JP3207207B2 - ゴム補強スチレン系樹脂の製造方法 - Google Patents
ゴム補強スチレン系樹脂の製造方法Info
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Description
る。さらに詳しくは、粒子径を制御する機械的剪断力を
変化させることなく、衝撃強度、外観特性、着色性のバ
ランスの優れた同じ製品を高速度で生産するゴム補強ス
チレン系樹脂の製造方法に関する。
ン系樹脂を製造するには、樹脂中に分散しているゴム粒
子の粒子径や粒子径分布、更に連続相の分子量を適切な
範囲に調整しなければならない。ゴム粒子の粒子径が特
に重要な支配因子であることは公知の事実である。ゴム
粒子径が小さいほど樹脂の外観は向上する。しかし、ゴ
ム粒子径が小さくなるほど衝撃強度は低下する。一般に
0.8〜3μmの範囲が最適とされている。
〜20%の或る時点において、機械的攪拌による剪断で、
ゴム状重合体のスチレン溶液が分散相に、ポリスチレン
樹脂のスチレン溶液が連続相になり、即ち、相転換が生
じ、機械的剪断を受ける中でゴム粒子径は決定される。
この相転換は瞬時に起こるわけではなく、かなりの時
間、空間にわたって生じる。それ故、目的のゴム粒子径
を得るための剪断力は、剪断力を与える反応器あるいは
ミキサー等の攪拌機の回転数と滞留時間で決められる。
で生産するには、反応器にフィードする原料の量を増や
すが、反応器中における滞留時間が減少し、結果的に、
相転換時に受ける剪断力が低下し、ゴム粒子径が大きく
なる。このため、一般的には、ゴム粒子径を制御する攪
拌機の回転数を上げて、機械的剪断力を上げ、ゴム粒子
径を目標に合わせる。しかし、生産速度を大幅に向上さ
せようとすれば、多大な剪断力を掛ける必要があり、予
め装置の能力(例えば、機械的強度、モーターの能力
等)を大幅に上げておく必要があるが、設計上非常に困
難を伴う場合がある。更には、機械的強度さえ保てば、
攪拌機の回転数を上げることで剪断力を高めることがで
きるが、ある臨界点を越えると重合液そのものの流れが
回転方向に増大し、その結果、剪断効果が飽和し、機械
的剪断力のみではゴム粒子径を目標に合わせることが困
難な場合が発生する。
しようとすると、機械的剪断力以外に、ゴム状重合体の
分子量を低くする方法がある。しかし、ゴム状重合体の
分子量を下げることは、得られるゴム補強スチレン系樹
脂の衝撃強度の低下等を招来し、付ましくない。
載の製造方法が類似しているが、上記公報では、分散し
たゴム粒子中に含まれる内包スチレン系重合体の含有量
を多くして、耐衝撃性等の機械的強度を改善するのが目
的であり、循環反応器から混合装置に戻すポリマー量を
予備重合器から混合器への供給量100重量部に対して12
〜35重量部、好ましくは17〜30重量部とあり、この循環
量の範囲では製品中のゴム粒子径が変わらず、循環比に
よる生産性の向上は、達成できない。従って、本発明は
特開昭63−113009号公報とは全く異質のものである。
本発明の予備重合工程がない製造方法であるが、この方
法では衝撃強度、外観特性、着色性のバランスで、本発
明の目的を達成しえない。
械的剪断力を変化させることなく、衝撃強度、外観特
性、着色性のバランスの優れた製品を高速度に生産する
ゴム補強スチレン系樹脂の製造方法を提供するものであ
る。
循環液のそれぞれのポリマー濃度とこれら2液の混合量
比を適切な範囲に調整することにより、上記本発明の目
的が達成されることを見い出した。
方法: 溶液中にゴム状重合体を2〜15重量%含有するスチレ
ン系単量体原料溶液を予備重合する工程、 前記工程で予備重合された予備重合液を混合手段を経
由させ、循環反応器へ供給する工程、 混合手段に供給される予備重合液の0.5〜3倍の流量
の重合液を循環反応器から上記混合手段に戻し、当該混
合手段により、予備重合液と重合液とを実質的に均一に
混合する循環工程、 循環反応器により重合された重合液を更に、プラグフ
ロー型反応器により重合する工程、 である。
結ばれた混合装置と循環反応器、更にプラグフロー型反
応器からなる重合装置を用いて、スチレン系単量体にゴ
ム状重合体を2〜15重量%溶解してなる原料溶液を予備
重合器に連続的に供給し、予備重合した液を混合装置に
供給し、供給された予備重合液の流量の0.5〜3倍(循
環流量比:容量比)の循環反応器からの循環液とこの混
合装置で混合し、機械的剪断力で混合液中のゴム状重合
体を均一分散粒子化した後、この重合溶液をプラグフロ
ー型反応器に供給し、重合するゴム補強スチレン系樹脂
の製造方法、また、このゴム補強スチレン系樹脂の製造
方法において、原料溶液中のゴム状重合体の濃度をA
(重量%)とし、循環反応器から混合装置に供給される
循環液のポリマー濃度を3.7A〜45重量%の範囲に調整す
る製造方法、若しくは、このゴム補強スチレン系樹脂の
製造方法において、原料溶液中のゴム状重合体の濃度を
A重量%とし、予備重合器から混合装置に供給されるポ
リマー濃度をA(1.2〜2.8)重量%の範囲に調整する製
造方法、を挙げることができる。
を模式的に示すフローチャートである。
重合体にグラフト重合させることを目的としている。予
備重合器の形式は、特に制限されず、反応熱を除去でき
る機構を有するものであれば、攪拌羽根を有するもの、
あるいは、静的混合器を有するものであってもよい。プ
ログラフローの高い予備重合器が、ゴム状重合体へのグ
ラフトを均一に行う観点から、好ましい。具体的には、
バックミキシングの少ない完全混合槽列モデルにおける
相当槽数が5以上、更に好ましくは9以上のものが良
い。
手段に戻す工程を含むものであり、混合手段に供給され
る予備重合液の0.5〜3倍の流量の重合液を循環反応器
から上記混合手段に戻し、当該混合手段により、予備重
合液と重合液とを実質的に均一に混合することからな
る。更に言及するならば、予備重合液と重合液との当該
混合液は、更に循環反応器に供給され、重合される。換
言すれば、混合手段と循環反応器の間で、一種の循環ラ
インが形成されることとなる。
から構成されている。循環反応器は、撹拌翼を有するも
のが好ましい。反応液を循環させる手段は、特に限定さ
れないが、ポンプを用いることが一般的である。
く、特に限定されるものではないが、攪拌翼を有するも
のが好ましく、完全混合型反応器であっても、プラグフ
ロー型反応器であってもよい。攪拌力は、重合熱の除熱
ができて、温度制御ができればよく、ゴム粒子径を制御
するに必要な攪拌力を必要としない。
合装置或いは攪拌装置を使用することができるが、二液
を短時間で混合し、ゴム状重合体を分散状態にする混合
能力を有していることが好ましい。完全混合型ミキサ
ー、塔型ミキサーいずれのタイプのミキサーも使用でき
る。又、特殊なミキサー、例えば、特殊加工機(株)の
ホモミキサー(商品名)、(株)桜製作所のSMJ−30ミ
キサー、SMJ−100ミキサー(商品名)、佐竹化学(株)
のW−Iミキサー、Uミキサー(商品名)等も使用でき
る。但し、ゴムの分子鎖切断が生じるような高剪断力を
与えるミキサー、あるいは運転条件は好ましくない。例
えば、塔型ミキサーで棒状の攪拌翼を用いた場合、攪拌
翼の平均線速度を0.1〜3.0m/secの範囲で、ゴム粒子の
重量平均粒子径/数平均粒子径の比を3.0以下になるよ
うに制御することが望ましい。
子径が形成される。用いられる混合装置の容積は特に制
限はないが、循環反応器の1/5〜1/20の容積が好ましい
範囲である。容積が大き過ぎると、混合装置内での均一
混合性が低下し、その結果、分散ゴムの粒子径の分布が
広くなり、外観特性と着色性の低下に繋がり、好ましく
ない。また、小さ過ぎると、混合装置内での滞留時間が
短くなりすぎ、2液の混合不十分と、ゴム状重合体の分
散不良により、未相転のゴム状重合体の製品への混入や
更には、ゴム粒子径そのものの制御が困難となり、好ま
しくない。また、混合装置の型式は完全混合型よりもシ
ョートパスの少ないプラグフロー型の方が好ましい。シ
ョートパスが多いと分散しきれない大きなゴム粒子が製
品に混入し、外観特性を損ねる場合がある。
器は、反応温度を制御できる装置を備え、重合溶液の流
動性が実用的なプラグフロー性を示すものであれば、攪
拌翼を有する塔型反応器であっても、又、静的混合器を
内蔵した管型反応器であってもよい。又、これら反応器
を複数個使用してもよい。プラグフロー型反応器の容積
は、特に制約はないが、循環反応器の1〜4倍が好適で
ある。
体を溶解したものを使用する。
チレン等のモノマーが挙げられ、必要に応じてスチレ
ン、α−メチルスチレンと共重合可能な単量体、例え
ば、(メタ)アクリル酸エステル、ブチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メ
チルアクリレート、アクリロニトリル等を含有させるこ
とができる。
リイソプレン、ニトリルゴム、天然ゴム等をいう。
主体とする原料溶液の組成は、スチレン系単量体85〜98
重量%に対して、ゴム状重合体2〜15重量%であり、好
ましくはスチレン系単量体88〜97重量%に対して、ゴム
状重合体3〜12%であり、更に好ましくはスチレン系単
量体90〜97重量%に対して、ゴム状重合体3〜10重量%
である。必要に応じてエチルベンゼン、トルエン等の重
合溶媒を原料溶液全体に対して15重量%を上限として含
有されていてもよい。又、分子量調整剤、10時間半減期
温度が70〜140℃の開始剤、例えば1,1−ビス(ターシャ
リーブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス
(ターシャリーブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、ターシャリーパーオキシ ベンゾエ
ート、ジーターシャリー パーオキシド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ビス(ターシャリーブチルパーオシキ)ヘキ
サン、ターシャリーブチル パーオキシ イソプロピル
モノカーボネート[日本油脂(株)製のパーヘキサ
C、パーヘキサ3M、パーブチルZ、パーブチルD、パー
ヘキサ25B、パーブチルI、いずれも商品名]等、ミネ
ラルオイル、シリコーンオイル等の可塑剤、酸化防止剤
等を添加することも可能である。又、必要に応じて、ス
チレン系単量体と共重合可能な単量体を添加したものも
本発明では原料溶液という。
溶媒等が含有されている場合は、重合溶媒等も含めた溶
液全体に対するゴム状重合体の割合をいう。
は、連続相が、スチレン、α−メチルスチレン等からな
るポリマー、あるいは、スチレン、α−メチルスチレン
と共重合可能な単量体、(メタ)アクリル酸エステル、
例えば、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、
ブチルメタクリレート、メタルアクリレート等、及び、
アクリロニトリル等の共重合体で、分散相が、ポリブタ
ジエン等のゴム状重合体によって形成されたゴム粒子か
ら構成されている樹脂をいう。
環する重合液の流量は、予備重合器から混合手段に供給
する予備重合液の流量の0.5〜3倍(循環流量比:容量
比)の範囲に制御される。好ましくは0.7〜2.7倍の範囲
に、更に好ましくは0.8〜2.5倍の範囲に制御する。0.5
倍未満の時は、既に充分グラフトを受け、界面活性剤の
役割をする循環液中のゴム状重合体の量が少ないため、
混合装置でゴム状重合体が分散しきれず、完全に粒子を
形成しないため、生産速度が低くなる。更には粒子径分
布が広くなり外観特性が悪く、又ゴム粒子径界面のグラ
フト量も少なくなり着色性も悪く、好ましくない。又、
3倍を越える場合は、混合装置での滞留時間が短く、且
つポリマー濃度が多くなり過ぎるため、予備重合液と循
環液との混合が不十分となり、ゴム状重合体の粒子径を
所望の範囲に制御することが困難になり生産速度が低く
なる。更には、ゴム粒子に抱き込まれるポリマーの一部
に形態の変化が見られ、着色性が悪く、好ましくない。
濃度A重量%に対して、循環反応器からの循環液のポリ
マー濃度をA×3.7〜45重量%の範囲に制御することが
好ましい。より好ましくはA×4.0〜42重量%の範囲に
制御する。更に好ましくはA×4.2〜40重量%の範囲に
制御する。ポリマー濃度がA×3.7未満の時は、混合手
段でゴム状重合体が分散しきれず、完全に粒子を形成し
ない恐れがあり、ゴム粒子径を所望の範囲に制御するた
めには、生産速度が低くなる傾向がある。更には粒子径
分布が広くなり易く、外観特性、着色性の点で好ましく
ない。又、45重量%を越える場合、予備重合液との溶液
粘度の差が大きくなりすぎる傾向があり、この結果、予
備重合液と循環液との混合が不十分となり、ゴム状重合
体の粒子径を所望の範囲に制御することが困難になり生
産速度が低くなる傾向がある。更には、ゴム粒子に抱き
込まれるポリマーの一部に形態の変化が見られ易く、着
色性の点で好ましくない。
重量%に対して、混合手段に供給される予備重合液中の
ポリマー濃度がA×(1.2〜2.8)重量%になるように予
備重合することが好ましい。より好ましくはA×(1.2
〜2.6)重量%になるように、更に好ましくはA×(1.2
〜2.4)重量%になるように予備重合する。A×1.2倍未
満の時は、ゴム状重合体へのグラフト量が少ないため粒
子径が小さくなりずらく、生産速度が低くなる傾向があ
る。更には機械的強度、外観特性、着色性のバランスの
点で好ましくない。又ポリマー濃度がA×2.8倍を越え
ると、混合手段での粒子径の制御が困難となり易く、生
産速度が低くなる傾向がある。更には、粒子径分布が広
くなり易く、外観特性の点で好ましくない。
フロー型反応器の重合溶液中のポリマー濃度とは、ゴム
状重合体との重合により生成したスチレン系樹脂の溶液
に対する重量の割合をいい、重合溶液に多量のメタノー
ルを添加し、析出したポリマーを乾燥して得られた乾燥
ポリマーの重合溶液に対する割合(重量%)である。
する予備重合液と循環反応器からの循環液の流量比(循
環流量比)を本発明の構成要件内に制御することによ
り、所望のゴム粒子径で、衝撃強度、外観特性、着色性
のバランスの優れた製品を高速度で生産することができ
る。
フロー型反応器出口の重合溶液のポリマー濃度を75重量
%以上にすることが好ましい。75重量%未満では、回収
系の負荷が大きくなる。又、ゴム粒子の架橋度の制御が
困難になる。プラグフロー型反応器を出た重合溶液は、
回収系に送られ、未反応単量体、重合溶媒等を除去し、
ペレット化する。
ン系樹脂に多用されている添加剤、例えば、チバガイギ
ー(株)製、イルガノックス1076(商品名)等の酸化防
止剤、ミネラルオイル等の可塑剤、ステアリン酸、ステ
アリン酸亜鉛等の離型剤、その他着色剤、帯電防止剤、
難燃剤等を原料溶液、重合工程、回収工程、ペレット化
工程で添加することも出来る。あるいは、ペレットと添
加剤を押出機で混合することもできる。
樹脂で一般的に用いられている温度、開始剤量、その他
添加剤を適宜調整して行うことができる。予備重合器で
は、90〜120℃、循環反応器では、90〜140℃、プラグフ
ロー型反応器では、110〜170℃が好適に用いられる温度
範囲である。
物性等の測定方法は以下の通りである。
タノールを加えた後、200℃、10mmHgの条件下の真空乾
燥機で20文加熱後、精秤し、固形分濃度(重量%)を計
算する。
記の型式のコールターカウンターを用いて測定する。
ジメチルホルムアミドとチオシアン酸アンモニウムから
なる電解液を使用し、体積平均50%メジアン径を求める
(なお、上記のII型、II E型とはローマ数字の代替で記
したもので2型、2E型を表す)。
定。
ダンベル試験片を成形し、ゲート側から5cmのところをJ
IS Z8741に準拠して測定した。
0〜220℃の温度条件で単軸押出機を用いて押し出した
後、金型温度を60℃、成形温度を180〜220℃の温度条件
で射出成形機を用いて9mm×5mm×2mmのプレートを成形
した。着色性の評価はこのプレートを目視により色の濃
淡度合いで比較した。
概略を模式的に示すフローシートである。
料供給ポンプ(2)で予備重合器(3)に送られる。予
備重合器(3)はL/D=10(L:長さ、D:直径)、10段の
棒状羽根を有し、容積は1リッターのプラグフロー型の
反応器である。予備重合器(3)を出た予備重合液は混
合装置(5)に送られる。混合装置(5)はL/D=10、
5段の棒状羽根を有し、容積は0.5リッターのプラグフ
ロー型の混合器である。混合装置を出た重合溶液は循環
ライン(4)を通して循環反応器(7)に送られる。循
環反応器(7)はL/D=10、30段の棒状羽根を有し、容
積は6リッターのプラグフロー型の反応器である。
(6)で循環ライン(4)を通して混合装置(5)に循
環される。残りの重合溶液は反応器(8)、続いて反応
器(9)へ送られる。反応器(8)、反応器(9)は循
環反応器(7)と同じ構造、容積を有している。予備重
合器、混合装置、反応器(7)、(8)、(9)は外部
胴部にジャケットを有しており、スチームで温度制御で
きる構造を有している。
(10)に送られ、重合溶媒、未反応単量体等を除去す
る。二軸押出機から出たゴム補強スチレン系樹脂はペレ
ット化される。なお、請求の範囲第1項でいう循環ライ
ンは、第1図では、混合装置(5)と循環反応器(7)
とから構成され、請求項1でいうプラグフロー型反応器
は、第1図では、反応器(8)と(9)とから構成され
ている。
ャリーパーオキシ)シクロヘキサン(日本油脂(株)
製、商品名、パーヘキサC)を150ppmになるように原料
溶液タンク(1)で調合し、原料溶液を作製した。この
原料溶液を予備重合器に供給した。ゴム重合体として、
ポリブタジエン[旭化成工業(株)製、商品名、ジェン
55(5重量%スチレン溶液粘度165cps)]を用いた。分
子量調整剤として、α−メチルスチレンダイマーを用い
た。各装置の温度は、混合装置の温度をおよそ80℃、予
備重合器、循環反応器、プラグフロー反応器(8)、
(9)は表1に示す温度の範囲で流れ方向に温度勾配を
付け、最終反応器出口のポリマー濃度をおよそ80重量%
になるように設定した。また各装置の攪拌機回転数をそ
れぞれ、予備重合器(3)50rpm、混合装置(5)200rp
m、循環反応器(7)50rpm、プラグフロー反応器
(8)、(9)を20rpm、5rpmで一定とした。製品のゴ
ム粒子径が1.8μmになるように原料溶液のフィード速
度を調整し、同じ製品が得られる生産速度を比較した。
得られたゴム補強スチレン系樹脂の物性値、製品の生産
速度を表2に示す。
え、同じ製品を得るため、表1に示す条件以外は、他は
同じ条件で実験した。得られた物性値、生産速度を表2
に示す。
え、同じ製品を得るため、表1に示す条件以外は、他は
同じ条件で実験した。得られた物性値、生産速度を表2
に示す。
外は、他は同じ条件で実験した。得られた物性値、生産
速度を表2に示す。
が、ゴム粒子径が2.6μmと目標粒子径(1.8μm)より
大きくなり、同じ製品を得ることが出来ない。
るようフィード流量を低くした。結果は実施例3の5.4
リットル/hrに対し2.6リットル/hrであった。この時の
生産速度は実施例3の3.9kg/hrに対し1.8kg/hrと非常に
低い。又、外観特性、着色性も劣るものであった。
トル/hrまで下げたが、ゴム粒子径が2.5μmと目標粒子
径(1.8μm)まで小さくならず、同じ製品を得ること
ができなかった。
を直接混合装置に送液し、表1に示す条件以外は、他は
同じ条件で実験した。得られた物性値、生産速度を表2
に示す。実施例3と比較すると、物性が劣っており、特
にIzod衝撃強度が悪い。
で予備重合液と循環反応器からの循環液とを合流させ、
表1に示す条件以外は、同じ条件で実験した。得られた
物性値、生産速度を表2に示す。目標粒子径(1.8μ
m)のものは得られなかった。
ー濃度及び両方の液の混合比を適切に制御し、混合手段
で均一な機械的剪断力を加えることにより、衝撃強度、
外観特性、着色性のバランスの優れたものが生産でき、
且つ機械的剪断力が一定の場合でもこれらの物性バラン
スの優れたものを高速度に生産することができる。すな
わち、予備重合液中のゴム状重合体に適度なグラフトと
予備重合液と循環液を混合しやすい適切な粘度比範囲に
制御し、更にゴム状重合体が充分にグラフトとされたゴ
ム粒子を界面活性剤として、予備重合液と循環液の流量
比を適切な範囲に制御することにより達成され、従来技
術では、達成できないことである。特に、生産速度を上
げようとする場合、一般的には、機械的剪断力を高める
が、本発明では上記の方法で機械的剪断力を一定にして
生産速度を高速にできる。更に、これらのことから、混
合装置を小型化することも可能で、経済的効果も大き
い。
Claims (7)
- 【請求項1】以下の工程からなる、ゴム補強スチレン系
樹脂の製造方法: 溶液中にゴム状重合体を2〜15重量%含有するスチレン
系単量体原料溶液を予備重合する工程、 前記工程で予備重合された予備重合液を混合手段を経由
させ、循環反応器へ供給する工程、 混合手段に供給される予備重合液の0.5〜3倍の流量の
重合液を循環反応器から上記混合手段に戻し、当該混合
手段により、予備重合液と重合液とを実質的に均一に混
合する循環工程、 循環反応器により重合された重合液を更に、プラグフロ
ー型反応器により重合する工程。 - 【請求項2】予備重合器、循環ラインで結ばれた混合手
段と循環反応器、更にプラグフロー型反応器からなる重
合装置を用いる、請求の範囲第1項記載のゴム補強スチ
レン系樹脂の製造方法。 - 【請求項3】混合手段において、機械的剪断力で混合液
中のゴム状重合体を分散粒子化する、請求の範囲第1項
又は第2項記載のゴム補強スチレン系樹脂の製造方法。 - 【請求項4】予備重合工程を、プラグフロー型重合器で
行う請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項記載のゴ
ム補強スチレン系樹脂の製造方法。 - 【請求項5】循環反応器がプラグフロー型反応器である
請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項記載のゴム補
強スチレン系樹脂の製造方法。 - 【請求項6】原料溶液中のゴム状重合体の濃度をA重量
%とし、循環反応器から混合手段に供給される循環液の
ポリマー濃度を3.7A〜45重量%の範囲に調整する請求の
範囲第1項〜第5項のいずれか1項記載のゴム補強スチ
レン系樹脂の製造方法。 - 【請求項7】原料溶液中のゴム状重合体の濃度をA重量
%とし、予備重合器から混合手段に供給されるポリマー
濃度をA(1.2〜2.8)重量%の範囲に調整する請求の範
囲第1項〜第6項のいずれか1項記載のゴム補強スチレ
ン系樹脂の製造方法。
Applications Claiming Priority (1)
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