JP3210871B2 - 紫外線硬化性木質基材用塗料組成物及び木質基材の塗装方法 - Google Patents
紫外線硬化性木質基材用塗料組成物及び木質基材の塗装方法Info
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Description
れを防止しうるような紫外線硬化性木質基材用塗料組成
物及び木質基材の塗装方法に関し、さらに詳しくは被塗
物である木材、木質系合板への塗装時にはUV硬化によ
る速乾性が保持され、塗装後には基材(合板)の表面の
割れ(耐熱割れ)が防止され、塗装物の耐久性を向上さ
せることができる、紫外線硬化性木質基材用塗料組成物
及び木質基材の塗装方法に関する。
木質系基材には、無公害で速乾性に優れた紫外線硬化型
塗料が用いられている。
質系基材に塗布したものを、建築物のフローリング等に
用いると、比較的短期間に木質系基材の表面にひび割れ
が発生し、美観を損ねるなど耐久性に問題があった。
問題点を解決しようとするものであって、被塗物である
木材、木質系合板への塗装時には紫外線(UV)硬化に
よる速乾性が保持され、塗装後には基材(合板)の表面
の割れ(耐熱割れ)が防止され、塗装物の耐久性を向上
させることができる、紫外線硬化性木質基材用塗料組成
物及び木質基材の塗装方法を提供することを目的として
いる。
料組成物は、 (a)アクリレート紫外線硬化樹脂(好ましくはポリエス
テルアクリレート紫外線硬化樹脂、ポリウレタンアクリ
レート紫外線硬化樹脂)と、 (b)ポリイソシアネートと、 (c)石膏類およびゼオライトからなる群から選ばれた少
なくとも1種の吸水剤と、 (d)紫外線重合開始剤とを含有することを特徴としてい
る。
紫外線硬化性木質基材用塗料組成物を木質基材表面に塗
布することを特徴としている。本発明では、木質基材上
に、上記の紫外線硬化性木質基材用塗料組成物を塗布
し、次いで(a-1)エポキシアクリレート紫外線硬化型樹
脂(好ましくは芳香族系のもの)と(d)紫外線重合開始
剤とを含有する上塗り用塗料組成物(B)を塗布すること
が望ましい。
系合板への塗装時にはUV硬化による速乾性が保持さ
れ、塗装後には基材(合板)の表面の割れ(耐熱割れ)
が防止され、塗装物の耐久性を向上させることができる
紫外線硬化性木質基材用塗料組成物及び該塗料組成物を
用いた木質基材の塗装方法が提供される。
木質基材用塗料組成物及び木質基材の塗装方法につい
て、具体的に説明する。
(a)アクリレート紫外線硬化樹脂(以下、アクリレート
系紫外線硬化樹脂とも言う。)と、(b)ポリイソシアネ
ートと、(c)特定の吸水剤と、(d)紫外線重合開始剤と、
が含有されている。
ト系紫外線硬化樹脂)(a)としては、脂肪族系、芳香族
系の何れであってもよく、ウレタンアクリレート紫外線
硬化型樹脂(ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹
脂)、エポキシアクリレート紫外線硬化型樹脂(エポキ
シアクリレート系紫外線硬化型樹脂)、ポリエステルア
クリレート紫外線硬化型樹脂(ポリエステルアクリレー
ト系紫外線硬化型樹脂)、ポリエステルアクリレート系
紫外線硬化型樹脂以外の不飽和ポリエステル紫外線硬化
型樹脂(不飽和ポリエステル系紫外線硬化型樹脂)、ポ
リエーテルアクリレート紫外線硬化型樹脂(ポリエーテ
ルアクリレート系紫外線硬化型樹脂)などが挙げられ、
ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂、ポリエステ
ルアクリレート系紫外線硬化型樹脂が好ましく用いられ
る。
(a)には、各樹脂のベースレジンである光重合性オリゴ
マーの他、通常光重合性モノマーが含まれている。光重合性オリゴマー ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂では、主成分
(ベースレジン)の光重合性オリゴマーとしてウレタン
アクリレートが用いられる。このウレタンアクリレート
は、たとえばジイソシアネート類とポリオール類とヒド
ロキシアクリレート類とを反応させることによって得ら
れ、分子中に官能基としてアクリロイル基(CH2 =C
HCO−)とウレタン結合(−NH・COO−)を有す
るプレポリマー(オリゴマー)である。
は、ヘキサメチレンジイソシアネート[HDI]、イソ
ホロンジイソシアネート[IPDI]、メチレンビス
(4-シクロヘキシルイソシアネート)[HMDI]、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート[TMHMD
I]、トリレンジイソシアネート[TDI]、4,4-ジフ
ェニルメタンジイソシアネート[MDI]、キシリレン
ジイソシアネート[XDI]などが挙げられる。
(プロピレンオキサイド)ジオール、ポリ(プロピレン
オキサイド)トリオール、ポリ(テトラメチレンオキサ
イド)ジオール、エトキシ化ビスフェノールAなどが挙
げられる。
的には、2-ヒドロキシエチルアクリレート[HEA]、
2-ヒドロキシエチルメタクリレート[HEMA]、2-ヒ
ドロキシプロピルアクリレート[HPA]、グリシドー
ルジメタクリレート[GDMA]、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート[PETA]などが挙げられる。
型塗料では、光重合性オリゴマーとしてエポキシアクリ
レートが用いられる。このエポキシアクリレートは、エ
ピクロルヒドリン等のエポキシ化合物とアクリル酸また
はメタクリル酸との反応により合成される。
は、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとアクリル
酸との反応により合成されるビスフェノールA型エポキ
シアクリレート、ビスフェノールSとエピクロルヒドリ
ンとアクリル酸との反応により合成されるビスフェノー
ルS型エポキシアクリレート、ビスフェノールFとエピ
クロルヒドリンとアクリル酸との反応により合成される
ビスフェノールF型エポキシアクリレート、フェノール
ノボラックとエピクロルヒドリンとアクリル酸との反応
により合成されるフェノールノボラック型エポキシアク
リレートなどが挙げられる。
線硬化型樹脂では、ベースレジンの光重合性オリゴマー
としてポリエステルアクリレートが用いられる。このポ
リエステルアクリレートは、ジオールもしくはポリオー
ルと2塩基酸との反応により合成したポリエステルの骨
格に残った水酸基に、アクリル酸を縮合して得られる。
的には、無水フタル酸とプロピレンオキサイドとアクリ
ル酸との反応により合成されるアクリレート、アジピン
酸と1,6-ヘキサンジオールとアクリル酸との反応により
合成されるアクリレート、トリメリット酸とジエチレン
グリコールとアクリル酸との反応により合成されるアク
リレートなどが挙げられる。
ート系紫外線硬化型樹脂以外の不飽和ポリエステル系紫
外線硬化型樹脂に含まれる光重合性オリゴマーとして
は、具体的には、1,2-プロピレングリコールと無水フタ
ール酸と無水マレイン酸とからなる不飽和ポリエステ
ル;トリメチロールプロパンジアリルエーテル(TMP
DA)、トリメチロールプロパントリアリルエーテル
(TMPTAE)、トリアリルイソシアネート、ジアリ
ルフタレート等のアリル基含有化合物とスチレンとが配
合された不飽和ポリエステルなどが挙げられる。
木質基材用塗料組成物全体の量100重量部中に、10
〜95重量部、好ましくは40〜90重量部となるよう
な量で用いられる。
リルモノマーである。アクリルモノマーとしては、具体
的には、2-エチルヘキシルアクリレート、フェノキシエ
チルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレー
ト、ブトキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、メチルトリグリコールアクリレート、
イソデシルアクリレート等の単官能モノマー;1,4-ブタ
ンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレング
リコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ
アクリレート等の2官能モノマー;トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
等の多官能モノマーなどが挙げられる。これらの光重合
性モノマーは、1種または2種以上組合わせて用いるこ
とができる。
質基材用塗料組成物全体の量100重量部中に、0〜7
0重量部、好ましくは0〜50重量部となるような量で
用いられる。
は、木質表面のOH基とウレタン結合により木質表面と
反応して木質表面と樹脂とを接着し、また樹脂を硬化さ
せる働きなどを有し、このようなポリイソシアネートと
しては、芳香族系、脂肪族系の何れであってもよく、具
体的にはトリレンジイソシアネート(TDI)、メチレ
ンビスフェニルイソシアネート(MDI)、ヘキサメチ
レンジイソシアネート(HDI)、キシリレンジイソシ
アネート(XDI)、4,4−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート(N
DI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、トジ
ンジイソシアネート(TODI)、キシレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びその変性
物、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添化
MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)な
どの他、これらのイソシアネートをベースにアルコール
が付加したものや、これらのイソシアネートの2〜3量
体(オリゴマー)が挙げられる。このイソシアネートオ
リゴマーでは、活性NCO基の量は、5〜25%程度で
あることが好ましい。
は2種以上組み合わせて用いることができる。このポリ
イソシアネート(b)は、紫外線硬化性木質基材用塗料組
成物全体の量100重量部中に、1〜30重量部、好ま
しくは3〜10重量部となるような量で用いられる。
(例:木材の導管部)を塞ぐためか、半水石膏などの吸
水性のためか、あるいは木質表面の含水率(吸水率)を
一定に保持するためかその理由は定かではないが、この
ような吸水剤を含有する紫外線硬化性木質基材用塗料組
成物は、木材等の被塗物表面への付着性や表面のザラツ
キ防止能等の点で優れており、このような吸水剤(c)と
して、好ましくは、石膏類(無水石膏、半水石膏、結晶
石膏)のうちの特に無水石膏、半水石膏の他、ゼオライ
ト等が挙げられる。これらのうちでは、石膏類の無水石
膏と半水石膏、及びゼオライトが得られる塗膜の塗装面
への付着性向上やザラツキ防止能等の点で特に好ましく
用いられる。これらの吸水剤は、1種または2種以上組
み合わせて用いることができる。
成物中には、上記吸水剤は、通常、0.1〜20重量
%、好ましくは0.5〜5重量%の量で含有されている
ことが好ましい。
としては、特に制限はなく、従来公知のものを用いるこ
とができ、具体的には、例えば、ベンゾイン、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げら
れる。これらの紫外線重合開始剤は、単独で、または組
合わせて用いることができる。
性木質基材用塗料組成物全体の量100重量部中に、1
〜10重量部、好ましくは1〜5重量部となるような量
で用いられる。
マー、モノマーと共重合可能な各種モノマー(例:上記
以外のアクリルモノマー、ビニルモノマー)の他、従来
より公知の添加剤(例:体質顔料、溶剤、レベリング
剤、消泡剤など)が配合されていてもよい。
石、タルクなどが挙げられる。この体質顔料は、紫外線
硬化性木質基材用塗料組成物全体の量100重量部中
に、0〜50重量部、好ましくは1〜40重量部となり
ような量で用いられる。
素類(例:キシレン、トルエン)、ケトン類(例:メチ
ルイソブチルケトン(MIBK))、エステル類(例:
酢酸エチル、酢酸イソブチル)などの各種有機溶剤が挙
げられる。
組成物全体の量100重量部中に、0〜70重量部、好
ましくは0〜40重量部となるような量で用いられる。
レベリング剤、消泡剤などの添加剤の合計量は、紫外線
硬化性木質基材用塗料組成物全体の量100重量部中
に、0〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部となり
ような量で用いられる。
組成物は、上述したような光重合性オリゴマー、光重合
性モノマー、紫外線重合開始剤(光開始剤)、吸水剤、
体質顔料、溶剤などを混合することにより、得ることが
できる。このような塗料組成物は、使用時に全成分を混
合して用いてもよく、予め全成分あるいは1部の成分を
混合し保存・取扱い等を行ってもよい。例えば、該紫外
線硬化性木質基材用塗料組成物を構成する全成分中の任
意の成分を適宜組み合わせで2個以上に分包して保存・
取扱い等を行い、使用時にこれら分包を一緒にして用い
てもよい。例えば、本発明の紫外線硬化性木質基材用塗
料組成物がポリウレタンアクリレート系の場合では、硬
化剤のポリイソシアネートと、主剤のポリオール等の成
分とに分包し、2液型として保存・取扱い等を行い、使
用時にこれらを一定量比で配合して用いることができ
る。
材、木質系合板等の木質基材上に、通常、予め着色用ス
テイン組成物を塗布し乾燥・硬化した後、上記紫外線硬
化性木質基材用塗料組成物(A)、好ましくは芳香族系の
紫外線硬化性木質基材用塗料組成物を、1回以上塗布す
る。
ば、木材、木質系合板等の多孔質部材表面に、予め着色
用ステイン組成物を塗布し乾燥・硬化した後、この紫外
線硬化性木質基材用塗料組成物(A)を塗布し、通常UV
硬化させた後、上記アクリレート系紫外線硬化樹脂(a)
のうちの(a-1)エポキシアクリレート系さらに好ましく
は芳香族系のエポキシアクリレート系紫外線硬化型樹脂
と、(d)紫外線重合開始剤とを含有する上塗り用塗料組
成物(B)を塗布しUV硬化させることが望ましい。
料組成物(A)と同様に、上記ウレタンアクリレート系紫
外線硬化型樹脂、ポリエステルアクリレート系紫外線硬
化型樹脂、ポリエステルアクリレート系紫外線硬化型樹
脂以外の不飽和ポリエステル系紫外線硬化型樹脂、ポリ
エーテルアクリレート系紫外線硬化型樹脂等が含まれて
いてもよく[例:エポキシアクリレート系紫外線硬化型
樹脂/ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂等の樹
脂合計量(重量比)=100/0〜99]、また体質顔
料、溶剤、レベリング剤、消泡剤などの添加剤が配合さ
れていてもよい。
組成物(A)を塗布・硬化させた後、上塗り用塗料組成物
(B)を上塗り硬化させると、この組成物(A)を硬化してな
る比較的軟質の(A)層の上に、上塗り用塗料組成物(B)を
硬化してなり、(A)層よりも硬質の(B)層が形成されるた
めかその理由は明かでないが、木質基材の表面割れ(耐
熱割れ)、木質基材が乾湿下に木目に直交する方向等で
伸縮することにより生じる塗膜のフレーキングが防止で
き、塗装物の耐久性が向上してくる。
り公知のものを用いることもでき、また、本願出願人が
先に提案した特願平8-140431号(平成8年6月
3日出願)明細書に記載の多孔質部材用水性着色ステイ
ン組成物である、「着色顔料または染料と、水溶性ある
いは水分散性樹脂と、石膏類とを含有する多孔質部材用
水性着色ステイン組成物」を用いることもできる。この
ような本願出願人の提案した着色用ステインを塗装をし
たのち、上記のような本発明に係る紫外線硬化性木質基
材用塗料組成物を塗布し紫外線照射すると、木質導管部
に目ブクレやザラツキが生ぜず、しかも塗膜の木材表面
への付着性や耐クラック性も十分な塗膜が得られる傾向
がある。
り、1〜10g/尺2[11〜110g/m2]、望まし
くは2〜5g/尺2[22〜55g/m2]の量で塗布す
ることが好ましい。またこのように着色用ステインを1
回〜数回繰り返して塗布・硬化してなる硬化膜の膜厚
(全体)は、特に限定されないが、通常0.1〜10μ
m厚、好ましくは0.5〜5μm厚程度である。
布される上記紫外線硬化性木質基材用塗料組成物(A)
は、一回当たり、1〜20g/尺2[10〜220g/
m2]、望ましくは2〜10g/尺2[22〜110g/
m2]の量で塗布することが好ましい。またこのように
塗料組成物(A)を1回〜数回繰り返して塗布・硬化して
なる硬化膜の膜厚(全体)は、特に限定されないが、通
常20〜300μm厚、好ましくは50〜150μm厚
程度である。
線硬化性木質基材用塗料組成物(A)を、リバースコータ
ーなどで素材表面内部に充填すると共に残部をかきと
る。さらに必要に応じてロールコーターや、フローコー
ターにてこの紫外線硬化性木質基材用塗料組成物の塗装
が行われる。このように紫外線硬化性木質基材用塗料組
成物を塗装した後、例えば、常温下で、紫外線を照射し
て迅速に硬化させることができる。
性木質基材用塗膜(A)の表面に塗布される上記の上塗り
用塗料組成物(B)は、1回当たり、0.5〜20g/尺2
[5〜220g/m2]、望ましくは0.8〜10g/
尺2[9〜110g/m2]程度の量で塗布することが好
ましい。
り返して塗布・硬化してなる硬化膜の膜厚(全体)は、
特に限定されないが、通常20〜200μm厚、好まし
くは50〜100μm厚程度である。
着色ステイン、前記紫外線硬化性木質基材用塗料組成物
(A)などを塗装する際には、ハケ、スプレー、ロールコ
ーター、スポンジロールコーター等の通常の塗装機が使
用できる。
膜を硬化させる線源としては、水銀ランプ、あるいは
鉄、ガリウム等が封入されたメタルハライドランプを使
用することができる。これらのランプの波長としては、
通常紫外領域(例:100〜400nm)が採用でき、
塗膜の迅速硬化性を考慮すると、250〜400nmの
範囲が望ましい。またこのような紫外線の照射時間はラ
ンプの波長にもよるが、通常1〜10秒の範囲が好まし
く、1秒未満では塗膜が硬化不良となり、10秒を超え
ると過照射となり塗膜の変色、脆化を生ずる傾向があ
る。
料組成物は、紫外線硬化による速乾性を有しており、該
組成物を木質系ツキ板合板等に塗装しUV硬化させる
と、得られる塗膜と基材との密着性に優れ、木材、木質
系合板(木質系ツキ板合板)等の表面の割れを防止する
ことができ、基材の耐久性を向上させることが可能であ
る。
組成物を表面割れ性の大きい基材種に適用することによ
り、このような優れた性能が付与されるため、従来では
利用されなかったような多種の木材の有効利用が可能と
なる。
成物(A)を塗布硬化した後、その表面にエポキシアクリ
レート系紫外線硬化型樹脂、重合開始剤などが含まれた
上塗り塗料組成物(B)を塗布硬化させると、塗膜の密着
性が顕著に現れ、基材表面の割れ防止能などが発揮され
基材の耐久性が著しく向上するなど、上記組成物(A)の
効果はいっそう顕著に現れる。
発明は、これら実施例に限定されるものではない。以下
の、実施例、比較例において、「部」とは、特にその趣
旨に反しない限り、「重量部」の意味である。
脂ワニス(日本合成化学(製):紫光UV−3510T
L)70部、光開始剤(チバガイギー(製):イルガキ
ュア184)3部、吸水剤(東ソー(製)、ゼオラムA
−4)2部、キシロール30部を攪拌機で混合し、均一
にした後、ポリイソシアネート樹脂(日本ポリウレタン
(製)、コロネートHX)5部を添加混合し、紫外線硬
化塗料(紫外線硬化性組成物(A))を得た。 <紫外線硬化性組成物(B)>エポキシアクリレート樹
脂ワニス(昭和高分子(製)、リボキシVR−77−8
5S)70部、光開始剤(BASF(製)、ルシリンB
DK)3部、スチレン30部を攪拌機で混合し、紫外線
硬化塗料(紫外線硬化性組成物B)を得た。 <塗装>0.2mm厚ナラ材ツキ板貼り合板に、上記組
成物(A)をロールコーターにて3g/尺2(33g/
m2)塗布し、80W/cmの水銀ランプで5秒照射
し、硬化させた。
320で研摩した。次いで、上記組成物(B)を同様に
2g/尺2(22g/m2)塗布し、硬化させた。
種試験を行った結果、仕上り外観、付着性、耐ワレ性に
おいて良好な結果を得た。結果を併せて表1に示す。
(A)において、ウレタンアクリレート樹脂ワニスに他
の品種(日立化成工業(製)、ヒタロイド4870−1
3)を用いた以外は、実施例1の組成物(A)と同様に
他成分を配合して紫外線硬化塗料(紫外線硬化性組成物
(A−1))を得た。 <紫外線硬化組成物B>実施例1の組成物(B)と同一
の組成物を使用した。 <塗装>実施例1において、組成物(A)に代えて、組
成物(A−1)を用いた以外は、実施例1と同一の条件
で塗装を実施した。
種試験を行った結果、仕上り外観、付着性、耐ワレ性に
おいて良好な結果を得た。結果を併せて表1に示す。
ト樹脂ワニス(日本合成化学(製)、紫光UV−235
0BX−80)31部、ポリエステルアクリレート樹脂
ワニス(BASF(製)、ラロマーPE−55F)25
部、光開始剤(チバガイギー(製)、イルガキュア18
4)3部、吸水剤(東ソー(製)、ゼオラムA−4)2
部、キシロール40部を攪拌機で混合し、均一にした
後、ポリイソシアネート樹脂(日本ポリウレタン
(製)、コロネートHX)5部を添加混合し紫外線硬化
塗料(紫外線硬化性組成物(A−2))を得た。 <紫外線硬化組成物B>実施例1で示した同一の組成物
を使用した。 <塗装>実施例1において、組成物(A)に代えて、組
成物(A−2)を用いた以外は、実施例1と同一の条件
で塗装を実施した。
種試験を行った結果、仕上り外観、付着性、耐ワレ性に
おいて良好な結果を得た。結果を併せて表1に示す。
組成物を使用した。 <紫外線硬化性組成物(B−1)>エポキシアクリレー
ト樹脂(大日本インキ化学(製)、ユニディックV−5
500)35部にスチレンモノマー(住友化学(製))
20部を加えて均一にし、更に不飽和ポリエステル樹脂
ワニス(大日本インキ化学(製)、ポリライトCU−7
70)40部、光開始剤(BASF(製)、ルシリンB
DK)4部を加え攪拌機で混合し、紫外線硬化塗料(紫
外線硬化性組成物(B−1))を得た。 <塗装法>実施例1において、組成物(B)に代えて、
組成物(B−1)を用いた以外は、実施例1と同一の条
件で塗装を実施した。
種試験を行った結果、仕上り外観、付着性、耐ワレ性に
おいて良好な結果を得た。結果を併せて表1に示す。
(A)において、ポリイソシアネート樹脂として他の品
種(住友化学、スミジュールN−75)7部を用いた以
外は、実施例1の組成物(A)と同様にして紫外線硬化
塗料(紫外線硬化組成物(A−3))を得た。 <紫外線硬化組成物(B−1)>実施例4の組成物(B
−1)と同一の組成物を使用した。 <塗装法>実施例1において、組成物(A)、組成物
(B)に代えて、それぞれ上記組成物(A−3)、(B
−1)を用いた以外は、実施例1と同一の条件で塗装を
実施した。
種試験を行った結果を表1に示す。
ネートを用いなかった点以外は実施例1と同様にして塗
装物を得た。
種試験を行った結果を表1に示す。
なかった点以外は実施例1と同様にして塗装物を得た。
種試験を行った結果を表1に示す。
ネート及び吸水剤を用いなかった点以外は実施例1と同
様にして塗装物を得た。
種試験を行った結果を表1に示す。
同一のものを用いた。 <紫外線硬化組成物(B−2)>実施例1の組成物
(B)のエポキシアクリレート樹脂に代えて、下記の不
飽和ポリエステル樹脂を用いた。
は、不飽和ポリエステルワニス(日本合成、ゴーセラッ
ク180)70部、光開始剤(BASF、ルシリンBD
K)3部、スチレン30部を攪拌機で混合、均一にして
得た。 <塗装法>実施例1において、組成物(B)に代えて、
上記組成物(B−2)を用いた以外は、実施例1と同一
の条件で塗装を実施した。
種試験を行った結果を表1に示す。各種試験法は、以下
の通り。 <試験法> 仕上り外観 目視にて、ハジキと、白化の有無で3段階評価した。
テープ剥離で、残存マス目の数で評価 耐クラック性(耐ワレ性) (イ)寒熱くり返し試験 塗装板を80℃で2時間保持した後、−20℃で2時間
保持する操作を2回くり返し、発生した表面ワレ長さを
測定 (ロ)加熱放置試験 塗装板を80℃で24時間保持した後、発生した表面ワ
レ長さを測定 <評価基準> 4段階とする 4: 塗装板15×15cm当り、ワレ長さ10mm以
下 3: 塗装板15×15cm当り、ワレ長さ11〜50
mm 2: 塗装板15×15cm当り、ワレ長さ51〜15
0mm 1: 塗装板15×15cm当り、ワレ長さ151mm
以上 耐シンナー性 特殊合板のJAS規格のA試験に基づき、ラッカーシン
ナーを6時間、塗装板で被覆し、塗装板のフクレ、白
化、軟化等の変化程度を観察 <評価基準> 4:良好、変化なし 3:わずかに変化あり 2:変化あり、やや劣る 1:著しい変化あり
Claims (5)
- 【請求項1】(a)アクリレート紫外線硬化樹脂と (b)ポリイソシアネートと (c)石膏類およびゼオライトからなる群から選ばれた少
なくとも1種の吸水剤と (d)紫外線重合開始剤と を含有することを特徴とする紫外線硬化性木質基材用塗
料組成物。 - 【請求項2】上記アクリレート紫外線硬化樹脂(a)が、
ポリエステルアクリレート紫外線硬化樹脂またはポリウ
レタンアクリレート紫外線硬化樹脂であることを特徴と
する請求項1に記載の塗料組成物。 - 【請求項3】木質基材上に、請求項1または2に記載の
紫外線硬化性木質基材用塗料組成物を塗布することを特
徴とする木質基材の塗装方法。 - 【請求項4】木質基材上に、 (a)アクリレート紫外線硬化樹脂と (b)ポリイソシアネートと (c)石膏類およびゼオライトからなる群から選ばれた少
なくとも1種の吸水剤と (d)紫外線重合開始剤と を含有する紫外線硬化性木質基材用塗料組成物(A)を塗
布し、 次いで、 (a-1)エポキシアクリレート紫外線硬化型樹脂と (d)紫外線重合開始剤とを含有する上塗り用塗料組成物
(B)を塗布することを特徴とする木質基材の塗装方法。 - 【請求項5】上記アクリレート紫外線硬化樹脂(a)が、
ポリエステルアクリレート紫外線硬化樹脂またはポリウ
レタンアクリレート紫外線硬化樹脂であることを特徴と
する請求項3〜4の何れかに記載の塗装方法。
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JP33254596A JP3210871B2 (ja) | 1996-12-12 | 1996-12-12 | 紫外線硬化性木質基材用塗料組成物及び木質基材の塗装方法 |
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JPH10168387A JPH10168387A (ja) | 1998-06-23 |
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