JP3210744U - 保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被保持体の一部が浮いた状態で保持されることを防止し、被保持体に適切な処理が行えなくなることを防止することができる保持装置を提供すること。【解決手段】保持装置10は、支持面22Aを有する支持手段20と、被保持体WFと支持面22Aとの間に配置され、支持面22Aに付け換え可能に設けられた下敷手段30と、支持面22Aに下敷手段30を固定する固定手段40とを備え、支持面22Aおよび下敷手段30の少なくとも一方は、固定手段40の厚みに対応した凹部31Aを備えている。【選択図】図1

Description

本考案は、保持装置に関する。
従来、支持面を有する支持手段と、被保持体と支持面との間に配置され、支持面に付け換え可能に設けられた下敷手段と、支持面に下敷手段を固定する固定手段とを備えた装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−243135号公報
特許文献1に記載されたような従来の装置では、円盤状体2(支持手段)の吸着面4(支持面)に多孔質樹脂層6(下敷手段)を固定する両面テープや樹脂ペースト(固定手段)の厚みが考慮されていないので、この固定手段の厚みの影響で、下敷手段における被加工物W(被保持体)を保持する被保持体保持面が平坦にならず、当該下敷手段で保持した被保持体に、例えば、接着シートを貼付したり、被保持体を研削したりするといった所定の処理を施した際、被保持体と接着シートとの間に気泡が入ったり、被保持体の厚みにばらつきが生じたりするなど、被保持体を精度よく処理することができないという不都合が生じる。
本考案の目的は、支持手段の支持面に対して下敷手段を付け換えて被保持体を保持する構成であっても、下敷手段の被保持体保持面を平坦に保つことができる保持装置を提供することにある。
本考案は、各請求項に記載した構成を採用した。
本考案によれば、支持面および下敷手段の少なくとも一方に、固定手段の厚みに対応した凹部が設けられるため、支持手段の支持面に対して下敷手段を付け換えて被保持体を保持する構成であっても、下敷手段の被保持体保持面を平坦に保つことができる。
本考案の一実施形態に係る保持装置の側面図。
以下、本考案の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な図1中手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な図1中手前方向で「後」がその逆方向とする。
図1において、保持装置10は、支持面22Aを有する支持手段20と、被保持体としての半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」ともいう)WFと支持面22Aとの間に配置され、支持面22Aに付け換え可能に設けられた下敷手段としての弾性シート30と、支持面22Aに弾性シート30を固定する固定手段としての両面接着シート40とを備え、ウエハWFに接着シートASを貼付するシート貼付手段50の近傍に配置されている。
支持手段20は、駆動機器としてのリニアモータ21と、リニアモータ21のスライダ21Aに支持され、支持面22Aを有する支持テーブル22と、支持テーブル22の内部に設けられ、クーロン力によってウエハWFを引き付ける静電チャック23とを備えている。
弾性シート30は、両面接着シート40の厚みに対応した凹部31Aを備えたゴムや樹脂等の弾性部材で構成されている。凹部31Aは、上方から見下ろした平面形状(以下、単に「平面形状」という)がウエハWFの外形よりも大きい内径を有する円環状に形成され、その凹みの深さは、両面接着シート40の厚みと同じ寸法に設定されることで、ウエハWFを保持する被保持体保持面31Bを平坦に維持できるようになっている。
両面接着シート40は、平面形状が凹部31A内に収まる円環状に形成されている。
シート貼付手段50は、剥離シートRLの一方の面に接着シートASが仮着された原反RSを支持する支持ローラ51と、原反RSを案内するガイドローラ52と、剥離シートRLを折り曲げて当該剥離シートRLから接着シートASを剥離する剥離手段としての剥離板53と、駆動機器としての回動モータ54によって駆動される駆動ローラ55と、駆動ローラ55との間に剥離シートRLを挟み込むピンチローラ56と、剥離シートRLを回収する回収ローラ57と、ウエハWFに接着シートASを押圧して貼付する押圧手段としての押圧ローラ58とを備えている。
以上の保持装置10において、ウエハWFに接着シートASを貼付する手順を説明する。
先ず、各部材が初期位置に配置された図1中実線で示す状態の保持装置10に対し、当該保持装置10の使用者(以下、単に「使用者」という)が原反RSを同図に示すようにセットし、操作パネルやパーソナルコンピュータ等の図示しない操作手段を介して自動運転開始の信号を入力する。その後、使用者または、ベルトコンベアや多関節ロボット等の図示しない付換手段が、図1中実線で示すように、支持面22A上に弾性シート30を両面接着シート40で固定する。支持面22A上に弾性シート30が固定されると、シート貼付手段50が回動モータ54を駆動し、原反RSを繰り出し、先頭の接着シートASが剥離板53で所定長さ剥離されたことがカメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等の図示しない検知手段に検知されると、シート貼付手段50が回動モータ54の駆動を停止し、スタンバイ状態となる。
次に、使用者または、ベルトコンベアや多関節ロボット等の図示しない搬送手段により、図1中実線で示すように、被保持体保持面31B上にウエハWFが載置されると、支持手段20が静電チャック23を駆動し、ウエハWFを保持した後、リニアモータ21を駆動し、支持テーブル22を左方に移動させる。そして、ウエハWFが所定の位置に到達したことがカメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等の図示しない検知手段に検知されると、シート貼付手段50が回動モータ54を駆動し、支持テーブル22の移動速度に合わせて原反RSを繰り出す。これにより、接着シートASは、剥離板53で剥離シートRLから剥離され、押圧ローラ58によってウエハWFに押圧されて貼付される。このとき、弾性シート30の被保持体保持面31Bは、段差がなく平坦に維持されているので、従来例のように、ウエハWFと接着シートASとの間に気泡が生じることはない。
ウエハWFへの接着シートASの貼付が完了し、次の接着シートASが剥離板53で所定長さ剥離されたことが図示しない検知手段に検知されると、シート貼付手段50が回動モータ54の駆動を停止するとともに、支持手段20がリニアモータ21および静電チャック23の駆動を停止する。そして、使用者または図示しない搬送手段がウエハWFを次工程に搬送した後、使用者または図示しない付換手段が支持面22Aから弾性シート30および両面接着シート40を取り外す。これにより、万が一弾性シート30上に塵やコンタミネーション等の塵埃が存在していたとしても、それを取り除くことができる。その後、支持手段20がリニアモータ21を駆動し、各部材を初期位置に復帰させ、以降上記同様の動作が繰り返される。
以上のような実施形態によれば、弾性シート30に両面接着シート40の厚みに対応した凹部31Aが設けられるため、支持テーブル22の支持面22Aに対して弾性シート30を付け換えてウエハWFを保持する構成であっても、弾性シート30の被保持体保持面31Bを平坦に保つことができる。
以上のように、本考案を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本考案は、これに限定されるものではない。すなわち、本考案は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本考案の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本考案の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本考案を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本考案に含まれる。
例えば、保持装置10は、吸引孔を設けた弾性シート30、ガラス板、鋼板、陶器、木板等を下敷手段として採用したり、多孔質部材を下敷手段として採用したりした上で、支持面22Aに吸引力を付与する減圧ポンプや真空エジェクタ等の減圧手段を備えた支持手段20を採用し、ウエハWFを吸着保持してもよいし、シート貼付手段50に対して使用される以外に、被保持体を研削したり、被保持体を検査したり、被保持体に塗装や印字を施したり、被保持体に表面処理を施したりする装置等に対して使用されてもよいし、支持手段20に凹部を設けてもよいし、支持手段20と下敷手段との両方に凹部を設けてもよく、凹部を支持手段20と下敷手段との両方に設ける場合、支持手段20の凹部の凹みの深さと、下敷手段の凹部の凹みの深さとの和が固定手段の厚みと同じ寸法に設定されればよい。
支持手段20は、支持テーブル22の位置を固定しておきまたは移動させつつ、シート貼付手段50を移動させ、当該ウエハWFに接着シートASを貼付する構成でもよいし、リニアモータ21がなくてもよい。
下敷手段は、ガラス板、鋼板、陶器、木板等で構成してもよいし、ウエハWFを1枚処理する度に付け換えてもよいし、ウエハWFを複数枚処理する度に付け換えてもよいし、ウエハWFの処理枚数に関係なく所定時間が経過した時点で付け換えてもよいし、下敷手段上に存在する塵埃を検出可能なカメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等の図示しない塵埃検知手段を設け、当該塵埃検知手段によって塵埃が検出された際に付け換えてもよい。
凹部31Aは、平面形状が円環状または環状でなくてもよいし、例えば、楕円形、三角形や四角形等の多角形、格子形状等のその他の形状であってもよいし、内径がウエハWFの外形よりも小さい円環状または環状であってもよいし、複数または単数で構成されていてもよい。
固定手段は、接着剤、粘着剤、磁石、ペースト、吸引、吸盤、静電気、濡れ性によって支持面22Aに下敷手段を固定するものでもよいし、平面形状が円環状または環状でなくてもよいし、例えば、楕円形、三角形や四角形等の多角形、格子形状等のその他の形状であってもよいし、内径がウエハWFの外形よりも小さい円環状または環状であってもよいし、複数または単数で構成されていてもよいし、下敷手段の付け換えの度に付け換えてもよいし、複数の下敷手段を支持面22Aに固定した後付け換えてもよいし、下敷手段を付け換えた枚数に関係なく所定時間が経過した時点で付け換えてもよい。
シート貼付手段50は、帯状の接着シート基材に閉ループ状の切込が形成されることで、その内側が接着シートASとされ、所定の間隔を隔てて複数の接着シートASが剥離シートRLに仮着された原反を繰り出してもよいし、帯状の接着シート基材が剥離シートRLに仮着された原反が採用された場合、切断刃やレーザカッタ等の切断手段により接着シート基材に閉ループ状の切込を形成し、当該切込の内側に接着シートASを形成してもよい。また、シート貼付手段50は、本考案の保持装置10に備わっていなくてもよい。
また、本考案における接着シートASおよび被保持体の材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートASは、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよく、感熱接着性の接着シートASが採用された場合は、当該接着シートを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプ等の加熱側等の加熱手段を設けるといった適宜な方法で接着されればよい。また、このような接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材シートと接着剤層との間に中間層を有するもの、基材シートの上面にカバー層を有する等3層以上のもの、更には、基材シートを接着剤層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよく、両面接着シートは、単層又は複層の中間層を有するものや、中間層のない単層又は複層のものであってよい。また、被保持体としては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂板等、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASを機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意の形状の任意のシート、フィルム、テープ等を前述のような任意の被保持体に貼付することができる。
本考案における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、固定手段は、支持面に下敷手段を固定可能なものであれば、出願当初の技術常識に照らし合わせ、その技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(他の手段および工程についての説明は省略する)。
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
前記実施形態において、ローラが採用されている場合、各ローラを回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、各ローラの表面をゴムや樹脂等の弾性変形が可能な部材で構成してもよいし、各ローラを弾性変形しない部材で構成してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や押圧部材が採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、ローラ、丸棒、ブレード材、ゴム、樹脂、スポンジ等による押圧部材を採用したり、大気やガス等のエアの吹き付けにより押圧する構成を採用したりしてもよいし、押圧手段や押圧部材の押圧部をゴムや樹脂等の弾性変形が可能な部材で構成してもよいし、弾性変形しない部材で構成してもよいし、剥離手段や剥離部材が採用されている場合は、板状部材、丸棒、ローラ等で構成してもよいし、支持(保持)手段や支持(保持)部材等の被支持部材を支持または保持する構成のものが採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤、粘着剤、磁力、ベルヌーイ吸着、駆動機器等で被支持部材を支持(保持)する構成を採用してもよいし、切断手段や切断刃が採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、カッター刃、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、電熱線、気体や液体等の吹付け等の切断部材を採用したり、適宜な駆動機器を組み合わせたもので切断部材を移動させて切断するようにしたりしてもよい。
10 保持装置
20 支持手段
22A 支持面
31A 凹部
30 弾性シート(下敷手段)
40 両面接着シート(固定手段)
WF ウエハ(被保持体)

Claims (1)

  1. 支持面を有する支持手段と、
    被保持体と前記支持面との間に配置され、前記支持面に付け換え可能に設けられた下敷手段と、
    前記支持面に前記下敷手段を固定する固定手段とを備え、
    前記支持面および前記下敷手段の少なくとも一方は、前記固定手段の厚みに対応した凹部を備えていることを特徴とする保持装置。
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