかす受け体が、穿孔穴の外から穿孔穴の穴内に進入し、穿孔穴の少なくとも一部を覆うようにカバー体に形成され、撓めて滞留したかすを外に取出せるように形成された、パンチ」が記載されている。
また、特許文献3には、その図1に示されているように、「2穴をあけた用紙(1)を綴じる綴じ具(2)及び用紙(1)に2穴をあける薄形パンチ(4)を、表紙(3)の内面に取付けてなることを特徴とするファイリング用具」が提案されている。
特許文献1に記載されたパンチ付きファイルでは、穴開けパンチは、パイプ式綴じ具の一部として取り外しできずに設けられたものであるから、そのようなパンチ式綴じ具を取り付けることが可能なファイルにしか適用することができない。加えて、その穴開けパンチのみを既存のパイプ式綴じ具に後付けとして使用することはできない。
特許文献2及び3に記載された穴開けパンチはいずれも、ファイルの表紙の一部に設けられる点で共通し、綴じ具自体に取り付けられるものではない。またこの場合、穴開けパンチを表紙に固定するための、表紙へのハトメ穴や凹部の形成といったような表紙の加工が必要になり、既存のファイルに容易に適用できるとは言い難い。
この考案は、従来技術が抱えるこのような問題に対処するべくなされたものであり、その目的とするところは、パイプ式綴じ具に着脱可能で、既存のパイプ式綴じ具にも容易に用いることができて、ユーザの利便性の向上を図ることのできる穴開けパンチ、パンチ付き綴じ具および、ファイルを提供することにある。
この考案の穴開けパンチは、互いに間隔をおいて配置された一対の側板および、それらの側板間に延びる二本のパイプを有するパイプ式綴じ具に着脱可能であり、パンチ穴もしくはパンチ刃の一方が設けられて、パイプ式綴じ具の一対の側板の少なくとも一方にその外側から取り付けることのできるアタッチメントベースと、アタッチメントベースの前記パンチ穴もしくはパンチ刃に対応する位置にパンチ刃もしくはパンチ穴の他方が設けられ、アタッチメントベースに対し、パイプ式綴じ具の側板とは逆側で離隔・接近変位する可動プレートとを有してなるものである。
ここで、この考案の穴開けパンチでは、アタッチメントベースが、パイプ式綴じ具の側板の外面と平行に配置されるベースプレート部と、ベースプレート部の周縁部分からパイプ式綴じ具の側板側に向けて立設されて、前記側板の側面の少なくとも一部を取り囲むベース側壁部とを含んで構成されてなるものであることが好ましい。
この場合においては、前記ベース側壁部の内側に、パイプ式綴じ具の側板の内面に引っ掛かる係合爪を設けることが好ましい。
この場合においては、前記ベース側壁部の内側に、パイプ式綴じ具の側板の内面に引っ掛かる係合爪を設けることが好ましい。
またここで、この考案の穴開けパンチでは、アタッチメントベースまたは可動プレートのいずれか一方に、他方側に向けて突出する凸部を設けるとともに、他方に、前記凸部が入り込んで係合する凹部を設けることが好ましい。
特に、アタッチメントベースに前記凸部を設けるとともに、可動プレートに前記凹部を設け、アタッチメントベース上の前記凸部が、用紙の所定の箇所に綴じ穴を開けるに当たりアタッチメントベースと可動プレートとの間にセットされる用紙に当接して、アタッチメントベースと可動プレートとの間での用紙の適切な配置を補助する位置に存在することがより一層好適である。
特に、アタッチメントベースに前記凸部を設けるとともに、可動プレートに前記凹部を設け、アタッチメントベース上の前記凸部が、用紙の所定の箇所に綴じ穴を開けるに当たりアタッチメントベースと可動プレートとの間にセットされる用紙に当接して、アタッチメントベースと可動プレートとの間での用紙の適切な配置を補助する位置に存在することがより一層好適である。
なお、アタッチメントベースは、可動プレートと向き合う側に、用紙に綴じ穴を開けるに当たり用紙に接触する接触面を有するとともに、その少なくとも一部で可動プレート側に浮き上がって前記接触面との間で用紙を挟む紙押さえ部を有することが好ましい。
そしてまた、この考案の穴開けパンチでは、アタッチメントベースと可動プレートとがそれぞれ別個の部材であって、それらが相互に、軸部及び軸受部によるヒンジで連結されていることが好ましい。
あるいは、アタッチメントベースと可動プレートとが一体的に形成されており、それらのアタッチメントベースと可動プレートとの境界に、他の箇所より厚みの薄い易変形箇所が設けられ、当該易変形箇所でアタッチメントベースと可動プレートとが折り返し可能に構成されていることが好ましい。
あるいは、アタッチメントベースと可動プレートとが一体的に形成されており、それらのアタッチメントベースと可動プレートとの境界に、他の箇所より厚みの薄い易変形箇所が設けられ、当該易変形箇所でアタッチメントベースと可動プレートとが折り返し可能に構成されていることが好ましい。
この考案のパンチ付き綴じ具は、互いに間隔をおいて配置された一対の側板および、それらの側板間に延びる二本のパイプを有するパイプ式綴じ具と、上記のいずれかの穴開けパンチとを有し、一対の側板の少なくとも一方に前記穴開けパンチが取り付けられてなるものである。
また、この考案のファイルは、表表紙、裏表紙ならびに、それらの表表紙及び裏表紙の相互間に跨る背表紙を含む表紙体と、上記のパンチ付き綴じ具とを有し、背表紙の内側に、前記パンチ付き綴じ具のパイプ式綴じ具が設けられてなるものである。
この考案の穴開けパンチによれば、パイプ式綴じ具の一対の側板の少なくとも一方にその外側から取り付けることのできるアタッチメントベースと、アタッチメントベースに対して離隔・接近変位する可動プレートとを有し、パイプ式綴じ具に着脱可能としたことにより、当該パイプ式綴じ具に綴じ込もうとする用紙に、その綴じ込みに先立って容易に綴じ穴を開けることができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。また、既存のパイプ式綴じ具にも容易に用いることができる。
以下に図面に示すところに基き、この考案の実施の形態について詳細に説明する。
図1、2に例示する穴開けパンチ1は、用紙に二つの綴じ穴を開けるための、いわゆる二穴パンチと称され得るものであって、後述するようにパイプ式綴じ具の一対の側板の少なくとも一方にその外側から取り付けることのできるアタッチメントベース2と、アタッチメントベース2に連結されて、アタッチメントベース2に対して離隔変位および接近変位することが可能な略平板状の可動プレート3とを有してなる。
図1、2に例示する穴開けパンチ1は、用紙に二つの綴じ穴を開けるための、いわゆる二穴パンチと称され得るものであって、後述するようにパイプ式綴じ具の一対の側板の少なくとも一方にその外側から取り付けることのできるアタッチメントベース2と、アタッチメントベース2に連結されて、アタッチメントベース2に対して離隔変位および接近変位することが可能な略平板状の可動プレート3とを有してなる。
ここでは、アタッチメントベース2に、規格に基く距離で互いに離れて位置する円形の二個のパンチ穴4を設けるとともに、可動プレート3に、前記パンチ穴のそれぞれに対応する位置で、先端面が所定の鋭利な凹凸面に形成された実質的に円柱状の二個のパンチ刃5を設けているも、図示は省略するが、これとは逆に、アタッチメントベースにパンチ刃を設けるとともに可動プレートにパンチ穴を設けることも可能である。
なお図1は、アタッチメントベース2から可動プレート3を離隔させて大きく開いた状態を示し、また図2は、アタッチメントベース2に可動プレート3を接近ないし接触させた状態を示す。図1に示す可動プレート3の開放状態で、アタッチメントベース2と可動プレート3との間に所定の用紙を配置し、そこから可動プレート3を移動させて図2に示すようにアタッチメントベース2に接近させることで、パンチ刃5がパンチ穴4内に入り込んで、そこに挟み込まれた用紙に二個の綴じ穴を開けることができる。
ここにおいて、この実施形態の穴開けパンチ1は、図3、4に示すようにパイプ式綴じ具21に着脱可能なものである。
このパイプ式綴じ具21は具体的には、金属製で、図5、6に示すように、互いに間隔をおいて配置された一対の側板22、23と、それらの側板22、23のそれぞれに各端部で連結されて、側板22、23間で直線状に延びる円筒状の二本のパイプ24、25を有してなり、ここでは両開きタイプのものとしている。パイプ式綴じ具21の各パイプ24、25は、外筒および、その内側で延びる内側ロッドからなり、また各側板22、23は、留め具として機能する外側板状部分と、パイプ24、25の外筒または内側ロッドに連結された内側板状部分とで構成されている。
このパイプ式綴じ具21は具体的には、金属製で、図5、6に示すように、互いに間隔をおいて配置された一対の側板22、23と、それらの側板22、23のそれぞれに各端部で連結されて、側板22、23間で直線状に延びる円筒状の二本のパイプ24、25を有してなり、ここでは両開きタイプのものとしている。パイプ式綴じ具21の各パイプ24、25は、外筒および、その内側で延びる内側ロッドからなり、また各側板22、23は、留め具として機能する外側板状部分と、パイプ24、25の外筒または内側ロッドに連結された内側板状部分とで構成されている。
パイプ式綴じ具21を開いて用紙を綴じるには、図6に示すように、側板22、23の少なくとも一方の外側板状部分をなす留め具を外し、側板22、23のそれぞれの内側板状部分に連結された外筒と内側ロッドとを分解し、パイプ24、25の外筒を用紙の綴じ穴に通すことにより行うことができる。かかるパイプ式綴じ具21は公知であり、ここでのその詳細な説明は省略する。
このようなパイプ式綴じ具21に着脱可能とするため、図示の穴開けパンチ1では、アタッチメントベース2が、図7にそれ単独で示すように、パイプ式綴じ具21の側板22もしくは23の外面と平行に配置される、平面視が略長方形の平板状のベースプレート部6と、略長方形のベースプレート部6の一方の短辺から一方の長辺を経て他方の短辺に到るまでの周縁部分にわたって該周縁部分からパイプ式綴じ具21の側板22もしくは23側に向けて立ち上がるように設けられて、前記側板22もしくは23の側面の対応する部分を取り囲むベース側壁部7とを含むものとしている。
さらにここでは、図7(c)に示すところから解かるように、アタッチメントベース2のベース側壁部7の縁部で、上記の長辺の短辺寄りの二箇所および、上記の各短辺の互いに間隔をおいた二箇所に、それらの各箇所から内側に突き出て、パイプ式綴じ具21の側板22、23の内面に引っ掛かる薄板片状の係合爪8を設けている。
さらにここでは、図7(c)に示すところから解かるように、アタッチメントベース2のベース側壁部7の縁部で、上記の長辺の短辺寄りの二箇所および、上記の各短辺の互いに間隔をおいた二箇所に、それらの各箇所から内側に突き出て、パイプ式綴じ具21の側板22、23の内面に引っ掛かる薄板片状の係合爪8を設けている。
これにより、穴開けパンチ1をパイプ式綴じ具21に取り付けるに当たり、アタッチメントベース2を、パイプ式綴じ具21の側板22もしくは23の上方側からそれと平行に、側板22もしくは23側に変位させると、アタッチメントベース2のベースプレート部6がパイプ式綴じ具21の側板22もしくは23の外面に沿って配置されると同時に、アタッチメントベース2のベース側壁部7が側板22もしくは23の側面を覆う。この際にベース側壁部7の係合爪8が側板22もしくは23の内面に引っ掛かることで、アタッチメントベース2が側板22もしくは23に固定されて保持される。穴開けパンチ1をパイプ式綴じ具21から取り外す場合は、上述したところとは逆に、アタッチメントベース2を、パイプ式綴じ具21の側板22もしくは23から上方側に向けて引き抜く。
なお、このパイプ式綴じ具21の各側板22、23は実質的に同形状をなすものであり、アタッチメントベース2は、それらの側板22、23のいずれにも取り付けることができる。
なお、このパイプ式綴じ具21の各側板22、23は実質的に同形状をなすものであり、アタッチメントベース2は、それらの側板22、23のいずれにも取り付けることができる。
ここでは、パイプ式綴じ具21は、ファイル41に取り付けられて設けられている。ファイル41は、上述したパイプ式綴じ具21の他、表表紙42と、裏表紙43と、表表紙42及び裏表紙43の相互間に跨ってそれらを連結する背表紙44とを含む表紙体45を具えるものであり、背表紙44の内側にパイプ式綴じ具21が取り付けられている。
穴開けパンチ1は、パイプ式綴じ具21に取り付けられたときに、ファイル41を確実に閉じることのできるほど厚みの薄いものとすることが好適である。
穴開けパンチ1は、パイプ式綴じ具21に取り付けられたときに、ファイル41を確実に閉じることのできるほど厚みの薄いものとすることが好適である。
なお、上述したような穴開けパンチ1は、パイプ式綴じ具21に取り付けられた状態で、用紙への綴じ穴の形成に用いることも可能であるが、パイプ式綴じ具21から取り外し、机その他の所定の表面上で、綴じ穴形成に用いることが好ましい。設計によっては、一度に二枚以上の用紙に綴じ穴を開けることもできる。
ところで、図示の穴開けパンチ1は、主として樹脂材料からなるプラスチック製のものであるが、アタッチメントベース2と可動プレート3とがそれぞれ別個の部材であり、特にそれらが相互に別種の樹脂材料により構成されている。このことは、パンチ刃5を有する可動プレート3は硬質の樹脂材料として良好な穿孔を実現する一方、アタッチメントベース2には安価な樹脂材料を用いて材料費の低減を達成できる点で好ましい。あるいは、パンチ刃は、可動プレートもしくはアタッチメントベースとは別個の部材として、それとは別種の硬質等の樹脂材料からなるパンチ刃部材とすることもできる。この場合、当該パンチ刃部材は、可動プレートもしくはアタッチメントベースに対して、圧入もしくは接着剤の使用その他の種々の固定手法により取り付けることができる。
そしてこの場合、アタッチメントベース2と可動プレート3とは、それらとは別部品としての金属製等の軸部又は、それらの少なくとも一方に一体形成された軸部を、それらの両方又は他方に一体形成された軸受け部2a、3aで保持させることにより、ヒンジ連結することができる。このことによれば、アタッチメントベース2及び可動プレート3のそれぞれの縁部に設けられた軸受け部2a、3aが、図示しない軸部の周りで回動して、可動プレート3をアタッチメントベース2に対して離隔・接近変位させることができる。
図示の実施形態のように、軸部を、アタッチメントベース2ないし可動プレート3と一体形成する場合は、図面に示すところからは明らかではないが、軸受け部2a、3aの周方向の一部を軸線方向に沿ってくり貫いたスリットを設け、そのスリットから軸受け部2a、3aの内部に軸部を嵌め込み可能とすることができる。
図示の実施形態のように、軸部を、アタッチメントベース2ないし可動プレート3と一体形成する場合は、図面に示すところからは明らかではないが、軸受け部2a、3aの周方向の一部を軸線方向に沿ってくり貫いたスリットを設け、そのスリットから軸受け部2a、3aの内部に軸部を嵌め込み可能とすることができる。
但し、アタッチメントベースおよび可動プレートは、互いに同種の樹脂材料からなるものとすることもでき、さらにこの場合、図示しないが、アタッチメントベースと可動プレートとを一体に形成することも可能である。一体もののアタッチメントベースと可動プレートとは、たとえば、それらの境界に、他の箇所より厚みの薄い易変形箇所を直線状に設けることにより、その易変形箇所でアタッチメントベースと可動プレートとを折り返し可能とすることができる。それにより、アタッチメントベースに対する可動プレートの離隔・接近変位を実現することができる。
この実施形態の穴開けパンチ1では、主として、可動プレート3をアタッチメントベース2側に接近させてそれに重ね合わせた際に可動プレート3がアタッチメントベース2から意図せずに離隔することを防止するロック機能を付与するため、アタッチメントベース2の、可動プレート3側の表面に、該表面から突出する平面視で直線状の凸部9を設けるとともに、可動プレート3の、アタッチメントベース2側の表面に、少なくとも該表面から窪む凹部、ここでは可動プレート3を貫通する平面視で略「U」字状の凹部10を設けている。可動プレート3をアタッチメントベース2上に重ね合わせると、凸部9が凹部10内に入り込んで係合し、アタッチメントベース2からの可動プレート3の意図しない開きを防止することができる。凸部9の先端には、凹部10内に入り込んだ際に引っ掛かる係合突起を側方に突出させて設けている。
なお、アタッチメントベースに凹部を設け、可動プレートに凸部を設けることも可能であり、凹部及び凸部の形状ないし態様は上述したものに限定されない。
なお、アタッチメントベースに凹部を設け、可動プレートに凸部を設けることも可能であり、凹部及び凸部の形状ないし態様は上述したものに限定されない。
図示のようにアタッチメントベース2上に凸部9を設けた場合、凸部9の配設位置は、用紙の所定の箇所に綴じ穴を開けようとしてアタッチメントベースと可動プレートとの間に当該用紙をセットした際に、その用紙に凸部9が当接して、用紙が所定の箇所に綴じ穴を形成されるに適切な配置となるよう用紙のセットを補助する位置とすることが好適である。この場合、凸部9は、凹部10との協働による可動プレート3のロック機能だけでなく、綴じ穴を開けようとする用紙を適切な位置にセットする機能をも有するものとなる。
この穴開けパンチ1のアタッチメントベース2は、用紙への綴じ穴の形成時に用紙に接触する可動プレート3側表面である接触面11に、その中央域で、他の部分よりも可動プレート3側に浮き上がる位置に形成された紙押さえ部12を有する。用紙に綴じ穴を開ける際には、接触面11と紙押さえ部12との間に用紙を滑り込ませて配置することにより、可動プレート3をアタッチメントベース2に接近させることによる穿孔動作を安定して行うことができる。またここでは、紙押さえ部12の側面の中央には、用紙との中心合わせのための三角形状のガイド切欠き部12aを設けている。
紙押さえ部12に対応する可動プレート3の部分は、可動プレート3を貫通する空所14とし、可動プレート3をアタッチメントベース2に接近させた際に、紙押さえ部12が空所14に入り込む。
図示は省略するが、紙押さえ部は、アタッチメントベース側ではなく可動プレート側に設けることもでき、この場合、図示のものとは逆に、パンチ刃をアタッチメントベースに設けるとともに、パンチ穴を、紙押さえ部を有する可動プレートに設けることが好ましい。
紙押さえ部12に対応する可動プレート3の部分は、可動プレート3を貫通する空所14とし、可動プレート3をアタッチメントベース2に接近させた際に、紙押さえ部12が空所14に入り込む。
図示は省略するが、紙押さえ部は、アタッチメントベース側ではなく可動プレート側に設けることもでき、この場合、図示のものとは逆に、パンチ刃をアタッチメントベースに設けるとともに、パンチ穴を、紙押さえ部を有する可動プレートに設けることが好ましい。
なお、図示の穴開けパンチ1では、ユーザによるパイプ式綴じ具21に対する着脱を容易にするため、図8に示すように、アタッチメントベース2のベースプレート部6及びベース側壁部7の角部に、側方に大きく突き出る指掛け突出部13を設けている。
またここでは、可動プレート3の、軸受部3aとは逆側の縁部の中央部分は、他の部分に比して若干円弧状に迫り出させる一方で、アタッチメントベース2のベース側壁部7の正面の中央部分は、やや内側に入り込ませることにより、可動プレート3の当該中央部分を、可動プレート3を開く際の指掛け箇所としている。
そしてまた、この穴開けパンチ1では、図8(b)に示すように、アタッチメントベース2のベース側壁部7の正面の中央部分をアーチ状に窪ませることにより、穴開けパンチ1が取り付けられたパイプ式綴じ具21の開閉を容易にしている。
そしてまた、この穴開けパンチ1では、図8(b)に示すように、アタッチメントベース2のベース側壁部7の正面の中央部分をアーチ状に窪ませることにより、穴開けパンチ1が取り付けられたパイプ式綴じ具21の開閉を容易にしている。
可動プレート3に設けた略円柱状のパンチ刃5は、その先端面が、中央に円形の貫通孔を有するとともに、当該貫通孔から周縁側に向かうに従って高さが漸増する鋭利な山部を、円周方向に複数個所設けたものとしているが、この形状に限らず、様々な形状のパンチ刃とすることができる。
1 穴開けパンチ
2 アタッチメントベース
2a 軸受部
3 可動プレート
3a 軸受部
4 パンチ穴
5 パンチ刃
6 ベースプレート部
7 ベース側壁部
8 係合爪
9 凸部
10 凹部
11 接触面
12 紙押さえ部
12a ガイド切欠き部
13 指掛け突出部
14 空所
21 パイプ式綴じ具
22、23 側板
24、25 パイプ
41 ファイル
42 表表紙
43 裏表紙
44 背表紙
45 表紙体
2 アタッチメントベース
2a 軸受部
3 可動プレート
3a 軸受部
4 パンチ穴
5 パンチ刃
6 ベースプレート部
7 ベース側壁部
8 係合爪
9 凸部
10 凹部
11 接触面
12 紙押さえ部
12a ガイド切欠き部
13 指掛け突出部
14 空所
21 パイプ式綴じ具
22、23 側板
24、25 パイプ
41 ファイル
42 表表紙
43 裏表紙
44 背表紙
45 表紙体
Claims (10)
- 穴開けパンチであって、互いに間隔をおいて配置された一対の側板および、それらの側板間に延びる二本のパイプを有するパイプ式綴じ具に着脱可能であり、
パンチ穴もしくはパンチ刃の一方が設けられて、パイプ式綴じ具の一対の側板の少なくとも一方にその外側から取り付けることのできるアタッチメントベースと、アタッチメントベースの前記パンチ穴もしくはパンチ刃に対応する位置にパンチ刃もしくはパンチ穴の他方が設けられ、アタッチメントベースに対し、パイプ式綴じ具の側板とは逆側で離隔・接近変位する可動プレートとを有してなる穴開けパンチ。 - アタッチメントベースが、パイプ式綴じ具の側板の外面と平行に配置されるベースプレート部と、ベースプレート部の周縁部分からパイプ式綴じ具の側板側に向けて立設されて、前記側板の側面の少なくとも一部を取り囲むベース側壁部とを含んで構成されてなる請求項1に記載の穴開けパンチ。
- 前記ベース側壁部の内側に、パイプ式綴じ具の側板の内面に引っ掛かる係合爪が設けられてなる請求項2に記載の穴開けパンチ。
- アタッチメントベースまたは可動プレートのいずれか一方に、他方側に向けて突出する凸部が設けられるとともに、他方に、前記凸部が入り込んで係合する凹部が設けられてなる請求項1〜3のいずれか一項に記載の穴開けパンチ。
- 可動プレートに前記凹部が設けられ、
アタッチメントベース上で、前記凸部が、用紙の所定の箇所に綴じ穴を開けるに当たりアタッチメントベースと可動プレートとの間にセットされる用紙に当接して、アタッチメントベースと可動プレートとの間での用紙の適切な配置を補助する位置に設けられてなる請求項4に記載の穴開けパンチ。 - アタッチメントベースが、可動プレートと向き合う側に、用紙に綴じ穴を開けるに当たり用紙に接触する接触面を有するとともに、その少なくとも一部で可動プレート側に浮き上がって前記接触面との間で用紙を挟む紙押さえ部を有してなる請求項1〜5のいずれか一項に記載の穴開けパンチ。
- アタッチメントベースと可動プレートとがそれぞれ別個の部材であって、相互に、軸部及び軸受部によるヒンジで連結されてなる請求項1〜6のいずれか一項に記載の穴開けパンチ。
- アタッチメントベースと可動プレートとが一体的に形成されており、それらのアタッチメントベースと可動プレートとの境界に、他の箇所より厚みの薄い易変形箇所が設けられ、当該易変形箇所でアタッチメントベースと可動プレートとが折り返し可能に構成されてなる請求項1〜6のいずれか一項に記載の穴開けパンチ。
- 互いに間隔をおいて配置された一対の側板および、それらの側板間に延びる二本のパイプを有するパイプ式綴じ具と、請求項1〜8のいずれか一項に記載の穴開けパンチとを有し、一対の側板の少なくとも一方に前記穴開けパンチが取り付けられてなるパンチ付き綴じ具。
- 表表紙、裏表紙ならびに、それらの表表紙及び裏表紙の相互間に跨る背表紙を含む表紙体と、請求項9に記載のパンチ付き綴じ具とを有し、背表紙の内側に、前記パンチ付き綴じ具のパイプ式綴じ具が設けられてなるファイル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017002422U JP3211911U (ja) | 2017-05-30 | 2017-05-30 | 穴開けパンチ、パンチ付き綴じ具および、ファイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017002422U JP3211911U (ja) | 2017-05-30 | 2017-05-30 | 穴開けパンチ、パンチ付き綴じ具および、ファイル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3211911U true JP3211911U (ja) | 2017-08-10 |
Family
ID=59559334
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017002422U Active JP3211911U (ja) | 2017-05-30 | 2017-05-30 | 穴開けパンチ、パンチ付き綴じ具および、ファイル |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3211911U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020097086A (ja) * | 2018-12-18 | 2020-06-25 | 株式会社カネダ技研 | 穴開けパンチ |
-
2017
- 2017-05-30 JP JP2017002422U patent/JP3211911U/ja active Active
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JP2020097086A (ja) * | 2018-12-18 | 2020-06-25 | 株式会社カネダ技研 | 穴開けパンチ |
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